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はあ? 事故物件にお住みになりたい?
あの…→
家賃が安いって聞いたもので…。
駄目ですか?
全然オーケーです! ありますよ 大変お安いのが。
どうぞ。 座ってください。 どうぞ どうぞ。
礼金 敷金 締めて…→
これだけ!
ここに決めました。
ありがとうございます。 で お支払いのほうなんですが…。
ああっ 今 お金を…。
あの…。 はい?
このお部屋 自殺とか 殺人とか…。
もう! 大丈夫ですよ!
先月 お年寄りが 病気で亡くなっただけですよ。
もう! そうですか。
景品交換所の強盗事件から→
もう1週間ですよ。
わかってますよ。
みんな 犯人が死ぬ前に 共犯者に金を渡したって→
そっちの線 追ってますけど…。
そのようですねぇ。
あの… 奪われた金→
こんなところで 見つかると思いますか?
強盗は単独犯で→
逃走中に どこかに金を隠した可能性も→
否定出来ませんからねぇ。
それに 見つからないと聞くと 見つけたくなるじゃありませんか。
あの… それより→
あっちの店で 妙な噂を聞いたんです。
最近 羽振りのいい ホームレスがいるって。
羽振りのいいホームレス? ええ。
≫
待て! 待て!
止まれ!
≫ ≫
あっ…。
ここなら 泥棒が入っても大丈夫。 ハハ…。
あっ… あれ?
「この手記が発見される時→
私はすでに殺されている」
「これを手にしているのが 殺人者でないことを祈る」
ええっ!?
「みすみす 殺人鬼の毒牙に懸るとは」
「なんたる無念」
「ああ 私は死んでも死にきれない」
怖い… 怖すぎる!
母ちゃん 俺を守って! お願い!
ああ そりゃ雅夫だな。
雅夫さん? うん。
昨日なんか ビールに酒の肴 振る舞ってくれてね。
お世話になったお礼だってんで…。 ハハッ!
今どき 律義な奴だよ。
その雅夫さんは 今 どちらに?
ああ… 確か…。
ああ この間 部屋借りたみたいよ。
…という事は どこかからお金が入った?
うーん… じゃないの?
「大手家具メーカー 矢部家具の創業者で→
一代で数十億の資産を築いた人物→
として知られる 矢部泰造さんが…」
数十億の資産…。
「…亡くなっているのが 発見されました」
「私を殺害した 犯人を見つけ出した者には→
矢部財団から壱千万円の謝礼を 支払うものとする」
署名と判子がある…。
本物だ!
母ちゃん 1000万もらえたら→
ネコババしたお金 使っちゃった分→
きちんと埋め合わせして 警察に届けられるよ。
何もいりませんよ!
警察の者ですが…。
はい! 少々お待ちください。
こんにちは。
警視庁特命係の杉下といいます。 同じく冠城です。
新たに転入してきた方に 巡回カードの記入のお願いに。
ああ… あっ…。
ご苦労さまです。
あっ そうだ→
さっき 立ち飲みの店で 友達に会いましたよ。
えっ?
なんか ここの敷金 礼金→
その場で 現金で支払われたそうですね。
あ… 私にだって→
いざという時の蓄えが あったんです。
東大寺さん。
その… 東大寺って言うの やめてもらえますか?
子供の頃 「大仏」って いじめられてたもので…。
ああ…。 では 雅夫さん。 はあ。
ここ 事故物件だと伺ったのですが→
実は 僕 以前から→
事故物件というものに 非常に興味がありましてね。
一度 ゆっくり 拝見したいと思っていたんですよ。
ちょっ ちょっ…!
君 どうします? ああ… 僕は結構です。
よろしいですか? あっ いや あの…。
あっ 何か 差し支えが?
あっ いえ。 別に 差し支えなんて…。
では 失礼して。 ああ。 いや…。
いやいや!
やはり 独特の雰囲気がありますねぇ。
ああっ…。 はあ…。
どこか 具合でもお悪いのですか?
えっ? あっ…。 引っ越してから どうも体調が…。
そういうわけですので…。 ああ!
感じるんですね あれを。
「あれ」…?
その… 亡くなった方の…。
それで体調を崩されている。
そっ… そうなんです。
実は 私 生まれつき 霊と遭遇しやすい体質でして。
なので 今も気分が優れなくて…。 ああ それはいけません。
では また改めて…。 改め…?
僕も 長年 一度でいいから→
霊と遭遇してみたいと 思っていたんです。
ああ これは 天の導きかもしれません。
今後も 個人的に ちょくちょく 立ち寄らせて頂きたいのですが…。
あっ 何か 差し支えが?
大歓迎です。
遭遇出来そうな時は ぜひ ご一報を。
あっ あの… ところで→
つか… つかぬ事をお伺いしますが→
殺人事件なんかで 犯人を見つけた刑事さんは→
やっぱり 犯人を見つけた人に なるんでしょうね?
ちょっと ご質問の意図が よくわかりませんが。
あっ いや なんでもないです。 あの… どうぞ。
どうぞ どうぞ。
矢部泰造…。
うわっ! 郵便受けのテープはがれて→
名前のところ 矢部泰造になってましたよ。
あっ それは ご親切に…。
ハハッ… さようなら。
その東大寺雅夫って男 絶対 なんか隠してるな。
部屋借りるのに支払った現金は→
景品交換所強盗の未発見の金って 可能性もありますよね。
ええ。 しかし 雅夫さんは お金の事よりも→
矢部泰造という名前に 過剰に反応していましたね。
この借りは いずれ返してもらいますよ。
どうもありがとう。
矢部泰造さん死亡の際の 捜査記録か。
僕も さっき読みましたけど これ 単なる孤独死ですよ。
部屋で 遺体が発見されたのは1月16日。
正午頃 いつも配達に来ている 宅配弁当業者が→
泰造さんの応答がなく カーテンが 閉まったままになっているのを→
不審に思って 不動産会社に連絡。 不動産会社は→
泰造さんの緊急連絡先に 指定されていた番号に電話し→
交番の巡査が来て 遺体を発見してます。
記録によると 泰造さんは 亡くなる2カ月ほど前に→
自ら不動産会社を訪れ 緊急連絡先を→
目黒の自宅から 近所の交番に 変更していたようです。
これが 遺体発見時の写真です。
死亡推定時刻は 前日の夜10時から12時の間。
解剖の結果 死因は急性心筋梗塞。
体内に毒物などの痕跡はなし。
以前にも 軽い心筋梗塞で 倒れた事があったらしくて→
捜査は さっくり 1日で打ち切られてます。
心臓が悪かったのに なぜ 家族の住む目黒の邸宅を出て→
独り暮らしを始めたんですかね? しかも あんな古いアパートで。
緊急連絡先を交番に変更したのも 気になりますねぇ。
「私を殺そうとしているのは→
矢部家の誰かに間違いない」
「だが 私には 犯人を名指すことが出来ない」
「誰も彼もが怪しく思えるのだ」
「まずは 長女の初子」
「我が娘ながら→
これは 資産がある事が何より自慢の→
高慢ちきな女だ」
「その夫の要は→
金にしか興味のない 全くの俗物」
「次女の継子は→
エキセントリックで底意地が悪い」
「夫の寛は→
金にだらしのない 優男ときている」
「初子夫婦の息子 大輔は→
三流大学で二度も留年した 頼りない奴だが→
気持ちは優しいところがある」
「継子夫婦の娘 唯香」
「これは気が強すぎるのが 玉にきずだが 美人で頭もいい」
「幸い 2人の孫は親に似ず→
それなりに 真っ当に育ってくれたと思う」
「この中に 私を殺した犯人がいる」
警部殿 ひょっとして→
泰造さんは 病死じゃなかったなんて→
考えてるんじゃないだろうな?
いくら杉下さんでも 死体検案書は ひっくり返せませんよ。
何か 事件を疑う根拠でも?
まだ 推測の域を出ませんが 理由は2つ。
1つは 遺体が発見された時の姿勢です。
心筋梗塞は 胸部に激しい痛みがあります。
そういう場合 人間は→
手足を縮めて うずくまるような体勢になります。
このように 仰向けの状態で亡くなる事は→
そう滅多にはありません。 なるほど。
もう1つ。 泰造さんは なんらかの 非業の死を遂げたからこそ→
あの部屋で霊となって→
とどまっているのでは ないでしょうか?
やめてもらえますか マジで!
なんですか? どうしました?
今回 風邪気味なんで 失礼します。
「初めに 私の身に起こった→
数々の恐ろしい出来事を 記しておこう」
「私は 犯人が仕掛けた罠を→
すんでのところで すり抜けてきたのだ」
「始まりは十一月の半ばだった」
えっ 何? これ もらっちゃっていいの?
ええ。 いや この写真集→
もうオークションにも出ない レアものなんだよ。
ハッハッハッハッ。 いいね 和猫。
休日出勤で報告書をまとめてる 益子さんの心の憩いになればと→
俺が八方 手を尽くして 手に入れました。
すみませんね いろいろと見せてもらって。
ハハハッ! いや いいよ。 休日だから もう無礼講 無礼講。
ああ この 矢部泰造さんの部屋ですがね…。
ああ… いや 俺も驚いたね。
円い卓袱台 火鉢に茶箪笥に 黒電話だろ。
まさに昭和って感じ。 うん…。
何か 気になる点は ありませんでしたか?
いや その言い方が気になるな。 なんかあるの? この件。
いえいえ 単に 僕の趣味でやっている事ですから。
ハハッ 道楽か。
まあ 気になる点っていえば…。
ああ 背中に ホコリが付いてた事ぐらいかな。
ああ これだ。
部屋は清潔だったんで あれっと思ったんだが→
まあ ホコリで死ぬ事はないからな。
ピンポーン!
出てきた…。 あっ こんにちは。
ご家族の中に→
泰造さんに殺意を抱いている方 おられますか?
入れてもらえないな…。
おや 雅夫さんではありませんか。
あっ… 杉本さんじゃないですか!
杉下です。 あっ 失礼しました。
雅夫さん なぜ矢部さんのお宅に?
えっ?
ああ やはり 泰造さんに お線香をあげにいらした?
そ… そうです。
線香をあげたら 霊も 鎮まってくれるんじゃないかって→
ずーっと思ってました。 なるほど。
それはよろしいですね。 ええ…。
父の件でしたら 病死で決着したはずですけど。
実は 報告書のほうに 多少 不備がありまして→
それで 改めて 当時の状況を伺えればと。
もちろん 形式的なものですが。
で そちらの方は?
私? 私は ちょっと 泰造さんとご縁がありまして→
お線香をあげさせて頂ければと…。
岡野さん そちら お茶いらないから仏間へ。
はい。 こちらです。
どうぞ。 では 失礼して…。
早速ですが 泰造さんは なぜ アパートで独り暮らしを?
あそこは 父と母が新婚時代に 住んでいた部屋なんです。
多分 その頃が→
懐かしくなったんじゃ ないんですか?
年寄りなんで 好きにさせようと思いましてね。
では 泰造さんが緊急連絡先を 交番に変えられたのは…?
さあ? 家より近いからでしょ。
別に ほったらかしてたわけじゃ ないんですよ。
万一の時のために→
ここにいる全員が 合鍵を持ってましたしね。
なるほど。 では 泰造さんが亡くなった日の事を→
お聞かせ願えますか?
あの日は ちょうど母の命日でしてね。
父と 私たち夫婦 それから妹夫婦で→
午後から お墓参りに行ったんです。
帰りに 新宿の和菓子店で 父の好きな饅頭を買って…。
そのあと 5人で食事をして 夕方少し前には 別れましたよ。
うん…。
お二人は?
僕は 大学の バイクサークルの仲間とツーリングに。
私は部活の遠征で 泊まりがけで長野に行ってました。
父はアパートに移ってからも 家長気取りでね。
大ちゃん あんた 夕方 電話で叱られたんだったわよね?
なんで 墓参りに来なかったんだって…。
そう。 謝ったら→
今度 羊羹 買ってこいって 言われたよ。
電話は よくあったのですか?
私と大ちゃんにはね。
おじいちゃんは電気製品が苦手で 洗濯機も使えなくて。
なんかあると 電話で 私たちに使い方を聞いてきたの。
もちろん あとで お小遣いはくれたけど。
泰造さんの死亡推定時刻 午後10時から12時の間→
皆さんは どちらに?
私たち夫婦と… 継子は→
このリビングに 9時頃から12時過ぎまでいました。
岡野さんに聞いてもらえば わかります。
寛さんは?
僕は気晴らしに 飲みに出かけていました。
よろしければ お店の名前を。
ハハッ 行き当たりばったりに 何軒かはしごしたので→
店の名前までは覚えていませんね。
あっ 僕は サークルのコンパに 出てました。
仲間に聞いてもらえれば わかります。
そうですか。
あっ ところで→
泰造さんのご遺体を 確認されたのは どなたですか?
私と主人です。
赤羽北警察署の霊安室で…。
なんなんですか!? あなた!
父と どういうお知り合い?
あの…。
泰造さんとは亡くなったあとに 知り合ったというか…。
はあ!?
その… 私 偶然→
泰造さんの住んでた部屋に 引っ越しまして。
それで 泰造さんの霊と 知り合いまして…。
ハッハッハッハッ…!
こりゃいい! この人は霊が見えるらしいぞ!
だったら 私には 神様が見えるわよ。
ほら この人の後ろ…→
貧乏神がいる!
駄目よ 継子。 そんな… 本当の事 言っちゃ。
嘘じゃないですよ!
泰造さんは 矢部家の誰かに 殺されたって言ってるんですから。
ちょっと待ちなさいよ!
あなた おじいちゃんが どうやって殺されたか→
言ってみなさいよ! 霊と話したんなら言えるでしょ!
言ってみなさいよ! どうせ お金が目当てなんでしょ!
よしなよ 唯香ちゃん!
うるさいわね! それから 杉下さんでしたっけ。
あなたも おじいちゃんは 殺されたって思ってるんですか?
いえ 僕は 少し気になる事が あったものですから。
気になる事?
実は 泰造さんの遺体が 発見された時→
背中に これくらいのホコリが くっついてたんですよ。
何? それ…。 あんなボロアパート 2階の人がドカドカ歩いたら→
ホコリぐらい落っこちるわよ。 馬鹿みたい。
すいません。 ただ あの日は→
うちの両親と叔母夫婦が アパートに行ったから→
狭い部屋でバタバタして ホコリが立ったのかも。
初子さんたちは お墓参りの日→
泰造さんのアパートに いらしたんですか?
ええ。 新宿で買い物をしたあと アパートに寄って→
そこで寿司の出前を取ったって 言ってました。
そうでしたか。
あの… 唯香の事 悪く思わないでくださいね。
ああ… きれいなお嬢さんですね。
うちのバイクサークルにも ファンがいて→
唯香に会いたくて しょっちゅう 家に押しかけて来るんですよ。
ところで大輔さん 君にとって 泰造さんは どんな方でしたか?
僕には いい祖父でした。
僕は大学も三流で 人付き合いも うまくないし→
酒も飲めないし 見た目も こんなんだし→
一家の落ちこぼれだけど→
祖父は優しかったです。
卒業後は やはり 矢部家具のほうに?
ええ この春から。
立派な会社で うらやましいな。
縁故採用なんて いい事ないですよ。
入れば 自分より出来る社員が いっぱいいて→
肩身が狭いだけです。
ところで 泰造さんの霊が→
矢部家の人間に殺されたと 言っているというのは…。
あの…→
泰造さんの霊が 真夜中に夢枕に立ったんですよ。
えっ!? で 話を聞くとですね→
亡くなる前 立て続けに 不審な出来事が起こったそうです。
それで 生前から→
初子さん 継子さん夫婦を 警戒していたと。
それで 緊急連絡先を交番に 変えたのかもしれませんねぇ。
で 具体的に どんな不審な事が?
引き出しにしまったはずの財布が→
押し入れから出てきたんです。
えっ? それから 散歩から戻ると→
買ったばかりの低脂肪牛乳が なくなってた。
霊にしては 随分 具体的な告発ですね。
水を差すようでなんですけど→
それ 認知症の 初期症状じゃないですか?
他にもあります。
泰造さんが入浴しようとすると→
いつのまにか 湯沸かしの温度が上がっていて→
湯船に熱湯が張られていた。
さらに 冷蔵庫のタッパーに→
漂白剤が入っていた事も あったそうです。
それは穏やかじゃないね。
実際 泰造さんが 亡くなった日の出来事にも→
いくつか不審な点があります。
墓参りのあと 新宿で買い物をしたのなら→
近くに いくらでも 飲食店はあったはずです。
それなのに どうして初子さんたちは→
わざわざ 泰造さんの狭いアパートへ行って→
食事をしたのか? そういやそうだな。
もう1つ。 娘夫婦を 警戒していた泰造さんが→
そもそも あの日 なぜ 娘夫婦を部屋に入れたのか?
そちらは どうでした?
えっ…。
僕は 泰造さんが 亡くなるまで理事長をしていた→
矢部財団に行ってみたんですがね。
実際 どんな事業を してたんですか?
ええ こちらです。
経済的な理由で 進学が困難な学生に→
学資の給付事業を行ったり→
へき地の学校に 運道具や それから 図書を贈呈したり。
社会への恩返しだと言って それは熱心に行っていましたよ。
それに対して 初子さんは?
そりゃもう 4人とも そろって大反対ですよ。
やればやるほど 相続する遺産が減るわけですから。
つまり 初子さんたちには→
泰造さんに長生きしてほしくない 動機があった→
というわけですねぇ。
霊と話をしたっていう あの男→
ひょっとして お父さんの部屋で あれを見つけたんじゃ…。
私たちで散々探したじゃないの。
警察だって見つけてないのよ。 あいつが どうやって?
わかんないわよ! そんな事。
もし そうなら いずれ 金を要求してくるぞ。
それまで 下手に動かないほうがいい。
つけ込まれるだけだ。 そうね。
あなた。
本当に あれがどこにあるか 知らないの?
俺が知るわけないだろ!
じゃあ お父さんが死んだ夜 どこに行ってたのよ?
バーをはしごしてたって 言っただろ!
おかしな言動ですか? ええ。
泰造さんが アパートに移られる前に→
物忘れが多くなったとか そういう事はありましたか?
いいえ。
ただ 大奥様が亡くなられたあと 少しだけありました。
大旦那様は 若い頃から 苦労をかけてきたからって→
大奥様のおっしゃる事は なんでも よくお聞きになる方だったんです。
つまり 愛妻家でいらした。 ええ ええ。
ですから しばらくは大奥様の死を→
受け入れられなかったみたいで…。
矢部でございます。
もう しっかりしてよ お父さん。 私よ。 私。
初子!
お母さんは 先月亡くなったでしょ。
そういう事が何度かありました。
そうですか。 ええ。
あっ ところで 泰造さんが亡くなった夜→
初子さん夫婦と継子さんは→
12時過ぎまで リビングにいたそうですが→
そういう事は よくあるのですか?
いいえ。 皆様 9時頃には 大抵 お部屋に戻られます。
あの日は 珍しく ずっとリビングに。
ありがとうございました。
あっ はい。 もういいんですか? はい。
じゃあ またいつでも。 失礼します。
これ持って お隣さんに あいさつに行ってくるね。
ずっと住んでる人らしいから→
泰造さんが死んだ時の事を 聞けるかもしれないからね。
犯人見つけて 1000万!
じゃあ 行ってくるね。
あの…。
昨日の事 謝りたくて。
あっ… お茶でも淹れましょうかね。
大輔くんのサークルに→
唯香さんのファンが 大勢いるそうですね。
わかるなあ。 ハハッ…。
私 大ちゃんの友達 好きじゃないの。
あの人たち 卒業したら 語学留学するんだって。
留学経験ありって 履歴書に書くために…。
どうせ遊ぶだけのくせに。
私 なんか感じ悪いね。
寛さんが使い込み?
そうなのよ。 先代が まだ社長だった頃→
寛さん 使い込みがバレちゃったの。
で 役員会議で 先代に すっごい罵倒されて→
常務から部長に降格。
あれは恨んでるね 絶対。
使い込みの理由は なんだったの?
根本的には ストレスだと思うのよね。
で 依存症に なっちゃったって感じ。
依存症って なんの?
うちの課の女子社員→
みんな ここのケーキ 大好きなんですよねえ。
おやつに買って帰ったら 喜ぶと思うなあ。
すいません。
ケーキ 1個ずつ テイクアウトしてください。
はい かしこまりました。 わあ~ やったー!
それ 経費では落ちないと 思いますよ。
この程度は想定の範囲内です。 ハハハ…。
で 寛さんの使い込みの理由は?
ずばり ギャンブルです。
ギャンブル?
一時は かなり 深みにはまってたみたいです。
それから 問題の夜の大輔くんのアリバイ→
サークル仲間に 裏を取ってみたんですがね→
コンパの一次会が終わったのが 10時半。
それから 二次会のクラブに移動して以降→
みんな 酔っ払ってて 彼が ずっと一緒だったか→
覚えてないんです。
え~ そうね…。
泰造さんとこは いつも9時には 電気が消えてたね。
その分 朝が早くてさ。
5時前には起き出して→
ラジオかけて で ほうきでザッザッて→
部屋の掃除 始めるんだわ。 アハハ!
ここ 壁が薄いから 目 覚めちゃってね。
さあ もう1杯。 ああ…。
泰造さんが 亡くなった晩の事なんて→
覚えてないですかね?
うーん…。
あの晩は 確か 11時過ぎに帰ったんだけど→
まだ 電気がついててね→
珍しいなと思ったんだわ。
で 部屋に帰って 着替えてたら→
隣から「お父さーん お父さーん」 って呼ぶ女の声がしてね。
えっ えっ… それ 本当ですか?
うん。 具合でも悪くして→
娘が来てんのかなと 思ったんだけど→
それきり静かになったんでね。
こっちも酔っ払ってたんで そのまま寝ちゃったんだよね。
ハハハハハ…!
アイタッ! すいません。
「お父さん お父さん」と呼ぶ 女の声ですか…。
そうなんです。 でも あの晩 娘の初子さんと継子さんは→
しっかりしたアリバイが あるわけですし…。
あのお二人以外にも→
泰造さんを お父さんと呼ぶ人は いると思いますよ。
冠城くん。 はい。
君の母上は ご主人を なんと呼んでいましたか?
パパ。
いや…。
いや 僕は違いますよ。
母親が父親の事を そう呼んでただけです。
つまり 泰造さんの妻の孝子さんも→
泰造さんを お父さんと呼んでいた 可能性があるという事です。
でも 孝子さんは 3年前に亡くなってますよ。
そういえば 泰造さんが亡くなったのは→
孝子さんの命日の夜でしたねぇ…。
わっ! うわっ!?
やめてくださいよ。 もう~!
本当 怖がりさんなんですね。
いや 僕は その手のものが 嫌いなだけです。
右京さん 真面目に考えてますか?
僕は至って真面目に 考えていますよ。
泰造さんの死亡推定時刻は 夜10時から12時。
いつもは9時に寝る泰造さんが→
なぜ あの日に限って 遅くまで起きていたのか?
そうなんですよ。 私もホームレス時代→
朝5時前に起きて 空き缶拾いをしてたんですけど→
夜9時を過ぎると→
もう まぶたが くっつきそうになるぐらい眠くて。
雅夫さんは どうして ホームレスになったんですか?
お恥ずかしながら… 借金です。
私 奨学金で 大学に進学してたんですけど→
卒業して 月々返済となると 利子がかかって→
結局 返済金が 500万近くになって→
給料で なんとか払ってたんですけど…。
ノルマがこなせなくて リストラ。
情けないですよね。
そんな事ないですよ。
雅夫さんは 正直ないい人だと思います。
だから また きっと お仕事 見つけて→
やり直せますよ。
雅夫さんは 正直ないい人だと思います。
フッ フフフフ…。
フフッ フフフ…。
鍵… 開いてた?
ああっ…!
ああ… よかった。
お金 ちゃんとあったよ。
母ちゃん…。
母ちゃんが倒れてるーっ!!
≪
誰かが部屋に入ったんですよ!
母ちゃんが 勝手に倒れるわけないんです!
ああ わかってます。 わかってますから→
まあ 落ち着きましょう。
失礼。
はい。
「不動産会社に確認したところ→
部屋の鍵は間違いなく 新しいものに替えたそうです」
冠城くん。 「なんですか?」
そこで しゃべっているのなら 入ってきては どうでしょうね。
いや 俺は 寒いほうが 頭 冴えるんで。
まあ 無理にとは 言いませんがねぇ。
扉に ピッキングの跡はなかった。
そして 窓も全て施錠されていた。
でも 私 間違いなく 鍵をかけて出かけたんです!
勘違いじゃありません!
おお… 寒ぃ。 気のせいか…。
「泰造さんと よく似た症状ですね」
外から何言ってんです! 私の頭は正常だし→
泰造さんも最後まで 頭は しっかりしてましたよ!
あっ そうなんですか? ええ 達筆で→
文章だって そりゃ立派なもんですよ!
文章? ええ!
おやおや?
部屋に霊がいるなんて 嘘だったんですね。
…すいません。
引っ越した日に→
お風呂場の天井裏で それを見つけて。
これが挟まってて。
「私を殺害した犯人を 見つけ出した者には→
矢部財団から壱千万円の謝礼を 支払うものとする」
署名に押印。
あっ 惜しいな。
あと 日付さえあれば 効力あったのに。
えっ? じゃあ それは…。
ただの紙切れです。
はっ はっ はっ…。
ああっ…!
こんな事ではないかと 思っていました。
霊 信じてたんじゃないですか?
泰造さんの霊なら 自分を殺した犯人くらい→
知っているはずですからねぇ。
君が怖がるものだから つい 面白くて。
ぼ… 僕は… 怖がってませんけど。
冠城くん。 はい。
ここ 最後のページ。
どういう事です?
ひとつ 確かめたい事があります。
ええ。 継子様が→
新しいスマートフォンを 購入されました。
それは いつの事でしたか?
大旦那様が亡くなられる 少し前だったと思います。
ありがとうございました。
右京さんの推論どおりなら→
泰造さんは 身内に殺された事になる。
それも非常に残忍なやり方で。 ええ。
わかってると思いますが 証拠はゼロ。
あの部屋にあったものは→
矢部家の人たちが 全て 処分してますからね。
君に手に入れてほしいものが あります。
大丈夫。
お金は ちゃんと このメモと一緒に→
交番の前に置いておくからね。
やっぱり 人間 正直じゃないとね。
おや。 荷物を持って どちらへ?
あっ いや…。
旅行でも行こうかなって…。
雅夫さん。
泰造さんの手記を あなたから直接 矢部家の人に返して→
霊と話したのは嘘だったと 謝罪してはどうでしょうね。
えっ…。
それが 正しい行いだと思いますよ。
…ですかねえ。
その人が 父の遺品を見つけたそうですけど→
なんですの?
あの…→
泰造さんの霊としゃべったのは 嘘です。
すいませんでした。
これを見つけたんです。
泰造さんの手記です。
手記…?
ここには 認知症の初期症状を 疑わせる出来事が→
いくつも記されています。
しかし 読めばわかりますが→
泰造さんは 日付の感覚も判断力も とてもしっかりとしている。
そこで 僕は 何者かが策を弄し 泰造さんを→
認知症に仕立て上げようと しているのではないかと→
考えました。 馬鹿馬鹿しい。
誰が なんのために そんな事を。
泰造さんは 私財を投じて 福祉事業を行っていましたよね。
おかげで あなた方の相続する 遺産は減る一方だった。
しかし 泰造さんが認知症となれば→
あなた方は 成年後見制度を利用して→
福祉事業をやめさせる事が出来る。
被後見人 この場合 泰造さんですが→
彼は 自分の生活以外に→
自由にお金を使う事は 出来なくなりますからね。
悪いけど 私たち→
後見人になんて なってないのよねえ。
ええ。 泰造さんは 自分の判断力に 自信を失うどころか→
娘夫婦たちに疑惑を抱き 警戒するようになった。
いらだちと憤懣が募った あなた方は→
大胆な行動に出ました。
何を言い出すんだ。 言いがかりも甚だしい。
そうでしょうか? 隣の住人の人が聞いているんです。
泰造さんが亡くなる夜→
「お父さん お父さん」って呼ぶ 女の声を。
泰造さんは 亡くなった 妻の孝子さんの言う事は→
なんでも よく聞いたそうですねぇ。
孝子さんが生きていて 泰造さんを叱ってくれたら…。
思いついたのは そんなところからでしょうかねぇ。
初子さん あなたの声は→
亡くなったお母様の 孝子さんの声に→
とても よく似ているようですね。
もう しっかりしてよ お父さん。 私よ。 私。
そこで 初子さんが 孝子さんのふりをして→
泰造さんを諭す声を録音し→
それを あの部屋に仕掛けて 聞かせるという計画を立てた。
録音に使ったのはスマートフォン。
これなら アラーム機能を使って→
録音した声を聞かせる時間も 設定出来る。
継子さん。
あなたは 泰造さんが亡くなる少し前に→
スマートフォンを 買い替えてますね。
だからなんだっていうのよ。
父が その録音とやらを 聞いたショックで→
心筋梗塞を起こした って言うつもり…。
いえいえ…。 僕は そんな事を 言うつもりはありません。
事実 そうではありませんから。
手記の最後のページです。
読んでみてください。
「唯香と大輔が あいつらの企みを知らせてくれた」
「孝子の命日を狙うとは あいつららしい」
「今度こそ証拠を掴んで 突きつけてやる」
なんなのよ これ…。 どういう事!?
泰造さんは あなた方の計画を知っていた。
つまり 録音を聞いた衝撃で 心臓発作を起こす可能性は→
なかったのです。
君たちは いつ→
ご両親たちの計画を 知ったのですか?
亡くなる前の週 話しているのを聞いたんです。
じゃあ 私が スマホを 新しいのに買い替えるから→
これに 姉さんの声を録音するといいわ。
「矢部家の将来を考えなさい」 とかって。
聞かせるのは真夜中ね。
お母さんの霊が現れた! って感じで。
それじゃあ 夜中に大騒ぎして 呼び出されるかもしれんぞ。
≫勘弁してくださいよ。
ひどい…。
こんなの ひどい。
おじいちゃん きっと ものすごいショック受けるわ。
シーッ! 待って。
放っておくつもりなの? 唯香は すぐに→
おじいちゃんに この事を知らせろ。
知ってれば ショックを受ける事もないから。
僕は 母さんたちに やめるよう言ってみる。
4人とも 馬鹿な事考えるの よしなよ!
大輔! あんた なんで→
父さんに知らせた事 黙ってたのよ!
ぼ… 僕は平気だけど→
唯香まで ひどく叱られると思ったから…。
計画が露見しているとも知らず→
あなた方は 孝子さんのお墓参りにかこつけて→
泰造さんの部屋を訪れ…。
そういう事 言わないで。
アハハ… おいしそうだ! ハハハハ…!
どれから食べようかなあ。
泰造さんが 簡単に あなた方を部屋に入れたのは→
証拠をつかんで 糾弾するためだったんですよ。
その夜 あなた方は→
亡き妻の声に動転した 泰造さんから→
すぐに来てくれと 連絡が来るだろうと待機していた。
だが 予定の時刻になっても 連絡はなかった。
泰造さんは 録音が流れる前に すでに死亡していたからです。
なんですって!?
隣の住人が女の声を聞いたのが 夜11時過ぎ。
しかし 聞いたのは 「お父さん」という呼びかけだけで→
その先は聞いていない。 それは なぜか。
部屋にいた もう一人の人物が 再生を止めたからです。
そして 泰造さんを死に追いやった その人物が→
問題のスマホを持ち去り 処分した。
ですが 犯人以外の人間は→
スマホの行方がわからず 不安だった。
だから 雅夫さんが現れて あなた方を告発した時→
彼が なんらかの経緯で→
それを手に入れたのではないかと 恐れた。
寛 やっぱり お前 あの晩 アパートにいたんだな!?
言いなさいよ! 父に何をしたのよ!
違う! 私じゃない。 信じてくれ!
寛さん あなたのために お嬢さんは ゆうべ→
雅夫さんの部屋に 忍び込んだんですよ。
何 言ってるの?
部屋の鍵も変わっちゃってるのに→
私が どうやって 忍び込んだっていうのよ。
簡単な事です。
お茶でも淹れますね。
あなたは 昼間 部屋を訪ねた時に→
雅夫さんの隙を見て 窓の鍵を開けておいた。
あとで そこから忍び込み 家捜しをし…。
アリバイのない お父さんの事が→
心配だったんだよね。
それで 雅夫さんが→
何か決定的な証拠を 見つけたのなら→
処分して お父さんを助けなければと思った。
すまない 唯香。
父さんは 自分たちのした事が 後ろめたかったんだ。
忘れてしまいたくて またギャンブルに手を出して…。
父さんは あの晩 バカラをしてたんだ。
お前の気持ちも考えずに 本当にすまない…!
後ほど 署のほうで話を伺います。
ところで 大輔さん。
あの日の夕方 泰造さんが 君に電話をしていますが→
それは あとで アパートに来るようにという→
電話だったのではありませんか?
前に言いましたよね。
墓参りに行かなかったのを 叱られたって。
しかし 証拠をつかんで→
初子さんたちを 糾弾しようとしていた泰造さんは→
後日 4人の前で 録音を再生出来るように→
スマホの使い方を 知りたがっていたはずです。
あの日 唯香さんは 部活の遠征で 東京にいませんでしたから→
頼れるのは君だけだった。
泰造さんは いつもの就寝時刻 9時が過ぎても 君を待っていた。
しかし やがて諦めて 入浴した泰造さんは→
風呂上がりに ヒートショックを起こして倒れた。
うっ… ああっ…。
泰造さんは なんとか 自力で救急車を呼ぼうとした。
激しい痛みを耐えて。
コンパの一次会を終えて 君がやって来たのは→
ちょうど その時だったのでしょう。
一目で事態を見て取った君は…。
電話台と壁の隙間に 押し込まれていたコードには→
よくあるように ホコリが積もっていた。
それで 背中にホコリが落ちた。
君は それに気づかなかった。
無論 驚いた泰造さんは 侵入者の顔を見ようとした。
信頼していた孫の顔を見て 泰造さんが どれほど驚いた事か。
君は 泰造さんが力尽き 息絶えるのを じっと待った。
≫「お父さん」
「お父さん」
これは 保護責任者遺棄致死を越えて→
意図的な殺人と言えるものです。
ホコリなんて なんの証拠にもならないって→
わかってますよね。
泰造さんの部屋にあった 黒電話ですけどね…。
廃品回収業者から 古道具屋に流れて→
店頭に並んでた。
結構な値段がついてました。
いいですか 大輔さん。 警察の鑑識というのは→
現場の指紋を 徹底的に採取するんですよ。
電話機の… そう この部分に→
君の指紋が残っていました。
電話機を つかみ上げたのでなければ→
こんな場所に指紋は残りません。
ハハッ ハハハハ…。
苦し紛れにもほどがある。
俺は あの時 バイクグローブをはめてたんだ。
電話機に指紋なんか 残っているわけがないんだよ!
冠城くん 今の聞きましたね? ええ 聞きました。
雅夫さんも? はい 聞きました。
大輔 お前…!
あんた 初めから俺を疑ってたのか?
泰造さんの背中に ホコリが付いていたと話した時→
もしかしたらと。 あの時…。
あんなボロアパート 2階の人がドカドカ歩いたら→
ホコリぐらい落っこちるわよ。
唯香さんは うつ伏せで亡くなっていた背中に→
上からホコリが落ちたものと 考えていた。
普通は そう考えます。 ところが 君は…。
ただ あの日は→
うちの両親と叔母夫婦が アパートに行ったから→
狭い部屋でバタバタして ホコリが立ったのかも。
つまり ホコリが先に畳に落ちていて→
その上に 泰造さんが 仰向けで倒れたと考えていた。
君が そう考えたのは→
泰造さんが 仰向けで死んでいたのを→
知っていたからではないかと 思いました。
遺体の確認は 所轄の霊安室で行っていますから→
現場で遺体を見たのは 発見した交番の巡査と捜査関係者。
あとは… 犯人だけです。
僕は思うのですが 初子さんたちの計画を知った時→
君は 本気で止める気は なかったのではありませんか?
そうよ! あんた あの時…。
4人とも 馬鹿な事考えるの よしなよ!
お前は黙ってろ!
週末は命日なんだからさ 墓参りにでも行けば?
そうだ。 命日に お父さん誘って→
お墓参りに行くのよ。
それそれ!
帰りに 「食事でも」って アパートに寄るの。
泰造さんに計画を知らせたのは→
君が味方であると 思い込ませるため。
以前 湯船に 熱湯がたまるようにしたのも→
冷蔵庫に漂白剤を置いたのも 君ですね?
あんた… バイクも車も 買ってもらったじゃない!
お前 どういう育て方したんだ!
ちょっと 父親は関係ないっていうの!?
自分でやっておきながら 俺を疑わせたんだな おい!
博打野郎に言われたくない!
まあ 皆さんも皆さんですし。
どうして おじいちゃんを 殺したりしたのよ!
1500万くれなかったからだよ。
留学の費用に1500万円出してくれ って頼んだら→
「お前のためにならない」なんて ぬかして 断りやがった。
サークルの友達は みんな→
じいさんや ばあさんから 1500万もらってるのに…!
なんなの? 1500万って…。
大体さ 矢部家具に入社させるなら→
俺を留学させて 箔付けさせるの じいちゃんの義務じゃない?
自分の孫が→
いい大学出た その辺の社員に 馬鹿にされて平気なわけ?
俺は 内心 軽蔑されながら 上に立つなんて 嫌なんだよ!
いい加減にしなさい!
君は その大きな考え違いを 一から改めない限り→
人の上どころか→
世の中で生きていく価値も ありませんよ!
かわいそうだよ…。
おじいさん あんたの事 信用してたのに…!
かわいそうだよ…。
≪
初子…。
自白が取れなければ どうなるかって→
ヒヤヒヤしましたよ。
今回は 他に方法が ありませんでしたからねぇ。
お金があるから人生を棒に振る って事があるんですね。
雅夫さん もうそろそろ→
本当の事を話してくれても いいのではありませんか?
なぜ 引っ越した早々に 浴室の天井裏を見たのか。
お二人は 私に→
自首するチャンスを くれたんですね。
強盗犯が隠したお金 私がネコババしました。
これから お金を持って 警察に行きます。
それがいいと思いますよ。
東大寺雅夫 自首で初犯→
プラス 大いに反省している点が 考慮されて→
起訴猶予になったそうじゃない。
そのようですねぇ。
そういえば 泰造さんの手記を 矢部財団の副理事が→
雅夫さんから 100万円で買い取ったそうです。
しかし 副理事は どうやって→
手記の存在を 知ったのでしょうねぇ。
泰造さんが夢枕に立ったのかな。 フフッ…。
雅夫さん 事故物件に感謝して→
あの部屋で 再出発するそうですよ。
うまくいくといいですねぇ。 ええ。
もうすぐ春ですね。 ええ。
フフ…。
いらっしゃいませ。 あの男 幸子さんに→
気があるんじゃないかって。 君は やきもちを?
会えないかな? これからも。
殺人事件の現場で 烏丸さんが倒れてまして…。
私は やっぱり ついてない女ですね。
これで よかったのですか?
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≫こんばんは。
≫今日の「報道ステーション」は いつもより15分遅れの
スタートとなります。 最後までお付き合いください。
それでは、まずは貴乃花親方の 単独インタビューから
お伝えしてまいります。
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