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(潮香)ダメよ がんも。 ほら ダメ。
(亜也)がんもだって ホントは 思いっ切り 走りたいんだよね?
ごめんね がんも。
(亜也)「そろそろ 寒い季節になる」
(亜也)「わたしも 思いっ切り走って 体を温めたい。→
でも また少し 歩きにくくなった」
♪♪~
あれ? ヒロじゃない?
ヒロー! (潮香)弘樹ー!
(亜也)こんな時間まで 一人で練習?
(弘樹)うん。 俺 シュートが 下手だからさ。→
PKになると いっつも 外しちゃうんだよね。
(弘樹)俺 今度こそ 試合に出たいんだ。
(潮香)亜也。 どうしたの?
(亜也)ヒロ。 ゴールの大きさ 分かる?
(弘樹)えっ? 幅が 5メーターで 高さが 2メーターちょっとだけど。
♪♪~
(亜也)こんな感じかな? いい? ヒロ。→
やみくもに シュートを 打つんじゃなくって→
ちゃんと この枠の中を狙うの。 頭ん中で イメージして→
1本1本 丁寧に 大切に シュートするの。
(潮香)イメージトレーニングってことね? (亜也)そういうこと。
うん 分かった。
(弘樹)よっしゃ。
(弘樹)よしっ。 やっぱ 違うな。 ほいっと。→
次こそ 入れるぞ。 よし 右だ 右。→
ナイス シュート。
(弘樹)亜也姉が サッカー 詳しいなんて 知らなかったよ。
(潮香)ずっと バスケ部だったもんねえ。
サッカーも バスケも イメージトレーニングが 大事なのは 一緒でしょ?
そっか。 俺 絶対 試合 出てみせるからね。→
そうしたら 亜也姉 絶対 応援に来てよ。
うん。 (弘樹)絶対だよ。 約束!
うん。
あっ。 何 やってんだよ がんも。 (潮香)あっ がんも。
(主婦たち)こんにちは。 (潮香)ああ こんにちは。
(亜也)こんにちは。
(弘樹)もう 遅い ほら。 ほらほら はい。 いいよ いいよ。
(主婦)ねえ 今の 池内さんとこの?
(主婦)そう。 いちばん上の お姉ちゃん。
えっ 本当? 東高に 通ってるっていう お姉ちゃん?
(主婦)そうよ。 頭もいいし スポーツ万能でね。→
でもね 詳しくは知らないけど 病気らしいわよ。
(主婦)そうなの? 気の毒ねえ。 (主婦)う~ん。
♪♪~
どうしたの? 弘樹! (弘樹)えっ? 何でもない!
(亜也)「思いっ切り走ることは できなくなったけど→
ゆっくりとしか歩けないけど→
それでも わたしにも やれることが きっと あるはず」
♪♪(テーマ ソング)
♪♪~
(水野)じゃあ 今度は左手で。
(水野)だんだん早く。
(水野)じゃあ かかとを→
ひざから すねに沿って 下ろしていって。
(水野)もう一度。
(水野)もう1回。
(田辺)1 2。 1 2。 1 2。 いいよ 頑張って。 1 2。
(潮香)最近は 日を追うごとに 前向きになってるみたいです。
そうですか。
(亜也)「今日 歩くとき→
同じ側の手と足が 一緒になってしまい→
なかなか 交互に出せなかった」
どうでしょうか?
文字の乱れは それほど 進行してないみたいですね。
今度の薬は 亜也に合ってたようで→
以前より 調子がいいように 思えます。
(田辺)少し 休憩しようか? (亜也)大丈夫です。
(潮香)もしかしたら このまま 治るんじゃないかって→
思えたりするぐらいで。
(亜也)「昼休み お弁当のときに お茶を飲んだら 少し むせた」
(潮香)もしかしたら このまま…。
先生。
あっ…。 あの薬は 劇的に症状を 改善するというものではなく→
長期にわたって 症状の進行を 抑制するというものですから。
そうですよね。
♪♪(鼻歌)
(弘樹)おっ おいしそう。 (亜也)亜湖。
(亜湖)うん? (亜也)はい。
≪(瑞生)おーい みんな! (一同)おかえりなさーい!
(瑞生)ああ。 おう。 (亜湖)おかえり。
(瑞生)おい。 みんな 集まれ! (亜湖)もう 集まってるよ。
あっ 気が付かなかった。 アハハ…。 おい。 みんな 喜べ。
駅前の マークスーパーさんが あしたの特売日に→
ウチの豆腐を 扱ってくれるそうで~す!
ホントに? (潮香)よかったわね。
マークスーパー フゥー! (弘樹)フゥー!
それでな 売れ行きがよかったら 正式に置いてくれるそうだ。
すっげー。 (理加)すっげー。
(亜湖)お父さんも 結構 やるじゃん。
おっ 見直したか? (亜湖)別に。
見直せ! (亜湖)そんな大声→
出さなくったっていいじゃん。 こんな狭い家なんだし。
狭くて悪うございました。 くるるんのぷーだ。
何が 「ぷー」よ。 (潮香)さあ 食べよう 食べよう。
いただきマンモース! (亜湖・弘樹)いただきまーす。
(亜也)いただきまーす。
(瑞生)よし。 お父さんな バリバリ働くからな。→
あしたはな 隣町のスーパー 回ってくるから。→
あっ 亜湖。 お前 学校 終わったら 店番 フゥー!
あっ ごめん。 無理。 あのね 委員会があるの。
ったく もう 使えねえな お前は ホントに。
よし。 あの 弘樹。 お前 あした 店番 フゥー!
(弘樹)ごめん。 あした サッカーの練習があるから。
1日ぐらい そんなもん 休んだっていいだろ おい。
ダーメ。 ヒロは 次の試合に 出られるかどうかの→
今が いちばん 大切な時期なんだから。
あっ わたし 店番やるよ。 (瑞生)えっ?
うん。 部活もないし 何もすることないから。 うん。
いや けど…。
大丈夫。 そんなに心配しなくても。 ねっ?
うん。 (瑞生)そうか? じゃあ 頼むよ。
うん。 了解。
(生徒)先生 おはようございます。 (教師)おはよう。
(生徒)おはようございます。
おはよう。 (遥斗)おう。 今日 一人?
うん。 まりと早希は 朝練。 新人戦 近いから。
(遥斗)ふ~ん。 (亜也)それに いつも 二人に→
甘えられないしね。 ≪(西野)池内。
(亜也)おはようございます。 (遥斗)おはようございます。
(西野)おはよう。 どうだ? 調子は。
まあまあって感じです。 (西野)そうか。
調子がよくなったら いつでも 戻ってこいよ。
この足じゃ バスケなんて 無理だっつーの。
ねえ? (遥斗)悪い。 それ 取って。
えっ? これ? (遥斗)それ。 うん。
サンキュ。
そこの ビーカー 取って。
人使い 荒くない? わたし 体が不自由なんだよ。
(遥斗)威張んなよ。
別に 威張ってないけど。 はい。
(遥斗)水温が 25度。 (亜也)25。
(遥斗)CODが 8ppm。 (亜也)8ppm。
ペーハーが 7.0。 (亜也)ペーハー…。
ねえ。 わたしのこと 生物部だと思ってない?
いいじゃん。 どうせ 暇だろ?
そうだね。
何 見てんの? (遥斗)プランクトン。
何で? (遥斗)朝日奈川の水質調査。
ふ~ん。 わたしにも見せて。
市役所の環境保全課と合同で 何年も続いてんだ。→
手伝えよ。 部員 足んねえから。 (亜也)うん。 まあ 考えとくわ。
(美歩)何か 最近 あの二人 急接近って感じじゃない?
いいの? のんびりしてたら 亜也に取られちゃうんじゃない?
(圭子)取られるわけないでしょ。 あんな子に。
(遥斗)右上。 (亜也)あっ これ? わあ すごい!
(遼平)ウチも長年 取り引きしている店があるからさ。
(瑞生)いや あの… その店から ウチに乗り換えてほしいって→
言ってるんじゃなくってですね→
少しでも ウチのも 置いていただければと思いまして。
(遼平)やっぱり いいや。 (瑞生)あっ ウチの豆腐は→
親父の代から 天然の 本にがりだけで→
作っておりまして。 お客さまからは→
「一度 食べたら忘れられない味」 だと言っていただいてます。
お願いします! 10丁! いや 5丁だけでも。
(遼平)お宅も しつこいな。 (耕平)親父。 おふくろが呼んでる。
(遼平)えっ?
(耕平)「池内豆腐店」→
もしかして 亜也さんの 親父さんじゃないですか?
えっ? ええ そうですけど。 (遼平)何だ 知り合いなのか?
ほら 前に話したことあんだろ。 ウチのクラスの 池内の親父さん。
ああ… あの 体が 不自由になったって子の?
親父。 (遼平)ああ… そうか。→
お宅も 大変なんだな。 (瑞生)いえ まあ…。
(遼平)そういうことなら しょうがないか。
えっ?
分かった。 あしたから 置いてみるか。
ありがとうございます。 (遼平)うん うん。 うん。
(さくら)こんばんは。 絹ごし ちょうだい!
あら…。 (亜也)あっ はーい。
亜也ちゃんが 店番してんの!? (亜也)あっ はい。 絹ごしですね?
ああ いい いい いい。 わたしが やるから。
亜也ちゃんは 座ってて。 (亜也)えっ でも…。
(さくら)いいのよ。 まったく 何 考えてんのかしらね。
亜也ちゃんを 一人にするなんて。 (亜湖)ただいま~。
あっ おかえり。 (さくら)ちょっと 亜湖ちゃん。
店番 代わってあげなさいよ。 (亜湖)えっ?
ああ 大丈夫だから。 (亜湖)あっ いい。 わたし やる。
(亜也)でも…。 (さくら)亜湖ちゃん。→
あと 豆乳 ちょうだい。 (亜湖)あっ はい。
(さくら)二つね。 (亜湖)はい。
(さくら)あと 厚揚げも もらっておこうかな。
(亜湖)はい。 (さくら)ちょっと 分かってんの?→
ねえ? これよ これ。
♪♪~
≪(ノック)
(田辺)珍しいな。 お前が 俺を呼び出すなんて。
(水野)すまない。 頼みがあるんだ。→
神戸医大の 岡崎教授を 紹介してくれないか?
お前 知ってるって言ったろ? (田辺)ああ。
岡崎教授は 若年性の症例を かなり診てるみたいなんだ。
どうしたんだ? 急に。
思ってる以上に 進行が早い。 (田辺)亜也ちゃんか?
嚥下障害が 出始めてるかもしれない。
そうか。 でも 今 焦ったところで→
すぐに どうこうなる 病気じゃないってことは→
お前が いちばん よく分かってるはずじゃないか。
とにかく 頼む。 力を貸してくれ。
(生徒)あっ バス 来た。 急ごう。 (バスのクラクション)
(ブレーキ音)
(息切れ)
すいませんでした。
(運転手)急がなくて いいからね。 (亜也)ありがとうございます。
(運転手)えーと それじゃあ 半額の 120円になります。
(亜也)すいません。
(女)あなた ここ 座んなさい。 (亜也)いいえ 大丈夫です。
遠慮しないで。 転んだら 大変だから。 ねっ。
はい。 いいのよ はい。 どうぞ。 (亜也)すいません。
♪♪~
(ホイッスル) (コーチ)集合!
(コーチ)今度の試合の メンバーを発表する。→
キーパーは 山口。 (山口)はい。
(コーチ)ディフェンダー モトハシ。 (モトハシ)はい。
(コーチ)オガ。 (オガ)はい。
(コーチ)セザキ。 (セザキ)はい。
(コーチ)ツカダ。 (ツカダ)はい。
(コーチ)フォワードは 三人。 (小田)一人は 中山。 お前だよな?
(コーチ)森山。 (森山)はい。
(コーチ)佐々木。 (佐々木)はい。
(コーチ)池内。 (一同)えっ!?
(少年)中山じゃねえのかよ!? (少年)池内かぁ。
(少年)あいつ 最近 うまくなったからな。
(コーチ)池内。 (弘樹)はい。
(コーチ)以上だ。 選ばれなかった者も→
次の試合に向けて 練習を頑張るように。
(一同)はい! (コーチ)よし。 練習 再開!
(石川)池内 やったじゃん。 (弘樹)おう!
(今野)すげえよ 池内。 (弘樹)まあな。
(石川)何で うまくなったんだよ?
姉ちゃんに教えてもらったからさ。 (小田)あっ 知ってる。→
すっげえ美人なんだよな。 (木村)えっ マジで!?
亜也姉は 美人だし 頭もいいし スポーツもできるし→
何でも知ってんだぜ。 (石川たち)すっげえ~!
(今野)俺 池内の姉ちゃんに 会いてえ!
(木村)あっ 俺も! 俺も! (小田)試合 応援に来るよな?
(弘樹)うん 多分。 (木村)おい ちょっと待てよ。→
はっきりしろよ。
(瑞生)よっ! (亜也たち)おめでとう!
(瑞生)おめでとう! (弘樹)亜也姉の お陰だよ。
見せて。 (弘樹)うん。
弘樹 練習 あんなに 頑張ってたもんね。
(弘樹)うん。 (瑞生)さすが 俺の子だ。
サッカーなんて 一度も やったことないくせに。
サッカーはないけど バドミントンならあるぜ。
何の関係があんのよ? (瑞生)ない。
何 それ。
ヒロ。 試合 絶対に 応援に行くから。
うん。 (理加)理加も行く!
よし。 それじゃあ 弁当 作って みんなで 応援に行くか?
(亜湖)またぁ? (瑞生)あっ お母さん。→
ビール 1本 お願い。 (潮香)え~ またぁ?
だってさ 弘樹の めったにない お祝いなんだからさ。
まっ しょうがないか。 (瑞生)なあ。
カッコいいよね これ。 (弘樹)あのさ 亜也姉。
(亜也)うん? (弘樹)試合の応援→
無理して来なくていいからね。 場所 遠いし。
(亜也)大丈夫だよ。 絶対に行くから。
うん。 (亜湖)はい。
(瑞生)さあ 応援 フゥー! アハハ…。
何 やってんの? (亜也)うん?
ヒロの ユニホームにね 名前 縫い付けてるの。
そんなの お母さんに やってもらえばいいじゃん。
こういう手作業も リハビリだったりするんだよね。
イタッ。 (亜湖)大丈夫?
平気 平気。 我ながら 下手くそだよね。
あっ そうだ。 あした 買い物 つきあってくんない?
いいけど。 (亜也)うん。 ありがとう。
(潮香)よかったわね 取引先 増えて。
(瑞生)ああ。
(潮香)お父さんの お豆腐 ホントに おいしいから。
きっと これから もっと 忙しくなるわよ。
この間 取り引き OKしてくれた スーパーのオーナーさんな→
亜也の クラスメートの 親御さんなんだよ。
そうなの? (瑞生)最初は 渋ってたんだけど→
亜也のこと知って 置いてくれるって。
じゃあ 亜也に感謝しなくちゃね。 (瑞生)おい。
お前 何とも思わないのか? (潮香)何が?
いや だから… だからさ。 あの… 純粋な気持ちで→
ウチの豆腐を置いてやろうって ことじゃないわけだろ。
同情だってこと?
もし そうだとしても 同情って そんなに悪いことかな?
えっ? (潮香)同情って→
人の悲しみや 苦しさを→
自分のことと同じように 思うことでしょ?
ああ。 (潮香)きっと 亜也 病気になって→
今 いろんな人の視線を 感じてると思うの。
偏見や 差別の視線に 負けないでほしい。
乗り越えてほしい。 でもね 中には→
本当の思いやりを持った視線も あると思うの。
それは ちゃんと 分かる子でいてほしい。→
フッ…。 難しいことかもしれないけどね。
お父さん?
大丈夫だよ。 俺と お前の子供だぞ。
きっと 乗り越えてくれるし 人の気持ちも分かる子だ。
俺って ちっちぇなぁ。
いや ホント お前と亜也に比べたら ホント ちっちぇよ。
俺も 頑張んなきゃな。 亜也に負けてらんねえしよ。
そういうこと。 (瑞生)ああ。
(店員)いらっしゃいませ。
(亜也)うーん どれにしよう。 迷っちゃうな。
あっちにも タオルあるけど?
ホントに? (亜湖)うん。
(男の子)ねえ 何で そんな 変な歩き方しているの?
(父親)ああ どうも すいません。 (亜也)いえ。
(父親)さあ 行くよ。 そんなこと 言うもんじゃないぞ。→
あの お姉ちゃんは 体が 不自由なんだからね。
(小田)あれ 池内の姉ちゃんだ。 (木村)えっ マジ?
(中山)何だよ あの歩き方。
(耕平)水質調査なんて 今年かぎりにしようぜ。
(慶太)ダメですよ。 これは 市役所と合同の→
歴史と伝統ある 偉大な調査なんですから。
(遥斗)おっ すげえ。 オオサンショウウオ。 (慶太)嘘。 どこ どこ?
(耕平)おっ ホント ホント。 (遥斗)ほら 見ろ 見ろ 見ろ。
(慶太)ちょっと待って。 (耕平・遥斗)ほら ほら…。
(慶太)ちょっと! ちょっと! (遥斗)早く!
(中山)池内!→
お前って 嘘つきだよな。 (弘樹)えっ?
何が スポーツの得意な 美人の姉ちゃんだよ。
(弘樹)えっ…。
アハハ。 似てる 似てる。 (小田)そっくり。
(木村)いいよ。 アハハ…。 似てる 似てる。 うめえ。
(小田)それ いいね。 (木村)そっくりだよ。 アハハ…。
(中山)ちゃんと歩けねえ 姉ちゃんが→
サッカー教えるなんて 無理じゃねえか!
(弘樹)ホントだよ! ホントに 教えてもらったんだよ!
(木村)信じらんねえよ そんなの。 (小田)嘘つき!
(木村)嘘つき! (小田)嘘つき!
(中山たち)♪♪「嘘つき 嘘つき 嘘つき 嘘つき」
(中山)ほら。 (弘樹)あっ 何すんだよ!?
(木村)ヘイヘイ ヘイヘイ…。 (弘樹)返せよ! 俺のボール。
(中山)ほら 行くぞ! ほーら! (木村)ほら 取ってみろよ!
(中山)早く 早く 早く! (木村)早く行けよ!
(弘樹)ふざけんなよ! (中山)そらーっ!
あっ…。
あっ! (中山)拾ってもらえよ!→
スポーツの得意な姉ちゃんにさ! 行こう。
(木村)跳んだなぁ。 メチャクチャ 跳んだじゃん。
♪♪~
(潮香)ボール 無くしちゃったの? (弘樹)うん。
どこで? よく 捜したの? (弘樹)うん。
もう一度 捜そう。 一緒に捜してあげるから。
(弘樹)いいよ。 (亜也)よくないよ。
いいって!
俺 もう 試合に 出れないかもしれないから。
(亜也)どうして? (弘樹)どうしても。
だから 亜也姉 試合に来なくていいから。
(亜也)ヒロ…。
弘樹?
≪(遥斗)こんばんは。
あっ はーい。
麻生君。 (潮香)あら こんばんは。
こんばんは。 (亜也)あっ それ。
多分 お前の弟のだと思うけど。
見つけてくれたんだ? ありがとう。
(遥斗)いや。 (潮香)弘樹!→
麻生君が ボール 見つけてくれたわよ!
≪(足音)
おう。
(遥斗)そうか。 もうすぐ 試合なのか?
(弘樹)うん。 (遥斗)頑張れよ。
(弘樹)うん。 (遥斗)それからさ。
大事にしろよ。 (弘樹)えっ?
ボールも 姉ちゃんも。
麻生君。
ありがとね。 気を付けて。 (遥斗)ああ。 じゃあな。
さよなら。
(潮香)あれっ。 ヤダ。→
弘樹 月謝 持ってくの 忘れてるわ。
ねえ 亜湖。 これ 弘樹に届けてくれる?
はーい。 (潮香)ありがと。
ヒロ。 ほら 忘れ物。 (弘樹)あっ ありがとう。
月謝 忘れないでよ もう。
あれ? こっちの姉ちゃんは ちゃんと歩けるんだ。
(石川)あっ 池内のお姉ちゃん ですよね?
(今野)僕たちにも サッカー教えてください。
(亜湖)えっ? (中山)この姉ちゃんじゃねえよ。
それに もう一人の姉ちゃん サッカー教えるなんて 無理だって。→
ちゃんと歩けねえんだぜ。 そうだよな? 池内。
だから 紹介なんて できねえんだよな?
(中山)お前さ 姉ちゃんに サッカー教えてもらうより→
歩き方 教えてやったほうが いいんじゃねえのか。
(中山)イテッ。 イッテー。
あんたなんか スポーツする資格はない!
何で 黙ってんの!?
亜也姉のこと あんなふうに言われて→
腹 立たないの? (弘樹)そりゃ…。
何で 言い返さないのよ! (弘樹)だって しょうがないじゃん!
「しょうがない」? 何が しょうがないのよ!
あんた 亜也姉のこと カッコ悪いとか 恥ずかしいとか思ってんの?
(弘樹)あっ 何すんだよ!? 亜湖姉 離せよ!
どいて 邪魔。
邪魔だと!? 何だ あの バカ娘。
あいつも最低だけど あんたは もっと最低だよ!
亜湖 どうしたの?
おい! 親に向かって 邪魔だとは何だ!?
何が恥ずかしいの!?
≪(亜湖)亜也姉の 何が恥ずかしいの!?
亜也姉は すごいじゃん。
(潮香)亜湖…。 (瑞生)おい 何か あったのか?
亜也姉 毎日 頑張って リハビリして。 あんなに明るくて。→
もし わたしが 亜也姉みたいな病気になったら→
あんなふうに 外に出る勇気はないよ。→
ジロジロ 見られたり 変なこと言われたら→
あんなふうに 笑ってられないよ。
わたし 初めて 亜也姉って すごいって→
ホント そう思った。
これ 亜也姉が 付けたんだよ。
亜也姉にとって この ネーム 縫い付けることが→
どんなに大変だったか あんた 分かる?
(亜湖)何時間もかけて 付けたんだよ。
寝る時間 削って 付けたんだよ。
ヒロ。 あんた ここまで できる?
亜也姉のために こんなに 一生懸命になれる!?
何で 亜也姉のこと 恥ずかしいなんて思うのよ!
(潮香)亜湖。 もう いいから。
そんなふうに思ってる あんたのほうが→
よっぽど 恥ずかしい! (潮香)もういい。 もういい。
(亜湖の泣き声)
弘樹。 亜湖の言ってること 分かるよな?
お前…。 今 お前のここ 痛てえよな?
ごめんなさい。
よし。 それでこそ 俺の子だ。
♪♪~
ただいま。 (潮香)おかえり。
(亜湖)おかえり。 (理加)おかえりなさい。
遅かったじゃないか。 心配したぞ。 (亜也)ああ ごめん。
じゃ 御飯にしようか。 (亜也)うん。
弘樹ー! (瑞生)さあ 御飯 御飯。→
あっ 潮香。 これ ゴマ塩 ないぞ。 (潮香)あら。 ごめん 忘れてたわ。
おい 早く。 ゴマ塩。 (亜也)あっ ヒロ。 ごめん。
わたし 試合の応援 行けなくなっちゃったの。
えっ…。
今度の日曜日ね 急な用事が入っちゃって。
ホントに ごめんね。
急な用事って 何?
ああ まりたちと一緒に 映画 見にいくって。
そんなの 断ればいいじゃん。 (亜也)断れないよ。
まりと早希には いろいろと 借りがあるからさ。
(亜也)ねえ ヒロ。 これ 今度の試合のときに使ってね。
(弘樹)えっ。 あっ ありがとう。 (亜也)あ~ おなか すいちゃった。
あっ わたし 手 洗ってくるわ。
♪♪~
(亜也)はい。 (遥斗)サンキュ。
(亜也)あしたも 手伝うから。
(遥斗)あしたって 弟の サッカーの試合だろ。
(亜也)うん。 でも わたし 行かないことにしたの。
何で?
(亜也)わたしはね 周りから どんな目で見られても 平気。
でも ヒロの気持ちまでは 考えてなかった。
ヒロ つらかったろうな。 優しい子だから。
最低な お姉ちゃんだよね。
なら 行けば。
お前の弟 まずいことしたなって 後悔してんじゃない?
ホントは 来てほしいって思ってても 言えないだろうし。
男ってのは 繊細だからさ。
フッ。 何 それ? (遥斗)えっ?
(亜也)その顔。 (遥斗)何?
(亜也)アハハ…。
耕平。 何 これ?→
うわっ 汚え。 うわっ。 ああ~ のびた。
はい。 水筒と おしぼり。 (弘樹)あっ ありがとう。
着替えの Tシャツや タオルも入れた? (弘樹)うん。
忘れ物ないわね? (弘樹)うん。
≪(弘樹)いってきまーす! ≪(潮香)いってらっしゃーい!→
あとで お弁当 持ってくからね!
ったく。 ヒロも お母さんも 声 でかすぎ。
亜也姉 起きて。 (亜也)うん。
(亜湖)映画 行くのが ホントなら 断ったほうがいいかも。
(亜也)ホントだよ。
そっか。
ヒロ…。
♪♪~
行こうよ 亜也。
お母さん。
こんなに 弘樹が 頼んでるじゃない。
いいのかな? わたしなんかが行ったら。
何 言ってんのよ。 ちゃんと読んでよ。→
弘樹 書いてるじゃない。 「絶対に来てください」って。
「お願いします」って。
♪♪~
(亜湖)いい お天気だねえ。 (亜也)うん。
ウチのバカ息子は どこ いんだぁ?→
あっ いた! いた! おーい 弘樹ー!
(理加)弘樹お兄ちゃん! (潮香)弘樹 しっかりね!
ヒロー! (弘樹)亜也姉。
頑張ってねー!
(弘樹)あれが 亜也姉だよ!→
すっげえ 美人だろ! うらやましいだろう!
亜湖の お陰だね。 (瑞生)うんっ。 さすが 俺の子だ。
うざっ。
(ホイッスル)
(瑞生)行け! 行け! (潮香)行け 行け 行け!
頑張れー! (亜湖)でもさぁ。
こういうとき 間違えないでほしいよね。
あっ? (亜湖)「ご招待」の「待」の字→
間違ってる。 (瑞生)「ご招侍」
「ご招待」の「待」が 「侍」になってるぞ。
(ため息) (理加)あ~あ。
亜也。 今夜から 弘樹の漢字の特訓 よろしくね。
了解。
(ホイッスル) (瑞生)あっ! あっ!
(観客)PKだ! PK! (瑞生)PK! PK! PK…。
ヒロ…。
((頭ん中で イメージして→
1本1本 丁寧に 大切に シュートするの))
(弘樹)やったー! (ホイッスル)
(瑞生)よーし やったー! よし やった! よっしゃー!
亜也。 やったぞ! (亜也)やったー! ヒロー!
(瑞生)ヒロ よくやった! うん。
アハハ。 さすが 俺の子だ。 アハハ…。
(亜也)「心ない視線に 傷つくこともあるけれど→
同じくらいに 優しい視線が あることも 分かった」
♪♪『Only Human』
♪♪~
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