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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
(あづさ) はあ… おはよう。 (のぞみ) おはよう。
はい リキ~。 ちょっと お口 あ~んしてごらん。あ~ん。
あ~ だいぶ よくなった。 もう大丈夫ね。 よし。
(リキ) どうやら のぞみ嬢ちゃんは あづさ先生と 赤ゲンとの仲を
ちっとばかし 疑っているのです
どうしたの? ううん。
さてと!
頂きま~す! (うらら) のぞみは偉えない。
いつだって元気な声だわ。 空元気よ。
いや~ なかなか できるっつうもんではねえぞい。 なあ?
(薫乃) 本当。 助かるわ。
やだ。 そんな。
さあ のぞみの元気にならって 大掃除を始めようかしら。
んだ。 きれいにしなくちゃ。んだ。
私も 精いっぱい 手伝うから 大掃除すっぺよ。
こういう時こそ きれいにしましょ。 体を動かしましょう。
んだ。 天気いいうちに 窓をやっちまって…。
そうですね。 確か 換気扇も 汚れてるはずなんですよ。
あら これは あんた 磨き粉でねくちゃ 取れねえべよ。(薫乃) そうね。
何? ううん。
何か お母さん 若返ったかなあ なんて。
若返るわけないでしょう。 達也のことで寝不足なのよ。
もう お肌 ボロボロ。 そうかなあ?いや 見ないで 見ないで。
えっ 赤ちゃん!?
(優) まだ 分かんないんだぞ。 だから 診てもらいに行くんだからな。
(桃子) もう心配性なんだから。 おめでとう!
ありがとう。 おい こら~。 まだ 確実じゃないっつってるだろ。
いいじゃない のぞみちゃんにはね。 まあ いいけどさ。
でも よかったね。 (優) ああ…。 あっ でも
義姉さんや おふくろには まだ言うなよ。 えっ どうして?
いや ほら 達也のことが はっきりしてから 俺の口から言うから。
そうしないと ほら あの人たち 頭 こんがらがっちゃうから。
分かった。 楽しみは あとに残しとくのね。 ああ そういうことだ。
俺たち もう行くけど のぞみ どうすんの?
あっ 私も出かける。 ちょっと寄っただけだから。
(星野) 先生 いないよ。
どちらへ 行かれたんですか? 俺に言うわけないじゃない。
弁護士の守秘義務に 違反することになっちゃうよ。はあ。
でも 「昼までには戻る」って 言ってたから
君の弟の件で 何か 調べに行ったんじゃないの?はあ。
座ったら? 君が立ってると気になるから。
いいんですか? 先生のデスク 座っちゃって。
(星野) 駄目? 別に 私は構いませんけど。
留守中に 勝手に 人のデスク使ってるのって
あんまり気持ちいいもんじゃないと 思いますけど。
敬意があれば いいでしょう。 えっ?
俺 あの人 尊敬してるんだよ。
今どき 珍しいぜ。 誰かを尊敬できるなんて。
俺だって初めてだもん。
だから 尊敬してる人には どう甘えたっていいと思ってるんだ。
勝手な理屈。 そう?
じゃあ 一体 どこを どう 尊敬してるんですか?
(星野) そんなこと ペラペラ 言うもんじゃないよ。ごまかして。
(ドアが開く音)
こんにちは。 (赤松) おう どうした?
いえ…。 「いえ」って 何だ?
あの… 何か 達也のことで お手伝いできないかと思って。
ないな。 あの… 私 何でもやります。
じっとしてられないんです。 これから 接見に行くんだ。
そうですか。 おう。 一緒に行くか?えっ?
俺と一緒に行ったら すぐ面会できるぞ。 いいんですか?
ああ。 一緒に来たらいい。 お願いします!
ああ。
血液検査の結果 随分 悪くなってるもの。
こんなになるまで ほっとくなんて。 ねえ かわいそうねえ。
(恭子) そうですね。 (あづさ) これじゃ よくなるまで
随分 時間かかるわね。 よしよし…。
(うらら) 「夜の波止場にゃ だれもいない…」
「霧に ブイの灯…」 「泣くばかり…」
ヘッ いいない。
私も 泣きたいわ。 なじょしたんだい?
もう 胸には しまっておれません。
うららさん 聞いてくださいます? 何?
あづささんが頼みに行った 弁護士の赤松さん…。
桂子さんの婚約者だった人なんです。
桂子さんて… もしかして あのがい?
そうです。 達也を産んだ 桂子さん。 ええ~っ!?
ご存じかもしれませんけど 赤松さんと桂子さんは
あづささんを介して 知り合ったんです。 ああ…。
桂子さんは あづさと 中学ん時の同級生だがんない。
当時 赤松さんは弁護士さんじゃなく 検事さんを目指して勉強中で
その勤務が決まったら 籍を入れるという約束で
桂子さんと婚約をしてたんです。
検事さんを? ええ。
2人は とっても仲がよくて よく うちへ遊びに来て
徹や あづささんと一緒に お食事をしたもんなんです。
それが… 何があったのか どうして そういうことになったのか…。
徹のバカは 桂子さんと 間違いを犯してしまったんです。
いよいよ 赤松さんが 検察庁に配属されて
来月 結婚式をしよう って時になって…。
桂子さんの おなかが… 大きくなって…。
それが 徹の子と知って もちろん 赤松さんは婚約を解消しました。
それっきり あづささんとも 徹とも 連絡は とってないと聞いてました。
ああ…。
でも 赤松さんっつう人にしたら 達也は…。
決して会いたくない 顔も見たくない子だと思いますよ。
そだ。 自分を裏切った婚約者と親友との間に
出来た子供ですからね。
だから 心配してたんですよ。
優秀な弁護士さんになってるとは 風のうわさには聞いてましたけど
よりによって どうして 今頃 あづささんが
赤松さんに頼みに行ったのか…。
あづささんにしたって 赤松さんに 会いたくないはずですもの。
あづさには 聞いてねえのかい? 聞けません。
「聞けません」って あんた また そだ ウジウジしたことを!
どうせ 私は ウジウジしてますよ。 でもね うららさん 私にしてみたら
こうして こうして こうやって…
古傷を ほじくるような ものなんですもの~。
ねえ うららさん 聞いてもらえません?
(ドアが開く音) 座って。
時間は 15分でお願いします。
オッス!
(赤松) 君のことが心配で じっとしとれんそうだ。
元気?
何だか… 私 腹が立ってきた。
無性に腹が立ってきた! 何で!? 何で お姉ちゃんが
達也に こんなに気を 遣わなきゃいけないの?
ないしょで バイトして 勝手に捕まったの 達也じゃないの。
それを 何 ひねくれたんだか… 黙り通して みんなを心配させて!
赤松先生に 「やってない」って 言ったらしいけど… 本当ね?
本当に やってないのね!?
(達也) やってないよ。
だったら さっさと そう 言えばいいじゃないのよ!
何 甘えてんのよ。 お母さんも おばあちゃんも 心配して心配して
シワ増えちゃったかも しれないんだからね!
私 こんなに腹が立ったの 生まれて初めてよ。
俺だって… 俺だって 腹が立ってるよ。
何に 腹が立った? (達也) 俺にだよ。
「俺」って自分のことか?
ああ。 やってもいないのに 逮捕なんかされた自分に腹が立つんだよ。
俺は バイトした金で 革ジャン 買ったんだ。
そうか。
前の夜 店で 金が盗まれたって 店長が騒いでたのは知ってたけど…。
俺が やったんじゃないから 早く出てくればいいなって。
でも 金は 明くる日 俺のロッカーから出てきたんだ。
「違う」って言ったけど… 店長 「やっぱり」って。
やっぱり?
「やっぱり 問題 起こしやがったか。 やっぱりな」。 あいつ そう言ったんだ。
(赤松) どうして 「やっぱり」なんだ?
(達也) 「家に問題あるからだ」と…。
「親父が 愛人はらませて 失踪するような人間だからだ」と…。
どうして 店長が 君の家のことを 知っているんだ?
俺が話したんだよ。 いい人だと思ってたし。
「バイト代ためて 革ジャン買うんだ」って 言った時も
「そんなバカなことできんの 若い時だけだから
思い切って 高いの買えよ」 って言ってくれたんだ。
俺… 逃げてんのかもしんないけど…
何で 大学受けるのか 分かんなくて…。
とにかく ワ~ッと 体 動かして バイトでもしてえと思ってたから
すげえ 一生懸命 働いたんだ。 そしたら あいつ
「お前は どこ行っても やっていける」って言ってくれて…。
なのに 「やっぱり」だもんな。 達也…。
俺… 誰が やったかなんて どうでもよかった。 それより
あの 「やっぱり」っていうの聞いた時 何か もう すげえバカバカしくなってさ
警察に 何 聞かれたって 絶対 しゃべるかって思ったんだ。
そうか…。
結局 しゃべっちゃった。
あんたの言うとおり 俺も しゃべりたかったのかな?
達也…。
(はなをすする音)
すみません。 私 一回泣き出すと なかなか泣きやまなくて。
母親に似たんだな。 えっ?
君のお母さんも よく泣いたよ。
あっ 母がですか? うん。 悲しい映画を見ては 泣き
友達が失恋したと言っては 泣き…。
いや~ でもね 今の君のレベルじゃないぞ。
大声で オンオン泣くんだ。 オットセイみたいに。 ハハハハ…。
母… 今まで そんなふうに 泣いたことありません。
あっ そう。 じゃあ 変わったんだ。 人は変わるって言うからな。
あの 赤松さん…。 ⚟(真鍋) いいかげんにしなさい!
さあ 早く帰んなさい。 ああ… どうしたんですか?
あっ 先生 まだ いらしたんですか。 はい。
いや~ 達也君の関係者というのが 来てましてね。
ちょっと すみません。 お願いしますよ。 はあ。
(真鍋) この子なんですけどねえ。
真紀ちゃん! (真鍋) 知り合いなの?
はい。 達也の… 弟の…。
婚約者だって言うんだけど 本当? ええ そうなる可能性もないとは…。
(真紀) ほら! じゃあ ちょっと説得してよ。
「手作りのクリスマスケーキ 持ってきたから 差し入れてくれ」って
聞かないんだよ。 (真紀) お姉さん! 刑事さんたら
「毒でも入ってたら どうするんだ」って 言うんですよ。 ひどいでしょ!?
(赤松) やめとけ! えっ?
食べ物は 規則で禁止だ。 ここでは 規則は絶対だ。
しょうがないでしょ。 実の母が作った お弁当だって
入れてもらえなかったんだから。 (真紀) せっかく作ったのに…。
よ~し せっかく作ったんなら そいつを達也のために役に立ててみるか。
えっ? どういうことですか?
ああ? うん。 よ~し…。
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