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Original subtitles

<明治の開拓時代→

北海道にアイヌが隠した ばく大な金塊のうわさがあった>

(爆発音) (兵士)ウワッ

(杉元)俺は… 不死身の杉元だ!

<日露戦争の死闘を生き延びた 杉元佐一は北海道へ向かう>

寅次との約束を果たしたい

<杉元はアイヌの少女 アシリパと 脱獄囚の白石と共に→

刺青を集め始める>

(アシリパ)私たちで金塊を見つけるぞ ああ

(キロランケ)網走監獄で起きたこと 俺は知っている

のっぺら坊は… アシリパの父親だ

私は のっぺら坊に会いに行く

のっぺら坊がアチャなのか この目で確かめる

<脱獄囚の一人→

土方歳三を リーダーとする土方一派>

<鶴見中尉率いる第七師団>

<この2つの勢力も金塊を狙い 刺青を追って動きだす>

<杉元たちが持っている刺青は5>

<土方一派は…>

(牛山)女将~!

<新たに家永と宝井の刺青→

辺見の写しを手に入れ6>

<鶴見率いる第七師団が1>

<残るは14>

<これは アイヌが隠した ばく大な埋蔵金を巡り→

24枚の刺青を奪い合う 過酷な冒険の物語である>

・~

(中盆)ピンゾロの丁!

(客)よっしゃ~! (客)クソッ!

(白石)インカラマッちゃん 俺をがっつり稼がせてくれ~!

(インカラマッ)博打って よく分からないんですけど→

どうやって賭けるんですか?

(中盆)さあ どうぞ

ああやって振った 2つの さいころの出目を当てるんだ

2つのさいころの合計が偶数なら 「丁度」割り切れるから丁→

奇数なら「半端」だから半

当てれば 外れたやつらのコマ札が手に入る

(中盆)勝負!

(中盆)グニの半 (客)よっしゃ~!

(インカラマッ) コマ札が丁半そろわないときは どうするんですか?

それをそろわせるのが 中盆の見せどころよ

勝負が成り立たないケチな賭場 なんてことになったら…

あそこの貸元の 面目が丸潰れってこった

まあ 要は偶数か奇数か→

インカラマッちゃんが 当ててくれれば→

金が どんどん 増えていくってこった

面白い いいでしょう! ハッハー

(中盆)半に あと1枚ないか? 半に1枚ないか?

はい そろいました

白石のやつ 昨日の占いの女を 連れて出かけたらしい

あの野郎 まさか…

白石さんは どちらに 賭けようとしていますか?

あ~ん… 半?

半

(インカラマッ) 違いますね 凶と出ています

じゃあ 丁に賭けろってことか

よし

(中盆) 丁コマ半コマ! 丁コマ半コマ!

あと丁に1枚ないか?

丁~!

(中盆)コマそろいました

乗り引きございませんね? ございませんね?

勝負!

(中盆)グサンの丁

勝った… 勝ったよ

よっしゃ~!

すげえよ インカラマッちゃん! 次も頼むぜ ヘヘッ

でしたら 白石さん いい物があります

これは エカエカというお守りです

火の神様の庇護の精神が 乗り移っています

手首に巻きつけておけば 災難を免れます

ありがとう インカラマッちゃん

エカエカは 1本20銭です

えっ?

(用心棒)アイヌの女が 変なことやってますが…

つまみ出しますか?

(貸元)ほっとけ

神頼みで博打に勝てりゃ 今頃 みんな坊主だよ

(中盆)半に あと2枚ないか?

半!

コマそろいました

乗り引きございませんね? ごさいませんね?

(中盆)勝負!

(中盆)ヨイチの半

っしゃあ~! ハハハハハッ

エカエカ エカエカ

すげえよ インカラマッちゃん! 次も頼むぜ ヘヘヘッ

でしたら 白石さん いい物があります

これはイケマの根です

とてもイヤな匂いのする物で→

魔除けに使われていました

矢に吹きかけると→

まっすぐ獲物に飛んでいくと 言われています

でも お高いんでしょ?

いつもは70銭のところ 本日に限り50銭で

下さい! 次は丁に賭けます

当てちゃいましたけど…

つまみ出しますか?

ほっとけ あれは まぐれってやつだよ

(中盆)勝負!

(中盆)サンミチの丁

アー

(客)おい 女 俺にも そのエカエカ 売ってくれよ

喜んで 私 傷のある男性に とても弱いんです

(客)俺にもくれ! (客)俺も頼む

(客)こっちもくれ (インカラマッ)エカエカは1本20銭です

(客)俺も俺も 俺にもくれ

コタンから いちばん近い賭場は ここだそうだ

(キロランケ)入らしてもらう

博打のお供にはエカエカ→

集中にはイケマだよ!

本日に限り 2つ合わせて→

70銭で ご提供します (観客たち)おお~

いつもより20銭お安い

もう一声!

では 先着10名の すてきなニシパには→

もう1本 エカエカをお付けします

(観客の歓声と拍手)

(客)ありったけくれ! (客)エカエカ ありったけくれ

(客)エカエカくれよ (客)いいねえ

(客)くれくれ (客)ありったけくれよ

あいつと同じ所に張られちゃ…

勝負になりませんよ

いた 脱糞王と赤キツネ

あっ…

おい 白石 あん?

貧乏くせえのがいると思ったら ええ?

お前らか

おい 白石 てめえ ああ?

アシリパさんの金で博打とは いい度胸じゃねえか

ちょっと待て… お前 随分 勝ってるな

インカラマッ様がいれば→

俺は無敵だぜ

次は 丁でお願いします

目を覚ませ 白石!

占いで博打を打つなんて 必ず痛い目に遭うぞ

このキツネ女に たぶらかされるな

誰がキツネ女だ 無礼者!

インカラマッ様と呼べ~!

息が臭い!

今日は もう しまいだ!

みんな 帰ってくれ

変な占いで 場が荒れてしょうがない

おい… いいのか?

看板に傷がつくぜ

あそこの賭場は 貸元が負けそうなら閉めるって→

客足が遠のくだろうなあ

(客)そうだ そうだ (客)ケツまくるのか?

(客)チンケな賭場だな おい (客)勝負 勝負!

あっ 貸元…

これで最後だ

あんたが勝負を受けてくれ

おい 待て この野郎 (キロランケ)少しは残しておけ

(貸元)いいだろう

尻の毛まで むしり取ってやる

・~

インカラマッ様!

こいつらに 俺たちの実力を見せつけるため→

丁に全部 賭けようと思います

バカなこと言ってんじゃねえ 白石!

ンッ…

(インカラマッ)凶と示しています

なら…

半で決まりだ!

(客)半! (客)半

(客たち)半

大船に乗ったつもりで見てな

・~

勝負!

来い… 半

・~

・~

(中盆たち)ニロクの丁

(客)ああ…

(客) いかさまだろうが こんなもんよ!

(客)信じねえぞ! (客)何だ これ!

(客)ざけんじゃねえ てめえら!

(客)茶番じゃねえか!

(客) ちょっと てめえ殺すぞ この野郎

キツネ女!

白石をだまして稼いでおいて→

インチキがバレたから 逃げるのか?

インチキではありません

シラッキカムイが落ちる前に 白石さんの顔に当たったので→

運命が変わってしまっただけです

(インカラマッ)でも→

そのほうが あなたには 好都合なんじゃないですか?

あの方たちが 大金を手にしてしまったら→

アシリパちゃんに 協力するでしょうかね?

あなたの目 お父様と同じ きれいな色ですね

なぜ アチャのことを?

また会いましょうね

・~

(客たち)金だ! 金だ!

(キロランケ)あの女は?

消えた

信用ならねえやつだったな

あの女 アチャのことを 知っているようだった

あいつも 金塊を狙ってるってことか?

分からない

刺青を追っていれば いずれ また会うだろう

日高に向かおう

白石は?

キツネに化かされて あそこで ぶっ壊れてる

アハハハハッ! やった~ 大もうけだ

ハーッハッハー

置いていこう 勝手についてくるだろ

アハハハハ…

ハァ… あんとき勝ててりゃ 今頃 豪勢な料理が食えたのに→

何で アザラシの肉なんかよ…

文句があるなら食べなくていい

へ~い

(キロランケ) もっと北の樺太なんかじゃ→

アザラシは 生活に欠かせないから→

ヒグマと同じぐらい重要な 神様として大事にしてるんだぜ

アイヌはアザラシのことを トゥカラと呼ぶ

「海の周りを移動する」 という意味だ

ここらでは アザラシが そんなに取れないから→

カムイとして扱わないらしい

トゥカラ・カムイとは 呼ばないんだ?

神様にも地域差があるのね

おう それよりよ そんな黒い肉 ホントうめえのかよ

アザラシは血の臭いが強いけど→

しっかり煮込むことで 血が抜けて おいしく…

ああ~! どうしたの?

プクサキナが…

去年 採って干しておいた ニリンソウが…

もうない!

肉の味を 何倍にするだけじゃなく→

お互いの味を引き立てる ニリンソウが…

こんなときにないなんて~!

おやじが のっぺら坊って 言われたときより→

落ち込んでるじゃねえか

・~

みんな 食べろ

アザラシの肉を 塩ゆでしただけの物だ

(3人)いただきます

うん うん うまい!

このままでも 十分おいしいよ

軟らかくてヒンナだよ アシリパさん

魚と牛肉の中間って感じの味だな

臭みもねえし ヒンナ ヒンナだよ アシリパちゃん

2人とも うまい食事に感謝だってよ

元気 出せ ヘン!

ニリンソウがあれば…

ところで 白石が札幌で 遊女から聞いた囚人の情報だが→

どんな外見か聞いたか? いいや

中年の男ってだけだ

ああ あとは→

ダンという名のアメリカ人に 会うっつってたな

とにかく ダンっていう男を 捜せばいいんだな

ああ アメリカ人は そう多くない

すぐに見つかるだろ

(キロランケ)あ~ ヒンナ ヒンナ

うん うん

・~

(ダン)なるほど

奇妙な模様の刺青が入った 中年男ですか

ああ あんたを 訪ねてこなかったか?

う~ん… さあ?

来たような 来なかったような

(ダン)そういえば 昨日 第七師団の兵隊が2人→

同じように刺青の男を 捜していると来ましたね

顔に傷が入った 強そうな人たちでした

まあ みんなで血眼になって 捜しているということは→

これは きっと相当な価値が あるものなんでしょうね

それで刺青の男は どこにいる?

第七師団には教えたのか?

知っていますか?

価値のある何かを 手に入れたければ→

価値のある何かを 差し出さねばなりません

モンスターを倒せれば→

刺青の男の居場所を 教えましょうか

モ… モンスター?

(ダン)怪物という意味です

うちの馬が何頭も襲われている

従業員もモンスターを恐れて 退治できる人間がいない

そいつの死体を持ってくれば 刺青の男の居場所を教えます

いいから さっさと教えろよ おっさん

おっさん?

(従業員)ダンさん! (ダン)Yeah

(従業員)また怪物が出ました (ダン)Not again!

一緒に さあ!

・~

(従業員)ここで怪物に襲われて→

血の跡は 向こうの森へ続いています

この足跡は…

オオーッ! あ… あそこに何かいるぞ!

あいつだ! あれがモンスターだ!

モンスターなんかじゃない ヒグマだ でかい

(いななき) 杉元 撃て 弓じゃ届かない

白石 どけ 白石!

(銃声) あっ…

(柄がしなう音) (いななき)

白石 ケツ! (おなら)

かすめた程度だな 驚いて逃げてった

クソ…

化け物って あれのことだったのか

しかし 何やってんだ? あのヒグマ

(ダン)馬を襲い 完全には殺さず→

森の奥まで連れていって 食べているんだ

さっきの取り引き 受けてやる

アシリパさん

ヒグマなら倒せる

(ダン)これはモンスターの爪だ

去年の秋 銃で指ごと吹っ飛ばしてやった

でも 足跡には…

(ダン)そう さっきの足跡には 足の指が全部あった

去年の夏には片目も

それなのに やつには両目があった

私が あのヒグマを モンスターと呼ぶのは→

指を吹き飛ばそうが 目を撃ち抜こうが→

元に戻っているからだ

やつは不死身だ

不死身…

楽しみに待ってますよ

よ~し

白石は ついてくるな ドジだし邪魔なだけだ

え? じゃ ねえ ちょちょ ちょ…

どこにいればいいんだよ!

あの森を出ると 客人用に使っていた農家がある

そこに行け え? ねえねえ ちょ…

キロちゃん キロちゃん 一緒にいてくれる?

ンー…

2人だけで大丈夫か?

ああ 大丈夫だ

(従業員) ダンさんの牧場に妙な客?

ああ 中年の男が 最近 訪ねてこなかったか?

(従業員)いや~ どうだろうな

俺も最近 ここで働き始めたばっかりでね

杉元 あれを見ろ

土饅頭の周りにも毛が落ちてる

先週 襲われたダンさんの馬に 間違いねえ

何してんの?

土饅頭の上に乗っていれば→

持ち主は怒って すっ飛んでくるはずだ

(キロランケ)あれが客人用の農家だな

あっ!

よっと

ハハハハハ

アシリパちゃん 喜ぶぞ~ フフフ

白石 先に行くぞ ああ

(物音) えっ?

(ヒグマのほえ声) アーッ アッ アッ ヒグマだ!

白石 ゆっくりだ

絶対 走るなよ

ハッ ハッ…

この タコ坊主!

ワッ やだ! ワッ ワッ…

ベルトを外して投げろ! ヒグマは蛇が嫌いだ

ワワ… ワッ ワッ ワアー!

(咆哮) ワアー!

(キロランケ)早く来い 白石! 待って待って あっ あっ…

(若山)何の騒ぎだ? ウワッ ワッ…

ウオー! 何だ コラ

ウワ… ええ?

ヒグマが外にいる あんた 銃は?

(若山)ああ? 銃なんて この家には置いとらんぞ

もう~!

(うなり声)

(キロランケ)警戒して入ってこない 今のうちに戸を塞ごう

(キロランケ)白石 手を貸せ! えっ? えっ?

ンーッ 早くしろ! ちょっと待って!

(キロランケ)そのうち 銃を持った杉元たちが来る

それまで 何とか持ちこたえりゃいいだろ

い~よっ!

アア ハァ… (キロランケ)ンンッ

(仲沢)何をやってるんですか?

えっ! あ… あんた今 入ってきたのか?

どこから入ってきた? (仲沢)奥の勝手口ですけど

ヤベえよ! そっちも塞がねえと!

(キロランケ)おい 手伝ってくれ!

(仲沢)どうしたんです?

(キロランケ)表にヒグマがいるんだ (仲沢)えっ ヒグマ?

ウオー! ちょちょちょ… キロちゃん!

(キロランケ)どうした!

・~

こりゃ 一体 どういうことだ?

杉元 熊と私の間に入るなよ

この矢毒は銃と違って→

急所じゃなくても 当たれば即死する

(物音)

ホントに来たな

(ヒグマのほえ声) (従業員)ウワッ!

(おなら) (柄がしなう音)

あのときか

(ヒグマのうなり声)

(銃声)

アシリパさん 一旦 引くぞ

あいつ 指が1本 なかった

去年の秋に 指を銃で ぶっ飛ばしたやつだ

何のことはねえ ヒグマは 不死身なんかじゃなくて→

2頭いたんだ

急げ! (従業員)ウッ ウッ…

おい あんたら 何だよ こりゃ

(若山)さあ…

(キロランケ) とぼけてんじゃねえよ おっさん

俺たちより先にいて この生首に 気付かないわけないだろ

(若山)いろりのそばに ずっといたから気付かなかった

ここへ来たのも ついさっきだ

あんたは?

(仲沢)私も 今来たばかりです

顔に傷がある

恐らく あのアメリカ人が 言っていた第七師団の兵隊だろう

刺青の男を捜しに やって来たってことか?

ああ ところが返り討ちに遭った

こいつら2人のうち…

どっちかが刺青の囚人ってことか

白石 お前も囚人だろ 分かんねえのか?

会ったこともねえやつもいる って言っただろ

ま… 待ってください

話が よく分かりませんが→

私たちより先に誰かがいて その2人を殺したあと→

出ていってしまったって 可能性もありますよね

白石! いないのか? (銃声)

(ドアをたたく音) 早く開けろ!

杉元たちだ ・(従業員)開けてくれ!

おい 杉元!

杉元 こっちだ! 裏へ回れ!

3頭か…

杉元 ゆっくりだ 急に動くなよ

あんたも早く!

先に行け 食い止める

(咆哮) ベルトを投げろ 杉元!

ヒグマは蛇が嫌いなんだ!

(咆哮)

来い 杉元!

早く飛び込め!

お~… ヒュー 危機一髪だぜ

危険なのは外だけじゃない

第七師団の連中か

恐らく この2人のうち どちらかがやった

(ほえ声) (従業員)ギャー!

ああ… グアーッ!

ウオッ ウッ… ンーッ!

離すなよ!

アッ アアーッ!

アシリパ どけ!

おい! 大丈夫か?

(キロランケ)おい しっかりしろ!

おい!

大丈夫か? おい おい!

ハァ ハァ… チッ

あいつらを何とかしねえとな

あっ アシリパちゃん 弓矢は?

弓は折れた 毒矢は全部 森に落とした

何やってんだよ ドジ

お前のせいだ!

いって…

(ヒグマのうなり声)

まともな武器なしで どうすんだよ

まずは 中の決着からつけようか

あんたたち 名前は?

仲沢達弥と申します

若山輝一郎

脱げ 囚人なら刺青が入ってるはずだ

そいつの刺青を写し取ったら→

外の弾薬盒を取りに行かせよう

てめえらが連れてきた ヒグマだろうが

てめえで ケツが拭けねえなら→

斬り刻んで ヒグマの餌にしてやろうか!

刺青だが やくざのモンモンか

おい やくざのおっさん

こいつらに 盾つかねえほうがいいぜ

日露戦争帰りで 殺し慣れてる2人だからな

上等だ

俺も商売敵を斬りまくって 親分にまで はい上がってきた男だ

鉄砲の使えねえ兵隊さんが どこまでやれんのか試そうか!

みんな いいかげんにしろ!

外には ヒグマが3頭もいるのに 中で殺し合ってどうする?

まずは ここを無事に 脱出することが最優先だろう

お嬢ちゃんの言うとおりだ

一旦 休戦しよう

だが 誰かが外の弾薬を→

取りに行かなきゃなんねえのは 確かだ

ここは 平等に丁半博打で決める ってのはどうだ?

乗った お前が言うな

まずは さいころを調べさせろ

ウオッ… アッ

アッ… アッ ハァ…

細工は なさそうだぜ

当たり前だ!

壺振りも…

仲沢さんだっけ?

この人にやってもらえれば 公平だろう

えっ… 私がやるんですか?

その前に仲沢さん あんたも脱げよ

(仲沢)えっ? そもそも→

やくざの親分が子分 連れないで 一人で行動してるのは→

おかしいだろ

あんたらは グルかもしれない

ああ… はい

あの… よろしいでしょうか?

汚え乳首 アシリパさんに 見せてんじゃねえよ

何だ? その乳首は

ふざけた乳首しやがって

は… はあ…

よご… よござんすね?

もう~ まね事はいいから早くしろよ!

あっ… すいません 初めてなもんで

役者よのう

よご… よござんすね?

(若山)《こいつの壺振りは 超一級品ぞ》

・~

一発勝負だぜ さあ 張った張った!

ここは博打王の俺に任せろ 丁だ!

うるせえ! お前に任せられるか 半だ半

半! 半

(若山)そんなら こっちは丁だ

負けたほうは文句なしに 弾薬を取りに行くで よろしいな?

ああ

さあ 勝負!

・~

・~

(若山)ピンロクの半! (キロランケ)おし!

…って このバカ野郎! (仲沢)アアッ

ああ? 髪が張ってあらあ

毛返しだ

髪の毛で さいころ ひっくり返す いかさまだ

あんた 本物の壺振りだな

いかさましようとして 失敗しやがったのか

いや お前に限って 失敗はありえねえ

わざと やりやがったな?

何だって 俺を困らせること ばっかりしやがるんだ

あの生首も勝手に置きやがって めちゃくちゃじゃねえか!

親分が浮気するからだ!

札幌でのことか…

あれは 金で買った男だと言っただろ!

まだ根に持ってるのか?

(仲沢)さっきだって 親分は その坊主頭のお尻を→

物欲しそうに見てたくせに!

見てない! (仲沢)不潔だ

親分は不潔だ!

・(ヒグマのうなり声) ・(雨戸に当たる音)

ヤバい あんたらの痴話ゲンカは どうでもいい

早く外の弾薬 取ってこい 約束 守れよ

親分 男… だろ?

・~

ダアッ! これでも食ってろ 熊公ども!

親分なんか ヒグマに チンポ 食われちまえばいいんだ

ベーッ!

うるせえ! お前なんか 札幌に置いてくるんだったわ!

(うなり声)

親分

ハッ!

(咆哮)

お… おい あいつ 囚人だよ!

ハッ!

ウワーッ! (仲沢)おやぶ~ん!

おやぶ~ん…

何で置いていくんだよ~

(泣き声)

・(物音)

ウワーッ おっと!

(銃声)

杉元! ウウ…

俺は不死身の杉元だ!

(銃声)

・~

ワアー ウワー! ウワッ

食われてたまるか… よ!

やだ~ やめてください!

いいから ケツ見せろ

てめえは 普通のモンモンか!

(仲沢)ヒャン!

さっさと汚えケツ しまいな

何なんだよ そのケツ

(キロランケ)ふざけたケツしやがって

親分は いいケツだって 言ってくれたよ

乳首だって色っぽいって 言ってくれたよ

おやぶ~ん

まさか 下半身に 暗号の刺青が入ってるとはな

上半身が やくざのくりからモンモンで→

埋まってたからかもしんねえな

早く ここを出ないと あの親分がヒグマに…

(すすり泣き)

もう泣くな 大丈夫だよ

あの親分なら 何とか逃げられてるさ

ただでは死にそうにもねえ

(仲沢)《優しい》

・~

他の弾が入った弾薬盒が 見当たらねえ

ヒグマが どっかに 持ってっちまったのかも

(キロランケ)銃なしで ここから どう脱出するか

博打のことは悪かったよ

せめてもの おわびに→

アシリパちゃんの好物の ニリンソウ… ハハッ

森で見つけたとき たっぷり摘んできたんですよ~

白石 これ ニリンソウじゃないぞ

えっ そうなの?

これはスルク

トリカブトだ 今の時期のニリンソウは→

トリカブトと よく似ていて 間違えやすい

じゃあ 毒ってことか やっぱ使えねえな 白石

いや 使える

そうか! その毒でヒグマを…

アイヌの矢毒には トリカブトの根っこの部分を使う

でも 春の若葉にも毒は多い

すり潰して唾などを入れながら 泥にすれば…

完成だ

<石狩沼田幌新事件>

<大正12年 夏 祭り帰りの数名が ヒグマに襲われ 4名死亡>

(若山)ダアーッ! <重傷者の中には→

ヒグマによって 生き埋めの 土饅頭にされながらも→

生還した例がある>

農具の柄を削って 槍を作る

アイヌの毒矢と同じで→

刺さると毒の付いている先っぽが 体内で外れる仕掛けだ

毒の固定には 松やにが必要だけどここにはない

白石のあめちゃんを溶かして 使ったらどうだ?

なるほど 白石 あめちゃん 全部出せ

クーン…

(仲沢)おやぶ~ん…

(ヒグマのうなり声)

毒が弱いから すぐには死なない もう一本 打ち込め

・(物音)

ウオー! う… うそだろ?

屋根から1頭 入ってきやがった!

(ヒグマのうなり声)

(扉が開く音)

(ダン)どうされました? 客人

好みの馬が見つかりましたか? もうね 好きなもの…

What!?

(英語)

てめえ 俺を第七師団に売りやがったな

何のことでしょう?

武器だ

てめえが持ってる中で いちばんでかいのを出せ

Oooooh!

Uh-huh

ウワー! アシリパちゃん ヤバいって

ウワー!

そっちそっち そっちそっち!

フン!

クッ… ウワー もう駄目だ!

おい 行くぞ! おい 急げ!

ウラッ 逃げるぞ!

おやぶ~ん…

早く行け 杉元!

おい 立て! 脱出するぞ

ガハハハハハッ!

ひき肉にしてくれるわ 熊公ども!

マキシム機関銃で ヒグマ狩りなんて→

What a crazy 親分だぜ!

ダアッ!

出てくるぞ~!

姫~!

おやぶ~ん!

《姫?》

《姫?》

《姫?》

(キロランケ)《姫?》

ウッ…

(咆哮)

伏せろ キロランケ!

死ね 化け物!

(機銃音) (若山)ガハハハ!

(機銃音) (若山の笑い声)

おお アヘーイ!

弾切れか

おい まだ1頭 いるぞ! (若山)乗れ!

お前の国は 馬の要らない馬車があるのか!

友達のフォード君から 試作品をもらったんだ

おい 追ってきてるぞ! 速くしろ!

ヒグマの足は もっと速い 毒が効いてるんだ

(若山)ウワッ! (仲沢)あっ…

姫!

おやぶ~ん!

ウウ…

アア… アア… ア…

(咆哮) (仲沢)ウワー! アー! アアッ

(悲鳴)

姫~!

(若山)姫

アー…

姫!

おやぶ~ん…

姫!

(若山)グアッ!

おやぶ~ん

(若山)ン… ンッ

・~

(若山)ハッ!

・~

今更 逃げんのかよ おい

ンッ! (鳴き声)

肛門処女 喪失だぜ ヘヘヘヘヘ…

あの親分 勝ちやがった

ンッ…

アア…

ウウッ

ざまあみろ 親分

もう… 私に隠れて浮気できないね

これで 私は親分の最後の人だからね

ヘヘヘヘ…

バカ野郎

・~

皮剥いでくる

(鶴見)偽の刺青人皮を作りたい

刺青に関われば命を失うぞ

(江渡貝)あんなに 理解してくれる人は初めてだ

(尾形) これでは鶴見中尉に有利すぎる

(土方)偽物か本物か 判別する方法を探さねばな

(月島) よくも戦友を殺せたものだな

分かっているぞ 貴様の魂胆は

やつらを逃したら まずいぞ

俺は不死身の杉元だ!

・~

・~

・~

・~

・~

・~

・~

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