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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
⚟「谷中商店街 七夕セール…」。
(八尾) 「七夕の 昼の渋谷に 待たさるる」。
(弥市) 「黛まどか」でしょう?
ご名答! この響きといい 定型に とらわれない発想といい
実に 名句です! 皆さんも 自由に 詠んでみてください。
(優) さあ どうぞ。 今日のメニューはですね
七夕に ちなんで 七色ずしです。 おお~!
(桃子) いっぱい お代わり ありますからねえ。
いや~… 七夕っていうのは 何回 巡ってきても いいもんですねえ。
(薫乃) ロマンチックですわねえ。 ええ。
(うらら) そだごと言ってる場合かい? ん…?
いいや… え~っと 七夕や 七夕や…。
私たち 若い時分… 今夜が 年に一度の契りと聞いただけで
興奮したもんですよ。 そうですわねえ…。
戦争がありましたから
本当に 七夕様のようなカップルが おりましたもの。
(徹) 行くよ。 住む所 決まったら 連絡するから。
気ぃ付けてない。 じゃあ…。
誰でしたっけ? あの人。
(弥市) 確かに どっかで見た顔です。
彦星さんだべよ。
彦星? 牽牛星のことですか?
あ~っ! じゃあ あの人は…。
(リキ) 「彦星の 遅れてともる 夜空かな」
でも この間の話では とうとう 離婚届を…。
「織姫の 戸惑ってゐる プロポーズ」
いや~ しかし 分かる気もします。 えっ?
徹君の気持ちがですよ。
「縁を切られた。 帰ってくるところがなくなった」と
はっきり突きつけられて 初めて 自分の間違いに気付く。
大切なものを失ったと気付く。 まあ よくあることです。
まあ そんな… 理解のあること おっしゃらないでください。
そういうこと言う人がいるから
あの子 あんな厚かましいことを 言いだすんですわ。
…で あづさ先生は 何と?
「離婚したばかりで とても考えられない」と…。
そりゃ そうでしょう。 考えに考えた上で 離婚届を出したんでしょうからねえ。
徹は 食い下がりました。 んっ?
「今度は 俺が待つから 考え直してくれないか」と…。
(弥市) ほう…。もう 決して 逃げ出したりはしない。
自分で 仕事を見つけ 住む所を見つけ
私たちが納得のいくように 自分も 誠心誠意 頑張るから
それを見た上で 判断してくれないかって。
いや~ 人生なんて皮肉なもんですなあ。
ず~っと待ち続けていた あづさ先生が 今度は 徹君を待たせる…。
でも 私… 徹には いい罰だと思ってるんです。
「罰」ですと? ええ。
20年も家族を待たせてきた 極楽トンボが
そう簡単に受け入れられていいはずが ありませんわ。
それに 結婚してない男女が 同じ屋根の下に住むなんて許されません。
たとえ 一度は 夫婦であったとしても それが 世の中のけじめというものです。
しかし 母親としては つらいでしょうなあ。
待っていたのは あづさ先生ばかりでなく
薫乃さんも 息子の帰還を待っていたんでしょうから。
まあ 寺崎さん… 私のつらい心中を お察しくださるなんて さすがですわ。
いや~ 何でも言ってください。 薫乃さんのためなら
いつでも この寺崎弥市 一肌脱ぐつもりでいます。
いえ… でも もういいんです。
あづささんが 離婚届を出した時 私も あの子のことは諦めました。
薫乃さんはない おめえさ 気ぃ遣って ああ言ってんだぞい。
(あづさ) そうね。 「そうね」では ねえべよ。
なじょすんだい? 本当に このまんま 待たせるつもりなのかい?
お母さんは 「すぐに受け入れろ」って言うの?
当たりめえでねえか。 薫乃さんだって
お前が そう言ってくれるのを 待ってんだぞい。
でも 離婚届 出したばっかりなのよ。
法律だって 離婚した女の人は 6か月間 結婚できないっていうじゃない!
復縁だら すぐっと できるって言うぞい。
そんな… 戸籍を 弄ぶようなこと したくないの。
そだ 戸籍さ こだわることは ねえんでねえかい?
私は その戸籍に 20年間 こだわってきたの。
だから 悩んで悩んで 悩んだ末の離婚なの!
そりゃ そうだべげんと…。
うれしかったわよ そりゃ。
「もう一度 結婚してくれ。 何でもする」なんて言われて
「うれしくない」なんて言ったら ウソ!
でもね ホイホイって 素直になれないの。
すごいつらい思いして 自分の気持ちに区切りつけたんだもの。
やっと 新しい人生 始めるって 決めたところだったんだもの。
だからって 「今度は あなたが待つ番よ」では
大人気ねえんでねえかい? 決めつけないで!
えっ? 私が受け入れるって決めつけないで!
なにも 私… 懲らしめてやりたいとか 妻のプライドを守りたいから
断ったわけじゃないの。 もう本当に 結婚なんて 考えられないから
「考えられない」って言ったの。
いくら待ってくれたからって 気持ちが変わるとは限らないわ。
あづさ… おめえ はあ 分かっでんのかい?
このうちは 徹さんのうちなんだぞい。 薫乃さんは 徹さんの母親だぞい。
おめえが 徹さん 受け入れねえなんて 言いだしたら
どだごとに なっちまうんだべ?
私が 出てくしかないわね。 はっ?
でも だから 「しかたなく受け入れる。 もう一度 結婚する」っていうんじゃ
ん~ あんまりじゃない!
そうだべがない? 私は 「納まるとこさ 納まった」って思うぞい。
あっ 私 納まりたくなんかないわ。
もう一度 結婚するんなら 新しく やり直したいの。
ちゃんと 相手に 恋をしたいの。 いい年こいて
何 小娘みでえなこと言ってんだい?
小生としては パパさんに帰っていただいて
のぞみ嬢ちゃんにも帰ってもらって まるく収まってほしいのですが
人間様は 悩む動物です。 そう簡単には いかねえようです
(のぞみ) お疲れさまです! お疲れさまで~す。
⚟(内海) バカ野郎! 出てけ!
(眞弓) 出てくわよ! もう 戻ってこないからね!
ごめん…。
二度と帰ってくるな! この野郎!
どうぞ。 おう ありがとよ。
何だ? 言いたいことあるなら 言え。
ひどいです。 「二度と帰るな」なんて…。
それだけです。 すいません。
待て!
何で謝るんだ? はい。 おせっかいなこと言ったから。
いいよ。 おあいこだ。
おあいこ? この間 ねえちゃんの おふくろさんに
余計な説教しちまったからな…。 ああ…。
座んな。 ああ いや… 勉強があるんなら 帰ったらいいんだが…。
勉強は ありますけど。
何だよ?
うちの父と母 つい この間 離婚したんです。
そうか…。 別に 珍しいことじゃないし
大げさに言うことでもないですけれども やっぱり つらいものがありました。
そりゃ そうだろう。 だから 「二度と帰るな」っていうの
何か 嫌だったんです。
娘のことで やり合ったんだ。 いつものことだよ。
やっぱり… 和解なさらないんですか?
この裁判 決着させて あのボンクラ医者を 地獄に落とさない限り
俺の気持ちは救われないんだ。
奥さんは 反対のこと言ってました。 あいつは 金が欲しいんだよ。
和解になりゃあ キャッシュで ガバッと もらえるからな。 えっ?
ここを建て直そうって腹なんだよ。 ヘヘッ…。
違います! 奥さんは
「相手のお医者さんを 社長が許すことができない限り
社長の気持ちは救われない」って おっしゃってました。
フンッ きれい事だよ。
奥さんは 社長のことを考えて 和解を勧めてるんです。
社長が これ以上 つらい思いをしないように
「和解しろ」って勧めてるんですよ。
ねえちゃん! もう よせ。
それ以上 言ったら 「おあいこ」じゃ 済まねえ。
出過ぎってもんだぞ!
すいません。
(ため息)
帰ります。 お邪魔しました。
(犬の吠え声) リキ~! アハハ。
よう!
オッス! (達也) おう…。
お金なら ないよ~。 今や 私 達也より お金持ってないんだから。 ねっ?
(達也) おふくろ 来た? お母さん? ううん。
薫乃や うららは? ううん…。
ええっ!? 「結婚してくれ」?(達也) うん。 何それ…。
よく考えたら 別に おかしくないんだけどさ。
おふくろ 一応 独身なわけだから。 おかしいわよ!
離婚したばっかりなのよ!? その相手が 2日後に 「結婚してくれ」なんて!
(達也) 離婚したって聞いて 初めて うちに帰りたくなったんだってさ。
勝手! (達也) うん 勝手…。
お母さん どう言ったの? (達也) 「今は とても考えられない」。
そうよね! それで?
親父? 「もう一度 チャンスをくれ」だって。
「ちゃんとした仕事 見つけて 精いっぱい 誠意を示すから
それ見て 判断してくれ」って。
何よ 今更…。 自分勝手な!
(達也) おふくろも そう言ってたけど…。 けど? けど 何?
そう簡単に 割り切れないんじゃないの? どういうこと?
やっぱさ 女心 揺れてんじゃないのかな。
だって 離婚したのよ? 20年待ってたのに ピリオドを打って離婚したの。
相当な決心よ。 「すっきりした」って言ってたもの。
うちでも そう言ってたけど 結構 ドキンとしたと思うぜ。
目の前でさ 「もう一回 結婚してくれ。 お前と やり直したい」なんて
言われたんだから。 ほかに 男がいるわけじゃないし…。
ほかにいないからって 受け入れたんじゃ 惨めじゃない。
でも それなりに 様には なってたよ。
何が? 親父のプロポーズ。
ちょっと! 達也は認めるわけ? こんな めちゃくちゃな話。
認めないよ。 でしょうね!
絶対 認めない。 そうよ。 認めるもんですか!
まっ 俺たちがさ こんなとこで こんな話 してても
しょうがないんだけどさ。
そうね。 大事なのは お母さんの気持ちだもんね。
(チャイム)
はい!
やあ。 こんばんは…。
とりあえず 住む所 決まったから…。
浅草…。 あの辺 変わったなあ。
ええ…。 仕事は 少し 時間がかかりそうだ。
今度は 一生の仕事に するつもりだから…。
ああ これ…。 何?
くず餅。 くず餅?
好きだったろう?
ああ 浅草の…。 ありがとう。
じゃあ…。 帰るの?
遅いから…。 けじめ けじめ。
じゃあ おやすみ。
もう くず餅なんか 好きじゃないのに…。
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