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つまり 情報漏えいの防止については➡
よりいっそうの高い意識を持って 取り組む必要があると➡
求められている。
え~ まず ページをめくってください。
1 情報セキュリティ…。
《俺の名は橋田一。
毎産新聞のシステム部で 働くかたわら➡
サクリファイス橋田というペンネームで ギャグマンガを描く兼業漫画家》
これはね 組織にとっても 外部にとっても➡
業務停止ということになります。
2 情報セキュリティは誰の責任か?
3 身近に…。
橋田! なるほど。
おい 橋田!
はい。 お前 ちゃんと聞いてんのか?
もちろんですよ。
お前みたいのがな データ漏えいさせたりするんだよ。
いえいえ そんな… またまた!
ったく もう…。
3 身近に起こる情報セキュリティ事故。
《働きアリの法則というものがある。
アリのコロニーにおいて➡
よく働くアリと普通に働くアリと 働かないアリの割合は➡
2対6対2に分かれる。
この一見 なんの存在意義もない 働かないアリだが➡
働きアリが疲れ果てたピンチのときには 働き出し➡
組織の長期的存続を 確保する要になるという。
では 人間は?
俺の会社は どうなのだろうか?》
オッパイダウジング…。
こいつは傑作だ。
いや 降りてきたもんな…。
手塚先生の声が 一瞬 聞こえたもんな。
コメント…。
そうか…。
このオッパイダウジングとケツ太郎を 融合させることにより➡
この世界観に 混沌と深遠さを持たせ…。
おい システムのやつ!
エラーが出て 降版できねえぞ!
急げよ。 夕刊出せねえじゃねえか。
うわ… 俺に言ってるわ あれ。
あぁ 指さされちゃった…。
じゃあ 行ってきますね 僕。 僕が行ってきますから。
頑張るね 橋田ね。
お前 そんな頑張ってもさ 新聞社なんか もう全部 潰れるぜ。
だから もう頑張り損なんだって。
《出た… 働かないアリ》
あっ… 今日さ ナースと 合コンなんだけど お前も来る?
《このアリは ピンチでも 役に立たなそうだけど…》
男って ほら ぽっちゃり好きだから。
おい! 何やってんだよ!?
は… は~い。
橋田! おい!
しっかり 会社支えてくれよ。 俺の定年までは。 アハハハハ!
で ソイツさ いっつも コンパの話ばっかりでさ。
よく あの年で恥ずかしげもなく そんなことばっか話せるよ。
へぇ~! そんな人 いるんだ。
それ 工程部の 八木沼さんだろ?
知ってんの?
有名だよ ある意味。
あの人の代は伝説の94年組って いわれてるらしくてさ…。
(鴨志田)政界スキャンダルで 新聞協会賞を獲った➡
河田政治部長。
北関東地区の部数を倍増させた 風間販売部長。
新人時代から校閲部のエースだった 柳瀬校閲部長。
みんな 二十歳だよ。
(鴨志田)そんななかで まったく出世せず➡
いろんな部署を たらい回しにされた➡
成れの果てが 八木沼さんだ。
ある意味 すごみすら感じるな…。
気をつけろ 橋田。
あの人とつるんだら 終わりだぞ。
それじゃあ 合コンいってきま~す!
ハハハハ ちゃんと 時間みっちり働いたからね。
いや つるまないよ。
あっ あの人か。
えぇ 八木沼さん 政治部でも有名なの?
うん よくうちの部署にふらっと来て➡
部長に話しかけてるよ。
はい はい じゃあ それでよろしく。
頑張るね 河田も。
お前も もうちょっと 遊んだほうがいいよ。
そのほうがさ 仕事にツヤが出るよ ツヤが。
うるせぇ 邪魔だよ。 ハハハハ。
まっ 自分は部長と同格だって➡
周りにアピールしたいんじゃないの?
いや そこまで考えてないでしょ あの類いは。
お待たせです つくねで~す。
わぁ うまそう。
はい 新田です お世話になっております。
あっ はい わかりました すぐに行きます。
ごめん ちょっと 取材 行ってくるね。
今から行くの? うん。
あっ じゃあ つくねだけでも食べてったら?
また今度ね。
すごいな 新聞記者って。 (ドアの開閉音)
あいつ見てると 俺たちも頑張らなきゃって➡
思うよな。
そうだね…。
うま…。
新田くんの記事が ヤホー! のトップに…。
はぁ すんごいスクープだな~。
これ お前の同期だろ?
はい いやもうホント 誇らしいっす 優秀な同期がいて。
ますます差がついちまったな。
ふ~ん。
アハハハハハ。
あぁ くっだんない。
ブッ ハハハハ…。
あの~ 川江さ~ん。
ヒマなら マイナンバーの集計 手伝ってくれないかな?
えぇ。 えぇって…。
だって 私 高卒ですよ~。
はっ? 皆さんよりお給料も低いんですよ。
そういう難しい作業は➡
お給料の高い大卒の皆さんの お仕事なんじゃないですか。
あぁ うん そうね…。
じゃあ シュレッダーくらい お願いしてもいいかな?
ついでに たまってる他の部署のも やっといてあげたら?
ヒマなら。
あっ ケツ太郎。
橋田?
あっ サクリファイス橋田。
(ため息)
優秀な同期か…。
いや でも僕には漫画がある。
会社だけじゃない。
おぉ 橋田。 あっ お疲れさまです。
お前 昨日のナースとのコンパ 最高だったぞ。
二次会 カラオケだったんだけどさ➡
結局 朝までだよ 朝まで。
へぇ そうですか よかったですね。
おい 橋田。
お前 そうやって俺のこと 適当に扱ってると 後悔するぞ。
はい?
お前 炭鉱のカナリアって言葉 知ってる?
いえ。
カナリア ふだん ピーピーピーピー鳴いてるだろ?
あれな 毒ガスに気づくと 途端に鳴き止むんだよ。
で ときには 自分の命を落としてまで➡
炭鉱内の危機 知らせるんだよ。
はあ。
俺はな➡
この会社の中 飛び回ってる 1羽のカナリアなんだよ。
俺に居場所があるうちは➡
この会社も少なからず 余裕があると。
でもな もし俺が クビになったら➡
そのときはな この新聞社が 本当に終わるときだ。
だから いいか 橋田➡
絶対に俺から目ぇ離すなよ!
《い… いったい どんな気持ちで こんなことを言ってるんだ。
この人は!》
《あと 手洗え!》
とりあえずは 漫画を頑張ろう。
あれ オッパイダウジングのメモ…。
俺のオッパイダウジングのメモ。
オッパイ… あれ?
オッパイは… オッパイ。
オッパイ オッパイ オッパイ ない。
ねぇ。
橋田くんって あなた?
はい。
あの どちら様ですか?
私 人事部の川江。
じ… 人事部!?
あなた 副業で 漫画 描いてるでしょ?
いやいや 何を言ってるんですか。
描いてるわけ ないじゃないですか。
だいたいね うちの会社 副業禁止ですよ。
サクリファイス橋田。
おっと!
すみませんでした!
描いてました 描いてました。
でも あの まだ… まだ 会社には言わないでください!
あの もう何でもしますから! お願いします!
言わないよ そんなこと。
へっ?
別に私も こんな仕事 何のやる気もないし。
でもさ…。
こんな漫画 描いてたって アンタ 一生売れないし➡
この会社からも抜け出せないよ。
なんかさ 普通の人が➡
わざと変人ぶって描いてる感が 見え見えなんだよね。
その無駄な自意識 捨ててさ➡
もっと読者を 楽しませることだけ考えたら?
天才じゃないんだから。
ってか 最近の売れてる漫画とか ちゃんと読んでる?
まぁ 最近だと 異世界転生モノが流行ってるから。
あっ そうだ!
チート能力を手に入れたケツ太郎が 異世界を無双するってのはどう?
はぁ?
「歩くの疲れた 必殺 おならエンジン」。
違う! 更に表現を尖らせないと!
もっと こう 内から出る感情を➡
ケツ太郎に…。
ケツ太郎に… ケツ太郎に。
違う 違う!
違う…。
⦅その無駄な自意識 捨ててさ➡
もっと読者を 楽しませることだけ考えたら?
天才じゃないんだから⦆
うっせぇ サブカル女!
なんだよ アイツ…。
ちょっと かわいいからって 偉そうにさ!
まぁ… まあまあ かわいかったけども!
結構 かわいかったけども…。
クソ!
☎
はい システム部です。
はい 少々 お待ちください。
橋… 橋田!
橋田! あ… すみません すみません。
人事部の川江さんから内線。 えっ?
はい もしもし。
結構 ウケてんじゃ~ん。
ねっ? 私が言ったとおりでしょ?
☎はぁ?
別に前から考えてたし…。
ねぇ もっと アイデア欲しい?
えっ?
い… いいよ。 いらないよ そんなの。
ハハハ… ちょっと考えてんじゃん。
もう切るよ。
忙しいんだよ こっちは。
えっ?
橋田くん! え… 何? 今の電話。 どうしたの?
別に。 別にって… 怪しいな!
今日こそ 行っちゃう? 合コン。 ねぇ 今日 女子大生。
行っちゃう? 今日。 いえ 今日はちょっと。
やることがあるので。 やること?
残業? 残業なら やめとけよ。 意味ねえから。
いえ 趣味です。 趣味?
へぇ…。
何? その趣味って。 楽しい趣味なの?
そりゃ もう。 八木沼さんの合コンと同じくらい。
へぇ…。
へぇ…。
よいしょ… あぁ~!
あぁ もう… 結局 こんな遅くなっちゃったよ。
早く帰って 漫画描こ…。 (八木沼)よ~し 行くよ もう1軒。
あぁ もう… 結局 こんな遅くなっちゃったよ。
早く帰って 漫画描こ…。 (八木沼)よ~し 行くよ もう1軒。
八木沼さん 今日は もう帰りましょう。
大丈夫だよ! 俺は大丈夫なんだよ!
俺は まだ生きる。 俺は まだ生きるんだよ。
俺は生きるから! 生きるんだよ。
生きるっつってんだろ! 俺は まだ生きるんだよ!
あれ… 橋田!? 橋田だよな?
アハハハ! 今 帰り? 結局 残業してんじゃねえか お前。
ダセぇな! いや…。
お前さ それに引き換え 俺を見てみろ。 ほら!
この年でだよ? 女子大生と お前 コンパやってんだよ!
こんなに人生エンジョイしてる 俺の同期が他にいるか? なぁ?
あぁ アイツね 橋田っつって…。
あぁ いえ ちょ ちょ ちょ… いいから!
すみません。 失礼しま~す! ちょっと待て お前!
女子大生 紹介してやる…。
イテッ!
八木沼さん 大丈夫ですか?
八木沼さん…。 ほら!
飲みすぎですよ。
なぁ 橋田…。
誰よりも働かず… ハハッ! 若ぇ女と合コン三昧だ。
ねえよな?
こんな楽しくて幸せなこと あるはずねえよな?
フフフフフ…。
なぁ 橋田…。
《八木沼さんは笑った。
でも その顔は ちっとも幸せそうではなかった》
そうですね。
《そうなんだ…》
⦅この間なんかよ 女の子みんな 二十歳だよ。
オール二十歳 お前。 女子大生!
でさ 俺が いちばん年長者。
俺が話し出すと 俺の話しか聞かない…⦆
《八木沼さんは 一見 何も考えず➡
ただ 若い女と遊んで 人生を 楽しんでいるようだけど…》
⦅おもしれぇだろ? 俺の話。
はい はい じゃあ それでよろしく。
頑張るね 河田も。 お前も もうちょっと➡
遊んだほうがいいよ。 そのほうがさ➡
仕事にツヤが出るよ ツヤが。 うるせえな 邪魔だ⦆
《内心では 出世している同期を 常に意識しながら…》
⦅これ 洗っといて。
それじゃあ 合コン行ってきま~す⦆
《定時上がりで合コン三昧の 楽しんでいる自分を➡
過剰に演出してるんだ》
あっ 新田くん。 あっ 橋田くん。
実は今日ね…。 ああ ごめん 今から取材なんだ。
話は まだ今度。
うん。
《そして 俺の心の中にも➡
八木沼さんはいる。
漫画を逃げ道にしながら➡
そこそこの仕事をして なんとなく生きてきた俺。
かたや 寝る間も惜しんで 働いて➡
必死に努力してきた新田くん》
《俺は このままで いいのだろうか…》
⦅なあ 橋田…⦆
決めた 働こう。
でも 一応 漫画も描こう。 一応だからね。
一応だから それは。 だから 基本的には➡
ちゃんと仕事を頑張って で 趣味で たまに➡
漫画を描けばいい。
いや だから その… 辞めるのも それはそれでさ➡
無責任な気がするし そうだよ ケツ太郎は ケツ太郎は悪くないよな。
何やってんだ? アイツ。
だから その 仕事は仕事 漫画は漫画で➡
両立できるのが やっぱ…。 ずっと しゃべってる。
怖っ。 いちばん それが…。
(アラーム音)
よし!
♬~
よし!
♬~
橋田くん。
おはよう。 あっ おはよう 新田くん。
昨日 ごめんね。 何か話あったみたいだけど。
いや 全然。 たいしたことじゃないから。
ああ そう。
まあ なにはともあれ お互い 頑張ろう 新田くん!
ああ… そうだね。
おはようございます!
グッド モーニング 橋田。 あっ おはようございます。
いやぁ もう二日酔いだよ。
昨日の女子大生が 飲ませっから。
うらやましいなぁ 楽しそうで。 フフッ。
あれ? そういえば昨日 俺 お前とどっかで会ったっけ?
何の話ですか?
だよな。 ハハハ! いやいや… 飲みすぎた。
さっ 仕事 仕事。
(柳瀬)ちょっと システムの人! エラー出てますよ!
待ってました~!
《こうして俺と 働かざる者たち との熱い日々が幕を切った。
でも…》
ん?
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