All language subtitles for 1 Litre of Tears ep01 (1280x720 WMV9).jp

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Original subtitles

(歓声)

(水野)人間の脳には 約140億の神経細胞と→

その10倍もの 神経細胞を支持する 細胞があります。→

それらの神経細胞は 中枢神経と末梢神経に分けられ→

そのうち 中枢神経は→

大脳 間脳 小脳 脳幹 脊髄に 分かれています。→

その中で 体を自由にスムーズに動かす 働きをしているのが→

小脳 脳幹 脊髄です。

(水野)お母さん これがお嬢さんの 脳の画像ですが→

こちらの正常な脳の画像と 比べてみてください。

(水野)小脳が萎縮しているのが 分かると思います。→

お嬢さんの病気は 何らかの理由で 小脳が萎縮し→

そこに存在する さまざまな神経細胞が→

しだいに失われていくと いうものです。→

つまり 壊れていくと 理解してください。

(潮香)壊れる?

(水野)最初は ほとんど 自覚症状は ありませんが→

まず 歩行時に ふらつきが 見られるようになります。

(水野)転倒も多くなり→

自分と物の距離が うまく とれなくなったり…。

(水野)あるいは うまく 字が書けなくなったり…。

(亜也)「病気は どうして 私を選んだのだろう」

(水野)言葉を うまく 話せなくなります。

(亜也)「お母さん わたしは 何のために生きているの?」

(水野)症状は ゆっくりですが 確実に進行します。

(亜也)「将来を想像すると また別の涙が流れる」

(亜也)「お母さん わたし 結婚できる?」

♪♪~

(瑞生)よいしょ。 (亜也)おはよう。

(瑞生)おい 亜也?

(弘樹)おはよう。 (瑞生)おはよう。

(理加)おはよう。 (瑞生)ああ おはよう。

亜也。 お前 ゆうべ 遅かったんだろう?

(亜也)うん 3時ごろかな。

(瑞生)だったら ほとんど 寝てないじゃないか お前。

(亜也)何か 落ち着かなくって 寝れなかったの。

おい。 じゃ 今日は 店の手伝いは いいから なっ。

≪(潮香)ダメよ。

(瑞生)けどさ 今日は入試だぞ 入試。

(潮香)店の手伝い休めば 合格できんの?

(瑞生)あのなぁ お前のそういう 融通の利かないところが…。

(弘樹)ほら 手が止まってる! (瑞生)はい。

バカヤロー コノヤロー 親に向かって 偉そうなこと言うんじゃない!

(亜也)ヒロ ちょっと手伝って。 (弘樹)うん。

(瑞生)あっ だからさ 今日はいいから なっ。

うーん 英単語の一つでも覚えるか 少し寝るか どっちか…。

(亜也)ここまできたら もう ジタバタしないで 腹くくる。

そういうこと。

まったく もう。 あら 亜湖は?

ほら いつまで寝てんだよ?

はい 起きて。 はい お仕事 お仕事。

(亜湖)ああ うざい…。

はい 亜湖ちゃ~ん。 起きましょうね。

朝ですよ はい。 (亜湖)うざい。

起きろって言ってんだ。

こら! 体重責め! (亜湖)キャー!

(亜湖)まったく 毎朝毎朝 これじゃ 虐待だよ 虐待!

(瑞生)「働かざる者 食うべからず」 文句言わない!

(亜湖)文句じゃないわよ。 当然の主張。→

お小遣い上げてよ お小遣い。

(瑞生)理加ちゃん ホント いい子だね。 お金お金って 言わないもんね。

(亜湖)毎日 1時間も働いてんのに お小遣い たった3,000円だよ。

時給100円だよ 100円。 ありえない。

ぜいたく言わないの。 (亜湖)優等生。

(弘樹)俺は 小遣い 1,000円だから えーっと→

1か月で 30時間働くんだから えーっと…。

(亜湖)弘樹 あんた そんな計算もできないの?

俺 掛け算 苦手なんだよな。

(亜也・亜湖・瑞生)割り算。 (弘樹)えっ?

(瑞生)弘樹。 お前は 池内豆腐店の 跡取りなんだぞ。

そんな計算もできなくて 商売が できると思ってんのか お前?

亜也。 お豆腐一つ ちょうだい。

(亜也)はーい。

あーっ。 (亜湖)何やってんのよ?

(瑞生)ああ。 (亜也)ごめーん。

(弘樹)ああ もう もったいねえ。 (理加)落ちちゃった。

(瑞生)うっ…。

(潮香)あっ 今日はね そういう言葉 使わないの。 ねっ。

(瑞生)使わない。→

あっ。 あっ 落ちちゃったよ。

あっ 使っちゃったよ。

(亜湖・弘樹)いってきまーす。 (瑞生)おう! いってこい。

(亜也)ちょっと待って。 待ってってば。

(瑞生)おう 頑張ってこいよ。 (亜也)いってきます。

(潮香)亜也! ちょっと忘れ物! (亜也)えっ。

(潮香)受験票。 (亜也)あっ。

(潮香)まったく そそっかしいんだから。

(瑞生)ハハハ。 まったく 誰に似たんだか。

(亜也)じゃあ。 (瑞生)ああ しまった!

ちょっ… ちょっと 待て。 あの これ 持ってけ。

(亜也)ありがとう。

「商売繁盛」?

(瑞生・潮香)えっ?

さすが 親子ね。

気にするな。 御利益 一緒だから 持ってけ ほら。

いってきます。 (瑞生)おう いってこい。

(潮香)亜也 頑張ってね。 (瑞生)頑張れよ!

♪♪(テーマ ソング)

♪♪~

(まり)亜也のヤツ 何やってんのよ。

(教師)受験生は 急いでください。

(まり)亜也 ごめん。

♪♪~

(亜也)どうしよう 間に合わないよ。 あっ!

♪♪~

≪(チャイム)

♪♪~

(遥斗)ジ・エンドってことで。

≪(物音)

(亜也)痛ーい。

勘弁してよ。

(亜也)ごめんなさい。

(遥斗)ああ いいよ いいよ。

♪♪~

(教師)はい 始めてください。

♪♪~

乗れよ。 (亜也)えっ。

♪♪~

(遥斗)じゃ 失礼します。

(西野)よかったな。→

二人には ここで 受験してもらうことになったから。

(遥斗)えっ…。 (亜也)いいんですか?

(西野)ただし ほかの受験生との 公平を保つために→

1時間目の終了時間は 予定どおりとするけど いいね?

はい ありがとうございます。 (遥斗)いや 俺は あの…。

(西野)入試に遅れてまで 人を助けるなんて→

なかなか できるこっちゃないぞ。

あっ いや 別に…。

(西野)朝日奈三中 受験番号2114番 池内亜也さんだね?

はい。

(西野)うん。 笠浦中 受験番号1093番 麻生遥斗君だね。

(遥斗)はい。

(潮香)生まれた?→

おめでとうございます。 それじゃ ますます→

お孫さんのためにも 元気になんないとね。

(同僚)池内さん 楓クリニックから電話です。

かけ直します。

わたしね 低カロリーで おなかがいっぱいになる→

料理のレシピ作ったんで 後で お宅に お持ちしますね。

≪(橋本)ねえ 池内さん。

あっ じゃあ 後ほど。 (橋本)わたしね おとといから→

血圧が上がっちゃったのよ。 どうしたらいい?

(潮香)橋本さん。 ちょっと 待っていていただけますか?

(三沢)池内さん。 (潮香)はい。

三丁目の山田さんの 家庭訪問 お願いできる?

池内さんじゃないと 嫌だって言ってんの。

分かりました。 それじゃ 午後に。

(鈴木)池内さん。 (潮香)はい。

(鈴木)これ よかったら食べてよ。

今朝ね 畑で とってきたばかりなんだ。

すいません。 いつも ありがとうございます。

(まり)ねえ 亜也。 高校入ったらさ 携帯買ってもらいなよ。

(亜也)うん。

携帯 今どき持ってないなんて あんたぐらいだよ。

携帯持ってたらさ 今朝だって すぐ連絡できたのに。

あっ。 (まり)えっ?

(まり)亜也?

あの…。

今朝は ありがとうございました。 おかげさまで…。

お前のせいで 俺まで 受けちゃったじゃねえか。

えっ?

(耕平)おい 誰よ? (遥斗)知らね。

(耕平)遥斗。

男と自転車に 二人乗り?

じゃ 遅刻したの? (亜也)うん。

男ってのは どこのどいつなんだよ?

(亜湖)亜也姉なら 平気でしょ。

時間なくても スラスラ解けんじゃないの?

親にも言えないような男なのか?

でも 半分ぐらいしか 書けなかったんだよね。

(弘樹)お代わり。

(潮香)理加。 ニンジンも ちゃんと食べなさい。

(瑞生)お… おい! 俺の話 聞いてんのかよ?

(亜湖)汚いな もう。 ツバが飛んでんじゃんよ。

親に向かって 汚いって 何なん… 何なんだよ。

(亜湖)汚いものは 汚いの。

(潮香)でも その 自転車に乗せてくれた子に→

感謝しなくちゃね。 (亜也)うん。

はい? 感謝!? えっ? その考え方 俺 よく分かんない。

嫁入り前の娘が 男と自転車に 二人乗りしたんだぞ。

嫁入り前でも後でも 二人乗りは まずいんじゃないの?

いやいや… だから 俺が言いたいのはだな その…。

二人とも 受かってるといいわね。

落ちてたら どうしよう。

大丈夫だよ そんなこと。 あっ 落ちちゃった…。

いやいや… これ 滑っちゃって。 あっ 滑ったって言っちゃった。

(受験生)あったー! (受験生)あった。

すいません。 2114 2114…。

あった! あったー! やったー! (まり)わたしも あった!

うれしい! (まり)受かった 受かった! ねっ。

≪(祐二)池内。

河本先輩。

(祐二)二人とも 受かってよかったな。 おめでとう。

(亜也・まり)ありがとう ございます。

(祐二)中学のバスケ部の後輩。 こいつ バスケ部の武田。

(武田)よろしく。

(亜也・まり)よろしく お願いします。

池内。 高校でもやるだろ? バスケ。 (亜也)はい。

よかった。

(武田)でも ウチのバスケは 厳しいから 覚悟するように。

(亜也・まり)はい。

それじゃあな。 楽しみにしてるから。→

行こうぜ。 (武田)おう。

「よかった」 だってさ。

やめてよ もう。

中1からだっけ? 片思いしてんの。→

いいかげん コクったら?

無理無理。 絶対 無理。

じゃあ わたしが代わりに 亜也の気持ち 伝えてあげよっか?

ダメ! そんなの 絶対ダメ。

ああっ もう。 イラつくっつうか じれったいつうか。

そんなに怒んないでよ。

別に 怒ってないけどさ。

あっ そういえば 受験の日に→

亜也のこと助けてくれた人 受かったかな?

ああ…。

(クラッカーの音) (一同)おめでとう!

ありがとう。

よくやった。 さすが 俺の娘だ。

(亜湖)お父さん 東高じゃないじゃん。

どうしてお前は いつも ひと言 余計なんだろうね。

(潮香)さっ。 じゃ 食べようか。 (瑞生)いただきます。

(一同)いただきます。

(瑞生)うん どうした?

亜也姉ちゃん おめでとう。 (亜也)ありがとう。

(弘樹)亜也姉。 これ やるよ。 (瑞生)うん。

(亜也)ええっ いいの? ありがとう。

ありがとうなんて よく言えるね。

そんなの もらって うれしいはずないじゃん。

(亜也)うれしいよ。 だって ヒロの宝物じゃん。

さすが 優等生。 (潮香)また そういうことを言う。

(弘樹)亜湖姉は 何プレゼントするんだよ?

(亜湖)するわけないじゃん。 自分が欲しい服も 買えないのに。

(弘樹)あっ からし取って。 (潮香)はいはい はい。

(亜湖)大体さ みんなで 東高 東高って→

大騒ぎしちゃって バカみたい。

(瑞生)これは お父さんからの お祝いだ。 ジャーン!

(亜也)うん?

ありがとう お父さん。 (瑞生)これ お父さんの手作りだ。

(亜也)ホントに? (瑞生)ああ。

(弘樹)ウソ ウソ。 (潮香)ほら お父さん 昔→

時計屋さんで仕事してたでしょ。 そのときに覚えたんだって。

(瑞生)うん。 (亜也)へえ。

ああ それから 亜湖にも特別ボーナスだ。

えっ。

ジャーン!

何それ? (瑞生)かわいいだろう?→

お父さんな 昔 縫製工場で 仕事してたこともあるんだ。

(亜也)ホントに いろんなこと やってんだね。

(瑞生)ああ。 (亜湖)何やっても→

長続きしなかったってこと?

何を言ってるんだ。 お父さんはな 自分に合った仕事を→

見つけるために 妥協をしなかったんだよ。

(亜湖)ふーん ものは言いようだね。

(潮香)でも いろんな仕事をして→

やっと お店を継ごう お豆腐を作りたいって→

心の底から そう思えるように なったんだから→

それで よかったのよ。

だよな? おいおいおい ほら ちょっと 当ててみろよ。

(亜湖)何? (瑞生)ほらほらほら…。

(瑞生)わあ 似合ってるぅ! (亜湖)こんなダサいの→

着れると思ってんの? (瑞生)えっ ダサい?

(亜也)家で着ればいいじゃん。 (瑞生)家で?

あっ 寝るときとか。 (瑞生)寝るとき?

セーターの下に着るとか。 (瑞生)セーターの下?

そんなにダサいのか。

(亜也)あっ ねえ お母さん。 (潮香)うん?

(亜也)今日は 合格祝いなんだし お父さんに ビール飲ませてあげて。

(瑞生)えっ。 (亜也)お願い 1本だけ。

まっ しょうがないか。 (瑞生)ええっ いいの?

(亜也)いいの いいの。 わたし 取ってくるから。

ハハハ うれしいな ええ? よいしょ。

(亜也)はい お父さん。 (瑞生)おお ありがとう。

いやあ 久しぶりのビールに 亜也のお酌。 もう 最高だな。

はーい。 (瑞生)はい。

(亜也)ああっ! (瑞生)ああっ ちょっとちょっと。

(亜湖)何やってんの? (亜也)ああっ ごめん。

久しぶりの… 久しぶりのビールが。 おいおい ちょっと 何か ふく物。

(亜也)わたしって ホント そそっかしいね。 ごめん。

(瑞生)いやいや 大丈夫か? (亜也)えっ それ…。

ああっ! これで ふいちゃった。 (亜也)ああ…。

(瑞生)ああ 亜湖のブラウスが。

(瑞生)よし 亜也。 ほら 行くぞ。 笑え ほら。 よーし。→

ちょっと ポーズ変えてみようか。 うーん いいね いいね いいね。→

わあ はい 行くぞ。 はい よーし。→

今度 こっちバック こっちバック。 はいはい。 ほら お母さん。→

ちょっと 並んで 並んで。 (潮香)はーい はいはい。

(瑞生)行くよ。 あら? あれ お前 少し やせたんじゃないか?

ホントに? (瑞生)うん。

(潮香)変なダイエットでも したんじゃないでしょうね?

してないよ。 (瑞生)さっ 行くぞ。 はい。

なら いいけど。 今は 体つくる 大事なときなんだからね。

分かってるって。

(瑞生)はい もう1枚 はい。 よーし 今度は みんな並んで。→

ほら そこに そこに並んで。 (亜湖)わたしは いいよ。

(潮香)ダメだって ほら。 入って…。 (亜湖)ああ いいよ。

(瑞生)よーし。 ちょっと待って よし。→

さっ 行くぞ はいっ。→

ああっ ほら どけどけ… はい ほらほらほら。

笑え。

(シャッターの音) (瑞生)よし。

(弘樹・亜湖)いってきます。 (潮香)いってらっしゃい。

(亜也)いってきます。 (潮香)いってらっしゃい。

気をつけてな。 (亜也)うん。→

あっ。

フフフ だから 気をつけろって 言ったんだよ。

(西野)担任の西野だ。 担当教科は英語。→

女子バスケ部の顧問をやってる。→

これからの1年間 一致団結して…。

みんな 頭よさそうだね。

近づきにく…。 (亜也)シッ。

それじゃあ 出席をとるから。 「麻生遥斗」

麻生?

(西野)麻生遥斗?

(西野)恩田。 (耕平)はい。

(西野)お前 麻生と同じ中学だな。 何か聞いてないか?

(耕平)別に 何も。

(耕平)遅えよ 遥斗。

(西野)入学式まで 遅刻か?

(遥斗)すいません。 途中で 女子高生が 転んでケガしたんで→

ほっとけなくて 病院についていったんです。

お前も 毎回大変だな。 分かった 席に着け。

(まり)入試のときの人だよね? (亜也)うん。

(西野)イケダ リョウマ。 (イケダ)はい。

(西野)恩田耕平。 (耕平)はい。

(西野)オカダ アキヒロ。 (オカダ)はい。

(耕平)なっ 今の話 マジか?

嘘。 (耕平)だと思った。

変なヤツ。

(西野)えー 早速だが クラス委員を決めるから。→

立候補する者いるか?

(西野)じゃあ 推薦したい人はいるか?

じゃあ 1学期は 出席番号1番の 男女にやってもらおうか。

男子は麻生。 (遥斗)えっ マジっすか?

(西野)女子は池内。 この二人でいいか?

(拍手)

(西野)それじゃあ 二人とも 1学期のクラス委員 よろしくな。

はい。 (遥斗)めんどくせえ。

クラス委員 前に出て。

(西野)えー みんなも 分かっていると思うが→

6月に 合唱コンクールが行われる。→

これは 東高の伝統行事の 一つで→

新しく同じクラスになった者同士が 協力し合い→

一つにまとまることを目指して 行われる。

まずは 指揮者と曲目を決めるから クラス委員 協議を進行してくれ。

あの…。

えっと じゃあ まず 指揮者 決めたいと思います。

(美歩)クラス委員が やればいいと 思います。

じゃあ やって。 (亜也)えっ。

多数決 取ります。

えー 指揮者は…。 えっ 何だっけ 名前?

池内です。

池内さんに 反対の人?

…ってことだから。 (亜也)えっ ちょっと…。

じゃあ 次。 コンクールの曲について。

(圭子)それも クラス委員で 決めてもらって いいんじゃない?

えっ。

(潮香)クラス委員に選ばれたの?

(弘樹)すげえ! (瑞生)さすが 俺の子だ。

(亜湖)お父さん クラス委員になったことあんの?

いや 特にない。 (亜湖)何 それ?

でも 男子のクラス委員なんか 全然やる気ないの。

あっ あの子。 (瑞生)うん?

入試の日に 自転車に乗っけてくれた子。

あっ あの 二人乗り男か?

同じクラスになったの? あっ じゃ 今度連れてらっしゃいよ。

んっ!?

(瑞生)うーん まあ しょうがねえな。

豆腐の一丁でも 食わしてやるか なっ うん。

(亜湖)この間は あんなに怒ってたくせに?

だって しょうがねえだろ。

その 二人乗り男がいなきゃ 亜也だって→

東高に入れなかったかも しれないんだしよ。

でも その子 合唱コンクールの指揮者まで→

わたしに 押しつけるんだよ。

何 何 何? ホントか?

ウチの娘が 大観衆の中で タクトを振るのか?

(弘樹)俺 見に行く。 (理加)理加も。

(瑞生)俺も。

(理加)亜也姉ちゃん 下手くそ。

(亜也)ホントだね。 理加のほうが うーんと上手だね。

(瑞生)ハハハハ。

(瑞生)ふーん 合唱コンクールか。

(西野)新1年生 ようこそ。 僕は 顧問の西野です。

(香織)部長の本田香織です。 よろしく。

(新入部員たち)よろしく お願いします。

(香織)それじゃあ まず みんなの実力を見せてもらうから。

(新入部員たち)はい。

(香織)じゃあ 一人ずつ順番に。 (新入部員たち)はい。

(香織)それじゃあ まず 3年が やって見せるから。

(一同)ナイスショット。 (部員)お願いします。

ほらほら 亜也。

(まり)かっこいいよねぇ。 河本先輩。

(早希)あの… 同じクラスだよね?

(亜也)うん? (まり)うん…。

松村早希です。

(まり)あーっ。 あっ 眼鏡の。 (亜也)よろしくね。

わたし バスケットって 初めてなんだ。

(亜也・まり)へー。 ≪(香織)次。

はい。

(一同)ナイスショット。

(香織)次。

(耕平)何で 生物部なんだよ?→

やっぱ 女に モテるには サッカーか バンドっしょ?

(遥斗)別に 女にモテたくねえし。

(耕平)なあ。 サッカー部あたりにしない?

(遥斗)生物部。 (耕平)何でだよぉ。

部長が すげえ 美人なんだって。 (耕平)えっ マジ?

あっ 同じクラスだよな?

(慶太)はい 中原慶太です。

(耕平)でっ どこだよ。 例の部長は?

≪(吉川)入部希望者?

(耕平)はい。 (遥斗)はい。

(吉川)あっ 部長の吉川です。

(吉川)ようこそ 生物部へ。

(亜湖)何で 起こしてくれなかったのよ。

(亜也)起こしたよ 何度も。 (亜湖)嘘だよ。

(亜也)ホント。 でも 全然 起きないんだもん。

(潮香)ちょっと ちゃんと 食べていきなさいよ。

(亜湖)ああ もういい。

(潮香)ねえ。 少し 甘え過ぎなんじゃないの?→

お姉ちゃんが 中2んときにはね…。

(亜湖)どうせ わたしは お姉ちゃんと違って→

出来損ないの落ちこぼれですよ。

すぐ そういうこと言う。

何よ。 いつも いつも いい子ぶって。→

亜也姉なんか いなきゃよかったのよ。

(潮香)ちょっと 亜湖!

何なのよ もう。

♪♪(鼻歌)

(亜也)お父さん いってきます。

(瑞生)おう いってらっしゃい。 気をつけてな。

(亜也)うん。

はっ!

亜也。

おいっ 潮香!→

亜也! 亜也!→

どうした? 大丈夫か? 亜也! 大丈夫か?

潮香! おい しっかりしろ。 おい 大丈夫か?→

おいっ 救急車! (潮香)えっ?

わたし 病院 連れていくから。 (瑞生)ああっ じゃあ 俺が行く。

ちょっと タオル タオル。 (瑞生)あっ ああ はい。

これで傷口 押さえて。 立てる?

(瑞生)立てるか? 大丈夫か? さっ 大丈夫か 大丈夫か?

(潮香)ここ乗れる?

(潮香)ねえ あなた。 (瑞生)えっ?

(潮香)今日 給食センターから 注文 入ってるんでしょ?→

あなたが 病院 行ってたら 間に合わないわよ。

(瑞生)けどさ。

(潮香)理加のこと お願いね。 後で 電話 入れるから。

(瑞生)じゃあ 頼んだぞ。 気をつけてな。

♪♪~

大丈夫? 降りられる?

(奈緒子)あっ おはようございます。 珍しいわね。

(遥斗)あの これ持ってくるように 頼まれたんですけど。

(奈緒子)麻生教授。 息子さんが お見えですよ。

(芳文)ああ。

悪かったな。 学会で発表する論文の抄録→

今日が 締め切りなのに うっかりしてな。

学校 間に合うか?

(遥斗)はい。 じゃ。 (芳文)ああ。

遥斗。

助かったよ。 ありがとう。

♪♪~

麻生君?

(遥斗)何 その顔?

(亜也)うん 転んだの。

お前 よく転ぶな。

麻生君 どっか悪いの?

俺 もう 永くないんだってさ。

若いから 進行も早いらしくて。

そんな…。

嘘。

えっ? (遥斗)水虫。

やだぁ。 (遥斗)嘘。

えっ?

どうも。

知り合いなの?

元カノ。 (亜也)えっ 随分 年上なんだね。

嘘。 (亜也)えっ?

(近藤)おっ 聞いたよ。 東高 合格したんだって?→

おめでとう。

俺の 親父 ここの主任教授だったりして。

それも嘘なんでしょ。

あれ? バレた?

(谷口)骨に 異常はありませんし→

まっ 1週間もすれば 傷口も ふさがるでしょ。

はぁ。

あの 先生。 ちょっと 気になることがあるんです。

普通 人が 倒れるときっていうのは→

こう とっさに 手が出ますよね? (谷口)ええ。

でも 娘には 手には 擦り傷 一つなくて→

直接 顔を ぶつけてるんです。 (谷口)えっ?

おかしいですよね?

あっ それに 最近 よく 物を落とすし→

お箸で 食べ物を うまく つかめなかったりするんです。

♪♪~

(遥斗)じゃあな。

(亜也)合唱コンクールの曲 考えといてね。

(遥斗)決めてよ 何でもいいから。

何でもいいって 何かあるでしょ?

明るい曲がいいとか こんなテーマの曲がいいとか。

別に。 俺 何の欲もないし。 (亜也)えっ?

だから 何でもいいの。 文句も言わないし。

人間ってさ 欲張りだと思わない?

そうかな?

動物も 植物も 生まれたときから 自分の寿命を知ってんだよな。

人間だけだよ。 欲張って 余分に生きようとするのは。

やっぱ 変わってる。

(潮香)亜也。

あっ お母さん。

ねえ いい機会だからさ ちょっと 検査してもらおうよ。

検査?

潮香のヤツ 何で 電話してこないんだよ。

(水野)神経内科の水野です。

よろしく お願いします。

(水野)歩く際に ふらつきを 感じるようになったのは→

いつごろからですか?

1か月くらい前だったと 思いますけど→

多分 それは 睡眠不足のせいだと思います。

転倒するようになったのは?

えっ? あっ 高校入試の日に転びました。

でも わたし そそっかしいんで。

しゃべりづらいと いうことは ありませんか?

いえ。

♪♪~

もう少し速く。

♪♪~

[TEL](瑞生)もしもし?

わたし あのね…。

亜也は? 亜也の あごの傷はどうなんだ?

治るのか? 傷あとが残ったりしないのか?

うん。 大丈夫。 きれいに治るって。

[TEL](瑞生)ああ そうか。 ああ それは よかった よかった。

それでね。 亜也のことなんだけど…。

[TEL](瑞生)いやあ 俺さ 今日は 生きた心地がしなかったよ。

万が一にも 顔に傷が残ってさ 亜也が これから→

どんなに つらい思いを するかと思ったら もう。

それは 大丈夫。 でもね…。

[TEL](瑞生)そうか。 よかった。 うん よかった。

ありがとうな 潮香。

うん。 うん それじゃあ もう少ししたら帰る。

[TEL](瑞生)うん 気をつけてな。 それじゃ。

(潮香)失礼します。

検査の結果は 後日お伝えします。

はい。

あの…。 わたし どっか悪いんですか?

毎日 自分の体の調子で 気になることがあったら→

書き留めてほしいんですが。

えっ? はい。

難しく考えず 日記だと思って 書いてくれればいいですから。

日記?

(西野)えー 今日の1時間目 田中先生は お休みだから→

自習するように。→

あっ それから クラス委員。 合唱コンクールの曲は決まったか?

すみません。 まだです。

(西野)今週中には 決めるようにな。 以上だ。

(圭子)池内さんが 決めるんじゃなかったっけ?

(亜也)えっ でも…。 (美歩)何でもいいから。

(遥斗)んじゃ みんな 適当に 好きな曲書いて→

俺んとこ持ってきてよ。 そこから 適当に決めるから。

(ざわめき)

♪♪~

(潮香)はーい。 ワンちゃんは どっちですか?

ワンちゃん いい子 いい子。 あーっ そうね。

はーい よくできました。

じゃあ 次は 身長と体重をはかってもらいます。

(母親)はい。 あっ はーい。

(潮香)あちらへ どうぞ。 (母親)ありがとうございます。

(女)ねえ はい そうそうそう…。 ほら 先生の言うこと聞いて ねえ。

♪♪~

(三沢)池内さん 電話。

もしもし? お電話 代わりました。

(水野)常南大学病院 神経内科の水野です。

(水野)検査の結果が出ました。

はい。

[TEL](水野)すぐに 病院に来ていただけますか?

(水野)できれば ご両親そろってのほうが→

よろしいかと思います。

(潮香)あの それは→

電話で 話せるようなことでは ないっていうことですか?

とにかく お越しください。 お待ちしてます。

♪♪~

あの…。

あの 合唱コンクールの 曲のことなんですけど。

(まり)何か 候補あるの?

あっ そういうんじゃなくって。

えっと あの 1時間目 自習ってことだから→

みんなで 曲について 話し合うのも いいかなって。

あの みんなで参加する コンクールなんだし→

何ていうか えっと みんなで協力して…。

(水野)ご主人は?

わたし 一人で来ました。

大丈夫です。 わたし これでも 保健師ですし→

以前は 看護師をやってましたから。

何より 母親ですから。

みんなで 好きな曲 いろいろ出し合って…。

(圭子)もう うざっ。 (美歩)わたし 熱いの苦手。

(生徒)だいたい 無駄なんだよな。 合唱コンクールなんて。

(生徒)実力テストまで時間もないから 自習したいんだけど。

時間は いくらでも あるじゃないですか。

(水野)お嬢さんの病気は→

脊髄小脳変性症だと思われます。

脊髄小脳変性症?

もう一度 詳しい検査をしてみますが→

間違いないでしょう。

(亜也)わたしの父は お豆腐屋さんです。→

父は お祖父ちゃんが やっていた お豆腐屋さんを 継ぐのが嫌で→

違う仕事に就いたんです。→

最初は 市役所に勤めてたんですけど→

でも デスクワークが 向いてなかったみたいで。

それで 市役所を辞めて→

それから いろんな仕事に 就いたそうです。→

飽きっぽいのか 何をやっても 長続きしなくって。

(瑞生)ああ あっ すいません。 すいません すいません。

(亜也)でも 父は 手作りで 腕時計を作ってくれたり→

ちょっと ダサいけど ブラウス縫ってくれたり。

それに 結構 料理も上手だし…。 (耕平)何の話だよ?

(慶太)あの 訳 分かんないんですけど。

(亜也)えっと…。

わたしが 言いたいのは→

父は そうやって 遠回りをしたけど→

でも 何一つ 無駄なことなんてなくって→

遠回りをしたからこそ→

豆腐屋さんを継ごうって 思ったんです。

だから 寄り道をしたり→

遠回りしたって いいんじゃないかなって。

♪♪~

(水野)症状は ゆっくりですが 確実に進行します。

ただし 体を動かす神経が 破壊されても→

知能には 何ら 問題はありません。→

体を動かしたいのに 動かない。→

しゃべりたいのに しゃべれない。→

そういう自分を しっかりと 認識できてしまうんです。

(水野)非常に残酷な病気です。

治りますよね?

(亜也)焦らずに→

いろんなことに挑戦したり 夢中になったりして。

(美歩)だから コンクールの曲は クラス委員が…。

♪♪~

治るんですよね?

わたしの知るかぎり 完治した例は 一例もありません。

みんなで 無駄なことするのも 悪くないんじゃないかな。

だって わたしたちには→

まだまだ たくさん 時間があるんだから。

(亜也)「花ならつぼみの私の人生」

♪♪『Only Human』

♪♪~

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