All language subtitles for 09 [字]-2023-08-31-JPTVclub
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1
00:00:16,902 --> 00:00:19,405
(美世)は…。
2
00:00:19,405 --> 00:00:21,407
はっ。
3
00:00:21,407 --> 00:00:23,575
(新)大丈夫ですか?
4
00:00:23,575 --> 00:00:26,412
斎森美世さん。
5
00:00:26,412 --> 00:00:29,081
はっ!
6
00:00:29,081 --> 00:00:31,917
も 申し訳ありません!
7
00:00:31,917 --> 00:00:34,586
ああ 顔を上げてください。
8
00:00:34,586 --> 00:00:38,924
あの ご迷惑をおかけして
本当に申し訳ありません。
9
00:00:38,924 --> 00:00:40,926
謝らないでください。
10
00:00:40,926 --> 00:00:44,096
それより
ケガがなさそうでよかった。
11
00:00:44,096 --> 00:00:47,099
いえ こちらの不注意ですから。
12
00:00:47,099 --> 00:00:51,270
(葉月)彼女を助けてくださり
本当にありがとうございました。
13
00:00:51,270 --> 00:00:53,939
さぁ 美世ちゃん
早くどこかで休みましょう。
14
00:00:53,939 --> 00:00:55,941
はい。
15
00:00:55,941 --> 00:01:00,112
気をつけてくださいね
では 失礼します。
16
00:01:00,112 --> 00:01:02,948
は…。
17
00:01:02,948 --> 00:01:06,952
(ゆり江)美世様
大丈夫でございますか?
18
00:01:06,952 --> 00:01:10,289
は はい 申し訳ありません。
19
00:01:10,289 --> 00:01:12,891
(葉月)気をつけないとダメよ
美世ちゃん。
20
00:01:12,891 --> 00:01:16,729
はい。
本当に気をつけないと。
21
00:01:16,729 --> 00:01:21,729
(新)君は 特別な存在なのだから。
22
00:03:09,274 --> 00:03:12,711
(清霞)美世! ハァハァ…。
23
00:03:12,711 --> 00:03:15,011
し~。
24
00:03:19,218 --> 00:03:21,918
どうして倒れるまで無理を。
25
00:03:24,556 --> 00:03:28,727
美世ちゃんが うなされているとき
異能の気配があったのよね?
26
00:03:28,727 --> 00:03:31,396
離れたところから
誰かが美世ちゃんに
27
00:03:31,396 --> 00:03:33,565
異能を使っていたのかしら?
28
00:03:33,565 --> 00:03:36,568
薄刃の異能であれば可能だろう。
29
00:03:36,568 --> 00:03:39,738
だがこの家の結界に
ほころびはなかった。
30
00:03:39,738 --> 00:03:42,407
外部からの干渉は考えにくい。
31
00:03:42,407 --> 00:03:44,743
憶測に過ぎないが
32
00:03:44,743 --> 00:03:47,079
美世が
薄刃の血を引いていることに
33
00:03:47,079 --> 00:03:49,581
何か関係があるのでは
ないかと思っている。
34
00:03:49,581 --> 00:03:52,251
美世ちゃんが!? 確かなの?
35
00:03:52,251 --> 00:03:55,921
美世の母親は
確かに薄刃姓を名乗り
36
00:03:55,921 --> 00:03:59,591
異能の家の嫁として
斎森家に嫁いでいる。
37
00:03:59,591 --> 00:04:01,593
まさか美世ちゃんが
38
00:04:01,593 --> 00:04:04,263
あの薄刃家の血を
継いでいたなんて…。
39
00:04:04,263 --> 00:04:07,766
ただ 美世は異能を持たない。
40
00:04:07,766 --> 00:04:11,603
仮にだが 美世の中に
通っている薄刃家の血が
41
00:04:11,603 --> 00:04:16,542
自身の体に 悪影響を与えている
可能性があるのだとしたら…。
42
00:04:16,542 --> 00:04:20,379
薄刃の血…
だけど どうして今更?
43
00:04:20,379 --> 00:04:22,548
わからない。 しかし
44
00:04:22,548 --> 00:04:25,050
それくらいしか
考えられる余地はない。
45
00:04:25,050 --> 00:04:27,750
美世ちゃんは
薄刃について何か知らないの?
46
00:04:29,888 --> 00:04:33,392
美世は幼いころ
母親と死別していて
47
00:04:33,392 --> 00:04:36,395
薄刃について
何も知らない可能性が高い。
48
00:04:36,395 --> 00:04:38,397
それに…。
49
00:04:38,397 --> 00:04:40,399
それに?
50
00:04:40,399 --> 00:04:44,236
たとえ聞いても
話してくれるかどうか。
51
00:04:44,236 --> 00:04:46,238
最近は以前にも増して
52
00:04:46,238 --> 00:04:49,074
自分の気持ちを
隠しているように見える。
53
00:04:49,074 --> 00:04:52,244
心配かけたくないのだろうけど
54
00:04:52,244 --> 00:04:56,081
心配くらいさせてほしいわね。
55
00:04:56,081 --> 00:05:01,981
(鼻歌)
56
00:05:10,929 --> 00:05:12,864
(うなり声)
57
00:05:12,864 --> 00:05:16,535
んっ? おっ どうした?
58
00:05:16,535 --> 00:05:19,204
熊でも見つけたか?
ワン!
59
00:05:19,204 --> 00:05:22,004
ん~? んっ?
(犬の鳴き声)
60
00:05:27,879 --> 00:05:30,382
(異形の声)
61
00:05:30,382 --> 00:05:35,382
うっ うぇ! うわぁ~!
62
00:05:37,556 --> 00:05:41,059
(五道)オクツキの異形が
民間人を襲ったようです。
63
00:05:41,059 --> 00:05:43,061
被害状況は?
64
00:05:43,061 --> 00:05:47,232
(五道)禁域近くの林の中で
倒れている男を発見。
65
00:05:47,232 --> 00:05:50,068
現在 意識不明の昏睡状態にあり
66
00:05:50,068 --> 00:05:52,070
症状と現場の状況から
67
00:05:52,070 --> 00:05:54,740
異形の仕業とみて
まず間違いないかと。
68
00:05:54,740 --> 00:05:57,909
もう人里に到達したというのか。
69
00:05:57,909 --> 00:06:00,912
(五道)我々の予測を
軽く超えてきましたね。
70
00:06:00,912 --> 00:06:03,749
もう宮内省には
任せてられませんよ。
71
00:06:03,749 --> 00:06:06,749
帝都に入り込むのも
時間の問題だろう。
72
00:06:08,920 --> 00:06:12,520
はっ! ハァハァ…。
73
00:06:15,193 --> 00:06:18,864
《もう嫌
どうして何度も何度も
74
00:06:18,864 --> 00:06:20,964
悪夢ばかり見るの?》
75
00:06:28,540 --> 00:06:31,209
《葉月さんのような
淑女どころか
76
00:06:31,209 --> 00:06:34,546
これじゃあ あの頃に逆戻りね。
77
00:06:34,546 --> 00:06:39,051
あれからお勉強の時間も
すっかり減らされてしまった。
78
00:06:39,051 --> 00:06:42,551
せっかくお勉強の機会を
いただけたというのに》
79
00:06:44,556 --> 00:06:47,392
すまない
今夜も帰れそうにない。
80
00:06:47,392 --> 00:06:51,563
では お弁当をご用意して
お届けにあがりますね。
81
00:06:51,563 --> 00:06:54,963
いや 大丈夫だ。
美世は安静にしていてくれ。
82
00:06:57,402 --> 00:06:59,404
美世。
はい。
83
00:06:59,404 --> 00:07:03,075
体調はどうだ?
何か困ったことはないか?
84
00:07:03,075 --> 00:07:05,077
問題ありません。
85
00:07:05,077 --> 00:07:08,080
私のことは
お気になさらないでください。
86
00:07:08,080 --> 00:07:11,249
そうか…。
87
00:07:11,249 --> 00:07:15,354
すまない 五道に
呼ばれてしまった 仕事に戻る。
88
00:07:15,354 --> 00:07:18,523
はい お仕事 頑張ってください。
89
00:07:18,523 --> 00:07:20,523
(切れる音)
90
00:07:25,197 --> 00:07:29,034
(五道)以上の状況から
異形は帝都中心部へ向けて
91
00:07:29,034 --> 00:07:31,036
進行中とみられます。
92
00:07:31,036 --> 00:07:33,205
宮内省からその後連絡は?
93
00:07:33,205 --> 00:07:36,208
(大海渡)つついてはいるんだがな。
94
00:07:36,208 --> 00:07:39,211
まったく
腰の重い連中ばかりでかなわん。
95
00:07:39,211 --> 00:07:42,381
帝都周辺に包囲網を展開する。
96
00:07:42,381 --> 00:07:44,549
早急に出動の許可が欲しい。
97
00:07:44,549 --> 00:07:47,719
大規模掃討作戦 ですね。
98
00:07:47,719 --> 00:07:50,555
宮内省へは私から働きかけておく。
99
00:07:50,555 --> 00:07:53,058
久堂は出動の準備を進めてくれ。
100
00:07:53,058 --> 00:07:58,230
はい。 我々の手で
帝都を必ず守ります。
101
00:07:58,230 --> 00:08:00,899
(葉月)わぁ~ おいしそう!
102
00:08:00,899 --> 00:08:02,901
(ゆり江)今日は
ゆり江がお作りしようと
103
00:08:02,901 --> 00:08:05,070
思っておりましたのに。
104
00:08:05,070 --> 00:08:09,074
台所に行ったら すでに
仕込み終わっているんですもの。
105
00:08:09,074 --> 00:08:11,743
まだ本調子じゃないでしょうに。
106
00:08:11,743 --> 00:08:14,846
いえいえ もう大丈夫ですから。
107
00:08:14,846 --> 00:08:16,846
どうぞ召し上がってくださいませ。
108
00:08:18,850 --> 00:08:20,850
(みんな)いただきます。
109
00:08:24,022 --> 00:08:26,358
ん~ 最高!
110
00:08:26,358 --> 00:08:30,862
美世様がお料理上手で
ゆり江も 鼻が高うございます。
111
00:08:30,862 --> 00:08:35,700
本当ね。 私はこんなに
気の利いたもの作れないもの。
112
00:08:35,700 --> 00:08:37,869
お 大袈裟です…。
113
00:08:37,869 --> 00:08:41,206
(葉月)私ね 料理は本当にダメなの。
114
00:08:41,206 --> 00:08:43,208
えっ?
115
00:08:43,208 --> 00:08:47,379
(葉月)女学校でもね
料理の成績は からっきしで。
116
00:08:47,379 --> 00:08:49,381
焼けば焦がすし
117
00:08:49,381 --> 00:08:52,050
しょっぱすぎたり 辛すぎたり。
118
00:08:52,050 --> 00:08:54,052
包丁なんて 握っただけで
119
00:08:54,052 --> 00:08:56,054
知らないうちに指が切れてるのよ。
120
00:08:56,054 --> 00:08:58,056
意外です。
121
00:08:58,056 --> 00:09:00,892
嫁ぎ先でも大変でしたねぇ。
122
00:09:00,892 --> 00:09:03,728
もう それは言わないでって。
123
00:09:03,728 --> 00:09:06,064
あれは本当に後悔してるんだから。
124
00:09:06,064 --> 00:09:08,066
後悔?
125
00:09:08,066 --> 00:09:11,403
(葉月)そう。
私の人生で唯一の後悔。
126
00:09:11,403 --> 00:09:14,005
私の結婚の話よ。
127
00:09:14,005 --> 00:09:18,677
(葉月)私が結婚したのは17歳の時。
128
00:09:18,677 --> 00:09:21,179
久堂の娘として
生まれたからには
129
00:09:21,179 --> 00:09:24,182
政略結婚は覚悟していたけど。
130
00:09:24,182 --> 00:09:27,018
夫は優しくて いい人でね。
131
00:09:27,018 --> 00:09:29,688
幸せだったわ。
132
00:09:29,688 --> 00:09:33,692
でもね 夫の家族と
うまくいかなかったの。
133
00:09:33,692 --> 00:09:35,861
私の家事の出来なさや
134
00:09:35,861 --> 00:09:37,863
人としての未熟さが
135
00:09:37,863 --> 00:09:41,533
理想の嫁とは
かけ離れていたんでしょうね。
136
00:09:41,533 --> 00:09:43,869
夫は よく慰めてくれたけど
137
00:09:43,869 --> 00:09:48,039
ある時 話し合ううちに
お互い感情的になって。
138
00:09:48,039 --> 00:09:51,439
大げんかの末 離婚が決まったわ。
139
00:09:53,712 --> 00:09:57,549
だけどね
実家に戻って頭が冷えたら
140
00:09:57,549 --> 00:09:59,551
ものすごく後悔したの。
141
00:09:59,551 --> 00:10:02,053
いろんな
大変なことがあったけど
142
00:10:02,053 --> 00:10:04,222
結局 私にとって
143
00:10:04,222 --> 00:10:08,560
一番大切な家族との暮らしを
失ってしまった。
144
00:10:08,560 --> 00:10:11,730
できることが
もっとあったかもしれないのに。
145
00:10:11,730 --> 00:10:15,400
それが 葉月さんの 「後悔」。
146
00:10:15,400 --> 00:10:17,736
美世ちゃん。
はい。
147
00:10:17,736 --> 00:10:20,739
私はね
自分の欠点から逃げないで
148
00:10:20,739 --> 00:10:23,408
克服しようと
頑張っている美世ちゃんを
149
00:10:23,408 --> 00:10:25,410
とても尊敬しているわ。
150
00:10:25,410 --> 00:10:28,413
えっ そ そんな。
151
00:10:28,413 --> 00:10:30,415
だから これからはね
152
00:10:30,415 --> 00:10:32,417
私みたいな後悔がないように
153
00:10:32,417 --> 00:10:36,588
美世ちゃん自身の気持ちを
大事にしてほしいなって。
154
00:10:36,588 --> 00:10:39,758
あ…。
美世ちゃんは
これからどうしたい?
155
00:10:39,758 --> 00:10:41,760
どんなふうに生きたい?
156
00:10:41,760 --> 00:10:44,930
えっ えっと…。
157
00:10:44,930 --> 00:10:47,599
《私は
158
00:10:47,599 --> 00:10:51,269
旦那様に
ふさわしい妻になりたくて。
159
00:10:51,269 --> 00:10:55,607
葉月さんのような
すてきな淑女になりたくて。
160
00:10:55,607 --> 00:10:58,109
私の望みは…》
161
00:10:58,109 --> 00:11:00,111
(葉月)美世ちゃん?
はっ。
162
00:11:00,111 --> 00:11:05,116
大丈夫?
はい あの 私は…。
163
00:11:05,116 --> 00:11:07,118
どう生きたいかなんて
164
00:11:07,118 --> 00:11:10,121
今まで
考えたことありませんでした。
165
00:11:10,121 --> 00:11:13,391
でも これだけは決まっています。
166
00:11:13,391 --> 00:11:16,561
なぁに?
ここにいたいのです。
167
00:11:16,561 --> 00:11:18,730
旦那様のおそばに。
168
00:11:18,730 --> 00:11:23,401
フフッ あなたに
こんなに思われてるあの子は
169
00:11:23,401 --> 00:11:25,901
本当に幸せ者だわ。
170
00:11:29,741 --> 00:11:32,911
(岩清水)いやはや 帝都中の
「澄美」さんを探すのは
171
00:11:32,911 --> 00:11:34,913
さすがに骨が折れたよ。
172
00:11:34,913 --> 00:11:38,249
この中に
薄刃澄美がいればいいのだがな。
173
00:11:38,249 --> 00:11:41,419
(岩清水)澄美と名乗る女性を
絞り込んだはいいが
174
00:11:41,419 --> 00:11:43,922
全員 白にも黒にも見える。
175
00:11:43,922 --> 00:11:48,593
薄刃澄美が 薄刃家へたどり着ける
唯一の手がかりなんだ。
176
00:11:48,593 --> 00:11:50,929
どんな些細な情報でもいい。
177
00:11:50,929 --> 00:11:53,431
引き続きあたってくれ。
178
00:11:53,431 --> 00:11:55,531
(風鈴の音)
179
00:11:58,937 --> 00:12:01,037
お隣よろしいですか?
180
00:12:03,108 --> 00:12:05,108
ああ。
181
00:12:09,447 --> 00:12:11,783
美世 その…。
182
00:12:11,783 --> 00:12:15,887
忙しくて 話をする時間を
なかなか作ることができず
183
00:12:15,887 --> 00:12:17,889
すまない。
184
00:12:17,889 --> 00:12:21,726
いえ 私は大丈夫です
問題ありません。
185
00:12:21,726 --> 00:12:26,231
美世
何か困っていることはないか?
186
00:12:26,231 --> 00:12:28,566
はい とくには。
187
00:12:28,566 --> 00:12:32,070
そうか。
188
00:12:32,070 --> 00:12:34,906
あ あの 旦那様にとって
189
00:12:34,906 --> 00:12:37,242
葉月さんは どんな存在ですか?
190
00:12:37,242 --> 00:12:39,911
んっ ああ そういえば
191
00:12:39,911 --> 00:12:42,414
昔のことを
あまり話していなかったな。
192
00:12:42,414 --> 00:12:45,083
伺ってもよろしいですか?
193
00:12:45,083 --> 00:12:49,421
私と姉は昔から仲は悪くなかった。
194
00:12:49,421 --> 00:12:52,090
まあ あのとおり
やかましい人だから
195
00:12:52,090 --> 00:12:54,759
たまに
うっとうしくなる時もあるが。
196
00:12:54,759 --> 00:12:56,761
好きとか嫌いとか
197
00:12:56,761 --> 00:12:59,597
そういう感情では
成り立っていないのだろうな。
198
00:12:59,597 --> 00:13:01,599
んっ。
199
00:13:01,599 --> 00:13:03,935
同じ環境で生まれ育って
200
00:13:03,935 --> 00:13:06,438
お互い
考えていることはわかるし
201
00:13:06,438 --> 00:13:08,440
遠慮も気遣いもいらない。
202
00:13:08,440 --> 00:13:11,109
性格は さほど合わないが
203
00:13:11,109 --> 00:13:15,046
あれはあれで
いい人間だと思っている。
204
00:13:15,046 --> 00:13:17,048
これで答えになっているか?
205
00:13:17,048 --> 00:13:19,551
はい。
206
00:13:19,551 --> 00:13:22,887
《とても すてきで
とても うらやましい。
207
00:13:22,887 --> 00:13:26,558
私にそんな人は いないから》
208
00:13:26,558 --> 00:13:29,894
美世 もう少しこちらに寄れ。
209
00:13:29,894 --> 00:13:32,194
えっ あ はい。
210
00:13:38,236 --> 00:13:40,238
はっ。
211
00:13:40,238 --> 00:13:43,908
寂しいなら寂しいと
つらいなら つらいと言ってくれ。
212
00:13:43,908 --> 00:13:46,745
言ってくれなければ わからない。
213
00:13:46,745 --> 00:13:49,748
わ 私は寂しいなんて…。
214
00:13:49,748 --> 00:13:52,250
そうか 私は寂しいが。
215
00:13:52,250 --> 00:13:54,250
はっ。
216
00:13:57,088 --> 00:13:59,591
お前は 寂しくないのか?
217
00:13:59,591 --> 00:14:02,427
さ…。
218
00:14:02,427 --> 00:14:05,096
寂しいです。
219
00:14:05,096 --> 00:14:07,599
初めからそう言っておけ。
220
00:14:07,599 --> 00:14:10,935
はい…。
221
00:14:10,935 --> 00:14:13,037
私に寄りかかればいい。
222
00:14:13,037 --> 00:14:15,039
もっと本心を言え。
223
00:14:15,039 --> 00:14:19,377
わがままになれ
私が全部 受け止めてやる。
224
00:14:19,377 --> 00:14:22,881
はい。
自分の感情をさらけ出して
225
00:14:22,881 --> 00:14:24,883
甘えてもいいんだ。
226
00:14:24,883 --> 00:14:27,383
そうして
支えあうのが家族だろう?
227
00:14:30,388 --> 00:14:33,224
《旦那様は優しい。
228
00:14:33,224 --> 00:14:37,562
だけど
ここで本当に甘えてしまったら
229
00:14:37,562 --> 00:14:41,399
「久堂家の奥様」にきっとなれない。
230
00:14:41,399 --> 00:14:45,236
自分の問題くらい
自分でなんとかできなくちゃ。
231
00:14:45,236 --> 00:14:47,405
家族を支える資格なんて》
232
00:14:47,405 --> 00:14:49,407
(新)ごめんください。
233
00:14:49,407 --> 00:14:51,407
はい!
234
00:14:53,411 --> 00:14:56,414
お待たせいたしました
どちらさまでしょ…。
235
00:14:56,414 --> 00:14:59,250
あっ。
あなたは…。
236
00:14:59,250 --> 00:15:02,921
おや これはこれは
どうもお久しぶりです。
237
00:15:02,921 --> 00:15:05,590
あれから
おかげんは いかがですか?
238
00:15:05,590 --> 00:15:07,926
はい おかげさまで。
239
00:15:07,926 --> 00:15:10,762
あの時は
本当にありがとうございました。
240
00:15:10,762 --> 00:15:13,698
いえいえ 礼には及びませんよ。
241
00:15:13,698 --> 00:15:16,534
ところで
久堂さんはご在宅ですか?
242
00:15:16,534 --> 00:15:19,204
いえ 出勤しておりますが。
243
00:15:19,204 --> 00:15:23,374
あれ おかしいな。
今日は非番と聞いていたのですが。
244
00:15:23,374 --> 00:15:25,376
忙しいようで
245
00:15:25,376 --> 00:15:28,546
急きょ出なければならなくなった
と聞いております。
246
00:15:28,546 --> 00:15:30,715
ああ そうでしたか。
247
00:15:30,715 --> 00:15:33,051
すいません 確認不足でした。
248
00:15:33,051 --> 00:15:36,054
鶴木新といいます。 よろしく。
249
00:15:36,054 --> 00:15:38,890
斎森美世と申します。
250
00:15:38,890 --> 00:15:41,559
ええ 存じ上げていますよ。
251
00:15:41,559 --> 00:15:44,229
えっ?
社交界では一時期
252
00:15:44,229 --> 00:15:46,564
結構なウワサになっていたんですよ。
253
00:15:46,564 --> 00:15:50,064
あの久堂さんに
ついに婚約者ができたと。
254
00:15:52,737 --> 00:15:57,909
しかし 彼はウワサどおりの
冷血漢そのものなんですね。
255
00:15:57,909 --> 00:16:00,245
はっ どうしてですか?
256
00:16:00,245 --> 00:16:03,915
美世さん あなたが
今どんな顔色をしているか
257
00:16:03,915 --> 00:16:05,917
わかっていますか?
えっ。
258
00:16:05,917 --> 00:16:07,919
この間だって 今日だって
259
00:16:07,919 --> 00:16:10,255
こうして
ほったらかしじゃないですか。
260
00:16:10,255 --> 00:16:15,026
ほら 婚約者がこんなに
やつれているというのに。
261
00:16:15,026 --> 00:16:18,863
はっ
だ 旦那様は悪くありません。
262
00:16:18,863 --> 00:16:23,034
(新)倒れるまで 頑張らせるなんて
本当にどうかしてますよ。
263
00:16:23,034 --> 00:16:27,372
彼は あなたの
本当の価値をわかってない。
264
00:16:27,372 --> 00:16:30,708
くだらない。
ろくに話もしないのに
265
00:16:30,708 --> 00:16:33,711
毎日毎日 姿勢だとか お茶だとか。
266
00:16:33,711 --> 00:16:35,713
なんでそれを知って…。
267
00:16:35,713 --> 00:16:39,384
あんなことをさせて いったい
なんの価値があるっていうのか。
268
00:16:39,384 --> 00:16:43,721
やめてください! これは
私が望んでやっていることです。
269
00:16:43,721 --> 00:16:46,724
旦那様は
協力してくださっているだけです。
270
00:16:46,724 --> 00:16:49,727
悪く言わないでくださっ…。
271
00:16:49,727 --> 00:16:51,729
大丈夫ですか?
272
00:16:51,729 --> 00:16:53,731
いえ 問題ありません。
273
00:16:53,731 --> 00:16:57,235
すみません
出過ぎたことを言いました。
274
00:16:57,235 --> 00:16:59,237
もう 帰ります。
275
00:16:59,237 --> 00:17:02,073
こちらこそ 申し訳ありません。
276
00:17:02,073 --> 00:17:04,909
失礼な態度だったのは
自分のほうなので
277
00:17:04,909 --> 00:17:07,578
気にしないでください。 でも
278
00:17:07,578 --> 00:17:09,580
俺は あなたに
279
00:17:09,580 --> 00:17:12,350
あなただけの役割をあげられます。
280
00:17:12,350 --> 00:17:14,352
はっ。
281
00:17:14,352 --> 00:17:17,522
いつでも連絡してください。
282
00:17:17,522 --> 00:17:19,722
興味があれば。
283
00:17:24,195 --> 00:17:26,195
では また。
284
00:17:28,199 --> 00:17:31,199
《私だけの 役割》
285
00:17:33,204 --> 00:17:36,541
(五道)遅いですねぇ
隊長を待たせるなんて
286
00:17:36,541 --> 00:17:39,210
いくら宮内省の遣いだって失礼だ。
287
00:17:39,210 --> 00:17:44,048
問題ない。 鶴木が来ずとも
作戦の準備を進めるまでだ。
288
00:17:44,048 --> 00:17:46,050
顔疲れてますよ。
289
00:17:46,050 --> 00:17:48,052
心配いらない。
290
00:17:48,052 --> 00:17:50,388
仕事が終わり次第 帰るつもりだ。
291
00:17:50,388 --> 00:17:52,890
(五道)よかった。
美世さんのためにも
292
00:17:52,890 --> 00:17:55,059
今日は帰ってあげてください。
293
00:17:55,059 --> 00:17:58,062
ああ。
294
00:17:58,062 --> 00:18:00,398
(新)許可は下りました。
295
00:18:00,398 --> 00:18:02,734
ここからは
指揮権は久堂さんに移り
296
00:18:02,734 --> 00:18:04,902
自由に動いていただけます。
297
00:18:04,902 --> 00:18:08,072
では 大規模作戦を実行に移す。
298
00:18:08,072 --> 00:18:10,074
帝都に被害が及ぶ前に
299
00:18:10,074 --> 00:18:12,343
何としても事態を収束させる。
300
00:18:12,343 --> 00:18:14,943
引き続き よろしく頼む。
301
00:18:20,018 --> 00:18:23,688
いやぁ 今日は遅刻してしまって
すいませんでした。
302
00:18:23,688 --> 00:18:25,690
非番だと思っていたもので
303
00:18:25,690 --> 00:18:28,690
うっかり久堂さんのお宅に
伺っていたんですよ。
304
00:18:30,862 --> 00:18:34,162
あなたの婚約者の
美世さんにお会いしました。
305
00:18:36,200 --> 00:18:38,703
丁寧なご挨拶をいただきましたよ。
306
00:18:38,703 --> 00:18:41,873
さすが久堂さんの婚約者ですね。
307
00:18:41,873 --> 00:18:44,042
でも すてきな婚約者を
308
00:18:44,042 --> 00:18:47,712
あんなふうに扱うのは
感心しませんね。
309
00:18:47,712 --> 00:18:51,549
はっ?
美世さん ひどい顔色でしたよ。
310
00:18:51,549 --> 00:18:53,949
どんどん ひどく
なっているんじゃないですか?
311
00:18:55,887 --> 00:18:58,222
前にも
お会いしたことがありましてね。
312
00:18:58,222 --> 00:19:02,393
街なかで倒れかけているところを
俺が助けたんです。
313
00:19:02,393 --> 00:19:05,897
なんだと。
あなたは何もわかっていない。
314
00:19:05,897 --> 00:19:09,067
あなたには
美世さんが見えていないのでは?
315
00:19:09,067 --> 00:19:11,069
いや 見る気もないのでしょう。
316
00:19:11,069 --> 00:19:16,174
肝心な時に彼女のそばに
いなかったのが その証しです。
317
00:19:16,174 --> 00:19:19,343
まあ 大きなお世話でしたね。
318
00:19:19,343 --> 00:19:21,345
何か 「お困り」であれば
319
00:19:21,345 --> 00:19:23,945
いつでも
何なりとお申し付けください。
320
00:19:26,017 --> 00:19:30,521
何かお役に立てることが
あるかもしれませんから。
321
00:19:30,521 --> 00:19:33,357
(岩清水)妙だぜ 旦那。
322
00:19:33,357 --> 00:19:35,693
候補に挙がっている
人物の中に
323
00:19:35,693 --> 00:19:38,362
一人だけ
出生届が出されておらず
324
00:19:38,362 --> 00:19:40,531
戸籍がない者がいた。
325
00:19:40,531 --> 00:19:43,868
はっ。
名は 鶴木 澄美。
326
00:19:43,868 --> 00:19:45,868
はっ!
327
00:19:49,040 --> 00:19:51,040
鶴木…。
328
00:19:56,881 --> 00:19:58,981
(ドアの開閉音)
329
00:20:01,552 --> 00:20:03,552
美世!
330
00:20:06,891 --> 00:20:08,891
美世!
331
00:20:14,065 --> 00:20:16,065
美世?
332
00:20:22,406 --> 00:20:26,911
《無理するなと あれほど》
333
00:20:26,911 --> 00:20:28,913
美世。
334
00:20:28,913 --> 00:20:31,513
えっ? だ 旦那様?
335
00:20:33,584 --> 00:20:36,420
はっ。
お おかえりなさいませ。
336
00:20:36,420 --> 00:20:42,093
私 出迎えもせず 申し訳あり…。
337
00:20:42,093 --> 00:20:44,929
旦那様?
美世 なぜだ。
338
00:20:44,929 --> 00:20:47,598
はい?
なぜこんなにも痩せる?
339
00:20:47,598 --> 00:20:49,767
どうして倒れたことを隠す?
340
00:20:49,767 --> 00:20:51,936
それは その…。
341
00:20:51,936 --> 00:20:53,938
お前が夜な夜な
うなされているのを
342
00:20:53,938 --> 00:20:56,607
私が知らないと思うか?
343
00:20:56,607 --> 00:20:58,943
はっ!
私は言ったはずだ。
344
00:20:58,943 --> 00:21:01,779
なんでも言えと。 甘えろと。
345
00:21:01,779 --> 00:21:05,449
だが
いつまで経ってもお前は 何も…。
346
00:21:05,449 --> 00:21:07,952
そんなに私が信用ならないか?
347
00:21:07,952 --> 00:21:09,954
違います!
348
00:21:09,954 --> 00:21:13,057
旦那様の手を
煩わせたくなかったのです。
349
00:21:13,057 --> 00:21:17,061
ただでさえお忙しくて
疲れている旦那様を
350
00:21:17,061 --> 00:21:20,398
私のことなんかで
困らせたくなくて…。
351
00:21:20,398 --> 00:21:24,402
疲れているなどと…
それは お前のほうだろう!
352
00:21:24,402 --> 00:21:27,405
は…。
こんなことになるなら
353
00:21:27,405 --> 00:21:30,741
お前に勉強の機会など
与えるのではなかった。
354
00:21:30,741 --> 00:21:33,411
は…。
355
00:21:33,411 --> 00:21:35,913
旦那様 ひどいです…。
356
00:21:35,913 --> 00:21:38,916
はっ。
357
00:21:38,916 --> 00:21:41,919
《違う こんなふうに
358
00:21:41,919 --> 00:21:44,422
こんな話をしたかったわけでは》
359
00:21:44,422 --> 00:21:48,593
私は 私は ただ…。
360
00:21:48,593 --> 00:21:50,793
は…。
美世!
361
00:21:53,764 --> 00:21:57,268
《一番してはいけないことをした。
362
00:21:57,268 --> 00:22:02,106
これでは 斎森の人間と
変わらないではないか。
363
00:22:02,106 --> 00:22:06,106
結局 あの男の言うとおりか》
364
00:22:08,112 --> 00:22:10,312
んっ?
365
00:22:14,218 --> 00:22:16,220
くっ。
366
00:22:16,220 --> 00:22:18,420
(車の音)
367
00:22:22,560 --> 00:22:24,895
《鶴木からすべてを聞き出して
368
00:22:24,895 --> 00:22:28,065
必ず 必ず私が
369
00:22:28,065 --> 00:22:30,565
美世の苦しみを終わらせてやる》
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