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[あなたを くぎ付けにする 実録 心霊ドラマ 10連発]
「あかずの間って 知ってるか?」 「あかずの間?」
「見たな?」
「あの旅館 どうなっちゃうんですか?」
「ふすまの向こうは のぞくなよ」
「確かに もう一人 女性を 受け付けしたんです」
「俺 ずっと 一人やったから」
「うわ!?」
(絶叫)
[さらに 過去 20年の 心霊ドラマから➡
もう一度 見たいという 要望が多かった 名作を➡
厳選して お送りする]
(理沙)[これは 数年前の 出来事です]
[入社 4年目の私は 初めて➡
大きな プロジェクトの チーフを 任されることになりました]
(真由香)役員プレゼン 問題なく クリアできて よかったですね。
(理沙)ありがとう。 はい。 (真由香)はい。➡
ところで チーフ。 (理沙)うん?
(真由香)今夜 よかったら 開発部の みんなで➡
お祝いさせてもらえませんか? (理沙)ああ。➡
ごめん。 今夜は ちょっと。 (真由香)まさか デートですか?
(理沙)違う 違う。➡
富田部長と 一緒に 慶和広告社と 会食。
(真由香)ああ。 じゃあ 吉岡さんも?
(理沙)うん。 来るんじゃないかな。 向こうの担当だし。
(真由香)いいなぁ。 プリンスと 一緒に 仕事ができて。
(理沙)プリンス? (真由香)うちの 女子の中で➡
一番人気なんですよ 吉岡さん。 (理沙)へえー。 そうなんだ。
(真由香)また とぼけて。 最近 噂になってますよ。➡
吉岡さんと 滝本チーフ。
(理沙)何 言ってんの? んなわけ ないでしょ。
(真由香)またまた チーフってば。 (理沙)もう 何? それ。➡
っていうか そのチーフっていうの やめてくれない?
(落下音) (真由香・理沙)キャッ!
(理沙)あっ。 痛っ。 (真由香)やだ。 救急箱。
(理沙)あっ。 大丈夫 大丈夫。 大したことないから。
(真由香)どうかしました? (理沙)ううん。 何でもない。
(雅美)無駄話 してないで 早くしてくれない?➡
この後 私たち 使うんだけど。
(真由香)あっ。 すいません。 (理沙)ごめんね。 雅美。
(雅美)滝本さん。 新商品の プロジェクト 頑張ってね。
ああ。
[彼女の名前は 中川 雅美]
[私とは 大学時代からの 友人で➡
少し前までは 同じ部署で 働いていたのです]
(吉岡)新商品 若い女性に 人気 出ると 思いますよ。
(理沙)ありがとうございます。
(吉岡)それから この間の プランを➡
こんなふうに 直してみたんです。 (理沙)はい。
(吉岡)ターゲットを 10代から 20代の女性に 変更しました。
(理沙)ああ。 いいですね。 (吉岡)ええ。➡
まあ あと 他に テレビスポット 電車車両ジャック。➡
他業種の企業と タイアップ。 まあ 後は➡
有名タレントへの ブログの掲載を お願いしようかなと。
♬~
♬~
[私と 雅美は 以前は とても 仲が良かったのです]
[そして その夜のことです]
♬~
[意識はあるのに 体が 動かないのです]
[声も 出ません]
[これが 金縛りだと 思いました]
[そのとき➡
何かに 腕を つかまれている 感覚があったのです]
♬~
[慣れない仕事で 疲れたのだと 思いました]
(雅美)滝本さん。 (理沙)あっ。 雅美。
(雅美)他社の 新商品のデータ 確認してもらえました?➡
さっき 社内メールで 送ったんですけど。
えっ? あっ。 ごめん。 すぐ 見る。
(雅美)ねえ? うちの部署の 協力がないと➡
新商品の プロジェクト うまくいかないと 思うけど?
あっ。 ごめんなさい。
(真由香)嫉妬ですよ 嫉妬。➡
中川さんって 滝本さんには 絶対 嫉妬してますよ。➡
まあ 仕事だけじゃないと 思うんですけどね。
(理沙)うん?
(真由香)吉岡さんですよ 吉岡さん。➡
中川さん 少し前まで 吉岡さんに➡
めちゃくちゃ モーション かけてたんですよ。➡
もう 「うざっ」ってくらいに。➡
まあ どうせ 相手に されなかったんだと➡
思うんですけどね。
(理沙)はい。
[雅美が 吉岡さんのことを➡
意識していたのは 気付いていました]
[また 金縛りです]
(理沙)はっ!? はっ!? ハァ。 あっ。
♬~
雅美?
(真由香)大丈夫ですか? 疲れてますね。
(理沙)ああ。 (真由香)いやー。➡
私も 昨日 飲み過ぎちゃって。 うーん。
(理沙)あのさ。
金縛りって あったこと…。 (メールの着信音)
(真由香)すいません。➡
あっ。 打ち合わせ。 すいません。 いってきます。
(吉岡)えっと。 デザインなんですけど。➡
えー。 全体的に シンプルにしました。➡
テーマが 恋する 女子高生ということで。
[雅美と ちゃんと 話をしなければならない]
[そう 思いました]
(雅美)何?
(理沙)あのさ。 えっと。
(雅美)私 まだ 仕事 残ってるから。
(理沙)私 吉岡さんとは 何も ないから。
(雅美)はっ? (理沙)雅美が➡
私が 吉岡さんと 付き合ってるとか 思ってたら➡
嫌だなって。 あっ。 違うの。➡
私の勘違いだったら 全然 いいんだけど。➡
そういう噂があるって 周りから 聞いたから。
(雅美)フッ。 何? 私が あんたに➡
嫉妬してるって 言いたいわけ? (理沙)違うよ。➡
ちょっと 雅美。➡
雅美。 ねえ? お願いだから 聞いて。
(雅美)雅美 雅美って 気安く 呼ばないでよ。➡
私は 負けて あんたが 勝った。 ただ それだけでしょ?
えっ?
(雅美)今回の プロジェクトだって 私が出した アイデア➡
そのまんま 使っただけじゃない。 (理沙)えっ?
いや。 確かに 雅美には 相談したけど。
あんたってさ 学生んときから そう。
いいところは 全部 自分で 持ってってさ。
悪いけど 私 あんたみたいな 人間が 一番 嫌いなんだよね。
そんな。
バカみたい。
(雅美)《雅美 雅美って 気安く 呼ばないでよ》➡
《私は 負けて あんたが 勝った。 ただ それだけでしょ?》➡
《私が出した アイデア そのまんま 使っただけじゃない》➡
《悪いけど あんたみたいな 人間が 一番 嫌いなんだよね》➡
《バカみたい》
♬~
♬~
♬~
(理沙)ああ。 はっ!?
♬~
何? 何なの?
♬~
雅美? 雅美なんでしょ?➡
何なの? もう 十分でしょ。
雅美。 やめて。 やめて。
えっ? あなた 誰?
≪ちょうだい。 (理沙)えっ?
≪右腕。
≪ちょうだい。 右腕 ちょうだい。
嫌っ。 ≪誰でもいいの。➡
誰でもいいの。 (理沙)来ないで。
≪ちょうだい。 右腕 ちょうだい。
♬~
[あの女は 雅美では ありませんでした]
[ただ 私は 恐怖のあまり つい 言ってしまったのです]
≪(社員)大変だ! 中川が 階段から。
(理沙)えっ!? (雅美)あっ。 ううー。 うっ。
(隊員)はい。 通ります。 (理沙)雅美!?➡
雅美。 雅美。 雅美。 雅美。 (雅美)うっ。
♬~
(真由香)大丈夫ですか? (理沙)どうしよう?
(真由香)滝本さん? (理沙)どうしよう?
(真由香)どうしましたか? (理沙)どうしよう? ああ。
どうしよう? (真由香)大丈夫ですか?
(理沙)どうしよう? (真由香)滝本さん?
♬~ ぜんぶがぜんぶ 全然違うから
♬~ いいところも (遥)なんで片付けないの?
♬~ 悪いところも (優人)こっちだって毎日毎日起こして…
♬~ そうだからこそ
迎えに来たよ。 ♬~ 二人で歩む
♬~ この毎日が 楽しいんだな
♬~ ゆっくり行こう <ひとのときを、想う。 JT>
[私は 全てを 話しました]
(真由香)あの。
(真由香)このビルに 変な噂が あるのを 知ってますか?
(理沙)変な噂?
(真由香)かなり 昔の話らしいんですけど。➡
ある女性社員が 事件に 巻き込まれて。➡
損傷が 激しかったらしくて。 その。➡
右腕だけが 見つからなかったって。
そんな。 (真由香)その霊が➡
右腕を捜して いまだに さまよってるらしいって。
≪《誰でもいいの。 右腕 ちょうだい》
(理沙)《あげる。 雅美の右腕 あげる》
やっぱり 私のせいだ。 (真由香)滝本さん。
私が 雅美の名前を つい 言ってしまったから。
だから。
(真由香)滝本さんのせいじゃ ないですよ。
(真由香)誰にでも そういう 気持ちになるときは➡
ありますから。 滝本さんだけじゃありません。
(真由香)それに 中川さん 大した ケガじゃ なかったみたいだし。➡
ただの 偶然ですから。
(真由香)命に 別条 なかったんですよ?
(真由香)しっかりしてください。
♬~
[あの女性の霊は いったい 何だったのでしょうか?]
[それは いまだに 分かりません]
[ただ あの霊が きっかけとなり➡
もう一度 雅美と しっかり 向き合ってみよう]
[そう 思ったのです]
(ノック)
(稲垣)では 過去 20年の 心霊研究から➡
もう一度 見たいという 要望が多かった➡
心霊体験を あらためて 研究していこう。
(一同)はい。 吾郎さん。
では 恐怖幽便を 読んでみよう。 ひらら君。
(ひらら)はい。 吾郎さん。
(ひらら) 「前略 初めて お便りいたします」
(洋子)[前略 初めて お便りいたします。➡
今日は わたしの悩みを 聞いていただきたいのです]
(洋子)貴之 時間よ。 いいかげん 起きないと 遅れるわよ。
遅刻しても 母さん 知らないからね!
(真由)もう ほっとけば。➡
わたしのほうが 遅刻しそうなんだけど。
(洋子)そうは いかないでしょ。 試験だっていうんだから。
(真由)ふうん。➡
わたし ヨーグルトだけでいい。 おなか あんま すいてないし。
(洋子)ダイエットだか 何だか 知らないけど➡
ダメよ しっかり食べなきゃ。 (真由)お父さんだって➡
残してってんじゃん。 ダメ! 育ち盛りのあなたは 別。
いい? ちゃんと食べなかったら 携帯料金 払ってあげないからね。
(真由)ずるい。 ずるくない。 早く食べなさいよ!
[一見 ごく普通の 家庭のようですが➡
わたしと 子供たちの間には➡
実は わたしには とても理解の及ばぬ➡
深い溝が 横たわっているのです]
(貴之)まいったな。 寝不足だ。 (洋子)何 言ってんの。➡
さっさと 顔 洗って。 ご飯 できてるわよ。
(貴之)ゆうべ また誰か 部屋に入ってきてさ➡
そんで 布団の上に 乗っかんだぜ。 もう しんどくてさ。
(真由)やっぱり。 あれ お兄ちゃんが 拾ってきたんだ。
もう 迷惑してるんだからね。 しょうがねえだろ。
俺だって 好きで 拾ってきてるわけじゃねえよ。
気をつけてよね。
見えねえのに どうやって 気をつけろって いうんだよ?
そんなこと 自分で考えてよ。
お兄ちゃんは いいよ。 見えないから。
わたしの身にも なってよね。 (貴之)見えませんよ。➡
分かりませんよ。 見えません。 [見える。 見えない。➡
子供たちが そんな奇妙な 言い合いをすることは➡
しょっちゅうでした]
[どうやら 息子は➡
その見えないものに 取りつかれやすい たちのようで➡
妹のほうはといえば それが 見えてしまうらしいのですが➡
わたしや夫には そういった経験が 全くなく➡
いいかげん こういう生活は 終わりにしたいと思っていました]
(洋子)ねえ? 真由。 ちょっといい?
(真由)何? 母さんね➡
あなたや貴之のことが 心配で。 ねえ? どんなものが見えるの?
昨日のはね 変な格好をした おじいさん。
でも 朝には 消えてたみたいだから。
大丈夫なの? (真由)うん。 ありがと。
でも しょうがないよ。 それにさ あんなの 見えないほうがいいって。
≪(ドアの開く音)
(貴之)ただいま。 (洋子)あっ 貴之。
あなたも ちょっと こっち来て。 母さん 話したい事 あるんだけど。
(貴之)ごめん。 もう 眠くて 眠くて。➡
直行 帰ってきた。 少し寝る。
[疑っているわけでは ありません。➡
ただ もし 自分にも そういうものが見えれば➡
もう少し 子供たちのことを➡
いろいろ 分かってやれると 思うのですが]
(真由)《でも お母さん。 ホント 見えないほうが いいって》
≪(貴之)真由。 晩飯できたら 起こしてくれる?➡
おい 真由。 どうした?
≪(ドアの開く音) (真由)ううん。
(水の したたる音)
♬~
えっ?
(メンバー)怖い怖い 怖い怖い。 えっ?
(メンバー)怖い。
ひららちゃん。 大丈夫?
さあ みんな 怖がってちゃ 駄目だ。
弱い心を 吹き飛ばす あの おまじない いくぞ。
(一同)はい。 吾郎さん。
(結乃)皆! (慶人)祷!
(蒼太郎)怖! (ひらら)憮!
弱気 退散!
(一同)喝!
≪(救急車のサイレン) (直也)うーん。 うーん。
(直也)[これは 僕が 先日 体験した話です]
(直也)[そのとき 僕は 肺炎で 入院していました]
(直也)うーん。 うーん。
(少年)どうかした? (直也)あっ。 うん。 トイレ。
(少年)何だ。 だったら 我慢しないで➡
行ってくればいいじゃん。 (直也)えー!➡
だってさ 夜中に あそこ 通るの 怖いじゃん。
(少年)ああ あそこね。 (看護師)こら! まだ 起きてる!
早く 寝なさい! (少年)あっ そうだ。
婦長さんなら あの噂 知ってるよね?
(看護師)噂? (少年)ほら あるじゃん。➡
廊下の突き当たりに 変な鏡が。 あそこに 出るって。
(少年)ねえ? どうなの?
(看護師)バカなこと 言ってないで 早く 寝なさい!➡
次 声がしたら ぶっとい注射 打つからね!
(少年)おっかねえ あの婦長。 うちの母ちゃんより 怖ぇ。
(直也)はあー。
♬~
♬~
♬~
♬~
(直也)うわっ! うっ! ああっ! うっ!
♬~
(女)ウフフフ。
♬~
(笑い声)
(直也の叫び声)
♬~
(母親)ありがとうございます。 もう ホントに お世話になりました。
(看護師)いえ。 お大事に してください。
(母親)はい。 じゃあ 行こっか。 ねっ?
(母親)よいしょ。 じゃあ 失礼します。
(看護師)お大事に。 (母親)ほら 行くわよ。
♬~
[この婦長さんは 何かを 知っていたと 思います]
♬~
[でも 僕には それを 改めて 聞く勇気は ありませんでした]
♬~
では 続いての 恐怖幽便を 読んでみよう。 ひらら君。
(ひらら)はい。 吾郎さん。
「今日は 私の話を 聞いてください」
(彩)[今日は 私の話を 聞いてください]
[こういう仕事を していると➡
時に 信じられない出来事に 遭遇することが あるのです]
[父の工務店で 働いていた私は 老舗旅館の改築を 依頼され➡
東北の温泉地を 訪れていました]
(村上) この 古風な感じは 残して➡
奥にある別館を 隠れ家的な趣に 建て替えたいんだよ。
(彩)それって 今 はやりの 和風モダン建築ですか?➡
一度 手掛けてみたかったんですよ。
(村上)いやいや。 お宅に頼みたいのはね➡
ちょっと 変わったもんなんだ。 (彩)はい?
(村上)どうぞ。
(彩)失礼します。 (村上)はい。 どうぞ。
(彩)お邪魔します。 (村上)うん。
(彩)歴史を感じますね。
(村上)ええ。 築 102年ですから。 (彩)102年ですか。
(彩)おっ。 あっ。 あっ。
(村上)ああ。 大丈夫です。 後で やりますから。
(彩)そうですか。 すいません。
[そう 言って 案内された場所は…]
(彩)宴会場? (村上)うん。 ここを解体してね➡
あるものを 造ってほしい。 (彩)あるもの?
(村上)詳しいことは 設計士の先生と。 じゃあ よろしく。
(彩)えっ? ちょっと…。
(彩)あのう。 (木島)名前は?
(彩)はい? (木島)名前。
(彩)佐々木 彩です。
(木島)佐々木ちゃんは このとおりに➡
造ってくれればいいから。 (彩)えっ? これって…。
(木島)和室を 三重の廊下で 取り囲み 閉じ込める。➡
そういうことだよ。 (彩)えっ?
[この先生との出会いが➡
私が体験する あのような出来事の 始まりだったとは➡
このときの私には 知る由も ありませんでした]
(彩)この和室を 3つの廊下で 囲むんですよね?
(木島)うん。 (彩)でも それだと 出入りが…。
(木島)最終的には 和室の扉も 廊下の出入り口も➡
全て ふさいでくれ。 (彩)全て ふさぐって。➡
えっ。 それじゃあ せっかく 造った この和室に➡
入れなくなるじゃないですか。 (木島)そのために ふさぐんだよ。
(彩)えっ? ちょっと 意味が分からないんですけど。
(木島)気にしなくていい。 人足が集まったら 早く始めてくれ。
(彩)えっ?
[こうして 今回の 和室造りが 始まったのですが…]
(男性)おい。 作業できねえじゃねえかよ。
(男性)何で 入れねえんだよ。
(警備員)社長に 厳しく 言われておりますので。
(警備員)社長の指示で チェックは…。 (彩)すいません。 すいません。➡
今回の現場 これが ないと 中に入れないんです。
(男性)それを 先に言えよ。 (彩)すいません。 遅くなりました。
[この 異常な 警備態勢]
[出入りのできない 和室を造る]
[今回の工事には おかしな点が 多過ぎました]
(男性)この ふすま どこ 持ってくんだよ?
(男性)それ 佐々木さんが 裏に持ってけって…。
(男性)裏 裏。 裏の物置。
(彩)それ 回したら 外れます。 (男性)OK。
(彩)養生 置いときますね。 (男性)はい。
(彩)終わったら 廊下も お願いします。
(男性)了解。 (彩)お願いします。
(男性)佐々木さん。 (彩)はい。
(男性)こっちの方 お願いします。 (彩)はい。
[その翌日]
(木島)おっ。 佐々木ちゃん。➡
どうだ? 作業は順調か? (彩)はい。 まあ。
(唱える声) (彩)何してるんですか?➡
お札?
(木島)これを燃やした 灰を➡
和室の内壁に 使う 塗料に 混ぜこんでくれ。
(彩)お札の灰をですか? (木島)ああ。
(男性)何 やってんだよ?➡
せっかくの塗料が これじゃ 使い物になんねえじゃねえか。
(彩)いや。 あのう。 設計士さんの指示で。
(男性)何なんだよ? この現場は。 (男性)マジで 頼むよ。
(男性)そもそも あの部屋は 何に使うんだよ?
(彩)えっ? いや。 あのう。
(男性)それでも 現場監督か? (彩)すいません。
(彩)すいません。
[数日後 宴会場は 和室へと 改装され➡
指示どおり お札を燃やした灰を 塗料に混ぜて 塗装したのですが]
(彩)大丈夫ですか?
[何か えたいの知れない力が 日に日に 強くなっていき➡
それに 比例するように 体の力が どんどん 失われていく]
[そんな感覚でした]
♬~
(彩)社長。 私たちは いったい 何を造らされてるんですか?➡
教えてください。 (村上)気にしない 気にしない。➡
お宅は 指示どおりに 動いてくれりゃ それで いいから。
職人たちも 不審に思ってます。 体調を悪くして 動けない者も。
このままだと 作業に 支障が出ます。
それを 何とかするのが あんたの仕事でしょ。➡
こっちはね 金を払ってるんだから。
[それから 数日がたち➡
作業後の点検を していたときのことでした]
[この出入り口も 最終的には 完全に ふさいでしまうのです]
≪(物音)
♬~
≪(話し声)
≪(笑い声)
「あそこは いったい 何なんですか?」
「気にするな。 3日後には 終わってる」
「長い髪で 赤い口紅していて 口元に ほくろが…」
「やめろや」 「やめろ」
「駄目」 「確かに ここに いたんですって」
≪(物音)
≪(話し声)
♬~
♬~
♬~
≪(話し声)
♬~
♬~
♬~
≪(木島)何 やってる? (彩)はっ!? あっ。
(彩)人の声が。
(木島)まだ 閉じ込めてないからな。
(彩)閉じ込める?
(木島)くれぐれも その向こうは のぞくんじゃないぞ。 いいな?
(彩)はい。
[そんなことも ありながら 着工から 3週間]
[ほぼ完成という タイミングで…]
(木島)あしたから 2~3日 休みを 取ってもらうから。
(一同)はい? はっ? 何で 休まなきゃいけないんだ?
(男性)こんな現場 早く 終わらせて 帰りたいんだよ。
(男性)後は 出入り口 ふさぐだけじゃねえか。➡
どう 考えても おかしいだろ。 (彩)あの。 どういうことですか?
(木島)まあ 温泉でも入って ゆっくりしてきてくれ。
(一同)はあ?
(男性)どうするんだよ? (彩)いや…。
(男性)お前 あいつの 言いなりだな。
[その日 いつものように 作業後の点検をしていた 私は…]
≪(物音)
[それは 和室の中から 聞こえてきました]
≪(物音)
♬~
≪(物音)
♬~
(彩)どなたか いらっしゃるんですか?
≪(物音)
♬~
≪(物音)
(彩)のぞくなってことは のぞけってことだよね。
♬~
(彩)うん?
[ふすまの奥は この後 完全に ふさいでしまうと いうのに➡
豪華な装飾が 施されていました]
♬~
(彩)お疲れさまです。 (木島)佐々木ちゃん。
(彩)はい。 はい。
(木島)何か 見たな? (彩)見てないですよ。
お座布団も お膳も…。 (木島)しっかり見てんじゃないか。
あそこは いったい 何なんですか? おかしいですよ。
(彩)わざわざ 警備員 置いたり 妙に 体が疲れたり。
(木島)気にするな。 3日後には 終わってる。
(彩)ちょっと。 ごまかさないでくださいよ。
(木島)だから 気にするなって 言ってるだろ。
(彩)先生。
♬~
[そして 3日が たち➡
いよいよ 全ての出入り口を ふさぐ日が やって来ました]
(木島)今日が 一番 大事な 作業だから。
頼むよ。 佐々木ちゃん。 (彩)一番 大事な作業って?
[結局 何も 教えてもらえないまま➡
最終確認をすることに なったのですが…]
[この和室からは 今までとは 違う➡
異様な圧力が 伝わってきました]
(彩)では 先生。 最終確認を。
(木島)何 言ってんだ? 佐々木ちゃんも➡
一緒に やるんだよ。 (彩)えっ?
(木島)俺は 周りを 回ってくるから➡
佐々木ちゃんは この中を 確認して。
(彩)えっ? 私がですか? (木島)うん。
♬~
(木島)おい。
いいか? くれぐれも ふすまの向こうは のぞくなよ。
♬~
♬~
♬~
♬~
≪(笑い声)
≪(話し声)
≪(話し声)
≪(笑い声)
♬~
♬~
♬~
♬~
≪(笑い声)
(木島)ったく。 あれほど のぞくなって 言ったろ?
(彩)先生。 あれは いったい?
(木島)あかずの間って 知ってるか?
(彩)あかずの間? って 隠れて 儀式を行ったり➡
何かを 閉じ込めておくための 座敷ろうとか?
(木島)佐々木ちゃんたちが 3日間 休みを取ってる間➡
神降ろしをした。 (彩)神降ろし?
あの あかずの間はな 福の神を 住まわせ➡
その家に 繁栄を 呼びこむための部屋なんだ。➡
あの社長に しつこく 頼まれてさ。
まっ。 これも 払ってくれるって いうから 仕方なく 引き受けた。
≪(足音)
(彩)えっ? 何ですか?
(村上)あっ。 いいんだ。 この業者は 私が 連れてきた。
(彩)社長が? (村上)どうも ご苦労さまでした。
(村上)こっからの作業は 彼らが 引き継ぎますから。
(彩)いや。 ちょっと待ってください。
(村上)神降ろしは 終わったんでしょ?
(木島)いや。 肝心の仕事が まだ 残ってる。
(村上)ああ。 それは こちらで やりますから。
あなた方は ここまでで。
(彩)そんな!? 最後まで きちんと やらせてください。
これは 私たちの仕事です。
(村上)これまで 本当に ご苦労さまでした。➡
さあ 入った 入った。 (一同)はい。
(彩)ちょっ。 (村上)ご苦労さま。
(木島)ったく。 あの バカ社長。➡
こんなことなら 引き受けるんじゃなかった。
社長は どうして 私たちを 追い出したんでしょう?
(木島)単純に 金を ケチりたかったんだろ。➡
俺の仕事は 高いからな。 神降ろしさえ 済んだら➡
とっとと お払い箱に したかったんだろ。
(彩)ちなみに 神降ろしって お幾らぐらいなんですか?
(木島)そりゃ 有効期限にもよる。 (彩)有効期限?
(木島)ああ。 あかずの間が 機能してくれてる期間だよ。➡
普通なら 30年だ。
(彩)じゃあ 30年だと お幾らですか?
(木島)ふっ。
(彩)えっ!? そんなに?
(木島)それなのに あの バカ社長。 最後の最後に 仕上げを ケチった。
(彩)でも 神降ろしは 無事 終わったんですよね?
(木島)それは 考えが 甘過ぎる。➡
例えば それ。 (彩)えっ?
ハロウィーンだって もともとは 悪霊や 魔女から➡
暮らしを守るための 魔よけの儀式だ。
形を変えても それを 信仰する人々の➡
気持ちが 変わらなかったら 何ら 問題はない。
だが 儀式には 敬意が 必要なんだ。
先生。 あの旅館 どうなっちゃうんですか?
(木島)さあな。 まっ ただじゃ 済まないだろうな。
佐々木ちゃんとは また 近いうち 会うことになるかも しれないな。
[リニューアルした旅館は オープンから 常に 満室]
[大人気の宿と なったそうですが➡
毎日の仕事に 忙殺されていた 私は➡
あの旅館のことなど すっかり 忘れていました]
[ところが…]
(彩)えっ!?
あっ もしもし? 木島先生ですか?
(彩)こちらが 今回の 木島先生からの お見積もり。➡
で こちらが 私ども 佐々木工務店の➡
工事に関する お見積もりです。
(村上)前回よりも 高いじゃないか。➡
何だって こんなことに なるんだ?➡
下手に 出てるからって 吹っ掛けやがって。
(彩)1年前 最後まで 私たちに 任せてくだされば➡
こんなことには。 (村上)この 何分の一の値段で➡
神降ろしから 全部やる 業者だって いるんだぞ。
神降ろしは そんな簡単じゃ ないはずです。
もう いい。 帰れ。
社長 お願いです。 仮にも 神様です。
軽い気持ちで 利用するなんて 考え直してください。
(村上)いいから 帰れよ。 帰ってくれ。➡
二度と 来るんじゃないよ。 帰れ。 (彩)社長。 ちょっと待ってください。
(村上)早く 帰れよ!
[今回の被害は 台風ではなく➡
あの和室に 原因があったのでは?]
[私には どうしても そう 思えたのです]
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
≪(物音)
≪(話し声)
♬~
≪(笑い声)
♬~
♬~
♬~
♬~
≪(笑い声)
♬~
(絶叫)
[この話の 後日談を 語るのは あまり 気が進みません]
(稲垣)ここからは 再び 過去 20年の 恐怖幽便から➡
よりすぐりの 心霊体験を 研究していこう。
(一同)はい。 吾郎さん。
では 恐怖幽便を 読んでみよう。 蒼太郎君。
(蒼太郎)はい。 吾郎さん。
(蒼太郎)「去年の夏 付き合って間もない 彼女と➡
明け方まで ドライブを 楽しんだときのことです」
(大輝)[去年の夏 つきあって間もない 彼女と➡
明け方まで ドライブを 楽しんだときのことです]
(大輝)そういえば ここってさ この辺りで いちばん➡
星が きれいに見えるんだって。
(希美)もう 朝だけど。 (大輝)あっ そうだよね。
♬(ラジオの音楽) ≪(ノイズ)
♬(ラジオの音楽) (ノイズ)
(大輝)あれ? どうしたんだろうね?
(大輝)あっ。 希美ちゃん?
≪(足音)
♬~
≪(窓ガラスを たたく音)
(車が動く音)
(大輝)希美ちゃん 起きろ。 希美!
♬~
♬~
(イグニッションキーを回す音) 何でだよ!?
(車が動く音)
やめろ。 やめてくれ!
(車が動く音)
(車が動く音)
希美! 希美!
(大輝)よせ! やめろ!
やめろーっ!
♬~
≪(車のエンジン音)
♬~
♬~
♬(ラジオの音楽)
(希美)あっ。 わたし 寝ちゃった?
どうしたの? 怖い顔して。 はあー。 何でもない。
[あの女は 一体 何だったのか。➡
僕には 知る由もありません]
えっ!? 終わり? 何だ?
すごい パワー 持った 霊だったけど。
でも…。
慶人君ね。 最後まで やんなかったよね?
脅かすつもりだったのかな?
それでは 心霊研究を始めよう。 (一同)はい。 吾郎さん。
先生。 お願いします。
[恐怖幽便を 鑑定してくれるのは…]
先生。
(下)あの状態で。
(下)そうなんですよ。
自分も 飲んだかのようにして。
(下)そして…。
それを 再現させてるんですか? あの カップルに。 そのときの状況を。
そうなんですよ。 そして 自分が されたようなことを 訴えたい。
じゃあ あの カップルを 殺そうとは してないわけですね。
(下)してません。 最初から。
さあ 皆さん。 何か 質問ありますか?
はい。 結乃ちゃん。 (結乃)はい。
ドライブデートは 好きです。
(結乃)はい。
ドライブ 慶喜君 あるの? いっぱい やったこと。
もし ドライブデート 行くとしたら 慶喜君は どこに行きたいですか?
[この後 歴史に残る 戦慄の 心霊現象が 次々と]
[そして…]
♬~
(由加)[前から 怖い本は好きで よく 読んでいました]
♬~
♬~
[真夜中に ふと辺りを見回し 誰かが じっと➡
こちらを 見ているような想像を めぐらしては ぞくっとする。➡
そんな感じが 好きでした]
[でも その夜は 何かが違ったんです]
[まるで 想像ではない誰かが➡
本当に どこかに 潜んでいるような]
♬~
♬~
[どうしても その本を 好きには なれませんでした]
(広美)ねえ? 晩ご飯 どうしようか?
(由加)もう? 今 お茶したばかりじゃん。
(広美)だって 今日 誰も いないんでしょ?
(由加)うん。
(広美)自分たちで 作らなきゃ いけないんだから。➡
考えとかなきゃさ。 (由加)そうだけどさ。➡
まず 宿題 やっちゃおうよ。
(広美)えっ? つまんないの。 せっかく 泊まりに来たのに。➡
もっと 面白いさ…。 何かないの?
(由加)わたしは 英語やるから 広美は 数学。 いい?
ねえ? 由加。 (由加)うん?
(広美)これ 面白い? (由加)もう やるよ…。
どうした? (由加)それ。 それ どこに?
えっ? この棚だけど。 それが どうかした?
ダメ! 読んじゃ。
(広美)何? そんなに怖いの? それ。
(由加)そうじゃなくて…。
[ありえないことでした。➡
この本は 間違いなく捨てたのです]
[もちろん 彼女にも話しました。➡
でも すぐには 信じてもらえなかったようです]
♬~
(ドアの開く音)
♬~
♬~
♬~
♬~
あっ ごめん。 起こした?
(広美)ちょっと 由加!? 何? (由加)いいから! 早く 早く!
[翌日 その本は お寺に 引き取ってもらい➡
それ以来 あの妙な視線を 感じることは ありませんでした]
[けれど 今でも 不思議でならないのです]
[わたしの見た女の人は 一体 誰だったのか?]
[そして どういうわけで あの本にかぎって➡
そんなことが 起きたのかということが]
(行雄)[これは タクシードライバーの私が 体験した話です]
[そのときの私は➡
この仕事に就いて まだ 日が浅いころでした]
♬~
(電子音) (従業員)今日も 安全運転で➡
いってらっしゃい。 (行雄)いってきます。
♬~
(行雄)ウツミさんですか? (ウツミ)はい。➡
よろしく お願いします。 (行雄)こちらの方➡
運んでおきますんで。 (ウツミ)お願いします。
(行雄)お乗りください。 (ウツミ)すいません。
(行雄)頭 お気を付けください。 (ウツミ)はい。
♬~
[昔 母がくれた お守りです]
[私は 家族を支えるために 必死に働きました]
[ですが その日は お客さまが 少なく➡
ノルマに 届きそうもなかったのです]
[そんなときでした]
えっ?
そんなに 遠くまで ホントに いいんですか?
かしこまりました。 ああ。 ただ 私➡
この仕事に就いて まだ 日が浅いもんで➡
住所 カーナビに 入れちゃいますね。➡
ちょっと お待ちください。
お見舞いですか?
あっ。 もしかして 看護師さん?
こんな時間まで お仕事 大変ですね。➡
私も 夜勤明けは 休みなんですけど➡
結局 寝て 起きたら 夕方で➡
いつも かみさんに 文句 言われてます。
うちの娘も お客さんと 同じぐらいの年ごろで…。➡
あっ。 すいませんでした。
[きっと 疲れていて➡
話し掛けられたくないのだと 思いました]
ルートガイドを…。
♬~
間もなく 左方向です。
ホントに こっちの道で いいんですか?
カーナビだと 左の方になってますけど。
♬~
左方向です。
[本当に この道で 正しいのだろうか?]
[私は 次第に 不安になってきました]
お客さま。 何度も すいません。
ホントに この道で 大丈夫ですよね?
[私は ますます 不安になってきました]
[ですが…]
[その不安は 道が間違っていると いうことではなく➡
もしかしたら この女性は…]
♬~
[どうやら 近道だったようです]
間もなく 左方向です。
目的地です。
お客さま。 着きましたよ。
お客さま。
お客さま?
[眠ってしまったのだと 思いました]
参ったな。
(チャイム)
≪(浩介)はい。
(行雄)夜分 遅くに 大変 申し訳ございません。➡
東京の病院から 娘さんに ご乗車いただいたんですが➡
眠ってしまったようで。 (浩介)そうですか。
(里美)娘は 車に? (行雄)はい。
(浩介)母さん。
(浩介)あのう。 (行雄)はい。
(浩介)これで 足りますか?
(行雄)あっ。 ありがとうございます。➡
今 お釣り お持ちします。 (浩介)ああ。
(行雄)あれ? あのう。 娘さんは?
♬~
(浩介)いつも こうなんですよ。➡
皆さん 病院から 娘を乗せて ここまで 連れてきたと➡
言ってくださる。
(行雄)「ここまで 連れてきたと 言ってくださる」?
(行雄)いや。
(行雄)いや。 そんなバカな。➡
いや。 だって ここに座ってたんですよ。➡
東京から ずっと ここに…。 (浩介)ありがとう。
(行雄)いや。 「ありがとう」とかじゃなくて。➡
ホントに。 確かに ここに いたんですって。
(浩介)仁美といいます。 一人娘でした。➡
1年前に あの病院で。
どうやら 娘は あなたのような 優しい方に 頼ってしまうようです。
♬~
本当に ご迷惑を お掛けしました。
いえ。 タクシーは 色々な人を 乗せますから。
それに 親を思う気持ちは 私にも 分かります。
亡くなった母が くれたんです。
じゃあ。
♬~
[彼女は きっと 両親に 会いたかったのでしょう]
[私が乗せたのは 彼女の思いでした]
[不思議と 怖いと 感じることはなく➡
どこか 温かい気持ちに なりました]
ああ。 墓参り 行って おふくろに 会わないとな。
♬~
私が会わせてあげる。
(絶叫)
(明)[これは 数年前に 体験した 出来事です]
(円美)着いた。 (明)涼しい。
[その日は ケガをして 入院している➡
友達の見舞いに 行ったのです]
(明)行こっか。
≪何 書くの? ≪ねえ ペン 貸して。
(きらら)何か怖い話とか あった? (亜矢奈)この病院で?
う~ん ないなぁ。
(きらら)だから 病院だからって 必ず 出るわけじゃないんだよ。
さっき 白いシーツ掛けられた ストレッチャーで➡
何か 運んでったんだけど。
あ~… それ ご遺体だよ。
(貴美子・円美)ご遺体?
亡くなった人。
このフロアの奥は 高齢者の人が 多いみたいで➡
霊安室に 運んでいくの よく 見掛けるの。
(円美)霊安室?
そう。 地下1階にあるんだ。
≪もう暗くなっちゃったね。
[その後 私たちは 時間がたつのも忘れて➡
すっかり 話し込んでしまいました]
(円美)えっ? 何?
(明)シッ!
[それは まるで 誰かが 乗ったような揺れでした]
♬~
♬~
何で?
♬~
♬~
誰かが 降りた? (貴美子)何が言いたいの?
もしかして さっきの ストレッチャーの人の 魂が➡
私たちと 乗ってたってこと?
そんな! やめてよ。
見て…。
何か出てくるわけじゃないよね?
(貴美子)何 言ってるの。 勝手に ドアが開いただけだよ。
何? 嫌っ!
えっ?
明。 早く!
早く 閉めて! (明)分かってるよ!
ねえ…。
♬~
(一同の悲鳴)
えっ?
ひららちゃん。 何? 最後の。
(ひらら)分かりません。
(慶人)昼に…。 死んじゃったときに。 見てたよね。
さあ 先生。 あの霊は いったい どんな霊なんですか?
あっ。 ストレッチャーに 乗ってた ご遺体の霊ではない?
(下)はい。 ないんです。
じゃあ 関係ないんだ。 ストレッチャー。 (下)ですから 関係ないです。➡
自分で 亡くなったことを➡
それこそ 分かってらっしゃらない。 まだ。
[さらに あの霊は…]
[この後 史上屈指の 心霊現象と 最新の 恐怖体験が]
(翔太郎)[これは 2年前➡
彼女と ドライブしていたときに 体験した 出来事です]
(夏海)ええー? そうかなー?
(翔太郎)いや だって もう すごかったよ。 引きとか。➡
もう 何だろう…。 もう こんなん。 (夏海)それ 大げさ過ぎ。
[付き合い始めて 間もなかった 僕たちですが➡
共通の趣味が 釣りということもあり➡
その日は 彼女の車で 川釣りに 出掛けたのです]
(翔太郎)どんくらいで 向こう 戻れるかなぁ?
うーん。 混んでないから 行きと 同じぐらいかなぁ。
[その 帰り道でのことでした]
[最初は 具合でも悪いのかと 思ったのですが…]
(翔太郎)あっ…。 今の 見た!?
夏海? (夏海)ああ…。 えっ?
大丈夫?
何か 急に 眠くなってきた。 (翔太郎)ええっ!?
ごめん。 仮眠 とらせて。
はっ!? おい。 おい ちょっと! 夏海!
[よりによって こんな所でとは 思いましたが➡
当時の僕は まだ 免許もなく➡
ドライバーに眠られては どうすることも できないのです]
(夏海)ううう…。
夏海?
(夏海)ううう…。 (翔太郎)夏海?
(夏海)うわーっ!
大丈夫? (夏海)あれ?
女の人は? (翔太郎)女の人?
夢か…。
何だよ それ…。
♬~
何で こんなとこで こんなこと してんだ?
(翔太郎)おい。 夏海。 夏海!
[どういうわけか➡
彼女は まったく 起きる気配がありません]
[このままというわけにも いかず➡
運転できる友達に 来てもらおうと 思ったのですが…]
[気味は 悪かったのですが…]
♬~
♬~
えっ?
マジかよ…。
♬~
(ノック) (翔太郎)すいません!➡
すいません。 あの…。 電話を お借りしたいんですけど。
(翔太郎)すいませーん。
♬~
♬~
≪(物音)
あの すいません。 電話を お借りしたいんですけど。
≪(物音)
♬~
♬~
≪(物音)
(翔太郎)あの 申し訳ないんですけど➡
電話を お借りできないでしょうか?
≪(足音)
あの…。
(女性)あああ…。 あああ…。 あああ…。 あああ…。 あああ…。
うん!? (女性)あああ…。 あああ…。➡
あああ…。 あああ…。
♬~
(女性)あああ…。 あああ…。
♬~
おい! 夏海! 夏海! おい!
(夏海)うう…。 うう…。 (翔太郎)夏海?
来ないで。 (翔太郎)えっ!?
(夏海)こっちへ 来ないで。 (翔太郎)はっ!?
女の人が…。 女の人が 近づいてくる!➡
女の人が! 女の人が! (翔太郎)分かってるよ!➡
だから 早く 起きろっつってんだろ!
(夏海)来る…。 女の人が 来る!
いいかげんにしろ!
痛っ…。 どうしたの?
いいから 早く 車 出して! 早く!
(夏海)何 そんなに興奮してんの?
だから 夏海が 寝ちゃったから! 携帯も つながんないし!➡
公衆電話も 100円 入れても つながんないし!➡
だから あの屋敷に行って! そしたら 女の人が 追ってきて!
でかいんだ! 首がないんだよ! ヤバいよ。 逃げないと。➡
女の人が 追ってくんだよ!
何 言ってんの? 女って?
えっ?
もう。 何 騒いでんのよ?
だって 首のない女が…。 夏海も さっき 「女の人が」って。
わたしが? フフッ。
翔太郎が 寝ぼけてたんじゃないの?
帰ろっか。
(エンジンをかける音)
キャーッ! (翔太郎)ウォーッ!
[その後は 一目散に 山を下りました]
(夏海)ハッ!? 何!? これ…。
[そして 帰宅したとき 車体には…]
♬~
では 最後の 恐怖幽便を 読んでみよう。 蒼太郎君。
(蒼太郎)はい。 吾郎さん。
「これは 数年前➡
僕が働いていた カラオケ店での 出来事です」
(陽平)[これは 数年前➡
僕が働いていた カラオケ店での 出来事です]
(陽平)では 16番の お部屋になります。➡
ごゆっくり どうぞ。
(陽平)はい。 フロントです。 はい。
はい。 かしこまりました。 すぐ 伺います。
(美紅)どうしたの? (陽平)パーティールームの お客さん➡
マイクの不具合だって。 交換してくる。
(美紅)OK。 …って えっ?
(ノック) (陽平)失礼します。➡
替えのマイク お持ちしまし…。
(陽平)あれ?
♬~
♬~
(陽平)ありがとうございました。 (美紅)ありがとうございました。
(入店音)
(美紅)また 見ちゃったか。 (陽平)うん。
(美紅)あんまり そういうの感じない 私でも➡
ここは 何かいるって 思うとき あるよ。➡
まあ もう 慣れちゃったけど。
(陽平)慣れちゃったって すごいよな。
(美紅)お願い 大野君。 辞めないでね。
(陽平)えっ?
(美紅)これ以上 スタッフに 辞められたら 店 回んないよ。
(陽平)そうだろうね。
(美紅)先月なんて 吉岡さんっていう➡
古株のバイトまで 辞めちゃって マジ ピンチなの。➡
ねっ。 お願いします。
まあ 入ったばっかだし しばらくは 辞めないよ。
(美紅)ホント? よかった。
8番。 片付けてくるね。 (美紅)はーい。
[ここは もともと 訳ありの物件らしく➡
事故や 自殺が 頻繁に起きたり➡
奇妙な現象が 起きるという噂が 絶えませんでした]
うわっ!
[こうして 僕は➡
日々 様々な現象に 悩まされていました]
[そんな ある日…]
(入店音) (吉岡)久しぶり。
(美紅)吉岡さん。 (吉岡)美紅ちゃん。 元気してた?
(美紅)っていうか どうしたんですか?
どうしたって…。 歌いに来たに 決まってるやん。
(美紅)えっ? 一人でですか? (吉岡)んなわけないやろ。➡
後から 連れ 来るから。 (美紅)そうなんですね。
(吉岡)当たり前やろ。➡
あれ? 新人さん? (陽平)はい。
(吉岡)よろしく。 2時間。 (陽平)かしこまりました。➡
それでは 8番の お部屋で お願いします。
(吉岡)OK。 ほんで 後から 連れ 来るから 案内 よろしく。
(陽平)はい。 分かりました。
(美紅)ったく。 よく 来れたもんだわ。
(陽平)えっ? (美紅)あの人。➡
この間 話した 吉岡さん。 (陽平)ああ。 古株の?
(美紅)待ち合わせって どうせ 新しい彼女とかでしょ。➡
ってか ここで 待ち合わせとか マジ 神経 疑うわ。
何か あったの?
(美紅)実はさ…。 (入店音)
(美紅)いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
≪(女性)すいません。
(女性)受け付け いいですか?
(陽平)失礼いたしました。 1名さまでございますか?
(女性)8番の部屋で。 (陽平)えっ?
(女性)8番の部屋で。
(陽平)あっ。 吉岡さまの お連れさまでございますね?
当店の アプリは お持ちでしょうか?
あのう。 アプリは…。
(女性)だからぁ 8番の部屋に 早く 行きたいんですけど。
はい。 えー。 そうしましたら…。 (女性)ねえ。➡
早く 彼のところに 行きたいんだけど。
しょ… 承知いたしました。 どうぞ。
(陽平)ありがとうございます。
2名さまで 2, 894円になります。
(吉岡)えっ? いやいや。 俺 一人やん。
いや。 でも 後から お連れさまが お一人 いらっしゃいましたので。
いやいやいや。 俺 ずっと 一人やったから。
連れも 結局 来れへんようになったし。
いやいやいや。 でも…。
(美紅)どうしたの?
(吉岡)ちょっと この新人さん 大丈夫?➡
俺から ぼったくる気やねん これ。 (陽平)違いますよ。 違います。
確かに もう一人 女性の受け付け したんですよ。
(吉岡)女性? (陽平)はい。
いや。 俺の連れ 男友達やけど。 (陽平)えっ?
(美紅)ねえ。 その人 どんな感じの人だった?
えっ? えっと…。
緩い ウエーブのかかった 長い髪で➡
赤い口紅していて 口元に ほくろがあって…。
(吉岡)やめろや!
これ 何の嫌がらせやねん。 ええかげんにせえよ。
[僕が見たのは 吉岡さんの 元 彼女だったんじゃないか]
[バイト仲間に そう 言われました]
♬~
[彼女は 吉岡さんに ひどい 振られ方をされ➡
直後 この建物の中で 亡くなっていたそうです]
[その出来事や 僕が これまで 体験してきた現象は➡
訳ありの この物件が 引き起こしたのかも しれません]
♬~
♬~
ねえ。 皆さん。 今日の 恐怖幽便は➡
どうだったかな?
慶喜君は どうだった?
(慶喜)怖かったです。 とにかく 怖かった。
怖かった?
(慶喜)トイレ 行くときとか 怖くて もう➡
パパとか いないと ちょっと 行けない…。
結乃ちゃんは 怖かった?
そうだよ。 お風呂 入って 怖いよ。
髪の毛 洗って 目 開ける瞬間。
(結乃)何か 鏡のところとか。
怖い? (結乃)はい。
また 来年 慶喜君が どのくらい 大きくなってるのか➡
楽しみだよ 僕は 会うのが。 ねっ。 はい。
さあ それでは 最後に もう一度 やっておきましょう。
(メンバー)はい。 吾郎さん。
イワコデジマ イワコデジマ。 ほん怖 五字切り。
(メンバー)皆! 祷!➡
怖! 憮!
弱気 退散!
(一同)喝!
あなたからの 恐怖幽便 お待ちしています。
(南條)大宮の皆さんと 横並びのときは➡
一丸となって戦えたんですが…。
[今夜 ピーピー音と共に…]
(九条)キュイーン バーン ズィーヤ!
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