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(小林 苺) あなたは最後に何を食べますか?>
ついに 明智さんの高校の同級生まで――
マリアの毒牙にかかってしまった
(刺す音) (桐谷和宏) ウッ!
(桐谷みどり) ンッ!
(明智五郎) 僕は 探偵失格だ
しかし! 美食探偵 明智五郎は諦めない!
彼は 今日も難事件に立ち向かい…
うん?
この物語では 美食探偵 明智五郎が挑む――
事件の裏側を 少~しだけ のぞき見ることができる
そう! これは いわば――
お得意さまのためだけの マル秘裏メニューなのである!
今日の物語は “れいぞう子”こと みどりのマル秘裏メニューです!
ちょ 明智さん?
♪~
~♪
(ドアの開く音)
(苺) 明智さん 冷蔵庫 貸してください
常連さんに メロンを いただいたんですけど――
ワゴンの 冷蔵庫に入らなくて
えっと…
今日 お弁当 買いに来なかったけど――
もう ご飯食べました?
(苺) 同級生が殺されたんだもん>
(マリア) いつか あなたを 明智五郎の目の前で――
殺す
いつまでも めげてちゃダメ!>
メロン 切りましょうか?
そんで チーズと生ハムと 一緒にバゲットに のせて――
ブルスケッタ風!
すまない 食欲がないんだ
明智さん…
(みどり) 向かい合う――>
外出は減り――>
これ以上の幸せはなかった>
(桐谷) メロン? (みどり) うん
意外な組み合わせだけど おいしいんだよ
ふ~ん じゃ いただきます
いただきます
えっ? アア… ダメだよ
手作りのドレッシング かかってるのに
えっ? だって 色ついてなかったからさ
あっ これは メロンの色が きれいだから――
オイルと お塩で味付けしてるの
アア… ごめんな
俺 田舎育ちだからさ
こういったシャレた食べ物 あんま慣れてなくて
ううん こっちこそ ごめんね
それに うちの おふくろ 料理が うまかったからさ
高校のとき 東京育ちの同級生が――
おふくろが送ってくれた おかずを 詰めたお弁当を羨ましがって――
ひと口あげたら すっごい喜んでくれてさ
へえ そうなんだ…
私も 和宏さん好みの お料理 作れるようになりたいな
フフッ…
(みどり) 地獄の始まりだった>
じゃ おふくろに相談しとくよ
えっ?
狂わなかったのかもしれない>
(義母) 娘がいたら こんげして 料理を教えてみてかったんだわ
(みどり) アア… お義母さん わざわざ すみません
ご迷惑をおかけします
(義母) いいてえ いいてえ ダシは煮立ってきたけ?
そしたら 醤油を 大さじ6ぐれえ入れなせえ
えっ? お… 大さじ6?
(義母) そうらよ
色がつくぐれえじゃねえと 味も変わらねえんだて
ケチケチしねで パ~ッと使いなせえ
アア…
はい
(義母) 煮汁がのうなったら 完成ら
甘~い味が ご飯に合うんだがね
次は汁物らけど みどりちゃん 味噌は どこの使ってんだて?
あっ いつもは 信州のほうを…
(義母) あ~ 和宏は 越後味噌じゃねえと ダメらんだわ
あの子 こっちの味噌で作った 豚汁が だ~い好きらんだて
すりゴマを入れたやつ すり鉢は さすがに持ってっでね?
えっ? すり鉢?
(義母) ハァ… そ~れも ねえの?
みどりちゃん な~んも持ってねえんだね
引っ越したばっかりらっけ しかたねえかもしんねけど
アア… ご… ごめんなさい
調理器具は ひととおり そろってはいると思うんですけど
(義母) まあいいわ 新婚さんだから――
姑が しゃしゃり出んのも どうかと思ってたんだろも――
あたしが これから お総菜とか いろいろ送ってやるわんね
えっ?
あっ いや それは…
(義母) いいてえ いいてえ
和宏が家で仕事すんようなって 1日3食なんて 大変らろう?
みどりちゃん 料理 得意じゃねえみてらし――
そうすれば 楽できんねっかねえ
(桐谷) あれ?
えっ これ おふくろのうま煮?
(みどり) うん
えっ? 懐かしいな いただきます!
ウ~ン ウンウン!
うまい!
ウ~ン
♪~
ご飯 おかわり
あっ うん
(義母) シイタケのうま煮
それがあれば あの子 ご飯 いっくらでも食べっがね~!
ねえ これ もっとないの?
(みどり)
かけてくれたことなかったのに>
(みどり) こんなに お醤油 入れたら――
血圧 上がっちゃう
お砂糖も減らして…
(義母) ケチケチしねで パ~ッと使いなせえ
♪~
あっ 和宏さん
煮物の味 見てくれない?
(桐谷) いいけど
♪~
(桐谷) 味が薄いかな
そっか
(義母) あの子は――
あ~めえ 濃い~めの 味付けが好きらっけ
あたし譲りらんだて!
ハァ… ハァ…
(桐谷) うん ありがとう
おふくろのおかげで “食費が浮いて 助かってる”て
うん
それに みどりは 作れる料理が偏ってるっけ
うん そうらね
うん そせばね
はい はい
(みどり) ハァハァ…
ウオッ! 何してんだ?
あっ ちょっと立ちくらみが…
(桐谷) あっ ムリすんなって
あっ おふくろが 来週 また いろいろ送ってくれるって
だから お前 少し休んでろって なっ?
(義母) そんげに ちっちゃぐ切って 味が分かんねなんねっかね?
香辛料なんかより 大事なのは ダシ!
あたしの送った あごダシは 和宏の好物らっけ
使ってやんなせえ
もうイヤ! ハァハァ…
(義母) 食べ物を大事にできねえ女に――
台所に立つ資格はねえんだて
じゃ もう どうすればいいのよ!?
ハァハァ…
(義母) あの子は あたしの…
(フードプロセッサーの音)
フフフフッ…
フフッ… ハハハハッ!
(笑い声)
(みどり)
お義母さんに勝つ!>
♪~
オッ! ハンバーグか 久しぶりだな
(みどり) うん 食べてみて
いただきます
うん?
なに これ… うまい!
(2人の笑い声) 良かった!
アア~ ハハハハッ!
ウ~ン! うまい
みどりの作る料理 おふくろの料理に 味が似てきたな
ハハッ!
♪~
(義母) ケチケチしねで パ~ッと…
あの子 こっちの味噌で作った 豚汁が だ~い好き…
すり鉢は さすがに持ってっでね?
みどりちゃん な~んも…
あたしが これから お総菜とか いろいろ送って…
あの子は あたしの味じゃねえと ダメらっけ
♪~
(義母) ねえ? みどりちゃん
♪~
(みどり) ハッ!? ハァ…
アア…
アア アア…
(桐谷) みどり どうした? (みどり) アア アア…
(泣き声)
(みどり)
喜んでほしかっただけなのに>
ハァ… アアッ…
私が風邪をひいたり 元気がないとき――
よく お母さんが メロンを切ってくれたんです
冷たくて 食べやすいから
これも また おふくろの味というわけか
そう! お母さんの味は元気が出るんだから
明智さんは――
“おふくろの味知らない”って 言うけど――
私のお弁当を そう思ってもいいですよ
だから 早く元気出してください 毎日 おいしいの作りますから
実質 逆プロポーズじゃない?>
いや! あの 違います 違います へへ… 変な意味とかじゃなくて
…てか ほら あの 常連の明智さんが来てくれないと――
ウチの売り上げにも影響出るし
だから ぎゃ… 逆プロポーズとか 決して 変な意味…
悪くない
♪~
~♪
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