Afrikaans
Akan
Albanian
Amharic
Arabic
Armenian
Azerbaijani
Basque
Belarusian
Bemba
Bengali
Bihari
Bosnian
Breton
Bulgarian
Cambodian
Catalan
Cebuano
Cherokee
Chichewa
Chinese (Simplified)
Chinese (Traditional)
Corsican
Croatian
Czech
Danish
Dutch
English
Esperanto
Estonian
Ewe
Faroese
Filipino
Finnish
French
Frisian
Ga
Galician
Georgian
German
Greek
Guarani
Gujarati
Haitian Creole
Hausa
Hawaiian
Hebrew
Hindi
Hmong
Hungarian
Icelandic
Igbo
Indonesian
Interlingua
Irish
Italian
Japanese
Javanese
Kannada
Kazakh
Kinyarwanda
Kirundi
Kongo
Krio (Sierra Leone)
Kurdish
Kurdish (Soranî)
Kyrgyz
Laothian
Latin
Latvian
Lingala
Lithuanian
Lozi
Luganda
Luo
Luxembourgish
Macedonian
Malagasy
Malay
Malayalam
Maltese
Maori
Marathi
Mauritian Creole
Moldavian
Mongolian
Myanmar (Burmese)
Montenegrin
Nepali
Nigerian Pidgin
Northern Sotho
Norwegian
Norwegian (Nynorsk)
Occitan
Oriya
Oromo
Pashto
Persian
Polish
Portuguese (Brazil)
Portuguese (Portugal)
Punjabi
Quechua
Romanian
Romansh
Runyakitara
Russian
Samoan
Scots Gaelic
Serbian
Serbo-Croatian
Sesotho
Setswana
Seychellois Creole
Shona
Sindhi
Sinhalese
Slovak
Slovenian
Somali
Spanish
Spanish (Latin American)
Sundanese
Swahili
Swedish
Tajik
Tamil
Tatar
Telugu
Thai
Tigrinya
Tonga
Tshiluba
Tumbuka
Turkish
Turkmen
Twi
Uighur
Ukrainian
Urdu
Uzbek
Vietnamese
Welsh
Wolof
Xhosa
Yiddish
Yoruba
Zulu
(タエ子)鉛筆削り! 鉛筆削り! わっ…。
鉛筆削り~! 鉛筆削り~!
鉛筆削り! 鉛筆削り! 鉛筆削り!
おお… かっこいい~。
よいしょ よいしょ… ばっ!
ふう…。
(削る音)
わあ…。
ひょえ~!
やっぱり 普通ので削るより 電気の方がかっこいいな~!
ああ…。
(削る音)
♬「波をちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ かきわけて」
(削る音) ♬「雲をスイスイスイスイおいぬいて」
♬「ひょうたん島はどこへ行く 僕らをのせてどこへ行く」
(芙美子)タエ子! 鉛筆を何だと思ってるんですか。
あなたは もう 電動の鉛筆削りは使っちゃ駄目です。
わっ! ハァ…。
(みずき)おばあちゃん これ 鉛筆削り?
あら~ 懐かしい。 そう! 鉛筆削り。
これ 使えるの? やってみる?
よし…。
うん?
(削る音) 動いた!
(削る音)
わあ… すごい!
これ おばあちゃんも みずきのお母さんも使ってたのよ。
えっ? そんな古いの?
(夏希)みずき~! 自分の荷物 運びなさ~い!
は~い。
♬~
(一同)かんぱ~い!
頂きま~す! 頂きます! 頂きます!
おいしい! あっ よかった~!
おじいちゃん秘伝のソースを ヒントにしたからね。
これからは 毎日 食べられる? もちろん。
それに おじいちゃんが退院したら もっとおいしいのが食べられるわよ。
やった! でも ちょっと 味 濃くない?
えっ そう? 牛乳飲みながら食べるから 舌が バカになってるだけよ。
もう何十年も ごはんの時は牛乳なんだから➡
今更 バカになりません。
お母さんが牛乳飲みながら ごはん食べるのって 昔から?
そうね。 子供の頃からね こんなふうになっちゃったのは。
こんなふうって…。 そもそも➡
しつこいくらい 牛乳飲め 牛乳飲めって 言ったのは お母さんだからね~。
牛乳たくさん飲んで 大きくなってほしい。 純粋な親心じゃない。
大きくなりすぎたけどね。
昭和のお母さんたちには 反省してほしいわ。
私みたいに 背が伸びて コンプレックス抱えてる人 多いんだから。
でも 牛乳飲むと身長伸びるのは嘘らしいよ。
あら そうなの? じゃあ 私のせいじゃないわね。
んっ! ほら これも味濃い。
みずき… お母さんのごはんの味は いつも薄口なの?
う~ん…。
いつも チンするだけだから 分かんない。
あんた 何やってんのよ! チンに頼らないで ちゃんと作りなさいよ。
お父さんが聞いたら 悲しむわ~。
ここんところ忙しかったから チンのものが多かっただけ。
忙しくなくても チン多いよ。
チン チン チン チン言わないで!
これからは どんなに忙しくても 週2回は 晩ごはん作りなさい。
言われなくても やります。 ほら 今日だって作りました。
あっ。 あなたが作ったのは 引っ越しそばね~。
おそば ゆでただけね。
おそばは さすがに チンじゃないんだね。
うるさい! もう…。
みずきの学芸会?
うん。 今年は コロナでやらないかもって 聞いてたんだけど➡
ほら 運動会も中止になっちゃったし➡
せめて学芸会だけは 規模を縮小する形で開催しようって。
そう。 みずき よかったわね!
でも… 少ししか出ないよ。
駄目よ! そんな心意気じゃ。
いい? 一瞬一瞬を 大事~にしなきゃ駄目!
舞台上で生きることが大事よ。
おばあちゃん 何の話?
演技の話よ。
おばあちゃんは 舞台の上で そこを大事にしたの。
女優として それは とても大事なこと。
おばあちゃん 女優じゃないじゃん。
(ナナ子)何? 学芸会で「こぶとりじいさん」やるの?
うん。 (ヤエ子)タエ子は何の役?➡
おばあさん? あっ 鬼か。
村の子1。 (ヤエ子)ただの 村の子1?
でも セリフあるのよね。 うん。
(ナナ子)そうなの? そう。
そうよ。 村の子の中では 一番多いのよ。 フフッ。
あっ カラスが…。
(ナナ子)何? カラスが どうしたの?
セリフよ。 (ナナ子)あっ ごめん ごめん。
(せきばらい)
あっ カラスが おうちに帰ってゆくわ。
1羽~!
あっ カラスが おうちに帰ってゆくわ。 1羽~!
あっ カラスが…。
(ヤエ子)多いって言ったって 1個っきゃないじゃない。
えっ? 村の子の場面って さっき タエ子がやったシーンだけ?
あれで終わり? そうよ。
「こぶとりじいさん」の話の筋と あまり関係ないじゃん。
カラスが おうちに帰ってゆくわ。 1羽~!
はい! じゃあね 山田君から始めますよ。 よ~い…。
(棒読みで)あ~ 今日もよい日だ~。
ねえ もうちょっと元気にやってみようか。 いい?
ねえ 私たちが 最初に出てくるところだけどさ➡
「遊びながら ワイワイと登場」。 何して遊んでることにする?
う~ん…。 う~ん… 何でもいいよ。
よくないよ! ちゃんと考えようよ。
あっ 石蹴りは? 石蹴りとかだったらさ わ~っと出てこられるでしょ?
岡島さん! 人が練習してる時は 静かに見てましょうね。
は… はい。
あっ カラスが おうちに帰ってゆくわ。
う~ん…。
あっ カラスが おうちに帰ってゆくわ。
≪あっ 見てごらん。➡
カラスが おうちに帰ってゆくわ。 1羽~!
セリフ 1個っきゃないのに あの子は どんだけ練習すれば気が済むんだ?
学校でだって 練習してるんでしょ?
それが 今日は前半の部分ばっかりで➡
村の子のところまでは 練習できなかったんだって。
何か 我が妹が かわいそうになってきた…。
≪あっ 見てごらん。
わ~! (3人)わ~い。
あっ 見てごらん。 カラスが おうちに帰ってゆくわ。
1羽~! 2羽~。
3羽~。 4羽!
(3人)わ~! さようなら カラスさん。
気を付けてね~。
(3人)わ~!
は~い。
はい! とてもよくできました!
けれど 岡島さん➡
台本に書いてあるセリフだけを 言いましょうね。
はい! じゃあ 次にいきましょう。 戻っていいですよ。
(3人)は~い。 は~い 次はですね… 山田君。
(児童たち)ほっぺについた そのこぶは みんなに幸せ運んでる。➡
踊って踊って 楽しんで。
[ 回想 ] 台本に書いてある セリフだけを言いましょうね。
みんな もっと大きな声でいくよ。
(ナナ子)そんなこと言われたの?
どうりで 今日は セリフが聞こえないと思った。
もう~ 張り切り過ぎたのよ。 セリフ 1個っきゃないのに。
そうよ。 それに 村人のシーンなんて 誰も見ちゃいないんだから。
(芙美子) でも おかげで分かったって言ってた。
はあ? 分かったって どういうこと?
役作りの方向性が見えたんだって。
あっ そうか…。
(拍手)
(アナウンス) 「次は 5組の『こぶとりじいさん』です」。
何か ドキドキしちゃうわね。
やめてよね。 セリフ 1個っきゃないんだから。
あ… あ~ 今日はよい日だ~。➡
お… おばあさん そ… それでは わしは➡
や… 山へ… い… 行くとしよう~。
≪は… はい! おじいさん… い… 行ってらっしゃい!
わ~!
出てきた。 (3人)わ~!
あっ 見てごらん。 前 出た。
カラスが おうちに帰ってゆくわ。
1羽~! (ヤエ子)指さした。
2羽~。 3羽! 4羽~!
(3人)わ~い!
手 振った…。
♬~
(拍手)
タエ子ちゃん お上手ですね! びっくりしちゃったわ。
児童劇団 入ってらっしゃるの? とんでもない。
あんなに上手だと 将来は女優さん?
そんなそんな。 あ~ でも もう本当 ほっとしました。
あれが役作りの方向性か…。
(拍手と歓声)
(正伸)夏希は元気にしてるのか?
元気は元気だけど 仕事大変みたい。
ほら 春先が あんなだったから。
「給料は下がって でも やることは増えて」って。
心配だな。
でも まあ うちに引っ越してきて 少しは楽になるでしょ。
家賃も浮くだろうし。
いい人 いないのか? う~ん…。
つきあってる人はいるだろうけど 再婚とかは考えてないんじゃないかな~。
みずきもいるし。 そうか…。
あっ そうそう そういえばね みずきの学校➡
予定どおり 学芸会はやるんだって。 お~ みずきも出るのか?
そうみたい! だからね 私ね 役をつかむ上でのコツを教えてあげたの。
みずきは さぞ迷惑だったろうにな。
失礼ね~。 自分で言うのもなんだけど➡
小学5年生の少女にしては天才的な 演技テクニックがあったからね 私!
はいはい 何度も聞きました。
ああ… あの時 お父さんが 駄目って言わなかったら➡
私 絶対 いい女優になってたと 思うんだけどな~。
少なく見積もっても 松坂慶子は超えてたと思う!
おいおい 松坂慶子を少なく見積もるんじゃないよ。
あの人は 大女優だよ。 アハハハハ! 本当だわね フフフ。
夏希たちが引っ越してきて 何だか楽しそうだな。
うん。 やっぱりね 家の中で 人の足音がするっていいわね~。
それと 何かね 昔を思い出すのよ。
私が みずきの年と同じ頃をね。
あ~ 幸せな思い出が たくさんあったな~って。 フフフ。
なあ タエ子… これからは好きなことをやりな。
えっ? 何 突然。
いや… 最近思うんだよ。 タエ子には迷惑かけたなって。
40の時 突然 洋食屋やりたいって言って 脱サラしてさ…。
近所に住んでるっていうのに 孫の顔も ゆっくり見られなくて。
その分 今 たっぷり眺めてますよ。
朝から晩まで 休みなしで働かせて…。
だから タエ子には これからの人生の中で➡
新しい喜びや楽しみを 見つけてほしいんだよ。
ありがとう。
でも 今は 私よりも 自分の体のことを心配してください。
はいはい ありがとう。 ん~ んっ!
ん~ んっ! (笑い声)
新しい人生… ね。
Who is this? (児童たち)Who is this?
Once more! Who is this? (児童たち)Who is this?
Very good! はい 次。 「こちらは Mark Smithです」。
Repeat after me. This is Mark Smith.
(児童たち)This is Mark Smith.
OK! once more. This is Mark Smith.
(児童たち)This is Mark Smith. OK! Very good.
よし! うい~。 やめてよ!
ねえ 返して! 僕の! 早く投げろ 早く投げろ。 パス パス…。
おい 何やってんだ! おい! おい 行くぞ…。
授業始まるぞ 急げ急げ。
あっぶねえ…。
大丈夫か?
澤田君も 男らしく 堂々と着替えて。 ねっ?
全然 恥ずかしいことじゃないんだから。 元気 元気! ねっ?
元気! 体育だよ 体育。 ほら急ごう!
おっ 授業始まるぞ。 急げ~。
お疲れさまです。 お疲れさまです。 お疲れさま~。
杉本さん。 はい。
10月17日の土曜日 出張できる?
あっ はい…。 ありがとう。
あっ…。
すいません 主任 その日なんですけど…。 どうした?
(メッセージの着信音)
はあ… 夕飯 何にしよう。
おっ! 夏希ちゃんじゃない! あっ どうも~。
タエ子さんと一緒に住むんだって? えっ?
わっ 情報早いな~。 ヘッヘヘ。
タエ子さん 喜んでたよ~。 孫と一緒に暮らせるっつって。
夏希ちゃんも 居心地いいんじゃないの? あっ もう全然!
うるさいことばっかり言われて もう既に参ってます。 アハハハ…。
え~… あっ。
うん? どうしたの?
あら 酢豚? おいしそう。 仕上げは… よっ!
あっ ちょっと! 何で パイナップル入れんのよ!
何で? 基本でしょ。 お肉は やわらかくなるし 甘さも出るし。
あっ… 私が パイナップル嫌いなの もう知ってるでしょ!
え~? そうだっけ?
もういいでしょ よけて食べれば。
パイナップルが嫌いなだけで 酢豚は好きなんだから。
もう~ 嫌な子ね この子は!
親の顔が見てみたいわ!
鏡は洗面所でございま~す。
フフフ… あっ そうだ。 来週 トコちゃんのお誕生日会だね~。
ありがとう! 楽しみにしてる。
トコちゃん 私 パイナップル持ってくね。
パイナップル?
トコちゃんのお誕生日会に呼ばれたのって 言ったら ダディーがね…。
ダディー? ダ ダ… ダディーって誰?
お父さん! お父さん?
フフフ…。
ミホコちゃんって アメリカに住んでたんだよ。
アメリカに? そう! …で アメリカでは➡
お父さんのことを 下の名前で呼ぶの。 だから タエ子とか ヤエ子とかみたいに。
ふ~ん。 でね アメリカでは➡
パイナップルを食べるんだって。 生で?
そう! へえ~。 バナナじゃないのよ。
パイナップル 本物の。 缶詰じゃない。
≪(建造)ただいま~。 あ~ ダディーだ~。
お帰りなさい。 (建造)おっ タエ子 起きてたのか。
うん! ほら バナナだぞ バナナ。
お~! お帰りなさい ケンゾー。 ケンゾー?
あっ ねえねえ ケンゾー 明日 パイナップル買ってきて。
何で下の名前で呼んでるんだ? また変なこと覚えてきたんですよ。
もう… ねえ~ パイナップル! ねっ 缶詰のじゃないのよ。
本物のパイナップル。 (建造)あ~ そんなものはね 日本ではね➡
売ってないの。 売ってる!
おお…。
お父さん これ どこで買ってきたの?
銀座のデパート。 あら 高かったでしょう。
タエ子 包丁 包丁。 うんうん。
これでいいんだっけ? (ナナ子)うん。
ここに載っけちゃうね。 よいしょ。
はい。
どうやって切るのかしら?
おい ナナ子 気を付けて切れよ。
これ もらっていい? うん。
あっ うわ~ いい匂い! うん?
うん。 いい匂い。 タエ子 私にも。
うん!
いい匂い! ちょっと酸っぱい匂い。
お母さんも お母さんも…。 お~!
頂きま~す! (一同)頂きます。
んっ…。
かたい…。
全然 甘くない。 缶詰と味が違うよ。
んっ… 酸っぱい。 大したもんじゃねえな。
タエ子にあげる。
私も。
お風呂 入ろうっと。
タエ子 無理して食べる必要ないわよ。 うん…。
おなか壊すぞ。 母さん お茶。
あっ はい。
つまんないの。
(テレビ) ♬「こまっちゃうナ デイトにさそわれて」
おいしい… けど…。 ♬「どうしよう まだまだはやいかしら」
♬「うれしいような こわいような ドキドキ」
行ってきま~す。 うん。
あっ 近いうち お父さんとこ行ってくる。
あっ そうしてあげて。 どう? お父さん 体調。
落ち着いてるわよ。
でもね ちょっと弱気なこと言うのよね。
「これからは 自分の好きなことをやってくれ。➡
これからの人生の中で 新しい喜びや 楽しみを見つけてほしい」って。
ああ… あれじゃない? お父さんなりに反省してるんじゃない?
お店が忙しくて お母さんに迷惑かけたなって。
私は迷惑だなんて 一度も思ったことないわよ。
お父さんと結婚して 本当によかった。
あ~ ノロケかよ~。 私の人生において 今の言葉は出ないわ。
それは あんたが シングルマザーだからでしょ?
お母さん 朝から グサグサ刺すの やめてくれない?
これからの人生… 何やれば いいんだろう?
コロナ落ち着いたらさ 旅行でもしてきたら?
ほら ヤエ子おばちゃんのいる北海道とか。
久々に会ってくればいいじゃない。
迷惑がられるわよ。 何で東京から来るんだって。 そっか。
この前 ナナ子姉ちゃんにも 電話で言われちゃった。
ナナ子姉ちゃんの旦那さん 神経質だから。
じゃあ 一人で温泉とか行ってくれば?
(ため息)
一人で温泉なんて寂しいだけじゃない。
えっ? 何これ… ちょっと… やだ~。
はあ…。
(マチ)タエ子さん… ちょっと タエ子さん。
えっ? あっ 何? 聞いてくださいよ。
今朝 うちのバカ息子と けんかして。 あまりにも勉強しないもんだから➡
「いいかげんにしろ! ゲーム 全部捨てるわよ!」って言ったら➡
「いいよ。 次のお年玉で買い直すから」だって。
アハハ…。 本当 もう ぶっ飛ばしたい!
子供にも いろいろ 向き不向きがあるからね。
私なんか 全然できなかったから 嫌いだったのよ 勉強。 特に算数。
あ… あの… あのね… あの…➡
このテストの前ね あの… 図工だったの。
でもってね あの~ 吹き絵をやったの。
吹き絵? そ… そう!
あの… 画用紙に絵の具をたらしてね➡
ふ~って吹いて模様を作るの。
それで? そ… それで…➡
頭… 痛くなっちゃったのよね。
もう ほら ふ~って たくさん吹いたから。
それで このお点なの? そ そ… そうなの!
もう本当 困っちゃう。
それで間違ったところの 正しいお答えは分かってるの?
えっ?
お母さん! お母さん お母さん!
何? 何よ これ! どうしたの!?
ああ… 教えてやってちょうだい。 全然分かってないらしいの。
えっ? えっ だってだって いくらなんだって どうしてなの!?
えっ タエ子 頭 どうかしちゃったんじゃないの?
だから教えてやってって言ってるでしょ。
だって普通にやってれば こんな点取るわけないわよ!?
だから普通じゃないの タエ子は!
(芙美子)吹き絵で頭が痛かったのよね? ねっ タエ子。
分子と分母をひっくり返して 掛けりゃいいだけじゃないの。
学校で そう教わったでしょ? どうして間違うの?
分数を分数で割るって どういうこと?
えっ? だから あの~…➡
3分の2個のリンゴを 4分の1で割るっていうのは➡
3分の2個のリンゴを4人で分けると 1人 何個かってことでしょ。
だから 1人 12分の2個で約分して 6分の1個。
それは 掛け算! え~!?
ねえ どうして掛けるのに 数が減るの?
リンゴに こだわるから 分かんないのよ。
掛け算は分子分母そのまま➡
割り算は ひっくり返すって 覚えればいいの!
タエ子 IQ調べてもらった方が いいんじゃない?
う~ん… でも 入学の時は 普通だって言われたんだけどね。
(ヤエ子)バカになったのかもよ。
あっ… タエ子 赤ん坊の時 2階から落っこちたでしょ?
(ヤエ子) そうそう! 歩行器に乗ったまんま。➡
あの時は死んじゃったかと思った。
あれが今頃になって…。
んっ! んん…。
だって 3分の2個のリンゴを 4分の1で割ったら…➡
だって 3分の2個を4人で分けると 1人 何個かってこと…。
アハハハハ! もうね 本当に分かんなかったのよ。
あの算数の仕組みが。
えっ? あの タエ子さんって… 子供の頃の夢って 何だったんですか?
えっ? 何で? いや…➡
そんな算数苦手な女の子の夢は 何だったのかなって 単純に気になって。
えっ? 何 この間。
ああ… いやいや 無理だな~。
今更 恥ずかしいし… う~ん。
おばあちゃん ただいま! ヒャ~! (クリック音)
わっ! お… 送ってもうた…。
お… 送ってもうた~! えっ? どうしたの?
どうしよう… やだ! 嫌… 嫌よ。
いや あの 戻ってきて… ねっ 戻れ~! 戻れ~!
や や… やだ~! おばあちゃん!? おばあちゃんが戻ってきて!
嫌… ああ~! おばあちゃん!
おばあちゃん そんなに女優になりたかったんだ。
でも おばあちゃんのお父さんがね 駄目だって言って。
何で? 昔は 今と違ってね➡
女の人は結婚して 家に入るのが幸せだ みたいなところがあったのよ。
そうなんだ。
ねえ おばあちゃんのお父さんって どんな人だったの?
(テレビ)「衆議院は14日 日本社会党の…」。
タエ子!
本当に お父さんは タエ子に甘いんだから!
お人形は 誕生日とか クリスマスにだけ 買ってもらう約束じゃなかったの!?
ねえ そうでしょ? お父さん。
うん? そうだったのか ター坊?
そんなこと言ったら ヤエ子お姉ちゃん 振り袖 買ってもらったじゃん。
成人式でもないのに。
私たちはね あんたみたいに こまごましたもの買ってもらわないで➡
たま~に ド~ンと買ってもらうのよ。 ねっ?
そう!
(芙美子)振り袖は 後々 タエ子のものに なるんだからいいでしょ?
お古ば~っか!
お古だって着られない子もいるのよ。 そうよ そうよ。
そんなら 早くちょうだいよ あのエナメルのバッグ。
あら まだあげてなかったの?
あんな子供っぽいの 早く タエ子にあげちゃえばいいのに。
お古のハンドバッグなんか…➡
要らない…。
あっ そう。 なら いいわよ あげない。
(建造)あっ… 雨か。 (芙美子)降ってますか?
こんなバッグ やだ。
ほら タエ子 早く行くわよ。
早くしなさいよ グズ。
ハンドバッグがないんだもん!
ほら ヤエちゃん あのエナメルのバッグ貸してあげなさい。
ほら 早く。
(ため息)
(ヤエ子)ほら。 いったあ…。
さあ 行くわよ。
あたし 行かない。
あっそう! 行きましょう お母さん。
何だ ター坊は行かないのか?
行かない。
じゃあ 行こう。
(芙美子)いいのね?
(雨音)
あたしも 行く!
はだしで…!
お父さん!
(泣き声)
怖い!
ふだんは そんなことないのよ。
はだしで飛び出すという その みっともなさ あさましさに怒ったの。
わがままでもいいから 美しく育ってほしいって。
まっ おばあちゃんの想像だけどね。
みずきは お父さんに会いたい?
ううん。
じゃあ… 欲しいと思ったことは?
う~ん…➡
分かんないや。
そっか。
ねえ うち来ない? えっ?
どうして そうなるかな~?
いいじゃん 好きなんだから。 そういう問題じゃないでしょ。
ねえ 来なよ。
ねえ 俊介…。 うん?
結婚する気 ないでしょ?
えっ? 何 突然。
やりたいだけなら やめてね。
私に子供がいるから 再婚とか 考えてないとか思ったら大間違いだから。
私だって… また いつかはって 思ってんだから。
うん…。
(木田)まるで 病院の待合室みたいですね。
ハハッ 本当ですね。
あ~ 初めまして 木田です。
杉本と申します。 よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
次の方 お呼びしま~す。
石川克哉さん。 はい!
水本幸代さん。 はい。
杉本タエ子さん。 はい!
山田弘喜さん。 はい! どうぞ こちらへ。
あっ… 本当 何か 病院みたい…。 行ってらっしゃい。
あっ 行ってきます。
(坂口)今回やる演目は シェークスピアの「夏の夜の夢」です。
男女の結婚をテーマにした喜劇ですが 私は悲劇でもあると思っています。
物語の舞台は アテネ近郊の森の中。
そこに足を踏み入れた貴族や職人 そして 森に住む妖精たちが登場します。➡
では早速 セリフ読んでみましょうか。 え~ 石川克哉さん。
はい! (坂口)お願いします。
休むしか なさそうね。
(坂口)ありがとうございます。 え~ 杉本タエ子さん。
はい! (坂口)お願いします。
あ… ああ 疲れた!
でも こんなに悲しいのは初めて。
なんてひどい… 霧には そぼぬれ いばらには ひっかかれ…➡
これ以上 這うことも進むこともできない。
このまま 夜が明けるまで 休むしかなさそうねえ…。
(坂口)ありがとうございます。➡
え~ 山田弘喜さん。 はい! お願いします。 はい。
はい 杉本です。
はい… はい… あっ!
本当ですか!? え~? わっ どうしましょう!
はい… はい!
あっ よろしくお願いします! 失礼します!
えっ? もしかして オーディション?
受かった~! わあ… おばあちゃん やった!
やった~! ああ…! やった やった!
ただいま。 アハハハ… やった~!
ただいま!
2人して 何 喜んでんの?
おばあちゃんが オーディション受かったから。
はっ? オーディション? 何の話?
おばあちゃん 舞台出るんだって! はあ!?
みずきは学芸会で舞台 おばあちゃんも舞台!
うん! 一緒に お稽古 頑張ろうね! 頑張ろう!
嘘でしょ? 本気?
本気!
≪(足音)
みずき。 うん?
学芸会の日さ お母さん 仕事になりそうなんだけど…。
見に行けないかもしれないんだけど… 大丈夫よね?
そうなんだ。
まあ… 最近 ようやく忙しくなってさ…。
ごめんね。
うん 大丈夫だよ。
よろしくお願いしま~す! (拍手)
あっ… あの 初めまして。
ハーミア役の 杉本タエ子と申します。
えっと… 気軽に タエ子とか タエちゃんって呼んでください。
皆様に ご迷惑かけないよう 人生懸けて挑みます。
よろしくお願いします! (拍手)
(荒木)え~ ご機嫌うるわしゅう存じます。 スースースー… スーシュース… うん?
(坂口)「シーシュース公」。 シ… シーシュース…。
シーシュース公! ハハハハ。
(杉浦)ああ イージーアスか。 何か… 何かあったのかな?
(坂口)イージーアス。 はい。 呼ばれてますよ。
えっ? あっ… ごめんなさい。 私… 私のセリフですか。
えっと… どこだっけ? あ~ ここか。 えっと…➡
だ… 大事な お話がございます。
どうした? 何があった!? はっ! え~ 実は➡
我が子の 娘のハーミアを 告訴せねばなりません。
はっ! (坂口)あっ…。➡
ハーミア ハーミア… そこ 反応いりません。
あっ すみません。 (坂口)はい。 あの 今は➡
台本に書かれてあることだけを やりましょう。
はい。 はい はい!
(坂口)イージーアス 続けてください。 あっ はい。
え~っと 前へ出なさい ディミートリアス。
(渋井)はは~っ! (坂口)いやいや あの 渋井さん?➡
渋井さんの役は ライサンダーです。 えっ?
(坂口)今呼ばれたのは ディミートリアス。 (木田)あっ… ああ 私か。
(坂口)そうですよ 木田さんです。 失礼いたしました。 前 出ます。
え~… これは 私が娘を与えることに同意した男です。
前へ出なさい ライサンダー。
これは ひそかに 娘の心を迷わせている男です。
お前は わしの娘に恋歌を贈ったり 愛の記念品を届けたりしたな?
お願いです! お許しください。 私は…。
(手をたたく音)
早い。 えっ?
早い 早い。 え…。
ハーミアのセリフは まだ2ページも先です。
あっ ごめんなさい。 もう 耐えられなくって。
(坂口)いやいや 耐えてください。 あの 順番がありますから。
すみません。 タエ子さん いいですか?
もう一度 言いますよ。 台本に書かれていることをやりましょう。
は… はい! すみません! (坂口)はい。 はい。
(坂口)じゃあ え~ 4ページ…。
台本に書いてあるセリフだけを 言いましょうね。
(坂口)「わしの娘に恋歌を贈ったり」から お願いします。 はい。
もう~ やんなっちゃう! フフフ…。
10歳の時と おんなじこと言われるんだもん。
全然 成長してない自分が もう おかしくって。
舞台のお稽古って そんな ガンガン進むんですね。
まあ 進むって言っても 所詮 素人の集まりだから 全然できないのよ。
稽古も進むけど 認知症も進んでるって感じ。
何それ! (笑い声)
でもさ~ こういうご時世に やらせてもらえるのは感謝だな~って。
もう 恥かいても何でもいいから 前向きになれる…➡
そう思えるって幸せだな~って。
大げさなんだけどね! エヘヘヘ…。
タエ子さん すてき。 何か恋してるみたい。
えっ! ハハッ! フフフ…。
♬~
すいませ~ん 岡島さんって人いますか?
あっ あの人よ。 フフフ。
フフフフ…。 うちのクラスの広田君が➡
岡島さんのこと… 好きなんですって!
キャ~! え~?
わあ…。 びっくりしたな~ もう!
びっくりしたよな~ もう! えっ それって本当?
すみません 広田君って どの人ですか?
あっ 5組の子だよ。 フフッ。
ヒロ! ヒロ! 呼んでるわよ。
はい 僕です。
5組の岡島さんが 「急に変なこと言われても困ります」って。
えっ? 岡島さんが そう言ってました。
そうよ そうよ。
えっ… 俺 何も言ってないけど。
ヒロ 5組の岡島って子が好きだって 言ってたじゃない。
だから伝えてあげたの。 (笑い声)
え~…。
(3人)あっ! タエ子ちゃ~ん!
廊下は走らない。 ね。
広田君に言っといてあげたよ。
え~!
ちゃんと言ってきてあげたからね。
よかったね タエ子ちゃん。
これで安心だね。 うん…。
え~! 4組の広田が 岡島のこと好きなの!?
広田ってすごいんだぜ。 エースだよ。
俺たち 決勝戦で 負けちゃうよ きっと。
え~。 野球の?
あっ 今度の土曜日の放課後にやる…?
あれね 負けちゃいそうなのかな。 あっ 広田だ!
鬼ごっこしようぜ。 いいね! せ~の じゃんけん ぽい!
じゃあね~! いくぞ~!
5 4 3 2 1 0!
ただいまから 5年4組と5組の試合を始めます。
礼! (児童たち)よろしくお願いします!➡
いくぞ~!
ヒロ 頑張って!
頑張れ 頑張れ ヒ ロ タ!
(児童たち)頑張れ 頑張れ ヒ ロ タ!
岡島さんが見てるわよ~!
(児童たち)頑張れ 頑張れ ヒ ロ タ! 頑張れ 頑張れ ヒ ロ タ!
(審判)プレイボール!
(拍手と歓声)
いいぞ~ ヒロ! すご~い すご~い!
タエ子ちゃん 4組応援したら承知しないから。
し… しないよ そんなこと。
頑張れ 頑張れ 5組!
(児童たち)頑張れ 頑張れ 5組! 頑張れ 頑張れ 5組!
よし!
(拍手と歓声)
あ~…。
♬~
ゲームセット。 5対3 4組の勝ち!
(児童たち)ありがとうございました!
(歓声)
スーがいけないのよ スーが。
そうだよ! スーがいけないんだよ! 何でだよ よく分かんねえくせに。
野球のルールくらい知ってます~。
は~い みんな よく頑張りました!
先生が全員に アイスクリーム ごちそうしてあげる!
(歓声)
あの…。
雨の日と 曇りの日と 晴れと…➡
どれが一番好き?
曇り…。
おんなじだ。
♬~
あっぶねえ…。
あっぶねえ… トイレで 澤田と一緒になるところだった。
あいつ 相変わらず気持ち悪いよ。 (笑い声)
マジあいつと同じになんなくて よかった。
あなたは 時間を無駄にしていませんか。 無駄にしていませんか。
時間は節約しなければいけません。
せ~の…。 (児童たち)いけません。
は~い OK! 拍手! (拍手)
いいよ いいよ 完璧 完璧。 その調子です。
え~っと じゃあ 次は…➡
杉本さんと澤田君。 はい 来て。
はい はい はい はい はい。
澤田君! 男なんだから もっとシャキッとしろ シャキッと!
シャキッ! いい? ほら みんなに笑われてるぞ。 いいか?
よし じゃあ2人はね え~っと… 手をつないで セリフを言ってみようか。
(小さな笑い声)
はい いいですか? いきますよ。➡
よ~い はい!
見て見て あの子 誰だろう。
知らないよ。 女の子かな。
はい OK! 拍手!
お母さん 舞台の稽古 始まったんだって?
もう本当 嫌になっちゃう。 お父さんからも言ってよ。
お母さんが何やろうがいいだろ。
でも まさか 女優やるとは思わなかったけどな。
本当よ。 第二の人生が女優なんて 聞いたことない。
ハハハハハハ…。
俺は この病気を受け入れた。
死ぬまで この病気と つきあわなきゃいけないからな。
だからこそ お母さんには 楽しんでほしいんだよ。
うん… まあ いいよ お好きなようにすればって感じ。
また そうやって ひがんで。 別に ひがんでないよ。
夏希が頑張ってるのは みんな分かってるよ。
ただ 大変なのは お前だけじゃないぞ。
分かってるよ そんなこと。
お母さんだって お前のお母さんを ちゃんと やってきたんだから。
だから 分かってるって…。 うん。
別に 無理して 僕と仲よくしなくてもいいよ。
気持ち悪がられてるの分かってるし。
別に無理してない。
それに 気持ち悪いとも思ってない。
もう 慣れた。 何が?
うわさされること。
ずっとなの? その 何て言うか… 女の子っていうか…。
(澤田)うん。 男が嫌い。➡
だから お父さんのことも嫌い。➡
お父さん すごい嫌な目で 僕のこと見るし。
そうなんだ…。 嫌だね それ。
(澤田)しかたないよ。 だから もう慣れた。
澤田君はさ 心の病気なんだよね。
だから… 悪く言う人は ひどいと思う。
(澤田)君も十分ひどいけどね。 えっ?
何だよ 病気って。 分かったようなこと言うなよ!
主任 今度の出張 やっぱり行かせてください。
えっ? でも娘さん…。
娘の行事は 私の母に頼みました。 だから大丈夫です。
でも… もう広岡さんに頼んじゃった。 えっ?
あっ はい。 私 行きますんで。
あ~ でも…。 大丈夫ですよ。
うち 子どもいないし 融通ききますから。 娘さんの学芸会 楽しんできてください。
あ…。
(メッセージの着信音)
「お願いです。 お許しください。➡
お願いです 公爵 どうかお許しください。➡
どんな力が 私を このように大胆にしたのか存じません。➡
また 皆様の前で 私の考えを申し述べることが➡
乙女の… 乙女の慎みに もとるかも…」。 (戸が開く音)
≪ただいま。 あっ お帰り! 遅かったじゃない。
おなか すいたでしょ? ごはん食べよ。
要らない。 おなか すいてない。
みずき…。
でも お願いです。 お願いです。 公爵 どうかお教えください。
もし 私が ディミートリアスとの結婚を 拒みましたら➡
どのような重い罪を 受けるのでしょうか?
≪(戸の開閉音)
ただいま。 お帰り。
ねえ… ねえ。 ねえ。
みずきが変なのよ。 変って?
塾から帰っても おなかが減ってないって言って➡
晩ごはんも食べずに 部屋入っちゃって。 そうなんだ。
ねえ 様子見てやったら? 大丈夫よ。
おなか 減ったら 下りてくるわよ。
でも いつもより 1時間も遅く帰ってきたのよ。
友達と遊んでたんじゃない? そんな感じじゃないのよ。
私よりも 母親のあんたの方が…。
だから 大丈夫だって!
どうしたのよ…。
ちょっと… 仕事で疲れてるから。
何それ…。 疲れてるからって 娘を ほったらかしていいの?
別に ほったらかしてなんかないよ。 ほったらかしてるじゃない!
母親として 娘を心配するのは当たり前でしょ?
母親だからって当たり前って…。
そんなに頼りにされても困る。
頼るでしょ! 子供が親以外に 誰を頼れっていうのよ!
お母さんが お母さんやってた時代とは違うの。
当たり前のように住む所があって 当たり前のように家庭があって➡
当たり前のように ごはんがあって 当たり前のように母親やれって…。
娘のことを心配するのに 時代は関係ないでしょ?
じゃあ お母さんは お父さんのこと 心配じゃないの?
はっ? 看病も ろくにしないで➡
いい年して舞台に立ちたいなんて それこそ 妻失格じゃない!
私は看病してるわよ。 どうだか。
できる限り 病院にも顔出してるし やれることをやってる。
私だって やれることやってる。
いい? みずきには 父親がいないの。
何で それを今言うの?
父親がいないから何? それが何だっていうの?
あなたは 母親も父親もやらなきゃいけないの。
それが 一人親の務めでしょ?
あなたが それを選んだんでしょ?
選んだわよ! それがいいと思って選んだの!
だったら ちゃんと責任を持ちなさい!
だから 責任持ってるって! 私って そんな駄目な母親?
いや そんなことは言ってないけど…。
レンジで チンしちゃいけないの?
仕事以外は 子供と ずっと一緒にいなきゃいけないの?
子供以外のこと 考えちゃいけないの?
もう しんどいよ… そんな完璧な親になんて なれないよ…。
いや…。
(足音)
どうしたの?
お母さん 帰ってきたなって思ったから 下りてきただけだよ。
お帰りなさい。 ただいま。
宿題は? もう終わった。 そう。
おばあちゃん おなかすいた。 えっ… 本当? じゃあ 用意しようかね。
お母さんも 一緒に食べようよ。
うん… お母さんも おなかすいた。
(笑い声)
このメンチカツ おいしいね。 よかった。
おばあちゃん お稽古はどうなの?
みんなね セリフが覚えられなくて大変。
あと2週間しかないからね 頑張んなきゃ。 そうなんだ。
みずきは? 学芸会の練習 順調?
うん まあ…。
何かあったの? 練習 うまくいってないとか。
ううん そうじゃなくて…➡
席が隣の男の子に 分かったような口 きくなって言われたの。
えっ? 私が一番 その子の味方だと思ってたのに。
まあ… 人の気持ちって難しいんだよ。
学芸会 楽しみにしてる。
えっ? お母さん 仕事じゃないの?
うん。 大丈夫になった。
ありがとう! うん。 食べよう。
♬~
あんたの言うとおり 人の気持ちって難しいわよね。
何? 突然。
いや お母さんもさ みずきと同じような経験があってね。
そうなんだ。
あべ君って子が 転校生でいたのよ。
12分の8を 約数を使って 簡単な分数にしてみましょう。
え~ では 鈴木君 西野さん 津田君 前に出てやってみましょう。
おい 宿題見せろよ。
や… やだよ…。 何でだよ! 見せろよ!
あっ…。 あべ君! 岡島さん!
あべ君ちってね 絶対に貧乏なんだよ。
そういうこと言うの やめなさい。
だってだって 手だって真っ黒だし 洋服も すっごく汚いし➡
それに あべ君は お勉強もできないし それに鼻くそ ぐりんとほじくるし…。
(ナナ子)ちょっと やめてよ。 夕飯の準備してんだから。
はあ… 隣の席 嫌だ。 早く夏休みになって 席 替わらないかな。
(笑い声) こちょこちょタイム。 もう一回 もう一回。
ねえねえ ねえねえ。 あべ君が着てるシャツ➡
4年の時 田中君が着てたやつだよ。 え~!
あっ あべ君ってね アヒル当番の時 餌のパン おうちに持って帰ってるのよ。
え~? そうなの? そうなの。 知らなかった~。
あ… 今の話 ぜ~ったいに ないしょだからね。
うん。 ないしょね。
おい! 水 捨ててきてやったぞ。
あっ 俺 アヒル当番だった。
あべ君が触ったところ➡
また拭かなくっちゃ。 やだな~。
今日も アヒルのパン 持って帰るのかな? え~!? やだ~!
家庭の事情で あべ君が 急に転校することになりました。
(ざわめき)
あべ君 元気でね。 はい。
みんなと 1人ずつ握手をして お別れをしましょう。
(児童たち)え~…。 あべ君 じゃあ あっちから行こっか。
お前とは握手してやんねえよ。
あべ君は知ってたのよ…。
こら! 汚えことするんじゃねえよ! いってえ…。
ほら。
クラスの中で 誰よりも あべ君を嫌ってたのは 私だって…。
さてと。 先に お風呂入っちゃうわね。 うん。
夏希。
さっきは ごめん。 お母さん 言い過ぎた。
私も… ごめん。
そうよね… あんた 頑張ってるわよね。
いいよ 大丈夫。 話して 少し気が楽になったし…。
お母さんの舞台も楽しみにしてる。
あら あんたから そんな言葉が聞けるとは思わなかったわ。
ありがとう。 そのかわり 私たちに恥かかせないでよね。
私の芝居 なめんじゃないわよ。
(笑い声)
お願いです 公爵 どうかお許しください。
どんな力が 私を このように大胆にしたのか存じません。
また 皆様の前で 私の考えを申し述べることが➡
乙女の慎みに もとるかもしれないと思います。
でも お願いです 公爵 どうか お教えください。
もし 私が ディミートリアスとの結婚を 拒みましたら➡
どのような重い罪を 受けることになるのでしょうか?
(拍手と歓声)
はい じゃあ え~ 次 杉本さんと澤田君のシーン いこう。
はい。
♬~
よ~い… はい!
見て見て。 あの子 誰だろう?
知らないよ。 女の子かな。
OK! (拍手)
すごい よくなってると思います。 すごく よかった。
まっ… こんなもんか。
アチョ~!
先輩 どうしたんすか? 気にしないで。 何でもない。
♬~
貼ろう。 どこがいい?
う~ん… 斜め? ちょっと傾ける?
一つの芝で 二人の枕には十分だよ。
心は一つ ベッドも一つ 胸は二つでも 愛の誠は一つ。
駄目よ ライサンダー。
どうしてだい? あ… キャッ!
ハーミア いいだろ 今日くらい。 ライサンダー お願いだから聞いて。
そんなに近寄らないで もっと離れて… 駄目 駄目…➡
あ~ 離れろ~!
(坂口)ライサンダー もう一回。 え…。
ハーミア いいだろう 今日くらい。 離れろ~!
(坂口)もう一回 もう一回 もう一回…。
うん? みずきは しばらく見ない間に 背が伸びたんじゃないのか?
少しね。 (パソコン・正伸)「ふ~ん。➡
さっきな 先生と話したら…」。
もうじき 退院できるって。
え~! そうなの? やった~!
(パソコン・正伸)「これで お母さんの晴れ姿が見られるな」。
えっ 舞台? 見に行くの? やめてよね 病み上がりなんだから。
大丈夫だよ。 少しは動いて体力つけないとな。
お父さんはね 大女優の演技を楽しみにしてるの。
フフフ…。 (スマートフォン) 「ねえ その大女優って誰のこと?」。
どこに行けば会えるの? ん? 目の前。 ほら 目の前。
えっ? どこどこ どこどこ? あっ 大変! 稽古遅れちゃう!
あんたと バカ話してる場合じゃなかったわ。
ひっど! じゃ 先に行くからね。 じゃあね~。
ああ。 は~い。 ハハハ…。
…ったく もう。
おばあちゃん 毎日楽しそうだよ。 うん。
(スマートフォン) 「あっ 私も 学芸会の練習行かなきゃ」。
ねえ 退院したらさ また おじいちゃんのごはんも食べられる?
もちろん。 たくさん作ってやるからな。
うん。
遅くなりまし…。
(泣き声)
どうしたの? 誰か亡くなったの?
(岩下)タエ子さん 縁起でもないこと言わないでよ!
でも 泣いてるから…。
公演が中止になるって。
えっ!? どういうことですか?
借りていた劇場が 倒産したんだって…。 はあ!?
昨日の夜 劇場側の弁護士さんから 連絡ありまして。
そんな… だって 突然言われても…。 ええ 私も驚いてます。
今朝 劇場にも行ってきましたが 既に もぬけの殻でした。
もう どうすることもできないんですか?
だって 使用料とかは払ってるんですよね?
はい。 全額ではないですが…。
少なからず コロナの影響もあったようです。➡
それが ここにきて…。
ああ…。
♬~
♬「波をちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ かきわけて」
♬「(ちゃぷ ちゃぷ ちゃぷ)」
♬「雲をスイスイスイスイおいぬいて」
♬「(スイ スイ スイ)」
(戸が開く音) ≪ごめんください。
≪(芙美子)は~い。
≪私 西大学演劇部の伊藤と申します。
≪(芙美子)えっ タエ子を? ≪(伊藤)はい。 是非お願いします。
≪(芙美子)まあ でも…。
(伊藤)文化祭でやる芝居で 子役が必要なもので➡
是非 岡島タエ子ちゃんに 出演してもらえないかと思いまして…。
ねえねえ 何の話 してたの? お芝居のこと?
(芙美子)大学の演劇部の人が タエ子に お芝居に出てほしいんだって。➡
タエ子 学芸会で光ってたものね。 で? で?
(芙美子)お母さん よろしく お願いしますって 頭下げられちゃったわ。
やった~!
(ナナ子)すごいじゃない タエ子。
フッフ~ン。
でも 本当にすごいと思う 声が かかるなんて。
一つぐらい 取り柄はあるもんね。
あら タエ子は作文だって上手なのよ。
タエ子は算数よか そっちの方に 才能があるのかもしれないわね。
そうなの そうなの。
私なんか「舌切りスズメ」の おじいさん役やったけど➡
お誘いなんて かからなかったもんね。
でしょ でしょ。
…で どうすんの? 出るの?
これが きっかけで 本職の子役になったりして。
ねえ 宝塚に入りなさいよ。
そうよ。 今から練習すれば入れるかもよ。
え~ そうかな~? キャ~ どうしよう!
(建造)演劇なんて駄目だ。 え…。
芸能界なんて駄目だ。
そんな… 芸能界なんてオーバーよ。
そんな ねえ…。
駄目だ! 飯!
(芙美子)はい…。
≪(芙美子)本人 恥ずかしがりやで 内気なもので…。 どうもすみません。
≪(伊藤)そうですか。 分かりました。 では失礼します。
≪(戸の開閉音)
(泣き声)
出たかった… 出たかったよ…。
出たかった…。
出たかったよ~。 うん…。
はあ… う~ん…。
≪(戸が開く音) ≪おばあちゃん ただいま!
おばあちゃん… あっ 手洗い!
どうしたの? そんなに慌てて。
おばあちゃん おばあちゃん。
おばあちゃん 今日のみんなとの練習 すっごい楽しかったの!
何か 分かった気がしたの。
そう。 何が分かったの?
気持ちが 一つになったっていうか。
今までは そんなこと感じなかったの。 でもね 今日は感じたの。
そう!?
みんなが 一瞬一瞬を 大事~にしたの!
そしたらね 何か みんなと つながった気がしたの。
おばあちゃん 分かってくれる? この気持ち!
みずき。
舞台上で生きることが大事だよって 言ったじゃん!
うん 言った! それがね 今日 分かったの!
そう そりゃ よかったね~。
分かる。 おばあちゃんもね ずっと 稽古してきて➡
改めて それが大事だって思った。
だよね。 ありがとう おばあちゃん!
よし! 決めた!
うん? どうしたの?
やっぱり 諦めない。 こんなことで 諦めるわけにはいかないわ。
みずき ありがとう。 教えてくれて!
おばあちゃん 絶対 諦めないからね! 諦めないよ! ウッ ウッ ウフフ。
う~ん! うん。
♬~
私 ドキドキしてきちゃった。
それにしてもさ お母さんは 残念だったね シェークスピア。
まあ しかたない。
人生 生きてりゃ いろんなことが あるのよ。
生きるということは 試練を知ることよ。
まっ お母さんの夢は かなわなかったけどさ➡
今日 こうして 孫の学芸会 見に来れてるんだから➡
幸せなんじゃない? ちょっと待って。
誰が諦めたって言った? えっ?
だって 舞台 中止になったから…。
今回はね。 今回 中止になっただけだから。
どういうこと? ほかのオーディション 受けた。
はっ? …で 受かった!
嘘でしょ!
次は チェーホフ。 すごいでしょ~?
信じらんない…。
あっ! みずき!
♬~
頑張ってよ!
ちょっと やめてよ セリフ 1個っきゃないんだから。
一瞬一瞬を 大事にしてね!
うん!
あっ うん! フフフ。
あ~ どうも。
♬~
(スタッフ)この一年といいますか まあ 半年ちょっとですけど➡
玉置さんは どうやって 過ごされていたんですか?
う~ん だから 簡単に言うと 何もしてない。
じっくり自分を見つめ直そうっていう。
みんな そういうとこに いったんじゃないかな~。
究極は もう悔いはないなってとこまで 一回いった。
音楽やめようかな ってとこまで いった。
一回 いったんですよ。
Can't find what you're looking for?
Get subtitles in any language from opensubtitles.com, and translate them here.