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♬~
♬「君が跳んだ 水たまりへと」
♬「街の翳が」
♬「雪崩れてゆくよ」
♬「手のひらの上に」
♬「太陽を乗せて」
♬「心の暗がり照らし出しておくれ」
♬「Dreaming Girl Dreaming Girl」
♬「雨上がりの少女」
♬「Dreaming Girl 君と」
♬「めぐり逢えた」
♬「素敵な奇跡」
♬「Dreaming Girl」
⚟(セミの声)
(達也)どうぞ。
(リキ)<達ぼんが 二晩 家に戻らなかった 桂子さんを捜し当てたのですが…>
(桂子)ごめんなさい…。
(のぞみ)どうぞ 上がってください。
(桂子)お邪魔します。
(経一)どこさ 行ってたんだ? 舟場町の旅館。
舟場町? そんな近くにいたのが?
フッ そんなんじゃ 家出になんか なんねえでねえか。
そうね…。 「そうね」でないだろう 本当に…。
お前 何 考えてんだ? 何もかも ほったらかして。
俺は ずっと 弁当を作ってたんだぞ 子供たちの。
すいません。
べ… 弁当のことは まあ どうでもいいんだ。
そんなことは どうでもいいんだ。
本当なのか? 彼が 赤松さんの子でないっつうのは?
はい…。
(桂子)いいのよ。 いていいの。
すいませんでした。 ウソをついていて…。
婚約者がありながら 他人の子供を妊娠してるなんて➡
とても この町では 口には できなかったの。
だから みんなが ささやくまんま… 婚約者の子供だっていうことに…。
あなたにも… 本当のことが言えませんでした。
おい… 一生 だましでぐつもりだったのが?
いつか 話そうと思っていたの。
最初は… 籍を入れる前に 話そうと思って… でも できなくて…。➡
今度は 妙子が生まれるまでに 話さなきゃって…。➡
で 次が 法子が生まれるまでにって…。 で 結局 今まで来てしまって…。
(経一)俺は 誰の子でも いいんだよ! 俺はな あの時 感動したんだよ。➡
おめえが福島に帰ってきた時… こう…➡
もうすぐ 生まれそうだって時に ほら 福島の駅で会ったろう? うん?
もう お前 結婚なんかしてないのに 腹が こんなに膨れてて➡
もう 痛々しかったあ。 だから 俺はな 「大変だね」って言ったら➡
お前 こう 答えたんだよ。 ニコニコって笑ってさ… えっ?➡
「せっかく 授かった命だもん。 そんな むげに そんな むげに➡
好き勝手は できないわ」って…。➡
俺もな 東京の大学さ 行ってたから… まあ みんな 自由に 勝手に生きてて…➡
平気で 子供 おろすような女の子 いっぱいいたよ。 本当に もう➡
コインロッカーに 赤ん坊 捨てて 捕まった女の子だって いたんだよ。➡
だけんど… おめえの口からな そうやって 「授かった」なんて言葉を聞いた時➡
俺 人に笑われっかもしれないけど… 涙が こぼれそうになったんだよ。
だから… 俺は それが 誰の子でも こだわるつもりは なかったんだよ。
だのに おめえは… ずっと だましてたんだ。
ごめんなさい。 軽く 謝んなよ。
どうして だましてたんだよ?
そんな勝手なことじゃな これから先も 一緒には 暮らしていけねえ。
(経一)その南田って人に 好意を持ったが?
(経一)大体な 赤松さんっつう人と 婚約していながら➡
どうして そんな… 違う人と そんなこと してたんだ? はあ~。➡
おめえは そだな女ではねえだろう? うん? どうなんだ?
どうなんだ?
何で 答えねえんだ? この期に及んで どうして 答えられねえんだよ?
ごめんなさい…。
謝らなくていいっつってんだろう!
ああ… ああ… もう分がった!
答えられねえなら もう お前なんか 戻ってこなくていい!
自分のことに責任も取れねえような母親に 子供を育ててほしくない!
待って! 私は ウソをついていたことには➡
どれだけでも 罵りを受けるわ。
でも 私が あなたと妙子と法子と 築いてきた生活には➡
何の曇りもない気持ちで 接してきたつもりよ!
勝手なこと言うな! とにかく 俺は もう➡
お前を 家さ 入れる気はねえ!
(戸の開閉音)
♬~
(優)はあ~ 世の中 みんな うまくやればいいんだよな…。
(桃子)うん…。
あっ! あ~ 動いた! えっ? あっ 本当? どこ どこ…?
あれ? あ~ 止まっちゃった~。
何だよ~ もう。 俺が触るとさ いっつも止まっちゃうんだからさ…。
もう~ すねないの。
生まれてきたら まあちゃんに おしめ替えるのも ミルクも➡
全部 やらせてあげるから。 ねっ?
(徹)こんちは。
ああ 兄貴! いらっしゃい 義兄さん。
おお… 何だ? もう 今にも 生まれそうだな~。
いや どうしたんだよ? おふくろ 今 出かけてるよ。
ああ 今 うちに来てるよ。 (2人)えっ?
(徹)いや 何を思ったか 突然 掃除なんか 始めちゃったんだよ。
おふくろ ちょっと いろいろあって 混乱してるからな。
福島の方 騒ぎになってるんだってな?
その後 何か 聞いてるか? どうなったか?
見つかったわよ。 達ちゃん 産んだ人。 あっ…。
け… 桂子さん? 桂子さん。
あの~ 桂子さん のぞみちゃんと一緒にいるって。
ああ そうか…。 じゃあ 何事も なかったんだな。
いや それがさ…。 えっ?
いや 達也のことで 迎えに来た旦那と やり合っちゃったらしいんだ。
(桃子)決裂。 旦那 「もう帰ってこなくていい」とか言って➡
出てっちゃったんだって。
「今夜 うち 泊まってったら?」 って おふくろが…。
ええ…。
相当 怒ってたな 旦那さん…。
はあ~ 初めて 怒らせちゃった…。
(達也)俺 よく怒られたぜ。 いっぱい 殴られたしさ。
えっ? おふくろに…。 おかしいんだ。
「たたくのは 最低のことなのよ。 最低のことなのよ」とか言いながらさ➡
殴りに来るんだもん フフッ。 だったら 最初から殴りに来るんじゃねえよってな。
そう…。
うん?
ううん。 かわいがってもらったのね…。
えっ… そうかな?
フフッ ハハハ…。
はい どうぞ。 暑いでしょう? すみません。
はい 達也。
ありがとう。
今さ おふくろに殴られた時の話 してたんだ。
なあ お袋 すっげえ怖かったよな?
まあね 随分 丸くなったわよねえ。
へえ~ そんなに怖かったの? そうなんですよ。
小さい時なんてねえ 怒ったら➡
信じられないような おっきな声 出してたんですよ。
そうそう 顔も こんな。 「達也~!」。
負けるわ…。 (笑い声)
(赤松)あっ… どうした?
桂子 見つかったの。 ええ…。
今… うちにいるわ。
そうか…。 で…? うん… そうだな…。
☎(あづさ)これからが 大変でしょうけど…。
あっ もしもし… ごめんなさい。 もしかして… お客さん?
ああ… そうなんだ。 ああ…。
いや すまんな。 切るよ。 うん。 じゃあ。
あっ 失礼…。
あづさか? えっ? ああ そうだ。
彼女 見つかったって知らせてきた。
ああ そうか…。 じゃあ わざわざ 俺が 知らせに来ることも なかったな。
何を言ってるんだ。
俺… 行くよ。 えっ?
福島。 こんなことになったのは 俺にも責任がある。
彼女が 家に戻れるよう 手を貸すよ。
正気か? お前。 えっ?
福島まで ノコノコ 出ていって どうするっていうんだよ?
向こうの亭主に会って 「彼女を 許してください」とでも言うのか?
ああ もし必要なら そうするつもりだよ。
あきれたやつだなあ。 そんなことをしてみろ➡
収まるもんも収まらんぞ。 (徹)そうかな?
当たり前じゃないか。 向こうの亭主は お前の顔なんか見たくもないんだよ。
(徹)俺は そうは思わないよ。 えっ?
そいつは きっと…➡
分からないから 嫌なんだよ。
一緒に暮らしてる女が ウソをついてたと分かった…➡
自分の知らないことを 抱えてるって分かったんだ。
そのことに もう 耐えられなくなったんだ。
だから… 彼女が望むんなら➡
俺が行って ちゃんと話をしてやるよ。 こんな頭なら いくらでも 下げてやる。
彼女を 支えてやりたいんだ。
俺は 逃げた。 あの時は逃げた…。
だから… 今度は 支えてやりたいんだよ。
そうか…。 じゃあ もう 止めんよ。 勝手にしろ。
ああ 言われなくても 勝手にするよ。
なあ… 一つだけ言っていいか? 何だ?
逃げたのは… 俺だけじゃないぞ。
それだけだよ。 じゃあな…。
♬~
中 入ったら? 御飯の支度 出来たわよ。
お母さんも ちょっと座ったら? ああ 気持ちいいぜ。
じゃあ ちょっとだけ…。
お母さん くしゃみしてなかった?
あら? お母さんの悪口 言ってたのね?
何 告げ口してたのよ? 一番の親友に。 ねえ? ねえ!
ないしょ。 ねっ? そう 言わな~い。
あら 何 何? 何よ? もう。 こら! もう~。
<みんな 「明日がいい日になるように」と 祈っているのでした>
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