All language subtitles for Shosen.Hitogoto.Desukara.Toaru.EP03

他人事　他人事～。

＜インターネットのトラブル対応を得意とする
いろいろと変わった弁護士

保田先生＞

リオきゅん！？

早くしろよ　時間制なんだろ？

＜超絶怒とうの人気兄妹アーティスト
ヌーヌーのリオくんから…＞

はい　これ　ネットの炎上のやつ。

＜と　まぁ　態度はあれですが

ニセのいじめ動画が拡散され

誹謗中傷を受けていることを
相談され…＞

リホ！

全部　特定したい
全員さらし上げる。
いいね。

＜保田先生が
依頼を受けることに＞

ここからは　法律の戦いです。

＜やがて会見に臨み…＞

問題の動画は
僕たちとは　まったくの別人。

戦うことを決めました。

すごい　一気にトレンド入りしてますよ
ほらほら。

＜それと同時に
１００アカウントを対象とした

開示請求を実施。

ついに　反撃に出たのです＞

中山部長
総務部から来てほしいって。

うん？

ただの　ツブヤキだと思ってた人間が

どんどん　どんどん
追い詰められていく。

それだけの話だよ。

インターネットのプロバイダーから
うちに意見照会が来まして…。

意見照会？

会社のパソコンから
ＳＮＳに投稿した内容が

権利侵害しているってことで

情報を開示してもよいかと
確認が。

えっと…。

これが　問題の書き込みでして…。

ネットワークの井上さんに
見てもらったら

中山さんのパソコンから
書き込みされてるみたいで…。

あの　これって中山さんが書き…。

えっ？
いや　なんかの間違いでしょ。

それか　乗っ取りじゃないかな？

ったく…。
ちょっ…　中山さん

それ　あとで戻してくださいよ！？

部長　お疲れさまです。
おう　お疲れ。

お疲れさまです。

～

まずいぞ…。

今夜のプラスワントピックは　今…。

はあ？　ヌーヌー知らないの！？

えっ？
お父さんが

知ってるわけないでしょ。
いやいや　生きてたら

耳に入るでしょ。
いや　なんだよ？　ヌーヌーって。

いや　いい　説明ダルいから。

あぁ　リオリオに会えたらな～。

リオリオ？

リオ？　何　ブラジル？

リオとリホか…。

はあ…。

「ヌーヌー？　おっちゃんは
知らないことばっかり！

もっと勉強しないとな！」。

よし…。

うん？

おぉ？

あらぁ
あら　あら　あら　あら…。

こりゃ　娘に悪影響だなぁ…。

よし　フォロワー１，０００人のおっちゃん

本気モード　出しちゃいますか～。

リツブヤキ　リツブヤキ…。

拡散　拡散…

あの時の　あれか。

ウソだろ…。

《そもそも　あのアカウントが
私のものだとバレるのもまずい…》

《とりあえず　鍵アカってのにして
フォロワーしか見られなくして…》

《というか
開示請求ってなんだよ。

誹謗中傷で訴えるから
名前と住所を教えろってこと！？

いやいや　いやいや…。

ちょっと感想　言っただけで
そんな…》

誹謗中傷！？　引きますわ～。

部長って　ふだん
こんなキモいこと考えてんの？

きっしょ！
あの人　終わってんな。

こんな人の下で働いてたのかよ。
ありえねえ！

待ってくれ　違うんだ
これは…。

お父さん　何してんの！？

きっも！

無理なんだけど。

おっ　落ち着け…。

いや　違う　俺が落ち着け。

《会社から返事出すってことか？

えっ　個人じゃ無理？

っていうか　もう
総務とネットワーク部にはバレてるから…。

えっと…　いや　落ち着け。

とにかく
乗っ取られたことにするから…》

このパソコンを…。

「ヌーヌーへの謝罪投稿　相次ぐ」。

完全に流れ　変わりましたね。

うまそう。

謝罪や　和解したいっていう連絡も
所属事務所に来てるそうですし

案外　早く解決するかも。

う～ん　謝罪ねぇ。

反省してないって思ってます？

う～ん　そりゃ
訴えられたくないから

謝るだろうけど　やっぱり
たかがツブヤキって思いじゃないかな。

プロバイダーからの意見照会が届いて

やっと　事態の深刻さに
気づいたみたいな？

気づかない人もいるだろうけどね。
えっ？

こんな　めちゃくちゃなこと
書き込んで！

だから　みんなでやってたの！

サラちゃん　サラちゃん　開けて。

サラ。
（ノック）

あれが　権利侵害？
もう　うるさい！

無視　無視。
サラ　聞こえてるんでしょ？

あの会見で
落ち着くのかと思いましたけど…。

それは　無理。

むしろ炎上は
ここからが本番かも。

えっ…。
はじめは

当事者中心だった炎上が
どんどん燃え広がっていく。

ボッ！　正義感から　まきをくべる人。

閲覧数　拡散数を求めて
まきをくべる人。

バッ！　事実なんて
どうでもいいと思っている

愉快犯もいるし…　バーン！

ネットニュースが　更に燃やす！

愉快犯…。

（口笛）

ここまで燃えたら

もう　誰の手にも負えない。

そんな…。

更に　その先へと

飛び火していく…。

ヌーヌーのいじめ動画は　別人だって。

ちょっと調べりゃ　わかんのに…。

謝罪　垢消し逃亡

逃げらんないのが
ネットなんだっつうの。

コイツ　鍵アカにしちゃって

フォロー済みだから
見られちゃうよ～ん。

ンフフ…。

おぉ～　なかなか　香ばしいアカ…。

んっ　んっ　んっ　これは…。

ルミネスクラフト…　中山健太郎。

このご時世　会社から
つぶやいちゃだめでしょ～。

ジャスティス　降臨。

七色のおっちゃん

職場特定。

祭りの始まりだよ～。

（バイブ音）

「中山さん　はじめまして！

ルミネスクラフトって
自由な社風なんですね！」。

なんで　俺の名前　知ってんだ！？

（田浦）戻りました～。

はぁ～　残業　残業。

部長　先ほどの件ですけど…。

（田浦）えっ…
部長　どうしたんですか？　これ。

んっ？

ああ　パソコン　乗っ取られてな。

危ないから　壊したんだよ。

いや～　乗っ取り怖いわ～。

もう　参った参った　ハハハ…。

これ壊しても
ネットワークの情報は　消えないですよ？

ん～？
ああ　うん　そうなの？　うん。

まあ
気にせず　仕事してくれや　ハハッ。

（バイブ音）

はい　わかりました。　では　また。

リオきゅん　忙しくて
しばらく　来られないそうだよ。

あっ　そうですか。

じゃあ
状況は　メールで報告しますか？

そうだね～
これから　レコーディングだって～。

ずっと働き詰めで
大丈夫なんですかね？

余裕ありそうだったけどね～
いつでも遊びにきてくれ　って。

なら　いいんですけど…。

先生！

それ　いい機会じゃないですか！
んっ？

行きましょう！

えっ　ど　どこに？

オッケー！

じゃあ　リオくん　休憩したら

もう１曲　いこうか？
おう。

お疲れさん。
お疲れ。

リホ　今日は
まだ　見てるだけでいいからな。

そこで　イメージ膨らましとけ。
うん。

スタジオに　顔出せるなんて
だいぶ　回復したな。

失礼します。

おぉ　ホントに来てくれたんだ。

わざわざ　すみません。
いえ　ご報告も兼ねてですし

先生も　お二人の様子が
気になるからって。

ああ　僕は別に。

加賀見くんが
推しの仕事ぶりを見るチャンス…。

リホさん　はじめまして～！
（せきばらい）

あっ　兄が　お世話になってます。

あっ　これ　よければ…。

ああ　すみません。
ありがとね。

保田っちも　なんか悪いね。
いえ。

にょ　差し入れが　いっぱいだ。

あっ　ちょっと　先生！

プロバイダーから
返答が　だいたい出そろいまして。

開示に応じたのは　５件
あとは　拒否。

ですので　情報開示に向けて
訴訟を進めることになります。

オッケー　最初から
そのつもりだから　よろしくね。

わかりました。
お願いします。

先は長いけど　着々と進んでるね。

リオさん　ずっと頑張ってますよ。

ねぇ　先生？
そうですね。

それに
あの会見　かっこよかったです。

リオさん？

ああ　ごめんごめん　考え事してた。

とにかく
和解には　応じる気はねえから。

とことん　やろうぜ。
わかりました。

フッ。

社長からだ。

２人とも　ゆっくりしてって。
レコーディングは　１０分後　再開ね。

了解。

リオさん　タフですよねぇ。

エネルギーの塊ですね。

じゃあ　僕たちも　そろそろ。

そうですね　って　先生

お菓子
食べただけじゃないですか！

では！
私たち　応援してますから！

よろしくお願いします。
そういえば　加賀見くん

写真　撮ってもらいたいって…。
ちょっと　やめてくださいよ！

ミーハーだと
思われるじゃないですか！

ミーハーじゃないですか！
シーッ！　シッ！

リオさん　タフですよねぇ。

エネルギーの塊ですね

リホ！

救急車！
過呼吸だ　リホ！

（リオ）リホは　しばらく休ませる。

ネットから切り離せば大丈夫だろ。

ってか　これ
復帰できるのか？

ツアーだって控えてるし。

オッケー　まず整理しよう。

まず　炎上動画は
１００％捏造だから

否定の公式リリース。
うん。

ツアーは　リホが落ち着かないと
無理だから中止でいいか

関係者に確認。
あぁ…。

あとは　そうだ　弁護士がいるな。

ネットに　クソ強い…
俺　探してみるよ。

そうだね。

本間さん　あとは俺が考えるから
今日は休んで。

えっ　でも…。
俺　逆境のほうが
燃えるタイプだから

《いい弁護士　見つけて
記者会見して

世論　ひっくり返して…
完璧だろ。

前よか　ファン　増えてんじゃね？

なのに…　なのに…》

なんで俺　こんなに疲れてんだ？

リホちゃんの笑顔を
取り戻すためにも

私も頑張ります！

（壁を叩く音）

（叫び声）

えっ　なに？

おはようございます。
（バイブ音）

（バイブ音）

なんなんだ　これ？

ルミネスクラフトです。
おたくの中山さん

クビにしたほうがいいっすよ。
はい。

あぁ　いえ
中山は　席を外しておりまして。

中山が　本当に
申し訳ございません。

はい…　はい。
失礼いたします。

本当に申し訳ございません。

はい　はい。

（渡辺）なんなんだよ
これ　どうなってんだよ！

部長！　なんなんですか　これ！

さっきから
電話がすごいんですけど。

まぁ　気にせず仕事しようか。

とりあえず
電話には出なくていいぞ。

仕事…　仕事　仕事。

おい　これ…　これじゃないか？

（田浦）なんだ　これ？

んっ…　んっ　なんだ　どうした？

中山部長
顔　真っ青じゃないですか！

いや別に　そんなことないだろ。

大丈夫ですか？
えっ　なに？

とりあえず
今日は家で休んでください。

あとは　僕らがやりますから。
えっ　じゃあ　いや　でも…。

なんで　突然　帰ってくるのよ？
邪魔ね～。

あっ　そうだ。

ヤベえ　イタ電　収まんねえ。

つか　中山部長　なんなんだよ？

会社から　ヌーヌーの
誹謗中傷してたんでしょ？

ヤバすぎだろ。

しかも　セクシー女優に
リプ　送りまくりって…。

七色のおっちゃん
セクシー女優　好きすぎだろ。

（バイブ音）

おお　さっき
言いそびれたんだけどさ

お前のプレゼン資料
実に　よくできてたぞ。

えっ？
（中山）
堂々とプレゼンに臨んでいいからな。

いや～　お前伸びたな～。

いやさぁ　俺もさ…。

２０年くらい前かな？
まだ若手のときに

南雲機械のプレゼンでさ　その…。

（田浦）あの　部長。
んっ？

あっ　この話　前もしたっけか？
ハハハハ…。

今　こっち
それどころじゃなくって…。

おっ…。
もう　いいっすか？

おお　おお　そうかそうか　うん。

まぁ　とにかく
自信持っていいからな。　うん。

マジかよ…。
んっ？

誰のせいで
こうなったと思ってんだよ！

まぁ　そうだよな…。

でもさぁ…。

俺　そんなに悪いことしたか？

だって　ちょっと…。

ちょっと　つぶやいただけだろ。

～

（リオ）ただいま。（ドアの開く音）

調子　どうよ？

元気。

そっかそっか。

今日も　俺は　よく頑張りました。

１人　身バレした人が
いるみたいです。

身バレ…　って？

匿名で　ＳＮＳをやってたのに

正体が特定されちゃった
ってことです。

特定…。
ＳＮＳの投稿を手がかりに

名前や住所を
突き止めちゃう人がいて。

この人…　リオくんが
開示請求の対象に選んだ人です。

ほら　炎上初期に
大量の拡散投稿をしてた…。

う～ん　ご丁寧に
中傷コメントを添えてた人だ。

ヌーヌーをたたいたせいで　勤務先まで
特定されちゃったみたいです。

じゃあ　今ごろ大騒ぎだ。

んっ　今日も紅茶　おいしい。

相変わらず　他人事ね～。

でも炎上って　昔は
有名人のものかと思ってたけど

それだけじゃないのよね。

最近は　一般人も
炎上するケースが多いです。

加賀見くん？
えっ？

あっ　いえ…　あの　なんか…。

ネットが　黒い感情で渦巻いてて…。

なんか　やだ　ホント…。

こっから見ても
いや～な感じが漂ってる。

ヌーヌーを中傷してた人が
今度は中傷されてて…。

たたく人を　たたく人。

で　また
それを　たたく人が現れてって

キリないじゃないねぇ。

正義感にかられたとしても
こんなこと…。

もの申したくなってきてるね。
えっ？

ＳＮＳに　どっぷりつかると
もの申したくなる。

けど　そこから書き込むまで…。

あと一歩だよ。

ちょ…　いや　脅さないでください。

でも今　灯ちゃんの周りにも
黒い渦が見えたわよ？

えっ！？

やっぱり深入りしないのが一番。

ここにも　他人事って掛け軸
飾っとこうかなぁ。

それ　いい。

他人事。

これだけ仕事して

まだ対象アカウントの契約者情報も
つかめてないって

ホント　地道ですよねぇ。

コツコツ進めるゲームと一緒。

あっ　今日まだ
ログインしてないんだった～。

今じゃなくていいでしょ。

えっ…　リホちゃん！？

ご用件は　何でしょう？

あの…　やめたくて。

開示請求を　やめたいんです。

それは　どういう…。

あの　私　マネージャーに
スマホ没収されてたんですけど

回復してきたし
スマホ　返してもらって…。

見たわけですか。
はい。

悪口とか誹謗中傷とか
そういうのがグルグル回ってて

あの　なんて言うか…。

お話は端的にお願いします。

つまり…。

つまり？

なんか嫌！
あぁ～　ザックリだなぁ。

ごめんなさい　私　考えるの苦手で。

でも　このままじゃ
よくないなって思って。

その…　とにかく　やめたいです。

う～ん　リホさん。

依頼人は　お兄様なので

君からのお願いじゃ　ダメ！

ちょっと言い方
もっとあるでしょ。

でも　ルールはルールだから。

リホさん
リホさんは　弁護士のことを

依頼人のことを助けてくれる
勇者とでも思ってませんか？

えっ？

弁護士が
ひとり戦ってくれるって。

確かに　思ってるかも。

でも　それは違っていて

実際は
勇者は依頼人のリオくんです。

弁護士は
ただの道具にすぎません。

その道具を　どう使うかを
依頼人が決める。

そのイメージです。

戦うのは　あくまでリオくんです。

でも…
リオも　本当は戦いたくないって。

何年も一緒に住んでる兄妹だから
わかるんです。

リオ　あれ以来
お酒の量も増えてるし

無理して気合い入れたりしてて。

あ…。

（壁を叩く音）

リオ：あぁ～！

まあ　別に僕は
やめてもいいですけど。

えっ。
ただ　今やめたら
確実にデマが生き返ります。

「あの動画は本当だったんだ」とか
「逃亡か」みたいな感じで

たたかれることになるでしょう。
ネット上のアンチは

弱気に敏感ですから。

何が　いちばん大事で

何のために
誰のために動くべきなのか

もう一度
考えてみてはどうでしょう。

まあ　やめたいとしても
言うべき相手は僕たちじゃない。

ちょっと…。

伝えることが苦手でも

言葉にしなきゃダメな時もあります。

（リオ）ただいま。

おぉ　リホ　もう完成じゃん。

リオ　開示請求やめよう。

はっ？

やめよう。

なに言ってんだよ。
今　そんなことしたら…。

わかってる。
でも　じゃあ今　リオは満足？

当たり前だろ！
バカどもが泣きを見て

俺らの無実が証明されて
順調すぎんだろ。

無理してる時の顔。

はっ？

リオ　私やファンを守るために

見て見ぬふりしてること
あるでしょ。

私たちに
ネットで悪口言ってた人たちが

今　めちゃくちゃ　たたかれてる。

リオ　それ　つらいでしょ？

リオの…　ヌーヌーの
やりたかったことじゃないもん。

やりたかったこと？

リオ　歯を食いしばれ。

何すんだよ！
ヌーヌーは１人じゃないんだよ！

１人で背負って…。

１人で背負わせて　ごめん。

じゃあ　リホは　どうしたいんだよ。

ちゃんと言葉で　伝えなきゃ。

（バイブ音）

えっ？　先生！
んっ？

生配信？

もしもし　保田法律事務所。

（リオ）俺。
あぁ　リオくん？

あぁ　ごめんな。

あいつ
言いだしたら聞かないからさ。

あっ　リホだ。
リオじゃないんだ。

えっ　１人？
リオいないんだ。

あの　体調不良でしばらく
活動できてませんでしたので

私から話したいと思って。

今回のこと

ウソの投稿を広めた人が

どういう気持ちだったのか
私には　興味ありません。

でも今　私たちを
誹謗中傷してた人たちが

誹謗中傷にさらされて
それが　グルグル回ってて。

その中心に
ヌーヌーがいるような気がして

私たちも苦しんで。

今は　その人たちも苦しんで。

誹謗中傷なんて最低。　なんなの。

すまん。

もう恥ずかしくて
学校　行けないよ。

（リホ）今　ヌーヌーをめぐる
状況は最悪です。

私だけじゃなく　リオも

きっと　ファンのみんなだって
そう思ってる。

こんな状況　全然楽しくない。

だって　これは…。

ヌーヌーの
やりたかったことじゃないから。

ヌーヌーが　みんなの
笑顔の中心にいない

こんなのヌーヌーじゃない。

なかなか　人集まんないね。

こっから　こっから。
俺たちの目標は武道館だからな。

行けるといいけど。
絶対に行ける。

絶対に？
うん。

俺たちは　武道館を笑顔で埋める。

夢は　世界中を笑顔にすること

そっか。

全部　特定したい
全員　さらし上げる。

今更　謝って
許してもらえると思ってんのかよ。

絶対に逃がさねえよ

俺　ずっと自分を
ごまかしてたのか。

結局これ　どういうこと？
戦うのやめるのかな。

いえ　開示請求はやめません。

ここで　やめても
世の中はよくならないし

やめたという
前例を作ってしまったら

今後　戦う人たちを
苦しめてしまうことになる。

私たちは　誹謗中傷に苦しみ

やりたくない
情報開示請求で苦しむ。

誹謗中傷した人は
私たちに訴えられて苦しみ

今度は　被害者となって苦しむ。

本当は　こんなことやりたくない。

けど　やらなきゃ。

誰のために何をすべきか

それを考えるべきだと
ある人が教えてくれました。

起きてしまったことは
もう　ひっくり返らない。

だから　私たちに
できることをする。

私たちにできることは…。

歌うこと。

もう　何があっても
歌うことはやめない。

ファンの思いや　さらし上げられて
不幸になってしまった人たちの

思いも全部
背負って私たちは歌う。

だから　みんな
私たちの思いを聴いて。

悲しいことは　もうやめて。

～

大丈夫か？
うん　大丈夫。

予定どおりやろう。

俺たちには
俺たちの戦い方がある。

今度は　ライブの告知？
ホントだ。

ヌーヌー復活ライブ。

２時間後だって。
えっ　どこでやんの？
場所は。

開催場所は　秘密ですかね。

あの場所かも。

あの　先生
私も行っていいですか？

どうしても応援したいというか。

なに言ってんの。

もちろん　行ってきてください。

依頼人に寄り添うのも
君の仕事でしょ？

はい！

場所特定されてるじゃん。
急ごう。

「笑顔も涙も強がりも
全部　ありのままでいいのに」

「心のシグナル聞こえないフリで
誤魔化した」

「こんなの嫌だ」

ヤバい　ヤバい。

こっちだよね？

「ああ　文字列で着飾った
ウソがホントの顔して」

「何を信じたらいいか
分からなくなる」

「正義の味方なんて
誰かにとっては悪役だ」

「そんな世界で
僕らにできることはなんだろう？」

「笑顔も涙も強がりも
全部　ぎゅっと抱きしめるから」

「僕らのペースでいいよ　ほら
イマを生きてゆこう」

「よそ見しないで」

「何度だって歌おう」

「僕らの声　届くまで」

「心　共鳴させて」

「叫べ　叫べ」

「何度だって　歌おう
僕ら　ひとりじゃないから」

「世界中　巻き込んで」

「走れ　ただまっすぐに」

（歓声と拍手）

（歓声と拍手）

祭りも終わりかな…。

ん～。

もしもし。

先生　「ヌーヌーがんばれ」が
世界トレンド１位です。

お疲れ。

フゥー　疲れた～。

あぁ　疲れすぎだわ。

宣伝乙とか言われてんのかな。

気にすんな
全員に好かれるのは無理だ。

フッ。

何？

全員楽しませようともがいてたの
リオじゃん。

フッ…。

確かに。

フッ…。

（泣き声）

ホントの泣き虫　発見。

よかった　ヌーヌーがなくならなくて。

（泣き声）

復活ライブ　お疲れした！　乾杯！

乾杯！

今日は　特別メニューを
振る舞っちゃうからね。

あとで　サインちょうだいね。
ハハハハ。

まだまだ手続きは続きますよ～。

まずは　プロバイダーへの
開示命令事件がありまして。

わかってるって。　でも　まずは
「お疲れさまでした」でしょ。

本当にありがとうございました。

僕も　今回は教えられました。

え？　珍しい。　どういうこと？

法律は　しょせん法律。
理屈のうえの武器でしかない。

けど　そこに
プロが思いを乗せることで

見ている人の感情が動かされ
強烈な説得力が生まれる。

これは　いい前例になるかもね。

プロとプロのかけ算って感じね。

お～。
は～い　特製パンケーキ。

すごい。
すごいですね。

加賀見くん　写真をお願いするなら
今がチャンスですよ。

えっ　いえいえ　そんな…。

じゃあ　お願いしてもいいですか？

もちろん。
じゃあ　みんなで。　ねっ。

あっ　ごめんなさい。
まずは　スリーショットでお願いします。

はい　じゃあ　いくわよ～！

＜　こうして　ヌーヌーの長い戦いは

前向きな着地で終わったのです＞

先生　もう！

＜けれど…＞

お前！
あぁ！？

＜世にネットトラブルがつきず

また　別の問題が…＞

鏑木さん！
あぁ…。

救急車呼べ

～