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♪~
(つづ井) 《こんにちは つづ井です。→
突然ですが 皆さんには 推しがいますか?→
私はいます 一応。→
一応と言ったのは 後で説明しますが→
私の推しは 舞台俳優をやっています。→
情報は以上です》
(つづ井) 《出身地も年齢も 趣味も特技も→
好きな食べ物も 靴のサイズも 親からなんて呼ばれてるかも→
な~んにも わかってません》
《メディア露出もない。 SNSもやってない。→
そんな彼を推すには 劇場に足を運ぶしかありません。→
しかし…》
《想像もしなかった理由で→
世界中が 大リモートワーク時代となり→
気づけば 年単位で推しの舞台を 生で観ていないという→
状況になってしまいました》
(つづ井) 《私って 推しのどういうところが 気になってたんだろうか…》
(つづ井) 《さっき一応 と言ったのは まさに このことで。→
初めて彼を見た日から→
なぜか ずっと 気にはなっていたのですが→
どこがそんなに気になるのか わからないので→
ひたすら劇場に行って直接見て→
やっぱりわからんって 確かめて…→
そんな生活を ずっと繰り返していたのですが→
今は「ただわからん」という状態に なってしまったのです》
《そう むにゃむにゃ考え続けて しばらくした頃…》
(つづ井) あ あの~…。
あ あ あの~…。
推しが出る舞台が 発表されました。
(オカザキさん) えっ ほんと!? (Mちゃん) おめでとう~!
(つづ井) ありがとう。 (オカザキさん) え いつぶり?
(つづ井) もう1年以上ぶり? (Мちゃん) チケットとった?
(つづ井) まだとってない。 (Мちゃん) なんで?
(オカザキさん) 忙しいの? (つづ井) 忙しくはない。
(オカザキさん) え じゃあ なんで?
(つづ井) 自分が どうなってしまうのか 怖い…。
(オカザキさん) あ~。 それはまあ そっか…。
(つづ井) しばらく 姿見てないし→
いきなり 姿見れるよって言われても→
心の動きに 自分1人で耐えられるかが不安…。
(オカザキさん) え だったら私たち行くよ。
(Мちゃん) うん そうだよ。 手握っておくよ。
(つづ井) え いいの?
(オカザキさん) 私も久しぶりに つづ井さんの推しに会いたいし。
(Мちゃん) よし 今チケット取ろう。 (つづ井) え~。 (オカザキさん) そうしよう。
(オカザキさん) この劇場って 下手の方が よく見えるんじゃなかった?
(つづ井) よく覚えてるね。
(Мちゃん) 3人横並びね。 (オカザキさん) は~い。
(つづ井) 《前世からの友人たちに 背中をグイグイ押され→
公演チケットを購入》
(目覚まし時計のベル)
(つづ井) 《あろうことか 私はまだ むにゃむにゃしていたのです》
(つづ井) 〔生きてる…推しが生きてる…〕
〔あ~…推しが 五臓六腑に染みわたる~…〕
〔推しのことをもっと推したい! お金使いたい!→
頼む!推しに お金使わせてくれ!〕
〔うわあぁ おわあぁ わあっ…!!〕
〔そりゃ響きますよ! 私の推しについて→
何の先入観もない人が シンプルに容姿を見ただけで→
ユニセックスと称したんですよ! これは2年間も ひたすらに→
推しを見続けて 何なら毛穴に 体半分突っ込むレベルで→
見続けた結果 認知がバグってしまった私が→
「愛しのお姫ちゃま~♡」とか 言ってんのと訳が違う→
革命的に 大変なことなんですよ!〕
〔もしかしたら もしかしたら推しと…→
握手できるかもしれない!〕
(つづ井) 《こうして振り返ると 推しには→
楽しい時間を たくさんもらった》
《それは 変わることのない事実だ》
(スピーカー)(車内アナウンス) 次 止まります。
(つづ井) 《好きなものに対する情熱が 落ち着くのは全然いいし→
それは仕方のないこと》
《バスはいつか バス停に止まるのだ》
(つづ井) 《でも…》
(つづ井) ごめん 遅れて。 (オカザキさん) ううん。
大丈夫? (つづ井) うん。
(オカザキさん) 行けそう?
(つづ井) うん…大丈夫。
(Мちゃん) おし。じゃあ 行こっか。 (オカザキさん) うん。
行こう。
(つづ井) 《これが最後だなんて…→
推しを 推したいように推せずに→
不完全燃焼のまま終わるなんて つらい。つらすぎる》
♪~
(つづ井) 《彼のことを思っていた ここ数年間を→
楽しく思い返せる 素敵な記憶として→
大事にしまっておきたいのに…》
(開演のブザー)
(つづ井) 《怖い。久しぶりの推しなのに→
心が躍らなかったら どうしよう!》
《あんなに燃え盛っていた 心の中の炎が→
冷え切っていることを→
この場で思い知らされたら どうしよう!》
>> \いらっしゃいませ!/ \いらっしゃいま…→
なんや?お前か/ \フン…相変わらず ヒマそうね/
\ひやかしやったら帰ってや/
\ちょっと!お客さんに なんてこと言うんですか!?/
\こいつは ええんや/ \え もしかして→
店長の知り合いなんですか?/
\この人 新人さん?かわいい~/
(つづ井) 最高だった…。
(オカザキさん) よかったね。 (Мちゃん) ほんと素敵だったよ!
(つづ井) 推し かっこよかった…。
(Мちゃん) え 今 かっこよかったって言った?
(オカザキさん) 言った!初めて言った!
(つづ井) かっこよかった…ねえ聞いて。
推しが かっこよかったの。
(Мちゃん) うん 聞いてるよ。
(オカザキさん) 推しさん かっこよかったよ。
(つづ井) 私 推しのこと かっこいいって思ってたんだ…。
アハッ… 喋りたいこといっぱいある!
(Мちゃん) よし ご飯行こう! (つづ井) 行く!
もう心が動きすぎて めっちゃ疲れた!
早く座って喋りたい! (オカザキさん) 行こう!
(つづ井) 行く!うん 行く! (オカザキさん) 行こう!
(つづ井) きゃ~!推し かっこよかったよ!
ハハッ!推し かっこよかった!
(3人の笑い声)
(つづ井) よかったよね~。 (Мちゃん) うん。
(つづ井) 今日は 本当にありがとう。
(Мちゃん) いいよ そんな! (オカザキさん) 久々に推しさん見れて→
私も幸せだった。
(つづ井) じゃあ まだ 記憶が残ってるうちに→
推しの素敵だったところ 喋り散らかしていいっすか?
(Мちゃん) ちょうだい ちょうだい! (オカザキさん) もう散らかしまくっていいから!
>> \今日 疲れたね/ \ねえ 結構疲れたよね~/
(オカザキさん) ん?どした?
(つづ井) 《あの人は まさか…》
>> てか今日さ 1回暗転してから→
上手から入るじゃん。 >> うん。
(つづ井) 《やはり間違いない!→
さっきまで舞台で見てた 推しの共演者さんだ!》
(Мちゃん) つづ井さん どうしたの?
(つづ井) あ…今日は来てくれて 本当にありがとね。
(オカザキさん) え?あ うん…。
(Мちゃん) いえいえ…。
(つづ井) うん…。
《向こうの話し声が 聞こえるってことは…。→
こっちの会話も向こうに 聞こえるってことで…》
あ…今日はさ 来てくれて 本当にありがとね。
(オカザキさん) すごい言うね それ。
(つづ井) 《こんな状況で さっき観た舞台の話なんて…》
(Мちゃん) つづ井さん?
(店員) お待たせいたしました。 シーフードドリアのお客様?
(オカザキさん) あ…。
(つづ井) 《いかん! 2人に状況を説明しないと→
私はいきなり機嫌を損ねた ヤバい人じゃないか》
《よし…》
📱(バイブ音)
♪~
(Мちゃん) はあ あせった~。 (つづ井) こんなことってあるんだね。
(オカザキさん) なんか つづ井さん→
「ありがとう」しか 言わなくなっちゃったからさ…。
(つづ井) ごめん。完全に動揺してたよ…。
(Мちゃん) あっ! (オカザキさん) え? (つづ井) 何?
(Мちゃん) あの人 さっきの舞台出てた人! (オカザキさん) え?うそ!
(Мちゃん) あ!この人!
(オカザキさん) ほんとだ…。 (つづ井) 普通に道とか通るんだ…。
(Мちゃん) 同じ世界に生きてんだね…。
(つづ井) 2人ともごめん。
久しぶりに舞台観て 感想言いまくりたいし→
2人の感想も 聞きまくりたいんやけど…。
(オカザキさん) なに?
(つづ井) 取り急ぎ 街中でバッタリ 推しと出くわしたときの→
リハーサルだけやってもいい?
(オカザキさん) いいね やろう。 (Мちゃん) 私 推しさんやるね。
(つづ井) ありがとう。 (オカザキさん) よし やろう!
(つづ井) うん。OK!
(オカザキさん) じゃあ いくよ。 よ~い…アクション!
♪~
(つづ井) あ~…。 (オカザキさん) カット!
♪~
(つづ井) 《いつか この情熱も落ち着く日が 来るのかもしれない。→
だが 今はまだ その時じゃないと 知ることができました》
♪~
(つづ井) ごめん また推しの話なんだけどさ。
📱(オカザキさん) 推しさんへの想い 少しはスッキリした?
(つづ井) それが まだなのよ。
推しに心躍る気持ちが 残ってるのは→
確認できたんだけど→
まだ どこに惹かれてるのか 明確な答えが出てなくて…。
(オカザキさん) まだ推しって はっきり言えないんだ。
(つづ井) うん…彼の何を知れば 推しって 呼べるようになるのか…。
人となり なのかなあ。
アイドル推しの オカザキさんはどうなの?
(オカザキさん) う~ん…もちろん パフォーマンスも好きだし→
パフォーマンス以外も 好きだけど…まあでも→
我々ファンは見せてくれてる ところしか見えないからね。
📱そうなんだよね。
(つづ井) 内面が好きって言っても→
どこまでが内面かわからないし…。
なんか一概に 彼の内面 全てを 知りたいかって言われると→
そうでもないなって感じだし…。
📱わかる。
私は一体 彼の何が 気になってるんだろうって…。
(オカザキさん) う~ん…。
(オカザキさん) 顔じゃない? (つづ井) え?
(オカザキさん) 顔のファン。
(つづ井) 顔のファン…→
顔ファン!それだ!
(オカザキさん) 正解でた?
(つづ井) でた!めっちゃ腑に落ちた! それだ!
シンプルに ただ顔が好きだったんだ!
(オカザキさん) まあ ビジュアルから入るのが 普通だしね。
📱(つづ井) そうか!難しく考えなくて 良かったのか!
見た目がドンピシャだったから 好きだったのか!
それ以上の気になる理由なんて 探さなくて良かったんだよ!
(オカザキさん) スッキリしてよかったね。
📱オカザキさん ありがとう!
(つづ井) 私は彼の顔ファンです!
《彼を好きになって しばらく経つけど→
これでようやくスタートラインに 立てた気がする》
(つづ井) 今日も締まってるね~。
(つづ井) 上がったよ~。
(拍手)
(オカザキさん) お風呂 ご苦労様!
(Мちゃん) ちゃんと入ってえらいよ!
(橘) お疲れ様! (ゾフ田) よく入った!
(つづ井) ありがとう。
(つづ井) みんな揃うの久しぶりやね。 >> だね~。
(Мちゃん) 最近の推しさんはどうなの?
(つづ井) こないだドラマに出る夢を見たよ。
(オカザキさん) どんなドラマ? (つづ井) ゾンビドラマ。
推しは結構すぐ ゾンビになってた。
(オカザキさん) 最高やん。
(Мちゃん) ゾンビになった推し…。
(Мちゃん) ヤバいね。
(つづ井) ゾンビ登場。 >> 召喚した?
\むやみに召喚するなよ/ (オカザキさん) 笑ってるよ? >> \ホントだ/
\あ~…/ (Мちゃん) おお~…。
>> 写った。 (Мちゃん) お~ すご~い!
>> ホントに顔色悪いんだね。 (ゾフ田) ホントだね。
(つづ井) いや~ ヤバいね。 (オカザキさん) 噛まれたいね。
(つづ井) うん 噛まれたい。 でもね 考えたの。
ゾンビになった推しに 噛まれるのと→
自分がゾンビになって 推しを噛むの どっちがいい?
(Мちゃん) 私 絶対噛まれたい。 残さず食べてほしい。
>> ヤバい会話してるよ。 (オカザキさん) 私 絶対噛みたい。
(つづ井) だと思った。
(オカザキさん) でも本当は噛みたくない。 推しには逃げてほしい。
でもゾンビとしては噛みたい!
(つづ井) 葛藤だ。 (オカザキさん) そう!オタクの本能と→
ゾンビの本能が 私の心の中で戦うの。
で 結局 最後は…甘噛み。
(つづ井) 甘噛み!?ゾンビが!?
(オカザキさん) そう。 ゾンビが初めて覚えた甘噛み。
優しく はむっと。
(つづ井) 泣けるね。 >> 泣けるかな。
(オカザキさん) で 最後は私は殺されるの。
でも その顔は 微笑んでる…という。
(つづ井) 泣けるね。 >> 泣けるかな。
(橘) つづ井ちゃんは 最近 小説書いてないの?
(つづ井) 私は最近 小説じゃなくて 壁に話しかけてる。
(つづ井) あ…いや大丈夫! わかるわかる!大丈夫!
あの 言いたいことは わかる! でも 全然大丈夫やから!
>> それって かなりやば~い…。 (つづ井) 全然やばくないよ。
ただの壁との コミュニケーションやから。
>> どうやってるの?
(つづ井) たとえば 推しの舞台の 思い出が蘇って→
いろいろと話したいじゃない? そしたら壁の前に立ってさ。
ねえ 聞いて!あの舞台において 彼が輝いて見えるシーンが→
なぜ輝いて見えるのか 考えてみたの。それはね…→
って 話しかけてる。
(つづ井) あ…いや やっぱり 感情を言語化するのって→
大事だなって思ってさ。
何かを感じても それを言語化せずに→
自分の中に溜め込んでおくより→
たとえ壁でも 話しかけることによって→
充実度が違うっていうか 暴走した思いが→
自然と整理されて より考えが 深められるっていうか。
最終的に壁の前で 泣いちゃうこともあるんやけど→
でも 壁は黙って そこにいてくれてさ→
余計なことも言わないし 見守ってくれるっていうか…→
何が言いたいかっていうと→
壁 ありがとうって 感じなんやけど。
(Мちゃん) つづ井さん 壁に 話しかけることは否定しない。
思いの丈を吐き出す方法は 人それぞれだから。
でも…この家 結構 壁薄いよね。
(つづ井) あ…。
引っ越すわ。
♪~
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