All language subtitles for 35歳の少女#10

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Original subtitles

(望美)《何か 懐かしい》

《昔は こんなに 温かな家だったんだ》

(多恵) どちら様ですか?

《うわ ママだ… しかも 若っ》

えっと… あの…。

もしかして アナウンサーの方?

え?

あっ… そうなんです。

とってもステキなお家ですね。

主人が 頑張って建ててくれたんで。

家族みんなが 心から安らげる家にしたくて。

そうですか。

娘が2人いるんですけど➡

上の子は アナウンサーになるのが夢で➡

下の子は 画家になりたいって言うんです。

将来 きっと大変だから いつでも安心して➡

帰って来れるようになれば いいなって。

どうしたんですか?

ごめんね ママ。

私のせいで…。

(愛美) お姉ちゃん… お姉ちゃん!

(愛美) 大丈夫? 爆睡してたけど。 全然 大丈夫。

(愛美) そろそろ帰るって パパ。 あぁ うん…。

(今村) 四十九日も終わって ひと段落ついたけど➡

パパにできることあったら 何でも言えよ。

ありがとう でも パパは➡

自分の家のこと頑張ったら? そうだよ。

やっと家族3人で 食事できるようになったんでしょ。

でも まだ仕事は見つからないし➡

一家の主としては 全然 失格で。

もっと 自信 持ちなよ!

パパが 心のドアを いつも開けてるから➡

みんな安心して 生きて行けるんだから。

ありがとう。

これからも 頼ってもらえるよう頑張るよ。

2人はパパにとって かけがえのない娘なんだから。

フッ…。 フフ…。

何だよ? いや…。

今 ちょっと いいこと言ったぞ って顔したから。

うるさいなぁ 帰るぞ じゃあな。

またね。 (愛美) またね。

(ドアの開閉音)

(愛美) どうしたの? お姉ちゃん。

若い頃の写真しかないのが➡

何か寂しくて…。

ママ 自分の写真 全然 撮ってなかったからね。

ねぇ マナちゃん。

2人で ここに住まない?

え? さっき 夢見たの。

この写真と同じママが 部屋の飾り付けしながら➡

私たちが いつでも帰って 来られるような家にしたい➡

…って言ってて。

ここは売っちゃいけないと 思うんだよね やっぱり。

ママが残してくれた保険金で 当分 ローンも払えるしね。

うん…。

でも いつまでも 甘えるわけにいかないから➡

早く仕事 見つけないと。

お姉ちゃんは 本当に もう動画配信とか やめるの?

最後にママに 散々 怒られたから。

「こんなの 望美がやることじゃ ない」って。

じゃ またアナウンサー 目指すとか?

さすがに それは無理だから まぁ 何か考えないと。

マナちゃんは? 私も。

グラフィックデザイナー 諦めようかなって。

実績がないと なかなか雇ってもらえないし。

そんなこと言わずに頑張ったら?

私と違って マナちゃん チャンスあるんだから。

お姉ちゃんは どうすんのよ? もう一つの問題。

え… 何のこと? 何 とぼけてんのよ。

結人君のことに 決まってんでしょ?

(広瀬結人)みんな 今日やったとこ ちゃんと復習しといてくれよ!

≪行こうぜ!≫

どうした?

(勇樹) 先生 あいつ 本当に 学校 やめるの?

やっぱり 心配なんだ。 そんなんじゃないです。

今度は 僕が いじめられそうだから。

え? ≪勇樹 行くぞ!≫

遅ぇぞ! (勇樹) あぁ… うん ごめん!

なぁ おい…。

(教頭) ≪広瀬先生≫

例の欠席が続いてる生徒ですが➡

正式に 保護者から 退学届が来ましたので。

もしかして もう 受理されたんですか?

明日の理事会で承認されれば 正式決定になると思います。

その前に もう一度だけ 彼の家に行かせてください。

これ以上 勝手なまねは やめてもらえますか。

さもないと➡

本当に辞めていただくことに なりますよ。

(達也:今村) あのさ…。

えっ 何だよ?

(達也) そっちこそ…。 お前 先に言えよ。

いいよ 俺は後で…。

(加奈) そんなこと言わないで…➡

何? 達也。

(達也) これ 返す。

別に よかったのに…。

あっ でも… 3万だけ使った。

えっ 何で?

スーツ なかったからさ…。

それって 就活するってことか?

まだ どんな仕事やりたいか 分からないけど。

大丈夫だよ! みんなで話せば いいアイデア 浮かぶって。

そうよ 「3人寄れば文殊の知恵」 っていうし。

(達也) あぁ…。

そっちは? えっ 何が?

さっき 何か言いかけたじゃない。

あっ うん。

えっと 俺は…。

もう 酒は やめる。

本当にできるの?

あぁ 達也に負けないよう 生まれ変わらないとな。

あっ。

(相沢) まだ 就職 決まんないのか?

(愛美) まぁね。

そっちは?

クライアントの重役の娘と 結婚して 幸せ爆裂中とか?

逃げられた… 結婚式で。

えっ!? 何で そんな 映画的展開になるわけ?

多分 俺が子会社に 出向になったせいじゃ…。

はぁ? 何それ…。

所詮 あの子は➡

俺なんか 愛してなかったんだよ。

ちょっと… 大丈夫?

いい機会だし 会社 辞めようと思って。

大学の先輩が 小さい代理店 立ち上げて➡

一緒にやらないかって 誘ってくれたから。

そうなんだ。

そうだ!

先輩が 優秀な営業のスタッフを 探してるんだ。

君なら きっと気に入ると思うし。

また いちから やり直さないか?

2人で。

ただいま。

どうしたの? お姉ちゃん ぼんやりして。

あ… うん…。

この家を昔みたいにしたいって 思ったんだけど➡

私には そんな資格ない気がして。

何で? だって…。

ママは 私のせいで死んだんだし…。

何 言ってんの そんなことないよ。

ごめんね マナちゃん。

私さえ いなければ 今頃 ママも元気で➡

マナちゃんと一緒に 暮らしてたかもしれないのに…。

ハァ…。

(呼び出し音)

あっ もしもし? ちょっと待ってね。

あなたが話したい人と代わるから。

元気ないから 励ましてやってくれる?

結人君。

いいよ 私は…。

やめたら? 痩せ我慢するの。

ほら!

もしもし。

大丈夫か? 元気ないとか 言ってたけど マナちゃん。

大げさなんだよ マナちゃん…。

なら いいけど。

そっちは どうしてるの?

あれから どうなった? 学校とか。

なぁ 俺 本当に 教師に向いてんのかな?

え?

何か 子供たちに 何にも してやれないような気がして。

何 言ってんの できるよ できるに決まってるじゃん。

結人君しかできないことが 絶対あるって。

そうかな…。

お願いだから諦めないでよ。

25年ぶりに目覚めた私に➡

今の世界の現実を 教えてくれたみたいに➡

厳しいけど優しい あなたの言葉で➡

子供たちを救ってあげて。

分かった また電話する。

(母親) ちょっと 先生!

正登君! 言っとくけど➡

今のままだったら どこの学校行っても 一緒だぞ!

君は 一つだけ間違ってる。

どうして つらいなら つらいって 言ってくんないんだよ。

自分の気持ちを 正直に打ち明ければ➡

味方になって 一緒に耐えてくれる人が➡

必ず そばにいるのに!

(正登) 僕は バカな落ちこぼれだから。

君は 落ちこぼれなんかじゃ ない そう思うなら➡

俺たち教師が 落ちこぼしてるだけだ。

≪だから 君は悪くない! バカでもない!≫

自分の愚かさを知ってる人間は 本当は とっても賢いんだよ。

今から どんどん 賢くなって行けるんだ だから…。

だから もう一回 一緒に勉強しないか?

先生 待ってるから。

起立。 あっ その前に➡

みんな ちょっと聞いてくれるか。

先生は今日で➡

みんなとお別れになると思います。

えっ? 聞いてなくない?

なぜかというと 君たちのクラスメートに➡

この教室に 戻って来てもらいたかったのに➡

それが できなかったからです。

だから 最後に➡

先生の気持ちを 正直に みんなに伝えたい。

いや…。

こんな しゃべり方 やめだ こんなの 俺じゃねえし。

俺が言いたいのは➡

このクラスに いじめがあったってことだ。

いじめたヤツは最悪だ。

絶対に許せない でも➡

それよりも悪いヤツがいる。

それは➡

見て見ぬふりをするヤツだ。

そんなことをしてると 自分をごまかす人間になる。

正直に生きられない人間になる。

ひとが どう思うかばっかり 気にするようになる。

実際 俺も そうだった。

昔 教師を辞めた時から ずっと。

でも…。

それでいいのかって 小学校の同級生に怒られたんだ。

彼女は➡

みんなと同じ年の頃に 事故に遭って➡

25年も眠ってたけど➡

俺に 大切なことを いっぱい教えてくれた。

もし 彼女に再会しなかったら こうして➡

みんなと会うこともできなかった。

だから➡

俺みたいになりたくなかったら 勇気を出してほしい!

そうすれば 君たちの前にも➡

彼女みたいな人が きっと現れる。

その人さえいれば➡

周りに何て言われても 生きて行けるんだよ!

だから もう➡

見て見ぬふりは やめてほしい!

君たちには 彼女みたいに➡

ひとの話を いっぱい聞いてあげられる➡

人間になってほしい!

来てくれたんだ。

何やってんだ 入れよ。

(勇樹) 先生…。

何だ?

僕は もう 見て見ぬふりをしません。

私も 見て見ぬふりをしません。

僕も もうしません。

私も しません!

僕も! 私も!

僕も しません!

♬~

♬~

大丈夫かよ。

親父が死ぬのを 楽しみにしてたくせに➡

今は 泣きだしそうな顔 してるけど。

(広瀬依子) お父さんに愛されて➡

あんたを産んだ頃は➡

本当に幸せだった…。

やっと 自分が生きてる気がして。

家族のためなら➡

どんなこともできるって思った。

でも…➡

私は結局➡

誰も幸せにすることが できなかった。

また➡

そういう話 聞かしてよ。

え?

あなたの家族は➡

俺しかいないんだから。

(泣き声)

(着信音)

も… もしもし 結人君?

今の学校に 残れることになったよ 俺。

いじめに遭ってた生徒が 戻って来てくれたから。

そう! よかったね。

これからは 母さんとも なるべく会って➡

たくさん話すことにした。 ホント?

望美のおかげだよ。

結人君が いつも➡

周りの人のことを 真剣に考えてるからだよ。

だから 私は結人君のことが…。

なぁ 会わないか?

やっぱり 俺 望美と一緒にいたい。

私も 会いたいよ。

でも…➡

今 そうしたら 結局 結人君に依存して➡

いつまでたっても 自立できないような気がして。

そんなことないって。

もしもし? 望美?

ごめん 結人君 また連絡する。

ハァ…。

あ~ も~う…。

(呼び出し音)

(相沢) もしもし マナちゃん?

相沢さん この前の話ですけど…。 考えてくれた?

お受けしようかと…。 ≪マナちゃ~ん‼≫

えっ? ちょっと 何? お姉ちゃん。

ねぇ これ! 見て! これ…。

ねぇ 応募してみたら?

無理だよ こんな大きな賞 受かるわけないし。

それに今 就職 決めようとしてたの こっちは。

ダメだよ! 夢 諦めちゃ そんなの絶対 許さないからね!

何よ 偉そうに…。 しょうがないでしょ!

私は あんたの お姉ちゃんなんだから。

いつでも どんな時も 死ぬまで お姉ちゃんなんだから。

たまには 言うこと聞いたら? 妹なら。

(相沢) もしもし? もしもし?

ごめん やっぱり 私➡

夢 諦めないことにした。

じゃないと➡

うるさいからさ うちのお姉ちゃん。

いや でも…。

♬~

ひと休みしたら? マナちゃん。

休むも何も➡

全然 アイデア浮かばなくて…。 テーマは何だっけ?

家族。 じゃあ➡

家族みんなが こたつに入って みかん食べてるとか どう?

今どき そんな家 ないと思う。

じゃあ うれしそうに 記念写真 撮ってる家族とか。

同じこと考えるヤツが 死ぬほどいると思う。

あ… じゃあ 30人くらいの大家族がさ…。

もう いいから あっち行っててくれる?

頭が混乱するだけだから…。

あ… ごめん。

コーヒー 入れるね。

(着信音)

もしもし。

あっ 望美? 由紀だけど。

(由紀) 実はね 私 前に 望美に会った時に➡

昔の夢を思い出させて もらったじゃない?

え?

⦅由紀ちゃんは 今 何やってんだっけ?⦆

⦅私は…⦆ ⦅保育園の先生!⦆

だからね 私➡

もう一度 チャレンジしてみようと思って➡

保育士の資格 取ったの。

すごいじゃない! しかもね➡

そこで知り合った相手と 結婚することになって。

ウソ… おめでとう!

式に来てくれないかな? 望美。

もちろん。

結婚式なんて初めてだから うれしい。

ただいま。 (加奈) おかえり。

どうだった? 今日は。

うん 決まったよ。 (今村) 本当か? どんな会社だ?

いや 決まったのは 就職じゃなくて…。

(加奈) え?

どんな仕事したいか。 何だよ それ。

で 何? その仕事って。

ハウスメーカー。

えっ?

(達也) いろいろ考えたけど やっぱり 俺➡

家族が幸せになれるような 家を造りたくて。

昔 お父さんが そう言って 働いてるの見て➡

カッコいいなと思ったし。

ちょっと… 何か言ったら?

いや 久しぶりに「お父さん」って 呼んでもらったからさ…。

じゃあ ごはん食べよっか。

あっ ごめん その前に…。

この前 言いかけたけど➡

実は俺 ずっと やりたかったことがあって。

何だよ それ。

一級建築士を目指そうかなって。

は?

大学の建築科 出たし 本当は設計がしたかったんだ。

小学生の時 作文にも書いたし…。

「建築家になりたい 絶対なる」って。

でも いざ就職となると 自信がなくてさ。

でも もう逃げないで チャレンジしようかなと思って。

いい年して 無理だって 笑わないのか? 2人とも。

私は➡

2人が 本気で頑張るなら 応援する。

でも 大変だぞ 生活は。

私に どれだけ へそくりがあると思ってるの?

その代わり ちゃんと 朝晩は みんなで ごはん食べて➡

今日 何があったか話してね。

そうじゃなかったら また キレるから。

いやいや それだけは勘弁してよ。 (今村) ハハハ…!

≪よかったね パパ≫

(今村) 望美も応援してくれるか?

もちろんよ じゃあね。

おいおい 冷たいなぁ ひとが 一大決心したのに。

あっ ごめん。

今日 マナちゃんの コンクールの発表だからさ。

じゃあね。 (操作音)

ママ お願い! マナちゃんに賞 取らせてあげて。

やめてよ お姉ちゃん どうせ無理に決まってんだから。

そんなことないって!

そうだ… 結局 何 描いたの?

秘密 恥ずかしいから。

え~ そんなこと言わないで 教えてよ~。

(着信音) 来た!

はい… はい そうですけど…。

そうですか… 分かりました。

失礼します。

どうだった?

ゆ… 優秀賞だって…。

やったじゃ~ん! おめでと~う!

お姉ちゃん 喜び過ぎ。

だって うれしいんだも~ん!

あ~! ママ やったよ! マナちゃん。

そうだ パパ呼んで お祝いしよう すき焼きにしてさ。

じゃあ ついでに 結人君も呼んだら?

え?

あいつも 前に 励ましてくれたからさ。

夢 諦めるなって。

久しぶり。

あ… うん。

(足音) 由紀ちゃん おめでとう。

あ~ 望美… ごめんね! 今 ちょっとバタバタしてて。

それで 代わりの人 見つかったんですか?

(スタッフ) 今 探してるとこなんですが…。 どうしたのかな?

何か 披露宴の司会の人が 急病になったみたいで。

えっ じゃあ どうするの? 代わりの人 探してるみたい。

そうだ。

お前やれば? 代わりに。

いやいやいや 無理だよ。 大丈夫 お前ならできる。

いや… 望美が やるべきだ。

えっと… 私 本日の司会を➡

務めさせていただく…。 (ハウリング)

すいません… あ あ あ…。 (せき払い)

時岡望美と申します。

私は 新婦の由紀ちゃんの 小学校の同級生で➡

こんな大役は初めてなのですが➡

どうか よろしくお願いいたし…。

≪やめなさい!≫ え?

こんな式 すぐやめなさい 由紀!

ちょっと… ママ 何 言ってるの?

この男と結婚しても あんた 絶対に幸せになれないから!

いいかげんにしてよ もう!

せっかく 司会の人 ドタキャンさせたのに➡

何で こんな 訳の分かんない人 連れて来るの?

え?

(由紀) 信じられない そこまでする?

どうしても結婚したいなら 私が死んでからにして。

じゃあ 今 死ねば!?

何で娘に そんなひどいこと 言われなきゃいけないの…。

(泣き声) また泣く…。

そんなことばっかするから➡

今まで 結婚できなかったんでしょ!

(泣き声)

もっと やってください。

(ざわめき)

だって うらやましくて。

私は 先日 母が亡くなったので➡

もう ケンカできないから。

お母さん➡

25年ぶりに目覚めた私は➡

自分が成長して 一人でも生きて行ける姿を➡

母に見せたくて 必死で頑張った気がします。

結局 それは叶わなかったけど。

由紀ちゃんも きっと同じ気持ちだと思います。

誰よりも母親に 自分の生き方を認めてもらい➡

応援してもらいたいのが 娘なんです。

だから この結婚を 祝福してあげてくれませんか?

由紀ちゃん 私ね➡

25年 娘が目覚めるのを 信じて諦めなかった母を➡

心から尊敬してるし➡

母の娘に生まれたことを 誇りに思う。

きっと 由紀ちゃんのお母さんも 一緒だと思う。

娘には想像できないような 不安や苦しさに耐えて➡

私たちを産んで 育ててくれたんだよ。

それに対する感謝は いくつになっても➡

絶対 忘れちゃいけないんじゃ ないかな。

私 子供の頃 録音したテープに➡

家族がケンカしても 仲直りできる方法があるって➡

昔の母が言ってるのを 聞いたことがあるんです。

でも 途中でテープが切れて➡

その答えを 知ることができなくて…。

でも お2人 見てたら分かりました。

そんなの必要ないって。

だって そんなものなくても➡

仲直りできるのが家族なんだから。

ごめんね 由紀…。

(泣き声)

愛してるよ ママ…。 (泣き声)

(泣き声)

(拍手)

(拍手)

(由紀) ホントに ありがとね。

望美のおかげで 最高の結婚式になったよ。

本当に おめでとう。 (由紀) ありがとう!

あの… 素晴らしかったです 司会。

あっ ありがとうございます。

一つ 伺ってもいいですか? 何ですか?

今でも アナウンサーになる夢を 諦めていないって➡

おっしゃってましたね。

はい。

さっき 会場のみんなが 笑ってるの見てたら➡

あぁ やっぱり この仕事っていいな➡

たくさんの人を 今日みたいな 笑顔にしたいなって➡

改めて思って。

よかったじゃねえかよ 夢が叶って。

どうしたんだよ? 浮かない顔して。

だって 北海道のローカルテレビだよ。

行ったら 結人君に会えなくなるし…。

やっぱり 諦める 私。

何 言ってんだよ。

こんなチャンス 二度とないかもしんないのに。

何よ…。

結人君は 私が行っても平気なの?

いや そうじゃないけどさ…。

ねぇ マナちゃんなら どうする?

(愛美) う~ん…。

行かないほうがいいんじゃない? えっ 何で?

遠距離恋愛は かなりの確率で ダメになるからね。

そんなことないよ 愛さえあれば…。

そう言うけど➡

みんな 相手がそばにいないと すぐ浮気するのよ。

私も大学入った頃 経験あるけど。

結人君は そんな人じゃ ないよ。

(足音)

決めたんだな。

うん。

で どっちなんだよ?

やっぱり行かない。 えっ 何で?

結人君の顔 見たら 行きたくなくなった。

何だよ それ…。

それに 何にも知らない所で 一人でやって行けるか不安だし。

何 言ってんだよ お前なら大丈夫だよ。

そうかな…。

たくさんの人の話を聞いて➡

ステキな人が世界にいる っていうことを➡

伝えるのが夢なんだろ?

25年前 そこに座って いつも言ってたじゃねえか。

俺たちが いくら無理だって言っても➡

アナウンサーになるのを 諦めなかった お前が➡

俺一人のために チャンス 諦めんなよ。

何よ そんなに行かせたいの?

分かった! ホントは浮気するつもりなんだ!

そんなに信じらんねえのか? 俺のこと。

そんなことないけど…。

でも 自信がないの 本当に これが正しい選択か。

大事なのは➡

正しいかどうかじゃなくて➡

自分が選んだ道を正しくすること なんじゃねえのか?

分かった。

行く 北海道。

あぁ。

ねぇ 本当に浮気しないよね?

言っとくけど➡

俺は お前としか 結婚するつもりないから。

俺は もし 望美が死んだ時に➡

お前の家族でいたいんだ。

俺が死んだ時も➡

お前に家族でいてほしいんだ。

いつか お前➡

「私たちは さよならを言うために 出会ったんだ」とか言ってたけど➡

そうじゃ ない。

俺たちは➡

死ぬまで 一緒にいるために 出会ったんだ。

頑張れよ 望美。

行って来る。

(足音)

え? うわ うわ うわ…! 何やってんだよ!

だって 大事なこと言うの 忘れてたから…。

何だよ?

25年ぶりに この世界に戻って来た私に➡

あなたが ここで➡

「お前は目覚めてよかったんだ」 って言ってくれた時➡

本当に うれしかった。

あなたのおかげで 生きて行く勇気を持てた。

あなたがいなかったら 私は➡

35歳の少女のままで➡

一人で 北海道に 行けるような人間に➡

成長することができなかった。

あなたが この世界にいてくれて➡

本当に よかった。

早く 胸張って 「結婚して」って言えるように➡

頑張って来るから…。

待っててね 結人君。

分かった。

♬~

♬~

(愛美) ママ 見て。

私 コンクールに入選したんだ。

タイトルは 『 35歳の少女』 っていうの。

今の私にとって 大切な家族は この人だからさ。

ママ 私 これからは➡

周りの人を いっぱい愛して行きたい。

たくさんの人を➡

笑顔にできるような 人間になりたい。

お姉ちゃんみたいに。

ママ この頃 私➡

何で自分は25年ぶりに 目覚めたんだろうって考えるの。

きっと それは➡

ママに 「ありがとう」って 言うためだったんだよね。

パパや マナちゃんや 結人君に➡

「愛してる」って 言うためだったんだよね。

これから初めて会う人たちに➡

自分の思いを 伝えるためだったんだよね。

ママが トンボみたいに 諦めないでくれたおかげで➡

私は初めて 正社員になることができた。

たくさんの初めてがある私は➡

本当に幸せだよ ママ。

《私たちは迷う》

《もしも あの時 ああしていたら➡

こうしていなかったらと…》

ここがデスク。

(上司) 林田君 打ち合わせするから➡

コーヒー 持って来てくれる? ≪は~い≫

(愛美) 会社 辞めたの?

(藤子) 打ち合わせ中に ケータイ鳴らしただけで➡

部長が ガミガミうるさいから➡

相沢さんと別れた後に 付き合った男と寿退社したら➡

そいつに散々 金 貢いだ揚げ句 捨てられて➡

こうなったら 一生 親に依存して 生きてやろうと思ったら➡

親が会社の金 横領して 借金まみれになって➡

私が働かないと 家族が 食って行けない今日この頃なんで。

♬~

そうなんだ。

どうせ ざまあ見ろとか 思ってんでしょ?

今度 飲み行こっか。

え? あんたとは➡

馬が合うような気がするから。

《でも 今 こうしている間も 時は止まらない》

《だからこそ 一日一日➡

積み重ねて行くしかないのだ》

《私たちは英雄なんかじゃ ない》

《普通の人間だ》

家族みんなが笑顔になれる家を 私たちは造ります!

♬~

《でも ひとを愛することはできる》

《幸せを願うことはできる》

『 モモ』 の中には いい言葉が いっぱいあるけど➡

俺が みんなに覚えてほしいのは これかな。

「世界じゅうの人間のなかで➡

おれという人間は ひとりしかいない。

だから この世のなかで➡

大切な存在なんだ」。

♬~

(チャイム)

ママ。

よく頑張ったね 望美。

どうしたの?

だって…➡

白髪になったママの笑顔 初めて見たから…。

ごめんね。

生きてる間に そうしてあげられなくて…。

ママは あなたが自分らしく 生きてくれれば それでいい。

望美。

36歳の誕生日➡

おめでとう。

《もしかしたら 私たちは みんな…》

あなたは 25年前の自分に 何て言いますか?

(女性) 今 仕事も すごい充実してて…。

《いつか胸を張って こう言えるのを願いながら➡

生きているのかもしれない》

《これが➡

私だ》

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