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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
(うらら) のぞみ… 大変だぞい。 (のぞみ) えっ?
(うらら) 落ち着いて聞け。
優さんとこの店が潰れちまうんだと。 潰れる?
(うらら) 詳しいごとは 分がんねえげんちょも
何でも 桃子さんの弟がやってる 車の会社が倒産して
保証人になってた優さんが 借金 かぶっちまうんだと…。
(リキ) 優叔父ちゃんのお店 ジャイアントが潰れる!
思いがけないニュースに 翌朝一番の新幹線に飛び乗った
のぞみ嬢ちゃんでありました
(達也) 姉ちゃん! (あづさ) あっ のぞみ!
(薫乃) 帰ってきてくれたの? うん。
(あづさ) 仕事は? 事情 話して お休みもらった。
夏休み もらえることに なってたから。
桃子さん 大丈夫?
(達也) 何 言っても駄目だぜ。
叔父ちゃんは?
(優) ああ ここだよ。 叔父ちゃん いたの?
ああ 今 究極のローストビーフ 作ってんだよ。 お帰り。
あっ… ただいま…。
うれしいよなあ。 思わぬことで のぞみの顔が見れてさ。
叔父ちゃん! 冗談 言ってる時じゃないでしょう。
冗談のつもりで 言ったんじゃないんだけどなあ。
どういうことになってるの? 教えて。 ああ…。
生意気かもしれないけど これでも 私 法律の勉強してるの。
少しなら 何か言えるかも…。
ありがとう。 でもなあ… もう どうしようもねえんだよ。
「どうしようもない」って? 判を押しちまったんだよ。
連帯保証人になって しかも この店 担保に入れちまったんだ。
連帯保証人!? いや しかたなかったんだよ。
「今月中に 4,000万ないと倒産だ」 なんていうのを聞いちゃったもんでさ…。
倒産って… 桃子さんの弟さんの? ああ…。
すぐ下の俊ちゃんだよ。
名古屋で 中古外車の 販売やってたんだけど
この不況で 車が どうにも 売れなくなっちまってな
せっぱ詰まって うちへ 助け求めに来たんだ。
でも どうして倒産したの? 4,000万は都合できたんでしょう?
だまされたんだ。 えっ?
金貸しだよ。 ここを担保にすりゃ 4,000万 貸すって言ってたくせに
実際は 手数料や何だかんだ引かれて
俊ちゃんの手元に行ったのは 3,000万足らずだったんだよ。
結局 手形 決済できなくて倒産…。
この店は 人手に渡ったってわけだ。
ひどい! 詐欺じゃない それ! ハハッ…。
よくある手らしいよ。
「らしいよ」って まあ ひと事みたいなこと 言うんじゃありませんよ。
一生懸命 働いて手に入れた お店なんでしょう!
お義母さん…。 あっ…。
(桃子) ごめんなさい…。 すいません!
私が いけないんです。 私… 優さんと別れます。
ここを出てって 働いて…
何年かかっても 迷惑かけた分 お返しします。
バカ野郎! 何で 別れなきゃいけないんだよ!
だって 私の弟が 迷惑かけたんだもん!
お前の弟は 俺の弟だろう!
お前には 黙ってたけどな… 判を押す時に
こういう事態になるかもしれない ってことぐらい 覚悟してたよ。
えっ? (優) 当たり前だろう!
店 担保にするんだぞ。 最悪のケースの覚悟ぐらい してたさ。
だったら… だったら どうして 判なんて押したのよ!
押してやりたかったんだよ!
お前を頼って 出てきた弟を…
「助けてくれ」って 手 ついてる弟を… 手ぶらで帰したくなかったんだよ!
(薫乃) 優! 何だよ?
うちを担保にして 銀行から お金を借りなさい。
そして この店 取り戻しなさい。
それは できない…。
どうしてなの? じゃあ あなたたち 明日から どうするの?
お店も うちも みんな 無くなっちゃうのよ。
また 一から やり直すよ。 (薫乃) そんな簡単にできることじゃ…。
母さん! えっ?
いいか? 母さんのうち 担保にして この店 取り戻したんじゃ…
桃子が つらい思いするんだよ。
一生 南田の人間に 頭が上がらなくなる!
俺… 桃子に そんな つらい思い させたくないんだよ。
(桃子) まあちゃん…。
(すすり泣き)
叔父ちゃん! うん?
あの… 叔父ちゃんの気持ちは よく分かったけど
まだ 諦めるのは早いわ。 その金融業者を訴えて
お店を取り戻す方法が あるかもしれないわ。
ああ… それは そうね。 ただ 泣き寝入りしたんじゃね!
そうよ。 とにかく どういう手口を使って どう だまされたのか調べてみないと。
いや だけど どうやって調べるんだよ?
素人には無理よ。 赤松さんに頼みましょう。
(優) 赤松さん? どうしたの?
あっ いや… 赤松さん 大きな裁判 抱えてるんだろ?
忙しくて無理なんじゃないかな?
大丈夫よ! 赤松さんは忙しくても ほかに いい人 紹介してくれるわよ!
いや… でもさ…。 (薫乃) あら どうしてなの?
どうして そんなに嫌がるの? 何か… あるの? うん?
いやいや 何にもないよ。 ただ… ほら うちの 金のことを
全部 知られちゃうのは 嫌だなと思って…。
そんなこと 言ってる場合じゃないでしょう!?
とにかく行ってみよう? ねっ 叔父ちゃん!
ああ…。
(赤松) 分かりました…。 (受話器を置く音)
(赤松) 詐欺ですね。
手形の決済を控えて わらをも つかみたい弟さんに
親戚の不動産を担保にしての 借金を持ちかける。
はい…。 ところが 本人に渡った金は
手数料などを引かれて 約束の金額よりも はるかに少なかった。
まあ 当然 手形は落ちず 弟さんの会社は倒産。
気付いた時には 担保だったはずの あなたの店の所有権も 人手に渡っている。
まあ 簡単に言えば こういう手口です。 はい…。
告訴できますよね? うん? うん…。
まあ もちろん 告訴はできる。
しかし… 勝てるかどうかは 今の段階では 断言できんな。
それに…。 はい?
(赤松) 告訴する場合 弟さん本人をも 訴える覚悟が要ります。
えっ? どうしてですか!? 彼は だまされた方なんですよ?
ええ… いや しかし 弟さんは 知らなかったとはいえ
保証の書類を用意して あなたに 実印を押させたんですよ。
それは 共犯だったと見なされる 可能性もあるということです。
いや そんな…!
(赤松) いや これは あくまでも 最悪のケースですよ。
まあ そのことについては いずれにしても
警察や裁判で 厳しく調べられることに なるとは思いますけど…。
だったら… しません。
告訴は しません。 叔父ちゃん…。
結果は どうあれ
桃子の弟を法廷に立たせて 闘うことなんて できない。
そんなことしたら とても 桃子と一緒に暮らしてはいけないよ。
「甘い」って言われるかもしれない。
けど… 俺にとって 一番大事なのは 桃子なんだ。
店や金は また頑張れば いつでも 手に入れることができる。
けど… 桃子だけは 取り替えが きかないんだよ!
あっ… すいません。
今度は こんなことで 訪れることになっちゃって…。
(赤松) ああ いや…。 今度は?
「あれ? 優叔父ちゃん ここに来たこと あったかしら?」。
この時は 少し不思議に思っただけの のぞみ嬢ちゃんだったんですが…
閉店パーティーか…。
(舞子) ここが無くなると寂しくなるわ~。 (葵) これから どうするの?
しばらくは うちに住んで 次の仕事 見つけるって言ってた。
じゃあ 今 あっち? うん… 2人じゃ心配だからってね
おばあちゃんが 強引に 連れてったの。
ねえ お茶にしようか? (舞子) うん。
ショックだろうねえ…。 でも 羨ましいなあ。
羨ましい? だって そうじゃない。
こんなことになっても 「一番大事だ」って言えるなんて…。
それって 本当の愛よ。 舞子は 「愛」が好きねえ。
好きよ。 今んとこ その愛は こっちに集中してるけど…。
相変わらず 旦那さん 何も してくれないの?
嫌なら 別れちゃいなさいよ。 こら。
よく言うわ! もう…。 そんな簡単に 別れられないわよ。
な~んだ 結局 愚痴なのね。
何よ~。 ず~っと シングルだからって ひがんで。
ひがんでなんかないわよ。 私は 仕事に生きるんだも~ん。
古い! 「仕事に生きる」なんて。 フフッ はいはい まあまあ…。
(葵) 「まあまあ」じゃないわよ。 のぞみは どうなの?
えっ? (葵) 関口さんと 別れたあと。
(舞子) うんうん。 新しい人 出来た?
出来ないわよ。 それどころじゃないもん。 本当~?
何か 今の言い方 含み あったね。 うん!
えっ そう? (葵) 白状しなさい。
(舞子) そうよ。 私たちに隠すことないじゃない。
うん…。 つきあってる人は 本当に いないんだけど…。
(葵) けど 何? (舞子) 何 何?
実はね…。
(星野) 俺は 君が好きなんだ。
(舞子) すごいじゃない! けど 「好きだ」って言われただけなのよ。
それに しちゃえ。 えっ?夫婦で法律事務所やれば?
ちょっと いいかげんにしてよ。 嫌いなの?
う~ん 嫌いじゃないわよ。(葵) ほら~。 (舞子) ほらほら!
でもね とても デートしましょうって 感じには なれないの。
(舞子) どうして? 「どうして」って…
6人しかいない修習生同士で つきあったら やっぱり まずいもん。
(葵) 違うね。 えっ?
本当に つきあってみたかったら そんなこと気にしないもん。
うん。 あんた ほかに好きな人いるんじゃないの?
えっ 私? いないわよ。
自分では認めたくなくても 心の中に 引っ掛かってる人がいるんじゃない?
だからさ その星野っていう人に 踏み切れないんじゃないの?
まさか…。 (舞子) 心当たりな~い?
な~い!
(葵 舞子) あっ こんにちは。 純ちゃん!
(純一郎) あっ 大変だったんだってな。 えっ?
いや 達也から連絡があって 手伝いに来たんだよ。
ああ そう。 ありがとう。
しっかし 驚いたよなあ。 本当…。
お母さんの再婚話も びっくりしたけど…
それどころじゃねえもんな。 えっ?
えっ? 再婚って 誰が?
だから お母さんだよ。 のぞみのお母さん。
大学の同級生に プロポーズされたんだろ?
大学の同級生!? うん。 何か 堅い仕事してるっていう…。
のぞみ嬢ちゃん びっくり!
あづさ先生の 大学の同級生で 堅い仕事って言ったら…
赤松さんのことなの? ねえ どうなの?
そうだよ。 あいつ おふくろに 「ずっと好きだった」って言ったらしいぜ。
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