All language subtitles for スカーレット 第20周 もういちど家族に 第118.回

さあ 御飯 御飯！
おなか すいたでしょ？

やがて たのくらの
２号店 ３号店の建設が始まった｡

そして 時を同じくして

希望の窯と住まいの工事も
進められる事になった｡

それは おしんが
今まで築き上げてきたもの

全てを投じての
新しい賭けであった｡

あっ…｡

川原さん 悪い悪い｡
こんにちは｡

こんにちは｡ あの 今日 後で
人連れてくるんで 会うてくれます？

何時ごろやろ｡
あ～ 聞いて また言いに来ましょか｡

…というか
ねえ ここ 電話入れまへんか？

うん？
母屋の方かけても
今は 誰もおらんのやし

ここに電話入れてもらえると
ものすごぉ助かります｡

そうですねえ 考えときます｡
ほな また後で｡

あ～！ 住田さん 住田さん！
はいはい｡

あの あれ…

え～ あの…

うちの今後の予定
変更することになってもかまへんやろか｡

何かあったんでっか｡
迷てることがあるんです｡

何です？
誘われたんです｡

誘われた？

ほやけど…
うちみたいなもんがええんやろか…｡

あっ…｡
パリやなんて…｡

いやいや まだまだ 川原さん あの…

ちゃんとしたら きれいやし
ええんちゃいますか｡

何でも 肥やしにしたらええ｡
お相手は誰です｡

あっ…｡
こんにちは｡

こんにちは｡
十代田さん｡ 美術商の住田さん｡

あっ 十代田です｡ 初めまして｡

そ… そっ…
あ～！ そういうこと!? そういう あれ？

あの 元のさやいう あれ？
アッハハハハハ…！

いや 住田さん…
あっ もう なに 興奮してんの～｡

｢涙が降れば きっと消えてしまう｣

｢揺らぐ残り火 どうかここにいて｣

｢私を創る 出会いもサヨナラも｣

｢日々 恋をして 胸を焦がしたい｣

｢いたずらな空にも
悔やんでいられない｣

｢ほら 笑うのよ
赤い太陽のように｣

｢いつの日も雨に負けるもんか｣

｢今日の日も
涙に負けるもんか｣

そうでっか 武志君に会いに…｡
はい｡

ほな 誘われたいうんは何です？

小池さんに パリ誘われたんです｡
パリ？

フランスのパリ｡ 分かります？

そら ええわ！
そういうん ええ思います！

歩いていくとこちゃいますよ？
分かってますわあ｡

飛行機な｡
話したいのは やまやまでっけど

黒川さんとこの息子さんが
金賞取りはって｡

陶芸展？
お祝いに 顔 出しに行くんで

ほんで焦ってるんです 悪いけど｡
すごいな 息子さん｡

ほな 後で｡ 失礼します｡
はい｡
すいません｡

あっ 黒川さんとこに
よろしく言うといて下さい｡

お花贈っときましょか｡

お願いします｡
ほな 後で｡

あ… 座って下さいね
武志 もうすぐ来ると思うんで｡

はい｡

あっ お茶… いれます｡

あっ いれます いれます｡

あれ… ここに いつもお茶…｡

いつの話や｡

フフフフ…｡ あの お茶セット…｡

あ… お客さんがいはる時は
持ってくるんですけど

うち一人の時は 今は持ってきてません｡
ああ…｡

お客さんや｡
えっ｡

あ… お客さん？

あ… ちゃいますね｡

ちゃいますよね…｡ ほな 何や｡

お父ちゃん…｡

そや そやった…｡

何 飲む？ 買うてきますよ｡
いえ 結構です｡

あっ こないだ ごちそうさまでした｡

ああ はい｡
ええお肉頂いて ありがとうございました｡

酔うてましたね｡
いや どないしよう思てたんでね…｡

あの… ねっ みんなで…

あんなふうに飲むん
ほんまに久しぶりやったから…｡

そうですね｡

あんまり話もできんで…｡

やっぱり 飲みもん 買うてきますわ｡
何がいいですか？

武志の分も買うてきます｡
武志は 何がええやろ｡

シュワシュワ｡
シュワシュワ｡

武志は そういうのんが好きで
うちは つぶつぶ…

ええです｡

つぶつぶ言いましたね｡
言うてません｡

ハハッ つぶつぶ買うてきます｡

すいません…｡

あっ 右出て 少し行ったとこに
自動販売機が｡

分かりました｡

はあ～｡

お金を…｡

あっ｡
ハハッ｡

お待たせ｡
お帰り｡

あれ… なあ お父ちゃんは？ お父ちゃん｡

会わへんかった？
飲み物 買いに出たんよ｡

自動販売機？
うん｡ だいぶ たつねん｡

何 頼んだん？

シュワシュワ｡
ほんだけ？

つぶつぶ…｡

つぶつぶて よう売り切れとるで？
えっ そうなん？

売り切れとったら
大阪まで行くんちゃうの｡

そんなわけないやん｡
そういう人やんか｡

そんなことないわ｡
まあ 大阪まで行かんかったとしても

駅前くらいまでやったら行くで｡
｢つぶつぶ つぶつぶ｣言うて｡

あ～｡

ほんなら まあ ちょっと見てくるわ｡
うん｡

あっ｡

おう｡

おう｡

また でかなったんちゃうか？

ほうけ？
でかいなあ｡

お父ちゃんが縮んだんちゃう？
何でやねん｡

駅前まで行ってきた
そこ 売り切れやったし｡

ありがとうございます すんません｡

ありがとう｡
うん？

いえ ありがとうございます｡
いえ｡

ごはんは？ どうするん｡
ああ 一緒に食べようや｡ 何か ある？

ほな 作るわ｡ 待ってて下さい｡
あ～ いや そんなに遅くまでいられへん｡

何で 明日休みちゃうの｡
休みやけど 帰るで｡

ほやったら 泊まってけばええやん｡
いや そういうわけにはいかへん｡

信作叔父さんとこは？
この前 泊めてもろた 悪い｡

今日は帰るで｡

そうか…｡
ごめんな｡

なあ 似てる？

えっ｡
｢似てる？｣て 俺とお父ちゃん｡

何や 急に｡
ずっと聞きたかったんや｡ なあ 似てる？

え～ 似てるんちゃう？
どこ？ どこが似てる？

子どもん頃 よう似てる言われてたで｡

今や 今｡

目ぇとか？
目ぇ？
似てるんちゃう？

似てる？

似てる？
あっ ここ似てるんちゃうか？

どこ？
ここや ここ｡
ここ？
うん｡

ここ似てるて 何｡
あと ここの角度も ここの角度な｡

ここの角度が似てるて…｡
あと 鼻のここも ここも…｡

何で そんなピンポイントなん｡
十代田さん 何時までいはります？

あと どれぐらい いられるんですか｡
あ～…｡

２分や｡
えっ｡

名古屋から うちまで
少し距離があるんでね

あと２分で ここ出なあかん｡

あ… ちょっ…｡
お母ちゃん！
何…｡

２分！ ２分… ２分 何か話して！
いやいや… ２分は冗談｡ ２分は冗談や｡

何 しゃべる？
２分は冗談やて｡
あ… 歌 歌おうか｡

何で 何で？ 歌はええ 歌はええ｡
｢バラが咲いた｣

声 小さっ…｡
何 その歌｡

はい｡

あっ ちょっと待って｡
うん？

わざわざ持ってきてくれて ありがとう｡

子どもの頃な
それが置いてあったん覚えてんねん｡

お父ちゃんが 初めて賞取った作品
見たかったんや｡

はい｡

ほな 見さしてもらいます｡

そや… これや｡ これが置いてあった｡

こんな色やったんか…｡

そや こんな色やった｡
ハハッ｡

奨励賞？
新人賞や｡

新人賞か…｡
うん｡
きれいに焼けてるな｡

このころは こういう色は珍しい思われた｡
うん そやろうなぁ｡

まあ 今は 何でもあるもんな｡
ある｡ ない色はないわ｡

ハハッ ないな｡
うん｡

お父ちゃんにな
聞きたいこと いっぱいあんねん｡

何？

釉薬のこともやけど…
お父ちゃん 今 陶芸やってへんやん｡

何で やめたん？ 信楽から
京都 行ったんも何で？ 何で 行ったん？

何で 今は陶芸やってへんの｡
何で お母ちゃんと別れたん｡

おお… ずっばずば来るなあ｡

先生にな… 研究所で教わってる掛井先生｡
先生に言われたんや

ええ子でおったら
ええもんは出来ひんて言われた｡

まあまあ 落ち着け｡ 落ち着こ｡

そない焦らんでも 今日はおるで
どこにも行かへん｡

お父ちゃんは どこにも行かへん｡

おるで｡

話 しよ｡ なっ？

もう いっぱい話 しよ｡

あかん｡

泣きそうや 大人やのに｡

あかんわ｡ まずい…｡

大人でも泣くで？
あかん あかん｡

ええやん 泣いても｡ 誰が見る｡

何で 泣くぅ｡
ハハハハッ…｡

何で お父ちゃん 笑う｡

あかん… あかん あかん｡
ハハハハッ…｡
泣きそうや｡

｢グレートトラバース３｣！

日本を代表する三百の頂｡

その全てを自らの足だけで踏破する

前代未聞の挑戦だ！

挑むのは…

登ったぞ～！