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Original subtitles

(咲子)ありがとう (充)ううん

今までありがとう

別れよっか

別れた方がいいと思う

充だって そう思っ… 嫌だ

えっ?

絶対別れない

えっ?

(樹生の鼻歌)

(樹生) ♫~ヨーロレイヒ~ ヨーロレイ…

うおっ!

あっ こんばんは

えっ どうしました?

いや~ ちょっと…

えっ? ちょっと?

乾燥フィルターが破れました

へえ~ あれって破れるんですね

所詮 網ですからね

薄くてペラペラ

ん… もしかして…

別れようと思ってます

うわあ やっぱり

居心地悪いんですよ (洗濯乾燥機のフタが開く)

もう 嫌われないようにしなきゃっていうのが ひしひし伝わってきて

で それが付き合い始めみたいな 愛らしいやつじゃないんです

義務みたいな

私は私で ずーっとおびえてます

次 いつ いなくなるんだろう

明日か あさってかって

でしょうね

人間関係ほど 不可逆なものないですよ

知って

知る前になんて戻れませんって

充がいなかった1年と

自分からいなくなった数日

どっちも私 大丈夫でした

大丈夫? 寂しさや不安はありましたけど

でも

友達いて 仕事あって 家あって

久々に元夫に会ったり

あと やっぱり 園田さんいてくれたから大丈夫だったんです

何で 今まで

家族とか 夫婦って形に こだわってたんだっけ?

親と不仲でも 夫いなくても

全然 孤独じゃないじゃん

って 気づいちゃったんです 充と離れたことで

なるほど

まあ いずれ 突然失踪されて

遅かれ早かれ こうなってたわけですし

そうですね

まあ 瀬尾さんの離婚歴はね 墓場まで持ってけそうでしたけどね

ってか 10年くらい隠してたんでしょ? ヤバッ すごっ!

えっ コツとかあるんですか? 夫をだますコツ?

園田さん 話しやすい理由分かった うん?

女友達みたいだからだ

えっ 褒めてます? ううん

「ううん」って

でも

すっごくありがたい存在です

それは どうも

何の契約もしてないし

嫌われても 縁切れても どうとでもなるっていうか

嫌ですけどね

こう こんな感じで 毎週ここで会って

何でもない話をするのが 続けばいいなあとは思いますけど

あずさと

充さんみたいな感じでね

家の外に よりどころがあるっていうのは 心地いいもんなんですね

この1年で学びました

はい

まあ 僕は 好きにしろとしか言えないんで

別れたいなら 別れればいいですよ

別れてくれないんですよ

えっ?

絶対別れないって もう その一点張りで

話し合いにもなりませんでした

どうしましょう?

う~ん

面倒くさ

(直人)あっ 咲子さん

充は? (直人)あっちにいると思いますけど

聞いた? 別れる気ないみたいですね

それさ 何でかな? 好きだからじゃないですか?

えっ それ ここで書くんですか?

もう話し合いになんないからさ とりあえず 事を進めようと思って

(小声で)家でやってよ

ごめんね

謝るなら 家でやってくださいよ

直人君 大変だったよね

充みたいな人と ほとんど2人っきりで仕事して

突然 1人にされて

俺も 瀬尾さんみたいな人間なんです

うん?

小学生の頃は不登校だったり

中学生の頃は 部活 転々としたり

高校生の頃は バイト 何度も飛びました

女の子と付き合っても 長く続いた試しがない

同じ人と ずっと一緒にいれないんですよ

充っぽい

周りのちゃんとしてる人間からは

我慢と努力が足りないって 言われてきました

人間関係は我慢と努力

それができない君はダメな子

だから この先 一生

転々としながら 1人で生きていくって覚悟決めてたんですけど

居心地いいよね 充の横

分かる

大変だったら すぐ辞めよーって感じで 働き始めたんですけどね

続いてるね もう… 4~5年?

新卒で入った大企業 3日で辞めたのに

3日!? (直人)ヘヘッ

えっ 私でも 結婚の最短記録 3か月だよ?

離婚のスピード感と 比較しないでくださいよ

でも 瀬尾さんと似た者同士ってことですよ

俺も 咲子さんも

私と充は似てないと思うけど

お互い ぜ~んぜん違うとこ見てる

だから すれ違った

俺 咲子さんのこと好きですよ

うん?

あっ はい

瀬尾さんの方が もっと好きですけどね

フッ (直人)フフフフフッ

はい

2人のこと好きだし 理解もできるから

余計イライラしました

自分もしたいのに できないことするから

フッ いいなあって

あっ これ 先 書いちゃうから あと埋めてね

い~や~だ 書かない はいはい

書けない 書いたことないし

普通ないんだって 私が書きすぎなだけ

さっちゃん ホントわがままだよね うん

繰り返すわけだよ 結婚生活 うまくいくわけない

ちょっと… もう次はないかもよ

もう さっちゃんと結婚してくれる人なんて 現れないと思うよ

うん 知ってる それでいいの

もうねえ 家族にこだわるのやめたの

戸籍が別でも 一緒に住んでなくても

会うのが週1でも 月1でもいい

お互いに居心地がよくて ちょうどいい距離感でいられる人とだけ

一緒にいる

充とも そうなりたい

だから 家族 やめよ?

さっちゃん

やっぱり 園田さんの旦那さんと不倫してるでしょ

何でそうなる? じゃあ もう それでいいよ

はい 不倫してまーす 何で乗っかるんですか

俺と園田さんのことも 不倫だったと思ってるんだ

ですでーす 思ってまーす

はい これ 残り書いてね

あっ 直人君 ごめん あの

ついでに証人のサインしといて えっ 嫌です

いつもありがとう 嫌ですって

お邪魔しました~

マジ…

証人って ハンコいります?

今日帰って

無言で さっちゃんの顔をめがけて これ飛ばしたら

嫌われるかな?

嫌われないよ 無理無理

(戸が開く)

あっ おかえり 早かったね

直人君が

早く帰れって? うん

あっ 大丈夫 カボチャ入れてないよ

(手を洗う)

はあ…

さっちゃんなんか 好きになんなきゃよかった

じゃあ 嫌いになっていいよ で 気持ちよく別れよう

さっちゃんと出会わなかったら 結婚なんかしなかった

向いてないって分かってたのに 間違ってた 気の迷い

間違って結婚しちゃったんなら 離婚したらいいんじゃないかな

さっちゃんが 家 買おうなんて言うから 逃げられなかった 最悪

じゃあ 別れてあげよう 逃げ放題!

声大きい

そうやって いつもムダに明るくて元気で

結構落ち込んだりするけどね 持ち直すの早いだけで

どこ連れてっても楽しそうにするし 何でも おいしそうに食べるし

人混みとトマト 苦手だけどね

何でも一生懸命だし よく笑うし

フフッ ありがと 褒めてくれて

別れたくなくて ごねてるんじゃないでしょ?

別れたくないだけだよ

ケンカでもして 本音吐かせようっていう魂胆?

わざと 私のこと怒らせようとしてるよね?

別れたくないだけだよ

これ まだ出してない まだ夫婦 ウソはダメだよ

この数日

充も居心地悪かったでしょ?

離れて楽になろうよ

何に 意地張ってんの?

嫌われたかっただけ うん?

嫌いになって別れれば 楽になると思っただけ お互いに

申し訳ないんだけど

嫌いにはなんないよ

今生の別れってわけじゃないよ

家族やめて

もっと 楽な関係になろうって言ってるの

だから

安心して別れて

空いてるとこ書けばいいの?

うん

さっちゃん うん?

こんな折れ線だらけで受け取ってもらえる? カレーのシミもついてるし

どうだろ

さすがに こんな状態の出すの初めて

5回目でも 初めてのことあるんだ

充が初めてだもん

こんなに好きになって

こんなに長く一緒にいたの

ねえ こっちが捨てるので

こっちが持ってくのね? うん

郵送先は? うん?

新しい家の住所

決めてない えっ?

だって 充が自分で出てくって

うん 大丈夫 慣れてるから 別に家とか すぐなくても全然

説得力がすごい

あっ ちょちょ… Tシャツとスウェットぐらい置いときな

帰ってきたら便利でしょ えっ いいの?

うん あと 下着も

旅行とか行くと すーぐ コンビニで買えばいいやって

そのせいで 見て

靴下とパンツ コンビニのやつばっかり

ちょっと置いてきな もったいないから

フッ… えっ? 何?

実家みたい 普通の実家が どんなか知らないけど

実家から また1人暮らしに戻る前の

お母さんみたい 分かんないけど ハハッ

あっ 充の服 洗濯機に入れっぱのあるかも

じゃあ 洗濯しちゃお

あっ フィルターあれで 乾燥機使えないから干さなきゃだけど

コインランドリー行く?

ううん 一緒に干そう

晴れてるし

全部乾いたら 行くね

うん

翔 実樹ちゃんのお土産 何だろね

(翔)花火だ! うん

東京って こういうの どこでできんだろ

(実樹)あっ 確かに 考えずに買ってきちゃった

(翔)花火したい! う~ん

できるとこ調べとくね

(実樹)翔ちゃん どっか行きたいとこないの? (翔)水族館!

(実樹)う~ん 好きだねえ ばあばとも行ったんでしょ?

まだパパと行ってない

お兄ちゃん うん?

あずささんから 水族館のことって聞いた?

えっ 何? 水族館が何?

あ… まだだったか

えっ?

あ… ごめん それ行った

花火大会?

えっ でも チケット使ってないじゃん

行こうとして行けなくて

その席じゃない 違うとこから見た そっか

花火見れたなら よかった

ごめん

この席 人混み通らなくても 行けるんだよね~

えっ そうなの? うん 別ルートあって

席も隣との間隔あって ゆったりしてるから

そういうとこなら さっちゃん 行けるかなって

まだ引っ越してすぐ 乾燥機なかった頃

2人とも帰り遅くなって 洗濯物 一緒に取り込んで

そのとき ビルの向こうで

花火がチラッて見えたの覚えてる? 《あっ!》

それ さっちゃん すごい見ようとしててさ 《えっ 見て見て見て見て》

危ないよってぐらい 《危ない》

チラッとしか見えない花火見ようとしてたから 《キレ~イ!》

やっぱり 花火は好きなんだな 見たいんだなって

思ったんだよね

このチケット 私と?

花火 キレイだった?

キレイだった

一緒に

見れなくて ごめんね

(咲子が泣く)

帰りは?

人混み大丈夫だった?

人と一緒だったから

そっか

ならよかった

園田さんと行ったの?

だよね

チケット取らなくても

探せば見れるとこあるよね

もったいなかったな

(翔)ガオ~! (実樹)うわ~ うわ~ やられる イヒヒヒ→

こっちもガオ~するぞ ガオ~

(翔)いっ い~や (実樹)イヒヒヒ アハハハ

強いな 食べられちゃう

翔 (翔)何?

パパとも行こっか 水族館

(翔)うん! よし

じゃあ そろそろ準備しよっか お外でご飯

うん 行こう (翔)ちょっと待って

これ 履いていい? うん

買ったとき ちょっと大きかったやつ

履いてみよっか よし よいしょ よいしょ よいしょ

(実樹)足ちょうだい

(実樹・樹生)おっ! (翔)ぴったり!

(実樹・樹生)おお~! 翔ちゃん 大きくなって ちょうどよくなったね

はい こっちも

ママの楽しみ

楽しみ? うん?

最初ちょっと大きいのが ちょうどよくなるの

フフフッ そうね

翔ちゃんが いっぱいご飯食べて おっきくなるの楽しみだったんだね

(翔)うん フフッ

じゃあ ママに見しておいで ほら おっ

ママ見てーって 見してこい

おっ (実樹)うん

あっ 何 そうやって見せんの? フフフフッ フフッ

見えるね フフッ

よく サイズ大きいの買ってくるからさ

長く使えなくていいから

サイズ ちょうどいいの買いなよ 制服じゃないんだからって言ったんだよ

(実樹)うん そしたら

(あずさをマネて)「中学校の入学式」

「ちょっと大きい学ラン着て 出るんだろうなあ 楽しみ」 とか言って はぐらかして

うん 言いそう そんな似てないけど プッ

靴はさ 大きすぎると危ないから

《(あずさ)ちょっとこれ履いてみてください》 履けるようになるまで飾っといて

たまーに履かせてみて

《あ~ まだちょっと おっきいかあ ねっ》

それはそれで楽しそうだった

(実樹)自然と ちょうどよくなってくのが 嬉しかったんだろうね

ケチくさいなって思っちゃってた

一緒に楽しめばよかった

ねえねえ パパ 聞いて

《ねえねえ 樹生 聞いて》

フフッ ハッ

まだ何も言ってない

ああ ごめん ごめん 何? 聞く

ロマンスカー 乗りたい ヘヘヘッ

あっ ごめん ううん

また指輪してる うん

長野いるとき 父親がやってた畑 手伝ってて

そのとき外せって で そのまま

お父さんの具合悪いって聞いて 会いに行ったんだよね?

うん 会いにっていうか 見てみようぐらいの感じだったんだけどね

でも サービスエリアで また急に逃げたくなって

あとから バス事故のこと知って

訳分かんなくなって

どこに行けばいいか分かんなくなって 元々 目的地だった あの家に

ふ~ん

動けなくなったの 初めてだったな

どうだった? 親と暮らしてみて

年は取ってたけど 何にも変わってなかったよ 無関心

人って変わらないんだなって思った

へえ~ よく1年持ったね

うん でも もう他人だと思ってたから 距離感はつかめてた

客観的に親のこと見れて いい機会だったよ

へえ~

これ いいね 顔見ないで話せるのいい

ハッ うん

最後だし 聞きたいことある?

顔見て話すの恥ずかしいようなの アハハハハハ

そうだなあ アハハ

えっ やっぱ うん

何で 私のこと好きになったの?

今? だって ずーっと気になってたもん

え~

確信したのは うん

何回目かのご飯のあと

夜遅くなって タクシー拾うのに ちょっと外 出て歩いて

渡ろうとしてた

短い横断歩道の信号が赤になって

深夜で 人も車も通らないのに

さっちゃん ちゃんと立ち止まったんだよね

充は 渡ろうとしてたの?

ううん 俺も普段は止まるんだけど

大概 みんな渡るから

一緒にいる人が渡るなら 渡っちゃう

けど この人 どうか分かんないな どうしようかなって思ってたら

さっちゃんも横で ピタッて同時に足止めて

俺達 青になるまで止まったまま

ちょっと飲みすぎましたねーみたいな 《ちょっと飲みすぎましたね》

中身のない会話してた

それだけ

それだけのことなんだけどね

その夜の寝る前とか

朝起きて 顔洗うときとか

さっちゃんのこと 思い出してたかな

さっちゃんは? 何で?

う~ん 何だったかな

えっ ずるいよ 言わないの

いや もう忘れた もう気づいたらってやつ

天気いいから 他のも洗濯しちゃおっか

えっ? シーツとか? フフフッ

あっ うん 全然 洗濯してないから

最後 いつした? えっ?

全然してない 全然

じゃあ

洗わなきゃね

(充・咲子)せーの! よいしょ!

<それから シーツにブランケット>

<枕カバーに クッションカバー>

<しまいには カーテンまで洗濯して>

<2人で協力して干した>

(洗濯機の動作終了音)

<乾くな 乾くなと 祈りながら干して>

<ちょっとズルもした>

<家を買うとき>

<毎日 帰りたくなる家にしたいねって話して>

<たくさん探した>

<見つけたこの家で 特に気に入ったのが>

<庭があることだった>

これで最後かな

<シーツも カーテンも干せちゃうね>

お茶飲もっか <そんな話をしたのに>

<すぐに 乾燥機能付きの洗濯機に買い替えてしまった>

はい

はい 下

うん 乾いてる 乾いてる?

うん

うん

乾燥機の調子悪いから

新しく買い替えようとか コインランドリー行こうとか

そうなってたけどさ

うん

2人で一緒に

外に干せば よかったんだよね

これ いいよ あとで自分でやる

カーテンつけるよ さっちゃん 届かないでしょ

脚立買った

もう 1人でできんの

な~んだ

ホントに もう大丈夫なんだ

行かないの?

着替え やっぱ ちょっと置いてこうかな

どっちでもいいよ

やっぱいいや これだけだし うん

歯ブラシとかは… 排水口の掃除に使う

うん いいんだけど そっちから言われると 何か…

フフフフフ…

じゃあ

うん

あっ あさって 届くからね

何が? 洗濯機のフィルター 新しいやつ

ああ ありがとう

ソファーで寝ちゃわないようにね

1人暮らしで風邪ひくの キツいもんね

あっ そうだ

役所の届け すごい折れちゃってるから もし書いたのダメだったら

書き直すのに また新しいの 持ってくるね

うん 大丈夫だと思うよ

でも 分かんないから

うん

スマホ持った?

うん 持った

じゃあ 大丈夫だ

うん

あと…

何か…

あったかな

もう…

大丈夫か

うん

大丈夫

じゃあ いってきます

いってらっしゃい

(ドアが閉まる音と施錠音)

(翔)スイカ! スイカ カ…

カ~ラ~ス!

ス? また? うん また

スー スイカ ススス…

おじさん!

どこ行くの?

ちょっとね~

バイバーイ!

こんにちは

(宮内)ハッ 何の用ですか~?

園田さんのことで 伝えたいことが

僕が勝手に どうなんだろって悩んだんですけど

施設に絵本持ってくる 本屋さんの話?

気づいてたんですか

みんなが 好きな絵本をかっさらっていく中で

あずさちゃんだけは まず

本屋さん 聞いてーって

話しかけてくるんですよ フフッ

絵本はいいの? って言ったら

絵本の内容は ずっと変わらないけど

私が今 話したいことは 明日になったら変わっちゃうからって フフッ

そういう人でしたね

履歴書見て

面影あってね

ああ あの子だって すぐ分かったんだけど

フッ 黙ってました

どうして?

う~ん 気持ち悪いと思われたら ショックじゃないですか へヘッ

でも そのくせ 勝手に父親気分で

だから 旦那には 随分と意地悪しちゃいました フフッ

園田さん 再会できて喜んでましたよ

打ち明けておけば

もっと思い出話とか

うん

喜んでたって あなたが知ってるから そう思うんですよ

相手の反応が想像できずに 自分の過去を語るのは

怖いでしょ?→

フフフッ

園田さんと どんな話 したんですか?

フフッ それは内緒ですね~

死んでも

プライバシーは 守られるべきだと思いますよ フッ

そうですね (宮内)フッ

お邪魔しました

(ドアが閉まる)

フフフフッ 気づいてたんですね

フッ 言ってよ~ ヘヘヘヘヘッ

いやいや こっちのセリフなんですけど フフッ

あれあれあれ あの~

あの男の子 あれ どうなったんだっけ? あの うん?

他にも そいつのこと好きな子がいて うん うん

これ バレンタイン 結構 修羅場になりそう

って言ってた アッハハ 小学4年生

よく覚えてますね

いやいや 楽しかったから あれ 私も

うん フフフッ

友達でも 家族でもない

名前のない 関係の人と話すの好きなんです

何 話してもいいから そうね

(あずさ)店長もそうでしょ?

だから ずっと会ってない娘さんの話 私だけにしてくれたんでしょ?

あ…

よく覚えてるね

楽しかったから

子供のときね

あの時間があったから 寂しくなかったの

必要で 大事な時間でした

お互いにね (あずさ)ええ

お願いします はい いらっしゃい はい ありがとう

こんにちは やっぱ来た

第3金曜なのに すみませんね こっちの園田で

いえ 僕も こっちの園田さんに 会えるかなと思って来たんで

何ですか 気持ち悪い

奥さんから 水族館のことって…

ああ 最近になって 妹から聞きました

じゃあ 一緒には… 行ってません

翔君が 3人で水族館に行きたがってるから 妹さんに預けて

まずは 夫婦2人で練習しに行くんだって

練習…

すごく楽しみにしてました

苦手なものが共有できてれば

うまくいくもんだと 思い込んでました

あっ そっちの夫婦もそうか

さっちゃん 洗濯物干すのが苦手なんですけど

家じゅうのあらゆる布を洗濯して 一緒に干しながら語り合ったんですよね?

うわっ 筒抜けだ

女友達みたいなもんなんで

何か言ってました?

教えませんよ

女の友情って意外と固いんで 女の友情 フッ

心配なんですか?

さっちゃんは 大丈夫です

直人君が心配です 寂しがり屋さんなんで

時々 お店に 遊びに行ってあげてください

嫌だよ

どこ行くんですか?

(ドアが閉まる)

行けなかったね フッ

フフフフッ 水族館

実樹が申し訳なかったって うん?

相談されて うん

すぐ仕事 休み取ればよかったって

ああ いいの いいの

う~ん 翔のためってのも まあ そうなんだけど

私が 2人で行きたかっただけだし

うん? フフフフッ いや

そういう理由があれば 翔 預けやすいじゃん?

フッ (あずさ)フフフッ

樹生の水族館嫌い ラッキーって思った

フフフッ 最低だね

分かったよ

あずさと あの人の関係

今 すごく理解できてると思う

うん

でも やっぱ 嫌なもんは嫌だわ

ごめん

ただの嫉妬

ごめん

おっ おおっ! (翔)あっ!

おお~ すご~い! お~い

キレ~イ! パパもやろ

いいね

すごいね ねっ! キレイ キレイ キレイ

(小声で)あっ すいません

(小声で)おやすみ~

あれ? 何か作ってるんですか?

あ… あっ 翔君が小学校で使うものを何か作りたくて

いいですか? あっ 助かります ありがとうございます

翔君 好きな色は? あ~ 今

黄色がブームですね おお~ 了解です 頑張ります

ありがとうございます

あの… はい?

僕は その…

こういう感じが

続けられればって 思ってるんですけど

うん? あっ 私達ですか? はい

はい ぜひ

あっ よかった えっ 嫌がると思いました?

いや…

何とも 中途半端な関係じゃないですか

他人に説明しにくいというか

だから あの2人も 私達に言わなかったんでしょうね

言えなかった?

言いにくかった?

まあ でも 瀬尾さんと知り合って

この感覚を知れたのは よかったです

あずさと充さんにも

2人なりの ちょうどいい距離感が あったんだなって思えるんで

月1のおしゃべりね

はい

じゃあ 翔君も寝ちゃったし

恋バナでもしますか?

いや しませんよ

まだ そういうのないです

いやいやいや あずささんとの恋バナです

ずっと気になってて

園田さんの どこを好きになったんだろうって

聞いたことあります?

いや ないですけど 多分あれですよ

全部

そうかなあ 全部好きってやつですね 多分

あずささんに聞いてみたいなあ

いや だから 全部ですって

フフフフフフフフフ…

(千鶴)で 咲子 せっかくだから 離婚特集やりたいとか言いだして

それ いいじゃん うん いいですよね? 需要ありますよね?

いや うち 結婚情報誌なのよ よそでやれよっていう

いやいや 結婚情報誌で 離婚特集やったら これ アガるでしょ これ

(直人)どの目線で話してるんですか? いやいや 本屋だもん

(直人)いらっしゃいませ いらっしゃいませ

あっ やっぱり帰ります さっちゃん!

翔君! おお~ 翔

ほら 座んなよ (宮内)翔 おいで→

よ~し 来た (直人)こんにちは

おじさんは? おじさん?

いません おじさんはいません

あれ? オレンジジュースありますっけ? (直人)あっ はい

あっ 僕 アイスコーヒーで はい お待ちください

(宮内)翔~

そういえば 普通に働いてるけどさ 君は今後どうするの?

あっ 店もらったんですよ (千鶴)えっ?

店長です (千鶴・宮内)あっ そうなんだ

はい まあ フラッと瀬尾さん帰ってきたら 雇ってあげてもいいかなと思ってます

みんな 充君 好きだねえ

何か クセになるよさがあるんですよね あっ 分かる~

やだ 怖い それで共鳴してんの

(電話のベル) あっ 出ま~す

ありがとうございます そっか 店長か

そうですよ はい 喫茶ひこうきです

あっ いつも ありがとうございます

あっ すいません 金曜 定休日なんです

はい

どこ行くの?

大丈夫

大人になると 帰る場所 増えるから

園田さん…

すいません こっちの園田です

はじめまして

フッ はじめまして

フフフッ ちょっと緊張する

(咲子とあずさが笑う)

最近 園田さん…

旦那さんに あずささんとのなれそめ聞いたところで

え~ ちょ… 恥ずかしい 絶対ちょっと盛ってるし

えっ あれですよね はい

園田さんの会社の受付に?

ですです 受付嬢やってて

えっ 連絡先 分からなくって はい

園田さんの部署の内線に電話して

食事の約束してって

あれ 盛ってますよね? それはマジです

あっ マジか 使える職権は乱用しようと思って

ちょうど聞きたかったんです

園田さんの どこをお好きに?

仕事中 受付嬢なんて みんなスルーで

いい人でも ちょっと会釈するぐらいなんですけどね

うん でも 樹生は ちゃんとこっち見て

(樹生をマネて)「おはようございます お疲れさまです」って言ってくれてたんです

あっ でね 聞いて 聞いて これ ポイントなのがね

私にだけ言うんじゃなくて 隣にいる同僚の女の子にも

エントランスに立ってる 警備員さんにも言うんですよ 毎日

へえ~

フフフフッ さっちゃんは?

ほとんど 一目ぼれみたいな感じだったんですけど

えっ 確信持ったのは?

えっ あの 短い横断歩道で うん

同時にピタッて うん

えっ 何 分かんない 詳しく

(あくび)

嫌~ わあ~!

やだやだ やだやだ… うっ

あっ はいはい うん はい ありがとね 心配してくれて

うん あっ ねえ 人来るから 切るね

うん お母さんも 体 気をつけて

(電話を切る)

(息を吐く)

あっ 今日 これ いらないや

うん おいしい

(チャイム) は~い!

はい

おかえり~

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