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一国さん。 おう。
今年の夏は 期待できそうですね。
ヘヘッ だといいけどな。
暖かくなっていく風に➡
こころは 新しい季節の到来を 感じていました>
♬「Pon pon pon…」
♬「愛の言葉をリル」
♬「シャイなハートがドキドキ」
♬「あの日観てた “サウンド・オブ・ミュージック”」
♬「瞼閉じれば蘇る」
♬「幼い頃の大事な 宝物だけは」
♬「ずっと この胸に 抱きしめて来たのさ… Ah ah」
♬「夜の酒場で Lonely」
♬「あの娘 今頃どうしてる?」
♬「さなぎは今、 蝶になって」
♬「きっと誰かの腕の中」
♬「肩寄せ合い 声合わせて」
♬「希望に燃える 恋の歌」
(みね子)
すずふり亭で働かせて もらうようになってから➡
何日か たちました。➡
夜が前より遅い分 朝が つらいです…。➡
朝は眠いです…>
(目覚まし時計の音)
≪(目覚まし時計の音)
(早苗)早く止めろ 目覚ましを。
≪(目覚まし時計の音)
止めろ!
あららら 毎朝 これは きついですねえ。
このころの木造アパートだと 音が漏れちゃいますよね。
また みね子ちゃんの目覚まし 音が大きい。
≪(目覚まし時計の音)
(啓輔)もう 朝ながか…。
≪(目覚まし時計の音)
あらあら いいんですかね 寝てしまって。
それにしても 全然 描けてないですねぇ…。
あら こちらは 全然 動じませんね。
大学の試験勉強でしょうか。 難しいんでしょうね。
(目覚まし時計の音)
はぁ… 半端な時間だ…。
おはようございます! (秀俊)おはよう!
ダスター 洗って お米 とぎますね。 うん よろしく。
はい。
開店準備の時間が始まります。➡
今日も 忙しくなりそうです>
♬~
(省吾)はい ハッシュ あがった!
(秀俊)はい! 4番さん ハッシュ あがりました!
(省吾)元治! ハッシュの肉 多めに用意しといてくれ。
(元治)はい!
はい ソテー あがったよ!
(元治)ソテー あがったよ! 持ってって 早く!
(高子)は~い。
腹立つわ~。➡
はい エビ あがった! 早く持ってって!➡
たまってるって! ≪はい。
開店してからは まだまだ 全然ダメだということで…。➡
客観的に見ると➡
今まで ホールと兼任だった ヒデさんが戻った調理場は➡
戦力が アップしているわけですが…>
あの パンは 少々 お待ち下さい。
戦力が ダウンしているわけでして。➡
そして それは ヒデさんから 私になったからで>
お待たせ致しました。 失礼致します。
私 一つだけ 自慢と言えるほどの ことではないんですけど➡
一つだけ やってないことがあるんです。➡
それだけは やってない。 気を付けてる。➡
それが 私の誇りというか フフッ 自慢というか➡
実は 勤め始めから 今日まで なんと 一度も お皿を…>
はい カツ あがった!
はい バーグ あがった! たまってるぞ 早く持ってけ!
はい! あ…。
(割れる音)
♬~
(省吾)おい。 ≪(元治 秀俊)はい。
(鈴子)どうした? (省吾)うん。
みんな ちょっといいかな?
(省吾)ちょっと座ろう。
(鈴子) ほら みんな 座って 座って。
みね子。
大丈夫か?
あ… はい。
がっかりしてんのよね。 えっ?
仕事 始めて お皿 割ったことなかったもんね。
分がってたんですか?
そりゃ 分かるわよ。 残念だったねえ。
(元治)へえ すげえじゃん みね子。 いや 割ってがら褒められでも。
あっ そっか! ハハハハハ!
えっ? ん?
初めて 皿 割ったことに しょんぼりしてたのか? みね子。
あ… はい…。
何だよ! えっ?
えっ そうなの? 何だ~! えっ? すみません。
(省吾)いやいや いいんだ。 あっ そう?
どうしたの? えっ?
いや… 何か ちょっと かっこよく➡
話でもしようかなと 思ったんだけど そういうことか。
何よ もう ついでだから 話しちゃいなさい。
(省吾)ついでって何?
いや…。
俺もさ 気を付けてはいるけど➡
忙しいと つい こう 声が大きくなって➡
「早く持ってけ」とか…。
そういうの ほら 高ちゃんとかは あれだけど➡
みね子は ひょっとしたら 怖がってんのかなと思って。
えっ? そういうこと。
「高ちゃんとかは あれだけど」って 何ですか?
えっ? そんなこと言った? 俺。 言いました。
「あれだけど」って どういう意味ですか?
えっ? えっ?
慣れてるから大丈夫なんだけど って 意味じゃないですか。
そういうことだよ。
ふ~ん なら いいけど。
私 気にしてないですよ 全然。
えっ そうなの? はい。
うちは優しい方じゃないすか? ほかは もっと すごいっすよ。
(省吾)そうだよな。 なら いいんだけどな。
俺 嫌いなんだよ。
死んだオヤジはさ 全然 怒らない人で➡
どんなに忙しくても➡
仮に誰かが失敗しても ニコニコしてて➡
「はいよ できたよ」って…。➡
そういう人だった。
だから 俺も そういう店にしたいと思ってる。
まぁ 俺も若い頃に よその店に修業に行ってな レストラン。
大きな店だ 有名で…。
実際 たくさん 勉強させてもらった。
でも うちみたいに 調理場とホールが 続いてなくて 調理場は別。
お客さんからは見えない。 聞こえない。
だから…。
結構 ひどくてな。➡
どなり合って 上の者が下の者を殴ったり…。
それに ホールの人にも…。
すごかった…。
そんな雰囲気の中で作った 料理なんか➡
うまいもんかって思ってたよ。
(省吾)軍隊も そうだった。
何やってもダメで➡
いつも どなられて 殴られてばっかりいるやつがいた。
それ 見てんのが つらくてな。
かばったら 今度は 俺が殴られる。
何なんだ これはって思ってた。
初めて聞くね その話。
あんた 軍隊の話は 全然しなかった。
忘れたかったからね。
(省吾)でもな…。
一番悲しかったのは➡
その やられてたやつが➡
自分より下が入ってきたら 一番厳しくて…。
自分がやられたように 下のやつ 殴ったりしてたことだ。
(省吾) 嫌なもん見てるなって思った。➡
見たくないなって思った。
(省吾)でもな…。
人間は➡
やられっ放しじゃ 生きていられないんだよ。
そういうもんだって 俺は思うんだ…。
(省吾) 無理もないところもあるんだ。
だから 余計に 悲しいし➡
嫌なんだ。
(省吾)戦争 終わって➡
あぁ もう こういうの 見なくていいんだって思って。
それが うれしかった。
♬~
ごめん 話 それた。
いや…。
だからな 気付かないうちに➡
みね子 怖がらせてたら嫌だなと 思って。
そんなことないです。
そうか。
はい!
そんなこど 考えさせでしまって すみません。
♬~
(高子)でも まぁ あれですよねえ。
ん? 何だ?
料理が あがって なかなか運べない時➡
「早く持っていけ」って言われると ちょっと 腹が立ちますよね。
そう?
(元治)できたもん。
冷める前に持ってってほしいって 当たり前の話でしょ? なぁ?
えっ? ええ まぁ…。
(高子)もちろん そのとおりです。 おっしゃるとおり!
出来たてを とにかく早く 私たちも届けたい。
でもね 私たちの仕事は 料理を届けるだけじゃないんです。
その前に 準備もしなくちゃいけないし➡
ほかにも 山のように 仕事があるんです。
料理ができたから 早く持っていけって言われたら➡
「分かってるわよ!」っていう 気持ちにはなる。
(鈴子)そうだよねえ。 (省吾)なるほど。
(元治)はぁ? はぁ?
なぁ?
まぁ でも 軽~く 復讐させて頂いてます。
復讐ですか? うん 本当 軽くね。
どういう時だよ?
あの お客様に催促された時➡
「すみませ~ん カツ まだですかぁ?」。
確かに その顔する! (省吾)するな~。
(秀俊)腹立ちますよね そん時の高子さんの顔。
何だって? ヒデ。 いえ 何でもないです…。
いいね いいね こういうの。 ね~! (省吾)そうだね。
「エビ まだですかぁ?」。 腹立つ~!
「あがりましたけど?」。 (高子)「エビ まだですかぁ?」。
(元治)「あがってますけど~?」。 (笑い声)
私は 恵まれてるなと思います。➡
すてきな職場です。 ありがたいです。➡
お父さんは どっかで働いていますか?➡
そこには 笑顔はありますか?>
(元治)「ガロニを下さい」。 (笑い声)
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