All language subtitles for 岸辺露伴は動かない#05
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1
00:00:42,000 --> 00:00:48,340
♬~(「通りゃんせ」)
2
00:00:48,340 --> 00:00:51,810
[ 回想 ]
(岸辺露伴)「場所」というのは 重要だ。
3
00:00:51,810 --> 00:00:57,616
よく 幽霊は「人」に憑くというが
妖怪は「場所」に憑くというだろ。
4
00:00:57,616 --> 00:01:02,354
「坂」というのは そういう「場所」の一つだ。
5
00:01:02,354 --> 00:01:04,389
気をつけた方がいい。
6
00:01:04,389 --> 00:01:06,889
(泉 京香)「六壁坂」…。
7
00:01:09,227 --> 00:01:11,727
「坂」かぁ…。
8
00:01:18,370 --> 00:01:22,370
「平坂」。
ここだ。
9
00:01:27,379 --> 00:01:31,383
あれっ? 坂じゃない。
10
00:01:31,383 --> 00:01:36,283
≪(犬の鳴き声)
(シャッター音)
11
00:01:37,990 --> 00:01:40,290
ふぅ~ん…。
12
00:01:45,330 --> 00:01:48,030
≪(猫の鳴き声)
13
00:02:02,347 --> 00:02:05,250
「『平坂』の怖い話。➡
14
00:02:05,250 --> 00:02:09,688
決して振り返ってはいけない!➡
15
00:02:09,688 --> 00:02:14,026
振り返ると 戻れない。➡
16
00:02:14,026 --> 00:02:18,026
『かごめかごめ』が聞こえる時」。
17
00:02:19,831 --> 00:02:21,900
「かごめかごめ」?
18
00:02:21,900 --> 00:02:24,369
♬~(「通りゃんせ」)
19
00:02:24,369 --> 00:02:26,705
はっ…。
20
00:02:26,705 --> 00:02:30,208
あ… これ「通りゃんせ」だ。
21
00:02:30,208 --> 00:02:35,008
っていうか 振り返っちゃったし。
22
00:02:36,648 --> 00:02:39,251
ここも ハズレかな~。
23
00:02:39,251 --> 00:02:42,351
♬~(「通りゃんせ」)
24
00:02:43,989 --> 00:02:49,494
♬~(「かごめかごめ」)
25
00:02:49,494 --> 00:02:52,798
はっ…。
(風の音)
26
00:02:52,798 --> 00:02:57,169
えっと… なんか…。
27
00:02:57,169 --> 00:03:13,685
♬~(「かごめかごめ」)
28
00:03:13,685 --> 00:03:16,521
ん?
29
00:03:16,521 --> 00:03:21,359
≪(犬の鳴き声)
はい もしもし。
あっ 会議の議事録!
30
00:03:21,359 --> 00:03:25,831
ああ~ すいません! すぐやります。
はい!
31
00:03:25,831 --> 00:03:32,404
ヤバイ! 忘れてた~!
≪(犬の鳴き声)
32
00:03:32,404 --> 00:03:43,982
♬~
33
00:03:43,982 --> 00:03:48,320
≪こんにちは~。 泉で~す。
34
00:03:48,320 --> 00:03:50,320
≪(扉の開閉音)
35
00:03:55,193 --> 00:04:00,332
(息をのむ音)
先生ッ!
まさか 夜逃げですか…?
36
00:04:00,332 --> 00:04:03,235
破産しちゃったから…。
37
00:04:03,235 --> 00:04:07,672
大丈夫です。 前借りの件は
編集長から 経理に頼んでありますし➡
38
00:04:07,672 --> 00:04:10,575
漫画のネタも
私 いろいろ集めてますから➡
39
00:04:10,575 --> 00:04:13,011
どんどん描いて この家 守りましょッ!
40
00:04:13,011 --> 00:04:17,682
ありがたいね
僕の家のことを そんなに心配してくれて。
41
00:04:17,682 --> 00:04:21,353
当然ですよォ。 私 ここ好きですもん。
42
00:04:21,353 --> 00:04:25,223
なんか 落ちつくっていうか
ホッとするんですよねェー。
43
00:04:25,223 --> 00:04:29,227
泉くん ここは
君のカフェじゃあないんだぞ。
44
00:04:29,227 --> 00:04:33,932
とにかく 夜逃げは
やめましょう 先生。
違う 取材だッ。
45
00:04:33,932 --> 00:04:37,135
ああ~!
えっ いつからですかぁ?
46
00:04:37,135 --> 00:04:41,306
あしたから。
そうだな… 2~3日くらいで戻る。
47
00:04:41,306 --> 00:04:46,645
次の号の締め切り あさってですけど。
いつもどおり あしたには上がるよ。
48
00:04:46,645 --> 00:04:48,980
さっすが 先生。
49
00:04:48,980 --> 00:04:54,280
でも 取材って 「六壁坂」ですか?
50
00:04:56,855 --> 00:05:01,560
どこから その名前が出てきた?
フフン 調べたんです。
51
00:05:01,560 --> 00:05:05,560
先生が話してた
「危ないランニング男」のこと。
52
00:05:07,666 --> 00:05:11,536
先生が言ってたとおり
大事件には なってなかったですけどォ➡
53
00:05:11,536 --> 00:05:16,074
記事の中に 「六壁坂村」って出てきて。
54
00:05:16,074 --> 00:05:20,679
ほら 先生 「坂には気をつけろ」とか
言ってたじゃないですかぁー。
55
00:05:20,679 --> 00:05:25,679
だから 妖怪伝説のために買い占めた
「場所」って そこなのかなーって。
56
00:05:30,689 --> 00:05:34,559
ちょっと思っていたんだが
君 案外 カンがいいな。
57
00:05:34,559 --> 00:05:37,462
フフン いや~ 担当編集として➡
58
00:05:37,462 --> 00:05:40,966
作家さんのことは
いろいろ知っておかないと。
59
00:05:40,966 --> 00:05:44,636
(小声で)特に露伴先生は。
なんだッ。
60
00:05:44,636 --> 00:05:50,336
あ おいしいケーキ買ってきました~。
だから ここは君のカフェじゃあない!
61
00:05:52,978 --> 00:05:59,150
でもォ~ 六壁坂は
あんまり期待できないと思いますよ?
62
00:05:59,150 --> 00:06:04,322
どうして。
全然 情報がないんです 妖怪伝説の。
63
00:06:04,322 --> 00:06:09,995
「伝説があったらしい」っていうだけで
具体的なことが出てこないっていうか。
64
00:06:09,995 --> 00:06:12,797
普通 「こういう現象がー」とか➡
65
00:06:12,797 --> 00:06:16,334
「こんな不思議なことがー」とか
あるじゃないですかぁ。
66
00:06:16,334 --> 00:06:18,670
そういうのがないんですよねー。
67
00:06:18,670 --> 00:06:22,874
ああ。 だから信憑性がある。
えっ?
68
00:06:22,874 --> 00:06:28,513
書くことも 話すことも
絶対に「タブー」ってことだ。
69
00:06:28,513 --> 00:06:32,117
今みたいに簡単に
情報が発信できない頃なら➡
70
00:06:32,117 --> 00:06:37,622
そのまま忘れられて
「あった」という事実だけが残る。
71
00:06:37,622 --> 00:06:42,294
ああ~ そぉーゆーのも
あるかもしれませんよねェー。
72
00:06:42,294 --> 00:06:47,165
でも やっぱり
分かりやすい方がいいと思うんですよ。
73
00:06:47,165 --> 00:06:51,369
で これ。
74
00:06:51,369 --> 00:06:57,669
都市伝説とか そういう系の話を
「坂道」で厳選したリストです。
75
00:07:06,651 --> 00:07:10,322
いかにも
ネットで集めたようなネタだなァー。
76
00:07:10,322 --> 00:07:13,224
でも 行けるところは行って確認してます。
77
00:07:13,224 --> 00:07:17,762
「坂」って書いてあっても 実は
「平らな道」だったとかもあったりして。
78
00:07:17,762 --> 00:07:22,334
別に傾斜してるかどうかは
重要じゃない。
えっ…。
79
00:07:22,334 --> 00:07:24,269
でも 平らだったら 坂じゃないですよォ。
80
00:07:24,269 --> 00:07:28,673
「坂」というのは 「境目」だという説がある。
81
00:07:28,673 --> 00:07:31,343
「境目」?
82
00:07:31,343 --> 00:07:39,951
「あるもの」と 「あるもの」を区切る…➡
83
00:07:39,951 --> 00:07:43,621
境界線。
84
00:07:43,621 --> 00:07:48,621
「あっち」と 「こっち」。
85
00:07:50,962 --> 00:07:56,301
踏み込んではいけない
関わってはならない線引きだ。
86
00:07:56,301 --> 00:07:58,236
よくあるだろう。
87
00:07:58,236 --> 00:08:01,773
絶対に見てはいけないものを見てしまう
「見るなのタブー」。
88
00:08:01,773 --> 00:08:05,043
あ~ 「鶴の恩返し」とか?
89
00:08:05,043 --> 00:08:10,482
「覗くな」 「開けるな」
あるいは…➡
90
00:08:10,482 --> 00:08:12,417
「振り返るな」。
91
00:08:12,417 --> 00:08:17,989
世界中にあるし 日本神話にも まさに
「境目」である「坂道」の話もあるしな。
92
00:08:17,989 --> 00:08:19,924
へぇ~。
93
00:08:19,924 --> 00:08:22,861
僕が今 興味を持っているのも
そういう「坂」だ。
94
00:08:22,861 --> 00:08:26,164
そして…。
95
00:08:26,164 --> 00:08:30,335
そのタブーを超えた先…。
96
00:08:30,335 --> 00:08:33,135
そこに ネタがある。
97
00:08:35,173 --> 00:08:38,143
もちろん 簡単に超えていいものじゃない。
98
00:08:38,143 --> 00:08:41,279
分かりました。
で どこから取材します?
あのなぁ…。
99
00:08:41,279 --> 00:08:43,748
ここ いいと思うんですよねー。
100
00:08:43,748 --> 00:08:48,748
転ぶと なんと 10年以内に死んでしまう
という呪いの坂道。
101
00:08:51,289 --> 00:08:53,758
10年もあれば 死ぬヤツも出るだろうな。
102
00:08:53,758 --> 00:08:56,628
君 いいから帰れ。 僕は描き始めたいんだ。
103
00:08:56,628 --> 00:08:59,964
いや でもォ。
あしたまでに 原稿を上げるんだからな。
104
00:08:59,964 --> 00:09:02,767
いや そうですけど…。
え~い いいからァ!
105
00:09:02,767 --> 00:09:05,303
ちょっと 足踏みましたよォ。
何ィ!?
106
00:09:05,303 --> 00:09:10,141
いや… いやだ… ぐぐぐ
あっ! ハァ ハァ…。
107
00:09:10,141 --> 00:09:12,341
どうぞ。
要らないッ。
108
00:09:14,979 --> 00:09:16,979
も~…。
109
00:09:23,988 --> 00:09:26,491
もォ~!
110
00:09:26,491 --> 00:09:28,691
ハッ! ケーキ!
111
00:09:32,263 --> 00:09:35,563
ハァ… せっかく調べたのに。
112
00:10:05,964 --> 00:10:09,300
[ 回想 ]
「坂」というのは
「境目」だという説がある。➡
113
00:10:09,300 --> 00:10:13,171
絶対に見てはいけないものを見てしまう
「見るなのタブー」。➡
114
00:10:13,171 --> 00:10:15,471
「覗くな」 「開けるな」
あるいは…。
115
00:10:17,175 --> 00:10:20,645
「振り返るな」…?
116
00:10:20,645 --> 00:10:23,648
あ そっか。
117
00:10:23,648 --> 00:10:28,520
「あそこ」
「坂道」じゃないから ボツにしたんだ。
118
00:10:28,520 --> 00:10:30,520
でも…。
119
00:10:33,224 --> 00:10:35,224
よしッ…!
120
00:10:43,668 --> 00:10:48,339
(ノック)
≪(乙 雅三)ごめんください。➡
121
00:10:48,339 --> 00:10:52,639
岸辺露伴先生 ご在宅でしょうか。
122
00:10:54,212 --> 00:10:56,214
≪突然 すいません。➡
123
00:10:56,214 --> 00:11:00,919
私 株式会社エムエスリゾートの
乙と申しまして➡
124
00:11:00,919 --> 00:11:05,356
あのォ… ちょっと ご相談がありまして
そのォ~…➡
125
00:11:05,356 --> 00:11:08,356
「六壁坂村」のことで…。
126
00:11:16,000 --> 00:11:22,707
≪お忙しいところ 大変 すみませんが
お話だけでも聞いて頂けると。➡
127
00:11:22,707 --> 00:11:26,707
あの~… 六壁坂につい…。
128
00:11:28,580 --> 00:11:30,582
はい。
129
00:11:30,582 --> 00:11:36,254
あ… 岸辺… 露伴先生ですよね。
130
00:11:36,254 --> 00:11:39,657
突然にすいません。
はじめまして。 ヘヘ…。
131
00:11:39,657 --> 00:11:45,330
あの~ 株式会社エムエスリゾート企画
営業部の…。
132
00:11:45,330 --> 00:11:47,330
ヘブンズ・ドアー。
133
00:11:49,000 --> 00:11:51,000
(へたり込む音)
134
00:11:53,871 --> 00:11:58,509
いきなりですまないが 六壁坂がらみは
ちょっと前例があるんでね➡
135
00:11:58,509 --> 00:12:01,209
名刺代わりに読ませてもらう。
136
00:12:05,183 --> 00:12:10,054
「乙 雅三 1980年生まれ。
出身は…」。
137
00:12:10,054 --> 00:12:14,054
いや 生い立ちはいいな。
もっと最近の…。
138
00:12:17,695 --> 00:12:21,032
「六壁坂村プロジェクト。➡
139
00:12:21,032 --> 00:12:25,032
初めてのプロジェクトリーダーになる」。
140
00:12:29,374 --> 00:12:33,978
「交渉が難航している地主に
また あいさつに行ったら➡
141
00:12:33,978 --> 00:12:38,483
岸辺露伴という漫画家に
全部売ってしまったという。➡
142
00:12:38,483 --> 00:12:40,418
ありえない!➡
143
00:12:40,418 --> 00:12:45,657
当然 土産の高級メロンは取り返したが
帰り道には迷うし 最悪。➡
144
00:12:45,657 --> 00:12:50,328
腹立って メロンは投げ捨てた」。
ハッ…。
145
00:12:50,328 --> 00:12:54,198
「部長も怒って
土地を買い取って来いと言う。➡
146
00:12:54,198 --> 00:12:58,670
確かに 漫画家が持っていても
しょうがない土地だ。➡
147
00:12:58,670 --> 00:13:03,541
うまくいけば 地主と交渉するよりも
楽で安いかもしれない」。
148
00:13:03,541 --> 00:13:08,241
なるほど… 悪いが 売る気はないよ。
149
00:13:10,014 --> 00:13:16,014
とにかく 問題はないようだが
一応 書いておくか。
150
00:13:22,026 --> 00:13:25,826
「岸辺露伴には 危害は加えない」。
151
00:13:34,639 --> 00:13:39,444
「私は 人に背中を見られるのが嫌だ」。
152
00:13:39,444 --> 00:13:47,652
♬~
153
00:13:47,652 --> 00:13:53,324
「他人に背中を見られてはいけない。
絶対にダメだ。➡
154
00:13:53,324 --> 00:14:00,024
理由はない。
だが 背中を見られるのは絶対に嫌だ!」。
155
00:14:03,334 --> 00:14:10,334
人は みな 本人にしか分からない
悩みや恐怖を持っているな。
156
00:14:17,849 --> 00:14:20,785
(本が閉じる音)
あれ…?
157
00:14:20,785 --> 00:14:26,023
あ… 今 私 何…。
158
00:14:26,023 --> 00:14:29,360
あっ そうだ 名刺だ。
いや もういいよ …分かったから。
159
00:14:29,360 --> 00:14:34,198
「六壁坂村の山を買いたい」
というんだろう。
えっ!?
160
00:14:34,198 --> 00:14:40,638
あ… うう… まあ そうなんですけど…
どうして それを?
161
00:14:40,638 --> 00:14:43,975
やっぱり その… 漫画家さんって こう➡
162
00:14:43,975 --> 00:14:49,275
観察眼とか いろいろ…
アレですか。
163
00:14:50,848 --> 00:14:56,654
あの~… いかがでしょうか?
ご検討頂く余地とか あったりしますか?
164
00:14:56,654 --> 00:15:00,458
いや…
悪いが 六壁坂は…。
165
00:15:00,458 --> 00:15:04,658
六壁坂は… 何でしょう?
166
00:15:07,165 --> 00:15:13,465
そうだな… まあ…
立ち話もなんだから 中で。
167
00:15:18,876 --> 00:15:21,345
どうぞ。
168
00:15:21,345 --> 00:15:24,682
いや… どーぞ!
169
00:15:24,682 --> 00:15:26,684
後から ついていきます。
170
00:15:26,684 --> 00:15:28,984
アハッ…。
171
00:15:43,968 --> 00:15:46,003
どうぞ。
あ はい。
172
00:15:46,003 --> 00:15:49,640
いや もう今 こう…
入りかけてますから➡
173
00:15:49,640 --> 00:15:52,940
そんなに お気になさらずに
どーぞ!
174
00:16:01,986 --> 00:16:03,986
ウフフフ…。
175
00:16:05,656 --> 00:16:11,956
[ 心の声 ]
この男…
僕の家まで ずっと こうやって来たのか?
176
00:16:19,770 --> 00:16:22,370
(扉が閉じる音)
177
00:16:43,628 --> 00:16:45,628
よしッ!
178
00:16:56,207 --> 00:17:00,077
それで… アレですか。
179
00:17:00,077 --> 00:17:07,151
先生が 六壁坂村の山林を購入されたのは
何か投資とか そういう…?
180
00:17:07,151 --> 00:17:10,054
いや 仕事に必要でね。
181
00:17:10,054 --> 00:17:14,659
でも 確か
お仕事は「漫画家」…。
そうだよ。
182
00:17:14,659 --> 00:17:17,328
あ あ… 漫画に その 必要なんですか?
183
00:17:17,328 --> 00:17:20,998
山2つ 3つの… 土地が?
184
00:17:20,998 --> 00:17:22,998
必要だねぇ。
185
00:17:24,669 --> 00:17:31,309
ああ… 最近は 漫画もねぇ
そういう… アレですかねぇ?
186
00:17:31,309 --> 00:17:36,509
そういう アレだね。
ハハッ… へぇ~…。
187
00:17:40,117 --> 00:17:42,117
(ティーカップを置く音)
188
00:17:44,855 --> 00:17:47,555
どうぞ。
189
00:17:49,627 --> 00:17:52,327
恐れ入ります。
190
00:17:57,301 --> 00:18:01,301
冷めないうちに。
191
00:18:05,476 --> 00:18:08,676
アッハ…
紅茶ですね エヘヘ。
192
00:18:17,855 --> 00:18:39,610
♬~
193
00:18:39,610 --> 00:18:41,910
いただきます…。
194
00:18:44,281 --> 00:18:46,481
(紅茶を飲む音)
195
00:18:48,119 --> 00:18:52,289
乙くん… だったか。
196
00:18:52,289 --> 00:18:56,589
好奇心から尋ねたいんだが…
いいかな?
197
00:18:58,162 --> 00:19:00,998
何でしょう?
198
00:19:00,998 --> 00:19:07,498
「背中」に何か…
見られると 困ることでも?
199
00:19:10,641 --> 00:19:17,941
さあ…? 見られたこと ないんで。
200
00:19:21,285 --> 00:19:25,285
[ 心の声 ]
ちょっと待て。 何だ あれは…。
201
00:19:28,993 --> 00:19:31,993
おもしろすぎる…ッ!
202
00:19:33,798 --> 00:19:43,598
♬~
203
00:19:49,947 --> 00:19:51,882
おかしいな。
204
00:19:51,882 --> 00:19:54,819
どうされました?
ああ…。
205
00:19:54,819 --> 00:20:00,224
一応 土地の権利書を確認しておこうと
思ったんだが 見当たらない。
206
00:20:00,224 --> 00:20:02,960
ええっ!?
207
00:20:02,960 --> 00:20:06,831
いや… それちょっと…
いや すごく マズいですよ。
208
00:20:06,831 --> 00:20:10,634
うん 困ったな。
209
00:20:10,634 --> 00:20:13,304
金庫もバッグも探したんだが…。
210
00:20:13,304 --> 00:20:17,141
ハッ!
もしかすると 2階の書庫かもしれない。
211
00:20:17,141 --> 00:20:21,779
君… 悪いが
手伝ってもらえると助かるんだが。
212
00:20:21,779 --> 00:20:24,279
あ… は はい。
213
00:20:26,617 --> 00:20:28,617
書庫の鍵。
214
00:20:43,667 --> 00:20:47,967
(鍵を落とす音)
おおっと 慌てすぎだな 失礼。
215
00:20:56,680 --> 00:20:58,680
どーぞ。
216
00:21:01,185 --> 00:21:03,120
…どうも。
217
00:21:03,120 --> 00:21:06,620
書庫 2階でしたよね。
お先に どーぞ。
218
00:21:08,359 --> 00:21:10,427
…はい。
219
00:21:10,427 --> 00:21:17,034
♬~
220
00:21:17,034 --> 00:21:24,708
うっ… ううっ…
ハァ ハァ ハァ…。
221
00:21:24,708 --> 00:21:30,381
うう… うっ… う う…。
ハァ。
222
00:21:30,381 --> 00:21:34,985
うっ ううっ… うっ。
ハァ。
223
00:21:34,985 --> 00:21:43,661
♬~
224
00:21:43,661 --> 00:21:45,661
(鍵を開ける音)
225
00:21:51,535 --> 00:21:54,535
何か…。
226
00:21:56,240 --> 00:22:00,110
背中が…。
え?
227
00:22:00,110 --> 00:22:02,610
背中が… 何か?
228
00:22:04,949 --> 00:22:06,884
かゆいッ。
229
00:22:06,884 --> 00:22:10,354
ああ… 何だ これェ~。
230
00:22:10,354 --> 00:22:12,289
ちょっと たまらないなぁ。
231
00:22:12,289 --> 00:22:15,826
ああ~ッ もうちょっと… くっ!
232
00:22:15,826 --> 00:22:17,895
ぐあッ! くっそォ…。
233
00:22:17,895 --> 00:22:21,595
ぐうっ… くくっ… うっ…。
234
00:22:23,567 --> 00:22:30,267
君… ものすごく
失礼な頼みなんだが…。
235
00:22:33,244 --> 00:22:38,244
かき… ますか。
お願いできるかなあ~っ。
236
00:22:40,651 --> 00:22:42,651
いいですよ…。
237
00:22:45,522 --> 00:22:47,524
おっ… うっ!
238
00:22:47,524 --> 00:22:52,663
この先の この… く~ッ。
うああ… あっ。
239
00:22:52,663 --> 00:22:55,165
(背中をかく音)
あっあ…。
240
00:22:55,165 --> 00:22:57,101
ここですか。
そう!
241
00:22:57,101 --> 00:22:59,036
そうそうそうそう…。
242
00:22:59,036 --> 00:23:01,536
そこだッ!
243
00:23:07,344 --> 00:23:12,044
何だ…
別に どうって事…。
244
00:23:17,354 --> 00:23:20,190
おい…?
245
00:23:20,190 --> 00:23:22,226
終わった…。
246
00:23:22,226 --> 00:23:24,926
もう 終わりだ…。
247
00:23:26,697 --> 00:23:30,367
しっかりしろ。
悪かったよ…!
248
00:23:30,367 --> 00:23:34,171
好奇心をおさえられなくてね。
あやまる…。
249
00:23:34,171 --> 00:23:36,640
でも 背中には
何も問題ないようだが…。
250
00:23:36,640 --> 00:23:39,977
ダメだァァァァァッ!
251
00:23:39,977 --> 00:23:45,849
何だか わからないが… 見られたら
絶対にもう「終わり」なんだよーッ。
252
00:23:45,849 --> 00:23:49,586
おおお… 終わりなんだよォォォォーっ!!
253
00:23:49,586 --> 00:23:51,522
おい… 落ちつけ…。
254
00:23:51,522 --> 00:23:55,526
うわああああーッ!
ああ ああ…。
255
00:23:55,526 --> 00:23:57,995
ああ… ぐぐぐ…。
256
00:23:57,995 --> 00:24:00,030
あああーッ!!
257
00:24:00,030 --> 00:24:03,667
ああッ! 何かが… 剥がれる…。
258
00:24:03,667 --> 00:24:07,004
ああッ! おっ… ああーッ!
259
00:24:07,004 --> 00:24:08,939
待って!
何が…。
260
00:24:08,939 --> 00:24:11,475
待ってッ! ああッ!
うっ…。
261
00:24:11,475 --> 00:24:14,111
あ… ああ… 待っ…!
262
00:24:14,111 --> 00:24:16,680
ぐ… ぐうっ…。
263
00:24:16,680 --> 00:24:18,680
(剥がれる音)
264
00:24:23,554 --> 00:24:28,025
「六壁坂」… ハァ ハァ ハァ…。
265
00:24:28,025 --> 00:24:34,325
関わるんじゃ… なかった…。
266
00:24:38,135 --> 00:24:40,335
ああッ…。
267
00:24:45,642 --> 00:24:47,642
おい…。
268
00:24:50,981 --> 00:24:52,981
おいッ!
269
00:24:57,321 --> 00:24:59,790
(救急隊員の女)ここから段差があります。
(救急隊員の男)はい。
270
00:24:59,790 --> 00:25:02,493
(救急隊員の男)気をつけてね。
(救急隊員の女)下りま~す。
271
00:25:02,493 --> 00:25:04,428
(救急隊員の男)ゆっくりでいいよ
ゆっくり…。
272
00:25:04,428 --> 00:25:09,266
[ 心の声 ]
結局… 背中には 傷一つなかった…。➡
273
00:25:09,266 --> 00:25:12,266
一体 あれは…。
274
00:25:29,586 --> 00:25:33,886
≪露伴先生… 返してッ。
275
00:25:49,306 --> 00:25:52,306
露伴先生…。
276
00:25:54,645 --> 00:25:56,945
うッ…。
277
00:26:02,319 --> 00:26:08,492
どうして…。
今 救急車で…。
278
00:26:08,492 --> 00:26:18,502
♬~
279
00:26:18,502 --> 00:26:26,376
露伴先生 六壁坂… 返してッ。
280
00:26:26,376 --> 00:26:29,676
ヘブンズ・ドアー!
281
00:26:33,150 --> 00:26:35,619
何…?
282
00:26:35,619 --> 00:26:40,290
ねっ… 聞こえてます?
283
00:26:40,290 --> 00:26:45,963
今の何?
「ヘブンズ・ドアー」?
284
00:26:45,963 --> 00:26:58,475
♬~
285
00:26:58,475 --> 00:27:03,313
[ 心の声 ]
こいつは… 「乙 雅三」じゃあない。➡
286
00:27:03,313 --> 00:27:07,151
恐らく 彼に取り憑いていた「何か」…。➡
287
00:27:07,151 --> 00:27:10,787
それが 彼の「背中」を見た僕に…ッ。
288
00:27:10,787 --> 00:27:13,323
う… ああ。 ハァ…。
289
00:27:13,323 --> 00:27:17,323
ねぇ 返してよッ。
290
00:27:18,996 --> 00:27:21,498
うっ… うう…。
291
00:27:21,498 --> 00:27:27,004
六壁坂… 返してください。
292
00:27:27,004 --> 00:27:31,842
お前… 何なんだ 「返す」って。
293
00:27:31,842 --> 00:27:33,810
お前にか。
294
00:27:33,810 --> 00:27:39,110
「六壁坂は 六壁坂に」。
295
00:27:41,518 --> 00:27:43,518
は…?
296
00:27:45,956 --> 00:27:53,630
いいか もし よくある「すみかを奪われた」
というやつなら勘違いだ。
297
00:27:53,630 --> 00:27:56,466
僕は むしろ
お前たちのために買ったんだからな。
298
00:27:56,466 --> 00:27:58,502
それも 全財産をはたいてッ!
299
00:27:58,502 --> 00:28:01,638
感謝してほしいくらいだねッ。
300
00:28:01,638 --> 00:28:05,309
ふーん…。
301
00:28:05,309 --> 00:28:08,779
でも 返してよッ。
302
00:28:08,779 --> 00:28:10,847
お前…。
303
00:28:10,847 --> 00:28:13,647
(風で窓が揺れる音)
304
00:28:16,987 --> 00:28:18,922
(風で窓が揺れる音)
305
00:28:18,922 --> 00:28:20,857
はっ…。
306
00:28:20,857 --> 00:28:29,557
そうそう
気をつけないとねぇ… せ・な・か。
307
00:28:32,269 --> 00:28:35,606
すごいなあ~ッ。
308
00:28:35,606 --> 00:28:40,944
これに 六壁坂 出てくるんですかッ?
309
00:28:40,944 --> 00:28:44,615
いいなあ~ッ その「背中」 いい…。
310
00:28:44,615 --> 00:28:46,617
黙ってろ。
311
00:28:46,617 --> 00:28:49,953
ねぇ うるさい?
312
00:28:49,953 --> 00:28:53,653
耳栓してあげましょうか?
313
00:28:55,626 --> 00:29:00,426
ということは
無駄なんだろうな。
314
00:29:03,300 --> 00:29:05,300
あ~ 誰か
覗いてるッ!
315
00:29:08,171 --> 00:29:12,309
やっぱり 怖いは怖いのか。
316
00:29:12,309 --> 00:29:15,109
よかった。
317
00:29:25,322 --> 00:29:32,022
(時計の鐘の音)
318
00:29:44,808 --> 00:29:47,108
よいしょ…。
319
00:30:02,159 --> 00:30:06,463
あれ? 珍しいな…。
320
00:30:06,463 --> 00:30:08,398
(ノック)
321
00:30:08,398 --> 00:30:12,135
露伴先生 泉で~す。
322
00:30:12,135 --> 00:30:16,306
原稿 受け取りに来ました。
こんにちは。
323
00:30:16,306 --> 00:30:18,241
(ノック)
324
00:30:18,241 --> 00:30:21,978
あっ… 先生 よかった。
あの~ 原稿を受け取り…。
325
00:30:21,978 --> 00:30:24,648
あっ…
ありがとうございます。
326
00:30:24,648 --> 00:30:26,983
ああッ!
ちょちょちょちょちょちょちょ…。
327
00:30:26,983 --> 00:30:31,321
先生 あの これ 昨日の取材リストには
入れてなかったんですけど➡
328
00:30:31,321 --> 00:30:33,657
あの~ やっぱり
要らないと
気になって…。
言ったろう。
329
00:30:33,657 --> 00:30:35,992
君… しばらく
来なくていいからな。
330
00:30:35,992 --> 00:30:39,863
えっ…。
ちょっとォ! 露伴先生!?
331
00:30:39,863 --> 00:30:41,865
先生!
332
00:30:41,865 --> 00:30:46,002
も~ ホントに しばらく来ませんよー。
333
00:30:46,002 --> 00:30:48,002
フゥ…。
334
00:30:49,873 --> 00:30:52,573
なんか ちょっと
つかれてたっぽい…?
335
00:30:54,344 --> 00:30:56,344
フゥ…。
336
00:30:58,014 --> 00:31:01,351
ハァー…。
337
00:31:01,351 --> 00:31:05,021
お疲れですねぇ。
338
00:31:05,021 --> 00:31:10,321
背中 見せれば 楽になれたのに~ッ。
339
00:31:11,895 --> 00:31:17,033
で… 今度は泉くんが➡
340
00:31:17,033 --> 00:31:21,538
僕の姿をした お前を
背負うわけか。
341
00:31:21,538 --> 00:31:27,711
ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ…。
342
00:31:27,711 --> 00:31:29,646
ハァ ハァ…。
343
00:31:29,646 --> 00:31:32,149
ハァ…。
344
00:31:32,149 --> 00:31:34,349
返して。
345
00:31:35,986 --> 00:31:41,858
六壁坂… 返して…。
346
00:31:41,858 --> 00:31:44,995
ハァ ハァ…。
347
00:31:44,995 --> 00:31:48,799
絶対に嫌だね。
348
00:31:48,799 --> 00:31:57,340
あ お仕事終わったから
じゃあ 六壁坂 返します?
349
00:31:57,340 --> 00:32:00,243
だからッ!
350
00:32:00,243 --> 00:32:05,243
[ 心の声 ]
落ちつけ。
こいつに 「人」の理屈は通じない。
351
00:32:07,017 --> 00:32:11,354
[ 心の声 ]
六壁坂に よそ者が手をつけた。➡
352
00:32:11,354 --> 00:32:15,692
あるのは それだけだ。➡
353
00:32:15,692 --> 00:32:22,199
乙 雅三に くっついたのも
たまたまなのかもしれない。
354
00:32:22,199 --> 00:32:24,701
♬~
355
00:32:24,701 --> 00:32:27,037
(風の音)
356
00:32:27,037 --> 00:32:33,777
♬~
357
00:32:33,777 --> 00:32:38,615
[ 心の声 ]
確かなのは
こいつは納得しないかぎり➡
358
00:32:38,615 --> 00:32:42,319
僕の背中からは 離れない。➡
359
00:32:42,319 --> 00:32:47,157
そして いつかは背中を見られて 僕は…。
360
00:32:47,157 --> 00:32:52,796
(ノック)
≪(配達員)こんにちは お届けもので~す。
361
00:32:52,796 --> 00:32:55,398
しまった… 鍵ッ!
362
00:32:55,398 --> 00:32:57,998
(ドアノブが回る音)
363
00:33:03,006 --> 00:33:09,606
(扉が開く音)
364
00:33:12,015 --> 00:33:14,715
あ… どうも…。
365
00:33:16,353 --> 00:33:20,023
…言っても
無理だろうが➡
366
00:33:20,023 --> 00:33:22,623
気にしないでくれ。
367
00:33:25,695 --> 00:33:28,695
ああ… これ お荷物です…。
368
00:33:33,303 --> 00:33:37,303
そこに…
置いといてくれ。
369
00:33:40,477 --> 00:33:42,512
ご苦労さま。
370
00:33:42,512 --> 00:33:44,648
どうも。
371
00:33:44,648 --> 00:33:47,948
あっ これ
そこに落ちてましたよ。
372
00:33:59,195 --> 00:34:02,195
ハァ…。
373
00:34:04,334 --> 00:34:07,003
≪危なかったねぇ。
374
00:34:07,003 --> 00:34:13,303
≪ダメですよお~ 気をつけないとッ。
375
00:34:32,629 --> 00:34:35,465
≪ん? なになに?
376
00:34:35,465 --> 00:34:40,303
≪ハッハ…
昨日 徹夜で頑張ったもんねぇ。
377
00:34:40,303 --> 00:34:43,603
お疲れさまッ。
378
00:34:46,176 --> 00:34:48,778
ああ…。
379
00:34:48,778 --> 00:34:53,984
漫画を描くために徹夜したのは 初めてだ。
380
00:34:53,984 --> 00:34:58,788
あんなに じゃまされたこともな…。
381
00:34:58,788 --> 00:35:01,588
へぇ…。
382
00:35:03,326 --> 00:35:09,666
つまり お前は この岸辺露伴の…➡
383
00:35:09,666 --> 00:35:11,735
いや…➡
384
00:35:11,735 --> 00:35:16,135
漫画と読者を侮辱したッ。
385
00:35:18,675 --> 00:35:22,012
あれ? お出かけ?
386
00:35:22,012 --> 00:35:25,682
外 危ないですよ。
387
00:35:25,682 --> 00:35:29,019
お前を 六壁坂に返す。
388
00:35:29,019 --> 00:35:30,954
いや…➡
389
00:35:30,954 --> 00:35:32,889
捨てる。
390
00:35:32,889 --> 00:35:35,125
え?
391
00:35:35,125 --> 00:35:38,028
無理無理無理無理無理無理無理無理。
392
00:35:38,028 --> 00:35:41,031
エヘヘヘヘ…。
393
00:35:41,031 --> 00:35:54,511
♬~
394
00:35:54,511 --> 00:35:58,982
≪ああ 危ない危ない。
こっちが ひやひやしちゃうよお~ッ。
395
00:35:58,982 --> 00:36:01,982
行けッ! ハァ…。
396
00:36:03,853 --> 00:36:06,856
うっ…。
397
00:36:06,856 --> 00:36:11,156
う~ん…
ハァ ハァ…。
398
00:36:14,330 --> 00:36:18,001
ハァー…。
なに? 誰か 助けでも呼ぶ?
399
00:36:18,001 --> 00:36:22,338
ああ。 人じゃなくて タクシーだがな。
400
00:36:22,338 --> 00:36:27,010
座席に座っていれば
背中を見られずに移動ができる。
401
00:36:27,010 --> 00:36:33,310
ふ~ん。 でも 乗るの難しいと思うよ?
402
00:36:34,818 --> 00:36:37,954
車道まで行けるかなぁ。
403
00:36:37,954 --> 00:36:41,825
もっと狭い道だったら
よかったんですけどね。
404
00:36:41,825 --> 00:36:43,825
おしいッ!
405
00:36:49,566 --> 00:36:51,501
ああッ!
406
00:36:51,501 --> 00:36:58,641
うっ… ハァ ああ… ハァ ハァ ハァ。
407
00:36:58,641 --> 00:37:01,544
ハァッ ハァッ…。
408
00:37:01,544 --> 00:37:05,244
ああッ! ああ… ハァーッ。
409
00:37:06,983 --> 00:37:13,490
あ~あ 無理だな。
詰んじゃったよ。
410
00:37:13,490 --> 00:37:16,326
詰みだ 詰みだ!
411
00:37:16,326 --> 00:37:22,626
こんなとこ歩いたら 絶対に
背中を見られちゃうなあ~ッ! ハハッ。
412
00:37:24,200 --> 00:37:29,873
ハッ。 乙 雅三は
僕の家まで来た。
413
00:37:29,873 --> 00:37:33,276
ここを通って
来たんだろ?
414
00:37:33,276 --> 00:37:35,311
方法はある。
415
00:37:35,311 --> 00:37:41,811
≪(足音)
416
00:37:46,823 --> 00:37:48,823
(笑い声)
417
00:37:50,693 --> 00:37:52,962
ハァ ハァ…。
418
00:37:52,962 --> 00:37:56,833
こんなことします? 恥ずかしいなあ~ッ。
ハハハ…。
419
00:37:56,833 --> 00:38:00,837
でもね 露伴先生 一つ 忘れてますよ。
420
00:38:00,837 --> 00:38:06,976
「乙 雅三」の時は…
オレが じゃましなかったってこと。
421
00:38:06,976 --> 00:38:09,312
おい そこのバカ!
あぁ?
422
00:38:09,312 --> 00:38:13,612
それとも おめェ
マヌケか? おい。
何だァ!?
423
00:38:16,653 --> 00:38:18,588
ぐっ…。
う うっ!
424
00:38:18,588 --> 00:38:22,959
ハァ ハァ…。
ううう~ッ!
425
00:38:22,959 --> 00:38:26,329
うぐッ! ぐ ぐ ぐッ…。
ぬうッ…。 ああ…。
426
00:38:26,329 --> 00:38:29,232
うおあああああ…。
427
00:38:29,232 --> 00:38:32,702
ううっ… ぐっ うう…。
428
00:38:32,702 --> 00:38:36,573
ぐうっ…。 くっ… うっ…。
429
00:38:36,573 --> 00:38:40,944
うぐっ… ううっ うっ!
(剥がれていく音)
430
00:38:40,944 --> 00:38:43,644
ぐ…! ううッ!
431
00:38:45,281 --> 00:38:47,581
ヘブンズ・ドアー…!
(ページがめくれる音)
432
00:38:53,156 --> 00:38:56,456
(書き込む音)
433
00:38:58,628 --> 00:39:02,628
「振り返らない
歩きスマホをしない」。
434
00:39:06,502 --> 00:39:10,802
おい!
今 オレのこと言ったのか! ああッ!?
435
00:39:18,314 --> 00:39:20,316
残念だったな…。
436
00:39:20,316 --> 00:39:25,516
僕には 乙 雅三が持っていなかった
「ギフト」があるッ。
437
00:39:27,490 --> 00:39:29,993
うっ…。
438
00:39:29,993 --> 00:39:34,264
4時間で 3キロほどか…。
439
00:39:34,264 --> 00:39:37,600
ハッ 無理ですね。
440
00:39:37,600 --> 00:39:42,939
六壁坂 行くなんて
絶対に無理だッ。
441
00:39:42,939 --> 00:39:48,278
そうだな…。
≪(足音)
442
00:39:48,278 --> 00:39:53,950
もう諦めて 背中見せちゃいましょうよォ。
443
00:39:53,950 --> 00:39:59,122
ねぇ 見せましょうよ。 楽になれるからッ。
444
00:39:59,122 --> 00:40:05,628
≪(足音)
445
00:40:05,628 --> 00:40:07,964
≪先生?
446
00:40:07,964 --> 00:40:11,264
どうしたんですか?
そんなとこ 座り込んで。
447
00:40:12,835 --> 00:40:15,338
具合 悪いんですか?
来るな 泉くん!
448
00:40:15,338 --> 00:40:18,241
えっ?
大丈夫だ。
449
00:40:18,241 --> 00:40:20,276
でも… 顔色 良くないですよ。
450
00:40:20,276 --> 00:40:25,648
何でもないから
それ以上 近づかないでくれッ!
451
00:40:25,648 --> 00:40:30,987
先生!
「背中」 どうかしましたか?
452
00:40:30,987 --> 00:40:33,323
いや…。
でも 変ですよ。
後ろに何かあるんですか?
453
00:40:33,323 --> 00:40:35,658
いや いいから来るなッ。
ハハハ。
454
00:40:35,658 --> 00:40:39,529
露伴先生 見せちゃいましょうよッ。
455
00:40:39,529 --> 00:40:42,329
どうせ もう限界でしょう。
黙れッ!
456
00:40:44,334 --> 00:40:48,304
先生 やっぱり変ですって!
457
00:40:48,304 --> 00:40:52,675
ほ~ら 見たがってる。 フフ…。
458
00:40:52,675 --> 00:40:56,675
見せましょうよォ~っ。
459
00:41:02,018 --> 00:41:04,921
…ハッ。
460
00:41:04,921 --> 00:41:06,889
フフッ…。
461
00:41:06,889 --> 00:41:12,428
フハハハハハハハハハハハハ…。
462
00:41:12,428 --> 00:41:16,132
ハハハハハーハハハハ…!
先生?
463
00:41:16,132 --> 00:41:19,702
ハハッ… フッフ…。
いやぁ~。
464
00:41:19,702 --> 00:41:27,910
泉くん
「見るなのタブー」の話 覚えてるか。
465
00:41:27,910 --> 00:41:29,912
もちろんですよォ。
466
00:41:29,912 --> 00:41:33,649
「覗くな」 「開けるな」
あと 「振り返るな」。
467
00:41:33,649 --> 00:41:37,520
最初 ボツにしちゃったネタで
似た感じのがあったのを思い出して➡
468
00:41:37,520 --> 00:41:41,220
で 資料の新バージョン
作ったんですけどォ 「ここ」の。
469
00:41:42,992 --> 00:41:49,499
「平坂」の。
ああ… よくできてた。
470
00:41:49,499 --> 00:41:53,299
そうですかぁ? いやぁ~!
471
00:41:55,004 --> 00:42:01,677
「平坂で 『かごめかごめ』が聞こえる時
振り返ってはいけない。➡
472
00:42:01,677 --> 00:42:05,877
振り返った者は 『神隠し』にあう」。
473
00:42:07,550 --> 00:42:10,550
非常に おもしろいッ。
474
00:42:12,321 --> 00:42:15,024
ちゃんと読んでくれたんですねー!
475
00:42:15,024 --> 00:42:18,724
急に 「取材したい」ってメール来たから
びっくりしましたよ。
476
00:42:23,699 --> 00:42:27,370
この 「振り返ってはいけない」話は➡
477
00:42:27,370 --> 00:42:31,974
聖書にもあるし ギリシア神話にもある。
478
00:42:31,974 --> 00:42:34,644
日本の神話にも
似た話があってね➡
479
00:42:34,644 --> 00:42:37,146
その中で
「坂道」が出てくる。
480
00:42:37,146 --> 00:42:40,783
名前は…➡
481
00:42:40,783 --> 00:42:43,653
「黄泉比良坂」。
482
00:42:43,653 --> 00:42:48,391
あっ それも調べました。
黄泉の国につながってる坂道で。
483
00:42:48,391 --> 00:42:57,200
♬~
484
00:42:57,200 --> 00:43:00,970
「平坂」。
485
00:43:00,970 --> 00:43:07,510
ヨミ ヨモツ…
ひら坂。
486
00:43:07,510 --> 00:43:10,546
「黄泉比良坂」!
487
00:43:10,546 --> 00:43:13,316
字は違うけど そっか…!
488
00:43:13,316 --> 00:43:19,021
もちろん ここだけが
「比良坂」じゃあないんだろうが➡
489
00:43:19,021 --> 00:43:24,827
ここも… 「あの世」に
通じているッ!
490
00:43:24,827 --> 00:43:29,365
♬~(「通りゃんせ」)
そう思わせる何かがあるに違いないッ!
491
00:43:29,365 --> 00:43:32,635
へぇー なるほど!
492
00:43:32,635 --> 00:43:37,306
フン
それが何の…。
ハァ…。
493
00:43:37,306 --> 00:43:40,977
♬~(「かごめかごめ」)
494
00:43:40,977 --> 00:43:44,647
あ… 変わった?
495
00:43:44,647 --> 00:43:51,988
♬~
(「かごめかごめ」)
496
00:43:51,988 --> 00:43:55,324
泉くん!
はい!
497
00:43:55,324 --> 00:44:00,624
僕の「背中」が どうかしたかと
言っていたな。
498
00:44:02,999 --> 00:44:05,334
確かめてみてくれ。
499
00:44:05,334 --> 00:44:10,206
なんだぁ
結局 押しつけちゃうんだッ。
500
00:44:10,206 --> 00:44:24,353
♬~(「かごめかごめ」)
501
00:44:24,353 --> 00:44:29,153
お前…
振り返ったな。
502
00:44:31,961 --> 00:44:33,961
(ページがめくれる音)
503
00:44:38,167 --> 00:44:45,308
(風の音)
504
00:44:45,308 --> 00:44:51,480
♬~
505
00:44:51,480 --> 00:44:56,652
「平坂で 『かごめかごめ』が聞こえる時…」。
やめろ…。
506
00:44:56,652 --> 00:44:59,488
「振り返ってはいけない。➡
507
00:44:59,488 --> 00:45:02,992
振り返った者は
『神隠し』にあう」。
あああ…。
508
00:45:02,992 --> 00:45:06,362
岸辺… 露伴ッ!
509
00:45:06,362 --> 00:45:10,233
何か見えるかァ!?
あああ お前 最初からあーッ!
510
00:45:10,233 --> 00:45:13,002
いやぁ 別の手を考えてはいたよ。
511
00:45:13,002 --> 00:45:19,875
ヘブンズ・ドアーで
僕自身に「お前を忘れる」と書き込むとか。
512
00:45:19,875 --> 00:45:23,012
お前たちみたいな存在は
伝説と同じで➡
513
00:45:23,012 --> 00:45:26,349
忘れられたら
消えるんじゃあないか!?
514
00:45:26,349 --> 00:45:30,686
まあ やったことはない
…が!
515
00:45:30,686 --> 00:45:34,557
その前に こっちの伝説を
試す価値はあるッ。
516
00:45:34,557 --> 00:45:37,960
お前… お前だって どうなるか…!
517
00:45:37,960 --> 00:45:39,895
そうかもしれないな!
518
00:45:39,895 --> 00:45:45,835
だが… 余裕たっぷりのヤツが
慌てる姿は おもしろい!
519
00:45:45,835 --> 00:45:52,475
まったく…
顔を見れないのが残念だよーッ!
520
00:45:52,475 --> 00:45:55,511
うっ… うあ…
やめろォ! あっ。
521
00:45:55,511 --> 00:45:59,982
ああっ! ああ…
ああーッ!
522
00:45:59,982 --> 00:46:03,786
ああああああ…。
523
00:46:03,786 --> 00:46:12,995
うわああああああああああああああああ。
524
00:46:12,995 --> 00:46:16,195
やめろおおおおーッ!
525
00:46:28,010 --> 00:46:31,881
≪(犬の鳴き声)
んっ…。
526
00:46:31,881 --> 00:46:33,816
≪(犬の鳴き声)
あれっ?
527
00:46:33,816 --> 00:46:35,816
えっ 何で?
528
00:46:41,290 --> 00:46:44,193
どうかしたか?
えっ… いや…。
529
00:46:44,193 --> 00:46:46,629
今 「かごめかごめ」が
聞こえてませんでした?
530
00:46:46,629 --> 00:46:51,500
あれは 「通りゃんせ」だ。
え? そうでしたか?
531
00:46:51,500 --> 00:46:55,971
う~ん… でも やっぱり ここ「境目」かも。
532
00:46:55,971 --> 00:46:58,307
さっき 「変な感じ」もしたし。
533
00:46:58,307 --> 00:47:01,777
ここ 昔から
「不思議なこと」があったらしくて…。
534
00:47:01,777 --> 00:47:08,277
泉くん 「境目」は
むやみに踏み込むものじゃあない。
535
00:47:10,319 --> 00:47:12,988
帰る。 取材は終わった。
536
00:47:12,988 --> 00:47:15,324
えっ 見ただけじゃないですかぁ。
537
00:47:15,324 --> 00:47:17,660
十分だッ。
え~?
538
00:47:17,660 --> 00:47:20,329
それにしても… 君は あれだな➡
539
00:47:20,329 --> 00:47:23,799
「カンがいい」というより
「あたりやすい」タイプだな。
540
00:47:23,799 --> 00:47:29,004
あたりやすいって 何にですか?
ある意味… 感心するよ。
541
00:47:29,004 --> 00:47:31,040
おっ!
≪(犬のほえる声)
542
00:47:31,040 --> 00:47:33,040
「ある意味」だ。 褒めてないよ。
えっ。
543
00:47:34,744 --> 00:48:09,145
♬~
544
00:48:09,145 --> 00:48:11,345
(滴が落ちる音)
545
00:48:14,316 --> 00:49:11,616
♬~
546
00:50:32,588 --> 00:50:34,523
皆さん こんばんは。
547
00:50:34,523 --> 00:50:37,126
俳優の満島真之介です。
548
00:50:37,126 --> 00:50:41,597
驚きましたよね。
今日は スマホの画面でお送りします。
549
00:50:41,597 --> 00:50:46,168
これには
訳がありまして 僕 12月8日から➡
550
00:50:46,168 --> 00:50:49,505
ちょっと
不思議な出会いが続いていたんですよ。
551
00:50:49,505 --> 00:50:51,974
それを自分のインスタのアカウントに➡
552
00:50:51,974 --> 00:50:53,909
投稿してたんですね。
553
00:50:53,909 --> 00:50:57,646
ちょっと見て下さい。
554
00:50:57,646 --> 00:51:00,249
これとか…。
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