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♬~
(水越麻也子) 〈30を過ぎたとはいえ→
私は まだまだイケるはずだ〉
〈肌も体も 手間ひまかけた分だけ ちゃんと応えてくれている〉
(水越航一)麻也子。
何? 航ちゃん。
言い忘れてたんだけど…。
順番は変えないで。
えっ?
左から シャンプー コンディショナー ボディーソープ。
僕が使った時 シャンプーと コンディショナーの位置が→
変わっていたから。
ごめん… 気をつけるね。
♬~
〈夫の航一は→
私に なんの関心も 示さなくなった〉
〈結婚して5年〉
〈たった5年なのに…〉
〈鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス〉
♬~
ねえ 航ちゃん。
勘弁してくれよ。 疲れてるんだ。
〈夫に最後に抱かれたのは いつだっただろう?〉
〈2年前…?〉
〈いや もう3年になるかもしれない〉
〈艶やかな肌と成熟した肉体に この仕打ち〉
〈つくづく思う〉
〈私は損を してるんじゃないだろうか?〉
♬~
〈そこそこ名の知れた女子大を 卒業し→
そこそこ名の知れた企業に 就職し→
大手金属メーカーに勤務する 夫との結婚で 寿退社〉
〈そこまでは 私の人生は順調だった〉
失礼します。
どうぞ。
〈暇を持て余し 2年前 この法律事務所で→
秘書とは名ばかりの 事務員として 働くようになったけれど→
仕事は単純で つまらない〉
(携帯電話の振動音)
〈まだ会社にいる同期たちは→
第一線で 活躍してる仲間も多いのに〉
(津久井哲也)何? これ。 駄目だよ! もう全然駄目!
俺が指示したのは 仮処分の申し立ての起案だよ?
(古川 徹)え… 仮差し押さえじゃないんですか?
ハッ… これだよ。 君 本当に司法修習生なの?
(関口真希)おはようございまーす。 遅くなって申し訳ありません。
(古川)めっちゃタイプ。
おはよう。 はい みんな 紹介するよ。
今日から うちで働いてくれる 関口真希ちゃん。
はじめまして 関口真希です。 よろしくお願いします。
水越麻也子です。 よろしくお願いします。
司法修習生の古川徹です。
水越さん いろいろ教えてあげて。 はい。
真希ちゃん コーヒー飲む? いいんですか?
水越さん いれてあげて。
えっ? (真希)ありがとうございます。
あっ ミルクも お願いしていいですか?
お砂糖は いらないんで。
(津久井)あっ 顔ちっちゃいね~。
〈最悪だ…〉
〈本当に私は ついてない〉
≫(ドアの開く音) ≫ただいま。
おかえり。 夕飯 もうすぐ出来るから。
ああ。 あっ そうだ。
今度の土曜日の夜さ 空けといて。
いいけど どうして?
麻也子 誕生日だろ。
お祝いに食事でもと思ってさ。
本当に? うん。
わかった。 絶対 空けとく。
(遠山玲子)へえ~。
なんだかんだ言っても いい旦那じゃん。
ビストロ程度の フレンチだろうけどね。
でも セールだったから ワンピース 奮発しちゃった。
(玲子)マジ?
(竹田久美)麻也子は幸せよね。
うちの元旦那は 結婚してから 2回だけだったよ→
誕生日 祝ってくれたの。
久美の元旦那って 3年目で他に女作ってたんだ。
ううん。 2年目には もういたの。
マジで!?
5年経っても お祝いしてくれるご主人なんて→
本当に うらやましい。
うちも いろいろあるけどね。
玲子 時間 大丈夫?
平気。 遙斗は旦那が見てくれてるから。
じゃあ 悪いけど このグラス そこにかけてくれる?
オッケー。 割らないように気をつけてよ。
グラス1個 買い足す余裕も ないんだから。
(玲子)はーい。 でも まさか→
久美が お店やるとはね。
久美なら離婚でもらった慰謝料 しっかり貯金して→
派遣でもやって→
堅実に生活していくんだと 思ってたけど。
それが 慰謝料も貯金も全部つぎ込んで→
ワインバーだもんね。
夢だったからね 自分のお店持つのが。
心機一転よ。
(山岸亮介)失礼しまーす。
何しに来たの?
機嫌直してよ。
本当に あの子は ただの友達だからさ。
どうだか。 頼むよ 玲ちゃん。
何? どういう事?
しょうがないなあ。
久美 ごめんね。 私 ちょっと亮介と話したいから。
あっ もし 旦那から電話あったら 適当に口裏合わせといて。
ねえ もしかして…。
スポーツクラブの インストラクター。
大体 夫の不倫で 離婚された私の前で→
よくあんなに堂々と出来るよね。 だよね…。
本当に 不倫する人たちって最低。
どれだけ人を傷つけて 不幸にするのかなんて→
全然考えてないんだから。
久美は 再婚とか考えてないの?
男なんて もう信用しないから。
女なんて 玲ちゃんだけなんだって。
ご褒美。
♬~
≫まだなの?
ごめん。 すぐ行く。
お願いします。
駒沢まで。 えっ? 駒沢?
〈実家じゃん…〉
(水越綾子)麻也子さん お誕生日おめでとう。
ありがとうございます お義母様。
おめでとう。 (綾子)乾杯!
乾杯! (2人)乾杯!
うわっ うまそうだね。
〈私の誕生日だというのに→
並んでいたのは 夫の好物ばかりだ〉
航くんの大好きな鯛ちゃん。
ありがとう 母さん。 はい どうぞ。
いただきまーす。 小骨ない? 大丈夫?
♬~
(遠山遙斗)やだ やだ! (遠山 茂)ほら ほら!
(茂)ちゃんと拭かないと 風邪ひいちゃうぞ!
ほら ほら! ほら つかまえた! ハハハハッ。
風邪ひいちゃうぞ。
(玲子)〈稼ぎのいい夫 かわいい息子〉
〈何一つ不自由のない 絵に描いたような暮らし〉
〈それでいい〉
〈愛なんて 他の男にもらえばいい〉
♬~
久美は 再婚とか考えてないの?
(久美)〈男なんて信じられない〉
〈ううん 女だって信じられない〉
〈もしかしたら 自分自身の事だって…〉
気に入ってもらえると いいんだけど。
ありがとうございます。
悪いね プレゼントまで 気を使わせちゃって。
開けてみなよ。 うん。
気に入らなかった?
あ いえ… そういうわけじゃ ないんですけど…。
なんだよ。 せっかくのプレゼントなのに。
そういう態度は 失礼じゃないか?
いや いいのよ 航くん。 ごめんなさいね 麻也子さん。
返品も交換も出来るから。 あ いえ…。
いいの? 使ってくれるの?
…はい。
ああ よかった。
似合うと思うわよ。
わたくしも おそろい。
えっ 何? 見せてよ。 あ…。
へえー いいじゃない。
でしょ? このランジェリーショップ→
今 若い人に人気なんですって。
特に下着は 赤が いいらしいわよ。
フフフ… そうなんだ。 うん。
あっ それからね これも。
これ。 この液晶部分に→
毎日の基礎体温が グラフで表示されるんですって。
はい。
そろそろ いいんじゃないの? ベイビーちゃん。
もう結婚して5年でしょう?
〈っていうか 3年もセックスレスだし〉
子育ては体力勝負だから 若いうちに産んだほうがいいわ。
わたくしも 今なら 十分→
お孫ちゃんの面倒も 見てあげられるし。
そうそう 航くん。
あのね…。
中村工務店さんが 二世帯住宅にする時は→
声をかけてくれって。 安くしてくれるのかな?
そのつもりみたいよ。
うわっ 結構 立派だね。 そうよ。
〈やっぱり夫選びを 間違えたのかもしれない〉
〈私は時折 夫ではない男と食事に行く〉
〈もちろん 夫には内緒だ〉
〈不倫なんかじゃない〉
〈本当に ただ食事をして 他愛もない話をするだけだ〉
〈南田典雄 職業は弁護士〉
〈そして かつて 私に交際を求めた男でもある〉
〈私は彼を振り 航一を選んだ〉
〈その理由は ずばり見た目だ〉
南田様 お久しぶりです。
(南田典雄) しばらく海外だったんだよ。
さようでございましたか。
こちら 今月より メニューが新しくなっております。
〈この男は 間違いなく 今でも私の事が好きだ〉
〈だとしたら 今からでも 遅くはない気がする〉
神戸牛のコースでいいかな?
うん。
じゃあ 2人前。 かしこまりました。
〈社会的地位と経済力のある男〉
〈もし 航一と離婚して バツイチになったとしても→
この男と再婚すれば→
周囲から 羨望を浴びるような生活が→
出来るのだ〉
僕はシャンパンにするけど 君は?
じゃあ 私も。
じゃあ グラス 2つで。 かしこまりました。
〈今夜は 少し酔ったふりをして→
キスくらいしてあげても いいかもしれない〉
えっ? だから 決まったんだよ。
決まったって何が? 結婚。
誰の? 僕の。
あっ…。 ああっ!
やだ どうしよう! ごめんなさい。
大丈夫? あ…。
ごめんなさい。
ボストンで 知り合った子なんだけどさ→
とんとん拍子に話が進んで 来月 結納なんだ。
〈あり得ない そんなバカな…〉
年も年だから そんな面倒な事 したくないんだけど→
向こうが一人娘だからさ。
そうなんだ。 よかったじゃない おめでとう。
自分でも びっくりだよ。
まさか 22歳の子と 結婚する事になるなんて。
22歳!?
フフ…。
22歳なんて まだ子どもじゃない。 学生?
うん 留学生。
ああ よくある話ね。
留学なんて かっこつけてるだけで 大して勉強もしないで→
本当の狙いは あっちにいる大使館の人や→
企業のエリートを 落とす事ってやつ。
そんな子じゃないよ。 上智の学生で休学して→
ボストンのカレッジに 留学してるんだけどさ。
この子なんだけど。
僕には もったいなさすぎだよ。
だまされてるのよ きっと。
彼女は あなたの弁護士っていう 肩書きが気に入っただけなのよ。
そういう子が多いから→
僕 弁護士って事を 隠してたんだよね。
えっ?
本当に気が合うんだよ 僕たち。
〈なんなの? この結末は〉
〈毎月 会って食事をしてきた 私の時間は→
全部 無駄だったの?〉
〈間違いない。 私は やっぱり ものすごく損をしたのだ〉
ありがとうございます。
(玲子)逃がした魚は大きい ってやつね。
まさか!
あんな男と結婚するなんて 相手の女の気が知れないわ。
まあ 地位やお金は あるんだろうけど→
あんな小太りで汗っかきの 冴えない男。
(玲子) それ まんま うちの旦那だよね。
えっ? いや そういうわけじゃ…。
いいの いいの。
でもさ 稼ぎはいいし 何でも言いなりになってくれるし→
こうやって遊び回れるのも 旦那のおかげだしさ。
そんなにいい旦那さんなんだから→
もう少し大事にしたほうが いいんじゃないの?
大事にしてるわよ。
ねえ あれって もしかして…。
あの野村さん?
うん。
麻也子が結婚前に付き合ってた 広告代理店の?
そう。 案内状出してたんだけど→
仕事で どうしても来られないからって。
麻也子 野村さんとは 連絡取ってないの?
当たり前でしょ。
〈野村健吾…〉
〈恐らく 私が付き合った男の中で 一番の優良物件〉
〈野村と出会ったのは 10年前〉
〈大学卒業間近にやった→
キャンペーンガールのバイトが きっかけだった〉
(野村健吾)じゃあ… シラーズお願いします。
〈若いが 敏腕な広告マンで→
羽振りがよく 振る舞いもスマートで→
文句なしの男だった〉
〈でも 彼には 結婚したばかりの奥さんがいた〉
麻也子 野村さんに連絡してみたら?
え…?
だってさ 月イチでご飯食べる男が いなくなっちゃうわけでしょ?
だからって なんで野村さんなのよ?
昔 付き合ってた男のほうが 何かと楽じゃん。
♬~(ピアノ)
ピアニストまでいるんだ。
今日だけよ。 そんなお金ないし。
イベントプランナーやってる 友達が→
お祝いに よこしてくれたの。
♬~(ピアノ)
(拍手)
私 ちょっと…。
あっ…!
ごめんなさい! (工藤通彦)どうぞ。
すみません…! すみません。 どうしよう…。
大丈夫ですよ。
これを…。
染みにならなきゃいいけど…。
私の事はいいんです。 それより シャツが…。
あの…→
これで クリーニングして頂けませんか?
いや 大丈夫です。 いや そういうわけには…。
本当に…。
♬~
あの…。 気にしないでください。
♬~
びっくりした…!
ただいま。 おかえりなさい。
どうだった? 久美さんの店。
うん なかなか盛況だったわよ。
航ちゃんも 時間ある時 行ってあげて。
そうだね。
来週あたり 会社の連中誘って 行ってみるよ。
うん。
こういうの 気をつけて。
ごめん…。
出てくれる? 早く風呂入って寝たいから。
あ… うん。
♬~
なんなのよ…。
(携帯電話の着信音)
もしもし。
うん。 今 片付けてるとこ。
今日 来てくれると 思ってたのに…。
冗談よ。 でも 電話くれて嬉しい。
ありがとう。
♬~
(玲子の声) 野村さんに連絡してみたら?
昔 付き合ってた男のほうが 何かと楽じゃん。
でも なんて言って電話すれば いいだろう?
久しぶり。 ご飯でも どう?
ストレートすぎる…。 やっぱ 少しは隙がなきゃ。
なんで電話してきたんだろう? って思わせないとね。
お… おはようございます。 コーヒー。
はい すぐに。
(津久井)ですから あなた→
ご主人のDVで離婚したいって おっしゃってましたよね?
もう それだけじゃ無理ですから。
不倫! あなた ご自分の不倫 隠してたんですから。
私には 全部正直に 話してくださらないと→
勝てる裁判も勝てませんから! それじゃあ!
(ため息)
女のくせに不倫なんかしやがって。 …ったく!
先生 それ セクハラじゃないでしょうか?
はあ!?
女性蔑視的な発言は 慎んだほうがよろしいかと。
司法修習生の分際で 生意気な事 言うんじゃないよ!
んっ…! 何これ!? 砂糖入ってないじゃないかよ!
え? でも 先生は いつも 砂糖抜きで…。
イライラしてんだからさ→
甘いもんが飲みたいに 決まってんでしょ!?
申し訳ありません…。
…ったく! いい年して 気が利かないんだから。
(津久井のため息)
おはようございまーす!
真希ちゃん あと5分 早く来てくれないかな?
えっ? でも 勤務は9時からですし~…。
真希ちゃんは家が遠いから この時間で精いっぱいでしょ?
(真希)そうなんです! 本当すみません…。
真希ちゃん コーヒーお願い出来る? 甘いの。
(真希)は~い。 (津久井)は~い。 フフフ…。
〈電話する口実って 難しい…〉
〈なんて電話しよう?〉
そうだ…!
別に 不倫しようってわけじゃないし…。
たまに 気晴らしに→
飲んだり食べたり するだけなんだから…。
いいよね これくらい。
このAとBだと Aがパンチがないよね。
(携帯電話の振動音)
もしもし 久しぶり。 元気?
あの… ご無沙汰してます。
お仕事中に ご迷惑かと思ったんですけど…。
迷惑だなんて 全然…。
実は お願いがあって。
今度 ミハエル・ノヴァックの 来日コンサートがあるでしょ?
そのチケットを お願い出来ないかと思って…。
ああ なんとかなると思うけど…。 いや なんとかするよ。
麻也ちゃんのためだし。
(野村)「で 何枚?」
出来れば 2枚。
誰と行くの? あっ… もしかして ご主人?
だったら 嫌だなあ…。
えっ?
〈本気で言ってるわけじゃない事は わかってる〉
〈ただのリップサービスだ〉
〈それでも 今の私には 十分満足だった〉
違います 友達と。 女友達と行こうと思って。
本当に?
本当です。 (野村)「わかった」
じゃあ チケットは用意しましょう。
(野村)「郵送すればいい?」
〈郵送? 何それ?〉
〈それじゃあ 野村に会う事は出来ない〉
〈どうしよう? どうする…?〉
あっ… でも せっかくだから 食事でもしたいね。
いいよね?
そ… そうね。 久しぶりだし。
(野村)「オーケー。 じゃあ また連絡するね」
は… はい。
♬~
〈それから3日後 野村から→
チケットが用意出来たと 連絡があった〉
水越さん 今日は なんか 気合入ってますね。
えっ…? そんな事ないけど…。
旦那さんとデートですか?
だから そんなんじゃないから。
〈ただ食事するだけの事〉
〈それくらいは→
誰に責められるような事でも ないだろう〉
(携帯電話の着信音)
もしもし。
あのね 今日 お店に ゼミの田中先生が→
来てくださるんだけど 麻也子も来ない?
(久美)「先生 会いたがってたから」
ああ… ごめん。 今日は ちょっと…。
(久美)「無理?」
うん。 せっかくだけど…。
なんか予定あるんだ?
うん。 旦那と食事に行く約束してて…。
(久美)「そっか。 了解」
それじゃ。
(ドアの開く音)
(麻也子の声) 旦那と食事に行く約束してて…。
(久美)いらっしゃいませ。 ご無沙汰してます。
こちらこそ。
女房に 久美さんの店を 宣伝しろって言われたんで→
部下を連れてきました。
ありがとうございます。 どうぞ こちらへ。
じゃあ…。
♬~
〈彼が指定してきたのは→
昔 2人で何度も通った イタリアンのお店だった〉
♬~
久しぶり。 本当に…。
ますます きれいになったね。
あの頃も きれいだったけど なんていうか… 大人になった。
やだ…。
それって おばさんになったって事でしょ?
(しゃっくり) (野村)違うって。
本当に 魅力的っていうか 輝いているっていうか…。
(しゃっくり)
…っていうか 緊張してる?
えっ…?
そんな事ないけど…。
フフフ… 昔から そうだったよね。
緊張すると しゃっくりしてた。
(野村)フフフフ…。
本当に いい女になった。
ご主人の手入れがいいんだろうね。
〈下品な言い回しだ〉
〈なのに どうして こんなに心地いいんだろう?〉
幸せ?
可もなく不可もなくって感じかな。
またまた…。 熱烈な恋愛結婚だって聞いたよ。
誰だって最初はそうでしょ?
うーん…。
だけど もし 僕が麻也ちゃんだったら→
結婚はしなかったな。
どうして?
だって もったいないじゃない。
こんなに若くてきれいなのに 一人の男のものになるなんて。
もし 麻也ちゃんが 結婚してなかったら→
僕は今すぐ もう1回 アプローチしちゃうね。
ご主人 帰ってるの?
多分…。
遅くなったら 怒られる?
怒らないだろうけど…。
…けど?
けど 今日は…。
♬~
また連絡する。
うん。
♬~
おやすみ。
おやすみなさい。
♬~
〈キスだけで こんなにドキドキするなんて…〉
〈こんなに満たされるなんて…〉
〈唯一の不満は 昔みたいに→
野村がタクシーチケットを くれなかった事だ〉
≪ただいま! おかえり。
ごめんね 遅くなっちゃって。 うん。
あっ そうだ。
今日 久美さんの店 行ってきたよ。
(久美の声)なんか予定あるんだ?
旦那と食事に行く約束してて…。
あの…。
いい店だね。 部下たちも喜んでた。
えっ? そうなんだ…。
何? えっ…?
ああ… ううん。 なんでもない。
♬~
(携帯電話の着信音)
♬~
(野村の声)「今日は楽しかった」
「さっき別れたばかりなのに もう会いたいよ」
どうしたの?
これ。
ミハエル・ノヴァックなんか 好きだったっけ?
あっ… もらったの 知り合いに。
行くの?
行くって決めたわけじゃ ないんだけど…。
ほら せっかくだし→
誰か行くかもと思って もらっといたの。
ミハエルか… いいなあ。
行く?
いいの?
もちろん! よかった。
ありがとう。
喜ぶだろうなあ。 えっ?
母さん ミハエル好きなんだよ。
君 どうせ行かないでしょ? 母さんと行ってくるよ。
そう…。
ごめんね 嘘ついて…。
(久美)私をだますって事は→
相当 後ろめたい事がある って事だよね?
そういうわけじゃないんだけど…。
まさか 本当に 野村さんと 会ったんじゃないでしょうね?
やっぱり…。
でも ご飯 食べただけだよ。
本当に それだけ。 (久美)「当たり前でしょ!」
とにかく 不倫は絶対に駄目だよ。
わかってるって!
わかってるならいいけど…。 それじゃあね。
(久美)〈男も女も 何かと理由をつけて言い訳しては→
ルール違反をする〉
〈愛だの恋だの浮かれるならば 結婚なんてしなきゃいいのに〉
♬~
(遙斗)ママ いってきます! (玲子)いってらっしゃい!
(玲子) 〈経済力だけで決めた結婚〉
〈割り切ってはいるけれど…〉
(玲子)〈1人の男に 縛られる人生なんて→
つまらない〉
♬~
(真希)ジャーン! (古川)うわ~ うまそう!
あっ! あっ…。
あっ! ああーっ! 一緒~!
〈高校生の時 初めて男の子と付き合ってから→
結婚するまで→
自慢じゃないが 恋人がいなかった事はない〉
〈正直 言い寄ってくる男は そこそこいた〉
〈だからといって つまみ食いも 二股もした事はない〉
〈誠実に 恋愛を経験してきたはずだ〉
〈なのに…〉
〈夫に不倫されて バツイチになったのに→
久美は なんだか輝いている〉
腕によりをかけて 作りましたよ~!
〈言いなりになる 金持ちの夫がいて→
その上 若いイケメンと 不倫している玲子は→
毎日が楽しそうだ〉
(玲子)おいしい!
〈私だけだ…〉
〈私だけが損をしている…〉
(携帯電話の着信音)
(野村の声)「明日の夜 会いたい」
〈「会いたい」…〉
〈思いを ストレートに ぶつけられる事が→
これほど心地いいものだとは…。 でも…〉
≫(ドアの開く音) ≫ただいま!
おかえり!
〈明日 野村に会えば 一線を越える事になるだろう〉
〈駄目だ… そんな事は許されない…〉
〈だから 私は賭けをする事にした〉
〈もし 夫が ちゃんと私を愛してくれたなら→
野村に会うのは やめよう…〉
♬~
ねえ…。
何?
♬~
何やってんだよ!?
下品だぞ!
(ため息) 明日も早いんだ。
僕は 君みたいに 夜遊び出来る身分じゃないからさ。
♬~
〈あなたは賭けに負けたのよ〉
〈しかも あっけなくね〉
♬~
(すすり泣き)
♬~
ごちそうさま。
あの…。
今日 遅くなるから。 事務所の新人さんの歓迎会で。
わかった。
♬~
(携帯電話の振動音)
♬~
(野村の声)「ホテルのレストラン 18時に予約してあるから」
♬~
すみません…。 大丈夫ですか?
はい…。
あっ…。
いや 大丈夫です。 いや そういうわけには…。
本当に…。
♬~
あっ… また会えましたね。
えっ?
あっ あの… また…。
すみません。 どうしよう…。
急いでるんでしょ? でも…。
気をつけて。
すみません…。 ありがとうございました。
♬~
(野村)こうして 僕と会ってる事 ご主人 知ってるの?
まさか…。
よかった。 えっ?
隠してるって事は ちょっと後ろめたいからでしょ?
ただの男友達なら 話せるだろうけど。
男友達でも 主人には話さないわ。
野村さんだって そうでしょ?
奥様に 私と食事するなんて 話してないでしょ?
そりゃあ 僕は話さないよ。 麻也ちゃんは特別だからね。
ねえ…。
僕が 今 何考えてるか わかる?
わかるわけないでしょ。
悪い事 考えてるんだ。
悪い事?
このまま 麻也ちゃんを帰したくない…。
それって いけない事だよね?
♬~
(しゃっくり)
フフッ…。
♬~
(解錠音) (しゃっくり)
入って。
ごめんなさい。 私 やっぱり 帰ります…。
少しだけ…。
もう少しだけ 一緒にいたい。
〈えっ 何? これって…〉
♬~
誕生日には 間に合わなかったけど。
私の誕生日 覚えててくれたの?
当たり前でしょ。
麻也ちゃん…。
昔より ずっときれいだよ。
♬~
♬~
♬~
♬~
(解錠音)
♬~
すみません。 もう閉店…。
一杯だけ。 駄目ですか?
どうぞ。
ただいま。
おかえり。
ごめんね… 歓迎会 なんか すごく盛り上がっちゃって…。
お風呂 入るね。
うん。
(ドアの開閉音)
〈大変な事をしてしまった…〉
〈昔なら 罪になったほどの事を〉
〈こんな事が夫に知れたら…〉
〈いや 知られちゃいけない… 絶対に〉
〈消さなくちゃ…〉
〈野村との痕跡は 全て洗い落とすのよ〉
♬~
(携帯電話の着信音)
(携帯電話の着信音)
〈洗い流せばいいんだ〉
〈体も下着も洗えば 不倫の痕跡なんて→
きれいさっぱり 消えてなくなる〉
私も愛してる。
おやすみ 亮介。
♬~
あの人… お友達なんですよね?
あの人?
♬~
会いたいんです もう一度。
彼女 ご主人がいますから。
♬~
♬~
♬~
〈でも… 私は 今までどおり→
夫の顔を 見られるのだろうか…〉
(野村)今度の土曜日 箱根でも行かない?
〈会ってはいけない…。 そう決めたはずなのに…〉
許さない。 絶対に許さない!
(久美)殺したいって言ってたわよ。 刺されても知らないからね。
〈私の不倫は 今朝→
新しい下着を選んだ時から 始まっていたのだから…〉
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