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(陸)姉ちゃんですか?
(和真)様子がおかしいんだ。
クリスマスパーティーのときも 変なこと言ってて。
変なこと?
本当は逃げ出したいって。
事情があるなら教えて。
必ず力になる。
♬~(店内のBGM)
♬~
♬~
姉ちゃん➡
クリスマスに死んじゃうかも。
えっ。
あっ… 何でもないです。➡
俺 もう帰らないと。 いや…。
ちょ 陸。
(ドアの開閉音)
(奈雪)ただいま。 (朔弥)おかえり 奈雪。
遅くなっちゃったね。 夕飯 すぐ作るね。
願い事は決まったのか?
(回想) 俺は奈雪のためにできることは➡
何でもしたい。
思いついたら言うね。
ごめん。
やっぱり思いつかない。 なぜだ。
本当に特別なことはしなくていい。
本当に特別なことはしなくていい。
クリスマスも➡
いつもどおり過ごせたら それでいいんだ。
なるほど。
なら 俺が➡
奈雪のいつもどおりの1日を もっと楽しくする。
えっ?
最高の1日を君に贈る。
♬「白く染まる前に」
♬「白く染まる前に」
♬~
(陸)最高の1日って具体的には?
具体的とは。 う~ん どこに行くとか➡
具体的とは。 う~ん どこに行くとか➡
何をするとか?
それは まだわからない。
でも いつもどおりを 過ごしながらでも➡
人生をよりよくできることは 知っている。
えっ?
陸は 奈雪の行きたい所を 知らないのか?
う~ん…。
うん わかんない。
姉ちゃん いつだって➡
俺が行きたい場所に 行こうとしてくれたから。
俺が行きたい場所に 行こうとしてくれたから。
お風呂 出たよ~。
何?それ。バニラアイスポテチ?
パフェにすれば もっとおいしくなると思って。
君のために作ったんだ。 はははっ ありがとう。
いただきます。
う~ん。
う~ん。
朔弥さん。
姉ちゃんに最高な1日を プレゼントしたいならさ➡
24日にしたら?
えっ? (陸)俺 その日は➡
亀山と約束があるんだ。
だから➡
2人でイブデートしてもいいよ。
陸。
25日の朝には帰るし そしたら➡
絶対 おかえりって言って。
絶対 おかえりって言って。
♬~
(亀山)運命の日の前日なのに デートに行かせるのか?
朔弥さんと2人きりに してあげたいって思ったんだ。
最初は グラタン食べにきた死神とか➡
意味わかんねぇって 思ったんだけど。
意味わかんねぇって 思ったんだけど。
今は 本気で姉ちゃんのことが 好きだってわかるし➡
姉ちゃんも…。
うれしそうだから。
前にも言ったが➡
死神の死は 唯一➡
死神自身が死を否定した場合のみ 訪れるといわれている。
だから どんなにつらくても➡
あいつは 運命を変えることはできないんだ。
あいつは 運命を変えることはできないんだ。
それでも 俺は2人の幸せを願いたいよ。
ふぅ~。
ありがとな。
はぁ? 俺のこと心配してくれてんだろ?
何で俺が。
友達だからに決まってんじゃん。
そうかもな。
この計算式を入れておくと 間違いないから。
はぁ~ ありがとうございます。 全然気付かなかったです。
何か前向きな感じのオーラ。
橋本君 すごい成長してて びっくりしました。
いやいや いや 望月さんが 商品開発部から戻ってきてくれて➡
いろんなこと 教えてもらってるので➡
うれしいです。 ううん そんなことないよ。
ありがとうございます。 うん。
年越し業務も順調だし➡
来週の仕事納めより前に ほぼ片づいちゃうかもね。
来週の仕事納めより前に ほぼ片づいちゃうかもね。
そうですね。
望月さんの有休 今年も何日か残ってるんだけど➡
いつもみたいに来期に繰り越す?
24日からの2日間 お休み いただいてもいいですか?
当然の権利です。
ありがとうございます。
♬~
♬~
(足音)
(亀山)最期まで 一緒にいることにしたんだな。
う~ん?
何で部屋にいるの?
てか 今 写真撮った?
今日は一緒にいられない分➡
楽しい思い出を たくさん写真に撮ってほしいと➡
陸に頼まれたんだ。 陸が?
寝起きはだめ!
わかった。
わかった。
陸と奈雪だ。 もう 勝手に見ないで!もう~。
着替えて準備するから 下で待ってて はい。
あぁ~ パンダ置いてって。
わかった。
ちなみに どこに行く予定なの?
まずは 君のいつもどおりを教えてほしい。
♬~
う~ん いい匂いだ。
何で パン屋さんに行きたかったの?
君は いつもここでパンを買うんだろ?
そうだけど。
はい。
いつものパンの他にも 好きなものを選んでいいぞ。
いつものパンの他にも 好きなものを選んでいいぞ。
わぁ~ おいしそう~。
メロンパン 焼きたてで~す。
お父さんの写真に飾るお花は いつもここ。
奈雪の花は ないんだな。
スノードロップのこと? 咲くのは春だもん。
♬~
♬~
花束を。 はい 少々お待ちください。
まだ新しいのに替えなくても 平気だよ?
違う。これは奈雪にだ。
お花 自分がもらう側だと こんなにうれしいんだね。
♬~
次は どこに行く? ふだんならスーパーに行くけど。
次は どこに行く? ふだんならスーパーに行くけど。
君を連れていきたい所がある。
きれ~い。
ふふっ 私ばっかりじゃなくて 朔弥のことも撮ってあげる。
んっ。
んっ。
せっかくだし一緒に写る?
あの~ すいません➡
写真撮っていただいても いいですか?
あっ 大丈夫ですよ。 ありがとうございます。
あっ もう少し寄れますか?
いきま~す。はい チーズ。
ペンギンだ~ かわいい!
ペンギンだ~ かわいい!
ペンギンと一緒に写真を撮ろう。 うん。
私も撮りたい。
ペンギンのまねして?
全然 ペンギンじゃないじゃん。
いいね。
あぁ~ はははっ いいね。
サメのおなかって あんなん なってんだ。
どこだ? これ。
あっ ごめん はははっ。 ははっ。
でも どうして水族館?
でも どうして水族館?
昔のことを聞いた。
(陸) 昔➡
姉ちゃんの誕生日に 水族館に行く予定だったのに➡
俺がパンダ見たいって ぽろっと言ったら➡
やっぱり動物園にしようって 言いだしてさ。
自分の気持ちより➡
周りを優先させちゃうのが 姉ちゃんなんだ。
君は ほんとは どっちに行きたかったんだ?
場所なんてどこでもいいの。
家族の楽しい思い出だもん。
陸が喜んでたほうがうれしい。
ふふっ。
人の幸せに 自分の幸せを感じられるのは➡
すてきなことだ。
すてきなことだ。
でも 俺は奈雪自身の願いを知りたい。
私…。
我慢してるわけじゃない。
大切な人たちが 幸せでいることが➡
私の願いだよ。
(館内アナウンス)皆様 間もなく➡
閉館時間となります。 またお越し…。
閉館時間となります。 またお越し…。
もう そんな時間なんだね。
(館内アナウンス) お待ち申し上げます。本日は…。
今日は私のために いろいろ考えてくれてありがと。
イブデート 楽しかった。
まだだ。 えっ?
最高の1日はまだ終わっていない。
えっ。
ははっ。
うわ~。
ははっ。
これ…。
ようこそ ガランサスへ。
♬~
うわ~。
どうやって?
陸が準備を手伝ってくれた。
♬~
♬~
陸が?
朔弥が作ってくれるの?
開発チームの人間たちに 作り方を聞いたんだ。
♬~
太一さんたちが?
太一さんたちが?
今夜は クリスマスの特別メニュー➡
幸せの味のグラタンだ。
♬~
♬~
♬~
うん。
♬~
いただきます。
♬~
♬~
おいしい。
おいしい。
世界一幸せの味。
(祥平) 奈雪は ほんとにグラタンが好きだな。
うん。 だってお父さんのグラタンは➡
世界一幸せな味だもん。
なるほど。
朔弥。
今日1日 朔弥と過ごして➡
いつもどおりが いつもより もっと楽しかった。
今日だけじゃない。
朔弥と出会ってから➡
朔弥と出会ってから➡
毎日が きらきらして 違う人生が動きだしたみたいで。
そうやって➡
自分に一生懸命になれた時間が あったから➡
私は やっぱり➡
大切な人たちの幸せのために 頑張りたいんだって気付けた。
私の一番の願いを 見つけられたのは➡
朔弥が たくさんの知らない気持ちを➡
教えてくれたからだよ。
知らなかったのは俺だ。
ずっと見ているだけだった。
繰り返される人間の営みを ただ眺めてるだけで。
人は なぜ ささいなことで 悲しんだり喜んだりするのか➡
知りたいとも思っていなかった。
でも そんな俺が➡
でも そんな俺が➡
父親のグラタンを 世界一幸せな味だと言う➡
女の子に出会った。
それが君だ。
あのときの奈雪の言葉を聞いて➡
俺は初めて 幸せの味とは 何なのかを知りたいと思った。
俺は あのグラタンを食べるために この地へ降り立った。
俺は あのグラタンを食べるために この地へ降り立った。
♬~
だが それは違った。
やっと気付いたんだ。
俺はグラタンを食べるために ここへ来たんじゃない。
世界一幸せな味だと言って➡
グラタンを頬張っていた➡
グラタンを頬張っていた➡
あの奈雪の笑顔が もう1度見たかったから来たんだ。
最初に出会ったあのときから➡
俺は君に初めて恋をしたんだ。
ううっ…。
♬~
♬~
♬~
ううっ…。
朔弥。
会いにきてくれて…。
ありがとう。
奈雪のことが大好きだ。
♬「雫」
♬~
♬~
♬~
おいしかったね メロンパン。 うん。
ふふっ。
♬~
♬~
奈雪?
朔弥と出会って好きになって 幸せだった。
どんな奈雪でもいい 俺は奈雪と一緒にいたい。
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