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〈水越麻也子は 夫の航一と結婚して5年〉
〈しかし 航一の潔癖症とマザコン→
そして セックスレスの不満から→
かつての恋人 野村と 関係を持ってしまう〉
〈一方 ひょんな事から出会った 音楽評論家 工藤通彦は→
人妻である麻也子に 強く引かれていく…〉
〈野村と関係を続ける 麻也子だったが→
夫への罪悪感から ついに 野村に別れを切り出した〉
(水越麻也子)さよなら。
〈しかし 麻也子は知らなかった〉
〈夫の航一が 麻也子の親友 久美と不倫関係にある事を…〉
〈そんな航一が→
麻也子に とんでもないものを突きつけた〉
♬~
(水越航一)おかえり。
航ちゃん…。
あの… これ…。
一緒に写ってる人→
この前 久美さんの店で 一緒だった人だよね。
「野村健吾 大手広告代理店 明通堂に勤務」
「2005年11月に結婚」
「世田谷区の新築住宅で 妻子と3人暮らし」
「妻は専業主婦」
「一人息子は 今年の春 有名小学校に入学し…」
ごめんなさい!
「ごめんなさい」?
麻也子は 僕に謝るような事をしたの?
♬~
ごめんなさい…。
それじゃ 認めるんだ?
この報告書の内容…。
不倫したって事。
本当に ひどい事をしたと思ってる…。
♬~
面白かった? あの時。
久美さんの店で ばったり会った時…。
(野村健吾)どうも 野村です。 水越です。
妻が お世話になってます。 今日 久しぶりに再会したんです。
そんなわけない! 面白いなんて…。
じゃあ ハラハラしてた?
あいつとの関係性が バレるんじゃないかって。
苦しかった…。
私… なんて事しちゃったんだろう って。
航ちゃんを 傷つけるような事して→
本当に 私 バカだって…。
だから 野村さんとは ちゃんと別れたから。
もう会わないから。
なんで そんな簡単に 認めるんだよ!
普通 こういう時って ごまかすもんじゃないの?
必死に とぼけたりさ 嘘ついたりするもんじゃないの?
ねえ!? だって…。
言い訳の一つもしないで 認めるなんて…。
(すすり泣き)
(泣き声)
♬~
航ちゃん?
もしもし 母さん?
申し訳ないんだけどさ すぐに来てくれないかな。
ちょっと 航ちゃん? 電話じゃ話せない!
とにかく すぐに来て! すぐだよ!!
すぐに来てね!
(泣き声) 航ちゃん!
航ちゃん ちゃんと話そう?
触らないで!
≫(泣き声)
♬~
♬~
(水越綾子) なんて事してくれたの!?
申し訳ありません。
申し訳ないで済む話じゃ ないでしょう!?
まさか あなたが こんな ふしだらな女だったなんて…。
汚らわしい! 同じ空気を吸うのも 耐えられないわ。
出てって!
ちょっと 待ってください…。 出て行きなさい! 早く。
これは 夫婦の問題です。
航一さんと2人で 話しをさせてください!
話!? どうせ 航くんを 丸め込むつもりなんでしょう?
丸め込んだりしません! ちゃんと 話したいんです。
どんなに出来の悪い嫁でも 我慢しますけど→
不倫するような嫁だけは 絶対 認められませんから。
すぐに離婚の手続き してもらいますからね!
離婚はしないよ。
航くん 何 言ってるの? この人は 航くんを裏切ったのよ。
でも 離婚はしない。
麻也子は 僕と離婚したいの? 違う! そういう事じゃなくて…。
もし 麻也子が 僕と離婚したいと思っても→
僕は認めないよ。
麻也子を愛してるからね。
♬~
航くんが そこまで言うなら わかった…。
お母さん しばらく ここにいるわ。
だって 航くんの事 心配だもの。
ごめんね 心配かけて。
ううん! 全然。 お母さんに任せて。
うん。
♬~
♬~
(包丁で切る音)
おはようございます。
よく眠れるわね。
すみません…。 明け方まで眠れなくて。
まったく どういう神経してるのかしらね。
すみません! すぐ やりますので…。
結構よ。
おはよう。 あっ おはよう 航くん。
麻也子も おはよう。
おはよう…。
今日のネクタイ 航くんの好きな 水玉模様 用意しておいたからね。
ありがとう。 顔 洗ってらっしゃい。
うん!
♬~
(遠山玲子)何?
(遠山 茂)遙斗が 弟が欲しいって言ってるんだ。
は?
僕は 女の子のほうが 欲しいんだけどね。
玲子に よく似た とてもかわいい女の子が…。
ちょっと… やめてよ! ちょっと!
僕たち 夫婦だろう!? やめてったら!
ちょっと!
ちょっと… 嫌!
嫌…。
ちょっと やめて! ちょっと…。
(玲子)ちょっと! ちょっ…。
警察 呼ぶわよ!
警察って… そんな…。
朝っぱらから 信じらんない。
だって… 僕たち もう随分長い事 夫婦の営みもないし…。
もう疲れてるのよ 私。
雑誌の撮影はあるし→
そのためにも プロポーションは 維持しなくちゃいけないから→
ジムにも 毎日行くし。
二度と こんな事やめてよね。
今度 強引にしたら 別れるから。
君は 本当に恩知らずだね。
は?
君のご両親が 今でも 町工場をやってられるのは→
僕のおかげだよ?
これで この工場を 立て直せますか?
5000万!?
ありがとうございます! ありがとうございます!
♬~
最低!
♬~
(綾子)航くんの好きな お豆腐のおみそ汁 作ったからね。
本当に?
朝から 豆腐のおみそ汁 飲めるなんて 最高だよ。
うちは いつも トーストだから。
麻也子さんは トーストのほうが いいんでしょう?
自分で やってね。 はい…。
いただきます。 どうぞ。
おしょう油 かける? うん。
お野菜も ちゃんと食べてよ。 うん。
うん…。
美味しい? 最高だよ!
本当? うれしい。
こうして 毎日 航くんのご飯 作れたらな…。
フフフッ… 何 言ってるの。
やっぱり 赤ちゃん 産んでもらって→
同居するのが一番いいわね。
ほら 子は鎹って言うでしょう?
子供がいないから 不倫なんて事に なっちゃったのよ。
やっぱり 女は 母親にならなくちゃね。
夫婦としてやっていくためにも 子供作りなさい。
無理です。
どういう意味? あなた 子供を持つ気ないの?
私と航一さん…→
セックスレスですから。
セックスレス!? (終了音)
朝からやめろよ そんな話。
そんな話? 大事な事でしょう。
母さんの前でする話じゃないだろ。
あっ… すみません…。
ごちそうさま。
♬~
本当なの? セックスレスって。
はい。 もう 3年くらい…。
じゃあ 赤ちゃん出来ないのも 当たり前じゃないの。
なんで言ってくれなかったの?
いや なんでって…。
それは まあ…。
原因は なんなの? わかりません。
最初は 仕事で疲れてるんだろう って思ってたんですけど…。
なんですか?
いや… そこそこ イケてると思ってたけどね。
はっ? やっぱり フェロモンが→
足りてないんじゃないの? さあ どうなんでしょう…。
ちゃんと 航くんを 振り向かせなくちゃ。
私なりに 努力はしているつもりです。
「つもり」じゃダメなのよ 「つもり」じゃ。
やっぱり 赤ちゃん作りましょ! はっ?
航くんも あなたとは 離婚しないって言ってるし→
麻也子さんだって 離婚したくないんでしょう?
ええ それは。
その前に 相手とは別れたんでしょうね?
はい。 じゃあ 問題ないわね。
そうよ 赤ちゃんよ! 赤ちゃん作ればいいのよ。 ねえ。
明日から ちゃんと 基礎体温計つけてね。
フフフ…。
♬~(鼻歌)
(携帯電話の着信音)
(竹田久美)もしもし?
今日 オープン前に 店 行くから。
オープン前?
話があるんだ。
…わかった。
♬~
(ため息)
(津久井哲也) 水越さん コーヒーお願い。
水越さん!
(関口真希) 水越さん 先生が呼んでますよ。
えっ…?
あっ… すみません。 なんでしょうか?
コーヒー。
ああ… はい…。
(古川 徹) 今日 水越さん 元気ないですね。
バカ! そんな事 女性に言うもんじゃないよ。
セクハラだぞ! どうしてですか?
女性ってのは 月に一度の そういう時があるんだよ。
(津久井)気を使えよ。 そういう時って…?
元気がなかったり イライラしたり…。
ハハハッ… KNWになっちゃったり。
なんですか? KNWって。
化粧のノリが悪くなる。 なんつって! ハハハ…。
それ 全然 フォローになってませんけど。
あっ そう? ハハッ…。
(携帯電話の振動音)
もしもし…?
(工藤通彦)水越さん。
水越麻也子さんですか? はい。
(警察官) わざわざ申し訳ありません。
電話でもお話ししたとおり→
彼が ひったくりの犯人だと 通報がありましてね。
違います! 間違えられたんです。 ぬれぎぬなんです。
えっ…? ええ…。 まあまあ 座りましょうか。
ねえ はい。
(警察官) まあ こちらで事情を聞いて→
間違いだと わかったんですが…→
念のため 所持品の検査をしたんですよ。
そうしたら このブレスレットがありましてね。
女性の名前が刻んであったので 確認のために。
僕が盗んだと思ったみたいですよ。
それは 確かに私のものです。
どこかでなくしたと 思ってたんですけど…。
バッティングセンターで 拾ったんです。
危ない!
うっ!
ああ あの時に落としたんだ…。
お二人は お知り合いなんですね?
はい。 という事は→
彼の言っている事に間違いない… という事ですね?
はい。
まったく…。
なんで 僕が こんな目に 遭わなきゃいけないんだか。
それは こっちのせりふです。
あっ… そうですよね。
申し訳ありません。
冗談ですよ。 ああっ…!
(2人の笑い声)
でも 迷惑かけたのは事実なんで→
津久井さんには 僕のほうからも謝っておきます。
大丈夫です。 今日は 早退しようかと思ってたし。
早退? 具合でも悪いんですか?
ううん そうじゃないんだけど…。
なんとなく パーッと買い物でもして→
気分転換しようかなって。
よかったら 元気になれるところ 一緒に行きませんか?
元気になれるところ…?
よっ!
さて 何から始めようかしら。
ここです。 ここ?
(子供たちの声)
こんにちは!
あっ! 通彦先生だ!
元気? 久しぶり。 (ケンタ)先生 久しぶり!
おっ! ケンタ けが治った? (ケンタ)うん!
よかったな。 次から気をつけようね。
ユイちゃん 前髪 切ったでしょ? かわいいね。
(ユイ)この人 通彦先生の彼女?
(子供たち)ヒュ~!
お友達だよ。 麻也子さんっていうんだ。
こんにちは。 (子供たち)こんにちは!
よーし! 今日も元気に遊ぶぞ!
(子供たち)オー!
♬~(電子ピアノ)
あっ! あー!
♬~
〈工藤通彦 本当に不思議な人だ〉
〈彼といると なぜか 自然に笑顔になれる〉
〈私は すべてを忘れて→
ただ 無邪気に遊ぶ 子供同然だった〉
はあ~ 椅子取りゲームなんて 小学校の時以来。
思ったより 体力 使うんですね。
少しは ストレス発散 出来ましたか?
はい。 ありがとうございます。 よかった。
どうかしたんですか?
何かあれば いつでも…。 えっ?
大した事は 出来ないかもしれませんけど→
だけど…→
話を聞くとか 一緒に飲むとか→
それぐらいなら 僕にも出来ると思います。
だから… いつでも連絡ください。
ありがとう。
それじゃあ。
♬~
(ピアノ)
♬~
(ドアの開く音)
なんか飲む?
いや…。
座らないの?
どうしたの? 怖い顔して。
わからないの?
どうしたの? 怖い顔して。
わからないの?
私 怒られるような事した?
しただろ! 突然 うちに来て…。
(久美)嫉妬してるだけ。 やめろって!
ちょっと… 久美ちゃん 落ち着いて。
今すぐ抱いて! ちょっと 久美ちゃん…。
あんな事されたんじゃ もう終わりにするしかないだろ。
終わらせたいの?
君がルール違反するならね。
ルール違反?
僕たちの事は 誰にも言わない約束だろ?
特に 麻也子には。
ルール違反してるのは あなたのほうよ。
僕が…?
麻也子を裏切ってる。
それとこれとは違うだろ。
とにかく…→
もう終わりにしよう。
やっぱり… 麻也子が大事なんだ。
当たり前だろ。
私は ただの遊び? 君も そうじゃないのか?
離婚して 寂しくて 誰かに頼りたかった。
たまたま 僕がそばにいた。 それだけだろ?
…違う。
えっ…?
確かに 最初はそうだった。
寂しくて 誰かに抱きしめてほしかった。
でも…。
不倫なんて最低だって… 麻也子を裏切る事は出来ない→
そう思ってたのに 気づいたら もう…→
自分でも どうしようもないぐらい あなたの事を…。
君の本心 初めて知ったよ。
それが本当なら 僕を困らせないでくれ。
♬~
もう二度と あんな事はしないって 約束して。
そうしたら 僕たちは今までどおりだから。
♬~
そうよ 赤ちゃんよ! 赤ちゃん作ればいいのよ。
(ため息)
ただいま 戻りました。 ああ おかえりなさい。
すぐ着替えて手伝います。
いいの いいの! もう出来てるから。
♬~
お義母様! はい?
あの… 寝室が すごい事になってるんですけど…。
あのね セックスレスを解消するには→
寝室は ピンクとか赤がいいんですって。
お食事にも気を使わなくちゃね。
精のつく食べ物って ネバネバ食材らしいわよ。
ネバネバ食材ですか…? そう。
とろろに納豆でしょ あとは もずくとオクラ。
えっと 明日の朝は モロヘイヤにしましょうね。
この時期 なかなか ないから 探すの大変だったのよ。
はい 食事の準備は出来たから→
航くんが帰ってくる前に ウォーキングに行っちゃいましょう。
えっ? 適度な運動が必要ですからね。
ジョギングウェアも買っといたわ。
♬~
さあ 行くわよ。
1 2 1 2 1 2 1 2…。
あら いいじゃない。 2人とも よく似合ってる。
これ 生地がいいよね。
すごい気持ちいい。 でしょ? ん?
さあ 2人は 早くベッドに入ってチュ。
うん。 (綾子)うん。
ねえねえ 頑張って。 はい。
おやすみなさい。 グッナ~イ。
これは何?
アロマだって。 興奮作用があるらしいけど…。
ふ~ん…。
いい香りだね。
♬~
おやすみ。
おやすみなさい。
♬~
〈いくら こんな努力をしたって→
肝心の夫が これでは…→
妊娠なんて不可能だ〉
それじゃあ 奥さんは その不倫相手と結婚したいから→
離婚してくれって 言ってるんですか?
はい。
何をふざけた事を 言ってるんでしょうね。
大丈夫ですよ。 有責配偶者→
つまり 不倫をした夫や妻からの離婚は→
簡単には認められないんです。
でも 妻は もう 私たちは 婚姻関係が破綻してる。
婚姻関係が破綻してたら 離婚は認められるって→
強気なんですよ。
別居してるんですか? いいえ。
それじゃあ 裁判所は 破綻は認めないと思いますよ。
ただ… あの… 言いづらいんですが…。
その…。
夜のほうが…。
(津久井)ああ セックスレス? (男性)はい。
(津久井)いつ頃? (男性)もう2年近く。
(津久井) 奥様が拒否してるんですか?
(男性)いえ 私のほうです。
夫婦なのに しないなんて もったいない。
すみません。
それは まずいですよ。
あなたにも責任がある という事になってしまいます。
(男性)そうなんですか? (津久井)そうなんです。
セックスレスも あまり度が過ぎると→
裁判上 離婚の原因になる事が あるんです。
どうしたんですか?
えっ? ああ… 別に。
だけど 奥さんも まぬけですよね 不倫に気づかれちゃうなんて。
私だったら もっと うまくやるけどなあ。
ん?
〈今日も あの家に…→
ピンク色にまみれた あの家に帰るのかと思うと→
足が重い〉
〈なんて顔してるんだろう〉
〈本当に さえない女が そこにいた〉
〈私には もう 笑顔になれる日は 来ないのだろうか?〉
♬~
いらっしゃい。 麻也子!
玲子も来てたんだ。 (玲子)彼と待ち合わせしてるの。
本当に不良だよね。 大丈夫なの? 旦那さん。
大丈夫よ。 ちゃんと 今日も 遙斗のご飯作って→
お風呂入れてくれてるって。
ふ~ん。 どうしたの? 浮かない顔して。
うん…。
(遠山遙斗) ねえ ママは 今日も遅いの?
そうだねえ 遅いみたいだねえ。
なんで うちは いつも ママがいないの?
ケンちゃんのとこも マイちゃんのとこも→
ママは いつも おうちにいるんだって。
ママは お仕事してるからね。
僕が悪い子だから ママ いないの?
違うよ。 悪い子なのは ママだよ。
ママ 悪い子なの?
そうだよ。 とっても悪い子だよ。
だから…。
お仕置きしなくちゃいけないね。
やっぱり 野村さんと そうだったんだ。
ドジ踏んだよねえ。
こんな早く 旦那にバレちゃうなんてさ。
それで 麻也子は どうしたいの?
どうしたいって…。
離婚したいの?
えっ いや 離婚は ないでしょ。
だって 野村さんと 結婚出来るわけじゃないんだし。
野村さんとは もう別れたの。
マジ? うん。
旦那に 報告書を見せられる前にね。
だったら簡単じゃん。
簡単?
今日は早く帰って 少し甘えてみるのよ。
私と旦那 もう何年もセックスレスなの。
(玲子)ああ そしたら うちもよ。
だって 旦那とセックスしたって 面白くないし。
航ちゃんも そうなのかな?
あっ ごめん ごめん。 そういう意味じゃなくて。
ほら うちの場合はさ…。 でも 津久井先生が言ってた。
度が過ぎるセックスレスは 問題だって。
えっ!?
じゃあ 夫婦のセックスは 義務って事?
え~ なんか それ むなしくない?
むなしいよね…。
だから…。 だから 野村さんと寝た?
不倫する人たちって みんな そうなのよね。
えっ?
みんな 夫や妻のせいにするのよ。
うちの別れた旦那みたいに。
不倫するなんて 本当 最低よね。
(航一の声)1人で 抱え込まないほうがいいですよ。
いつでも力になりますから。
人間のクズよ。
えっ ちょっと そこまで言う?
別にさ 不倫は犯罪じゃないんだし→
麻也子だって反省してるなら→
航一さんと やり直せばいいんじゃない?
でも 航ちゃん 何を考えてるのか 本当に わからない…。
だって あんな事があったのに 私の事 愛してるって言うんだよ。
(玲子)やだ~ のろけ? 違うって。
愛してるって言われてもさ→
普段 そんな事 実感出来ないし…。
(尾崎)お待たせ。 (玲子)遅ーい!
久美 ごめん つけといて。 うん。
じゃあ 麻也子 またね。 うん。
(ドアの閉まる音)
今日は もう 閉めるから。 えっ?
随分 早いね。
実はね 彼氏が出来たんだ。 本当に?
うん。 お店 暇だし→
こんな時ぐらい 彼に会いたいなって。
おめでとう。 よかったじゃない。 ありがとう。
どんな人? 普通のサラリーマンよ。
ねえ 今度 紹介してよ。
それは… ちょっとね。 なんでよ。
麻也子って 人のものに手出すから。
だから 絶対に会わせたりしない。
えっ?
麻也子って 昔から欲張りだったもんね。
自分は ちゃんと持ってるのに すぐ 人のもの欲しくなって。
そんなふうに思ってたんだ…。
事実でしょ?
♬~
待って。 おつり。
いらない。
♬~
お義母様…!
何してたのよ? こんな時間まで。
すみません。
私が せっかく 精のつく食事を 準備して待ってるっていうのに…。
それにね 一番大切なのは 規則正しい生活なのよ。
あら やだ あなた お酒飲んでるの?
少し。
なんなのよ それ。
あなた 本気で赤ちゃん作る気あるの?
やだ もう…。
私1人で頑張っちゃったって 意味ないじゃない!
嫌になっちゃう!
(ドアの開閉音)
〈なんで 私だけが 文句を言われるんだろう?〉
〈私って やっぱり 損してる〉
♬~
航一さん 麻也子の事 抱いてないんだってね。
そんな事 話したの?
どうして? 私の事は抱くのに。
麻也子の事は 家族としか思えないんだ。
だから 抱けないの?
家族とは しないだろ?
じゃあ… 麻也子の事 愛してないの?
いや… 愛してるよ。
この前みたいな事は 本当にやめてくれよ。
安心して。 これでも 私 麻也子の親友だから。
♬~
愛してる…。
(グラスの割れる音)
お先に失礼しまーす。
お疲れさま。 お疲れさま。
(綾子の声)あなた 本気で赤ちゃん作る気あるの?
あるの? あるの…?
≫水越さん!
工藤さん。 よかった。 間に合った。
えっ?
津久井さんのところに 行ったんです。
そしたら 水越さん 今 帰ったっていうから…。
私に 何か?
これ。
サルベージ・ライダーズの アルバムなんですけど→
この中の『坂道の電話ボックス』 っていう曲 聴いてほしくて。
すごくいい曲なんです。 元気になれますよ。
廃盤になってたんで ずっと探してたんですけど→
やっと見つけたんで…。
私のために…。
あっ…。
ありがとうございます。
いや…。 絶対 聴いてくださいね。 絶対ですよ。
♬~
航ちゃん…。
♬~
すみません。 (久美)彼が麻也子のご主人。
♬~
すみません!
〈夫と やり直したいと 思っている時に→
なんで こうなってしまうんだろう?〉
〈私って 本当についてない…〉
あの人は 工藤さんっていうの。 津久井先生のお知り合いの。
会社が早く終わったから→
たまには一緒に帰ろうと 思ったんだけど→
邪魔したみたいだね。 違うの。 誤解よ!
工藤さんとは たまたま ばったり会っただけで。
航ちゃん…!
♬~
ただいま。 (綾子)おかえりなさい。
あら! 一緒に帰ってくるなんて 仲いいわね。
ねえ 航ちゃん あとで ゆっくり話そう。
♬~
ねえ 航ちゃん!
ちゃんと話そうよ!
どうしたの? 2人とも。
一緒に帰ってきたと思ったら ひと言も口きかないで。
疲れてるだけだから。 そうなの?
ご飯 すぐ用意するからね。 ありがとう。
疲れてるなんて嘘でしょ?
なんで? なんで そんな嘘つくの?
嘘? 僕は 君のためを思って。
そんなの 私のためなんかじゃない!
一体 何があったの?
男といたんだよ。 ええっ?
前とは違う男とね。
どういう事なの? あなた 航くんと→
やり直すはずでしょ? 赤ちゃん作るんでしょ?
工藤さんとは 本当になんでもないの!
そんな言葉 信じられるわけないでしょ!
ねえ 航ちゃん…! なれなれしく呼ばないでくれる?
なんとか言ってよ…。
怒ってもいいから無視しないで。
お義母様とは話せても 私とは話せないの?
一体 なんなのよ。
母さん 母さん 母さんって…! 当たり前でしょ!
私は母親なのよ。
あなたなんかより… ううん→
誰よりも 航くんを愛してるの。
確かに私は 最低な事をした。
わかってるなら黙ってなさい!
だけど! だけど 航ちゃん→
私の事 全然見てくれなかったじゃない!
航くんは 仕事で疲れてたの!
もう3年だよ? 3年もエッチしてないんだよ?
それが そんなに大事?
キスだけでもいい…。
ううん… 手をつなぐだけでもいい。
そんな事すら かなえてくれなくて…。
だから 他の男と寝たのか!?
まるで動物じゃないか!
航ちゃん…。
もういい… もういいよ!
麻也子さん!
♬~(音楽)
すみません!
航ちゃん…! 違うの。 誤解よ!
♬~
待って。 おつり。
いらない。
♬~
大した事は 出来ないかもしれませんけど→
話を聞くとか 一緒に飲むとか→
それぐらいなら 僕にも出来ると思います。
だから… いつでも連絡ください。
♬~
♬~
うま~!
(携帯電話の着信音)
「もしもし。 水越さん?」
はい 水越さんです。
こんな時間に すみません。 ご主人の事 気になって…。
もめたりしてませんか? 平気 平気。
なら よかったけど。 よかった よかった。
酔ってるんですか? 全然!
今 どこにいるんですか?
あっ 来る? 神川の土手なんだけど。
星が めちゃくちゃきれいだよ。
神川の土手ですね。 「そう」
ここで飲む缶ビール 最高!
キャーッ!
どうしました? 水越さん!
もしもし? もしもし?
痛っ…。
ええ… マジで?
っていうか スマホ…。 どこ?
「水越さん どうしたんですか?」
返事してください! 水越さん!
♬~
水越さん!
水越さん! 工藤さん…。
水越さん!
ここ! ここにいます!
ここ!
心配したじゃないか。
大丈夫? うん。
ちょっと 滑っちゃいました。
スマホ どこかになくしちゃって… 探してたんだけど…。
♬~
安心した。
〈冷え切った私の体と心に ぬくもりが広がった…〉
(しゃっくり)
♬~
(しゃっくり)
しゃっくり?
私… 緊張すると しゃっくりが出るの。
(しゃっくり)
♬~
♬~
まったく… どこ行っちゃったのかしらね?
麻也子さん。
(携帯電話の振動音)
もしもし。
出来たの…。
赤ちゃん。
気がつくと いつも 君の事ばかり考えてる。
全部脱いでくれる? 身体検査しよう。
(久美)この人と不倫してますって 叫んじゃう。
皆さーん!
僕とイタリアで暮らさないか?
行ってくる!
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