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(にぎわう声)
(店の呼び込みの声)
(読経)
(読経)
(男) 皆さん! _ 聞いてください
"浮かぶ瀬あれば 沈む瀬もあり"
さいおう "人間万事 塞全が馬"
"懐が暖かい今こそ 貧しい者に施す時です
"情けは人のためならず"
慈悲のない世の中は地獄です
あなた方の行いを 御仏は必ず見ています
今 まさに 死にかけてる者が いるのです!
(通行人人 ) ああっ... あっ すまねえ!
(男) くそ! この野郎 馬鹿野郎!
死んでやる!
(通行人人 ) ちょっと人待てよ! (通行人B ) 早まるなって!
(男) うるせえ!
朝から晩まで 喉をから したって 誰もお布施をくれや しねえんだ
この世にゃ 神も仏もいねえんだよ
死んでやるよ! 。 死んでやる!
(おたさき) はい! どいた どいた!
はい どいて もう!
もう ちょっと やめときなよ あんたーー
これ あげるからさぁ
はい どうぞ
(男) おいおい なんだよ 三文ぱっちかよ
この しみったれバパパア
なんてこと言うんだよ この くそ坊主!
うるせえ ババア この野郎
(おたき) あっ ひょっとして...
(通行人たち) はったりか! 死ぬ気ねえのか!
(通行人A) 猿芝居かよ!
(通行人B ) この=ミ文役者が 地獄に落ちろ!
お男 お き落 ごち もて うた 返ま しる てか もよ ら 1! うぅ ょ
置男 いご てお けい お符 布て 時 ィァ
(おたき) 馬鹿! (男) うるせえ 置いてけ!
おい なんだよ 見せ物じゃねえんだよ
いや... 見せ物だよ お布施よこせ!
(男) おい! お布施よこせ! (侍) 道を空ける!
(男) お布施 置いてけよ!
(侍) お犬様のお通りだ 下がれ 下がれ
(犬のほえ声)
(男) ああ...
おおお ああ...
(犬のほえ声) (男) あっ あっ あー!
あああーっ!
(水に落ちる音)
(男) ああ ちょっ... ああっ!
助けてくれ!
さみ 寒いよー!
(男の叫び声)
分かるか? 今 行くぞ!
おい! おい 大丈夫? これ つかまれ これ!
(もがく声)
はい!
(侍) これ!
これ! これ しっかりせよ!
(ほほをたたく音) (侍) おい! これ!
ほれ
(侍) おお...
(男) さ... 寒い
さんず 川... 三途の川?
おおかわれわ (侍) いや 大川だ 怪我はないか?
(寒さに震える声)
へヘハヘッツ 俺なんか死んだって 誰も気にしやしねえんだ
無駄な命など ない 必ず意味はある
(男) ううう...
(侍) はい (男) おお
ハハハッ ありがてえ ありがてえ
ありがてえ ありがてえ
(男が震えながら笑う上声)
(男) なんだよ 金じゃねえのかよ!
しょっぱ!
しおあめ 塩般かよ
金持ちに生まれ変わりたい...!
ゆー
エイエイ オー!
(ナルーション 箇//迷徹が へゅぉあ 駐戸た導尋を導りてがのがら玉作
が犬ダ がつてなぐりが胡宏を迄え
が63く 叉学や夫閑などの友綴んが
少細りてりさまんだ
とくがわつなよし ちょくしきょうおう (徳川綱吉) "郊使響応"は 幕府の威信を示す重要な儀式である
分かっておるな?
やなぎさわよしやす 。 ぎょよい (柳沢吉保) 御意
万事 抜かりなく進めております
(綱吉) 大儀である
おおいしくらのすけ (大石内蔵助) お見事!
えんでん 殿 新たな塩田で作ったものです
お試しいただきたく
あさのたくみのかみ (浅野内匠頭) よいな
(大石) それと こたびの 勅使響応の儀にございまするが...
(浅野) 吉良のご老人のこ とか
(大石) 肝にお命じください
何があっても 怒ってはなりませんぞ
いつまでも 子ども扱いしおって
はよ 。 あこう 早う赤穂に帰れ!
はっ
わたくし 私も そろそろ 妻の顔が見とうございます
ハハハッ のろけおって
(ナルーション 友衝 たなると
が四が部に みりよっつの色族を送り
共編埋に みんの色才を上竣んさんだ
ズ名が癒才さカまんだを
この胡が 赤競湊子 閉外のだ弘
差の蟹式の人巡を超えるのな 攻色和の欠妃でんを
こうずけのすけ (吉良上野介) 浅野殿の裁量にお任せしよう
(浅野) あの...
もう少し詳しく 教えていただけぬでしょうか?
曲がったことがお嫌いな 浅野避のこと
古くさいしきたりに囚われた わしの言うことなど
迷惑になりましょう
おのれ...
かたおかげんごえもん (片岡源五右衛門) 殿 どうか お気をお針めに
儀式の作法を 何一つ教えてくれぬ
(男) 腹 減ったな
やっぱり ここに頼るしかねえか
(せき払い)
(門をたたく音)
開けよ わしだ!
ほりえはんえもん (堀江半右衛門) えっ 殿!7 もう お帰りですか?
少々 お待ちください
(吉良孝証) おい 待て!
ぐわっ 六え! お前は...
いた おい! 痛っ 痛っ!
うそ おい おい マジか! おい 嘘だろ?
孝証 待て! おい!
(ナルーション 芝居家の夫内 学受が
の委んて短刀なってのぎんだ
有和でズ相にさカるのな 委を洒ぐ友田だグで
多婚るをなぐ
つら2のり匂導に部ることちる 多カったのでみチ
(孝証) ういいいい...
さいとうくない (斎藤宮内) もう金は渡せません
(孝証) なー! 少しは融通してくれよっ!
(斎藤) 服から"決して渡すな"と 念を押されているのです
人に ねだる前に なぜ働かないのですか?
(孝証) 誰も雇ってくれねえからだよ
いっそ この屋敷で働かせてくれ! 三食昼寝付きで!
(斎藤) どこの奥方ですか! あなたは
あー ちょっと 泊めてくれ! 泊めてくれ 泊めてくれ!
さもないと 門前で のたれ死ぬぞ!
いて 痛ててて...
しかたない とりあえず 馬小屋で寝てください
なっ7
(斎藤) 嫌ならば 帰ってもらって結構です
(孝証) 誰が馬小屋なんか! 俺は人間だぞ!
おい 戻れ お前! おい この野郎 戻れって!
お前も 一人か
(馬が鼻を鳴らす音)
ぶがっつっ... うおっ!
(ハエが飛ぶ音) 臭えー くっせ
(枯李) 攻証様!
考証様!
枯梗さん
かわいそうに 疲れたでしょう?
(孝証) ああ... 米の飯だ
お茶も どうぞ
(孝証) ありがとう
ありがとう!
(上野介) また来たのか チッ あの無駄飯食いめ
(斎藤) むやみに 追い払うわけにもいかず...
餌は やるなよ
いただき...~...!
(上野介) 孝証! 何をする!
うまいね _うまいね
ここの鯉は人間様より いいもん食ってんだねえぇ 兄貴
この うつけめ!
この鯉は お前より はるかに価値がある
...つて おへい! お~い!
"弟より大事"って どういうことだ?
あ? 家族だろうが!
黙れ! このドブねずみが!
ろくに修行もせず 勝手に寺を抜け出しおって
今すぐ出ていけ!
足らん!
(斎藤) 申し訳ございません!
まあまあ まあまあ まあまあ
哀れな弟を殺す気か?
最後まで責任 持って 面倒 見ようよ
できるだけ遠くで のたれ死ね
葬式を出す手間が省ける
(孝証) ちくしょう
化けて出てやる!
(浅野) お待ちください!
(上野介) なんだ?
(浅野) あの...
ご指南料ですが もう少し色を付けて お渡ししても...
(上野介) チッ
チッ チッ チッ
ぶすい 無粋な
まさに猿知恵
お願い申す!
(上野介) あーへ...
臭い
うせよ
オホホホホッ
おー オホホホッ 面白い
つん! おおへ...
ぶらへん
ほら ふわ~ーん
ホホホホッツ 面白い芸じゃ
おぬしと会うて
初めて笑えたわ
ハハハハハッ
(蹴る音)
(上野介) ハハハハハッ
おのれ...
(上野介) あ?
ああー! ああああ...
(斬る音) (上野介) ああー!
ああああっ...
かじかわよそ バ え (梶川与惣兵衛) おやめなされ!
助けてくれ! 乱心者じゃ!
(浅野) 止めるな! せめて... せめて あと一太思 ひとた
(楓川) 浅野殿! 殿中でござる 殿中でござる!
助けてくれ!
(ナルーションジ 辺填のりる又戸嫌みでな
グを基りてが女2なをのり とりうラ巡まりがみりまんだ
(斎藤) 考証様 (孝証) ん?
あっ! ああっ! あー!
(孝証) 悪い 最近 キレが あの... あれで
(吐き出す音)
(斎藤) 臭っ!
折り入って お話がございます
(孝証) なんだ? 改まって
実は
殿は先ほど斬られました
えっ 死んだの?
いえ なんとがか命は 取り留められました
(斎藤) ですが 殿は 喪と同時に 背中も斬られました
このままでは 逃げ傷だと気付れれてしまいます
幕府の実権を握っておられる 柳沢様に追及されれば
吉良家は お取り潰しに なるやもしれません
まあ 逃げ傷は 武士の恥だからな
そこで 交沢様に なんとか言い訳したいのです
"勅使響応のための茶さくを 懐に入れていて"
"それをかばって斬られた"と
(孝証) はあ? なんで俺が?
兄貴が自分で やりゃあ いいだろうが
知ったこっちゃねえ!
自業自得だろ
(小声で) なんじゃ こりゃ?
(斎藤) 百両あります
殿の身代わりになっていただければ これを差し上げます
(小声で) こんな大金 初めて見たあぁ
たった一度で いいんです
(斎藤) 百十両では?
今までの借金も 帳消しにしますから!
(孝証) しかたねえなぁ
やってやるか!
では早速 お支度を
(孝証) 支度?
(訪雇の訪) 性とあなたが刀孝めるそ 努る訪をる ナラ紛てかあらカカる
を 鞍さえ胡そえカが 万ニフ
新光襲にる 写分グズ フつのなりでんみブラ
(斎藤) なんか違うなぁ
あっ 忘れてた
ほくろ
ちょよう...
押さえてください
(斎藤) いかがです?
うわっ... 兄貴だ
(衣益の誠 立戸嫌にと妨の巡み
て引か遂と スカ春わってぐださり
しみずいちがく (清水一学) 吉良上野介の 家中の者でござる ゆう
(徐刻の刻) 沈んて 始X療にんてが女りが
(孝証) 痛えな
(おならの音) (孝証) あっ 属しちゃった 和貴え
じっとしてうろ!
(蓋を閉める音) (者証) 痛つワーんだ あいつう!
いって くせ 回 痛えー! 臭え...
(上野介が うなされる声)
(うなされる上声)
兄貴...
(清水) おい (孝証) あ?
いて うわー! 痛えーリ!
(孝証の絶叫)
(孝証) うわー!
(孝証の絶叫)
(孝証) むぐっ...
静かにしろ
殿に化けるなら 傷が要る
(孝証) 死んじまうよ... (清水) 静かにしろ!
死なない程度に斬った
あとは...
(シャキーン)
(清水) こいつで仕上げだ
(孝証) そんなの 入るわけない!
(清水) 静かにしろ!
ロロも縫っつってやろうか?
(唇を震わせる音)
(針を刺す音) ううーー!
(背中を縫う音) (孝証) ああへ!
(うぐいすの鳴き声)
(柳沢) わしだ 柳沢だ
(小声で) 求たへ
(せき払い)
どうぞ お入りください
(学受の旋) ぐう7
(柳沢) 急に どうした?
(孝証) 先日の 効使響応のことを思うと
無念で頭が上がりませぬ
こたびは大変がことであったな
(孝証) はっ
確かに浅野殿には 厳しく指南いたしましたが
逆上して斬られるとは うう... 誠に情けなく...
(孝証の嘘泣き)
幸い 吉良左は 刀を抜き合わせなかったが...
殿中で刀を抜くなど ありえませめぬ
(柳沢) されど 大事な儀式を台無しにされ
上様は お怒りである
はっ
わしの顔も
潰れた
吉良殿に不始末は なかったのか?
俺は もう そんな...
俺?
折れ
...そうでございます 背中が!
育中も斬られたのであったな
はっ
それは逃げたということか?
武士にあるまじさ行い
今すぐ腹を斬れ!
(孝証) あの... 逃げてなど ございませめぬ!
(柳沢) どういうことだ?
あの時は儀式に使うための あの...
茶さくを懐に抱いていたゆえ
(柳沢) ほう
りきゅう 利休の茶さくか
はい _ それをかばうために... こう
あっ こっちか
"はっ"てね
それで後ろを向いたのでございます
もう 勅使暫応に必要な名器にて
随分と都合のよい話だな
本... 本当の話でございますI!
まあ 赤穂の塩が手に入ったことは 幕府にとっては都合がよい
(柳沢) そうであろう? (孝証) はい
塩なんか どうするんすか?
おぬし 誠に吉良左であるか?
あー
斬られどころが悪いのか その 頭が...
しかし 生きていてよかったのう
ありがとうございます
(柳沢) 上様は
"浅野のような不届き者に 町られて死ぬぐらいなら"
"吉良家も潰す"と おっしゃられていた
"ひ弱い旗本は要らぬ"とな
うう... 痛みます
"死に損ない"が!
その傷が元で死ぬようなことあらば
吉良家は終わりだ
肝に命じておけ
生きています
ピンピンしています
生きます!
(陽気な歌声)
(大石の はしゃざぎ声)
(大石) あ- ハハッ ハハハハッ
わあっ!
おかのきんえもん (岡野金右衛門) ご家老 いいのですか?
こんな所で油を売っていても
(大石) わしなど いなくてもよいのだ
ほんとにお勤めが嫌いなんですね
(大石) 塩の商いも うまくいっておる
殿にも よく言い聞かせた
(あくび)
(大石) 何も問題もない
はざま じゅうじろう (間 十次郎) ご家老!
(歌と演奏がやむ)
(大石) なんだ? 署苦しい顔をして
(間) 大変です!
(大石) 分かった 女でも出来たか?
殿が...
殿が切腹こさこれました
(岡野) えっ...
何があった?
(万の刻) 基半婦 計選た大人みと ,衣 )だなグ
導ソフブ7だそうでみチ
(泣き声)
(片岡) 殿!
すまぬ
(片岡) 殿!
(刺す音)
ああ...
終わった
吉良殿は討ちお果たしたのか?
(間) それが 命は取り留めたと
何?
じせい 殿のご辞世です
(大石) "風さそふ 花よりもなほ 我はまた"
"春の名残りを いかにとやせん"
(すすり泣き)
(間) さぞかし ご無念だったと...
(ナルーション ツゲ到 妃邊と己名に
半始秋 み談り葵しんとなをグ
嫌るのゲ肖ささねびなグまがんでんだ
巡ら夢 濁人とどなり 艦ちる委る矢りぎんだ
はら そうえもん (原 惣右衛門) ご家老
我らがお取り潰しなのに なぜ吉良に処罰がないのです?
けんか 喧嘩両成敗!
筐含よりの 武門の探では ないですか!
(床をたたく音)
(岡野) このまま籠城して戦い 我らの意地を見せましようぞ
(間) 浅野家の名誉を挽回するには 似討ちしかない!
(仏討ち派一同) そうだ そうだ!
おおのくろぶペえぇ (大野九郎兵衛) 喜れ 黙れ! 黙れ!
ご公位の許可を得ない人討ちなど ただの私だ!
(浪土) そうだ!
お家再興を願い 返り咲いて
浅野の名を残すのだ I!
(お家再興派一同) おう!
(間) それでは 武士の一分が立たぬ!
はしもとへいざえもん (橋本平衛門) いや お家再軸でござる!
(言い争う声)
(岡野) ご家老!
ご決断を
(浪士) ご家老!
皆の意見を踏まえ
よくよく考えてみる
(大石) ハア...
(りく) おかえりなさいませ
(大石) ハア...
(りく) あっ... (大石) りく どうしよう
(りく) あら あら
(大石) 幕府の沙汰は納得できぬし 家臣も まとまらん
金も ないうえに 赤穂の民の面倒も見ねばならん
せっかく作った塩田も 没収される
ああ...
もう終わりだ
無理なものは無理ですよ
できることを ーつフーつやりましょう
"できること"か
(ナルーション 學のを基ま どうたがを胃たんた地受婦
戸退がら世太大と 名フてまきまんだを
(堀江) おかえりなさいませ!
かとう たえもん (加藤太右衛門) 殿! よくぞ ご無事で
(家臣たち) 殿! 殿!
おう 心配かけたな
(堀江) 殿! 殿 心配してましたぞ!
(斎藤) 服は お疲れだ! もう よい!
行きましょう
わしは無敬じゃー!
(家臣たち) 殿!
(斎藤) そういうの 要らないです (孝証) あっ そう
無散じゃあー!
(家臣たちの歓声) (斎藤) 殿! 殿! 叶う 中へI
(孝証) うえへい! (家臣たち) 殿!
(蹴る音)
(加藤) 殿!
(斎藤) まったく! あなたって人は!
(孝証) 痛い 痛い...
(斎藤) 余計なことをするな! (蹴る音)
(孝証) みんな 喜んでただろうが!
(斎藤) 正体が バレるところでしたぞ!
(孝証) ふざけんなよ こんな傷まで付けやがってよ
中んだり貴ったりだ!
お前 蹴んなよ! 背中 痛えんだからよ!
(斎藤) それもこれも 吉良家のためです
(孝証) まあ あんたの読みは 当たってたな
もし 兄貴が斬られて死んでたら
吉良家は取り潰しただったらしいぞ
(上野介の うめき声)
マズじい!
殿!
殿...殿! 殿!
(孝証) おい 医者は どこだ?
身代わりは内密なことゆえ...
死んだら お家断絶だぞ 俺の苦労が無駄になるだろ!
殿 お気を確かに! 殿!
(孝証) もう どけ どけ どけ! 診療所で見たことある
こう 死にそうな時はな 心の臓を揺するんだ
おい 兄貴!
兄貴 しっかりしろ!
あー もう!
よいしょ
兄貴!
んっ んつっ! (胸を押す音)
(孝証) んつっ んっ んっ んっ!
んっつ んっ んっ んっ!
(ボポキッ!) (上野介) うう...
見中 ?
(上野介) あ... 痛い...
あ...
ひ... ひ... ひ...
(斎藤) 人殺し! (孝証) 違う! 違うよ!
これくらい やんなきゃ 駄目なんだって!
(斎藤) 死んだ! 死んだ! (孝証) 違う 死んでない
(斎藤) 死んだ! (孝証) 大きい声を出すな! 大丈夫!
(孝証) おい 兄貴 帰ってこい!
(考証) 帰ってこい 帰ってこい! (斎藤) 殿!
(チーン)
(斎藤) 傷が深すぎました
いずれにせよ 持たなかったでしょう
よほど 浅野の恨みが 強かったのか...
殿が死んだとなれば
お家は断絶
何事も諦めが肝心じゃぞよ
ほれ 涙を拭きよ
(斎藤) かたじけない
(泣き声)
(はなをかお音)
何を考えてるんです!
...つったく!
(斎藤) 孝証様
(孝証) 無理 無理 無理 無理...
吉良家なんか どうなったっていい
ものだね 命あっての物種だ
(ボキッリ!)
(斎藤) お待ちください!
(ドーンジ!)
おい!
さらに千両 差し上げます
これだけあれば 働かなくても生きていける
おい!
(斎藤) そもそも 殿とあなたは 生まれる順番が違っただけ
ほんの少し違えば あなたが吉良の殿様でした
誠に惜しい!
俺が
吉良家の殿様?
(斎藤) 御意
家臣も領民も皆 あなたの声で動く
あなたこそ 我らが王です!
オウ Oh!
Oh... いい響きだ
(斎藤) 今こそ ー国一城の主となり 吉良家をお守りください!
孝証様の身の回りのお世話は すべて枯梗がいたします
枯梗さんが?
いい!
そこまで言うなら しかたねえなぁ
やってやるか
ありがとうございます
(孝証) で 兄貴は どうする?
(斎藤) 葬儀はできませんから こちらで始末しておきます
(孝証) そんな罰当たりな
今さら 僧介みたいなこと 言わないでください
まあ 俺も同罪か
(ナルーション 赤角の己でが
み和胡移に 世入がまとまりぎんたが
立戸とりる著たちなが のりまばだ多紀を妄んでみり
ズる万友 そカをりさのめるため 及戸の大委にたに選ののまんだを
ご家老 なんとしても似討ちをI!
(大石) 我らは お家再興を目指すと 決めたのだ _ しばし待て
ほりべやすべぶえ (堀部安兵衛) ご家老!
江戸で我らが何と言われてるか ご存じですか?
央も取れぬ腰抜け侍"と 協接されてるのですぞ
おくだまごだゆう (奥田孫太夫) いつまで待てばよいのです?
(奥田の泣き声)
ご公儀から返事が来るまでだ
まずは できることをやる
(原) ああ そうしよう
豪華だね
あれ?
なんか この漬物だけ地味だな
それは 私が 漬けたものでございます
あら? あんたが?
(斎藤) 私の唯一の趣味です
上野介様も気に入られていて...
(孝証) へえー
確かに
いい塩加減だ
(孝証が漬物を食べる音)
似ている
やはり 私の目に狂いはなかった
なんせ あの柳沢様さえ ダマされるのですから
(孝証) いやー でも なんか変な顔してたぜ
"おぬし 誠に吉良殿か?" とか なんとか言ってさ
感じ悪かったわ
それは いけませんな
殿 もっと横柄に 振る舞ってください
時には作慢に 時に は嫌味た っぷりに
人の悪口は特に大きな声で
そんなに? 注文 多いな
(斎藤) はい
では いつもそばについていた 私が教えます
"この うつけめ"と 言ってみてください
(棒読みで) この うつけめ
違う 全然違う!
もっと 人の心を引き裂くようにです
こんなふうに
"この うつけめ!"
あー 怖いね
(斉藤) 上野介様は もっと恐ろしゅうございました
あんた よく辞めなかったな
続けますね
(斎藤の せき払い)
"こんなことも できぬのか!""
"世間知らずの まぬけが!?
"親もさぞかし無能であろう""
"知恵の足りない田舎者!"
"無駄飯食いの殻満し!?
(孝証) あっへ もう! 気分が悪いわ
(斉藤) さあ! ちゃんと稽古しておきましょう
ほれ!
ハへハハヘハツ
この うつけめ!
いい! その調子!
世間知らずの まぬけが!
よっ!
知恵の足りない田舎者!
もう 一!
無駄飯食いの穀潰しが!
よいしょ!
ハッハツハツハツ
ハハハハツ 殿!
(孝証) このへ! (斎藤) 殿!
(斎藤) 殿... 威だ
(孝証) ヘッヘッ
殿だ!
(孝証) ぬれた布を甘く見んなよ
(斎藤) なんと...
ああー! なんぞ!
お許しください お許しください!
(孝証) この うつけめ! (斎藤) ああー!
うつけめ! うつけめ!
(斎藤) もっと! あー!
(孝証) ほら! (斎藤) おやめください!
(孝証) 叫べ! ハッハッハ! (斎藤) あー!
もっと! もっと!
もっと もっと!
もっと! もっ...
(孝証) お前 どっか おかしいんじゃないの?
あいつのせいで はしゃぎすざぎて はしゃざぎすぎて
...つたく 日付 またいじゃった
(手を洗う音)
(枯梗) はっ! (孝証) え!7
(枯梗) あっ 申し訳ありません!
(孝証: 優しく) この うつけめ
(枯梗) えっ?
(孝証) いや... 以後 気をつけよ
(枯梗) あ... あの それだけで 許していただけるんですか?
あっ... うへん
(上野介のまねで) そう硬くなるな 何をしていた?
あっ あの...
この花が心配で
(孝証) 花が? (枯梗) はい
植え替えが うまくいっていないようで...
このままでは すぐ枯れてしまいます
確かに 鉢が小さい
もっと大きい鉢は あるか?
はい あります!
うん 持ってこい
(孝証) うん これでよし 水をやってくれ
どうした?
殿様が なにやら親しげで...
あっ いえ あの... いつもお優しいのですが
(孝証) んん?
(孝証の つぶやく声)
(上野介のまねで) わしは わしだ!
では...
ななな... どうした? 何?
(枯梗) どうぞ (孝証) 何どうぞ?
(孝証) どうした? どうした?
このところ 寒いからと
いつも ここに手を入れて 温められて...
やめい!
着物を直せ
(低い声で) 風邪を引くぞ
なよ 早っ!
では 風呂を沸かしてまいります
(孝証) やあー!
こうずけのすけ 寺野介!
こうの 上野スケバ野郎!
枯梗さんに あんなことを やらせていたのか!
くそ!
あんにゃろう
はあっ
はあっ
はあっ
はあっ
後ろから 右手で左を...
左手...
あー くそ!
(孝証) うおへ!
ろろろろろ...!
ういーー!
おい おい おい おい お~い!
お~い
(遊女) 旦那... (孝証) おへい!
(孝証) おいおい おいおいおい...
おい おい おい おい
おへい! おいおい おいおい
おい...
え?
はるなぎ (春凪) おいでなんし
はい...
(遊女たちの歓声)
(夫凪) 和語様 (遊女たち) お強い!
(孝証) あらへ よし 今日は飲み尽くすぞ!
(孝証) ほらほら (遊女たちの はしゃぎ声)
(孝証) 枯! _ 樽ごともっと
1欄 2椅 3椅 持ってこい! 持ってこい!
隣っ! 隣も にぎやかだな
ああ お金持ちのお侍さんが 来てるみたいで
(孝証) あん? (春凪) えらく ハメ外してらして
えらく ハメ... こっちだって外すぞ!
ハメ... 外すハメを下さい 外すハメを下さい
(遊女) よっ!
(遊女たち) ゆそりゃ飲め こりゃ飲め とんと飲め
(遊女) よっ!
(遊女たち) ゆそりゃ飲め こりゃ飲め とんと飲め
ゆそりゃ飲め こりゃ飲め とんと飲め...
(遊女) よっ!
ゆそりゃ飲め こりゃ飲め...
(侍) あー!
あっ...
お...! _ 酒だ 酒だへ!
(孝証) 滑え 痛え ...つて おい 俺の酒だぞ!
いって 痛えな おい!
(侍) ハハハッ うまいなぁ
(春凪) 旦那様へ
(遊女たち) お強い...
(大石) わしは無敵だ!
(孝証) 俺の金だぞ! 触るな お前!
(大石) があー! (孝証) わあー!
(大石) 成敗!
(孝証) 何だ こいつ?
(大石) ゆとらと一ら
(大石・遊女たち) ゅゆとらとら
(孝証) どういうことだ?
(大石) があー! (孝証) 何だ? 何だ こいつは?
(孝証) そんな触るな! 触るな!
あー! 痛い 痛い 痛い...
痛い 痛い! ケツを触るな!
痛い 痛い ケツを...
たかおだゆう (高尾太夫) まあ まあ まあ
許しておくんなんし
あちきは 高尾太夫でありんす
こんな所で喧嘩は無粋
さあ さあ さあ 旦那様も和尚様も
(大石・孝証) ああへ...
仲直り
(孝証・大石) 仲直り...
(孝証) あれ? あんた! (大石) ん?
俺だよ!
前に大川で濡れたところ 助けてもらったろ
あっ! おお! 随分 身されいになられたな
ようやく 金回りがよくなってな
おお! あの あの時の塩僅 しょっぱかったぜー
いやいや あれは万能薬でな
塩は身を清め 力の源となる
えー そうだったの?
(大石) おおー! ここで会っつたのも何かの縁
ここは ひとうつ 二人で大いに飲みましょう!
(孝証) 飲もう! 飲もう 飲もう 飲もう!
酒盛りだ! お酒 持ってきな! お酒 持ってこい! 隊
(遊女たちの歌声と演奏)
(大石) ついでくれ!
(孝証) はい つげ つげ つげ!
つげよ 酒をつげよー
(孝証・大石) おおへ!
(孝証) あっ おお! (小便をする音) あんた 江戸の者じゃないのか
(大石) こちらで上役の起こした ,諾いの後始末をしておってな
急ぎ 国元から出てきたのだ
(孝証) はあー
なにせ 子どものまま 大人になったような お人だ
あと もう少し 辛抱してくれればな
(孝証) ああ...
まるで うちの兄足みたいだな
(大石) ...と言いますと?
(孝証) うちの兄貴もね 自分勝手で 偉そうで
そのうえ ケチときたもんだ
散々 あちこち迷惑かけて 最後は ぼっくり逝きさやがった
おかげで俺が! 苦労してる!
地獄に落ちろってんだ!
それは それは... よほどですな
(孝証) ー家の主に能がないと 下の者は苦労する
(大石) しかし 我が殿は まだ若かった
なんとか守ることは できなかったかと 悔やまれてな
ふーん
(遊女たちが客を誘う声)
(孝証) さあ さあ 飲んで 飲んで
(大石) かたじけない
ああ...
(孝証) ううへ
(大石) 残された家臣たちの 暮らしもある
己の判断一つで 家臣たちが路頭に迷うと思うと
ー睡もできぬ
ひとよ お人好しだー あんた
そんなんじゃ 人生 苦労するぜ
家臣は家族のようなもんだ
おかげで こんなことになり申した
(孝証) おお... こりゃ いってんなぁ おい
(春凪) あら 満月!
おかわいそう
いっそ出家して 僧になれば目立たねえのに
そうは いきませぬ
そりゃ そうだ
(孝証と大石の笑い声)
あつかん ほれ 熱鐵でありんす
いやマ~ー 大したもんだ
がた お備方でも あんたみたいな いい人 いるんだなぁ
(大石) ハハハハハッ
あち (2人) 熱っ!
二人とも猫舌でありんすか
(孝証) あー フーフーして フーフー
(大石) わしは口移しじゃ
もう どうしましょ
あー いい女だ 今夜は俺の所に求ないか?
(高尾) あれあれ (大石) 待て!
(大石) わしが そもそも 高尾を座敷に呼んだのだ
(孝証) そんなの 関係ない! そんなの 関係ない!
(高尾) 喧嘩なんか しなんすな
春凪と代わりばんこでね
あい
代わりばんこ
(春凪高尾) どうぞ
(大石・孝証) もしかして...
(春凪高尾) ご存分に
(一同の笑い声)
(高尾) いやーん
(大石) おへ!
ハハハ... えっ?
ちょっと早く
早く おい! ちょ...
おい おい! おい いつまでだ?
(孝証・大石) ゆとらと一ら _とらと一ら
(男) ありがとうございました (大石) ああへ! ハハハッ
(孝証) 朝じゃへ ハハハッ
ゆ生きてて よかった
生きてて...
(孝証の はしゃざぎ声)
(孝証) いやー あんたとは また飲みたいなぁ
あの... 名前 聞いてもいいか?
ああ むろん わしは...
(堀部) ご家老!
(大石) ん?
(片岡) こちらヘ (大石) おお
(孝証) 何だ? チラチラ見て こっち
おっ 何だ? 何だ?
(大石) 気持ち悪い... (堀部) ご家老
(堀部) 女遊びなどしてる了眼 ありませんぞ
(大石) どうして ここが分かった?
ハハヘハツ
うっ... すみません
(大石のため人息)
草葉の陰で 殿が泣いておりますぞ
もう一度 お考え直しください
人ゆ 言うたであろう
お家再興さえ かなえば 皆の暮らしが立つ
(奥田) それでは気が済みませぬ!
人討ちをすると言ってください!
(ため候)
(孝証) 人討ち?
人討ちとは なかなか物騒な
(堀部) ご家老 この人は?
この方は徳の高い和尚だ
俗世を超越した お方でな 案ずるな
案ずるな 徳のある和尚が聴こう
何をもめておる? 話してみぬか
い! 吉良が憎
吉良?
憎きは吉良上野介
この男です!
(堀部) こやつこそ 我が服の敵!
ん7
おうと (喉吐する声まね)
(片岡) 我らがきっと 殿の敵を討つ!
ええっと... じゃあ あんたの名は?
元赤穂藩 家老
大石内蔵助です
(喉吐する声まね)
吉良め 楽には殺さん
全身を切り刻み 首を吹っ飛ばしてやる!
ぶつ!
ああっ...
(小便を漏らす音)
(大石) 堀部 やめんか こんな所で
(孝証) あああ...
見ないで 見ないで
見上げた忠義の心よ まさに武士のかがみ
されど 灯生は いかん 命は何よりも大事
(片岡) 殿は 我らが父も同然!
父を殺されても 黙っていろと?
(孝証) 吉良が悪人ならば きっと天罰を受ける
これを因果応報という
今頃 報いを受けていよう
いや もう罰が当たって 死んでいるやもしれん
あー 上から下から出尽くして そして腹が痛い
あー では これにて _ あー...
(大石) 待たれい!
(孝証) ああっ... (大石) 具合が悪そうですな
(大石) これをお持ちください
(孝証) ええっと これは?
塩館です 上にも下にも効く
(孝証) ああ... ありがたや
(遠ざかる足音)
(ニワリトリの鳴き声)
(孝証) ああ... 危ねえ
ハア ハア... ヤッベえ!
いって 痛え!
(清水) やはり ここか
貧乏人に金を持たすと すぐ こうだ
(孝証) いや そんなことより大変だ!
赤穂のやつが...
(刀で突く音) ああ...
おなかは やめてーー (キュルキュル...)
俺の目の黒いうちは 断じて逃がさん
(キュルキュル...) (清水) 来い
(孝証) あへ 漏れる!
あら~... 出る 出る 出る!
(斎藤) ほんとに!
よしわら 吉原に遊びに行くなんて!
正体がバレたら どうするんです?
(孝証) そんなことより赤穂だよ
あいつら 似討ちするつもりだよ
赤穂浅野家は おとなしく城を明け渡しました
今は幕府に お家再興を 願い出ていると聞いています
えー でも 確かに "人討ちする"って
(斎藤) どんな藩にも 跳ね返りは いるもの
所話 口だけです
狙われる身にもなってみろよ!
(斎藤) この屋敷にいれば 大丈夫です
もうしばらく ご辛抱を
だって 伏討ちなんて聞いてない!
押さえて!
とにかく おとなしくしててください
(塩館をなめる音)
あの野郎! 人ごとだと思いやがって
(子どもたちの はしゃぎ声)
(孝証) ん?
(加藤) 今日は勝てよ お前 ハハッ
(加藤の妻) さあ 入っといで
(千代丸) 殿様!
(子どもたち) 殿様!
(孝証) こま回しか? (子どもたち) はい!
(加藤) すぐに片付けます
(孝証) なぜだ? (加藤) えっ?
続ければよいだろう
貸してみろ
(子どもたち) すごードい! (加藤) おー お見事です!
こんなのは できて当然じゃ
(千代丸) 殿様
ん7
吉良家は大丈夫なのですか?
何と?
(千代丸) うわさを聞いたのです
"吉良は自分だけ罪を逃れた 宇居者だ"って
"すぐに お取り潰しになる"って
(加藤) 千代丸 何を言うか! (孝証) やめ!
殿は悪くないのですよね?
何も心配は要らん
わしが おるからには 決して取り潰しになど させぬ
よかった
(ナルーションジ 赤毅導み談りんのみあと
ズ太交選居が ダダのひびがた下りなん でのりまんだを
(原) ご公儀からの返事は まだでございますか?
(大石) うん
今は こうして 何度も お家再興を嘆願するしかない
皆 苦労しております
代討ち派は 身分の低い者が ほとんどです
城明け渡しの際に 分配された金も少なく
米も買えぬありさまにて...
(筆を置く音)
これを持ってけ
いつも すみません
(ナルーションジ 赤毅の攻届をがた地受
希式の疹痛人などの ダダ刷の蟹を共
ひっぞそりと ダダき栗ぎを道めてのりまんだ
(小声で) 赤穂のやつは いないか?
いちいち おびえるな!
(孝証) 置いんだよなぁ
暑いな!
韻 いって うっ... 痛え!
(柳沢) 吉良殿 (孝証) あ?
(孝証) お 柳沢殿!7
(柳沢) 何だ? その格好は 戦でもするのか?
武士たる者 常に戦場におる覚情でござる
あの 何か?
少々 困っつたことがあっての
大石内蔵助という者が お家再興と同時に
何度も吉良家の処分を 求めてきておる
喧嘩両成敗と言い立ててな
まあ 実際 こちらが悪いですから
愚か者!
幕府の沙汰に異議を唱えるなど もってのほか!
幕府に問違いなど あっては ならんのだ
しかし
浅野は もう腹を斬っております
赤穂の家臣には 少し目こぼしをしても...
おぬしも腹を斬るか?
結構です
おぬしも旗本であろう
幕府のことだけ 考えよ
いや これ... これは?
(柳沢) 捨てておけ
(孝証) 斎藤! 斎藤は おらんか!
(斎藤) ここにおります
(孝証) どこじゃ?
そこか 斎藤!
斎藤!
斎藤 そこか! そこか 斎藤!
何じゃ ここは? こんな所で何してる?
(斎藤) 漬物に塩を足しています
(孝証) そんなことしてる場合か!
柳沢は赤穂に お家再興させる気は ないぞ!
そうなったら きっと 伏討ちに求る!
ここは江戸城のお堀の内
きたまち しかも 隣は北町奉行所です
たとえ 千人 集めても 討ち入りなど 金輪販 無理です
(孝証) いっつも そうやって言うけどさぁ
見ろよ! これ!
赤穂の嘆原書だ! 筋が通ってる!
兄貴も悪い! 悪いんだよ!
赤穂が怒るのも当たり前だよ!
来る! きっと来る!
あの沙汰を決めたのは ご公儀ですから
(孝証) だったら せめて謝ろうよ
悪いことをしたら謝る 当たり前のことだろ!
頭を丸めるとかさ!
(斎藤) あっ!
そんなことをすれば 吉良が非を認めることになり
お取り潰しに...
ああー!
いつまで こんなことすりゃ いいんだよ!
(孝証の叫び声) (斎藤) あっ ああ...
(斎藤) ああ... それ... それ やめて それ 大事なやつ
ああ 分かりました!
今年限りで 身代わりは終わりにしましょう
なー! 今年限りで いいの?
(斎藤) それぐらいやれば ほとぼりも冷めると思います
隠居して 養子に家督を譲れば 吉良家は安泰
その後 上野介様は 病死したことにしましょう
金は ちゃんと くれるんだろうな?
もちろんです
よし 言ったな! よーし!
よーし!
いて 痛っ
(孝証) ゆさへさ 腹が減った
ゆや~ーと や~ーと やっと
腹が減った 何かないか...
枯梗さん...
何か お出ししましょうか?
いや いい 忙しそうだ
手伝おうか?
(枯梗) そんな... とんでもありません
いい...
つみれ汁でございます
少しでも 滋養をつけていただければと
(汁をすする音)
ああ いい
これらのお膳は誰のものだ?
(枯梗) 今日は ご家臣の方々が 八間のご会食をされますので
借金の形にと 娘を差し出してまいりましたのを
殿が団み者に...
親に捨てられたのか
俺と変わらんな
(加藤の妻) 千代丸! 千代丸 ご飯よ
(子どもたちの遊ぶ声)
(千代丸) またねー!
なあ 家臣の飯のことなんだけどさ
飯?
(孝証) 兄貴が何か命じたのか?
あんな みみっちい飯じゃ 腹が減るだろう
"武士は備約が美徳"とおっしゃられ 厳しい定めを作られました
協く 自分は牙沢してたじゃねえか!
茶会だ 能だ 歌会だ
そうだ ハハヘハヘッ
(堀江) 何!7
"近頃 物価高騰につき"
ほうろく "俸禄を二割増す"?
(加藤) おおー!
ちょ... ちょっと待って ちょっと待って
いちじゅうにさい "一汁二菜を許す"
おかずが1つ 増えるってことか!
(加藤・堀江) おおー!
(堀江) まあ まあ まあ まあ...
え? ええ? 『冬には...
たび "足袋を履いてもいいし"
"重病の時は援助する"
(加藤) まるで人が...
(堀江) ちょっと人待った一!
ありがとうございます!
(一同) ありがとうございます!
(加藤) 殿 我ら 生涯ついてまいります
(堀江たち) ついていきます!
(家臣たち) 殿!
本当に あれで よろしいのですか?
家臣っつていうのはな 家族のようなもんだ
(鐘の音)
(鐘の音)
(大石) 殿
今しばらく お待ちを
(町民A) しっかしよ
赤穂の浪土様は 人討ちもしねえで何やってんだよ
(町民B) ああ
吉良のジジイが 年取って死んじまったら
ほんとに赤っ恥だぜ
(町民A) ああ ほんとだ
あの家老の大石内蔵助ってやつが
もん 昼あんどんで簡病者らしい ハハハッ
(町民C) けっ 腰抜けが
(町民たちの笑い声)
(町民たちの話し声)
(堀部) この中に吉良がいるのか?
(片岡) 高家旗本は 皆 呼ばれているそうだ
(孝証) "身代わりも 今年限りで 終わりかな"
(柳沢) 何が終わるのだ?
(孝証) いやー "もうすぐ夏が終わるなぁ"と
吉良脆に よい知らせがある
我が落が潰されたというのに のうのうと月見とは!
(片岡) おのれ!
待て 待て 待て
まだお家再興の望みはある な? な?
(片岡) くつ...
(孝証) あの... よい知らせというのは?
(柳沢) 吉良殿の屋敷替えが 決まった
ほんじょ 行き先は本所だ
(孝証) 本所... あんな へんぴな所にですか?
いや いや いや たやすく赤穂に討ちを入られますぞ
それが狙いだ
はい?
大石という男 なかなかしぶとい
あくまで ご公儀に盾突くつもりだ
お家再興がならぬと決まれば 必ず伏討ちに来よう
新たな屋敷に移り 不骨な赤穂の残党を呼び込んで
ーー人残らず...
斬り捨てい
吉良家は おとりにされると?
できぬとあらば
吉良家は潰す
そんな...
幕府のためだ
名誉なことではないか
大石は いい見せしめだ
何だ? その目は
ああ いや...
目が かすみまして
私は もうすぐ隠居する身でして 歳の割には体が動かず
そのような大役は 無理かと申しますか...
愚か者
おぬしがやらずに 誰がやる
よいか 必ず大石を討て
何ですと!? 我らを赤穂の標的に?
(孝証) 断ったら 吉良家は終わりだってよ
(斎藤) やるしかありませんな
(孝証) 俺は隠居する あとは知らん
(キラヲラーン)
"今年限りで終わりだ"って 言ったよな?
(斎藤) 状況が変わりました
あなたが餌にならなければ 赤穂が来ません
餌だ?
尊い犠牲です
赤穂が来るまでは いてもらいます
いけにえじゃねえか! 死にたくねえよ!
赤穂を倒せはばいいのです!
さすれば 吉良は安泰 あなたも自由の身
あの千両で 悠々と暮らせましょう
ちょうっと待て
もし戦ったら 吉良の家双も ただじゃ済まんぞ
まさか
孝証様の口から そのような お言葉を聞くとは...
しかし 家のために死ぬのが 武士というものです
命より お家が大事か?
家臣あっての お家じゃねえのかよ!
(ナルーション 鏡作 克着ナナ娘作
スズ の退力の必療を なぐ
(大石) りく
子どもたちを連れて 里に帰ってくれ
(りく) えっ?
もう堀部たちを止められん!
人討ちするとなれば お前や子どもたちにも累が及ぶ
(りく) 嫌です!
嫌です! 離れたくありません!
(大石) お家再興も駄目 吉良への処罰の見込みもないとなれば
家臣たちの立つ瀬がない
本当は あなたが一番 我慢していたのでしょう?
(大石) りく
苦労をかけたな
りくは ずっと幸せでございました
ご武運を
(ナルーション 一方 区及委
委受の嫌るみなんぐ
スへまち がんどのみまつはのちょう 立の退交 胡毅放妃に ダフっ愛んさすがな2カカてのりまぎんだ
(斎藤) 殿!
殿
浅野家のお家再興の望みが 完全に絶たれました
(ため候)
代討ちに来るな
はい
しかし 心配には及びません
ご覧のとおり 援軍の手はずは整えております
返り討ちも武士の習い
(孝証) 筋を通した赤穂を討つのか
武士ってのは...
(血しがきが飛ぶ音) (家臣) うわー!
(孝証) ああ... 何だ 何だ 何をしてる?
ああ やめろ! や... やめてくれ!
頼む... やめろ! 何してる! やめろ!
(加藤) ああ...
え... ああー!
(枯梗) キャー!
(孝証) やめろ! 何をしてる!
(親る音)
枯梗... 逃げる!
(枯梗) キャー!
(孝証) やめて... やめてくれ!
(大石) あっ...
あっ...
うっ...
(孝証) 大石殿...
大石殿!
(荒い息)
嫌な夢だ
(駆け寄る足音)
(枯梗) 殿!
(孝証) 枯梗...
(枯梗) うなされて おいででしたが...
(孝証) 赤穂の者たちが 仏討ちに来る夢を見た
もう嫌だ
ご家臣の方々が きっと守っつてくださいます
殿様は立派なご当主です
違う
違うんだ 違う...
俺は...
俺は...
吉良孝証様
殿様の身代わりを されているのですね?
(孝証) ああ... 知ってたんだ
何だよ 言ってくれればいいのに
(枯梗) すみません
いえ 救われました
それまでは...
あー いい いい...
思い出さなくていい!
孝証様のおかげです
お家全体が明るくなって
家臣の方たちも のびのびとされておりました
俺でよかったのかな?
はい 孝証様がよかったんです
枯梗
(枯梗) 調子に乗らないでください
(孝証) あー 打ち明けなければよかった
でも
このままだと 卑快者になっちまう
赤穂のやつらは 罠にハメられて殺される
そんなのは...
嫌だ
孝証様の思うままにすれば いいじゃないですか
今 吉良家の当主は 孝証様ですよ
殿
長らくお待たせいたしました
(大石) あっ 和尚 こんな所で何を?
今日は浅野殿の月命日だろ
(大石) よくご存じですな
会いたかったんだ あんたに
(孝証) さる幕府の有力者から 聞いた話なんだが
吉良が 父地に 引っ越しさせられたことは
知ってるよな?
(大石) ああ 本所でしたな
あれは 柳沢吉保殿の罠だ
え?
(孝証) 守りを手薄に見せて 赤穂に討ち入りさせ
ー綱打尽に討ちお取ろうという そういう狙いだ
どこまで我らを愚看すれば 気が済むんだ
悪いことは言わねえ
討ち入りは やめとけ
あんた 家臣は家族だって 言ってたじゃねえか
みんな 死んじまうぞ!
な?
よし!
そうと決まれば 吉原行こう
高尾も春凪も呼んであるぞ
和尚 それはできん
命あっての物種だろ!
みんなで他の藩に仕記するなり 親戚に頼るなり すりゃあいい
そんなことができるのは 上級の武士のみ!
残されたのは 身分の低い下級武士ばかりだ
だったら なんで あんたは残ったんだ?
和尚
わしが死んだら 経の一つでも読んでくれ
あなたが串うてくれると思えば どこか愉快だ
あの夜は楽しかったのう
(遠ざかる足音)
ああー!
待った 待ってくれ
これ以上 嘘はつけねえ
嘘?
俺は吉良上野介の弟
吉良孝証だ
全部 話す
(大の苔
(雷鳴)
吉良は死んでいたと...
(孝証) 上様は
上野介が死ねば 吉良家は取り潰すと おっしゃったそうだ
それでな 俺が身代わりに...
(大石) 和言
このことを ご公儀に申し上げ
すべて明らかにすることは できんのか?
(孝証) バレたら 吉良家は お取り潰しだ
家臣みんな 路頭に迷う
(大石) 我らは もはや路頭に迷うておる!
(孝証) 悪いと思ってる
俺だって 悪いと思ってるよ
だけど 吉良の家臣だって 兄貴の とばっちりだ
せめて 人討ちを止められればと
(大石) それでは 赤穂の武士の一分が立たぬ!
吉良に処罰がなかったのでは 赤穂は泣き寝入り
人討ちして 天下に幕府の過ちを問うてこそ
赤穂の汚名をそそぐことができる
武士の誇りか
代討ちが成れば "その忠義や あっぱれ*"と
どこかの藩で 仕官できる望みも出てくる
あんた そこまで...
罪もないのに 生きるすべを失ったのだ
人討ちすれば みんな 斬られるぞ
我らは もう 死んでいるようなもんだ!
(孝証) ああ...
あー
分かったよ
人討ちは すればいい
(大石) 代討ちは 罠だと 言ったではないか!
(孝証) 裏をかくんだよ
討ち入って 上真っ先に
俺の首を取ればいい
そうすれば どちらの家臣も死なずに済む
和尚を斬るだと?
今の上野介は俺だ
俺を討てい
そんな...
(孝証) すれば 赤穂の遺恨も晴れる
面目も立つ
和尚 本気で言ってるのか?
大石殿
俺は今まで 生まれが悪いのを ひがんできた
自分に価値なんざぁあないと
ずーっと思っていた
だが
上兄貴の身代わりになって
初めて 人に必要とされたんだ
ー国一城の主となり 吉良家をお守りください!
(家臣たち) 殿!
(雇の誠) 舌
我ら 生涯ついてまいります
(堀江たち) ついていきます!
孝証様がよかったんです
あれは うれしかったなぁ
俺にも やっと家族が出来たんだ
死ぬのは俺一人でいい
さすがは名門 吉良家のご当主
その覚悟 確かに承った
(子どもたち) よいしょ! よいしょ!
すけ と (助っ人の侍) ああっ... 参りました!
次!
(加藤たち) よいしょ!
せーの! よいしょ!
赤穂も来るなら 早く求ればいいのに
気が気じゃありません
そんなに怖がんな
どーんと構えてろよ
どうしたんですか? 急に
大体 助っ人にも 金が かかるんですよ
あっ!
帳簿を付け忘れた! ああ もう!
あとちよょっとで終わるからよ
(千代丸) 殿様!
おお うまそうだ
(加藤) 千代丸 お前 よくできたなぁ
ありがとよ
達者でな
(孝証) これが 今の吉良家の絵図だ
決行当日 俺は すぐに ここ 庭に出ていく
ここで俺の首を取れ
長屋には 大勢 助っ人が詰めているが
戸に釘を打って閉じ込める
あと 清水という手練れには 存分に酒を飲ませておく
何から何まで...
討ち入りの支度金だ
いや そこまで してもらうわけには...
わきん 吉良からの詫び金だ
兄貴は それだけ ひどいことをした
すまん
受け取ってくれ
和尚...
討ち入りは 月命日 十四日の夜更け 寅の刻でどうだ?
かたじけない
(孝証) おおへ
(孝証) フッ
知り合ったばかりだというのにな
あんたとは何十年も昔から 知っていたような気がする
フッ
不思議だな わしもだ
俺とあんたで 遺恨を終わらせよう
柳沢の思いどおりになんか させてたまるか
和尚
あなただけ死なせはせん
わしも きっと あとを追う
必ずだ
必ず成功させよう
さあ!
吉良と赤穂の大芝居!
幕開けだ
(大勢の足音)
(荒い息)
(原) うわっ! うっ...
うー 痛い 痛い!
(大石) 惣右衛門!
(原) ああ... 面目ない
さ... 先に行ってくだせえ
(大石) 足を見せろ! (原) うう... いや 大丈夫
(大石) じっとしてうろ!
このまま行けば 斬られるかもしれん!
(原) ううっ...
我ら 元赤穂落
浅野内匠頭様の家臣なり「
亡き殿の恨みを晴らすため
参上つうかまつった!
(一同) おー!
(地面に突き刺す音)
来たか
(片岡) 吉良を捜せ!
どこかに隠れているに違いない!
(浪土たち) おー! (堀江) 討ち入りだ!
(加藤) 出会え 出会え 出会え!
ああー!
ああー!
(戸をたたく音)
(助っ人の侍たち) おい 開けろ! 開かぬぞ! 開けろよ!
(いびき)
こがたな (小刀が落ちる音)
(枯梗) お待ちください!
枯梗
すべてを 背負う おつもりなのですね?
逃げるわけには いかないのですか?
あなたは 心優しい孝証様じゃないですか
厄介者が やっと役に立てるんだ
今まで よく仕えてくれた
好きな所に行って一
好きに暮らしなさい
枯梗さんの問量なら
ハハヘハツ
あまた 引く手数多だ
考証様
(加藤) でやー! おおーー!
(堀江) うわー!
(間) 吉良は どこにいる?
知らぬ!
知ってても言うものか!
(間) おのれ!
(孝証) そこまで!
わしが吉良上野介だ
逃げも隠れもせぬ
(堀江) 殿! (加藤) 殿7
(孝証) 下がっておれ
けじめは つけねばならぬ
よびこぶがえぇ (呼子笛の音)
(浪土) んっ!
(呼子笛の音)
(浪土) やー!
(侍) うわぁ...
(呼子笛の音がやおむ)
(近づく足音)
(浪土たち) ご家老!
(片岡) ご家老!
(間) ご家老! 今こそ 殿の敵を
(矢が飛ぶ音) (大石) うっ!
(清水) ふんっ!
ああ...
ようやく目が覚めたわ
何をしている!
腐っても お前は吉良の大将だろ!
(助っ人の侍A) いたぞ! (助っ人の侍B ) 赤穂のやつらだ!
あらて 新手か!
(加藤) どけ!
殿 お逃げください!
(堀江) 殿 こちらへお願いします!
どけ! どけ!
殿!
(浪士たち) 待て! 吉良!
(堀江) 殿 どうかご無事で!
(堀部) ふっ!
元赤穂藩藩士 堀部安兵衛!
いざ 尋常に勝負!
吉良家家臣 清水一学
全員 返り討ちにしてくれる!
ううう...
(荒い息)
(堀部) ふっ!
ああ... うわっ!
(孝証) おお 分かってくれたか
抜け穴があると言っていたのを 思い出した
(孝証) さあ 大石殿
邪魔が入らないうちに やってくれ
いんろう (印租が落ちる音)
(息を吸う音)
(孝証) 早くしろ
みんな 死んじまうぞ
うおおおお!
(親る音)
お人好しだなぁ やっぱり
ん でも あんたみたいな者がいなきゃ この世は地獄だ
そんな あんたに斬られるんだ
本望だぜ
さあ!
はあああ!
(親る音)
(足音)
おのおのがた (大石) 各々方!
吉良殿を討ち取ったぞ!
(片岡) ご家老!
(堀部) やり申したな!
(浪土たち) ご家老!
(呼子笛の音)
殿...
(浪土たち) ご家老!
エイエイ
(一同) オー!
エイエイ オー!
エイエイ オー! エイエイ オー!
エイエイ オー! エイエイ オー!
エイエイ...
これより 殿の おわす 泉岳寺に向かう! せんがくじ
(一同) おー!
(男) 待てい!
(男たちの雄たけび)
(清水) 首を取り返せ!
(堀部) この死に損ないが!
人討ちなど ならぬわ!
(大石) 片岡 奪われんな
はい!
(片岡) うわっ!
(岡野) おい こっちだ!
(片岡) 岡野!
(岡野) よいしょ!
(間) 岡野!
(女) キャー! (岡野) 間!
(間) ふっ! 失礼
ゃだ 矢田!
(一同) おお...
(奥田) えい!
(奥田) 塊右衛門殿!
(原) 奥田!
(奥田) うおっ...
(助っ人の侍) 向こうだ! (奥田) へヘヘッ
(荒い息)
(原) ああー! うおっ!
あー! あー!
安兵衛!
やとう えもしち (矢頭右衛門七) こっちだ! (堀部) 矢頭!
(間) うおー! どけよ!
うおおお...
やめろー! あー! あー!
さあ!
はあああ!
上兄貴!7
こんなとこに隠してたのかよ
吉良上野介?
(孝証) みんな 死んじまうよ!
早くやってくれ!
(息を吸う音)
どっちが お人好しだ
(親る音)
和尚!
(呼子笛の音)
(孝証) おおおお!
おおー!
おおっ! おっ!
おおおお!
おおー! おおっ...
(孝証) これは本物よ
上兄貴の首だ
裏切っつたな!
(孝証) のけい!
のけい のけい のけい のけい のけい のけい
のけい! のけい! のけい!
の~ーけい の~けい _ の~けい
のけい のけい のけい のけい...
大石殿!
うわ~!
(浪土たち) おー!
(大石) かたじけない!
おのれ!
(町人A) 何だ? 何だ?
(町人B) おい ありゃ 浅野の火消しだ!
(町人A) おお まさか...
(大石) 我らは 元赤穂藩 浅野内匠頭の家臣なり
る3四 吉良上野介を 討ち果たした!
(浪土たち) おー!
(町人B) やりやがった! (町人A) ああ!
(清水の震える人息)
それでも 吉良の大将か!
これが俺のやり方だ
貴様!
逃げも隠れもしねえ
好きにしろ
(震える候)
けが 妃が汚れる
上兄貴
あんた 初めて 人の役に立つたな
逃げろって言ったろ
そんなこと言われて逃げたら
腐れ縁が切れちまうだろ
(孝証の背中をたたく音)
(孝証) おい おい おい
おい~ おい
片付いたぜ
何ということをしてくれたんです
これが吉良の けじめだ
...つていうか なへんで兄貴を塩漬けにした?
"いつか葬式くらいは"と
そうだな
もう罪は償った
...かもな
(孝証) 斎藤
身代わりにしてくれて うれしかったぜ
あのままじゃ 俺は のたれ死ぬだけだった
ありがとな
あの千両は要らねえや
えっ?
兄貴の下で あんたも つらかったろう?
しっかり手当てしてやってくれ
なっ?
(孝証・ 上野介のまねで) これは命令じゃ!
この うつけめ!
じゃあな
(斎藤) 勝手なことを...
よっ! 千両役者!
(遠ざかる足音)
せんごくほうきのかみ (仙石伯者守) 赤穂の者たちが 先ほど首を持ってまいりました
吉良屋敷に討ち入り 代討ちを見事 成し遂げたのこと
いかがいたします?
(柳沢) 全員 打ち首にせい
(仙石) しかし 町人どもは
"よくやった"と はやしたてております
(柳沢) 愚か者!
公儀の許可のない人討ちは 打ち首と決まっておる
全員 ただちに首を斬れ!
もはや それは なりませめぬ!
なにぃ!
(犬の鳴き声) (綱吉) 吉保
(柳沢) 上様!
(綱吉) 赤穂の者ども
(柳沢) はっ 恐れを知らぬ不届さ者
(綱吉) まさに忠義の働き
(柳沢) な... な...
(綱吉) 丁重に扱う てやれ
(柳沢) いや しかし...
(綱吉) 黙れ! (犬のほえ上声)
これ以上 余に恥をかかせるな
(柳沢) 御意!
(鐘の音)
(ナルーションジ 公誠の茅ツのなり須時ちなが
ガろききと沈まうってのりさまんをが
半毅況ナにたが 妃劉が芝さカカさんだを
聞る胡に 愛きの潜ちを認めたのでみチ
(孝証の読経)
(近づく足音)
枯梗
元の姿に戻られたのですね
"好きな所に行け"と言ったはずだ
はい
(泣き声)
(枯梗) 孝証様?
(孝証) 大石が死んじゃった
ご立派な お方でございました
(孝証) 立派すぎる
俺は あいつに 生きててほしかったんだ
生きるべきだったんだ
(泣き声)
しゃくじょう (鈴杖が鳴る音)
(枯梗) どうするんです? これから
(孝証) 仏の道を やり直そうと思っている
(枯梗) だったら 女人禁制ですね
やっぱ 町民もいいかな
馬鹿ですね
ああ 馬鹿でいいんだ
ゆー
へゆ
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