All language subtitles for 路～台湾エクスプレス～＃02

(山尾)台湾を日本の新幹線が走るぞ！

(拍手と歓声)

(繁之)いいかもしれないな 台湾｡
いや 行った方がいいよ｡

ただし 俺と結婚すること｡

(春香)は？

(安西)何だ これは…!?

(人豪)台湾から来ました｡

(勝一郎)台湾…｡

(曜子)もう一度 台湾に帰りたい…｡

あの彼 見つかった？

ううん｡

(林)メールアドレス 誰のだと思う？

エリックよ｡
え？

それがすごいのよ｡
２人が別れたあと➡

ほら 日本で地震があったでしょ｡

阪神･淡路大震災｡
そう｡

その時 彼 春香を探しに
神戸まで行ったんだって｡

(人豪)｢台湾に帰ります｡
その時 会えませんか？｣｡

♬～

<エリック…>

<私は気付いてしまった｡➡

８年前の出会いは 恋だった>

変わらないね 春香｡

変わったよ｡ ８年分 年を取った｡

変わらないよ｡

エリックは変わった｡
そう？

大人になった｡

あと 日本語も上手｡

まだまだです｡ 鋭意勉強中です｡

すごい｡

でも… 会えたね｡

うん｡

いらっしゃい｡

いらっしゃい いらっしゃい
いらっしゃい…｡

お久しぶり｡

ああ 会えたの!?
うん｡

ああ… よかった よかった｡
ありがとう｡

はい 座って 座って…｡
すいません｡

はい 何食べる？

頼んでいい？
うん｡

あの時も同じもの食べたね フフフフ…｡

What do you want？
Something delicious.

Okay.
はい｡
以上です｡

よかった よかった｡
ちょっと待って ハハハハ…｡

春香は つきあってる人いるの？

うん｡

そうか｡

エリックは？

いないよ｡

そう｡
うん｡

春香｡
え？

これからも 連絡取ってもいいかな？

うん｡ だって私たち 友達でしょ｡

友達｡
うん｡

<自分で言った｢友達｣という言葉が
胸に刺さった>

(鈴の音)

(勝一郎)で 台湾はどうだった？

あっ｡

大切な人に会ってきました｡

ん？ 女性かい？
はい｡

ほう 君にも そんな人がいたんだね｡

８年前に台北で出会って
１日だけ過ごした人です｡
へえ｡

今 台湾新幹線の仕事をしています｡

３年後に開業する？
はい｡ ありがとう｡

ほう… しかし それじゃ
君が日本で その人が台湾か｡

それは寂しいね｡

僕の片思いです｡
ん？

でも大切な人です｡

そうか…｡

君も大事にした方がいいよ｡

大切な人との出会いはね｡

≪王さん！

(山尾)安西｡

(ﾒｰﾙの着信音)

エリック…！

(人豪)｢仕事は順調ですか？➡

僕で できることがあったら
何でも相談してください｣｡

<友達だと言いながら➡

どこかで エリックのメールを
待っている自分がいる>

<そして 罪悪感が湧き上がる>

(ユキ)お仕事は順調ですか？

う～ん 順調ってことはないな｡

彼とは親しいの？

(小声で)安西さん 誰にも言わない？

あ うん｡

ケビン 私の弟｡

弟？
シ～ッ｡

やった～！

デート？

(せきばらい)

はあ…｡

本当 変な人｡

(拍手)

<台湾新幹線の車両デザイン発表会は
盛況だった>

♬～

あ～ おいしい！

(笑い声)

え？

(笑い声)

<そして ＪＲの協力を得て
研修が始まった>

(本郷)本日より
皆さんの日本での研修が始まります｡

(通訳する声)

ここで新幹線技術をしっかり学んで
台湾に持って帰ってもらいたい｡

(通訳する声)

でも 一番持って帰ってもらいたいのは…｡
(くしゃみ)

(せきばらい)

一番持って帰ってほしいのは
鉄道マン･スピリッツです｡

(通訳する声)

後は よろしくお願いします｡

お任せ下さい｡
立派な鉄道マンに育てますよ｡

(鈴の音)

<そして その翌日>

改めまして｡
ああ｡

多田春香さん｡
はい｡

そうか あなたが…｡

(せきばらい)

台湾で 新幹線を作る仕事を
なさっておいでとか｡

はい｡
葉山さんは 台湾でお生まれになって➡

終戦で日本に
帰ってこられたんでしたよね｡

ええ｡ 妻もそうです｡

妻の遺品を整理していたら
出てきたんです｡

これは引き揚げの時
１枚だけ持ち出せたものでね｡

中野さんは…？
ん？

何でも話してるんだな｡
すみません｡

ハハ… 彼は これです｡

♬｢理想を胸に秘めつゝも｣

日本が台湾を統治していたことは
知っていましたが➡

葉山さんのような方たちが
経験されたことを➡

まるで知りませんでした｡

通っていらした旧制台北高校の校舎は
今でもあります｡

そうか…｡

あの… 終戦後は 台湾には一度も？

戻ってないね｡

戻ってないっておっしゃるんですね｡
行ってないじゃなくて｡

台湾に行きましょう｡
え？

奥さんが おっしゃっていました｡

台湾に帰りたいってだろ？

それだけじゃありません｡

主人は台湾に… 何て言うか
わだかまりがあるみたいなの｡

あなたとの出会いが 主人の心を
開いてくれると うれしいんだけど…｡

そんなことを…｡

行きましょう 台湾｡

いえ… 戻りましょう｡

僕も ご一緒します｡

ごめん 仕事中に｡

元気そうだな｡
うん｡

どう？ 仕事は｡ 順調？

まあまあ｡
何だよ それ｡

繁之は？

まあまあ｡
ハハハ 何よ それ｡

で 今日は泊まっていけるんだろ｡

あ ごめん 今回ちょっと時間なくて
このまま神戸の実家｡

何だよ｡
ごめん｡

まあ じゃあ…｡
ん？

あのさ…➡

これ｡

これ…｡
あ… いや ほら あの➡

今さ うちのホテル
ちょうど ブライダルフェアやってて➡

それで まあ何か ちょっと
いい感じのやつを見つけたから｡

新幹線の開業まで あと２年➡

ということは 結婚まで あと２年｡

まあ ちょっと気が早いけどな｡

はめてみて｡

何か てれるな｡

<その時 私は一瞬 エリックを思った…>

(咲)昨日見ちゃった｡➡

すごいかわいい女の子といたでしょ｡
ああ｡

恋人？
友達｡

うそ｡
本当｡

彼女 好きな人がいる｡

へえ… だったら
ほかの人とつきあえばいいじゃん｡ ねえ｡

片思いでも 彼女が好きだから｡

シ～ッ｡

葉山さん｡

やあ｡

お帰りなさい｡
あ ああ… ありがとう｡

あれ？
どうしたの？

あそこ｡

お知り合いですか？

中野…｡

≪葉山か？

中野か…!?

(中野)孫だよ｡

そうか…｡

橋口に連絡しただろ｡ あいつに聞いた｡

よく来たな｡
ああ…｡

よく来た｡

曜子が… 死んだよ｡

そうか｡

戻ってきた｡ 戻ってきたよ｡

よく戻った｡
戻ったよ…｡

♬～

これは…！

そうだ あっちがお前の家だ｡

♬～

ここが…｡

♬～

ということは あっちがタバコ屋で
こっちが銭湯で｡

その辺りに古い井戸もあったよな｡

そうだな うん… そうだな｡

思い出すな…｡

あっちも見てみるか｡

中野｡

俺は…
お前に謝らなきゃならんことがある｡

(中野)曜子さんに…
結婚を申し込もうと思ってる｡

(勝一郎)曜子のご両親が
許すはずがないだろう｡

お前は日本人じゃない｡

お前は台湾人だ｡ 二等国民なんだ｡

二等国民などと 俺は絶対に
言ってはならんことを言ってしまった｡

取り返しのつかんことを…｡

この60年 俺はずっと後悔してきた｡
ずっと…｡

ばかだな そんなことを気にしてたのか？

中野 すまん…｡

俺は医者として頑張ってきた｡

息子も２人 いい女房もいる｡

いい女房か？
ああ｡

そうか…｡

♬～

エリック｡

私ね 来てたの｡

え？

４年前 台湾中部大地震の時｡
エリックを探しに｡

エリック 台中の出身だって言ってたから
だから…｡

♬～

春香｡

僕と… つきあってほしい｡

春香に つきあってる人がいるのは
分かってる｡

でも地震の時
僕は 春香を探しに神戸へ行って➡

春香は台中に来てくれた｡

僕たちは きっと深い縁がある｡

それより僕は春香を 春香のことを…｡

エリック！

ごめん 私… 婚約してるの｡

ごめん｡

結婚するの？

どっちが先？

９年前 僕と出会った時
もう彼とも出会ってた？

まだ｡

あの時 春香が
僕の電話番号を無くさなかったら➡

僕たち つきあってた？

かもしれない｡

僕は友達にはなれない｡

好きな人とは友達にはなれないよ｡

元気で 春香｡

(ｻﾁｺ)いらっしゃい！ 安西さん｡
どうぞ どうぞ｡

ユキちゃん 呼びますね｡

どうぞ どうぞ｡

あの２人 姉弟なんだって？

やだ 違いますよ｡

≪(ユキ)安西さん｡

お待ち遠さま｡

行こうか｡

安西さん あのね ケビンも呼んでいい？

ほら 私の弟｡

ケビン まだ晩ごはん食べてないから｡

ふざけるな｡
え？

何で お前の男
連れてかなきゃいけないんだよ｡

男？ 何で？
安西さん ケビンは弟｡

信じるわけないだろう！
安西さん 何で…？

いいか 勘違いするなよ｡

俺は お前に
ほれてるわけじゃないからな｡

お前は…
ただの台湾人のホステスなんだよ！

♬～

よっしゃ～ 着いた｡

春香 こちら うちのママとパパです｡

入って｡

じいちゃん ばあちゃん いるかな｡

紹介しますね
私のばあちゃんと じいちゃんです｡

遠い所まで よくいらっしゃいました｡

♬～(歌声)

行こうか｡
うん｡

♬～(歌声)

ここ座って｡

♬～(歌声)

私… エリックと別れたの｡

うん 知ってたよ｡

そっか…｡

<こうして ９年前の恋は終わった>

では 私は担当の場所に向かいます｡
後はお願いします｡

はい よろしくお願いします｡
はい｡

わっ！

あら ハハハ…｡

♬～

♬～

<やっと ここまで来た｡➡

そして 台湾の人々のために➡

すばらしい新幹線を
作らなければならない｡➡

開業まで…>

あと１年…｡

携帯 鳴ってるよ！

もしもし…｡ Hello.

(電話が切れる音)

今日も ご安全に！
(一同)ご安全に！

You don't think I did it？

結婚が遅れるってことだろ｡
結婚だけじゃないでしょ！

Create a Shinkansen
that will be the pride of Taiwan.

♬～

♬～

(常林)ん？

(くみ子)助けて下さい！
はい？

すいません こんな時に｡
ど… どなたですか？

田中くみ子と申します｡
実は 外に出られなくて➡