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(足音)
(足音)
(足音)
(風の音)
(産屋敷耀哉) はじめましてだね
鬼舞辻… 無惨
(鬼舞辻無惨) なんとも… 醜悪な姿だな
産屋敷
(耀哉) ついに… 私のもとへ来た
今 目の前に…
鬼舞辻… 無惨
我が一族が… 鬼殺隊が…
1000年 追い続けた鬼…
あまね
彼は どのような姿形をしている?
(産屋敷あまね) 20代半ばから 後半辺りの男性に見えます
ただし 瞳は紅梅色
そして 瞳孔が猫のように縦長です
(耀哉) そうか… そう
君は来ると思っていた…
必ず…
君は 私に…
産屋敷一族に ひどく腹を立てていただろうから
私だけは…
君が… 君自身が 殺しに来ると思っていた
私は心底 興ざめしたよ 産屋敷
身の程もわきまえず――
1000年にもわたり 私のジャマばかりしてきた一族の長が――
このようなザマで
醜い なんとも醜い
お前からは 既に 屍のにおいがするぞ 産屋敷よ
(耀哉) ンッ… ンンッ…
そうだろうね
私は 半年も前には――
医者から 数日で死ぬと言われていた
(せきこみ)
ハァ…
それでも まだ 私は生きている…
医者も… 言葉を失っていた
それも ひとえに…
君を倒したいという一心ゆえだ
無惨
(鬼舞辻) その はかない夢も 今宵 ついえたな
お前は これから私が殺す
君は 知らないかもしれないが…
君と私は 同じ血筋なんだよ
君が生まれたのは 1000年以上前のことだろうから――
私と君の血は もう 近くないけれど…
(鬼舞辻) 何の感情も湧かないな
お前は何が言いたいのだ?
君のような怪物を――
一族から出してしまったせいで…
私の一族は… 呪われていた
(赤ん坊の泣き声)
(耀哉) 生まれてくる子供たちは 皆
病弱で すぐに死んでしまう
一族が いよいよ絶えかけたとき
神主から助言を受けた
“同じ血筋から鬼が出ている”
“その者を倒すために 心血を注ぎなさい”
“そうすれば 一族は絶えない”
代々 神職の一族から妻をもらい――
子供も死にづらくなったが…
それでも 我が一族の誰も――
30年と生きられない…
迷言も ここに極まれりだな
ヘドが出る
お前の病は 頭にまで回るのか?
そんな事柄には 何の因果関係もなし
なぜなら…
私には 何の天罰も下っていない
何百何千という人間を殺しても 私は許されている
この1000年 神も仏も見たことがない
(せきこみ)
君は… そのように ものを考えるんだね
(せきこみ)
だが 私には 私の… 考え方がある
無惨… 君の夢は何だい?
(耀哉) この1000年間…
君は 一体 どんな夢を見ているのかな
元凶を目の前にして――>
(紙風船を突く音)
うん?
(産屋敷ひなき・産屋敷にちか) ♪ ひとつとや
♪ 一夜 明ければ
♪ 賑やかで
♪ 賑やかで
♪ お飾り 立てたり
♪ 松飾り
♪ 松飾り
♪ 二つとや
♪ 二葉の松は
♪ 色ようて
(鬼舞辻)
4人しか人間がいない>
(耀哉) 当てようか 無惨
君の心が 私には分かるよ
君は 永遠を夢みている
不滅を… 夢みている
(鬼舞辻) そのとおりだ
そして それは まもなく かなう
禰豆子を手に入れさえすれば
(耀哉) 君の夢は かなわないよ 無惨
(鬼舞辻) 禰豆子の隠し場所に 随分と自信があるようだな
しかし お前と違い 私には たっぷりと時間がある
君は… 思い違いをしている
(鬼舞辻) なんだと?
私は“永遠”が何か 知っている
(耀哉) 永遠というのは 人の思いだ
人の思いこそが 永遠であり――
不滅なんだよ
(鬼舞辻) くだらぬ
お前の話には辟易する
この1000年間…
鬼殺隊は なくならなかった
かわいそうな子供たちは 大勢 死んだが…
決して なくならなかった
その事実は 今
君が“くだらない”と言った 人の思いが――
不滅であることを証明している
(紙風船を突く音)
(耀哉) 大切な人の…
命を…
理不尽に奪った者を 許さないという思いは…
(耀哉) 永遠だ
君は 誰にも――
許されていない
この1000年間 一度も…
そして 君はね 無惨
何度も何度も 虎の尾を踏み
龍の逆鱗に触れている
本来ならば――
一生 眠っていたはずの虎や龍を――
君は起こした
彼らは ずっと 君をにらんでいるよ
絶対に逃がすまいと
(耀哉) 私を殺したところで――
鬼殺隊は 痛くも かゆくもない
私自身は それほど重要じゃないんだ
(耀哉) この 人の思いと つながりが――
君には 理解できないだろうね
無惨…
なぜなら 君は…
君たちは…
君が死ねば――
全ての鬼が滅ぶんだろう?
(風の音)
(耀哉) 空気が揺らいだね
当たりかな?
黙れ…
うん もういいよ
ずっと 君に言いたかったことは言えた
最期に ひとつだけいいかい?
“私自身は それほど重要ではない”と言ったが…
私の死が無意味なわけではない
私は 幸運なことに 鬼殺隊…
特に 柱の子たちから 慕ってもらっている
つまり 私が死ねば――
今まで以上に 鬼殺隊の士気が上がる
話は終わりだな?
ああ…
こんなに話を聞いてくれるとは 思わなかったな
ありがとう 無惨…
(鬼舞辻) ンッ…
(鎹鴉) カーッ! カーッ!
緊急招集! 緊急招集!
産屋敷邸 襲撃! 産屋敷邸 襲撃!
(不死川実弥)
(伊黒小芭内)
(甘露寺蜜璃)
(時透無一郎) ンッ!
(走る息遣い)
(竈門炭治郎)
(実弥) 最低でも柱2人 お館さまの護衛につけるべきだぜ
なんとかできねえのか? 悲鳴嶼さんよ
(悲鳴嶼行冥) 無理だな
私も19で柱となり 8年間 言い続けているが――
聞き入れてはくださらぬ
(行冥) 柱という貴重な戦力は――
己ひとりのために 使うものではないとの一点張り
(行冥) 困ったものだ
(胡蝶しのぶ) 産屋敷家の歴代当主は――
皆 誰ひとりとして 護衛をつけなかったそうですね
(蜜璃) ンッ…
(小芭内) ンッ…
(実弥) フン…
(実弥)
(冨岡義勇)
(実弥) 見えた!
(一同)
(爆発音)
(足音)
(実弥) ウッ…
ハッ…
アア…
(小芭内) クッ…
アア…
(炭治郎)
ウウ~ッ… ウウ~ッ…
ガガガガ…
グア~ッ…
ウウ~ッ…
(呼吸音)
産… 屋敷…
(鬼舞辻)
爆薬で消し飛ばす>
人間に当てる物差しで測っていたが――>
入っていて――>
私の再生を遅らせるために>
まだ何かするつもりだ!>
あの腹黒は!>
とぐろを巻いていた>
見事に隠し抜いたことは――>
承知のうえだったのか?>
うん!?
(刺さる音)
グウ~ッ!
トゲが細かく枝分かれして抜けない>
(衝撃音)
うん!?
(珠世) ンンッ…
珠世! なぜ お前が ここに…
(珠世) このトゲの血鬼術は――
あなたが 浅草で 鬼にした人のものですよ
(鬼舞辻)
吸収しましたね 無惨
私の拳を
拳の中に――
何が入っていたと思いますか?
鬼を人間に戻す薬ですよ!
どうですか? 効いてきましたか?
(鬼舞辻) そんなものが できるはずは…
完成したのですよ
状況が 随分 変わった
私の力だけでは無理でしたが
(蹴る音) (珠世) アッ…
(鬼舞辻) お前も大概しつこい女だな 珠世
逆恨みも甚だしい
お前の夫と子供を殺したのは 誰だ?
私か?
違うだろう
ほかならぬ お前自身だ
お前が喰い殺した
そんなことが分かっていれば――
私は鬼になど ならなかった
病で死にたくないと言ったのは――
子供が大人になるのを 見届けたかったからだ!
その後も 大勢 人間を殺していたが
あれは 私の見た幻か?
楽しそうに人間を喰っていたように 見えたがな
そうだ!
自暴自棄になって 大勢 殺した!
その罪を償うためにも――
私は お前と ここで死ぬ!
悲鳴嶼さん お願いします!
(鬼舞辻) ハッ… ンンッ…
(行冥) ウオーッ!
ンンッ! ンッ!
南無阿弥…
陀仏!
(鳥の鳴き声)
(行冥) お館さまは14 私は18>
思えなかった>
(耀哉) 君が 人を守るために戦ったのだと――
私は知っているよ
(耀哉) 君は人殺しではない
(行冥)
かけてくださる人だった>
変わることがなかった>
5日以内に… 無惨が来る
私を… 囮にして…
無惨の頸を… 取ってくれ
(行冥) なぜ そのように思われるのですか?
(耀哉) フフッ… 勘だよ ただの
理屈はない
(行冥)
産屋敷一族は すさまじかった>
幾たびもの危機を回避してきた>
ほかの子供たちは…
私自身を… 囮に使うことを…
承知しないだろう
(耀哉) 君にしか… 頼めない
行冥
御意 お館さまの頼みとあらば
ありがとう
どうか もう これ以上…
私の大切な子供たちが…
死なないことを… 願って
(行冥)
無惨 この男は…>
恐らく 無惨を滅ぼせるのは…
日の光のみではないかと思っている
君が頸を破壊しても 彼が死ななければ…
日が昇るまでの持久戦となるだろう
(行冥)
今まで対峙した鬼の比ではない!>
協力者による弱体化があっても――>
拘束し続けなければならない!>
ンンッ!
黒血枳棘!
(行冥) 岩の呼吸 参ノ型
岩クの膚!
(実弥) ハァハァ ハァハァ…
ハァハァ ハァハァ…
ンッ! ンッ…
(実弥) てめえかー!
お館さまに…
何しやがったー!?
ハッ…
ハッ…
お館さま!
(小芭内) お館さま!
ハッ…
(炭治郎) ンンッ…
ハッ…
無惨だー!
鬼舞辻無惨だ!
ヤツは頸を斬っても死なない!
無惨!
(琵琶の音)
(琵琶の音)
(柱たち) ハッ…
ハッ…
ハッ…
(銃声)
(不死川玄弥) アッ…
(嘴平伊之助) うん? うん? うん?
ヘヘッ…
あ~…
(琵琶の音)
(琵琶の音)
(村田たち) ウワーッ!
(村田) イッ…
(鬼殺隊士たち) ワアーッ!
フッ…
キャハハハッ!
何だ こりゃー!?
(栗花落カナヲ) しっかり つかまって!
アア…
(小芭内) アア…
アア…
クッ… ンンッ!
アア…
ンンッ…
炭治郎!
クッ…
ンッ…
これで私を追い詰めたつもりか?
貴様らが これから行くのは地獄だ!
目障りな鬼狩りども
今宵 皆殺しにしてやろう!
クッ…
(琵琶の音)
地獄に行くのは お前だ 無惨!
絶対に逃がさない!
やってみろ
できるものなら!
竈門炭治郎!!
必ず倒す!
鬼舞辻無惨!!
♪~
~♪
♪~「夢幻」
~♪
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