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Original subtitles

< ここは 1, 000円あれば➡

満足できるほど 酒を飲んで つまみを食べられる➡

という 立ち飲み屋である。

とある調査によれば➡

20代女性の 7割は ひとりで飲むことが あるという。

要するに ひとりで 酒を飲むこと自体は➡

今の時代において だいぶ 市民権を得た活動だと言える。

ところが ひとり酒の 楽しみ方に関して➡

店内に 貼られたメニューを 隅から 順番に読んでいくと➡

時間が潰せる とか…> ニュース 見た?

< お店の人や 他のお客さんと話す。

など さも 1人でいることを 紛らわすような方法が➡

推奨されている節も 見受けられる。

はて… ひとり酒の時間は 何か 時間を潰す方法を➡

見いださないと いけないものなのだろうか?

お店の人や 他のお客さんと 話したいから➡

一人で 酒を飲みに行くのだろうか?>

そんなことないでしょ。 ホントですって。

ちゃんぽんしたら 悪酔いするって➡

科学的に 根拠ないらしいですよ。 何情報?

ネットです。 だろうね。 じゃあ なんで➡

たくさんの種類の お酒を飲んだら 悪酔いするっていうわけ?

ただの 飲み過ぎですって。 えっ?

もう ビール 飲めない! ってなっても➡

まあ 日本酒なら飲める あっ ウイスキーなら飲める って➡

味を変えると 飲めちゃうから つい 飲み過ぎちゃう。

ただ それだけのことですって。

ありえるな…。

遥ちゃん。

なに?

怒ってる? 何が?

昨日のこと… ちょっと 飲み過ぎちゃって…。

べつに。

あっ 遥ちゃん 遥ちゃん! 遥ちゃん 遥ちゃん!

なに… どうした? いや ちょっと昨日➡

久々に 2人で飲んだら➡

ちょっと 飲み過ぎちゃって ちょっと…。 で なんかしたの?

いや~ まあ 少し 言い過ぎたといいますか➡

もうちょっと 女性らしい服装のほうのが➡

似合うんじゃない みたいな…。 最低 言語道断。

酒は飲んでも飲まれるな だよ。

でも 酔うために飲んでるのに➡

酔っちゃだめって おかしくないですか? んっ?

お酒って 酔うために 飲んでるんですかね?

えっ? 酔うために 飲むんだったら➡

お酒の種類 たくさん いらなくないですか?

まあね…。

お酒が おいしいから 飲むんじゃないですか?

お疲れさまで~す。 あっ。

お疲れさまで~す。 お疲れさま。

<五月女恵。

ひとりで 好きな場所に行き➡

ひとりで 好きなことをして➡

ひとりの時間を楽しむ。

そんな彼女を➡

ソロ活女子 と呼ぶ>

前から 気になっていた この店の名前…。

《そうだ お金は大丈夫かな?》

《小銭 オーケー。

1, 000円で ベロベロに酔えるほどの価格帯の➡

大衆酒場 せんべろ。

システムは 極めて ソロ活に向いている。

だからこそ 私は あえて 高みを目指して 挑戦する。

当たり外れ覚悟の ガチャガチャ。

毎回 初めての店に行く》

はい いらっしゃい! ≪いらっしゃいませ!

はい お客さん こっち。 はい。 はい。

《せんべろ立ち飲み屋。

入店直後は 油断してはいけない》

なに 飲まれますか? ハイボールで。 ハイボールで!

≪はい ハイボール! ≪はい。 《やはり きた。

せんべろ立ち飲み屋あるある その1。

入店直後に ドリンクの注文を 聞かれる。

考えておいて よかった~。

ドリンクを聞かれた瞬間に まごまごしていると➡

一瞬 変な空気が流れ 出鼻を くじかれる感じがする。

よし 五月女恵➡

確実に ソロ活によって フォースが 向上している。

さて 何を食べるか? ハムレット。

それが 問題だ…》

《お値段は 完全に せんべろ価格。

レバー系の料理が 推しなんだなぁ。

ここは その店の 実力と本気度が 一口で わかるものでいこう》

はい ハイボール。 あ~ わぁ~ ごめん。

煮込みと白レバー鉄板焼き ください。 煮込みと 白レバー鉄板焼き!

≪はいよ! はい。

《立ち飲み屋の マイルール。

つまみを頼むときは ひと品は 定番。

ひと品は その店の一推し。

せんべろでは つかの間の デジタルデトックスをする。

これが マイルール その2。

それでは➡

下町のハイボール いただきます》

あ~っ。

《う~ん よく わからないが➡

立ち飲み屋さんで飲むと ハイボールは 格別な味がする》

はい お待たせ 煮込み。

《これは これは おいしそうじゃないか。

では まず 定番の煮込みと…》

《よく 味が しみている。

これは 当たりの ガチャガチャじゃないか?》

はぁ~。

《毎日 お酒を飲まないと 生きていけない➡

というほどの 酒好きじゃないけど この手のお店は 大好きだ。

だって ここに 1人で来ている お客さんたちは➡

純粋に お酒を飲むことが 好きだと思うから。

誰かと 話したいわけじゃない。

騒ぎたいわけじゃない。

ただ 好きなお酒を 飲んでいる人たち。

いうなれば 究極のソロ活の姿が ここには あるような気がする。

だから 私も スマホの電源を切り➡

目の前の お酒と おつまみに 向き合う。

そして できるだけ 何も考えずに ボーっとする》

はい 白レバー お待たせ。

《うん さすが 一推しのつまみ。

チョイスに 間違いはなかった》

《ここに来ている お客さんの 心の中は➡

どうか わからないけど ただ 酔っ払いたいから➡

なんでもいいから 酒を飲む という感じじゃないんだよな~。

立ち飲みの いいところは➡

長居せず 純粋に 酒を楽しむところだ》

そういえばさ ニュース 見た?

あっ 見たよ~。

よく そこにいたお客さん 詐欺で 捕まっちゃったって…。

あ~ まさか 詐欺だとは思わなかったよ~。

う~ん。 《はぁ? 詐欺? 犯罪者かよ?》

確かに おしゃべりだったけどな~ 悪い飲み方じゃなかったよ。

あぁ 何度か話したけどさぁ いい酒飲みだったけどなぁ…。

いい酒飲みっていえばさぁ そこの隅で よく飲んでた➡

俺と同い年くらいの人 覚えてる?

あ~ 80代くらいの➡

いつも ハンチング帽 かぶってた お客さんでしょ?

そう。 最近 見かけねえなぁ。

死んじゃったんだよね? えぇ!?

そうなんだよ…。

そこの消防署入った すぐ… の アパートでさ…。

独り暮らしだったんだってさぁ。

孤独死ってやつ?

何日もたって 見つかったらしいよ。

黙って 俺らの話 聞いてたな~。

いい酒飲み いなくなっちゃったな~。

ホントだよ…。

明日は 我が身 ってね…。

お客さんは まだまだ 大丈夫だよ。

夢 持って 頑張ってんだから。 そうかね~?

今日は 何?

そんな バリっとした格好 しちゃって。

また 撮影だったの?

刑事ドラマの 捜査一課。

まあ 大勢の中の1人の 刑事だけどね。

ハハッ そっか。

ほんじゃあ 明日の朝 早いから➡

帰ります。 はい。

どうも。 はい。 ≪ありがとうございます!

≪ありがとうございます! ≪はい いってらっしゃい!

なに? 撮影って。

詳しいことは 知らねえんだけどさぁ➡

あの人 もともと 一流企業に 勤めてたらしいんだけど➡

リストラされて 何を思ったか 昔の夢だった 俳優になろうって➡

70過ぎて 今 役者 目指してんだってよ。

へぇ~ すげえ。 フフッ って言っても➡

まだ 大勢のうちの1人 みたいな感じらしいけどね。

そりゃ 大変だ。

《立ち飲み屋は➡

とんでもないドラマが行き交う 人間交差点じゃないか。

そして どんな人間だろうが➡

いい酒飲み というひと言で 受け入れてしまう。

そして どんな常連だろうと➡

必要以上には パーソナルスペースに 立ち入らない。

その距離感が 絶妙だ。

どんだけ 懐が深い 小宇宙なんだ》

それじゃあ 俺も帰るわ。 はい また よろしく。

また…。 はい ありがとう。

《常連だろうが なかろうが 長居は無用。

サッと飲んで サッと帰る。

この お客さんたちも➡

いろんなことを 抱えてるのかもしれない。

今日 悲しいことが あったかもしれない。

うれしいことが あったかもしれない。

喜びも悲しみも すべて忘れて ここにいる》

お嬢さん ビックリさせちゃって ごめんなさいね さっきは。

《お お嬢さん?

まあ この中だったら お嬢さんか…》

いや 全然…。

こんだけ お客さんがいるとさぁ いろんな人が いるんだよね。

全部 あとから聞くんだけどね➡

実は 悪いことしてたとか➡

夜逃げしたとか 孤独死してたとか…。

いろいろですね。

でもね 不思議なことに みんな➡

この店ん中では 全然 そんなふうに見えないわけ。

楽しそうに 飲んでるだけなんだよね。

みんな あとから聞くんだよ。

実はさ… って。

それを考えるとさぁ➡

みんな ここで 酒 飲んでるときだけは➡

1人の 単なる酒飲みなんだよね。

金持ちも貧乏も 女も男も➡

老いも若きも ないんだよ。

酒の前では みんな平等 ってことだよね。

おお いい言葉ですね。 ああ 誰か テレビで言ってた。

そうですか。 うん。

《誰が言ったかは 置いておいて➡

酒の前では 平等とは よく言ったものだ》

ごちそうさまでした。 はい またお願いしま~す。

≪ありがとうございま~す! ≪ありがとうございます!

はぁ~。

《よし この いい流れを止めずに 行こうではないか…》

《せんべろの だいご味は ハシゴ酒に あり。

もう1軒 チャレンジするのに 居酒屋ドラム缶とは➡

相手にとって 不足なし》

お一人? はい。 こちら どうぞ。 あっ はい。

《おっ せんべろ名物。

席に お金を入れておく キャッシュオン方式か…》

お飲み物は? チューハイで。 はい チューハイね。

《ここも なかなかの品数だな~。

悩ましい…。

しかし 私の腹は すでに 決している》

あと 煮込み ください。 はい。

《ソロ活名物 縛り食い。

煮込みで その店のポテンシャルと 本気度が わかる。

バイ メグミ サオトメ》

煮込みです。

250円 いただきます。 はい~。

《さあ この店の味は どうか?》

《お~ これは あっさり。

透き通り系 煮込み。

同じように見えても さっきのお店とは まるで別物。

今日は 出血大サービス。

2連チャンの 当たりガチャ》

はぁ~。 ≪いらっしゃ~い!

お一人ですか? はい。

こちら どうぞ。 あっ はい。

お飲み物は?

えっ… あっ えっと➡

じゃあ 生ビールで…。

はい 生ね。 はい…。

《慣れてないっぽいな…。

しようがない 最初は わかんない。

私も そうだった》

《いかんな ドリンクやフードを 写真に 撮ろうとしている。

この店は 撮影オーケーかどうか わからないのに…。

というか それより➡

早く おつまみの注文を決めないと また 変な空気になるよ…》

早く おつまみ 決めたほうがいいよ。

あと お金も用意して ボウルに入れておかないと➡

先に払わないと いけないから。 あと 写真ね➡

お店の人に聞いてから 撮ったほうがいいよ。

店によっては 嫌がるから。

あっ…。

ありがとうございます。

《ヤバい… 私としたことが 余計なことを 口走ってしまった》

はい どうぞ 生ね。

え~っと…。

250円ね。 250円… あっ じゃあ はい。

はい。 何にします?

じゃあ ポテトサラダとハムカツで。

ポテトサラダとハムカツで。 はい。 はい。

はぁ~。

ふぅ~。

《なんで 私が ホッとしなきゃいけないんだ。

まあ でも よかった スムーズに 事が運んで》

すみません 教えていただいて…。

あっ いいえ。

初めてで…。

私も この店 初めてです。

いえ 私 こういう 立ち飲み屋さんが 初めてで…。

あぁ… でも すぐ慣れるよ。

はい…。

《なんたることだ…。

私としたことが 見ず知らずの ソロ活初心者に 話しかけ➡

指導するとは おかしい…。

こんな人間だったか?

どちらかといえば➡

この子みたいな 感じだったと思うけど…》

常連さんが 多いんですね。

ああ そうかもね。

でも 結構 1人で飲んでいる人 多いから➡

ここだったら 1人で飲んでる➡

さみしい女 って思われなくって すみますね。

《あっ そうきたか…》

なんか 普通の居酒屋さんとか 焼き肉屋さんとか➡

1人で入ると 孤独な女って 思われそうで 行けなくて…。

恥ずかしいじゃないですか…。

《まるで 数年前の 私じゃないか…》

あっ すみません なんか 自分の話 しちゃった すみません。

誰も 見てないよ。 えっ?

自分が 思うほど 他人は 自分のこと気にしてない。

そうですかね…。

最近 外食した店で➡

隣に座っていた人のこと 覚えてる?

う~ん いや 覚えてないですね…。

それくらい 気にしてない。

2人以上の お客さんは 一緒にいる人との会話に夢中。

あ~ なるほど…。

でも 見られてたとして➡

1人で 飲んだり食べたりするのは 恥ずかしいかな?

恥ずかしくないですか?

好きなお店で 自分の好きなものを➡

飲んで食べることが 恥ずかしい?

なんか いい いいですよね。

なんか すごい 羨ましいな➡

なんか 自分に 自信があるような感じがして。

えっ 私が? はい。

そうかな?

《自信? 自分に 自信? 私が?

そんなわけない。 むしろ 真逆な人間だ。

あっ… そういえば…》

⦅五月女さんさぁ➡

すごく いい感じに 変わったよね⦆

《彩子さんが 私がソロ活をしてから 変わったって 言ってたなぁ。

変わった かな~?

確かに 必要もないのに➡

他のお客さんに 自分から 声をかけるなんて➡

昔は 考えられなかった。

思えば 子ども時代から➡

みんなで 一緒に 何かをすることが➡

得意なほうではなかった。

とはいえ 成長過程で 同級生や同僚との つきあいは➡

問題なく できるようになったと 思っていた。

しかし… 自分的には➡

仲がいいと思っていた同級生が 結婚したことを➡

あとから知り ショックを受けた。

そして その同級生が 私を 結婚式に呼ばなかった理由が➡

呼んでも 来なそうだから… だった。

みんな わかっていたのだ。

私が 自分に無理をして 人と 交わっていたことを…。

どう 生きていいのか わからなくなった私は➡

とりあえず 会社を 辞めようとしたが➡

上司が止め 私は 結局 契約社員になった。

そして そのとき声をかけてくれた 同僚の女性社員がいた。

彩子さんだ。

彩子さんは 私に こう言ったのだ。

人づきあいが 苦手なら➡

無理に つきあわなくて いいんじゃない?

うれしかった。

それから 1人で 行動するようになり➡

それが ソロ活となって 今がある》

リスペクト。

えっ リスペクト?

今日 勇気を出して 1人で この店に来たんでしょ?

まあ はい…。

だから リスペクト。

フフフッ ありがとうございます。

フフッ なんか うれしいです。

《彩子さん 彩子さんが 私にしてくれたように➡

私は 彼女の背中を 押せたかな…》

なに? いえ べつに…。

遥ちゃん 許してよ!

うるさい 近づかないで!

洋平くん。 はい。

お酒の前では みんな 平等。

えっ えっ どういうことですか? ちょっと 難しかったか。

えっ?

<今回 五月女恵がソロ活したのは➡

京急蒲田駅 商店街にある 立ち飲み屋➡

ドラム缶 蒲田店。

その名のとおり テーブルは ドラム缶。

チューハイは 150円から➡

つまみは 100円からと➡

酒飲みの財布に優しい せんべろ店だ。

常連客も多いが➡

1人で ふらっと立ち寄っても 違和感なく楽しめる。

そして もう1店舗は➡

その名も 最後の楽園 蒲田レバーランド。

その名のとおり➡

鮮度抜群の レバー料理が そろっている。

勇気を出して のれんをくぐり 1杯 飲めば➡

そこは 人情味あふれる楽園だ>

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