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>> ウワ~!
外国語で会話している
\確保!/ \警察だ!/
(手嶋) 0時32分 建造物侵入 窃盗で現行犯逮捕。
(沙耶香) 連続強盗事件 やっと片が付きましたね。
(転がる音)
♪~
(手嶋) 鑑識。
>> いつも熱心に 手を合わせてるわねぇ。
どなたのお墓?
(桜) さぁ… 知りません。
(桜) おはようございま~す~。
(利根川) はい おはようさん。 (武藤) あぁ 桜ちゃん おはよう。
(桜) ねぇ 武藤さん あの新しい似顔絵って?
(武藤) あぁ この間 練馬の公園で見つかった→
行旅死亡人。
(利根川) 三田 お前 何か知ってんのか?
(桜) あぁ… いや タイプだなと思って。
いや~ もったいないですよね あんなにカッコいいのに。
ねぇ まこっちゃん。 (真) 私に同意を求めないで。
(桜) あっ そっか。
まこっちゃんは もっと かわいい年下が好みだもんね。
私が守ってあげる~って感じの。 (真) それ どこ情報?
できれば 守ってもらいたいわよ 私だって。
(桜) アッハハハ…。 (堀口) へぇ 意外。
(真) そもそもタイプも何もないでしょ 既婚者 彼女持ち 死んでる男→
…は恋愛対象外。
>> 三田。 (桜) はい。
>> これ お前のその推しの資料。 (桜) お~。
>> 照合よろしく。 (桜) 了解。
え~っと。
⟨日本では年間400名以上の 身元不明のご遺体が→
自治体により 無縁仏として引き取られている⟩
⟨法的に行旅死亡人と呼ばれる 彼らの身元を突き止め→
ご家族の元へ かえすこと⟩
⟨それが私たち→
警視庁身元不明人相談室の 仕事だ⟩
(手嶋) 失礼しま~す。 (菜津) 失礼します。
これは これは 捜査一課と科捜研の両エースが→
こんな警視庁の掃きだめに 何の用かな?
(手嶋) おととい発見された 白骨遺体について→
捜査に協力してほしいと 一課長からの要請です。
(桜) 白骨遺体? (利根川) いや その前にさぁ→
「警視庁の掃きだめ」ってとこ→
あの 「そんなことないです」とか そういうのないの?
(手嶋) 失礼しました。
そんなことないです。
>> ハハハ! 正直だね。 >> ハハハ…。
刑事 向いてないね。 >> うん。
ハハハ…。 (真) で? 詳しく聞かせて。
(手嶋) おととい 大城戸学園から 盗み出されそうになった→
理科の教材の人体骨格模型が→
本物の人骨であることが 判明しました。
(桜) えっ 本物!?
あれ?
>> よくあることだよ。 (桜) えっ?
(真) 昔は模型や標本用として 本物の人骨が使われてたの。
インドから 500体近い人骨が購入された→
…っていう記録も残ってる。
それが いまだに残されている ケースは少なくない。
(桜) そうなんだ… さっすが まこっちゃん。
やっぱ年の功だね。
(真) そう思うなら もっと敬いなさいよ。
(桜) でも私たち同期じゃん 10個も年の差あるけど。
(真) それ 今言う必要ある? (桜) アハハハ…。
>> まさか 100年以上前の→
しかも 日本人かどうかも分からない→
白骨遺体の身元を割り出せって いうんじゃないよな?
(菜津) 鑑定の結果 その白骨は→
およそ1年から1年半ほど前の ものであることが判明しました。
頭蓋骨骨折 さらに右腕にも 骨折の痕が見受けられます。
だから殺人事件も視野に入れて 一課が動いてるわけか。
(手嶋) 皆さんには 被害者の身元特定専従班として→
捜査に加わっていただきます。
>> うちはさぁ 事件性のない 行旅死亡人の身元調査専門だから。
なぁ? そりゃ お役に立てるかどうか…。
(真) 被害者の推定年齢は?
>> 20代後半から30代 男性。
で CGで復顔したものが こちらです。
(武藤) ほぉ~ なかなかのイケメンですな。
(桜) この顔…。
>> またタイプか? (桜) 違います。
何か見たことあるような…。
(真) 知り合いってこと?
(桜) いや… やっぱ気のせいかな。 >> 何だよ。
(真) テキトーなことを口にしない。 (桜) だけど 一瞬そう思ったんだもん。
(真) 思ったことをすぐ口にしない。
(桜) えっ? まこっちゃんって 普段 何しゃべってんの?
思ったことじゃないの? (手嶋) とにかく→
何か分かったら すぐ知らせてください。
お願いします。 (真) はい。
(菜津) あ~!
白骨遺体の分析で 昨日も おとといも寝てないから→
お肌ボロボロ。
ここにいる あなたがうらやましい~。
(桜) おかげさまで 毎日ぐっすり寝れてます。
>> ふ~ん。
(桜) 室長 やったりましょう! 白骨遺体の身元→
うちらが絶対突き止めましょう! >> 落ち着きなさい。
(桜) 大城戸学園に行って 話 聞いてきます。
人体骨格模型の 購入ルートについて。
>> そんなの 一課がとっくにやってるだろ?
(桜) あぁ じゃ あの復顔写真を 関係者に見せて聞き込みを。
>> それも 既に 一課がやってるでしょうね。
(桜) えっと じゃあ…。 (真) 今のところ私たちにできるのは→
届けの出されている 行方不明者リストと→
被害者のデータを照合して 絞り込むことくらいね。
(桜) 地味…。
(西川) この前 お話ししたこと以外は→
何もありませんよ。 (手嶋) あの人体骨格模型は→
4年前に あなたが 理科教師として赴任した→
その前から あったものでしたよね?
(西川) ええ。 (手嶋) ですが あの白骨は→
ほぼ1年前に亡くなった 人のものだと判明しました。
となると 誰かが すり替えた ということになります。
それが可能な人物に心当たりは?
>> 準備室には 鍵をかけていませんでしたから→
去年の卒業生を含めた 生徒 教職員 全員です。
(手嶋) では質問を変えます。
人の骨で標本を作るには→
どうしたらいいんでしょうか?
(沙耶香) 登録情報を確認しました。
これ あなたのサイトですよね?
(手嶋) この動画 すごく詳しく標本の作り方を→
解説してるじゃないですか。
>> そりゃあ 動物の話で…。 (手嶋) 西川先生→
奥の部屋 見せてもらえますか?
>> 早くしてよ あなたたちと違って→
他にやること いっぱいあるんだから。
あなたたちと違って~。
(桜) ねぇ 今 同じこと2回言ったよ?
>> あっ ごめん 無意識に強調してた。
科捜研の結果 全部 渡したよね?
今更 何目的?
(桜) 挨拶。
(桜) ⟨あなたは誰?⟩
(桜) ⟨必ず家に帰してあげるからね⟩
♪~
(西川) もういいでしょう! 動物の骨を集めたからって→
別に罪にはなりませんよね?
(西川) おい 勝手に触るな!
うっ…。
(西川) うっ… あぁ…。
ハァ ハァ…。
ぐっ…!
(手嶋の声) 西川拓哉は…。
被害者の遺体を 薬品で白骨化させた後→
標本にしたことを認めました。
(桜) 標本マニア。
>> 動物だけじゃ飽き足らなく なっちゃったんですねぇ。
(真) 被害者との関係は? (手嶋) それが…。
(西川) 〔あの日 初めて会ったんです〕
(手嶋) 〔見ず知らずの人間殺して 標本にしたのか〕
>> 〔殺してません〕
〔あいつは 自分で 崖から飛び降りたんです〕
〔あの日 標本にする 動物の死骸を探すために→
奥多摩の山中に行きました〕
〔そこで…〕
(西川) 〔もちろん 最初は助けるつもりでした〕
〔でも 崖の下で 彼は既に死んでいた〕
〔その遺体を見た時に 衝動が抑えられなくて…〕
〔人間の標本を作る 絶好のチャンスだって〕
(桜) 闇が深いわ~。
(真) じゃ 被害者は 自殺だったってこと?
(手嶋) 西川が被害者を殺害したという 証拠は 残念ながらありません。
今回は死体損壊罪で送検します。
この捜査は これで終了します。
(桜) えっ? でも まだ被害者の身元 分かってないですよね?
(手嶋) 直接の死因に事件性がない以上 一課が動くのは ここまでです。
後は よろしくお願いします。
(桜) つまり 丸投げってことですね 暇な私たちに。
(真) いいじゃない それが私たちの本業なんだから。
(桜) よっしゃ! 気合 入れていきましょう!
まずは仮の名前ですね。
>> 取りあえず 身元不明人Aにしときますか?
(桜) 嫌~だ 愛がない。
ボーンちゃんとか かわいくないですか?
(真) ゆるキャラじゃないんだから。 >> 私は嫌いじゃないですけどねぇ。
(桜) いいですよね? >> ボーンちゃん。
(武藤) ボーンちゃん。 >> かわいいねぇ。
(桜) ほら!
>> ダメに決まってんだろ! 被害者のことを思うなら→
早く本当の名前 見つけてやることだ。
(桜) は~い。
(桜) Aさんの服 西川は よく残してたよね。
(真) 標本にした人間が実在したことを 証明したかったからでしょ。
写真を残していたのも そう。
(堀口) でも これだけじゃ 何の手掛かりにもならないな。
身元が分かるものは 何も持ってない。
ということは…。 (真) 自殺者に多く見られる傾向ですね。
>> これは特定は難しいかもね。
これは何のデザインですかねぇ。
メーカーから 購入ルート 割り出せないか。
画像検索かけてますけど どっちもヒットしません。
(利根川) 市販品じゃ ないってわけだ。
(桜) あれじゃないですか?
これ ホントは 2人で着けるやつだったりして。
(真) ん? 何それ。 (桜) ほら よくあるじゃん!
カップルでさ ハートのアクセサリーとか→
2人で分けて持ってるやつ。 (真) あぁ あれね~!
(桜) あれ いいよね~! 私も やってみた~い。
(真) 分かる! (桜) ねっ!
あっ。
ほら これも! 右と左を合わせるとピッタリ!
(真) うん うん。
📱(カメラのシャッター音)
はい はい はい。
(クリックする音)
あった。
(桜) バスケットボール。
(真) 過去に所属していた選手は?
(堀口) あっ。
ビンゴ!
(桜) 富田純也さん。
(真) ご連絡を差し上げた 警視庁身元不明人相談室の→
月本です。 (桜) 三田です。
(聡美) お待ちしてました どうぞどうぞ 上がってください。
(真) まずは順を追って お話しさせてください。
ご主人は 東京ベイカーズの選手だった→
富田純也さんで 間違いないですか?
>> はい 間違いないです。
(真) 1年ほど前から こちらには 戻られていないんですよね?
>> お恥ずかしい話ですけど。
どこ遊び歩いてるんですかね 困った人です ホントに。
(桜) 実は先日→
1年ほど前に 亡くなったとみられる→
男性のご遺体が発見されまして。
自殺の可能性が高いと思われます。
今日は その身元の確認にまいりました。
>> そうですか。
(桜) まずは こちらを。
(桜) ⟨ご遺族にとって→
いきなり身内の亡くなった写真を 見せられるのは→
ショックが大き過ぎる⟩
⟨だから はじめに似顔絵を見せて 心の準備をしてもらう⟩
どうですか?
>> どうって言われてもなぁ。
あの人 特徴のない顔してるから。
案外 私も忘れかけてたりして。
(桜) では…。
(桜) こちらは どうですか?
>> 違います。
夫じゃありません。
(桜) いや でも…。 >> 言われれば確かに→
似てなくもないですけど→
他人の空似ですね。
もういいですか? そろそろ仕事に行かないと。
(桜) 富田さん ご主人は…。
(真) 失礼しました お時間取らせて 申し訳ありません。
>> はい 分かりました お疲れさま。
(桜) 軽っ! >> よくあることだよ。
夫のことを 一番よく知っている奥さんが→
違うって言うんだから違うんだよ。
あの行旅死亡人は 富田純也じゃ ない。
(桜) じゃ誰なんですか? >> だから→
身元不明人Aさんだよ。
(桜) 彼女は あのご遺体が→
富田純也さんだって 気付いたと思います。
ねぇ まこっちゃん。
>> だったら なおさら行くな これ以上 踏み込んだら→
奥さんを追い詰めることにも なりかねない。
(桜) え… じゃあ 富田純也さんは→
どこに かえればいいんですか? >> どっかの寺で→
無縁仏として供養されるさ。
(桜) そんな…。 (真) 大丈夫よ。
死んだら何も感じないでしょ?
痛みも悲しみもない。
だって もう死んでるんだから。
苦しいのは 残された人の方。
(桜) それってさ…。
>> 三田 勘違いするなよ。
俺たちは 最初から望まれてないんだよ。
大切な人の死を告げて わずかな望みを断つ…。
疫病神だ。
ここは そういう連中が集まる 掃きだめなんだよ。
(手嶋) 先月 山梨で起きた ひき逃げ事件の被害者です。
いまだに 身元は分かっていないそうです。
♪~
(手嶋) どうすか?
ハァ~ よかった。
聞いていた男性の特徴に 似ていたので もしかしたらと。
(真) ありがとう また何かあったら知らせて。
(手嶋) はい。
(真) あっ 今度 鉄板焼き奢る。
(手嶋) マジっすか! 肉 大好きっす。
(真) お好み焼き。 (手嶋) あぁ そっち…。
いや 粉も大好きっす。
(桜) ほっ。
ん!
(桜) 死んじゃったら こんなおいしいものも→
食べれないね。
早まったな お主。
(桜) 死んだら→
楽になった?
📱(振動音)
(相談者) 目は切れ長で。
あっ ここに ほくろが。
こんな感じですか? >> 全然違います。
(堀口) 今のところ 新しい情報は入ってませんね。
(男性) あの若い子は? は?
この前は 彼女が担当だったのに。
あっ じゃ色っぽい お姉さんの方でもいいけど。
今日は2人とも お休みをいただいております。
え~ 何だよ じゃあ 来た意味ないじゃん。
ハハハ!
ここはキャバクラか。
室長 あの2人は どうしたんですか?
うん 何か体調崩したみたいだぞ。
2人ともですか? >> うん。
風邪 流行ってるらしいからなぁ。
こんな感じですか?
(相談者) 全然違います。
(キャプテン) あいつは… 純也は→
ずっとアメリカで プレーすることを夢見てました。
(桜) アメリカ… そんなに すごい選手だったんですか?
>> まだまだ成長の途中でした。
でも 可能性はあったと思います。
決して天才肌ではなかったけど→
ボールに対する執着心は 人一倍強くて…。
スティールしたボールを どこまでも追いかける→
諦めの悪いヤツでした。
(チームメート) 〔富田!〕 (富田) 〔ハァ… 大丈夫 大丈夫〕
(キャプテン) その努力が報われて 日本代表にも内定してたんです。
(桜) はぁ…。
>> ところが その直前で→
腕を骨折する事故が 起きてしまって…。
リハビリ後も以前のような プレーができなくなって→
そのままチームを辞めて いなくなったんです。
その時のことが書かれた雑誌です。
もしホントに自殺したなら…。
僕は あいつを許せません。
聡美は ずっと あいつのこと 支えてきたのに。
やっと結婚して これからは 聡美を幸せにしてやるって。
どんな理由があろうと→
自分から死ぬことを 選んだんなら→
僕は あいつを軽蔑します。
あいつは勝負から逃げた 負け犬だ。
(桜) ごめんなさい。
>> え? 何であなたが謝るんですか?
(桜) あ… いえ ありがとうございました。
(真) 突然すみません。
(聡美) ごめんなさいね 今日も あんまり時間がなくて。
(真) い… いえ その方が楽ですよね?
>> え?
(真) 忙しくしてた方が→
嫌なことを 考えなくて済みますから。
時々 いっそ記憶喪失にでも なればいいのに→
…って思うことがあります。
そうなったら どれほど楽かって。
>> 月本さんも 誰かを待ってるんですか?
(真) 私はもう…→
待ちくたびれました。
聡美さんは これからもずっと→
ご主人を 待ち続けるおつもりですか?
>> 私のせいなんです。
彼がいなくなったのは。
大好きなバスケが できなくなったのは→
私のせいなんです。
〔また取りに来るから 無理しなくていいぞ〕
〔みんな 待ってんでしょ?〕
〔聡美!〕
(聡美) 〔うっ!〕
〔純也?〕
〔純也… ごめん 純也 大丈夫?〕 〔うぅっ…〕
〔コーヒー入れたよ〕
〔これ いい香りでしょ〕
〔実は ちょっと高い豆なんだよね〕
〔ごめん 休んでる場合じゃないから〕
(聡美の声) そのまま…。
彼は帰ってきませんでした。
私が彼の夢を奪ってしまった…。
もし彼が自殺したなら→
私が殺したようなものです。
私のところになんか 帰りたくないはず。
ハァ…。
もうこれ以上 構わないでください。
自殺じゃないかもしれない? (桜) はい。
>> そう思う根拠は? (桜) チームメートの話では→
彼は天才というより努力家で→
粘り強い 諦めの悪い 選手だったそうです。
(利根川) だから?
(桜) そういうことです。 >> あ?
(桜) そんな選手が簡単に 命を投げ出すとは思えません。
(利根川) ハァ~ それは→
お前の臆測だろ? (桜) いえ。
聞き込みから得た情報を 基にした分析です。
>> いつ聞き込みしたんだよ お前 体調不良だったんだろ?
富田聡美には→
これ以上 無理に接触するなと 言ったはずだぞ?
(桜) はい! >> 何だ。
(桜) 彼女には接触してません。 >> あ?
(桜) チームメートに。 >> 屁理屈を言うな 屁理屈を!
おい 月本?
(真) はっ はい 何か?
>> まさか お前も 共犯じゃないだろうな。
(真) いえいえ そんなひどい。
桜がチームに聞き込みに行ってる なんて知りませんでした。
ダメじゃない 室長の言い付け 守らなきゃ。
(桜) いやいや いやいや まこっちゃんだって→
全然 体調悪そうに見えないけど 休んで 何してたんですか?
(真) 別に何も。 (桜) 嘘だ。
(真) あっ ちょっと また体調が悪くなってきた。
どっかで 栄養のつくもの食べなきゃ。
では 今日は失礼します。 (桜) ちょちょ…!
私も栄養つくもの食べたい! あっ じゃ体調悪いんでお先です。
(利根川) 何だと? ちょっと待て おい。
くれぐれも 余計なことするんじゃないぞ!
絶対しますよ。
何度も同じことを 言わせないでくださいよ。
確かに逆光で見づらかったけど→
あいつは 間違いなく 自分から飛び降りたんだよ。
こうやって手を合わせて 祈るような感じで。
(真) その時 彼は どんな表情だった?
>> すごく深刻そうだった。
青ざめて うつろな感じだったな。
(真) 嘘ね。
逆光なのに そこまで分かるのは 変でしょ。
(桜) 確かに。
(真) 本当は あなたが 彼を突き落としたんじゃないの?
>> ブッ! フフフ…。
バレた?
いや 確かに嘘だよ 表情は見えなかった。
でも ああでも言わないと ますます疑われると思ってね。
あっ でも違うよ あの 俺は やってない。
(真) 誰か 他に 目撃者とかはいなかった?
>> だ~れも。
まぁ もしいたら 飛び降りるのを 止めていたかもしれないなぁ。
ハハハ…。
(桜) 何で あなたは止めなかったの?
(西川) はぁ? だって→
死にたいヤツは 死なせてやった方がいいだろ?
そしたら 俺も人間の標本が 手に入るし 一石二鳥。
(机をたたく音)
あんたが 一言でもいいから 声を掛けてたら→
彼も踏みとどまれてたかも しれないのに!
そうすれば→
違う未来だって あったかもしれないのに!
(真) 桜 落ち着いて。
(警察官) どうかしましたか?
(真) 何でもありません 終わります。
♪~
(桜) このまま終わらせたくない。
(真) 当然でしょ。
>> 三田と月本は?
体調不良だそうで~す。
(真) この人に見覚えないですか?
(駅員) う~ん…。
(桜) 1年ぐらい前なんですけど。
>> それは さすがに分かんないわ。
(桜) ですよね ありがとうございます。
すいません 少しお時間 よろしいですか?
(真) どんなことでも構いません。
(桜) この方 富田純也さんというんですけど。
(真) 何か ご存じありませんか?
(桜) ハァ… 防犯カメラとかに 写ってないのかな。
(真) そんなの とっくに 一課が調べてるだろうし→
そもそも この辺りは まだ 防犯カメラ自体が少ないからね。
(桜) あそこに聞き込みしよう!
(真) あんたが お腹すいただけでしょ。
(桜) だって お昼も ろくに食べてないんだよ。
入れるかどうか聞いてくる!
(真) ハァ…。
(桜) まこっちゃん!
(店主) 「スマホを充電させて もらえますか?」って。
普通は お断りすんだけどね。
富田選手だって気が付いて→
それで充電してあげて→
代わりにサインもらったんだよ。
(桜) 遺留品の中にスマホはなかった…。
(真) 彼は 他に 何か言ってませんでしたか?
(店主) それが…。
(富田) 〔どうぞ〕 (店主) 〔ありがとう〕
〔早くケガ治して また活躍できればいいね〕
〔応援してるから〕
〔ありがとうございます〕
〔ケガのせいじゃないんです〕
〔ホントは もっと前に限界を感じてて…〕
〔そんな時に骨折して→
俺は それを逃げるための 言い訳にしたんです〕
〔そのせいで 大事な人を 傷つけてしまって…〕
〔情けない男なんです〕
♪~
(店主の声) あん時に…。
何か もう少し 気付いてやれたらなぁ。
(真) でも おかげで→
彼が奥さんを恨んでいなかった ことが分かりました。
ありがとうございます。
(桜) 大将。
カツ丼2つ 大盛りで!
>> あいよ。
(桜) まこっちゃん 大丈夫?
(真) 何が? (桜) ほら 膝とか腰とか…。
(真) はぁ? そ… そうやってさ 私を心配するふりして→
ホントは 自分が キツいんじゃないの?
(桜) はぁ? 私 余裕だよ こんなの 散歩みたいなもんだね。
(真) 私だって これなら 3往復は楽勝かな。
お先に。 (桜) たったの?
私なら5往復は行けるな!
お先に。
(利根川) 体調不良で休んでた人間が→
どうして筋肉痛になるんだよ。
(桜) 病院が高い山の上にありまして。
(真) それが たまったま→
富田さんの亡くなった 現場の近くで。
(桜) たまたま 富田さんを 目撃した人から話を聞いたら→
どうやら彼 スマホを持ってたようなんです。
(真) 遺留品の中に なかったということは→
転落した時に 落とした可能性が高いかと。
(利根川) そのスマホを 捜そうとしてるのか?
見つかるわけないだろ 1年前だぞ。
(桜) ですよねぇ。
でも 捜さなきゃ 絶対に見つかんないけど→
捜したら ほんのちょっとは→
見つかる可能性もあります。
>> 百歩譲って 仮に見つかったとしてもですよ。
データが壊れてて 何も見られないんじゃ…。
千歩譲って データが生きていても→
それが何かを証明できるとは 限らないだろう。
(桜) やっぱり 私→
どうしても 彼が自殺したとは 思えないんです。
>> またか…。
何だ 今度は その根拠は。
(桜) カツ丼です。
(利根川) えぇ!?
(桜) これから死のうとしてる人が カツ丼なんか食べます?
「勝負にカツ」って時に 食べるもんじゃないですか。
ねぇ まこっちゃん。 (真) だから 私に同意を求めないで。
(桜) えっ! ここは普通 賛同するでしょ。
(真) いや カツ丼はさておき 今のままじゃ→
私は聡美さんに 納得のいく説明を してあげられない。
できることは全てやって→
彼女の止まった時間を 動かしてあげたいんです。
>> じゃ仮に 富田さんが自殺じゃないとして→
何で あんな山に行ったんだ?
(桜) 分かりません。
でも だからこそ 彼のスマホが見つかったら→
その理由も分かるかも。
>> お前ら 西川のとこに行ったそうだな。
西川が富田さんを殺したと 思ってんのか?
それはな→
一課の判断を ひっくり返すことになるんだぞ。
お前ら 一課とケンカする 覚悟あんのかよ。
(桜) ありませんよ そんなの。 >> ないのかよ!
(桜) 私は ただ→
富田さんの気持ちが 知りたいんです。
私は 亡くなった人にも 心はある気がするんです。
(桜) だから どんな理由で 亡くなったとしても→
大切な人の元に かえしてあげたいんです。
>> それはさ お前の独り善がりじゃないのか?
(桜) はい! なので今日も半休いただきます!
>> ダメだ! そんな休暇 いつまでも 認められるはずないだろう。
下手すれば服務規程違反で 処分の対象になるぞ。
じゃあ 今日だけ!
富田さんの最終調査として 行ってこいよ!
でも もし それで何も分からなければ→
富田さんは自殺。
身元不明の行旅死亡人として 登録するぞ いいな?
(桜) 分かりました!
あ…。
>> 持ってけ。
(桜) 何ですか? >> 金属探知機だ。
(桜) 堀口さん…。 >> お前らがいないと→
雑用が全部こっちに 回ってくるんだよ。
さっさと諦めてくれ。
(桜) あの! >> 礼はいいから早く行け。
(桜) これ どうやって使うんですか?
>> えっ!?
(桜) 早く! (堀口) 待てって お前!
(真) 遅い! (桜) あぁ ごめん ごめん。
堀口さん一緒に行ってくれるって。 >> 言ってない!
(桜) しょうがないじゃないですか 私 こういうの苦手なんで。
>> おい 月本 お前が覚えろ。 (真) 分かりました。
現場に着いたら 使い方 教えてください。
>> よし そうするか… バカ!
(桜) もういいから 早く乗ってください!
>> えっ!?
あの密室で 機嫌の悪い室長と 一緒になんかいられませんよ。
(武藤) あぁ!
砂漠の中から 一粒の砂を見つける ようなもんだと思ってましたが→
現場来てみると 意外とそうでもないですね。
(桜) ですよね!
あそこから転落した時に 落としたとしても→
せいぜい ここに見えてる範囲に あると思うんです。
>> バラバラに ぶっ壊れてなければね!
(真) 口じゃなくて 手を動かす! (桜) 手を動かす!
>> へいへい!
(金属探知機の音) あっ! 反応あり!
反応あり~! はい ここ掘れ! ここ! ここ ここ掘れ!
(何かに当たった音)
(桜) あぁ… ですよね。
(遠雷)
(桜) うわっ。 >> え~!
(桜) あぁ あぁ…。
(雷鳴)
(桜) うっ…。
う…。
(雷鳴)
タイムリミットだ。
(武藤) 何か温かいものでも食べて 帰りますか。
(堀口) ちょっと晴さん!
杖じゃないんだから 壊さないでくださいよ。
(金属探知機の音) (武藤) ん?
ん?
あぁ~ ただのキーホルダーですね。
バスケットボールの。
そんなに うまくいくわけねえか ハハハ…。
(桜) バスケットボール…。
(真) ストラップ?
(何かに当たった音)
(真) あった…。 (桜) 見つけた!
見つけた~!
>> 奇跡だ。
(武藤) 私! 私 私! 私が見つけましたよ。
(真) 急いで戻って 科捜研に出しましょう。
>> やった! (武藤) やった! ハハハ…。
ハハハハ。
♪~
いやいやいや… あり得ないから。
ここには 精密機械だって あるんだよ? ねぇ。
(真) 急ぎで この中のデータを解析して。
>> むちゃ言わないでよ 他の事件で手いっぱいだから。
(桜) お願い!
(早瀬) 引き受けてあげなさい。
所長! いいんですか?
同期に貸しをつくっておくことは 悪いことじゃないわよ。
あなたが やってあげなさい。
分かりました…。
今すぐは無理だからね あしたまで時間ちょうだい。
(桜) ありがとう! (真) ありがとうございます。
>> あなたたちも 早く着替えてらっしゃい。
(真:桜) はい!
(桜) さすが早瀬所長 うちの室長とは大違い。
(真) 器が違うわね。
>> …ったく あいつら 勝手なこと言いやがって。
どうも ご協力 感謝いたします。
同期に貸しをつくっておくことは 悪いことじゃないもの。
後で きっちり→
返してもらうわよ。
怖いなぁ ハハっ。
(真) また その記事 読んでるの? (桜) う~ん…。
だって この記事を読んで→
富田純也さんは あの場所に向かったんだよねぇ。
>> 結構ひどい書かれ方 してますからね。
やっぱり 全部嫌になって 死のうとしたんじゃないか?
(桜) 何か違うんだよなぁ。
(真) 違うって何が? (桜) 分かんないけど。
(真) 出た 直感タイプ。
(桜) あれ? (足音)
(真) お疲れさま どうだった?
>> データを復旧することは→
できなかった。
(武藤) あぁ…。
(真) 純也さんのケータイで 間違いないですか?
>> さぁ…。
どうかな?
こんなボロボロじゃ…。
(真) 残念ながら データは全て消えていました。
>> それじゃあ なおさら これが主人の物かどうかは→
分からないですね。
(真) ただ 亡くなった彼が 最後に撮った写真は→
クラウドに バックアップされていて→
まだ残っていました。
この中に保存してあります。
>> そんなの見たくありません。
(真) 純也さんは決して あなたを 恨んだりはしていませんでした。
バスケを続けられなくなったのは 決してケガのせいじゃなかった。
それなのに あなたを苦しめてしまったと。
>> あの人は→
優しいから。
でも 全部 私のせい。
私が 彼を苦しめて…→
自殺に追い込んでしまった。
(桜) 純也さんは 自殺なんてしてません!
(真) 簡単に言い切らない。
(桜) あの… ずっと違和感があったんです。
(桜) 純也さんは この記事を見て 死を決意し あの山に向かった。
でも 違うんです。
>> 何が?
(桜) 人が死を選ぶ時は→
そんな時間を かけるようなことはしません。
わざわざ場所を選んで 山に行って しかも食事までして。
それで死ぬことなんてできません。
冷静になって 決意が揺らいでしまうから。
死ぬ時は→
もっと 衝動的に… 魅了されて→
踏みとどまることが できなくなってしまう。
>> 〔車の走行音〕
(桜) 死は…。 (真) 桜。
(桜) すみません。
>> それなら何で 彼は そんな場所に行ったんですか?
(桜) 一般読者からの投稿ページです。
ここに…。
>> 「妻と二人で商売を始めて なかなかうまくいかず→
何度も離婚の危機もあったが→
それでも毎年結婚記念日には→
二人で あの尾幌岳に登って 夕陽を見てきた。
40年が過ぎて やっと子供達に商売を任せ→
これからは妻と二人で 色々なところを旅して→
夕陽を見たい」。
(桜) 純也さんは その記事を読んで→
あの場所を目指したんじゃ ないでしょうか。
もう一度 生きる力をもらって→
そこに書かれてある ご夫婦のような→
あなたとの未来を 思い描いたんじゃないでしょうか。
でも その時 不幸にも→
足を滑らせて転落してしまった。
絶対とは言えません。
偶然 あの場所のことが 書かれてある記事が→
載っていただけかもしれない でも…。
(桜) 失礼します。
♪~
(桜) きっと彼は→
この景色を あなたと見たかったんです。
だから夢中になって 撮影したんじゃないですか?
(桜) これからも ずっと 2人で生きていくために。
(真) 亡くなってしまった人の 気持ちを→
100%知ることなんて できません。
でも→
あなたなら 私たちより ずっと分かるはずです→
彼の思いを。
♪~
>> まるでバスケットボールみたい。
だから思わず 手を伸ばしちゃったのかな?
誰よりも真っ先に→
ボールに 向かっていく人だったから。
♪~
彼に会わせてください。
♪~
(桜の声) これでよかったのかな。
(真) 何が?
(桜) 本当は 生きて戻ってくるって 信じてたのに→
そのわずかな希望さえも 奪ってしまった。
(真) 仕方ないじゃない それが私たちの仕事なんだから。
(桜) はい! おしまい。 (真) はい。
>> お前らさ 毎回 その茶番やって 何か意味あるわけ?
(桜) 一応 形だけでも 言っておきたいじゃないですか。
どうすることもできないって 分かってても。
>> 私は好きですよ もっと長いのも見てみたいなぁ。
(桜) 慣れちゃったら ホントの疫病神に なっちゃいそうだから。
(真) 私はホントに これでよかったと思ってる。
これで彼女は前に進めるんだから。
>> まぁ 答えの出ないことを 考えても仕方がない。
それより仕事 仕事!
報告書 今日中に頼むぞ。
(桜) ほい。
♪~
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