All language subtitles for 異世界居酒屋「のぶ」#06

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Original subtitles

(大将)ん~…

≪(ドアの開閉音)

(しのぶ)おはようございま~す

おはよう

大将 またレシピ書き直してる

ああ この「のぶ」が受けてるのは➡

アイテーリアにない材料で 物珍しい料理だからってだけで➡

いつかは 飽きられてしまうんじゃ ないかと思ってさ

そんなことないと思うけど

確固たる柱が欲しいんだよ

料亭「ゆきつな」で学んだことと このアイテーリアの「居酒屋 のぶ」

2つをつなぐ一本の柱

どうかな?

うん おいしい

ああ

私 しのぶが2人でやっている➡

「居酒屋 のぶ」>

いらっしゃいませ はいよ

普通の居酒屋ですが➡

私と大将だけが知っている秘密>

異世界が広がっているのです>

♬~

♬~

(戸が開く音)

いらっしゃいませ いらっしゃいませ

♬~

日本に つながっている>

さて… 仕入れ行ってくるね

ああ

大将 ん?

大将は自分の舌と腕を信じて

ああ 帰ってくるまでに 賄い 作っておくから➡

軽く食べてから 開店しよう

やった!

じゃ いってきます

≪(ドアの開閉音)

≪(ドアが開く音)

あれ? しのぶちゃん? 忘れ物?

(塔原)久しぶりやな 矢澤 塔原板長!

裏口に回らしてもうたで かまへんか?

ええ もちろんです どうぞ

いやあ なかなかええ店やないか

ありがとうございます

お前と お嬢さんが➡

急に「ゆきつな」を 飛び出してもうてから➡

どうなってるか思うたら 立派にやってるやないか

ああ その節はご迷惑をおかけして すいませんでした 板長

いや もう その「板長」言うの やめにしようや

お前も 一国一城のあるじなんやから

いや でも 俺に料理を仕込んでくれたのは➡

板長ですから

フッ 矢澤らしいな

今日は「ゆきつな」は どうされたんですか?

いや それがな…

今日は予約の席が 一件もないんや

一件もですか?

ああ 初めてや

先代の頃から 予約が途切れへんことだけが➡

自慢やったんやけどなあ

景気も悪いままで

新しい客がつかへんどころか➡

上客も一線 退かはったしな

ほいで 無理な借金やリストラやろ

一旦 歯車おかしなってもうたら もう全部が狂ってまう

気ぃ付いたら 手遅れや

それで 銀行の副頭取のご子息を➡

迎え入れるって話に なったんでしたね

その婿を呼ぼうにもやな➡

肝心の しのぶお嬢さんが いはらへんかったら➡

話になれへんがな すいません

いや お前が 連れ去ったわけやないやろ

いや でも こうやって 一緒に店をやってるんで

まあまあ 硬い話は抜きにしようや

まだ開店前やけど ビールの1杯ぐらい出せるやろ

はい 生でいいですか?

ああ

やっぱりビールはラガーやで

今は地ビールとかで➡

日本もエールが 飲めるようになったけど➡

やっぱり和食には ラガーが いちばん合う

昔から ラガービールお好きでしたもんね

うん

どうぞ おう ありがとう

いやあ うまい!

しかし 矢澤の店で 飲める日が来るとはな

どうやって ここを見つけたんですか?

興信所や

ここのことは 若社長も大女将も知ってはるで

えっ?

いやあ あの2人も ああ見えて 心配してはんねやがな

ただ まあ 近くまで来るには来たけど➡

どうしても のぞいてみる気ぃには ならはらへんかったみたいやわ

まさか お前と しのぶお嬢さんが 一緒に店やってるとは…

初めて聞いたときは びっくりしたで

いずれ ご挨拶に 伺おうかと思ってたんですが➡

ずっと忙しくしてて…

店 構えるっちゅうのは そういうもんや

ああ これ お通しです

おっ タコとワカメの酢の物か

どれ

うん うまいな タコがええのか?

最近 いい仕入れ先を見つけまして なるほど

このご時世に こんだけ しっかりしたタコを出す➡

居酒屋っちゅうのは 大したもんやぞ

ありがとうございます

それで塔原さん

注文は どうされますか?

そりゃ決まっとるやろ

今日 矢澤信之が➡

いちばん 俺に 食べさせたい料理を出してくれ

高校卒業してから ずっと 「ゆきつな」で働いてきたお前や

俺が教えたもんが どう育ったか 見せてくれ

分かりました

お待たせしました マコガレイの煮つけです

味に迷いがあるな

せやけど ええ迷いや

いい迷いですか?

俺の仕込んだ味と➡

自分の目指す味の間で 揺れ動いてる ちゃうか?

はい

客の好みに どこまで合わせるか

自分の味の根っこを どこに定めるのか

ましてや ここは 料亭やなく 居酒屋や

品のええ味だけが 正しいわけやない

まあ 俺も お前と おんなじ時分には➡

随分 悩んだもんや

そうだったんですか? そりゃそうやがな

意外です 塔原さんほどのお方が

「守破離」っていう言葉がある

学んで 壊して 巣立つ っていう意味や

(塔原)今のお前は「破」やな

俺の教えという殻を 破ろうとしている

いちばん大事なときや

壊して 巣立つ

答えは どこにも書いてないぞ

自分自身で見つけるんや

お客さんに育ててもらいながらな

はい 精進します

ところで矢澤 はい 何でしょう

さっきのタコやけどな… はい

タコとアンチョビと ニンニクと たかの爪を➡

一緒にオリーブオイルで 煮てくれへんか?

えっ?

いや アヒージョやがな アヒージョ

スペインのオイル料理の

塔原さんが和食以外を? いや 驚き過ぎやろ 矢澤

あの和食一本の板長が?

イタリアンもフレンチも食べるぞ

イタリアン フレンチ!? タピオカミルクティーも飲んだよ

ハハ… タピオカ!?

何 笑てんねん

すいません!

いや そりゃまあ 店では食べへんけどやな

ここは料亭やのうて居酒屋やろ

えっ でも アンチョビなんて しゃれたもの うちにはないですよ

アンチョビの代わりに 塩辛でもええわ

ええから 俺の言うとおりに作ってみい

はい

(塔原)タコは ゆでて 一口大に切る

ジャガイモもあれば 同じ大きさに…

ニンニクは みじん切りに スライスでもOK

たかの爪は輪切りな

(塔原)フライパンに オリーブオイルを引いて➡

アンチョビ代わりの塩辛 ニンニク たかの爪を入れて➡

軽く炒める

香りが出てきたら 残りの具材と➡

追加のオイルを足すんや

で 数分 煮立てれば 出来上がりや

はい

どうや この香り たまらんやろ? ええ

タコとジャガイモのアヒージョ

ワインのアテに ええんやが ビールにも よう合うぞ

味見してみい 矢澤 はい

なっ うまいやろ?

このタコは 少々 身がしっかりし過ぎてる分➡

ちゃ~んと うまみがあるからな

確かに ビールが進みそうですね

まあ いろいろ試してみるこっちゃ

お嬢さんに いろいろ相談しながらな

しのぶちゃんに?

おい お前 お嬢さんのこと 「しのぶちゃん」って

あっ すいません ヘヘッ まあええわ

あのお嬢さんはな➡

ああ見えて 先代譲りの舌の持ち主や

宝の持ち腐れにはするなよ はい

さてと これ いただいたら 帰るかな

しのぶお嬢さんに 会っていかれないんですか?

おい 今度は取って付けたみたいに 「しのぶお嬢さん」か

すいません

いや 俺も会うていきたいが➡

お嬢さんに 里心がついても何やしな

それに その調子やと 元気にやってはんねやろ?

「ゆきつな」のことは これ以上 お嬢さんに➡

背負わせられへんしな

塔原さん

ん~! うまい

今日は いろいろと ありがとうございました

いやいや 急に邪魔したな

元気そうな顔を見られて 安心したわ

「居酒屋 のぶ」

ええ店や

これからも頑張れよ

またのお越しを お待ちしております

あのクソガキが 立派になったもんやで

次は巣立ったあとの➡

矢澤信之の料理を 食べさせてもらうからな

お前の店の お前の味を

はい

じゃあな 大将

♬~

あれ? 大将 外で何してるの?

いや ちょっとな…

あれ ちょっと待って すっごくおいしそうな匂いする

ああ ちょっと➡

タコのアヒージョを 試してみたんだ

アヒージョ? 珍しい

よいしょ

あっ

食べたの? ああ

一人で? あ… いや…

一緒に賄い食べようって 言ったよね?

おいしいから 全部 食べちゃった

ハァ…

しかも 私の賄い用の オリーブオイル!

あっ ごめん

じゃあ 何か作るから お客さん来る前に食べようか

アヒージョがいい

え~…

生ビール飲んだの?

こ… これ… しのぶちゃんでしょ? これ

何… 何言ってんの?

あれ?

(ジャン) 《帝国側に属する この古い都》

《この地が 我が国オイリアにとって 脅威となるか否か➡

御伽衆長官の 片腕である この私➡

ジャン=フランソワ・モーント・ド・ラ・ヴィニーが 見定めてやろう》

(ニコラウス)あ~ のぶに行きてえなあ (ハンス)う~ん

何で アイテーリアの街の警備 増やしたんだろ?

最近 奇譚拾遺使が いろいろ嗅ぎ回ってるらしいんだ

何それ?

またの名を御伽衆っていって➡

大陸各地の奇妙な話や 珍しい話を集めて➡

オイリアの王族へ 伝え聞かせるのを➡

なりわいとする集団だよ

それの何が問題なんだよ

面白い話を 拾い集めてる人たちだろ?

本当の目的は 旅をする僧であると同時に➡

オイリアから密命を帯びて 各地の政情や うわさを収集して➡

王の政策立案や 陰謀の材料にするんだよ

それって… 密偵ってこと?

まっ そんなやつは このニコラウスにかかれば➡

一発で見抜いてやるがな

見かけない顔だな

旅の僧だろ

そっか

(ジャン)《何という ぬるい警備だ》

《どうやらアイテーリアは 大した地ではないな》

《うわさ話を集めるには 酒場が うってつけだ》

《風変わりな店だが 御伽衆長官の片腕である➡

ジャン=フランソワ・モーント・ド・ラ…》

(ホルガー)おい 入るのか 入らないのか

(ローレンツ)店の前で突っ立ってんなよ

(ジャン)ああ すまない

あっ いらっしゃいませ いらっしゃい

あれ 3名様ですか? (ジャン)いえ 別です

トリアエズナマくれ (ローレンツ)2つだ

はい トリアエズナマ2丁 (エーファ)はい

(ジャン)カウンターにいいですか? あっ どうぞ

トリアエズナマとは何ですか?

エールのことです ああ エールか

トリアエズナマにされますか?

あ~ いえ 酒は結構

見てのとおり 旅の僧なもんで 酒は飲めないんです

じゃあ お冷やをどうぞ

(ジャン)これは? ただのお水です

これはサービスなのですか?

もちろんですよ お水で お金なんて取りません

(ジャン)《高価な水を ただで提供するというのか》

《見るところ 高級なガラスを 至る所に使っている》

《これは 御伽衆長官の片腕 ジャン=フランソワ・モー…》

おつまみは何にされますか?

じゃあ サラダを頼む

(ジャン) 《酒場では必ずサラダを頼む》

《生野菜は保存が利かず 長距離の輸送にも適さない》

《だからサラダを食べてみれば➡

その街の力を見ることが できるのだ》

《これは 御伽衆長官の片腕 ジャン=フランソワ…》

どのようなサラダが お好みですか?

ん? この店には 何種類ものサラダがあるのか

はい 最近 店主が サラダ作りに凝っておりまして

(ジャン) 《普通 こういう一般の酒場には➡

サラダなんて 一品しかないぞ》

《野菜をちぎって ボウルに入れ➡

塩をかけた シンプルなものなのだ》

あの… とりあえず座りませんか?

(ジャン)ああ

(せきばらい)

では 是非 いろんなサラダを食べてみたい

他の料理はいいので➡

サラダだけをお願いします

それでしたら 一皿一皿の盛りを 少なめにいたしましょうか

ああ それはありがたい

お通しのそら豆です

そら豆を塩ゆでしたものです

(ジャン)《まあ アイテーリアの野菜事情など➡

たかが知れている》

《さて どんなものか…》

(エトヴィン)しのぶちゃん

サラダの種類 そんなに いくつもあったかいの?

何だか 大将の気合いが入ってるみたいで

得意分野以外の料理も 練習するって言いだして

でも レシピ本を前から順に 律儀に練習していくもんだから➡

前のほうのページに載ってる➡

サラダのレパートリーばっかり 増えちゃって

ホッホッホッ なるほど

エトヴィンさんも 助祭様らしく 菜食にされますか?

いや その… わしは… ハハッ

野菜というよりは…

ですよね

(ジャン)《助祭?》

《あの客は本物の僧侶か》

《しかし 食べているつまみは何だ?》

《あの小さなコップの中は 水か?》

《まさか 酒を飲むはずはないよな》

♬~

温玉シーザーサラダです

見た目は にぎやかなサラダですね

上に載った卵をよくかき混ぜて お召し上がりください

(ジャン)どれ…

(ジャン)《おお 酸味のあるソース》

《これは意外だ》

《ベーコンの塩分との 相性もいい》

《あ~ レタスのシャキシャキ感と 卵のとろみ》

《カリカリのベーコンとパン なかなかのものだ》

どうでしょう お口に合いましたか?

ええ 大変すばらしいサラダです

では 次はこちらです

これは… 何という野菜ですか?

大根です

初めて見る食材です

このピンク色の食材は?

それはタラコといって 魚のタラの卵です

(ジャン)《タラ…》

《この内陸にあるアイテーリアで 海の魚だと?》

《そんなもの 気軽に 庶民の口に入るとは考えにくい》

《しかし この大根とタラコ 実によく合う》

《オイリアでも 食べたことないサラダだ》

《この情報は 是非とも持ち帰りたい》

お次は こちらのサラダです (ジャン)マッシュポテトですか?

いや ポテトサラダです

名前を変えても同じでしょう

そういう 欺まんは好みません

だまされたと思って 一口 食べてみてください

まあ そこまで言うのなら

《これは…! マッシュポテトじゃない》

《何だ? この味付けは》

マヨネーズといって➡

卵黄と油と酢を使った調味料を 混ぜ込んでいるんですよ

《マヨネーズ!?》

《それも初めて聞く名前だ》

《それだけで こんなに おいしく…》

これを使うと もっと おいしくなりますよ

お薦めというなら是非

《岩塩ではない》

《黒い粒 何かの種か?》

(ジャン)《えっ この辛さ この刺激 この風味》

《まさかペッパーか! おいしくなるのは当たり前だ》

《ペッパーといえば 一時期 その価値は➡

同じ重さの砂金と 交換されるほど》

《このアイテーリアでは 一般の酒場が➡

日常的にペッパーを使えるほど 財力があるというのか》

《そのペッパーを カルトッフェルなぞに気軽に使うなど…》

《これは すぐにオイリアに帰って 報告せねば!》

《しかし 金がかかっているからではない》

《純粋にポテトサラダと ペッパーは相性がいい!》

あんなに おいしそうに 食べてくれてるんですから

大将 あれ 出しちゃいましょうよ

あれはサラダっていうか サラダ風なだけで

それに あれは俺の晩酌用 いいじゃない

客に出すものでないのであれば 遠慮しておきます

薦められたものを断るのも 神の意に反するのですぞ

あ…

じゃあ お願いします

私にも同じものを下さい

エトヴィンさん 自分が食べたいだけでしょ?

どうぞ 梅水晶のサラダです

《うっ 酸っぱい… しかし うまい!》

《何だ? このコリコリとした食感は》

《あらゆる地方で さまざまなものを食べてきたが》

(そしゃく音)

《分からない!》

サメの軟骨ですよ

《サメだと!?》

《この周辺の国 全てで サメを食べたことがあるなんて➡

御伽衆の記録にもないぞ》

《アイテーリアには➡

そのサメを取る漁法まで あるということか》

《恐るべし アイテーリア!》

(漁師)⦅シャーク!⦆

⦅ハハッ マイゲット⦆

⦅ハハハッ シャーク!⦆

どうしましたか?

すいません ちょっと急用を思い出して

おや こんなに おいしいもの 残すのかい?

こっちにもサメの軟骨をくれ (ホルガー)私もサメだ

(男性たち)俺も (男性)俺もサメ

(男性)俺もだ (男性)サメ

(男性)私も (男性)俺も

ごちそうさまでした もう帰るんですか?

ゆっくりしていってくださいよ 失礼します

ありがとうございました (エトヴィン)帰り道には…

気を付けてな

えっ…

あっ どうも

(ジャン)《何だ? 今のは警告か?》

《もしかして 奇譚拾遺使 ということはバレていたのか?》

《あのじいさんは 僧侶ではなく 帝国側の密偵か?》

《そうに違いない》

《だから酒を飲み サメなど食べていたのか》

《今思うと あの女が あのメニューを薦めてきたのは➡

帝国の力を 見せつけるためだったのだ》

《恐ろしい》

《早く戻って伝えなければ…》

《アイテーリアを 甘く見てはいけないと》

急きょ 馬車を出してくれ

(御者)しかし 引っ越しの先約があってね

金なら 倍 出す

いいでしょう

ペッパーか

しかし 本当においしかった

恐るべし アイテーリア

(御者)ハッ! (いななき)

さっきのお客さん 何か変でしたね

でも また来てくれるといいな

あんな急いで帰ったら 道が悪いから➡

気を付けたほうがええのう ハハハハ…!

食べてごらん

おいしい!

(ベルトホルト)見合いにイカが出るんだよ お見合い?

(ベルトホルト)イカだけは駄目なんだよ

きっと気に入るメニューが あるはずです

(ベルトホルト)チキショー イカだと思うと食べられない

試しに ちょっと食べてみてくれよ (フランク)うまそう!

(リオンティーヌ)痛い目を見たくなければ 道を空けろ!

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