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Original subtitles

(人々の話し声)

これまでは どこにいたんですか?

(月本幸子) 刑務所に服役しておりました。

資格や特技は?

普通免許と→

服役中に 調理師免許を取りました。

あと 洋裁技能も学びました。 で 希望の職種は?

ありません。 不景気である事も→

自分が前科者である事も 自覚しています。

どんなお仕事でも構いません。 だったら 結構ありますよ。

比較的条件のいいのから 紹介しますと→

これなんか…。 それは結構です。

条件がいいのは 他の方に回してあげてください。

私は どんな条件でも 構わないんです。

分相応な暮らしが出来れば。

(角田六郎)「落ち着いたら 改めてご挨拶に伺います」か…。

模範囚で 異例の早期出所ねえ。

彼女には 幸せになってもらいたいね。

(神戸尊)誰なんですか? 月本幸子って。

あれ? 知らなかったっけ?

(杉下右京)説明すると 長くなるので 省きます。

省くんだ…。 まあ ひと言で言えば…。

(銃声)

(角田)ツイてない女。

今度こそ 平穏無事な人生を 手に入れられる事だろうよ。

そう願いたいものですねえ。 誰なんだ?

(走る音)

♪♪~

杉下さんですか? 幸子です!

私… 狙われてます!

♪♪~

(チャイム)

(幸子)お入りください。

順を追って 説明してもらえますか?

はい。

出所後 清掃業者に就職をして→

公園のトイレなどを 掃除していました。

安くて小さなアパートに住んで つつましく暮らしていました。

自分には もったいないくらいの 生活だなと思って。

(幸子の声)ひと月ほどで→

仕事が丁寧だからと ある方の自宅担当になったんです。

間宮フーズという外食チェーンの 社長のご自宅で。

奥様は ずっと前に亡くなられていて…。

ひと月ほどした ある日…。

(間宮清彦)月本さん。 (幸子)はい。

清掃会社 辞めて うちの家政婦になりません?

(幸子の声)お父様と 小学1年生の息子さんのお食事→

そして 犬のお散歩…。

本当に楽なお仕事なんです。

お食事の支度が出来ました。 (間宮政二郎)はいはい。

(幸子の声)それなのに すごくいい お給料で…。

しかも…。

今の住まいじゃ遠いでしょう。 うちの社員寮に入りなよ。

家賃は 今のところと 変わらないはずだから。

いやあ 立派なマンションですよね。

贅沢すぎます。

ある時なんて…。

うまい! (政二郎)こりゃ出せるな…。

(幸子の声)何気なく作った料理が 店の新メニューに採用になって…。

商品開発担当にも なってくれないかな。

(幸子の声)新メニューが 採用になるたびに ボーナスが。

そして とうとう先日…。

結婚を前提に お付き合いしてほしいんだ。

ね!

「ね!」とは? おかしいですよね。

何が? 何もかもです。

だって ツキすぎてます。

いい事じゃないですか。

世の中には そういう幸運が起こる事だって…。

他の誰の身に起こったとしても この私の身に起こりえません。

私が こんなにツイてるはずが ないんです!

じゃあ プロポーズも 断ったんですか?

もちろんです。

だって 相手は景気のいい 外食チェーンの若社長です。

子持ちとはいえ より取り見取りのはずです。

これは絶対におかしい…。 何かの陰謀ではないでしょうか。

陰謀って どんな?

だから それがわからないから ご相談してるんです。

ああ… 飛躍してるんじゃないかな…。

あなたはね 私の事を知らないから そんな事言うんです!

ねえ? 杉下さん。

狙われているというのは? ああ…。

私 ずっと 誰かに尾行されてるんです。

それは確かなんですか? そんな気配がするんです。

気配か…。

他にも いっぱい変な事があるんです!

例えば ご主人が私を雇う時 異様な注文をしてきたんです。

(清彦)髪は黒髪 後ろで束ねて。

化粧は控えめに。 香水も禁止。

服は なるべく 黒を着てもらえませんか。

普通の事じゃないかな。

男所帯で 変に色気のある格好されてもね。

色気のある格好なんてしません。 それに…。

ここが僕の寝室です。 はい。

ここは僕の書斎です。 ここには 絶対に入らないでください。

はい。

いや 他人に見られたくないものも あるでしょう。

息子の瑞貴くんだって 私に懐かないし。

瑞貴くん 一緒にお散歩行かない?

人見知りする 年頃じゃないんですかね。

ねえ 杉下さん! 僕も神戸くんと同意見ですね。

え?

あなたに起きている事は ツキすぎているというより→

能力に対する 正当な見返りのように思えます。

不必要な警戒はやめ 素直に→

今の厚遇を享受すればいいのでは ありませんかねえ。

がっかりです。 はい?

杉下さんならピンときて 瞬く間に謎を解いて→

的確なアドバイスを してくださると思ってました。

おやおや。

杉下さん なんか変わりましたね。

実のところ 僕も→

杉下さんが すんなり引いたのが 意外でした。

そうですか? はい。

いつもの杉下さんなら 食いつきそうな気もしますが。

いつもの僕なら 食いつきそうな気がしますか…。

ええ まあ。 そうですか…。

あの どうかしたんですか?

いえ いいです。

何が? 言いなよ!

僕は 確かに 変わったかもしれません。

変わった?

僕の異変に 気がついていませんでしたか?

(2人)全然。

最近 調子がよくないのです。 体の具合でも悪いんですか?

悪くはありません。 よくないのです。

ど… どういう事?

なんとなく調子がよくない。 頭がさえない。

彼女の言うように ピンとくる事がありません。

でも そういう時って あるじゃないですか。

かなり前から ずっと そんな状態です。

全く そんなふうに 見えませんでしたけど。

実は そうだったんですよ。

じゃあ 月本幸子の言うように 事件性のある何かを→

見落としてるのかもしれない って事か?

わかりませんね。

♪♪~

瑞貴くん この人 誰?

(すすり泣き) あっ ちょっと… 瑞貴くん。

あっ 瑞貴…。

どこにあった? あっ マンションに…。

忘れなさい。 いいね? あ… はい。

ああっ…! (ガラスの割れる音)

写真の主は 串田ユキさん。

この部屋の前の住人であり あなたの前の間宮家の家政婦です。

そのユキさんは 今?

1年以上前に失踪し 今も行方不明。

間宮清彦さんが 捜索願を出していました。

身寄りのない 女性だったようですよ。

私も身寄りのない女です。

杉下さん これでも 怪しくないって言うんですか?

わかりませんねえ。 わからないって…。

スランプなんですって。

スランプ!?

とりあえず調べてみましょう。 そうですねえ。

あっ! ねえ 隣の部屋の人に→

聞き込んだりしなくて いいんですか?

(大崎智美)ご苦労さま。 はい どうも!

すいません。 あの 隣に住んでいた 串田ユキさんについて→

お聞きしたいんですけど。

(智美)ほとんど話した事も なかったから…。

あら やだ! また梅干しだわ。

信用金庫も 同じものばっかり送ってくる。

苦手なのよ。

いります?

奇遇ですねえ 僕も梅干しは あまり得意ではないんですよ。

ですよね。 どうも あの食感と酸味が。

ああ そうそう!

なんか このへん グーッてなる感覚わかります?

失礼。 杉下さん いきましょう。 では 失礼。

何かピンときましたか?

そうですねえ…。

あの こちらが 開けてはならない書斎です。

ああ ちょっと…。 ああ…。

ここがお父様の和室です。

♪♪~

あっ。

ここ へこんでますね。 え?

それでしょう。

ああ これ。

♪♪~

まさか ユキさんが…。

何もありませんね。

そうですか。

いや あの… もうちょっと見た方が ちゃんと。

何もありませんよ。 戻しておいてくださいね~。

君 田ッキーっていうんですか。 変わった名前ですねえ。

いえ。 あの ロッキーです。

瑞貴くんが いたずらで書き足してしまって。

ああ なるほど。 そうでしたか~。

ダメかもしれませんね…。 (ロッキーの鳴き声)

食欲は? あるような ないような…。

夜は ちゃんと 眠れてるんですか?

眠れているような ないような…。

ともかく 頭の回転が鈍いといいますか…。

まあ… 鈍いくらいが ちょうどいいのかもしれませんよ。

杉下さんの場合。

(ドアの開く音)

お待たせして すいません。

こちらこそ お忙しいところを。 いえ。

去年 社長になったばかりなので まだバタバタしてまして。

どうぞ。

(清彦)幸子さんですか。 よくやってくれていますよ。

罪を償って出てきたわけですから もう過去は関係ない。

実は 彼女が 気にしてる点がありまして。

前の家政婦の 串田ユキさんの事です。

失踪されているとか。

非常に心配しています。 いまだに原因がわからない。

警察の方にも 何度も 捜索状況を伺ったんですが…。

幸子さんは 髪形や服装を指定された事も→

不審に思ってるんですよ。 串田ユキさんにも→

同じような服装を 指定されていたんですか?

あ… いや それは逆です。

息子の瑞貴が ユキちゃんの事を とても慕っていたんです。

彼女の影響で 星が好きになったりしてね。

だから幸子さんにも ユキちゃんと 同じ雰囲気にしてもらえば→

息子は懐くんじゃないかと…。

♪♪~

ユキさんの写真を 瑞貴くんに見せたところ→

あなたがひどく怒ったように 思えたと言っていたのは→

それでですか。

ああ そう思わせてしまったなら 悪かったな…。

息子が ユキちゃんの事を 忘れようと必死なのかもしれない→

って思いましてね。

なるほど。 納得がいきました。 神戸くん もういいでしょう。

はい。

では 幸子さんの事 よろしくお願い致します。

はい。

失礼します。

♪♪~

≫(ロッキーの鳴き声)

ロッキー ちょっと どいて。

♪♪~

瑞貴くん…。

(すすり泣き)

瑞貴くん これ ユキさんのものね。

どうして お庭に? 誰が埋めたの?

(間宮瑞貴) 僕のせいなんだ…。

え?

僕が いたずらばっかりしてるから→

ユキちゃん 怒って いなくなっちゃったんだ。

あ…。

瑞貴くんのせいじゃないよ。

瑞貴くん 私がユキちゃん見つける。

私が助ける。 本当?

うん。

これ 見つけた事 誰にも内緒よ。

パパにも おじいちゃんにも。

約束 守れる?

うん。

♪♪~

僕は 一体 どうしてしまったんでしょう…。

(米沢守)いわゆる 更年期障害ではないでしょうか。

はい? 男性も増えてるそうですから。

それはないと思いますがね。

私ぐらいの年齢でも なる人は たくさんいるそうです。

十分ありえるかと。

それはないと思いますがねえ。

だとすれば 若年性の…。

それもないと思いますよ。

「天体構造学研究会」

♪♪~

(人々の話し声)

(ベル)

(ベル)

(ベル)

(ベル)

(ベル)

(ベル)

(藤原エイブラハム美佐男) はい 目をつぶって。

今日は ダークマター だいぶ降り注いでますから→

心のバリア 解いちゃいましょ~!

リラ~ックス…。

吸って…。 (ベル)

吐いて…。 (ベル)

吸って…。 (ベル)

吐いて…。 (ベル)

吸って…。 (ベル)

吐いて…。 (ベル)

開いてきた 開いてきた!

いいですよ… チャクラ 開いてきたよーっ!

(ベル)

(エイブラハム)はい 目を開けて。 授業を始めましょう。

体験入学は あなた? はい…。

主催の 藤原エイブラハム美佐男です。

月本です。

目をつぶって…。

はい。

はいはい。 いい波動してますよ。

うちは最新の宇宙学をベースに→

キリスト教 仏教 ヒンドゥー 密教など取り入れて学んでます。

幸運のスパイラルを 手に入れましょう。

来週もまた 来なさい。

あの…。

間宮清彦さんって ご存じですか?

うちの優秀なる生徒です。

♪♪~

(伊丹憲一)伊丹は私ですが…。

は? どなた?

ご自分が送検した犯人を お忘れですか?

月本幸子です。

月本… ハハハハ! これは これは。

ご出所 おめでとうございます。

調べてほしい事があります。

捜査一課は 私立探偵ではありません。

仲良しの特命係に お願いしたらいかがです?

杉下さんは もはやバスの中で私を追いつめた→

杉下さんではありません。

(政二郎) なぜ会社を息子に譲ったかって?

まだ60前 普通は引退される歳では ないのではと思いまして。

それはね 天の啓示かな。

天の啓示?

28の時 会社を立ち上げ がむしゃらにやってきました。

幸い 望んだ以上の会社になりました。

ところがここ数年 なんとなく気分が晴れないんだな。

気分が晴れない…?

決して具合が悪いわけではない。

しかし…。

なんというか… すっきりしない。

頭に… もやがかかったような気がする。

そう そのとおり。

なるほど。

もう 今の会社ではやり尽くした。

新たな道を歩み出す時が来た。 そう解釈したんです。

今は目下 新たなチャレンジを模索中です。

そうでしたか…。

実は 僕も現在 同じ症状なんです。

自分と対話してみる事です。

答えはきっと 目の前にある。

気づかないだけなんじゃないかな。

そうですか…。

人生相談になってますよ。

(芹沢慶二)特に登録も申請も されてないですけどね。

うちの仕事じゃないでしょう。

でもなあ このエイブラハムとかってやつ。

なんとなく 見覚えがあんだよ。

(三浦信輔)どうした?

あ こいつ…。

(三浦)あ あった。

ほら やっぱりこいつ 「太陽のしもべ」の生き残りだ。

♪♪~

新宗教 太陽のしもべ教団…?

20年前 教皇・織部イヨを教祖として→

終末思想を持ち 勢力を伸ばしたカルト教団だ。

(織部イヨ) 永遠たる灼熱の赤き太陽に…。

(芹沢の声)修行と覚醒によって 転生した者のみ→

終末を生き延びられるとして→

特に 身寄りのない者を集め 幻覚剤を用い 洗脳し→

太陽神へのいけにえと称して 異常な修行を強行していました。

(芹沢の声)死者が続出した事で 教祖は投獄され→

太陽のしもべは 事実上解散となりました。

当時の信者の中には 今もまだ行方不明者が多くいます。

天体構造学研究会は 市井のセミナーの姿を借りた→

教団の 後継団体の可能性があります。

じゃあ 信者だった串田ユキさんは→

そのいけにえの1人になった 可能性がある…。

(芹沢)これ 使ってください。

身の危険を感じたら→

そのボタン1つで 我々に居場所が伝わります。

研究会に探り入れてみるか。

あ あんたは下手に動くな。 慎重にな。

♪♪~

これでこそ… ツイてない女よ。

気になってるようですね 昨日の言葉が。

答えは目の前にあるのに 気づいていない…。

まさに そのとおりのような気がします。

今この時も→

僕は全く見当違いの事を しているのかもしれません。

あの… 杉下さん。

ああ。

「ああ」って…。

港区のお客様ですか? ええ。

確かに 少ないといえば少ないですね。

うちの支店がありませんから。

梅干しをお送りになっているのは 全ての顧客にですか?

(職員)梅干し? ああ いいえ。 高額な預金者だけで。

高額とは いかほど?

(職員)それはちょっと…。

(ため息)

バスタオル こちらに。 (清彦)はい ありがとう。

♪♪~

(角田)ほら 頼まれてた件だ。

やはり ありましたか。

うん 足立区にな。 大崎智美名義の物件。

助かりました。

うん。 たまには飯でもおごれ。 はい?

ああ 今日はいいよ。 今日はもう なんだか1日 調子出なくてさ。

え? どうかしたんですか?

いやあ 毎朝愚痴しか言わない うちの女房がさ→

今日はなんだか機嫌がよくて 笑顔で送り出しやがった。

いい事じゃないですか。

気持ち悪いよ。 調子狂っちまった。

それだ…。

それですよ 杉下さん。

…はい? スランプの原因。

なんですか?

例えば 毎朝ジョギングをしてる人が→

たまたましないと それだけで 1日調子が悪くなる。

角田課長のように 毎朝 奥さんに罵倒されているご主人は→

罵倒されないと それはそれで 調子が出ない…。

罵倒されてるとは言ってないぞ。

どういう事ですか?

つまり 長年の習慣が崩れると 人間は調子が狂うものなんです。

心当たり あるんじゃないですか?

ありませんねえ…。

あるじゃないですか。 ほら 最近 長年の習慣が変わった事…。

はて…。 あるでしょう。

…あっ! そうでしょう。

それだ それだ!

ご自分が思ってるより→

はるかに深く 杉下さんの生活に染み込んでいて→

それを喪失したダメージが→

今になって 表面化してきたんですよ。

それに決まりだな。

なんの事でしょう…?

本当にわからないんですか?

ええ。

「ええ」って…。

あの… お父様と瑞貴くん 遅いようですが。

(清彦)2人は今日帰ってきません。 星を見に行きました。

私とあなたの2人だけです。

あ… では 私はこれで…。

幸子さん。

話があります。

すいません。 今日はもう 上がる時間ですので→

失礼致します。

大事な話なんだ。

いいでしょう?

いいわ。

話しましょう。

♪♪~

(携帯端末)

月本幸子です!

よし… 行こう。

♪♪~

飲んで。

遠慮せず。

何が入ってるの?

ん?

ユキさんにも こうしたわけ?

なんだって?

私を甘く見ない方がいいわよ。

どうしちゃったんだよ?

そんなもの捨てなさい。

諦めなさい。 もうすぐ 警察が来るわ。

教えてあげるわ。

教祖様の教えを守ろうと いけにえを捧げようと→

救われたりしない。

(幸子)私はね ユキさんとは違う。

洗脳なんかされないし 幸運なんて信じない!

落ち着け。

なあ? 落ち着けって。 君らしくないぞ。

来ないで!

私はね 暴力団員の情婦だった女よ。

そして そいつを殺そうとして 銃で撃った。

そいつの一派を壊滅させた。

あんたなんかの 言いなりになると思ったら→

大間違いよ!

≫(女)はーい どちら様ですか?

こんばんは 警察です。 (女)あっ。

人を捜してまして。

ハハハハ…。

(殴る音)

(殴る音)

(殴る音)

(男)ハハハハ…。

あー! もうもうもう…。

もう ちょっと そのへんで やめてあげて。

(清彦のうめき声)

(伊丹)おい! 警察だ! 何やってんだ てめえ!

おい… やんのかコラ。 やるのか おら!

♪♪~

(伊丹)おい 手錠!

ああ…。

タバコない? (警官)うるさい。

(政二郎)何があったんですか?

(芹沢)ああ いや その…。

清彦 大丈夫か?

なんで俺が 君をいけにえにするんだよ。

勘弁してよ。

だって 書斎にあんなに本が…。

本があっても 信者じゃない!

でも 天体構造学研究会の 会員ではあるんですよね?

あえて入ったんです。

ユキちゃんがいなくなって 警察も当てにならないから→

独自に捜そうと思って。

で 天体構造学研究会に 行きついて→

探るために入会したんだよ。

じゃあ 太陽のしもべの信者じゃない…。

そう言ってるでしょう!

じゃあ 大事な話っていうのは なんですか?

改めて もう一度プロポーズ…。

いや いい。 忘れてくれ。

何が太陽のしもべの陰謀だよ…。

太陽のしもべが関わっているとは 考えもしませんでした。

嫌みですか。

人騒がせな話ですよ。 あと 警部殿 お任せします。

お任せします。

瑞貴くん ユキちゃん見つかったよ。

え? 生きてたんですか?

どうぞ。

ユキちゃん!

ユキちゃん… どこにいたの?

彼女は 自ら失踪したのです。

えっ? ごく簡単な話です。

長年この家で 家政婦として 勤めてきたユキさんは→

ある日 和室の下に 大金が隠されているのを知り→

持ち逃げしました。

(清彦)大金? そんなバカな。

5千万近くあったそうですよ。 ですよね?

政二郎さん…。

そうなのか? 俺 何も聞いてないぞ。

ええ。 被害届も出ていません。 理由は1つ。

公に出来ない 金だったんでしょう。

まさか… 脱税か?

親父! しかし 清彦さんは→

ユキさんの捜索願を 出してしまった。

見つかれば 脱税も明るみになる。

政二郎さんは 気が気でなかった事でしょうねえ。

あ それで… 手がかりになりそうなものを→

埋めて隠した。

せめて 責任を自分1人が負い→

会社に被害が及ばないよう あらかじめ社長を退き→

清彦さんに譲った。 違いますか?

そんな事とも知らないユキさんは→

当然 自分は指名手配されると思い 逃亡生活に入った…。

しかし 逃亡生活は 楽ではありません。

銀行口座1つ 身分証がなければ作れない。

そこで頼ったのが 隣に住んでいた大崎智美さん。

あっ 隣のあの人?

大崎さんが 千住信用金庫の顧客である事が→

最初に引っかかりました。

あの辺りに千住信用金庫の支店は ありませんからねえ。

しかも 高額預金者。 当然 名義貸しの可能性を疑いました。

信用金庫が個人データを 提供してくれなかったんで→

住まいを探しました。

部屋を借りるにしても 名義貸ししてるでしょうからね。

案の定 千住信用金庫のある足立区に→

大崎さん名義の部屋があり そこにいらっしゃいました。

十分な給料 あげてたはずなのに。

(串田ユキ) 智美に ずっと言われてた。

変なセミナーなんか辞めなって。

幸運なんて 他人を蹴落としてでも 手に入れるものだって。

だから 目の前にあった 幸運を手に入れて 逃げたと。

いや ちょっと待って。

でも あなた 壁に「たすけて」って 書いたでしょ ユキさん。

たすけて? それは…。

いたずら好きの 瑞貴くんでしょうか?

ああ うちに遊びに来た時 私を脅かそうと…。

流行ってる怪談真似して。

じゃあ 私の身に起きていた事は?

あなたの能力に対する 正当な見返りだと→

僕は最初から 言っていたと思いますがねえ。

なんか本当に… どうもすいませんでした。

いや いいですよ。 放っておいてください。

俺が捜査一課に入って 今日ほどくだらない1日はねえ!

ほぼ何も起きてなかったって 事ですからね。

よくまあ ここまで話を 膨らませられたもんだ。

素晴らしいじゃないですか。 何も起きてなかったなんて。

いえいえ 脱税が発覚し 失踪事件が解決しましたよ。

全て幸子さんのおかげです。

それは一課の仕事じゃありません。

では 我々はこれで失礼します。 (芹沢)失礼します。

お疲れさまでした。 とりあえず そいつは連れてこい。

改めて皆さんには お話を 伺う事になると思いますが→

ちょっと 失礼…。

君は誰ですか?

幸子さんの事 ずっとつけてたのも あんた?

ああ…。

どうして 清彦さんを?

頼まれたんだよ。 あんたを見張っとけって。

誰に?

(受刑者たち)1 2 1 2…。

…で 何者なんですか?

かつて 幸子さんと対立した暴力団 城代金融の構成員です。

(ドアの開く音)

♪♪~

田村…。

(田村秀明)昔の仲間の中には→

まだ姐さんの事 恨んでるやつ いるから。

俺が姐さんの事 守れって 命じたんす。

あなただって 私の事を恨んでるはずじゃ…。

やり直せるって言ってくれたし…。

田村… あんた いつまで→

こんなくだらない事 してる気なの?

誰だってやり直せるのに。

姐さん… 待っててくれますか?

田村…。

俺が出るまで 待っててくれますか?

俺 ここ出たら まともになって 姐さん 迎えに行きます。

こんな不器用な俺だけど よかったら 俺と…。

それはないわ。 (田村)はい。

もういいです。

元気でね。

(角田)でも 考えてみりゃ もったいなかったよな。

素直に若社長の妻になってりゃ 今頃 左うちわだ。

結局 月本幸子は 自分で ふいにしちまったわけだ。

本当は ツイてたのに。

いや 僕的には彼女の場合→

ツイてるとか ツイてないとかじゃなくって→

なんていうか… おっちょこちょい。

ツイてない女改め おっちょこちょいな女…。

失礼ですよ。

ところで その後スランプの方は いかがですか?

ああ そういえば 最近 気にならなくなりました。

ああ。 習慣が戻ったからですね。

もっとも 一体どこが不調だったのか→

僕には わかりませんでしたけど。

ごちそうさま。 ごちそうさまです。

どうも ありがとうございました。 じゃあ また。

頑張ってね。

ありがとうございます。

板についてきましたね。

いえ まだまだ てんてこまいで…。

杉下さん 本当に どうもありがとうございました。

こんなお店 ご紹介していただいて。

私には 分不相応なのに。

今のあなたには 十分 相応な店だと思いますよ。

持ち主も 喜んでいる事でしょう。

お店の看板に泥塗らないように 頑張らないと。

梅茶漬けと 鮭茶漬けのわさび多め…。

でしたよね。

いただきます。

召し上がれ。

先ほどの君の意見に賛同します。

おっちょこちょいな女…。

何か?

いいえ。 こちらの話。

美味しいかしら。

美味しそうですねえ。 ええ。

いただきます。

フフフフ…。

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