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♬~
♬「君が跳んだ 水たまりへと」
♬「街の翳が」
♬「雪崩れてゆくよ」
♬「手のひらの上に」
♬「太陽を乗せて」
♬「心の暗がり照らし出しておくれ」
♬「Dreaming Girl Dreaming Girl」
♬「雨上がりの少女」
♬「Dreaming Girl 君と」
♬「めぐり逢えた」
♬「素敵な奇跡」
♬「Dreaming Girl」
(のぞみ)今 ちょうど その教室で…。
(英語での会話)
(リキ) <言葉を交わしたわけではないけれど➡
その人が 母と分かった 達ぼんでありました>
♬~
(桂子)はい。 え~っと これが コースと値段。
普通は みんな 週1回から始めるんだけど➡
留学するとか 旅行するっていう人には➡
集中的に 毎日やるって方法もあるわ。
その場合は まあ 講師が同じってわけには いかないと思うけど 値段は同じ。
1回 ほら 3,500円。
(達也)あっ 3,500円…。 フフフフ。 まあ ちょっとお高いけど➡
マンツーマンだから 上達は早いわ。 フフッ それにね 聞いて。➡
ここの講師にはね 皆 それぞれね おまけの特別メニューを持ってるの。
「チケットの取り方会話」とか 「ナンパの会話術」とか。
そちらは…? 私?
私は 「レストランでのオーダーのしかた術」。
フフッ 自分が 食べるの好きだから…。 フフフフ。
大学生? えっ… いえ バイトです。
バイト? じゃあ バイトして 留学しようっていうわけね?
ええ… まあ。 まあ… 偉いわねえ。
うちにも 高校生の娘がいるんだけど➡
全然 勉強しなくて困ってるのよ。➡
アハハ… ごめんなさい。 プライベートな話なんかしちゃって。➡
いずれにせよ とにかく…➡
チケット制だから いつからでも入会できます。
♬~
あの…。 えっ?
どれくらいですか? えっと… 英語が うまくなるのって。
あっ… 難しい質問ね。 う~ん。
そりゃ 一生懸命やれば 上達は早いけど➡
現地へ行けば あなたなんか 若いんだから すぐよ。
そうですか…。
いくつ? (達也)22です。
22…。
22ってことは 昭和47年生まれね。 はい。
(桂子)そう…。 一番いい年頃よね…。➡
向こうの人 恋人?
いえ… 姉です。
お姉さん…。
仲いいのね。
何座?➡
星座よ。 星占い。 フフッ 娘が好きでね➡
私も詳しいのよ。 教えて?
乙女座です。
じゃあ… 8月生まれね。
はい。 8月28日です。
そう… 乙女座の男の子は…➡
優しくって しっかりしてるのよね。
♬~
あなたの占い… 外れです。
俺は 優しくもありませんし しっかりも してません。➡
俺は… 星占いなんて 嫌いです。
そう…。
失礼します。
<「顔を見るだけ。 どんな人が母親なのか知りたいだけ」。➡
そう言っていた達ぼんでしたが➡
やはり 黙っては いられなかったのであります>
達也!
(薫乃)もう ひどいのよ…。 (笑い声)
あっ 帰ってきた! あっ 達也! のぞみ! アハハハ…。
いらっしゃい! どうも。 (弥市)お邪魔してますよ。
どうも…。
あっ… ちょっと ごめん!
(うらら)なじょした? 何か あったのかい?
⚟あ… ううん。 何でもない。 ちょっと ケンカしちゃったのよ。
⚟(うらら)ふ~ん…。
ケンカ? (弥市)こりゃ また 珍しいですな。
原因は 何だべない?
あっ… 忘れちゃった。 何か つまんないことよ。
(薫乃)もう~ いくつだと思ってるの?
んだよ。 弁護士さんに なろうっでもんが➡
ケンカひゃらしで なじょすんだい。 (みどり)んだ!
私生活から きぢっどしねぐっちゃ! はいはい。
(戸が開く音) (新平)ごめんください。
あら~! お着きなさったわ。
あっ 新平さん! はい どうぞ どうぞ どうぞ…。
どうぞ。 あの ご紹介しやす。
弥市さんに 薫乃さん。
あっ 増井新平です。
あっ どうも 南田でございます。 初めまして。
初めまして。 じゃあ 今から旅館の場所を…。
(鳴き声)
あの… ベベちゃんも 一緒ですか?
いけませんかな? 泊まるとなると 置いてくわけにもいきませんので…。
はあ…。 (鳴き声)
(油座)サル? サルって あの モンキーの「猿」ですか?
あ~ 悪さ しねえように しつけてあんだべが? そうですか…。
<熟年俳句旅行の ご一行が訪れるのは➡
のぞみ嬢ちゃんの紹介で 油座さんの旅館となったのであります>
じゃあ 気を付けてね。 (みどり)ゆっくりしてこせ。
(薫乃)はい。 ありがとうございます。
行ってらっしゃい。
達也…。
いい俳句 作ってこいよ。
おめえたちこそ 早ぐ 仲直りすんだぞい。
じゃあ 検事さん。
おばあさん方 お借りしますよ。 よろしくお願いします。
行こうな。 (鳴き声)
あっ あっ ベベ! ベベ! ベベ! あらら…。
<何だか 一悶着ありそうな 予感がいたします>
(桃子)熟年カップル 無事 温泉着いたかな~?
(優)そのさ 「熟年カップル」っての やめてよ。
いいじゃな~い。 あんなに楽しそうに出かけたんだから。
ねえ? お義姉さん! (あづさ)フフフフ。
(優)ああ~! あ~ うまかった! 悪いね 義姉さん。
嫌だ。 ラーメンで お礼なんて言わないで。
いや~ おいしかった。 生き返った~。
屋台 冷えるもんね。 うん…。
あっ お風呂 沸いてるから 早く 入ったらいいわ。 あと 私 やっとくから。
あっ! はあ~。
せっかく お義母様 いないんだからさ まあちゃん 一緒に入ろう?
えっ!? いや でも…。
あっ どうぞ 私のことなら 気になさらずに。
そう?うん。 フフフ。
あっ じゃあ 入ろうか。 うん!
(桃子)お義姉さん すいません。 はい ごゆっくり!
(桃子)は~い。
やっぱり や~めた! あら? どうしたの?
え~? だって 独り身のお義姉さんに 後片づけさせて➡
混浴ってわけにも いかないじゃない? あら? 同情なら 結構よ。
お義姉さん。 う~ん?
この間は 出過ぎたこと言って ごめんね。 うん?
赤松さんのこと。
「つきあうか つきあわないか はっきりしろ」だなんて言っちゃって。
あっ ううん。 いいの。
はっきりさせちゃったんでしょ? 見てれば 分かる。
無理に 元気な顔しようとしてる。 えっ?
(桃子)そりゃ 義姉さんも寂しいわよねえ。 いくら 因縁のあった人だからって➡
やっぱり 自分を思ってくれる人が どこかにいるって➡
うれしいことだもんね。
あっ… 桃ちゃん…。
本当 ごめんなさい。 男と女のことに 余計な口出ししちゃって。
あっ 違うの。 桃ちゃん。 えっ?
あっ 私… 違うの。
「違う」って… 何が?
私… あの人と… 会ってるの。
えっ? 「会ってる」って それって あの…。
うん…。
ウッソ~!
みんなには言わないで。
これ以上 気をもませたくないし…➡
本当に 結婚なんてことになるんなら➡
いろんなこと よく考えてから➡
自分で お義母さんや のぞみたちに言うわ。
そりゃ 分かったけど…。
あ~ でも… もう結婚なんか➡
もう どうでもいいの…。
やっと… 素直になれた…。
それだけで 幸せ。 お義姉さん…。
はあ… 寒い。
はあ…。
ねえ…。 うん?
大丈夫?
うん。
でも よかったじゃない。 とっても すてきな人で。
明るくて シャキッとしてて 優しそうで。 うん…。
でも… 何か… 変な感じ。
俺… あの人に育てられてたら どんなやつに なってたんだろう?
今とは 全然違うやつだったのかな?
今の俺って…➡
偽者かもしれないんだよな。
達也…。
達也?
達也…。 達也は 達也だよ。
♬~
偽者なんかじゃない! 達也は 達也よ。
♬~
<平成6年12月。 ドアは 開いてしまったのであります>
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