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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
(リキ) 平成4年が明けました。
今年も また のんびり寝っ転がっては いられねえ 一年になりそうです
(のぞみ) おめでとう! (あづさ) おめでとう!
(薫乃) おめでとう。 達也 呼んできて。 (うらら) おめでとうさん。
は~い。 達也 起きなさい! ⚟(達也) おう…。
リキ おめでとう。 さあ 出来た!
はい。 こちらも出来ましたよ~。 すいません。
(達也) ああ 眠てえ~。
あら な~に? そんな お正月から ボロ着て。
(達也) えっ?
薫乃だって いい勝負じゃん。 あら これは ボロじゃありませんよ。
おばあちゃんが お嫁に来た時 お母さんが作ってくれた着物を
大事に仕立て直して 着てるんですから。
着る物なんか どうだっていいんでねえの。 はい 座り座り~。
うわっ! うららの方がすげえや。
いいべ? 寒いがら のぞみの借りだんだ。
もうちょっと シックなの なかったの?
(うらら) はあ~ そう言うあんたも 大した格好でねえわ。(笑い声)
しょうがないじゃない。 お医者なんてね 白衣の下は 大したもん着てないのよ。
それにしても センスないわよねえ~。
あら… あっ のぞみだって これ 高校のクラブのやつじゃない!
いいの。 これが 一番あったかいんだもん。
まあ いっか。 お正月だからって 誰が訪ねてくるわけでもないし。
そうね。 今年は ゆっくりしましょう。 はい。
寝正月が 一番のごちそうだべ。 ねえ~。
はい。 それじゃ… 明けまして おめでとうございます。
(一同) おめでとうございま~す。 今年も よろしくお願いいたします。
(一同) お願いしま~す。 リキ! おめでとう。
(一同) おめでとう!
おっ すっげえ! わ~ おいしそう!
はい どうぞ。
(チャイム) あっ 叔父ちゃんたち 来た!
あっ 来た来た…。 はいは~い!
お年玉 持ってきてくれた? お年玉くれないと 入れてあげないよ~。
(泰明) あっ どうも…。 (裕子) お年玉は用意してませんけど。
アハハハ…。
どうしたの? …あっ。 (達也) 何だよ?
はっ…。
どうしてよ…。
急に 何なの?
うららさん これ お貸しします。 ああ すまねえない。
まあ 何を出したらいいかしらね?
お正月だから スーパーに走るわけにいきませんものね。
先に行ってますから。
伊豆? …伊豆?
⚟(薫乃) まあまあ お待たせして申し訳ございません。
⚟(泰明) いえ。 こちらこそ突然…。 恐縮です。
じゃあ あの… 改めて おめでとうございます。
今年も ひとつ よろしくお願いします。
おめでとうございます。 先日は 失礼いたしました。
(裕子) いいえ。 もう 失礼したのは こちらの方で…。
今日はね そのおわびも兼ねて 新年のご挨拶に伺いましたの。 ホホホ…。
何にもございませんけど…。
恐れ入ります。
お電話しますとね かえって お気を遣われるかと思って
わざと 突然伺ったんですの。 ねっ? ん? うん…。
あっ…。
純一郎は まだ ご挨拶に 伺ってないようですね。
はっ? こちらへ 見えるんですか?
いえ。 あっ… 実は 昨日…。 あなた…。
ここまで来て 取り繕っていても しょうがないだろう。
どうか なさったんですか?
はい…。 実は 昨日 純一郎と やり合いまして。
夕方 出てったきり戻ってないんです。
それで のぞみさんが 何か ご存じではないかと…。
いえ。 私は何も…。
(裕子) 電話も ありませんでした? はい。
(裕子) 一度も? お母さん 受けてないわよね?
ええ…。
(裕子) あの… おばあ様方 いかがでしょう?
いえ あの… 受けてませんよね。 んだ 受けてねえ。
このうちさ 隠し事するような人間は 一人もいねえぞい。
いや あの… 私 別に 隠したとは申しておりませんわ。
ただ お忘れになるってことも あるかしらって。
まだ 電話 忘れるような年ではねえ。 それにない
男の子だら 一晩ぐれえ帰んねえことだってあんべよ。
一応 外泊する時は必ず 「帰らない」と 連絡を入れるやつでして…。
あの~ 原因を伺っても よろしいでしょうか?
のぞみさんのことに 決まってるじゃありませんか。
私の? (裕子) そうですよ。
どうしても あなたと結婚したいって… 言うから…。
あっ どうぞ ざっくばらんに おっしゃってください。
(うらら) うん。 そだそだ。 「ざっくばらん」が お好きだったわない。
そうですよ。 ざっくばらんに… ねっ? どうぞ。
(優) おめでとう! (桃子) お年玉持ってきてあげたよ~!
(2人) うん?
誰?
⚟(裕子) それじゃ ざっくばらんに 言わせていただきます。
私ね 純一郎に 「のぞみさんとのことは 考え直せ」って申しましたんです。
まあ あの… せっかく 一人息子が 見つけてきた女性です。
できれば 賛成してやりたいと思います。
でも 私どもにも 体面がございます。
結婚式の席に お父様が いらっしゃらない。
亡くなったんなら ともかく 20年間も 失踪中だなんて…。
とても 親戚や主人の会社の者には 言えませんわ。
お気持ちは分かります。 つまり この結婚に反対なさったわけですね。
そうです。 あの子も なかなか折れなくて…。
とうとう 昨日は 「こんなに言って 分からないなら うちを出る!」って。
ええ。 「俺だって 決断を 迫られてるんだ」と
大変な剣幕で言い捨てまして…。
決断を迫られてる? (裕子) あなたが迫ったんでしょ?
えっ? 「結婚できなければ 手首を切る」とでも
言ったんじゃないの? 言ってません。 そんな!
じゃあ 何て迫ったんですか? 私は 結婚を迫ったりしてません!
ウソ! じゃ どうして あの子…?
分かりません。 暮れに お会いした時には
「焦らないでください」と お話ししました。
そんな… 信じられないわ。
本当です! 純一郎さんも 私が 「弁護士になりたい」と話しましたら
「じゃあ 長期戦でやろう」って…。
「弁護士」って それ 何ですの?
はい。 あの~…。
弁護士を目指して 勉強しようと思ってます。
あなたが? 弁護士を?
はい。 (裕子) なれるの?
一生懸命やろうと思ってます。
ちょっと待って。 じゃあ あの… 結婚は どうなるの?はっ?
そうよ。 今すぐ 私たちが許したら どうするの?
⚟あっ あの~…
できれば ある程度 めどがついてから 結婚したいと思ってます。
じゃあ 純一郎との結婚よりも 弁護士の勉強を優先させるっていうこと?
いえ そうではありません。 (裕子) そういうことじゃないの。
だって まず試験 それから 結婚ってわけでしょ?
嫌だわ。 純一郎は とんだ ピエロじゃないの!
あなた 失礼しましょ。 私たち とんだ思い違いをしてたようだわ。
あっ…。 待ちなさい!
いや… 申し訳ありません。 いつもは あんなふうじゃないんですが
純一郎の結婚となると 大変な夢を持っておりまして。
すみません。 また 改めて 連絡いたします。 おい… おい!
失礼いたします。 待ってください!
純ちゃん…。 純一郎!
(純一郎) うちに帰ったら メモがあったから 飛んできたんだよ。
どうして 俺に黙って 来るような 勝手なことするんだよ!
もう二度と勝手に 来たりしないと思うわ。
その必要も なくなったから。 何だよ それ。
この縁談 あなたの片思いみたいよ。 あなた。
(純一郎) 本気だったのかよ 弁護士になるって。
冗談だと… 思ったの?
冗談とは思わないけど 単なる 憧れかと思ってた。
子供が 歌手になりたいって言うような…。
そう…。 むしろ 俺に
「さっさと親を説得しないと いつまでも待ってられないぞ」って
ハッパかけてんのかと思ってた。 (あづさ) だから「決断 迫られた」って?
まあ… 独り善がりだったみたいですけど。
お願いします。
私 本気なの。 本気で 弁護士になりたいの。
無謀かもしれないし 自分勝手かもしれないし
向いてないかもしれないけど
初めて 本当に なりたいものを 見つけたの。
だから 諦めたくないの!
(あづさ) 何 軽はずみなこと言ってんの。
待ってもらうにしても 結婚して 勉強するにしても
関口君に すごい迷惑かけるのよ。
(純一郎) そんなことは構わないんです。 でも…。
ただし 2つだけ聞きたいことがある。 はい。
俺との結婚に熱意がなくなったから 弁護士になりたいのか?
違う。 私 純ちゃんへの気持ちに 変わりはないわ。
オーケー。 分かった。 じゃあ もう一つ…。
何で 弁護士なんだよ?
それは…。
心から打ち込める仕事がしたいから。 (純一郎) それだけ?
「それだけ」って…。打ち込める仕事なら ほかにも あるじゃないか。
何で よりによって なるのが大変な 弁護士なのか聞きたいんだよ。
それ 答えてくれない限り 応援するとは言えない。
今日は帰る。 今度 会った時 答え 聞かせてくれ。
ああ いいよ。 送らなくて。 俺も 頭 冷やしたいから。
じゃあ… 失礼します。
(達也) なあ。
何?
重たいよな。 親って…。
いても いなくても 重たいよな?
ああ…。
じゃあ。
⚟(あづさ) あきれたわ。
今日という今日は あきれた!
あなた 何したか分かってる? 関口君に すごい恥 かかせたのよ。
先走って 「弁護士になりたい」なんて 宣言して
関口君 どんな思いしたと思うの?
自分のことしか考えないから こういうことになるのよ。
結婚なんて やめなさい。 ええっ?
あなたみたいな人と結婚したら 向こうが かわいそうだわ。
(薫乃) あづささん なにも そこまで…。 (あづさ) いえ。
軽はずみに 「弁護士になりたい」なんて 言うのも やめなさいよ。
夢みるのは勝手だけど それで 周りを傷つけたら 何にも なんないわ。
私 軽はずみじゃない!
まだ言ってる! 頭 冷やさなきゃならないのは あなたよ。
分かったわね!
あづさ…。 あづささん…。
まだ 試験はおろか 1ページも 勉強してないのに この騒ぎ。
こりゃあ 到底 弁護士になんか なれそうもありませんね
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