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♬~
♬「山へ行こう 次の日曜」
♬「昔みたいに 雨が降れば」
♬「川底に沈む橋越えて」
♬「胸まである 草分けて」
♬「ぐんぐん進む背中を」
♬「追いかけていた」
♬「見失わない ように」
♬「抱えられて」
♬「渡った小川」
♬「今はひらり」
♬「飛び越えられる」
♬「一緒にね いろんな話ししよう」
♬「晴れたらいいね 晴れたらいいね」
♬「晴れたらいいね」
♬~
(ゆき子)何か みのりがいないと変ね。
(ひらり)明日 帰ってくるから。 (ゆき子)今度帰ってきたら➡
本格的に秋田に行っちゃうんだもん。 お父さんとお母さんは➡
また2人っきりになれるってことよ。
(洋一)お母さんにしてみりゃ 僕と2人っきりは地獄でしょ。
おじいちゃん いつも こういう言い方するんですよ。
何か 言いたいことがあれば はっきり言えばいいのに。
はい おじいちゃん。 君こそ 言いたいことがあったら➡
はっきり言ってくださいよ。 僕は 全然動じませんから。
⚟(戸の開閉音)
⚟(みのり)ただいま!
(戸が開く音) え! 帰り 明日じゃなかった?
(みのり)うん うまく空席取れたから。 秋田名物買ってきたよ。
いぶりがっこに もろこしに あと きりたんぽ。 ね!
真夏だけど 明日 きりたんぽにしようか。 うん。
あの… あの 私…。
やめたんでしょ 秋田の仕事。
いいじゃない 別に。
(ゆき子)手洗っておいで。 スイカ食べようよ。
うん。 うん!
おかみさん。 (明子)ん? みのりちゃん!
あんた 今日まで秋田じゃなかったの? うん。
お土産。 あら まあ どうもありがとう。
まあまあ。
あ… どうしたの? お入んなさいな さあ。
はい。
おかみさん。ん? 17かそこらで➡
東京に出てきて力士をやるって 大変なことね。
まして ハワイからなんて。
秋田の画廊 とても すてきで➡
オーナーも すごく いい人だったの。 みつ子叔母ちゃんが➡
当てをつけてくれてるっていう マンションも すごく おしゃれで➡
あんなところに1人暮らしして 画廊の仕事するなんて 憧れるわ。
だけど 駄目なの?
東京がいいの。
久男が秋田がいいって言う気持ち やっと分かった。うん。
親方もね 弱気になると必ず言うのよ。 「米沢に帰りたいな」って。
私も一緒にね 親方と米沢のお墓に 入りますなんて言ってるけど➡
やっぱり東京が好き。 一番好き。
東京の悪口言う人 いっぱいいるけど 私 離れられないって分かった。
こんなに ゴチャゴチャして汚い町なのに 東京に着いた途端➡
あ~ また 今までと同じ暮らしが できるって ほっとしてる。
何にも いいことないって 分かってるのに。
東京離れたくない理由があるんでしょ。
え? 秋田で2日間暮らしてみたら➡
やっぱり あの人のそばにいたいって 気付いたんじゃないの?
え… 別に。 竜太先生のこと 好きなんでしょ?
ん?
うん。
(力士たちの掛け声) (市子)1! 2!
(力士たちの掛け声) (市子)3! 4!
(力士たちの掛け声) (市子)1! 2!
(力士たちの掛け声) (市子)3! はい跳んで!
(力士たちの掛け声) (市子)はい 1! はい 2!
(力士たちの掛け声) (市子)跳んで!
1 2 3 4 5…。
え~っと…。
うん。
社長 それは何枚入りましたか?
(蛭田)何してんの? ええ 店内の商品の色を全部➡
洗い直してるんです。 まあ 圧倒的に無難な色が多いですね。
後で 表にしてみます。 確かに偏ってるよな。
あの このところ 派手な色の服の仕入れが減ってるって➡
何か あるんですか? ん?
(すみれ) ひらりちゃん ちょっと こっち来て。
ひらりちゃん これが いつから ここに ぶら下がってると思うの?
開店の時からよ。 ず~っと売れないの。 ず~っと。
大きな人が これを着たら 目立って しょうがないって➡
みんな知ってるからよ。 でも 着たいなって思ってる人も➡
いると思います。 「思います」って…。
こんなもんばっか仕入れられたら 店は あっという間に潰れるの。
私 なにも 潰れるほど置いてくれ なんて言ってません。
ただ もう少し鮮やかな色のものを 置けないものかなって➡
お伺いしてるだけです。 じゃあ 言うけど…。
(蛭田)2人とも 黙んなさい。
2人の言い分 どっちも一理あるよ。 でも 僕の考えは すみれさんに近い。
僕は40歳で この店始めて 考えたことが2つある。
1つは 絶対に潰さないっていうこと。
もう一つは 3年以内に2号店を出すっていうこと。
この2つを満足させるためには 危ない商売はできないんだ。
LLサイズの品物はね 問屋を通して特注だろ?
リーチ商会の仕事と聞いて 嫌がる工場も多いのに➡
それを説得して 手間暇かけて 派手なシャツ作って➡
売れなかったら どうする?
でも ひらりちゃんは すみれさんや僕が忘れてたことを➡
教えてくれた。 お客様の気持ちになって➡
商売をするってこと。
少し時間くれよ。 よく考えてみっから。
はい。
(チャイム)
(寒風山)ひらり! どうしたの?
帰っていいって。 親方 巡業のついでに➡
秋田に1泊だけ帰っていいって。 えっ 巡業出してもらえるの?
緑風親方に頼んでくれて 俺たち二人 関取の付き人だって。
(椰子の海)僕も行きます。 あ そう!
よかったな お前ら頑張ったもんな。 (2人)ありがとうございます!
8月6日 ちょうど秋田の竿燈の日に 帰らせてもらえることになりました。
竿燈!? いいな~ 私も見たことないよ。
ひらりちゃんも行っといでよ。 え!夏休みあげるから。
や いやいや そんな いいです いいです。
(蛭田)いいよ どうせ 代わりばんこに休むんだから。 ね!
あの~ ホントに いいんですか?
いいよ。 あの~ 梅響は?
(寒風山)兄弟子は ずっと東京です。 あっ 東京ね 東京。
そうだろうな。 まあ 九月場所 頑張って勝ち越して➡
十両入りしないとな。 それまでは猛稽古だ。
で 一杯やりたくなるんだ 女の人と。 そういう時はね まあ あの➡
いい女が リーチ商会におりますからって➡
そう言っといてくれよ 梅響に。 嫌だ。
(寒風山)分かりました。 そう言います。
ごめんなさいね 突然。
いいえ かえって すいませんでした。 親方のお土産なんだけど➡
おいしいのよ。 いつも ごちそうさま。
いいえ。 ウフフフ。
みのりちゃんは? 2階です。
秋田の話 やめたんですよ。 聞いたわよ。
実はね みのりちゃんの話なんだけどね。 何か?
竜太先生のこと好きだって 気付いてた?
おかみさんも気付いてたんですか? とっくよ。
私も主人も うすうす感じてはいたんですけどね➡
みのり そういうこと下手だし だからって親の口から言うのも変でしょ。
私も困ってたんです。 いや あの…➡
おせっかいを承知で言うんだけどね あの二人 お見合いさせない?
私に任せて。 まさか…。
だって 竜太先生 どなたか いらっしゃるでしょ。
ううん 今 本人に確かめてきたのよ。 「恋人いるの?」って。
「全然いません」だって。 ほんとに?
ついでにね 結婚の意思はあるのかって 聞いたわよ。 「あります」って。
みのりで いいのかしら? みのりちゃんなら最高よ。
おかみさん それでしたら とっても結構なお話だと思います。
ね! ちょっと ちょっと…。
頂きます。 どうぞ。
竜太先生にはね まだ みのりちゃんの名前 出してないの。
でも 私が必ず うまく お見合いさせるから。
どうぞ よろしくお願いいたします。
いや ちょっと ただね みのりちゃんから ちらっと聞いたんだけど➡
どうも若い女の子で 積極的なのがいるらしいのよ。
多分 ひらりちゃんぐらいの年の子 じゃないかと思うんだけどね。
まあ そちらには ご遠慮していただくわ。
若いんだし なにも竜太先生じゃなくたって➡
いろいろ お話がありますでしょうし。 そうよね!
じゃ その若い子が ぐんぐん出てこないうちに➡
私 早いとこ段取り組むわ。 お願いします。
でも このごろの若い子って 積極的で嫌ですねえ。
そうよねえ。
ひらりちゃんぐらいよ 気持ちがいいの。
そうなの。 あの子ね 昔っからボーイフレンドが多いから➡
自分から 逆に 追っかけたりしないんですよ。
それにね ひらりちゃんぐらいの 年の子から見るとね 竜太先生なんて➡
おじさんだと思うのが普通よ。 そうなんです。
その点 ひらり 普通だからね 竜太先生のこと➡
便所サンダルなんて言って笑って…。
ねえ じゃあ この早いとこさ この8月6日辺りの夜なんか どう?
うん 大丈夫です。いい? はい。
(笑い声)
まあ おかみさん いらっしゃい。 お待たせいたしまして。
(喜代子)今 来たとこなのよ。 あ すぐお茶を。
(梅若)ああ。 お茶いいから ちょっと座って。 ね!
例の件ですね?
そうなの。 何か 催促に来たみたいで嫌で…。
親方 めどは立ちそうかしら?
はい 何とか。
よかった。
当てにしていいのなら それで話は おしまい。
えっ ああ…。 いえね➡
料亭を開きたいんで売ってほしいって まあ うるさく言ってくる業者がいるのよ。
何しろ その業者が すぐにでもって 言うもんだから➡
息子が動揺しちゃって。 とにかく めどは立っておりますから。
ね 親方。 うん。 はい。
なら いいの。 あとは 全部断るわ。
ありがとうございます。 どうぞ よろしくお願いいたします。
やっぱり 嵐月を売る話を進めてよかった と明子は思っていました。
どうもすみません いつも。
(風鈴の音) (みのり)お見合い!?
竜太先生と? おかみさんが 全部任せてくれって。
8月の6日。
みのりの好きでいいのよ。
返事急がないから ゆっくり考えて。 ね!
する! お見合いするわ。
ん?
ただ ひらりには言わないで。 恥ずかしいから。
分かった。
(戸の開閉音)
♬~
(梅十勝)久男 秋田のうまいもん 送ってくれよ!
はい! 俺 きりたんぽな。
俺は あの地酒だ。
それから あの何だっけ いぶり… 何とかいう。
いぶりがっこ。 (紅梅山)久男君!
はい! 俺 それ みんな要らねえ。
秋田美人 送って。
ウケてない。
⚟「八森ハタハタ 男鹿で男鹿ぶりこ~」。
⚟「能代春慶 檜山納豆 大館曲げわっぱ~」。
「コラ 秋田の」…。 あ お姉ちゃん。
ん? お土産 何か買ってくるからね。
うん。
向こうから 竜太先生に 絵葉書 書いちゃうの。
ふ~ん。 たまに手紙っていうのが➡
結構 効果あるんだな~ これが。 うん。
「コラ 秋田の…」。
まるで ひらりの留守を狙って するようなお見合いに➡
みのりは さすがに 心が重くなっていました。
♬~
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