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<藤:カフェ計画は 無期限延期になった。
私は 日常に戻り➡
カフェのことを 考えることもなくなった>
あっ…。
♬~
コンペの追加資料 朝一…。
<仕事は相変わらず このまんま 何も変わらない気がした>
テーマパークでランチ…。
<久しぶりに あの人から メッセージが来た>
いやいや… そんな暇は ない。
♬~
(千明)こっち こっち。
こんにちは。 あっ 植草さん こんにちは。
(千明)よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
(藤)よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
どうぞ こちら。 はい。
江戸東京たてもの園は➡
30棟の建物を 移築復元している 屋外博物館になります。
実際に 都内にあった建物を こちらに 持ってきてるんです。
江戸時代から 昭和中期くらいですね。
…の建物になります。
本当は 現地保存が いちばん 望ましいんですけども➡
やはり 都市開発ですとか➡
そういったところで 壊さざるをえない建物は➡
こちらに移築をして 保存をして➡
次世代に 継承していくっていうのが➡
当園の目的になります。
(藤)すてき…。
すごい愛情ですね。 そうですね。
そのくらいまでしないと なかなか➡
後世まで伝わっていかない っていうのは あると思います。
(千明)看板建築って 知ってる? (藤)いえ。
関東大震災のあと 東京なんかで 多く造られた➡
間口が狭くて 縦長な店舗。
火事で燃えないように➡
表面に 銅板やタイルを貼ってある。
こう 青くなってるのは 銅が 酸化したからだ。
あぁ なるほど…。
築地辺りじゃ 今でも 結構 残ってる。
これはこれで かっこいいですね。
う~ん そうなんだよね。
こちらが 子宝湯 という銭湯になります。
1929年 昭和4年に➡
足立区に建てられた ものなんですけれども➡
そちらを 移築復元しています。
外観の特徴は➡
東京型銭湯 っていうふうに 言われるんですけど➡
神社仏閣を 思わせるような➡
豪華な造りというのが 特徴になります。
それから ちょっと 見づらいかもしれませんけど➡
七福神の彫刻とか…。 (藤)あっ!
それから その前に タカとスズメの彫刻が あります。
あの彫刻は 非常に 精巧に できてまして。
(千明)どうして銭湯が➡
神社仏閣みたいな 造りになってるか わかる?
いえ…。
きっかけは 関東大震災。
復興のとき みんなを 元気づけようとして➡
豪華な宮造りにしたと 言われている。
だから こういう造りの銭湯は 東京周辺だけなんだ。
そうだったんですね。 うん。
入ろうか? はい。
天井が 高っ。
全部が おっきいですね。
えっ!? メチャメチャ 深いですよ。
あぁ ホントだ。
あぁ こんな深かったっけ?
ザパーッ! て やったりしたよね?
よっ…。
あっ… ここが ちょうどいいですね。
あっ ホントだ。
この高さが…。 こっちも そうだ こうやると…。
富士山ですか? うん。
富士山が見えるように なってるんだね ここに座ると。
ここ越しに 会話とか したんですかね?
うん そうでしょう。 アニメで よく見るように…。
ちょっと せっけん 投げて~ って。
いい天気だ。
ここは建築家 前川國男の自宅。
前川國男さんて➡
国際文化会館を設計した 3人のうちの1人ですよね?
正解。
1942年 品川に建てられた。
戦争中で 建築資材の入手が 困難なときだ。
前川國男は 銀座に 事務所を構えていたけど➡
戦争のとき 空襲で焼けてしまった。
それで 戦後しばらく この自宅が 事務所になっていた。
ここから 戦後の名建築が たくさん生まれた。
この照明と 机と椅子は➡
前川國男が デザインしたもの。
へぇ~。
シンプルだけど あったかみがあって すてきです。
おぉ そう そのとおり。
あぁ 前川國男のデザインって 近代的だけど➡
なんか どっか 日本人的な土着が あるんだよね。
あったかみが うん…。
この扉も 前川國男邸の 特徴のひとつになってまして➡
回転扉に なってます。
大きな 動く壁のように なってるんですけども➡
こちらに ちょうつがいではなくて 1本の軸が通ってまして➡
これによって 開閉することになってます。
前川の師匠の ル・コルビジェも➡
この扉を よく使っていた っていうふうに言われてます。
そろそろ ランチに行きますか。
はい。
ここは デ・ラランデ邸。
明治時代に ドイツ人建築家➡
ゲオルグ・デ・ラランデが造ったものが 移築された。
いただきます。 いただきます。
うん うんうん うん。 おいしい!
ここはひとつ ドイツ語で。
レッカー! おいしい。
レッカー! レッカー! うん。
うん。
ピリッと 辛いですね。 ねっ。
食が進みますね おいしい。
では ドイツ人建築家に 敬意を表して。
飲みたいだけですよね? バレてるね。
乾杯。 乾杯。
あ~ おいしい。
優雅ですね。 うん。
ここには 本来なら➡
取り壊されてしまうものが 移築というかたちで残してる。
なくなってしまうもの➡
形を変えて 残してるわけだ。
友達とは 話した?
はい。
うん よかった。
今まで ありがとうございました。
今の仕事 続けることにしました。
だから カフェの勉強は もう 必要なくなったので➡
弟子 休会させてください。
了解。
あっさりしてますね。
僕のモットーは➡
来るものは拒まず 去るものは追わず。
ハッ そうだった。
自分で考えて決めたんなら きっと 大丈夫。
実は 今日 もう1か所 案内したい場所が あるんだ。
えっ?
(藤)建築倉庫? (千明)うん。
(千明)あっ。 こんにちは~。 こんにちは。
植草さん お待ちしておりました。
こんにちは。 こんにちは。
では 模型倉庫 ご案内いたします。
お願いします。 お願いします。
こちらが 模型の保管倉庫になります。
ここはですね 建築家や設計者から お預かりした模型を➡
約600点ほど 保管しております。
建築模型というのは➡
見ていただくと わかりますように➡
設計者が建築の 検討プロセスのなかで 作るものなんですけれども➡
ホントに いろんな作り方があって…。 すごい…。
とても こう 建築家のアイデアや いろんなコンセプトが すごく こう➡
表現されているものに なっています。
やっぱり 模型を見ることで➡
建築文化を うかがい知ることが できるということで➡
非常に これ 一つ一つが➡
ホントに 作品として感じられるような➡
すばらしいものなんですね はい。 わぁ…。
♬~
これは 香山壽夫が設計した カトリック四谷 聖イグナチオ教会の模型。
教会の建て替えの コンペティションのために作られた。
もう 20年以上前だ。
これは 残念ながら 次点だった。
つまり 幻の建築だ。
この模型のなかに➡
長方形の部分が あるでしょ?
はい。 うん。
あれは 昔の教会の 礎石の跡。
設計者の香山は 教会の歴史➡
地域との関わりを 調べ上げて➡
その思いを 模型に込めた。
実現は できなかったけど➡
ものすごく 思い入れが あったんだろうね。
この模型を ずっと持っていた。
形に ならなかったものなんて たくさんある。
僕が作った 模型とかも そうだ。
図面を見ながら 想像して➡
どんな人が 住むんだろう?
どんな施設に なるんだろう? って 思いながら➡
一つ一つ 組み立てる。
そして できた模型を 目の前にして➡
ビールを片手に➡
自分だけの落成式をやる。
それが僕にとって 至福のときだ。
実現は できなくても➡
夢として残る。
♬~
いろいろあるけど➡
世の中の出来事に➡
いいも悪いも 意味はない。
だって➡
自分が 意味をつけるんだもん。
♬~
誰かのことを考えたり 心配したり…。
君のおかげで➡
久々 そんな気持ちを 思い出したよ。
じゃあ。
♬~
♬~
んっ?
はい 春野です。
あっ 春野さん?
大松出版のコンペの件 うちに決まったって。
えっ ホントですか!?
うん よく頑張ったな。 おめでとう。
フフッ ありがとうございます。
♬~
<変わらないと思っていた 日常も➡
少しずつ 変わっていたのかもしれない>
< そして… 私も…>
♬~
寂しい?
まさか…。
♬~
(ドアが開く音)
はい いらっしゃ~い。 (ドアを閉める音)
おぉ いらっしゃい。 おぉ!
こんにちは。 あっ。
私 カフェ 諦めたわけじゃないんで。
もっと 名建築見て 勉強しないと。
ダンテブレンドで。
でも 休会するって…。
言いましたっけ? そんなこと。
え~。
行きたい名建築 リストにしてきました。
いや あぁ… でも 僕は やっぱり➡
1人のほうが いいんだよな~。 どれどれ どれ。
そのほうが 性に合ってるっていうか…。
はぁ~ ずいぶん また調べたな。
だけど ちょっと これ 海外は 無理じゃないか?
ベルサイユ宮殿だ…。
聞いてねえし。
行きましょう 名建築に。
うん。
ちょっと… ちょっとマスター 貸して。
わぁ~ ずいぶん あるね。 そうなんです。
行ったことないとこ ありますよね? 絶対。
うん。 おっ やった~!
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