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♬~
♬「君が跳んだ 水たまりへと」
♬「街の翳が」
♬「雪崩れてゆくよ」
♬「手のひらの上に」
♬「太陽を乗せて」
♬「心の暗がり照らし出しておくれ」
♬「Dreaming Girl Dreaming Girl」
♬「雨上がりの少女」
♬「Dreaming Girl 君と」
♬「めぐり逢えた」
♬「素敵な奇跡」
♬「Dreaming Girl」
(のぞみ)おはよう! (みどり)無視なんがしてねえ!
(うらら)したでねえがい! こっちが一生懸命 話しかげでんのに。
(みどり)返事したでしょ!? 耳が遠ぐなったんでねえの?
(うらら)冗談でねえよ。 私はない おめえら2人が➡
離れで 私の悪口言っでんのだって 聞こえんだから。
どうしたの? のぞみちゃん。
私が無視したっつって怒ってんだ。 したの?
しでねえよ! 手ぇ動かしてたから 返事が小さかっただけだのに。
だったら 私が何言ったが言ってみろ。 それは…。
ほら見ろ。
忘れたのと 聞いてねがったのとは 違うべした?
フンッ。 まあまあ…。 ねっ じゃあ 今 言おう。
何が 言いたかったの?
それは…。 何?
(松男)何ですか? お義母さん。
うっつぁしない! 怒ってるうちに 忘れちまったんだわい。
(みどり)ええっ!? 分かった 分かった。
じゃあ… じゃあ こうしよう。 うん。
ケンカする原因を忘れちゃったんだから ケンカしたことも忘れちゃおう。
ねっ ねっ?
構わねげんと。 まあない。
(拍手) (松男)さすが のぞみちゃん!
なかなか やんない。 だてに 裁判官の勉強しでねえない。
やだ 叔父ちゃん… 何言ってんの? もう。
(リキ)<…と 内心は まんざらでもない のぞみ嬢ちゃんでしたが>
えっ いきなり? (星野)判決ですか?
(北山)単純な窃盗事件や 交通事故ばかりでなく➡
もっと踏み込んで考えられるものを やってもらいます。
マニュアル世代の皆さんに いい法律家になってもらうためには➡
難しい事件で 汗をかいてもらうしか ないですからね。 ハハハ…。
さっ どうぞ。
傷害事件。 26歳の暴力団員が 自宅で 酒に酔って 暴れ➡
止めに入った弟を ビール瓶で殴りつけ 6か月の重傷を負わせた事件です。
本日の午後 弁護側の最終弁論で結審し➡
2週間後に 判決を言い渡す予定です。
初めての事件ですから 3人で合議の上…➡
そうですね 誰か一人が中心になって 判決をまとめてください。
いや 誰でもいいんですよ。
じゃあ… この中で弟さんのいる方は?
はい。 はい。 じゃあ あなたです。
あなたが判決を書いてください。 はい。
はあ… 兄と弟ですか…。 何ですか?
あっ いえ…。
(怜)肉親の事件というのは… 難しいですよね。
そうですね。 憎いのと いとしいのが 背中合わせですからね。
まあ 知らない同士のケンカを裁くのとは また違った配慮が必要になります。
よく 合議の上 いい判決を書いてください。
(3人)はい。
<さすがに 裁判長 よく分かってらっしゃる!>
<確かに 家族とは 愛と憎しみが 背中合わせなのであります>
(薫乃)プール? プールへ行くって言うの!? 桃子さん。
(桃子)ええ! (薫乃)やめなさい! まあ あなた➡
何 考えてるんですか? そんな おなかして!
あら~ こんな おなかだから 行くんですよ。えっ?
(あづさ)最近ね はやってるんですよ。 マタニティースイミングって言ってね➡
妊婦さんたちが ほら 運動不足に なんないように水泳するんです。
もう~ すぐ そういうふうに 流行に踊らされるんだから!
もう! 何かあったら どうするんですか!
大丈夫ですよ お義母さん。 お医者様も ちゃんと ついてるんですから。
駄目よ。 お医者なんてね ひと事なんですから。
(あづさ)あっ お義母さん! ねえねえ それはちょっと聞き捨てなりませんね。➡
お義母さん!
あら? (優)何? またやってんの?
まあちゃん もう行くの? うん。
あら? 今日 お店 お休みじゃないの?
うん。 いや だから 羽 伸ばそうかなと思って…。
え~?
お食事は? あっ あの~ 食べてくる。
(達也)行ってきま~す。 あれ? 叔父ちゃんも お出かけ?
(優)ああ。 羽 伸ばすんですって。
ハハハハ 叔父ちゃん 羽なんか あったんだ。
えっ? バカにすんなよ お前。
(桃子)行ってらっしゃい! おう。
どこ行くの? うん? ああ ちょっと 友達のとこへな。
お前 バイトか? うん。 今日は 夕方のシフトだからさ➡
その前に友達のとこ…。
どうしたの? ああ… 俺 ほら バスだから。
じゃあな。 うん。 じゃ…。
<…と 2人は 右と左に 別れたのでありますが>
こんちは。 (徹)おう。 よく来たな!
電話もらってさ 急いで ほら チャーハン作ってたとこだよ。
上がれよ。 おう。 これ ドアは?
うん? ああ 開けといてくれ。 もう狭いからな…。
これさ ちょっと飲んでよ。
うん? ああ いいねえ。 サンキュー。
いや~ でも 男の理想かもしれないなあ。 一人で こういう所に➡
誰からも うるさいこと言われず 気楽に住むっていうのは。
何言ってんだ お前。 女房に ぞっこんのやつが。
えっ? いや 俺だってね➡
一人になりたいなと 思うこと あるんだぜ。
お前は駄目だね。 すぐに さみしくなるよ。
ヘヘッ 兄貴は さみしくないのかよ?
そりゃ さみしいさ。 毎晩 枕をぬらしてるよ。 ク~ッ…。
(笑い声)
頂きます。
ああ…。
兄貴…。 うん?
何で 家を出たりしたんだ?
どうしたんだ? お前 急に。 いやいや そりゃ 何回も聞いたよ。
「就職も決まってないのに 不倫なんかして 子供まで出来ちまって➡
居たたまれなくなって逃げ出した」って…。 ああ…。
でも… 本当に そうなのかよ? 優。
いや… 俺 何か それだけじゃないような気がするんだよ。
それだけだよ。 俺は逃げたんだ。 あづさからも… あの女からも。
そう?
いや… たとえ そうだったとしても…➡
どうして あの… 桂子さんという人と…➡
達也を産んだ あの人と 不倫なんかしたんだ?
そんなことに理由なんかないよ。
いや 俺 あん時は カ~ッとなっちゃってさ➡
おふくろたちと一緒になって 兄貴 責めたけど…➡
今になって考えてみると どうも おかしいんだよな。
おかしい? ああ。 だって そうだろ?
いや そりゃ 兄貴は大学を中退して 就職も決まってなかったけど➡
でも それは いいかげんだったからじゃないよ。
むしろ… 真面目だったからだよ。
はあ… あのころは➡
昨日まで信じていたことが 今日には パーになっちゃって…。
そんな感じだった。➡
迷わずに就職決めたやつらの方が むしろ いいかげんだったかもしれない。
はあ… 何言ってんだよ お前? 兄弟で そんなこと話して どうすんだよ?
(優)いや… 兄貴は ただ いいかげんだったわけじゃなかったって➡
そう言いたかったんだよ。 少なくとも…➡
親友の赤松さんの婚約者を寝取るような そんなやつじゃなかった。
理解しようとしてくれてるのは うれしいけどな➡
バカだったんだよ。 バカだったから 親友の女なんかと できちまったんだよ。
そうかな?
だって 兄貴… 義姉さんに ほれてたじゃないか。
俺が 桃子に ほれてる以上に 義姉さんに ほれてたじゃないか。
赤松さんか?
赤松さんが 義姉さんを…。 おい やめとけよ。
いや いいじゃないか。 もう 昔のことなんだから。
赤松さん 義姉さんのこと 思ってたんだろ?
桂子さんと婚約したのも…➡
もしかして 義姉さんを 諦めるためじゃなかったのか?
あ… だから あいつの女 とったって言うのかよ?
いや そうじゃないけど…。
兄貴も つらかったのかもしれないなと思って…。
(優)俺… この間 思ったんだけど…。
(優)義姉さんも 赤松さんを…。 やめろ。
やめとけよ。 あづさは そんな女じゃないよ。
いや そりゃ そうだよ。 義姉さん… そんな女じゃないよ。
兄貴がいながら 赤松さんと どうにかなっちゃうような人じゃない。➡
死んでも 兄貴を 裏切るような人じゃないよ。➡
たとえ ひかれたとしても 心に じっと それを留めておく… そういう人だよ。
でも… 兄貴 それが嫌だったんじゃないのか?
だんだん 赤松さんに ひかれていく 義姉さんを見るのが嫌で➡
何もかも ぶち壊してやろうって そういう気持ちに➡
なってたんじゃないのか?
ハハッ… お前 考え過ぎだよ。
勝手に 話 作るなよ。
いや それにな… もし そうだったとしても…➡
俺がやったことの 言い訳にはならないよ。
義姉さん… 今 赤松さんと つきあってるんだ。
義姉さん 「みんなには自分から話す」って 言ってるんだけど…。
兄貴には 俺から言った方がいいと 思って…。
ああ そうか…。 ふ~ん。 結局 つきあってるのか…。
えっ?
あづさ… ここに 言いに来た。
赤松のやつに 一緒になろうって言われたってな。
ええっ? それで… 兄貴…。
うん… 「好きなようにしろ」って 言ってやった。
ハハッ… 20年も たってるのに 一緒になろうなんて➡
そんな奇特なやつは いないぞってな。
でも 兄貴… それでいいのかよ?
やっぱり 勝てねえんだよな。 あのバカには…。
(徹)それを認めてやれなきゃ…➡
俺も やり直せないんだよ。
兄貴…。
ごめん! 何だ? どうしたんだよ。
やめろよ。 いや 俺… ず~っと➡
兄貴だけを悪者だと思ってきた。 おい…。
もしかしたら 一番 つらかったかもしれないのに…。
ごめん… 本当に ごめんなさい!
おい…。 おい やめろって。 おい!
⚟(物音)
あれ? 叔父ちゃん ここだったの?
おう…。 何だ 達也…。 (達也)何してんの?
いや… 何してるってことも ないんだけど…。
おう。 上がれよ! おお… ちょうど よかった。➡
今な 昼飯を食うとこだったんだよ。
あっ… 達也 お前も一緒に食うか? うん。
<男3人 思わぬ所で チャーハンを 分け合うことになった 午後でした>
(検察官)あなたは 日頃から 弟のことを 邪魔に思っていたのではないですか?
<そして そのころ 福島の のぞみ嬢ちゃんは➡
皮肉なことに 兄と弟の事件を 裁こうとしていたのであります>
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