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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
(信子) ちょっと!
(のぞみ) こんにちは。(信子) あんた 勝手に人の墓さ 何してんだい?
すみません。 あの ちょっと お墓を 見せていただこうと思って。
うちの墓を? はい。
この間 「見に来たらいい」って おっしゃったのを思い出しまして。
私は 「妹さ 自分の目で見に来るように 言っておくれ」って言ったんだ。
「弁護士さんさ 見に来ておくれ」って 言ったんじゃねえぞい。
私は まだ弁護士じゃありません。 はあ?
試験に受かったばっかりで 竹永先生のところで修習…
あっ 見習いをしてるんです。
そだごと どっちでもいいべした。 はい… そうですね。
弁護士事務所ってのは 日曜も休みじゃねえのかい?
いえ。 今日は 個人として参りました。 はあ~ 熱心だない。
初めて関わった依頼なので とても気になるんです。
あの… お花を持ってきたんですけども お供えしてよろしいですか?
駄目だ。
こっちの脇さ 供えてくれっかい? えっ?
このお墓はない ユリの花を供えるんだ。 ユリの花でねっか いけねえんだ。
ユリの花? んだ。 ユリ。
お母様が お好きだったんですか?
んだ。 母だけでねぐって 父も好きでない。
昔は 庭にも植えであったんだ。
約束だった。 約束?
母との約束でないよ。 光子との約束だった。
えっ? 妹さんとの?
私が中学 光子が小学6年の時 父が亡くなったでない。
はい。 こごさ 納骨したんだげんと
墓は先祖代々 古いもんでない。
光子は父親っ子だったんで
こだ ボロボロの墓さ入れるの かわいそうだっつって泣いたんだ。
そだごと言って泣く光子が かわいくってない
私 約束してやったんだ。
「大きくなって お金が稼げるようになったら
きれいで 立派なお墓さ 建て直して いっぺえ ユリの花 供えてやるべ」って。
そうだったんですか。
昨日 あんた 言ったよない?
「姉妹で ケンカしてて つらぐねえがい」って…。 はあ。
つらいよ。 2人だけの姉妹だもの…。
私の中では 光子は 今だって
あん時 父親の墓の前で泣きじゃくってた 光子のまんまだもんどない。
分かります。 私にも弟がいます。 憎たらしいけど
ちっちゃい時の顔って 今でも 覚えてます。
母が亡ぐなった時ない 私 あん時の約束を思い出したんだ。
だから ちょごっと強引だったげんと 無理やり 母のお骨をここへない…。
もし 光子が このお墓さ来て ユリの花 見だら
私の気持ち 分かってくれるだろうと思ってない…。
じゃあ だから 妹さんに 自分の目で お墓を見に来るようにって?
そうです。
でも 見に来てくんにがった。
あだ約束 忘れちまったのかもしんねえない。
憎い姉とした約束なんか… ハハッ。
(光子) 覚えてねえない…。
思い出してもらえませんか? 知らねえ。
お骨 渡したくないために 口から 出任せ 言ったんでないかい?
出任せで 毎日 ユリの花を 持ってきたりできないと思います。
(竹永) いつも お父さんとお母さんが 大好きだったユリの花で
お墓を いっぱいにしようという 約束だったそうですねえ。
仮に… 仮に そだ約束が あったとしても…。
子供同士の約束を 50越えた今になって 持ち出してくるなんて
ハハッ どうかしてんない…。
あの… お姉さんにとっては
佐藤さんは まだ 小学生の時のままだそうです。
今でも 約束した時の 泣いている顔の佐藤さんを
覚えておられるそうです。
こっちだって 覚えてっつおい。
何をです?
約束…。 あの約束…。
忘れるわけないでしょう。
んでも 姉は忘れてるって思ってました。
んだから 勝手に お墓 建て直したって 聞いて 余計 腹が立って…。
まさか… 覚えててくれたなんて…。
(ノック) はい。
(星野) お連れしました。 そうか。 入ってもらいなさい。
はい。 どうぞ。
どうぞ。
姉さん 私…。
行っでくれっかい?
一緒に お墓さ…?
うん!
(相楽) あら~ 何で みんなで 突っ立ってるの?
さあさあさあ ほれ お茶でも どうぞ。 相楽先生 私 やります。
いいがら いいがら。 今日 日曜日だから。 えっ?
えっ? 私 ほれ 日曜日だけ この人の かあちゃん やってるのよ。
アハハハハ!
さあ どうぞ どうぞ。 まんじゅう まんじゅう。
(油座) 難事件解決を祝っで… 乾杯!
(一同) 乾杯~!
あ~! (早瀬) しかし よかったね のぞみちゃん。
うん。 ほっとした。 (油座) お世辞でねぐって 偉いよ。
あそこまで しゃべってもらえるなんて。 (早瀬) 人徳でしょ。
そうだな。 相手が立派だと しゃべれないってことあるからな。
はいはい。 どうせ 私は貫禄不足です。
上から見ても 下から見ても 弁護士には見えません。
(一丸) 見えるはずないじゃない。 まだ 弁護士になったわけじゃないんだから。
そう… そうなんですよ。 私ね 昨日 ある人に言われたんです。
「いきなり弁護士になろうなんて 思うな」って。
それで 何だか ホッて 力が抜けて 普通に 依頼人と話ができたんです。
でも… 涙の対面は よかったけど 報酬は どうだったの?
報酬ですか?(一丸) うん。 ⚟(竹永) ゼロ! よう。
先生! ゼロだ ゼロだよ。 報酬は なしだぞ。
よいしょ… ほい ご苦労。
やっぱり 報酬なしですか。 「なし」どころか お前 赤字だよ。
マイナス1万3,000円。
厳しいない。 うん? しかしよ お礼に お前…
あれだよ 商売用の桃 山のように送ってもらったけどよ。
(安代) ああ うちにも いっぱい頂いたぞい。
あっ そうですか! それは すみません。
でも 仲直りさせたってことで 報酬は もらえないんですか?
う~ん… まあ そう言や 取れなくは なくはないがよ。
今日 この人 「個人で行った」なんて言ったらしいな?
はい。 (竹永) おい もっての外だぞ。
弁護士の卵がよ 個人で行ったなんて 通用しないってことだよ。
警察官が制服脱いで 警察官でなくなるか?
学校の先生が 校門から一歩出て 先生でなくなるかよ?
いいえ。 だろう? 弁護士だって おんなじだよ。
なっちまったら ここからは弁護士で ここからは 個人なんて
簡単に 線は引けねえんだよ。
それだけ責任持って やれ! はい。
(竹永) うん。 それを言いに来たんだ。
さっきはな せっかく みんな いい気分に なってたところなんだからよ
俺が いきなり 鼻を へし折るわけにいかねえからよ。
まあ ちょっと気が引けてたんだよ。
すみませんでした。 (竹永) うん。
先生 さんざん喜んだあと 落とした方が 残酷ですよ。
そうかな? おう… ヘヘッ そうだな。
まあまあ まあまあ 飲め飲め。
あんたも 修習生か? (怜) ええ。ふ~ん。
(油座) 先生 彼女は裁判官志望なんです。 優秀なんですよ。
あっ そう。 じゃあ あれだ ご両親も法曹界?
いいえ。 (早瀬) 謎なんですよ。 彼女の身元は。
(竹永) 謎? (油座) 自分のことについては
黙して語らずなんです。 隠してるわけじゃないわ。
両親は… いません。 (竹永) うん?
ずっと前に 姉2人と一緒に 交通事故で死にました。
お~… それは 大変な苦労したね。
別に 苦労はしてません。 保険金が 思ったより たくさん入りましたので
普通より かなり裕福に 暮らしております。
でも あれだろ? 金は ともかくとして 寂しかっただろうよ。
いいえ。 私 誰にも 依存してませんから。
あっ そう…。
⚟(食器が割れる音)
油座さん! どうした どうした!?
いてえ…。 何だか いでえ…。
おい おかあさん? どこだい? どこが いてえんだい?
すぐ 横になってください!はっ? 早く!
どんな感じですか?
おなかが ギュ~ッと絞られるような…。
早産になる可能性があります。 すぐに 車で
掛かりつけの病院に行った方がいいと 思います。
電話してください! 私が簡単に症状を お話しします。
はい!
落ち着いて ゆっくり深呼吸してください。
よかったね 大したことなくって。
(星野) うん。 彼女がいてくれて 助かったよな。うん。
何でも 知らん顔する人かと 思ってたけど…。
そうでもなかったな。 うん…。
何? ううん。
赤ゲンに電話したの?
えっ? 「いきなり弁護士になろうなんて思うな」。
赤ゲンが言いそうなことじゃない?
やっぱりな。
ちょっと! 改めて言っときますけどね
私 赤松さんのこと 好きなんかじゃありませんよ。
そう。 あっ 信じないのね?
やめてよ。 どうして 私が あんな おじさん
好きにならなきゃいけないの? 「あんな」って…。
俺 あの人のこと 好きだぜ。
そりゃ 私だって 人間としては すごく好きだけど
いくら何でも 男の人には見えないわ。 47よ 47!
年は関係ないだろう?
年 割り引いても 俺 あの人が相手じゃ 勝てないかなって思うもん。
着いちゃったね。 えっ?
ここで いい? あっ… うん。 ありがとう。
じゃあ。 じゃあ。
ただいま。 (松男) あっ お帰り!
(みどり) ちょうどいいとこさ 帰ってきたない。
今 東京の姉ちゃんから電話だぞい。 あとで 代わっどいいわ。うん。
(ため息) どうしたの? 疲れた顔してっごと。
そう? (松男) 恋の悩みがい?
まさか。 (松男) アハハ まさかってことねえべした。
(みどり) 母ちゃん 切っちまったのかい?
(うらら) のぞみ… 大変だぞい。 えっ?
(うらら) 落ち着いて聞け。
優さんとこの店が潰れちまうんだと。 潰れる?
(リキ) ああ のぞみ嬢ちゃんのいない東京は
事件の連続なのであります
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