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(日比野) マスコミに流して。 (浜村) マスコミに流せ!?
(日比野) シ~! >> 一係に来たいんでしょ?
(饗庭) 納税課の人間から 漏れてるとしたら これ→
重大な守秘義務違反だよね~!
(華子) 自分たちが守秘義務を 簡単に破らないことぐらい→
よ~く分かってます。
(橘) 今後は私の部下を 唆すようなこと やめてください。
(日比野) 私に何か言う前に→
ご自身の身の振り方を考えた方が いいんじゃありませんか?
(浜村) 要するに クビ切りするぞってことだよな。
(饗庭) 俺たちが 徴収率 上げりゃいいんだろ?
財務省への手土産が欲しいのも 分かるよ。
(加茂原) あぁ~ あぁ~!
♪~
(加茂原) ちょ… ちょっと ダメだよ これ。
ちゃんと納めないと。
(加茂原) はい。 (グエン) いいんですか?
うん。 (グエン) ありがとうございます。
そっか~ 漢字がね~。
はい… 税金の漢字が 難しいですよね。
どうやって払うか 分からないですよ。
でもね これ ほっとくと 家宅捜索になっちゃうよ?
カタク?
家の中のものを ダ~!って持ってかれちゃうの。
はぁ?
これ 納付期限が過ぎてるから→
今度 市役所に来てよ。
ゆっくり教えるから。
本当ですか?
私は納税課の加茂原といいます。
加茂原さん。
あ~ 私 いつも節約していますので→
お風呂は家で入ります。
けど 今日 壊れてしまったので ここに来ました。
そのおかげで 加茂原さんに会えましたよ。
俺でよければ力になるよ お互い 頑張ろう。
はい。
♪~
(饗庭) ホンマに そっちでええんか?
(華子) 饗庭さん。
(饗庭) サニーレタスを買ういうんなら→
オススメは こっちや。
地元の農家さんで 全部がオーガニックなんや。
(華子) でも お値段が…。
(饗庭) その分 自信がある っちゅうことやねんけどな~。
(華子) どこかに お出かけだったんですか?
(饗庭) えっ?
まぁ ちょっとね。
>> 〔車のドアの解錠音〕
(饗庭) 〔前にも来てたんすか?〕
(陽子) 〔ええ 職場が変わって→
時間がとれるように なったからって 先週も〕
〔こんなキレイなお花まで〕
(陽子) 〔礼二 いい香りだよね〕
(饗庭) 今日は友達に会ってきたんだ~。
(華子) へぇ~。
饗庭さん 友達なんて いたんですね。
(饗庭) ばか野郎!
興味なさ過ぎじゃない? もっと…。
(男性) さっさとしろよ! >> 何回 言わせんだよ もう。
あんた 新人さん? 日本語 分かる?
(華子) あんな言い方しなくても。
(饗庭) この辺も海外の人 増えたよね。
目指せ 国際都市 みゆきの!
…って感じ?
(男性) 分かんないんでしょ? >> 代わればいいじゃない。
(饗庭) ハァ…。
(加茂原) 戻りました。 (浜村) お疲れさまです。
(加茂原) お疲れさまです。 (鷺沼) いってきます。
(浜村) いってらっしゃい。 >> フゥ~。
あっ グエンさん! >> あっ。
(加茂原) よかった 来てくれたんだ。
加茂原さん。 (華子) お知り合いですか?
>> はい。 >> 裸の付き合いってやつだよ。
そうそうそう 国保税が滞納されてたんだ。
(華子) ベトナムから 農業の特定技能ビザで→
来日されてるんですよね。 (グエン) はい。
農家のお手伝いをしています。
(饗庭) 国保税は どうして 納付されていなかったんですか?
(加茂原) わざとじゃないんだよ。
グエンさん ある程度の漢字は 読めるんだけど→
専門用語になると分からないんだ。
あの これは支払わないと いけませんですか?
あっ 私は保険には 入らなくてもいいですよ。
(華子) えっと…。
国保税とは 国民健康保険税のことで→
病気やケガの時に備えて→
医療費を出し合う 助け合いの制度なんです。
(加茂原) グエンさんも いつ病気やケガするか→
分かんないでしょ? その時のためだよ。
そうですね。
(華子) 外国人の方も 在留期間が3か月を超えると→
国保税の納税義務が生じます。
>> 日本に来たのは 2年前だって言ってたよね。
じゃあ 払わないと いけませんですね。
(饗庭) ただ こうやって 納付書を 取っといてもらえてよかったです。
日本の方でも 捨てちゃう人 多いんで。
(グエン) 本当ですか。
滞納額は幾らなの?
(華子) 4万8800円です。
>> ちょ ちょ…。
グエンさんね→
ベトナムの自分の家族にも 仕送りしてんだ。
何とか割り引きできないかな?
(華子) 無理に決まってるじゃないですか。
>> どうしても? (華子) 当たり前です。
(浜村) 饗庭。
これ グエンさんの記録。
(饗庭) お~! 浜村きゅんじゃん!
あれ? 一係に異動になったんじゃ なかったでしたっけ?
>> いつまで言ってんだよ!
礼ぐらい言え。
(饗庭) サンキューで~す。
>> ちょっと出てくる。
(饗庭) そっか そっか…。
>> どうしたの?
(饗庭) グエンさん…。 (グエン) はい。
(饗庭) 国保税は分納でも…。
あっ 何回かに分けて 納付してもらう方法もあります。
ただ…。
グエンさんには→
住民税を納めた記録が ありませんでした。
>> 滞納してるんだ。
住民税… ですか?
(華子) お住まいの街に対して 納付する税です。
グエンさんは入国した際に→
出入国管理庁に提出した 書類を基に→
みゆきの市に 住民登録されています。
ただ 所得が分からなかったので→
納付を案内できていませんでした。
なので まずは 所得を申告してください。
所得を把握して→
その上で 納めるべき住民税を ご案内します。
それで 住民税の申告 というのがですね…。
>> あ~ もう ややこしいわ! (饗庭) 兄貴!
それが 徴税吏員のセリフか か か…!
>> でも 住民税まで 滞納してるとはね。
雇い主の農家さんが まとめて納めてくれればいいのに。
(華子) 確かに 天引きの契約に なってないんですね。
>> 天引きは 給料から 先に引かれることですよね。
そういう契約になってる人も 多いんだけど…。
私も そうですよ。
私も天引きの契約ですよ。 (華子) えっ?
(グエン) 住民税は 農家の人が 払ってると思いますよ。
契約の時に約束しました。
ホントに? (グエン) はい。
(華子) でも 納めた記録は ありませんけど…。
♪~
雇い主は いくしま農園の生嶋妙子さん。
2年前に ご主人を亡くして→
今は お1人で 自営農家をされてるんですよね。
>> はい とっても優しい方ですよ。
(饗庭) あっ あの人じゃない?
(華子) すみません みゆきの市役所の者ですが。
(生嶋) あっ はい。
(華子) あっ… スーパーの。
>> あっ グエン君が何か?
(饗庭) 住民税のことで お話を伺えますか?
(華子) 天引きじゃ ない? (生嶋) ええ。
グエン君との契約では→
住民税は天引きではなくて 自分で支払うようにと。
ほら ここに。
(華子) 確かに 普通徴収の契約ですね。
>> 「普通…」 何ですか?
(饗庭) 普通徴収 住民税は自分で納めてね ってこと。
>> そんな!
生嶋さん 払ってくれると 言いましたよね?
私が? 言いませんよ そんなこと。
どうして ウソつくんですか? ひどいですよ!
(饗庭) あっ グエンさん…。
ここ サインありますよね。
これは グエンさんのものじゃ ないんですか?
>> 私のです。
(饗庭) 日付は2年前。
グエンさんが 来日した頃のものです。
覚えてませんか?
日本語で書いてありますけど 生嶋さんが口頭でご説明を?
>> はい 書面だけでは 分からないと思ったんで。
(饗庭) その時に 住民税は自分で 納めるように言ったんですね?
>> ええ 間違いありません。
私のせいですか?
(華子) 契約書がある以上 グエンさんが不利ですよね。
(饗庭) ん~ 何とか 納得してもらわないとだね。
(華子) 何か お困りですか?
在留資格の延長を…。
(チュン) 出入国管理庁に相談しました。
けど 納税証明書がないと ダメって言われました。
(華子) それで こちらに。
>> 私 難しい漢字 読めない。
税金 払ってるかどうかも 分かりません。
(饗庭) 住民税が1年前から 滞納になっちゃってますね。
チュンさん お仕事は?
>> 介護施設で お年寄りのお世話してます。
(饗庭) じゃあ 日本には→
ご家族に仕送りするために いらっしゃったんですか?
>> 私 ベトナムに家族います。
だけど…。
(チュンの声) お給料 安いから 毎日 節約…。
〔泣き声〕
〔大丈夫?〕
〔在留カード 見せて〕
〔はい〕
(チュンの声) 日本の暮らし 大変です。
(ベトナム語)
こんなことになるなんて 派遣会社の人 言ってなかった。
(華子) 派遣会社?
(饗庭) 介護施設のお仕事は その会社から 紹介されたんですか?
>> はい。
(饗庭) なのに 住民税は天引きじゃないんだ。
>> 天引き?
(華子) 派遣会社からの紹介の場合→
住民税が あらかじめ給与から引かれて→
会社側が納める方法もあるんです。
>> 会社が払うってことですか?
(華子) はい でも チュンさんの場合は ご自身で…。
>> あっ! 思い出しました。
会社の人 税金は会社が払う って言ってました。
(饗庭) えっ? (華子) ホントですか?
>> 住民税 私が払うの おかしいってことですね。
約束 違います。
(橘) えっ その方も ご家族に仕送りしてんの?
みんな 大変だな~。
(華子) 住民税の滞納は 5万円ほどでしたけど→
チュンさんにとっては 少なくない負担だと思います。
残業や夜勤をこなしていても→
月収は15万円に 届かないそうなので。
>> それで仕送り?
ベトナムの平均月収は 日本円で約4万円。
多少でも送金すれば 家族は助かるかもな。
(鷺沼) とはいえ 最近は円安で→
両替できる ベトナムドンの額が目減りしてる。
送金額を増やすか→
家族に我慢してもらうことが 増えてるみたいだね。
(華子) ところで…。
さっきから何をしてるんですか?
(饗庭) 守秘義務を守ってるんじゃい。
(華子) はい?
(饗庭) 会話の内容 チュンさんの個人情報でしたから。
もう大丈夫ですよん。
(珠代) ありがとう。
聞いちゃいけない話を してるかと思ったら→
ドキドキしちゃった。 (饗庭) 分かる~。
>> グエンさんたちに せめて 納税通知を英語で出せればね~。
そんなことできるの?
(華子) 自治体の中には 日本語と英語 さらにポルトガル語の3言語で→
通知書を送るところも あるそうです。
税を徴収する以上 みゆきの市でも→
皆さんが納められる環境を つくっていかないとですよ。
(饗庭) あ~ もう飯食いながら チョゼんないでよ。
(華子) これも大事な議論です。 (饗庭) あ~ 分かる。
>> 増野君 今日はどうしたの?
(浜村) あぁ 今度 研修で 県庁に行くんで→
その準備が忙しいみたいです。
頑張ってるのね~。
俺も行きたいな~。
滞納者に 怒られることはないですし→
県庁の食堂は うまいですし。
あら?
無理して ここで食べなくていいのよ?
えっ? いや 冗談ですって!
冗談ですよ ちょっと… ちょっと!
(橘) ねぇ これから どうすんの?
天引きに関しては チュンさんが 契約を勘違いしてた→
…って可能性あるけど。 (華子) はい その点も含めて→
派遣会社に話を聞いてきます ですよね?
(饗庭) アポ取ってからね。 (華子) ん?
(饗庭) ア… アポ…。
(華子) ここですね。
♪~
(作田) チュンさん チュンさん チュンさん…。
あ~ あった これですね。
(華子) 拝見します。 >> はい。
やっぱり 住民税は ご自身で納付する→
普通徴収の契約になってますね。 (華子) 確かに。
(饗庭) こちらでは 皆さんと普通徴収の契約を?
>> ええ… ただ 納税意識の違いとか→
生活費や仕送りを優先したりして 滞納する方が多いんです。
(華子) では 初めから天引きによる徴収に した方がよくありませんか?
>> はい 私も そう思うんですが…。
(饗庭) 労働者側の要望に 応えているんですね?
>> おっしゃる通りです。
もちろん 住民税の扱いについては→
通訳を介して 契約の際に ご説明してますよ。
(饗庭) そうですか。
(華子) すみません…。 >> 大丈夫ですけど。
♪~
チュン 市役所の方。
(華子) お仕事中に すみません。
>> どうしてですか!
私 だまされました!
(華子) チュンさんは内容を理解した上で サインしたんですよね?
>> 分からない。
私 覚えてないです。
(華子) 在留資格のためにも→
住民税は チュンさんに ご自分で 納めてもらわないとなりません。
お気持ちは分かりますが…。
>> そんな… ひどいです。
(饗庭) 「あ~あ チュンさんにも グエンさんみたく→
徴収するしかないのかな~」。
「2人とも かわいそ~う!
でも これも 徴税吏員のお仕事だし…。
ん~! 華子 一体 どうしたらいいの~?」。
(華子) 勝手に心の声を 出さないでください。
私 そんな話し方しませんよね。
(饗庭) でも言いたいことは 合ってたでしょ?
(華子) 饗庭さんも 同じ気持ちだからですよね。
(饗庭) まぁね~。
>> それにしても チュンさんも グエンさんも→
同じパターンだったとはね。
(加茂原の声) 天引きされてると 思ってた住民税分を→
急に納めなくちゃいけないなんて。
相当 大変だよ。
(足音)
(橘) ちょっといいかな?
饗庭君 百目鬼さん 加茂原君も。
(華子) 「徴収を急げ」 グエンさんたちのですか?
(北沢) 知っての通り うちは今→
副市長主導の下 徴税強化体制に向かってる。
(北沢) わずかな税も 取りこぼしちゃいけないんだよ。
グエンさんにも チュンさんにも 分納の案内はしてんだもんね?
(華子) はい。 >> 本当に完納してくれるの?
(華子) どういう意味ですか?
(日比野) 彼らは外国人でしょ?
いつ国に帰るか 分からないじゃない。
(華子) はい? (橘) あ… あの→
外国人の滞納者の場合 市は国に帰ったことを→
出国した後に 知ることが多いから→
どうしても 徴収が難しくなるんだよ。
グエンさんたちも もしかしたら このまま…。
(華子) 滞納したまま逃げる っていうんですか?
(橘) あ~ いや…。 >> そういう例もあるって言ってるの。
彼らは 日本人じゃないんだから。
(華子) 日本人じゃなくても みゆきの市民です。
支援も徴収も 公正公平に行います。
>> その前に帰られたら?
(華子) そもそも いつか必ず帰るみたいな 言い方やめてください。
>> ずっと日本で暮らすかも しれないじゃないですか。
永住資格を取るってこと?
どうだか。
(北沢) 大前提 外国人でも納税は義務。
僕が言いたいのは→
きっちり徴収してください ってこと。
橘係長。 (橘) は… はい。
>> 外国人滞納者の件は→
これまで あまり 手を付けてこられませんでした。
これは三係として 徴収率の改善を→
副市長にアピールする チャンスでもありますよ。
(橘) あっ は… はい。
♪~
(饗庭) 見てますよ。
(橘) あぁ… ごめん。
(終業のチャイム) よし…。
(終業のチャイム) (饗庭) 定時です 助かりましたね。
(終業のチャイム) (橘) ハァ… じゃあ お疲れ~。
お疲れさま。 (一同) お疲れさまです。
(橘) お疲れ。
(華子) こういう時は…。
饗庭さん!
(饗庭) これ おいしいのよね~ あら! 今日 特売よ。
(華子) だから 買いにきたんです。
さっき調べて 狙ってたのに! (饗庭) あら~ そうなの?
(華子) 今日は モヤモヤすることがあったので→
お得感を味わって スカっとしようと思ったんです。
(饗庭) 普通 贅沢しないかしら? (華子) 人それぞれです。
そもそも 贅沢というのは 心の充実感を言うのであって→
私の場合は いかに財布への負担を 少なくしたかが重要なんです。
(饗庭) 分かった 分かった 分かった。
じゃあ 譲るざます。
お1人さま 1点限りだしね。
あら ヤダ。
いらないなら戻しちゃうわよ~。
(華子) 買いますよ!
(饗庭) あっ チュンさん…。
(華子) あの店員さんって この前の…。
(饗庭) あ~ 前にクレーム受けてた人。
(華子) いや それもあるんですけど…。
(饗庭) 2人は同じ介護施設で?
(華子) はい チュンさんの臨宅に 行った時に→
一緒に働いてらしたんです。
フアさんは介護福祉士の資格を 取得するために→
留学中なんですよね?
(フア) 日本語学校を卒業した後→
施設でアルバイトしながら 専門学校に通ってます。
(饗庭) フアさんも 天引きされてるはずの住民税が→
未納になってるんですよね?
>> だから 私 夜は ここでもアルバイト。
じゃないと お金払えない。
施設の人 みんな困ってる。
悪いの私たちですか?
(饗庭) 皆さん 同じ派遣会社からの 紹介なんですよね?
>> はい。
(華子) 饗庭さん…。
あの会社 何かありそうだね。
ありがとうございます。
♪~
作田さん こちらの会社→
外国人労働者の報酬を 不正に搾取してますよね?
>> 何のことですか?
(華子) 皆さんの契約書と あなたの会社の口座情報を→
照らし合わせたんです。
このように 皆さんの給与から10%を→
住民税の名目で天引きした分が→
あなたが代表を務める 子会社の口座に入金されています。
>> 口座情報って あなたたち 警察でもないのに こんなこと…。
(華子) できるんです 私たち 徴税吏員には。
(饗庭) 裁判所の令状なしでね。
こちらの会社が派遣する人材は→
海外からの短期労働者が中心です。
皆さん 3年もすれば 帰国してますから→
たとえ住民税が未納でも いったん帰国すれば→
追いかけるのが 難しくなることが多い。
(華子) あなたは それを悪用して→
住民税の納付を ごまかしていたんですね。
チュンさんたちは→
安い時給で 日本人の人手が不足している→
福祉やサービス業の現場で 働いています。
(華子の声) 職場では声を上げづらく→
納付書などの難しい漢字にも 慣れていません。
そんな方たちをだまして さらに搾取するなんて→
あなたには 人の心がないんですか?
>> フッ… 「人の心」って。
あなたは 彼らを搾取していないなんて→
本気で言えるんですか? (華子) はい?
>> あなたが今 着ているスーツも 履いている靴も→
コンビニで買う弁当も→
誰が作ってると 思ってるんですか?
日本人はね 自分たちが やりたがらないことを→
全部 外から来た人間に 押し付けてるんです。
それだって立派な搾取でしょ? (華子) それは…。
>> 私たちの生活には→
彼らの犠牲が 必要不可欠なんですよ。
(饗庭) 必要ありませんよ。
犠牲なんて。
作田さん あなたが毎日出してるゴミは→
誰が どんなお金をもとに 回収してると思います?
>> はぁ?
(饗庭) 今日 あなたが渡ってきた 横断歩道→
設置された信号の整備は 何のお金で?
子供たちが遊ぶ公園を 管理してるのに使うお金は?
これ全部 税金なんですよ。
>> だから何ですか? (饗庭) 相互扶助。
税金は 助け合いの精神で 成り立ってるお金なんです。
そして あなたが搾取し 犠牲にした外国人の方々は→
みんな その税金を 納めようとしてるんです。
助け合って生きていこうと してるんです。
そんな彼らの心を あなたは踏みにじった。
だから 俺たち徴税吏員は→
あんたの本性を 徹底的に暴いたんだよ。
作田さん…。
公務員 ナメないでくださいね。
♪~
(橘) それで チュンさんたちの住民税は?
(華子) 派遣会社が着服していたお金が ご本人に戻るので→
そこから 納付してもらうことになります。
>> 契約の問題も 解決できそうなんだよね?
(華子) はい 外国人労働者や 留学生の支援団体に→
引き継ぎました。 >> その作田って社長も→
警察の取り調べを 受けてるんでしょ?
だったら 一件落着じゃないの?
饗庭は何が不満なんだよ。
(饗庭) いや もしかしたらさ…。
もしかしたら→
いくしま農園の生嶋さんも 同じことしてんじゃねえかなって。
(橘) えっ 同じこと? (饗庭) 住民税の件っす。
グエンさんには 天引きするって言っといて…。
(華子) その分を着服していると?
(饗庭) いや 分かんないけどね。
ただ あの農園→
グエンさんの他にも 海外からの人 何人もいたからさ。
>> 全員の給与の10%だと 考えると→
金額としてはデカいな。
(華子) また口座情報から調べますか?
(饗庭) ん~。
まぁ それも 一つの手なんだけどね~。
>> それじゃあ 皆さん 今日は→
大根とナスを収穫してもらいます。
(一同) はい!
(一同) よろしくお願いします。
畑は こちらです。 (一同) はい。
(華子) どうして こんなことに?
(饗庭) 納税者の職場環境の 調査であります!
>> ある意味 潜入捜査?
(華子) なぜ 皆さんまで? 今日 休日ですよね?
>> まぁ 乗りかかった船だしな。
グエンさんたちのため って聞いたら 放っておけなくて。
(橘) でも こうやって みんなで 自然に触れる作業したら→
チームとしての結束力が 高まんのよ!
(饗庭) 係長 何かのビジネス書でも 読みました?
(橘) あっ バレた? ハハハハ…。
(生嶋) ここが大根です。
(生嶋) 皆さん 今日はホントに ありがとうございます。
(饗庭) いえいえ こちらこそ 急に お手伝いさせてほしい→
…なんて言って すいません。 >> いえいえ。
ちょうど収穫時期だったんで。
俺 たくさん取りますよ! (生嶋) あっ 頼もしいですね。
お願いしますね で 大根ですけど…。
(加茂原) あ~! う~! (饗庭) 兄貴!
誰にやられたんすか!? (加茂原) 畑…。
(饗庭) もう しゃべんなくていい! 兄貴…。
ハハハハ…!
何 百目鬼ちゃん 土の中 いたの? ハハっ!
もぐらじゃん もぐら! >> もぐら!?
(華子) 真面目にお手伝いしてる証拠です。 (饗庭) ハ~ハっ!
うわ~ 出た~!
元気な男の子ですよ~!
よしよし…。
♪~
(グエン) はい~ 皆さ~ん お待たせしました。
ノム・ホア・チュイと ゴイ・クオンです。
\お~!/
(饗庭) うまそ~う! >> じゃあ…。
(ベトナム語)
(ベトナム語)
(饗庭) うまそ~う!
(華子) おいしそ~う。
うん!
(饗庭) 何 百目鬼ちゃんも食べんだ。
ごちそうになったら 賄賂じゃない?
(華子) きちんとお支払いします 皆さんもですよ?
(加茂原) え~!
市役所の方も大変ですね。
(饗庭) いつもチョゼるんで困ってんすよ。
>> チョ… チョ? (華子) 気にしないでください。
>> 皆さん ここの野菜 おいしいでしょう?
(華子) とってもおいしいです。
>> 生嶋さんの野菜 愛情いっぱい。
私 大好きなんです。
(鷺沼) ホントに おいしいです。 >> ありがとう。
で のんきに食事までしてて 大丈夫なんですかね?
住民税のこと まだ何も聞けてないっすけど。
(橘) 饗庭君の言う通り 生嶋さんも着服してんのかね?
>> それを調べに来たんですけどね~。
(饗庭) こんだけ広い農園 お1人で管理するの→
大変じゃないっすか?
>> 元々は 主人の実家だったんですけど→
勝手に手放すのもね。
(饗庭) 農業って天候次第で 収入 かなり変わりますよね。
毎日のことだから お休みも取りづらいでしょうし。
>> でも それが自然ですから。
(饗庭) 俺 正直 疑ってました→
生嶋さんのこと。 >> はい?
(饗庭) 住民税の件です。
生嶋さんが→
グエンさんたちの住民税を 天引きしてると言って→
着服してんじゃないかな~?って。
でも 違ったみたいっすね。
皆さん 家族同然で お仕事されてますから。
安心しました。
>> やっぱり→
ただ お手伝いに来てくれたわけ じゃなかったんですね。
(饗庭) すいません。
他に あんま いい口実が 思いつかなくて。
>> 饗庭さんの言う通りですよ。
(饗庭) えっ?
>> 私がグエン君たちをだましたの。
2年前に主人を亡くして→
1人では 畑に手が回らなくなって→
アルバイト募集しても 日本人は なかなか集まらなくって。
(饗庭) それで グエンさんたちを…。
>> みんな よく働いてくれてて。
でも→
お給料の面とか 円安の影響とか→
だんだん 少しずつ辞めてしまって。
(饗庭) 人材の日本離れ… ですか。
確か 外国人労働者の方々が→
韓国とか オーストラリアなんかに→
どんどん取られちゃってる ってやつ。
>> ええ 引き留めようにも→
うちも もうギリギリですから。
饗庭さん→
私が みんなをだましたんです。
本当に税金を支払うべきなのは…。
(グエン) 違うんです… 生嶋さん 悪くない。
グエンさん…。 (生嶋) グエン君 もういいのよ。
みんな 私が悪いの。
ダメです!
私が 税金払う。
生嶋さん 何も悪くない。
(饗庭) グエンさん… あなた→
住民税が 天引きされていないこと→
ホントは 初めから知ってましたよね。
>> えっ?
(饗庭) その上で 住民税を滞納した分のお金を→
生嶋さんに渡していた。
>> どうして私が?
(饗庭) 生嶋さん 助けるためです。
>> 饗庭君 どういうこと?
(饗庭) 相談に来られた時から→
まぁ… 違和感あったんすよね。
グエンさんは→
国保税のことは 分からないと言っていたのに→
住民税の天引きについては 知ってるようでした。
>> 〔天引きは 給料から 先に引かれることですよね〕
(饗庭) で 契約の話になると…。
>> 〔私も天引きの契約ですよ〕
〔住民税は 農家の人が 払ってると思いますよ〕
(饗庭) こちらに合わせるように→
「天引きになっている」 と言い出した。
(加茂原) 途中で思い出しただけでしょ。
それで生嶋さんと もめたって聞いたよ。
〔生嶋さん 払ってくれると 言いましたよね?〕
〔私が? >> 言いませんよ そんなこと〕
(饗庭) 多分 グエンさんは 日本の税制について勉強して→
外国人が滞納しがちな住民税に 目を付けたんです。
(華子) 納付の義務があるとは 分かっていながら→
わざと滞納して 国に帰ろうとしてるんですか?
(饗庭) 生嶋さんと契約のトラブルが あるように言ったのも→
納付義務が誰にあるのかを 曖昧にすることで→
少しでも時間を稼ぎたかったから。
>> そんな…。
(饗庭) そして→
生嶋さんも その提案を受け入れた。
グエンさんたちが 滞納していると知りながら→
お金を受け取っているんじゃ ありませんか?
>> グエン君の気持ちを 無駄にしたくなかったの。
生嶋さん…。
(グエン) 生嶋さん いい人。
とても優しい。
私 助けたかった。
生嶋さんの野菜も→
なくなってほしくなかった。
〔どう? 食べてみる?〕
〔うん〕
〔日本の野菜 どう?〕
(ベトナム語)
〔ン… ンゴ… ンゴ?〕
〔あっ おいしいってこと?〕
〔顔見れば分かるわ〕 〔おいしいですよ〕
(生嶋) 〔おいしい… そうそう 「おいしい」!〕
〔ハァ…〕
(グエン) 〔農園 大変ですか?〕
〔あぁ…〕
〔海外から 人が来てくれなくなってるし→
畑 続けるのは 無理かもしれないわね〕
〔やめないで 生嶋さん〕
〔ここの野菜 おいしいですよ〕
〔ありがとう〕
(グエン) 〔私が何とかする〕
〔えっ?〕
〔私が生嶋さんの畑 守る〕
でも グエンさんも 生活は苦しかったでしょ?
円安で家族への仕送りも 増やさなきゃいけないし。
だから結局 国保税も納付できなかった。
自分が もしケガをしたり 病気になったら→
どうするつもりだったんだよ!
ありがとう 加茂原さん。
生嶋さん 何も悪いことない。
私が全部考えて→
みんなに声かけた。
私 すぐ ベトナム帰る。
税金 全部私のせい。
そういう外国人 多いんでしょ? だったら…。
(華子) 許されません。
グエンさん。
給与から 納付されるはずの税金は→
あなたが自由にしていいお金では ないんです。
生嶋さんを助けるためとはいえ→
こんなやり方 間違ってます。
こんなことになる前に 相談に来てくれればよかったのに。
そうすれば私たちが…。
>> 助けてくれるって? あの子たちを?
(華子) それは…。
確かに→
皆さんが暮らしにくい街に なってしまってるのは→
私たちの責任でもありますね。
それなのに→
税金を 取り逃がしそうになった途端に→
「助けます」なんて…。
>> 勝手なこと言ってるのは 分かってます。
だけど→
それでも税金は 納めてもらわないといけません。
ただ そのお金は→
皆さんが 住みやすい街になるように→
必ず将来のために 使ってもらいますから。
(饗庭) 俺たちと→
みゆきの市を→
信じてください。
お願いします。
(加茂原) お願いします。 (華子) お願いします。
♪~
(橘) えっ 使ってなかった?
(華子) はい。
生嶋さん グエンさんたちから もらったお金には→
手を付けていなかったんです。
♪~
>> 〔グエン君たちが帰ったら→
農園は もう畳むことにしていたの〕
〔そのお金は みんなが帰った後に→
滞納分を支払うのに 使おうと思って〕
〔生嶋さん…〕
〔みんなを悪者にするわけに いかないもの!〕
〔気持ちだけで十分〕
(橘) じゃあ グエンさんたちの住民税は…。
>> きっちり納めてもらいました。
よかったじゃん。
(饗庭) 所得の申告が遅れちゃったから→
国税では加算税と延滞金が 発生しちゃったけどね。
(華子) 生嶋さんには 外国人の方を 雇用するともらえる→
補助金のご案内をしました。
あと こちらも。
>> 市民農園?
(饗庭) 生嶋さんね 旦那さんが亡くなって→
手 付けられなくなった農地を 余らせてたの。
>> その土地を 農業をしたい 近所の人たちに貸す→
市民農園に使えるよう 案内したんだ。
(華子) これも税金の使われ方の一つです。
(華子の声) グエンさんたちも日本に残って→
いくしま農園で 働き続けるそうです。
(拍手)
(日比野) 至れり尽くせりですね その農家さん。
(華子) 日比野係長。
>> 外国の方の徴収も できたようですし→
これで橘係長の顔も立ちますね。
(橘) 一係はしないんですか?
>> はい?
(橘) 一係は 外国人の方へは→
積極的に徴収してないようですね。
言葉が通じないとか 納税意識が低いとか→
いろんな理由をつけて 後回しにしてるとか。
>> それは…。
ただの優先順位の問題ですよ。
(橘) 饗庭君たちのおかげで→
外国人にも納税の意思があるって 分かりました。
今後は→
一係も見習ってください。
>> ありがとう 饗庭君。
(饗庭) とんでもないことでございます。
>> 言いましたねぇ 係長。
(橘) あっ いやいや…。
結局 饗庭君がお礼言われてる ハハハハ…。
(饗庭) いや~ しびぃぜ 係長!
俺たちのこと もっと見習ってほしいっすよね。
(華子) そういうの 自分で言わない方がいいですよ。
(増野) そうだよね ハハハ…。
(饗庭) えっ 君さ しれっといるけど 何 研修は?
>> 来週から行ってきます。 (饗庭) ヘラヘラしない。
(増野) はい はい。
(饗庭) 「はい」は1回。 (増野) はい はい。
(饗庭) 俺も乗せてってちょ。
(相楽) はぁ?
(饗庭) 一緒にドライブでもどう?
同期水入らずっつうのも 悪くないっしょ。
>> 何言ってんだ そこをどけ。
(饗庭) いいじゃ~ん お互い独身同士なんだからさ~。
あっ 何なら今日 泊まりでもいいわよ?
あっ 俺 海がいいな 海。
>> 海? (饗庭) ああ。
海が好きだっただろ。
奥林も。
♪~
お前さ…。
奥林に会いに行ったんだろ?
(饗庭の声) どんな話 したんだよ? 昔話とか?
相楽…。
お前 何が目的なんだよ?
ん? 答えらんねえか?
♪~
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