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♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
水戸や 役付け大名は定府である>
渡り徒士が 横行しだす>
この参勤交代の飾り人間である>
供先警護に人不足はないが➡
10万石以下の小大名には➡
常時 それに足るだけの家士を 雇っておくだけの余裕はない>
徒士を雇い入れるのだが➡
この連中 中身は 何だか分からぬという➡
流れ者である>
一季半季で 点々とする彼らは➡
当然のごとく 無頼のやからと化し➡
たとえ 役人に追われることがあっても➡
雇われ先に潜り込んでしまえば それまでであり➡
ために 街道の嫌われ者であった>
(中村)やつも 好き者よ 女とみると 見逃さぬわ
(田中)ばかめ あれは行き倒れの病女よ➡
俺は病女は ごめんだ
(木村)慌てるこじきは もらいが少ないか
(田中)ああ 行こう 行こう… (木村)ハハハ…
(つる)ああ…
ああ… ううっ
(つる)うう…
(赤間)いかがなされた
はい 持病の しゃくが…
何… しゃく?
それはいかんな
といって こうしておったのでは 体が冷えて ますます悪くなる
(赤間)しっかりなされ
しばらく 辛抱いたされ しからば落ち着くであろう
(つる)ああ… うう…
そうだ 痛みに効く薬があったはずだ
ここを… ここを押さえてくださいまし
こうか? (つる)もっと強く
(赤間)これでええんか? (つる)はい…
少し… 治まりかけてまいりました
何をなさいます! 御無体な
ヘヘヘ… 急ぐことはないな
しゃくが治まるまで 待っててやってもいいぜ
♬~
(田中)あの男 今頃 うまくやっとるかのう
(中村)うむ しかし なかなか いい女は通らんな
焦るな 焦るな 急ぐ旅でもなしに
刈谷まで あと4日かけて 着けばいいんだから
俺たちの楽しみといえば 女しかないからのう
(一同)ハハハ… (中村)いや そうでなきゃ➡
とっくに 渡り徒士の足なぞ 洗っておるわ
フッ もっとも 変わり者は いねえでもねえがな
(田中・中村)うん?
(田中)河津さんよ 一杯どうだい
(河津)いらぬ
(木村)おい (田中)えっ?
ヘヘッ いい女だな 色女房ってとこだぞ
娘の方もな (中村)うん やるか?
見逃す手はあるめえ (中村)よし 拙者に任しとけ
(中村)痛っ (田中・木村)ハハハ…
ガキ! (田中・木村)ハハハ…
(中村)何でい ええ! ガキのくせに 謝りもしねえで
その目は!➡
ガキだと思って 見逃してやりゃ 人を小ばかにした面しやがってよ
容赦はしねえぞ
オラ! いいか!
(田中・木村)ハハハ… (中村)あっ痛! この野郎
(田中・木村)ハハハ… (中村)うるせえやい!
(田中・木村)おっ! ハハハ…
(中村)これが 怖くねえか?➡
ええ! 斬られたくなかったら ちゃんと謝れ!
(田中・木村)ハハハ… (中村)おっ?
(田中・木村)ハハハ…
(田中・木村)ほう ハハハ…
(田中)フフフ… どうした どうした➡
貴様 この棒が怖くて ガキ一匹 たたき斬れねえのか?
(中村)よーし! たたき殺してやるぞ
何でい!? 痛っ
いいかげんにせい
相手は がんぜない わっぱではないか
(大五郎)ちゃん!
♬~
♬~
♬~
♬~
≪(つるのあえぎ声)
♬~
(赤間)この野郎!➡
おのれ! 謀りおったな!
伸吾殿 は… 早く!
(伸吾)はい…
(赤間)おのれ!
夫の敵 河津勘兵衛 覚悟! (赤間)何!
河津の… 違う 人違いだ!
俺は 赤間… 赤間源十郎だ!
(つる)伸吾殿 早くとどめを! (伸吾)はい
(赤間) 人違いだ! 俺は河津じゃない➡
ま… 待ってくれい!
そのようなことは 初めから分かっております
何だと
夫の敵 河津勘兵衛は 念流の使い手
その上 夫の渡辺勇之進を 刺し殺して 蓄電して以来 7年
わらわと 夫の弟 伸吾
訪ね歩けど ようとして行方知れず
しかも 殿から➡
渡辺家 家門再興に課せられし あだ討ちの期限も 7年
この月のうちに本懐を遂げねば➡
永久に 渡辺家は絶えてしまうのです
くそ! 俺を身代わりにしたって その河津という侍が生きていたら
河津… (つる)フフフ…
たとえ 生きていても 河津勘兵衛殿は➡
蓄電した御領内に 足を踏み入れるような➡
武士ではないわ
それに この土地は天領
(赤間)それじゃ この尼! (つる)やっと お分かりの御様子
天領なれば 代官所の役人の 御検分も 至って簡単
わらわの持参する あだ討ち赦免状さえ見せれば➡
御証文は下される
ならば たとえ 河津殿が現れても➡
天領の役人の証文に盾つくは 将軍家に盾つくも同じこと
くそ! この悪魔め! (つる)フフフ…
伸吾殿 早く とどめを!
♬~
(つる)おのれ 逃がすものか!
(つる)伸吾殿 早く とどめを
(つる)待て
(つる)伸吾殿 早く 早く とどめを
(赤間)ああーっ!
(つる)お待ちくださりませ
(中村)遅すぎるな あの男
よっぽど好きもんの女で やつを離さんのじゃないかな
だけどよ こっちは 5人そろって 刈谷へ行かにゃ➡
雇ってもらえねえんだぜ (田中)なーに 心配することはねえ
(田中)そのうち 追いついてくるさ
(中村)いやあ それにしても 遅すぎる
(田中)うん? うーん…
何かあったのかな
(つる)お願いの儀がござります
私は 越前 丸岡藩 水野佐渡守の家中にて➡
あれなる 河津勘兵衛がために 非業な最期を遂げし➡
渡辺勇之進が妻 つるにござりまする
また あれなるは 亡夫の弟 伸吾
かん難辛苦の末 2人で力を合わせ ただいま ようやく➡
本懐を遂げることが できましてござります
あだ討ち赦免状でございます どうぞ 御披見くださいませ
(一刀) それがしには 関わりなきこと
(つる)いいえ お急ぎのところ 恐れ入りますが➡
このように巡り会ったのも 何かの御縁
何とぞ 立会人に なってくださりませぬか?
ここは 天領なれば➡
代官所まで 届けいでれば それで 済むこと
届ければ 検視もござります
その折に 我ら両名➡
尋常に名乗り 立ち合いつかまつり➡
見事 討ち取った旨 御証言いただきとうございます
御承知のごとく あだ討ちは たとえ 本懐を遂げても➡
相手を討つにあたって 見苦しきことがあれば➡
家門の再興も 御加増も かないませぬなればゆえ➡
何とぞ 何とぞ 御証言を いただきとうございます
それがしには 見ておらぬゆえ 証言のいたしようもない
いいえ! あなた様は見ておられました
我ら両人が 尋常に立ち合い 敵を討ち取るところを➡
さあ さあ これを
ここに 25両ございますぞえ
25両 あなた様が 一生かかっても 拝めぬほどの大枚ですぞ
ただ ひと言の 御証言をいただくだけで 25両
悪い取り引きでは ありますまいに
断ると申しておる
(つる)では この場のことは➡
一切 見なかったことにして いただきとうございます➡
構えて 他言は御無用に
素浪人が やせ我慢をしよって
伸吾殿 すぐ 代官所にお届けを
いえ その前に あの男の印籠を この印籠と…
ない… あれは 河津の紋入りの
苦心の末に手に入れた物を…➡
どこで なくしたのであろう
姉上 御心配は無用です
今の浪人が連れた わっぱが (つる)何! わらしが?➡
さあ 早く
国元を出て 7年になりまする
お金がなければ 飛脚便にて 取り寄せておりますほどに➡
入用なだけ差し上げまする
100両では いかがなもの
敵の所在を突き止めるまでに 5年 その足取りを追って➡
更に 2年の歳月が あっという間に流れ➡
ようやくにして かなった悲願が➡
あなた様の一言にて 瓦解するやもしれません
もうじき 御検使も みえましょうほどに
立ち退いていただきませぬと 不審に問われたり➡
事情の説明を求められたり することになりましょう
1つだけ伺いたい
そなたは 夫の敵を討ちたいがために➡
きこくの修羅道に入られたのか
それとも 家門再興 加増となり 烈女賢婦と言われんがために➡
敵を追うたのか
なんということを
それは もちろん 夫の…➡
亡き夫の恨みを 晴らさんがためでござります
ならば 人の目 人の口➡
気にすることもござるまい
♬~
♬~
(伸吾)姉上 御検使が参りました (つる)何! 御検使殿が
♬~
あの浪人は 証言を 承知いたしてくれましたか?
浪々の身のくせに 強情者よ
100両 拝ましたのに 証言を断ると言いおったわ
100両で!?
では やはり あの男は (つる)何? 知っておるのか
うわさに聞く 子連れ狼では?
では 1殺 500両の?
確かでございましょう
あだ討ち赦免状にござりまする (検使)うむ
して この者が 河津勘兵衛である証拠は?
憎き夫の敵ゆえ この者の顔は 忘れようにも 忘れ難く➡
私の脳裏に はっきりと 焼き付いておりまする
それに…
(つる)この印籠の紋は 確かに 河津の物
うむ
して 見事 本懐を遂げられたという➡
証人がおるとよいのだが
それは…
(検使)後ろからの突かれ (検使)うむ
どうやら 初太刀が後ろのようであれば➡
殊の外…
それに この男 今 改めるに➡
どうやら 渡り徒士に身をやつし➡
諸国を逃亡して歩いたと 見受けられる➡
その連れが参ったらしい
(つる)《なんということぞな》➡
《河津勘兵衛 かかるところに現れるとは》
(検使)貴殿は? (河津)はっ
恥ずかしながら 渡り徒士をしてる浪々の身ゆえ➡
名乗るほどの者ではござらぬが➡
仲間の1人が はぐれましたによって➡
ただいま 尋ねながら 戻ってまいりましたところで
(検使) ただいま あだ討ち本懐があった
お主の捜しておるのは その男 河津勘兵衛ではないかな?
確かに
(検使)あだ討ちなれば これ以上の探索は御無用➡
引き取られい
(つる)《河津勘兵衛 なぜ 真実を名乗らぬ》➡
《名乗れるものなら 名乗ってみよ》➡
《いえ たとえ 名乗っても 御検使役人の前だ》➡
《この死んだ男が 河津だと わらわは言い張るぞえ》➡
《証拠の印籠もあるゆえ➡
御検使は わらわの言い分を 聞いてくれようぞ》➡
《ましてや 街道のならず者》➡
《渡り徒士風情の言い分など 取り上げてはくれますまいて》➡
《こなたには れっきとした 丸岡藩発行の➡
御赦免状もあるゆえにな》
(検使)待たれい
その方 ただいま➡
あれなる小屋より 出てまいった様子なれば 尋ねたい
それがしは ただ あの小屋にて 雨宿りをしておっただけ
なれば ここにての あだ討ちの 義挙を見ておられただろうが
それがしは 何も知らぬ
(検使)これは異なこと
あだ討ちは 確か 雨の降り始めしときと聞いたが
知らぬと申したら 知らぬ
≪(武士)御検使様! 御検使様
(検使)何か用か (武士)はっ 火急の御命令にて➡
直ちに お戻り願いたいとのこと (検使)火急の用とはな
はっ 御領地内 三宿の本陣にて 一大事発生とのこと
詳しくは 分かりませぬが
うむ➡
火急な用なれば 検視はこれまで
明日にでも 代官所へ参られるがよかろう
見事 本懐の彰状を遣わす
それを持ち 国元に帰られるがよかろう
御免
♬~
(河津)待て!
街道 御無頼の徒と承る 渡り徒士の➡
しかも 名も名乗れぬ お方が 私に何の御用でござりましょう➡
御用がなければ 行かしてもらいますぞえ➡
これ 伸吾殿
(河津) 討たれたはずの河津勘兵衛が➡
かん婦 つるに待てと言うのだ
これは異なことを
河津勘兵衛殿は もはや この世にはおりませぬ
それは 既に 天領代官所の御検使殿も
(河津)黙れ!
ひきょうにも 返り討ちを恐れ➡
何の関わりもない男を かん計を用いて敵に仕立て上げ➡
あだ討ち本懐とは 片腹痛い
ウフフ… これは また 言いがかりも甚だしい
なれば 御検使殿がおるときに➡
名乗り出たはずでは ござりませぬか
そうもせで 今に及んでの言いがかりは➡
そなたは 河津勘兵衛ではない証拠
なれば 言うて遣わそう
御検使見参の折 名乗り出て 返り討ちにいたせば➡
殊勝なる女子の あだ討ちと思い込みし➡
彼らとて 侍の端くれ さすれば 儀によって捨て置けず➡
うぬらを助勢する成り行きなるは 人情の必定
無益な殺生を増やすは それがしの 好むところではないからだ➡
さあ 夫の敵なれば 尋常にかかってまいれ➡
夫の敵が討ちたいがために➡
それがしの後を 追ってまいったのであろう
とくと かかってまいるのだ
刺客 子連れ狼 拝一刀様と お見受けいたします
何とぞ 御助勢 賜りとう存じます これ 早く 500両
子連れ狼…
さあ
ここに 500両ございます
確かに 河津勘兵衛と見誤って 別人を討ったのは わらわの不覚
しかし あの男が➡
証拠の印籠を 持参しておったがためでござります
(つる)ひきょうなのは あの河津勘兵衛
亡き夫のかん言を聞かばこそ➡
ひきょうにも待ち伏せて 闇討ちにいたしたのでござります
(つる)しかし わらわは女子 義弟 伸吾は病弱の身
哀れとおぼし召されて どうか 御助勢をお願いいたします
今は ただ 亡き夫の敵を➡
夫の敵を討ちたいのでございます
お願いでございます ここに確かに 500両ございます
どうか 御助勢を
確かに 1殺 500両
話を聞き 納得いたさば 引き受けよう
では お聞きくださいませ
過ぐる 7年前のことでござります
(つる)亡き夫 渡辺勇之進も あれなる 河津勘兵衛殿も➡
お殿様の おかご衆として 警固に当たっておりましたが➡
去る日 お殿様 墓参の折➡
家督相続を巡って 反対派の差し向けた➡
刺客 浪人たちに おかごが襲撃されました
(つる)その折 河津勘兵衛殿は➡
どのようなわけか おかごのそばを 離れて 遠くへ参り➡
夫 勇之進は 最後まで おかごのそばを離れず➡
殿を守り抜きました➡
後日 おかごのそばを離れたことを➡
御家老より 激しく追及された 河津殿は➡
お殿様より ちっ居 申しつけられたるも➡
夫 勇之進のかん言のためと 逆恨みいたし➡
ひきょうにも 夫 勇之進を 闇討ちにいたしたのでござります
(勇之進)《貴様!》
今の話 しかと相違ありますまいか?
答えなきは 相違なきものと思うて よろしいな
では お引き受けくださるので ございますね?
断る
しかし 河津殿は➡
ひきょうな振る舞いを 認めたではござりませぬか
誠 待ち伏せ 闇討ちをいたすような男なら➡
そなたの言い分を 黙って聞いてはおらぬ
ひきょうな振る舞いは 断じていたさんと➡
必死に抗弁するはず
そなたのようにな
♬~
待たれい
河津殿 げせぬことが 1つある
おかご警固を巡って 対立したのは分かる しかし➡
渡辺勇之進が 貴殿を待ち伏せ 闇討ちにせんとした理由は いかに
(つる)何とおっしゃいます! 待ち伏せたのは この河津勘兵衛
それがしと 渡辺勇之進とは➡
その折 空席であった かご衆 目付けの役を➡
競い合う立場にあった (つる)それで 私の夫を!➡
ああーっ!
(つるのすすり泣き)
しかし あの おかご襲撃のみぎり➡
攻めることが 最大の守りであると 信ずる拙者は➡
数に勝る 浪士の出ばなをくじき➡
その誠意を失わしめるためには…
《勇之進殿 頼む》
(河津)斬って出る以外にない
(河津) 拙者の思ったとおりになって➡
浪士どもを 撃退できたのでござるが…
《殿! 御無事で》 (佐渡守)《おう 勇之進か》
(河津)そのあとで 藩内の風評は➡
当然 拙者を排撃するところと なり申した➡
自ら斬って出るとは 何事➡
おかご脇を離れず 殿を守護し 奉ることこそが 士たる者の道➡
己の腕を過信いたし➡
それを誇示せんがための 武士にあるまじき行為➡
そして 目付けの役も 当然 渡辺勇之進殿に内定した➡
だがしかし➡
あの折 攻めて出なければ 勝ち目がなかったことを➡
拙者よりも よく知っていた者が もう一人いた➡
それこそ 渡辺勇之進だったのでござる
(河津) おかご衆 目付け就任に当たって➡
それ故 拙者のおることが➡
彼にとって 目の上のこぶであったのでござろう
♬~
《勇之進殿!》
だがしかし 勇之進を倒した瞬間➡
拙者の心の中に 大きな疑問が生じたのでござる
それまでは 攻めて出た己の所存が➡
絶対 正しいものと確信いたし➡
少しも 己の信念を 疑ってはおらなんだのに
その瞬間 たとえ不利でも かご脇を離れず➡
殿を死守することが 真の士道ではなかったかどうか
(馬のひづめの音)
(竹内)その方どもは! (つる)はい
あだ討ち本懐を遂げ 先刻 届け出ましたまま
おう その方のことは聞いておる 近頃 あっぱれな烈女であるとな
しかし 御妻女殿 せっかくの敵討ちなれど➡
御主君 佐渡守様が 奇禍に遭われるとは➡
その方も よくよく 運のないことであるな
何と言われました!
(竹内)佐渡守殿には たまたま お国入りの道中➡
この先の三宿の本陣にて 何者かに お命を奪われ申した➡
よって 我らは しらみつぶしに 下手人を探索しておる
♬~
♬~
なんということ
嘆くのも もっともじゃ
御主君刺殺とあれば お家断絶は免れまいて
その方 積年の苦心の本懐も 水泡に帰したわけだからのう
(つるの泣き声)
その方は? やはり あだ討ちにゆかりの者か
(河津)はっ 敵として討たれた男の 渡り徒士仲間でございます➡
それで こうして遺骸を引き取りに (竹内)ふむ
渡り徒士とな して 雇われ先は! その期日は!
なぜ答えぬ 答えねば 疑わしき者として ひっ捕らえるぞ
申せ!
お雇われ先は 三州 刈谷藩 松平様
期日は 4日後の 16日でござります
うむ 松平殿か
その方は?
なぜ答えぬ
(河津)この者も それがしが 渡り徒士仲間にてござる
子連れの渡り徒士か
(竹内)貴様が! (小坂)子連れ狼 覚悟!
♬~
(武士)おのれー!
♬~
♬~
♬~
(つる)わらわは 見事 本懐を遂げましたのじゃ…
アハハ…➡
ハハハ…
ハハハ… フフフ…
ちゃん!
♬~
♬~
♬~
(河津) 拙者が お待ち申しておったのは➡
お立ち合い 願いたいがためでござる
是非に お願いつかまつる
旧主君 越前 丸岡藩主➡
水野佐渡守殿の 敵を討たんがためか?
違う
河津勘兵衛 既に 丸岡藩に いとまを頂きし身なれば➡
何の関わりもなきこと
されど 身は 一介の渡り徒士とはいえ➡
既に 雇われ先が決まれば そこの藩士たるも同じこと
しかし 主家の名を 一旦 聞かれし上は 藩士として➡
主家の名を汚す災いを 既に見聞きされた貴殿を➡
お生かしして 帰すわけにはまいらぬ
主家の汚名を未然に防ぐは 武士たる者の覚悟と心得申す
たってと申されるなら これも何かの宿縁
お立ち合い申そう
かたじけない
拙者に勝機あれば➡
あのお子のことは 身命に懸けて お引き受けつかまつる
その お気遣いは御無用
我ら親子は 冥府魔道に生きる者
六道四生順逆の境は 覚悟の上
♬~
♬~
♬~
ひと言 お伺いしたきことがござる
申されよ
先ほども 申し上げたことでござる
かご脇を離れたるは 士として正しいか 正しくないか➡
それがし いまだ その答えを得ず
かく 渡り徒士となって 放浪つかまつるしだいでござる
渡り徒士となったのも➡
また そのような出来事に 遭遇いたすこともあろうかと
拝殿 教えてくだされ
誠の士道とは
拝殿 士道とは!
常に 心に死あるをもって➡
御奉公つかまつることが 士道であろうと存ずる
されば 拙者の行為は
攻めに出て 成功すればよしとする その判断は甘い
やはり 己の腕を 過信していたことにもなる
やはり 拙者は間違っていたことに
しかし それは あくまで おかご衆という役目上からのこと
誠の武士とは 死をもって 主君に お仕えすることにある
攻めるも 守るも 所詮は同じこと
赤心忠誠に みじんも変わりはござるまい
それがしが もし そこもとの立場であったら…
やはり 斬って出る!
かたじけない
♬~
♬~
侍の道を極めんとして➡
河津勘兵衛は 死んでいった>
冥府魔道の道を行く➡
拝一刀親子には 侍の道の上に 生き死にを懸けることすら➡
許されぬ身であった>
今日もまた 行かねばならないのだ>
魔道きこくの この道を>
呼び子の響き>
一刀に刺客を依頼した>
草と見破った一刀は➡
わなと知りつつ 刺客を引き受けた>
忍者 草としての使命と➡
人としての情の間で もがき苦しむ 人間 可の字の姿があった 次回…>
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