All language subtitles for Still.Life.of.Memories.2018.1080p.NF.WEB-DL.DDP2.0.x264-tG1R0_track3_[jpn]

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Original subtitles

(カラスの鳴き声)

(足音)

(小枝を踏む音)

(カメラのシャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(シャッター音)

(夏生(なつき))あっ…

フッ…

(夏生)気に入りました?

(怜)写真家の鈴木(すずき)春馬(はるま)さんって どんな方ですか?

(夏生)うちのギャラリー 一押しの写真家ですよ

あっ たぶん もうすぐ来ますよ

個展期間中は 毎日 ここに来てますので

(電話の着信音)

(電話の着信音)

あっ ごめんなさい

(電話の着信音)

はい ギャラリー・サンドルです

(春馬)個展 見に来てくれたんですね

ありがとう

鈴木です

(シャッター音)

(春馬)ちょっとカメラ変えようか

ちょっと… レフ もうちょっとこっち… うん

こっち上げて

オッケー こっち

(春馬)いいねいいね…

(モデルたちの笑い声)

(モデルたちの笑い声)

(モデルたちの笑い声)

結構バシャンってかけて

結構バシャンってかけて

(瑤子)「写真芸術」から 取材依頼が来てるけど どうする?

すごいじゃん

取材は苦手で…

すいません

(夏生)まったく 頑固なんだから

「写真芸術」なんて

お願いしたって 取材してくれないんだからね

(瑤子)このシリーズ まだ続けていくの?

(春馬)そうですね…

(瑤子)なんか あんたの写真って 心の傷に触るのよね

心の傷?

(瑤子)傷というよりは

なんか失われた痛みの記憶とでも 言えばいいのかしら

(電話の着信音)

はい ギャラリー・サンドルです

はい 鈴木です

で どのような写真を撮れば?

来週の月曜日 13時 分かりました

仕事の依頼?

そうかな

ファッション誌のグラビア?

いや モノクロフィルムで

個展のような写真を 撮ってほしいんだって

すごいじゃない 春馬

個展の写真 見て 気に入ってもらえたんだ

フフフ…

(水滴が垂れる音)

春馬の写真の理解者が増えるのは うれしいんだけどね…

(春馬)何?

なんか 寂しい気もする

(春馬)夏生…

この前ね 春馬の写真を 熱心に見てた人がいたの

キレイな女の人

私 うれしくって声をかけたの

そしたら その人 春馬の写真の前で

じっと目をつむっていたの

撮影を依頼された方?

どこへ行くんですか?

なんで モノクロの フィルムなんですか?

(ウィンカーの音)

(春馬)絵の具のにおい 懐かしいな

高校の美術教室を思い出します

アトリエですか?

何も答えてくれないんですね

(怜)2つ約束してください

(春馬)約束?

質問はしないでください

撮ったフィルムは 私にください

その2つを守ってください

(春馬)どういうことですか?

(春馬)で 何を撮れば?

ここを 撮ってください

ハッ… いきなり撮ってって 言われたって

どう撮っていいか…

あなたの写真に惹(ひ)かれました

あなたに撮ってほしくて

俺の写真のどこに惹かれたんです?

ハァー これも質問か

時間がなくなったように感じた

(春馬)時間がなくなる?

(シャッター音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

フィルムをください

自分で現像できるんですか?

質問しちゃいけないんでしたね

(春馬)以前 ギャラリーで 会いましたよね?

階段ですれ違った あの人ですよね?

1つだけ教えてもらいたいんです

俺の写真を見て 時間がなくなるって話なんですけど

(怜)あなたの写真を見てると 時間が消えていくの…

静けさの中に かすかに聞こえる音がしたの

(春馬)どんな音?

どうしたんですか?

(怜)すみません… この先に バス停がありますから―

そこから駅行きのバスに 乗ってください

ホントに大丈夫ですか?

(怜)1人にして

(ドアの開閉音)

(エンジンの始動音)

バスを待ってる人たちって なんかいいですよね

バスは 時間どおりに来ない

でも必ず来るのは知っている

なんか バスを 待ってるんじゃなくて

死を待ってるような気がしました

♪~

~♪

♪~

~♪

(キーボードの操作音)

ただいま

(春馬)おかえり

見て もらってきちゃった

(夏生)飲もう (春馬)ああ

よいしょ…

春馬 今日の仕事どうだった?

仕事?

ああ ただのブツ撮り

ただのって 春馬の作品みたいに って言ってたんでしょ

何 撮ったの?

なあ 夏生

(夏生)ん? 何?

(春馬)なんでもない…

やーだあ… 言いかけたことは言いなさい

夏生は 俺の写真から 何か音が聞こえる?

(夏生)フフ…

この音が聞こえるよ

(夏生)ん…

電気 消して

んっ… イヤだ

春馬 変だよ…

(春馬)ハァー

(鳥の鳴き声)

春馬!

最近ね すぐ涙が出ちゃうの…

空を見ても 風が吹いても

すぐ涙がこぼれちゃうの

そうなんだ

赤ちゃんができたからかな

えっ?

産むよ

うん

フッ…

(呼び出し音)

(春馬)あっ 待って

俺の方法で撮らせてほしい

(春馬)ここに座って

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(春馬)もうちょっと開こうか

(春馬)椅子 どけてみよう

そこ 座って

自由に動いちゃっていいよ

内側からでもいいから 指で触って…

自分の性器を

そう

こっちからも 開こう

もうちょっと腰上げて

そう いいよ

自由に動いて

(シャッター音)

(春馬)ハァ…

(踏切の警報音)

(ウィンカーの音)

(階段を上る音)

(ドアが閉まる音)

(鳥の鳴き声)

(呼び出し音)

あ… 来週の月曜日 午後3時にお願いします

(怜)どうして夕暮れなんですか?

(春馬)光が変わっていくんですよ

一瞬一瞬 闇に近づき 最後は闇に溶けていく…

あなたは 俺の写真が 好きだと言いました

はい 好きです

でも 写真を撮っただけでは 発端にすぎない

シャッターを押すだけなら 誰でもいい

今までの プリントさせてくれませんか?

自分で撮ったものを見たい

怒ったんですか?

(怜)あなたの指が好き

(春馬)指?

(怜)シャッターを切る あなたの指

それとシャッターの音が好き

私の生を刻む音

時間って いつのまにか 静かに流れていくけど―

あなたのシャッターの音は 確実に私の時間を刻むの

(怜)イッタ!

(春馬)フフフ… (怜)イッタ…

(怜)何?

いつものあなたらしくないから

あっ ちょっと… すいません

ここは 母のアトリエなの

お母さん 画家なんですか?

あの描きかけの絵が最後…

亡くなられたんですか?

入院してます

だから このままにしておきたいの

これでいいでしょう

ありがとう

画家は なぜ自画像を描くのかな…

写真家は?

写真 見せてほしい

作品として完成させたい

今日は これで…

撮ってもないのにもらえませんよ

ん… うっ…

どうしたの 夏生

どうした?

どこ行ってたの?

例のブツ撮りだよ

春馬 くさい…

何が?

どうしたの?

えっ?

春馬 血のにおいがするよ

(拍手)

(四方田)皆さんは―

最初に見た女性の性器を 覚えていますか?

自分が生涯の最後に見る 女性性器は―

誰のものであるかを 考えたことがありますか?

洞窟絵画からピカソまで―

人間の絵画の歴史の根底には 女性性器の表象が横たわっています

精神分析の大家である フロイトは―

それは全て人間が そこから生まれ出た場所だから―

だと説明しています

女性性器は 母親の肉体そのものであり―

本来は懐かしいもの 故郷のものであるがゆえに―

心理的に逆転して―

恐ろしいものに変転してしまった という考えです

哲学が もし 真理の探究であるとすれば―

それは女性の身体に似ていると 説いてきました

男性は真理を求めるが 女性は 自らが既に真理である

(怜)どういうこと?

(春馬)いつもの 月曜日の意味が分かった

あれっきり会えない気がして…

(怜)電話するって

(春馬)かかってこない気がした

金なんか要らない これからも撮らせてほしい

どうしても自分で 作品を完成させたい

あなたなら分かるだろ あの描きかけの絵なんだ!

(怜)アンリ・マッケローニ

きっかけは確かに彼の写真集だった

2人は ある日 ニースの画廊で出会ったの

同じ絵を見ていた…

そのあと気づいたら 2人は マッケローニの部屋にいて―

彼は 彼女の性器を撮ってたって

(夏生)遅かったね

起きてたんだ

(夏生)春馬 最近 全然 私を見てないね

一緒にいるのに 全然私を見てない

そんなことないよ

(夏生)そんなことある

なんか 空っぽな気がするんだよね

ちゃんと写真撮ってる?

(春馬)夏生 新しいテーマが見つかったよ

撮りたい写真が見つかったんだ

(夏生)何?

(夏生)何? これ

誰の?

(春馬)個展に来て仕事くれた

(夏生)ただのブツ撮りって このことだったの?

(春馬)誤解すんなよ 彼女とは何もない

何もないのに こんなの撮んの?

余計 許せない

(春馬)最初は 頼まれて撮ってたんだけど―

今は自分の作品にしたいと思ってる

(夏生)作品?

(春馬)やっと見つけた 俺の被写体なんだ

(夏生)分かんないよ 難しすぎて

(春馬)正直 俺も分からない

でも 何か感じるんだ

(夏生)そっか…

靴 脱ごっか

もう少し こっち

そう

散歩してくる

もうちょっと前に来て

オッケー

(シャッター音)

(シャッター音)

なんか違う気がする

ハァー

(ライターの着火音)

(煙を吐く音)

(春馬)大事なのは 時間だと思うんだ

一緒に過ごす時間の中で 撮り続けたい

(鳥の鳴き声)

早かったね

今日は撮らなかった

(夏生)私のせい?

(怜)そうじゃないわ

春馬 しばらく帰らないって

どんな音が聞こえるの?

何が?

春馬の写真から どんな音が聞こえるの?

よく分からないけど ただ耳を澄ましたくなるの

シャッターの音みたい

聞こえる?

ねえ 春馬

(春馬)何?

指 動かして

性器 撮りたいんでしょ?

私のでいいじゃん

あの人のじゃなくてさ 私のでいいじゃん

春馬

指 止めないで

春馬…

好き

フフッ…

(怜)どうして写真家になったの?

(春馬) 昔 1枚の写真を見て思った

ホントに その中に 入り込んでしまいたい

そこに住んでみたい写真があった

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(シャッター音)

(フィルムを巻き上げる音)

(春馬)オッケ 指で触ろうか

もっと開いて

もっと

(フィルムを巻き上げる音)

(フィルムを巻き上げる音)

手 どけて

いいよ

(春馬)ハァ…

ハァー

(水音)

写真が だんだん変わってきた

どんなふうに?

写真が女性性器から離れてきた

性器に見えないってこと?

(怜)うん…

すぐには分からないかも

何に見えんの?

目を閉じると 私の中が見えるような…

人は なんで 惹きつけられたものから―

心が離れるんだろう

美術館に来る人 見てると―

1枚の絵を見てた人が 次の絵に移ってゆく瞬間みたいな

何かに惹きつけられるときより 心が離れる瞬間に―

興味があるのかもしれない って思った

俺らの最後のカットってこと?

(怜)最後のシャッターの音…

(助産師)うー

そうそう 頑張れ 頑張れ 長く長く…

ハァ ハァ…

もう1回いける?

(息む声)

そうだよ 上手上手…

(医師)もうすぐ産まれますよ もうすぐ もうすぐですよ

もうすぐ もうすぐ はいはい…

もうすぐ産まれます もうすぐ もうすぐ はいはい…

産まれました はいはい… 生まれましたよ

(医師・助産婦) おめでとうございます!

(医師)女の子ですよ

(助産師)女の子だって 元気だよ

(医師)元気ですね

(夏生)ハァ ハァ…

(医師)はい 次 胎盤 出ますよ

(赤ちゃんの泣き声)

(助産師) はい おめでとうございます

赤ちゃんですよ

かわいい

私にも飲ませて

(雑巾を絞る音)

(怜)んっ…

(春馬の深呼吸)

(はなをすする音)

(はなをすする音)

(鳥の鳴き声)

んー

フフフ…

美希(みき) ドライブ楽しい?

おうち帰ろうね フフッ

(美希の泣き声)

(春馬)よいしょ…

どうしたの どうしたの おいで

どうしたの えっ?

おい どうした?

おい どうした?

(美希の泣き声)

(美希の泣き声)

(美希の泣き声)

オシッコじゃない?

(春馬)そうかな? (夏生)うん

おし… はい 美希

あー ごめんごめん… ちょっと待ってね

んっ

美希

オシッコしてないよ

(夏生の笑い声)

♪~

~♪

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