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Original subtitles

じろべえじゅうざ(次郎兵衛)重三 重三 重三!(りつ)重三!

これ!

つたや じゅうざぶろう(蔦屋重三郎)「菊寿草」?

なんぽ(りつ)大田南畝が書いたんだよ!

ねぼけああ 「寝惚先生」か!

ねぼけああ 「寝惚先生」か!

うたまろあっ?(喜多川歌麿)極上上吉➡

うたまろあっ?(喜多川歌麿)極上上吉➡

みるがとくいっすいのゆめ「見徳一炊夢」蔦や座!

おお〜!

っしゃ〜!やったな 重三!

っしゃ〜!やったな 重三!

とおりちょうぐみい(りつ)「通町組は云う『なんだ 蔦屋を巻頭とは』」。

とおりちょうぐみい(りつ)「通町組は云う『なんだ 蔦屋を巻頭とは』」。

ヘヘヘヘ!(次郎兵衛)「ひいきは返す➡

『くそをくらへ。➡

細見は目に入らぬかぁ!』」。

細見は目に入らぬかぁ!』」。

ほうせいどう きさんじ(朋誠堂喜三二)ハハハハハハハ!まぁ 随分と褒めてくれてるねぇ。

こいかわ はるまちホホホホホホホ!(恋川春町)次は いよいよ➡

こいかわ はるまちホホホホホホホ!(恋川春町)次は いよいよ➡

耕書堂の天下… というようにも読めるな。

いやぁ うちの天下って…。

いやぁ うちの天下って…。

まさかぁ!

(喜三二)まさか?まさかでさ。

(喜三二)まさか?まさかでさ。

(喜三二)いやいやいや。いやいやいや。

(奥村屋源六)まったくよぉ ええ?はんもとほかに板元がいねえみてえに➡

(奥村屋源六)まったくよぉ ええ?はんもとほかに板元がいねえみてえに➡

蔦屋が巻頭とはねぇ!

蔦屋が巻頭とはねぇ!

(村田屋治郎兵衛)たかが青本の話じゃねえか。

別に 屋台骨に関わるような商いじゃなし。

別に 屋台骨に関わるような商いじゃなし。

(松村屋弥兵衛)どうせね そんなのは➡

まぐれ当たりですよ。ちげハハハハハ! 違えねえ。

まぐれ当たりですよ。ちげハハハハハ! 違えねえ。

きえもん(鶴屋喜右衛門)だといいんですが。

きえもん(鶴屋喜右衛門)だといいんですが。

(西村屋与八)気にし過ぎだよ!➡

この上は 私が錦絵で 一矢報いてやるからさ。

この上は 私が錦絵で 一矢報いてやるからさ。

よっ! 西村屋!(笑い声)

(鶴屋)ありがとうございます。

(鶴屋)ありがとうございます。

でも 西村屋さん 錦絵もいいですが細見を大事にしてください。

でも 西村屋さん 錦絵もいいですが細見を大事にしてください。

ん? 細見?

市中も 細見を出しているということが今は 何よりも大事だと思うんですよ。

市中も 細見を出しているということが今は 何よりも大事だと思うんですよ。

おい 読んだか? これ。

おい 読んだか? これ。

読まいでか。みるがとく近頃 「見徳」はねえのかって客ばかりよ。

読まいでか。みるがとく近頃 「見徳」はねえのかって客ばかりよ。

(岩戸屋源八)ありえねえよなぁ。

本屋の棚に今 一番 評判の本がねえなんてさ。

本屋の棚に今 一番 評判の本がねえなんてさ。

まったく…。

まったく…。

ひとつばし はるさだ(一橋治済)次の将軍には 当家の豊千代を…。

ひとつばし はるさだ(一橋治済)次の将軍には 当家の豊千代を…。

おきつぐ(田沼意次)上様のご意向にございます。

おきつぐ(田沼意次)上様のご意向にございます。

(治済)ご実子をもうけるべくお励みであると聞いたが。

(意次)熟慮の末 将軍には 一橋豊千代様みだいどころ御台所には 田安の種姫様。➡

(意次)熟慮の末 将軍には 一橋豊千代様みだいどころ御台所には 田安の種姫様。➡

(意次)熟慮の末 将軍には 一橋豊千代様みだいどころ御台所には 田安の種姫様。➡

次の代は この縁組みで徳川を支えていただくのが最善かと➡

次の代は この縁組みで徳川を支えていただくのが最善かと➡

お考えに至ったのでございます。

とのも(治済)主殿。

とのも(治済)主殿。

今日は 何やら 少し硬いではないか。

今日は 何やら 少し硬いではないか。

ハハ…本日は お役目で参っておりますので。

(治済)そうか。➡

(治済)そうか。➡

まさかの折に後継を出すのは一橋の役目。

まさかの折に後継を出すのは一橋の役目。

謹んで お引き受けしたい。

謹んで お引き受けしたい。

…が 豊千代には既に縁組みをした摩の茂姫がおるのじゃが➡

…が 豊千代には既に縁組みをした摩の茂姫がおるのじゃが➡

そこは いかように。

では ここは ひとつその縁組みは なしとし➡

では ここは ひとつその縁組みは なしとし➡

「御台所」ではなく茂姫様には「側室」として➡

「御台所」ではなく茂姫様には「側室」として➡

奥にお入りいただくという形ではいかがでございましょう?

奥にお入りいただくという形ではいかがでございましょう?

では 島津には そう伝えておく。

なにとぞ何卒 よろしくお願い申し上げます。

なにとぞ何卒 よろしくお願い申し上げます。

つたじゅうさて そのころ 蔦重は➡

「菊寿草」の作者で 幕臣の大田南畝先生を訪ねたのですが…。

「菊寿草」の作者で 幕臣の大田南畝先生を訪ねたのですが…。

「菊寿草」の作者で 幕臣の大田南畝先生を訪ねたのですが…。

こりゃ 書き物で しっかり実入りが欲しい類いのお方って考えてよいのですかね。

こりゃ 書き物で しっかり実入りが欲しい類いのお方って考えてよいのですかね。

すわらや いちべえ(須原屋市兵衛)どうだろう まぁ。

まぁ 喜三二先生のようなご身分でないことは間違いねえ。

まぁ 喜三二先生のようなご身分でないことは間違いねえ。

うん…。

こたび南畝先生 此度は お引き立てのほどありがとうございます。

こたび南畝先生 此度は お引き立てのほどありがとうございます。

よしわら吉原の耕書堂蔦屋重三郎と申します。

よしわら吉原の耕書堂蔦屋重三郎と申します。

あの…。

(泣き声)

(泣き声)

あ。(泣き声)

ハハハハハハハ!初めまして。

ハハハハハハハ!初めまして。

おう。 びっくりしたか 定吉。

定吉〜。

定吉〜。

お母上様と御新造様は お出かけで?

お母上様と御新造様は お出かけで?

うむ。

それにつけても この折に お訪ねたぁ➡

それにつけても この折に お訪ねたぁ➡

はぁ めでてえこって。

はぁ めでてえこって。

何がめでてえんですか?

おかげで この煎餅は俺の独り占めだ!

おかげで この煎餅は俺の独り占めだ!

なるほど。

う〜ん。

う〜ん。

世に吉原があるたぁまぁ めでてえねぇ。

世に吉原があるたぁまぁ めでてえねぇ。

畳が焼けておりますが。

畳が焼けておりますが。

ひ十年欠かさず陽は昇り十年欠かさず陽は暮れた。

ひ十年欠かさず陽は昇り十年欠かさず陽は暮れた。

めでてえこったの太平楽。

めでてえこったの太平楽。

障子が破れておりますが。

穴の向こうにゃ 富士が見える。

あなあなあなあな穴めでたし。

あなあなあなあな穴めでたし。

ハハハハハ!

何でもかんでも めでてえんすか?

何でもかんでも めでてえんすか?

そうよ。 了見しとつで何でも めでたくなるものよ。

そうよ。 了見しとつで何でも めでたくなるものよ。

南畝先生。うちで お書きになりませんか?

何でもかんでも「めでてえ」って ことほぐお江戸案内ってなぁ どうです?

何でもかんでも「めでてえ」って ことほぐお江戸案内ってなぁ どうです?

ああ いいねぇ!

ああ いいねぇ!

何か あります?何でもいいっすよ やりてえもんなら。

何か あります?何でもいいっすよ やりてえもんなら。

(南畝)今なら 狂歌。 いや…。

(南畝)今なら 狂歌。 いや…。

狂歌って…➡

あの さっきの「くれ竹の」ってやつ?おうよ。

あの さっきの「くれ竹の」ってやつ?おうよ。

近頃 やる人が増えたようですな。

その会も増えて。

その会も増えて。

あ そうだ。

一度 のぞきに来るか? 狂歌の会。

一度 のぞきに来るか? 狂歌の会。

ぜひ!(南畝)うん。

ん。俺もですか?うん。

ん。俺もですか?うん。

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

♬〜

(りつ)狂歌の本ってありゃ そもそも読み捨てだよ。

(りつ)狂歌の本ってありゃ そもそも読み捨てだよ。

読み捨て… その場限りってことですか?

読み捨て… その場限りってことですか?

その場のノリさ。

ご大層に 本にするようなもんじゃないと思うけどねぇ。

(歌麿)ありがとうございました。そうかぁ…。

(歌麿)ありがとうございました。そうかぁ…。

(歌麿)喜三二先生の「見徳」す100部 摺り増ししとく?

(歌麿)喜三二先生の「見徳」す100部 摺り増ししとく?

そんな売れてんのか!うん。

すげえじゃねえか!

すげえじゃねえか!

(岩戸屋)おう 蔦重。 ご無沙汰山だな。

岩戸屋さん…?

岩戸屋さん…?

(岩戸屋)お。 覚えてる。もちろんでさ!

その節は細見を たくさん仕入れていただき➡

その節は細見を たくさん仕入れていただき➡

ありがとうございました。

え〜と… 今日は?

え〜と… 今日は?

「見徳」をな。

頼まれてる分もあっから50部ほど頼むよ。

頼まれてる分もあっから50部ほど頼むよ。

えっ!(歌麿)そんなに?

…いいんですか?うちの本を仕入れて お仲間内は。

…いいんですか?うちの本を仕入れて お仲間内は。

大事ねえと思うんだよなぁ。

大事ねえと思うんだよなぁ。

「見徳」は言い訳が立つから。

言い訳が立つ?

難癖つけられたところで➡

難癖つけられたところで➡

「今年一番の評判の本を置いてねえってなぁ➡

本屋として まずいでしょう」って言い訳ができんだろ。

本屋として まずいでしょう」って言い訳ができんだろ。

ああ… 言い訳さえ立てば。

ああ… 言い訳さえ立てば。

ざしきもち(小泉忠五郎)きくまちが 座敷持に。

ざしきもち(小泉忠五郎)きくまちが 座敷持に。

かむろその禿がな…。

(西村屋)よう 若旦那はお見えかい?

(西村屋)よう 若旦那はお見えかい?

おう。(西村屋)それじゃ 行こうか。

あらため(忠五郎)いや まだ あの 改の途中で…。

あらため(忠五郎)いや まだ あの 改の途中で…。

(西村屋)そんなの 後でいいから。

また随分と華やかになったんだねぇ。

また随分と華やかになったんだねぇ。

こりゅうさい絵師を 湖龍斎から今 乗りに乗ってる清長にかえまして。

こりゅうさい絵師を 湖龍斎から今 乗りに乗ってる清長にかえまして。

はぁ これ 清長かい!

(西村屋)旦那様 どうでしょう 来年辺り一作。

(西村屋)旦那様 どうでしょう 来年辺り一作。

主さん。

わっち 載りとうおす。

ホホホホホホ…。

ホホホホホホ…。

こりゃ やらねえわけにはいかないねぇ。

こりゃ やらねえわけにはいかないねぇ。

ありがとうございます!

(りつ)分かった。 細見の方は 私に任せな。

(りつ)分かった。 細見の方は 私に任せな。

歌麿。

歌麿。

歌麿?

へえ!

お前 清長そっくり いけるか?

ただ写すんじゃなくて➡

ただ写すんじゃなくて➡

清長が描いたとしか思えねえような別の絵を仕立ててほしいんだよ。

やれってんなら やってみるけどそんなことして どうすんの?

やれってんなら やってみるけどそんなことして どうすんの?

本屋が うちの本を仕入れる言い訳が立つようにしてやんだよ。

本屋が うちの本を仕入れる言い訳が立つようにしてやんだよ。

(意次)申し訳が立たぬと➡

島津が 不服を申し立ててきたのでございますか?

島津が 不服を申し立ててきたのでございますか?

いえはる(徳川家治)摩の茂姫は あくまで御台所でなければ 申し訳が立たぬと。

いえはる(徳川家治)摩の茂姫は あくまで御台所でなければ 申し訳が立たぬと。

(意次)一体 どなたに対して申し訳がないと…。

(意次)一体 どなたに対して申し訳がないと…。

(家治)この縁組みは 浄岸院様の遺言だそうだ。

(家治)この縁組みは 浄岸院様の遺言だそうだ。

…ハッ。 浄岸院様を使ってきましたか。

…ハッ。 浄岸院様を使ってきましたか。

浄岸院様 それは かつて島津に嫁がれた 吉宗公の御養女で➡

浄岸院様 それは かつて島津に嫁がれた 吉宗公の御養女で➡

「吉宗公最愛のお方」と言われた女性でございました。

「吉宗公最愛のお方」と言われた女性でございました。

(治済)悪いのう 主殿。➡

(治済)悪いのう 主殿。➡

私の言葉では島津殿が納得してくれなくてのう。

私の言葉では島津殿が納得してくれなくてのう。

(意次)何を おっしゃいまする。➡

ご養子選びは私のお役目にございますから。

ご養子選びは私のお役目にございますから。

しげひで(島津重豪)久しいのう 田沼殿。➡

まずは こちらを。

まずは こちらを。

(意次)これは…➡

(意次)これは…➡

ぶどうしゅ葡萄酒にございますか。

カピタンに頼みましてな。

カピタンに頼みましてな。

(オランダ語)

(オランダ語)

…だそうで。

らんごあ… なんと 島津様は 蘭語もご習得で?

らんごあ… なんと 島津様は 蘭語もご習得で?

なに 聞きかじりよ。

なに 聞きかじりよ。

らんぺき私は 蘭癖大名ゆえな。

らんぺき私は 蘭癖大名ゆえな。

(重豪)また くるくるなさらず!➡

(重豪)また くるくるなさらず!➡

こう くるくるするのが「通」だとお教えしたではありませぬか。

こう くるくるするのが「通」だとお教えしたではありませぬか。

(治済)まこと よう知っておるのう そなたは。➡

あ… 何であったか 確か蘭学を学べる場まで作ったのであったか。

あ… 何であったか 確か蘭学を学べる場まで作ったのであったか。

あ… 何であったか 確か蘭学を学べる場まで作ったのであったか。

(重豪)蘭癖にも程があると家中からは責められておりますがな。➡

(重豪)蘭癖にも程があると家中からは責められておりますがな。➡

これより先は 西洋の知を学び➡

いたずら徒に銀を吸い上げられるだけの国より脱するが肝要!

いたずら徒に銀を吸い上げられるだけの国より脱するが肝要!

…と それがしは考えておりますものでな。

…と それがしは考えておりますものでな。

先のことは さておき昔を振り返りますと➡

先のことは さておき昔を振り返りますと➡

みだい御台様は宮家もしくは五摂家の姫というのが➡

みだい御台様は宮家もしくは五摂家の姫というのが➡

習わしでございました。

しかし そこは 種姫様も同じであろう。

しかし そこは 種姫様も同じであろう。

(意次)このえ種姫様の母君 宝蓮院様は 近衛の出。

(意次)このえ種姫様の母君 宝蓮院様は 近衛の出。

五摂家の出とも いえなくはないと上様のお考えにございます。

五摂家の出とも いえなくはないと上様のお考えにございます。

どうか お察しいただきたく。

はあ… 分からんのう。

はあ… 分からんのう。

田沼殿にとり➡

種姫様を 御台様とされることのどこに うまみがあるのだ?

種姫様を 御台様とされることのどこに うまみがあるのだ?

しらかわ種姫様の後ろにおるのは 白河様。

しらかわ種姫様の後ろにおるのは 白河様。

田沼殿が目指す 世の形の邪魔になるとしか思えぬが。

田沼殿が目指す 世の形の邪魔になるとしか思えぬが。

田沼殿が目指す 世の形の邪魔になるとしか思えぬが。

そこはございますが➡

かな上様の望みひとつ叶えずして目指す世もございますまい。

かな上様の望みひとつ叶えずして目指す世もございますまい。

(治済)あれは 相当 心揺れておったのう。

(治済)あれは 相当 心揺れておったのう。

(重豪)何度も申し上げますが私は 側室でも構わぬのですぞ。

(重豪)何度も申し上げますが私は 側室でも構わぬのですぞ。

(治済)まぁ そう言うな。

しかし 何故まねかような無理筋を通すような真似を…。

しかし 何故まねかような無理筋を通すような真似を…。

そこまで田安家を除いておしまいになりたく。

そこまで田安家を除いておしまいになりたく。

(治済)楽しみじゃのう。

(宝蓮院)この件田沼が裏で糸を引いておるのですか?

(宝蓮院)この件田沼が裏で糸を引いておるのですか?

うわさ(知保の方)そういう噂もあるそうじゃ。➡

のう。

のう。

(大崎)はい。➡

田沼様が 一橋様を抱き込み➡

島津より申し立てを起こさせたのではないかと。

島津より申し立てを起こさせたのではないかと。

(宝蓮院)また あやつの田安外しということか!

(宝蓮院)また あやつの田安外しということか!

たかおか(高岳)宝蓮院様より➡

上様にお渡し願いたいとたまわった文にございますが➡

上様にお渡し願いたいとたまわった文にございますが➡

実のところ 白河様が書かれたものかと。

実のところ 白河様が書かれたものかと。

自らが 白河へ出された件は無論➡

うこんのしょうげん西の丸様 右近将監の死➡

うこんのしょうげん西の丸様 右近将監の死➡

豊千代様ご養子の件に至るまで➡

とのものかみ全て 主殿頭のはかりごと。➡

とのものかみ全て 主殿頭のはかりごと。➡

此度の申し立ても 主殿頭が島津を唆したものであると。

此度の申し立ても 主殿頭が島津を唆したものであると。

正直なところ大奥としては どちらがよい?

正直なところ大奥としては どちらがよい?

種姫様か 島津の茂姫か御台様として迎えるには。

種姫様か 島津の茂姫か御台様として迎えるには。

大奥としてでございますか。

♬〜(三味線)

♬〜(三味線)

(尾張屋彦次郎)ひながたにゅうぎんこれを 「雛形若菜」の半分の入銀で?

(尾張屋彦次郎)ひながたにゅうぎんこれを 「雛形若菜」の半分の入銀で?

へえ。(尾張屋)おんなじ清長で半値っていうのは➡

一体 どういうカラクリで…。

一体 どういうカラクリで…。

実は…。

こいつが描いてんでさ。

(尾張屋)え! そうなの?

(尾張屋)え! そうなの?

歌麿ってんですけど➡

どんな画風でも思うがままでかつ 名もねえんで➡

どんな画風でも思うがままでかつ 名もねえんで➡

お安くできる話でございます。

(尾張屋)はあ すごいねぇ。どっからどう見ても 清長だ。

(尾張屋)はあ すごいねぇ。どっからどう見ても 清長だ。

でしょう!

いってえこりゃ 一体どこの誰だって評判も見込めると思うんでさね。

いってえこりゃ 一体どこの誰だって評判も見込めると思うんでさね。

「第二の『雛形若菜』 第二の清長」➡

「第二の『雛形若菜』 第二の清長」➡

その名も➡

「雛形若『葉』」!

「雛形若『葉』」!

でも お前さんの作るものは吉原以外には流れねえって話だが…。

でも お前さんの作るものは吉原以外には流れねえって話だが…。

その辺りも 恐らく年明けまでには なんとかできますかと。

その辺りも 恐らく年明けまでには なんとかできますかと。

ええ。

(尾張屋)よし 今度は任した!

(尾張屋)よし 今度は任した!

(りつ 重三郎)ありがとうございます。

おやじ親父が さすがにそれほどの入銀をするものなのかと。

おやじ親父が さすがにそれほどの入銀をするものなのかと。

鳥居清長にございますよ。

とにかく うちは引かせてもらう。

とにかく うちは引かせてもらう。

すまぬ 親父がな。

すまぬ 親父がな。

(忠五郎)また 取りやめですか。(西村屋)うん…。

(忠五郎)また 取りやめですか。(西村屋)うん…。

(西村屋)これで もう5件だよ。

(西村屋)これで もう5件だよ。

(忠五郎)清長とはいえ 入銀が高すぎたとか…。

(忠五郎)清長とはいえ 入銀が高すぎたとか…。

(忠七)旦那様!おや どうしたんだい?

(忠七)旦那様!おや どうしたんだい?

(忠七)これ 呉服屋の手代から手に入れたんですが…。

(西村屋)「雛形若葉」って…➡

(西村屋)「雛形若葉」って…➡

何だい こりゃ。

尾張屋…。

あと 何件 潰せるかねぇ。そうだなぁ。

あと 何件 潰せるかねぇ。そうだなぁ。

(西村屋)おい!

おっ 西村屋さん。

(西村屋)随分汚い真似してくれるじゃねえか。 ええ?

(西村屋)随分汚い真似してくれるじゃねえか。 ええ?

おお…。

ほんと ありがとうございます。

(西村屋)はあ?

(西村屋)はあ?

きたね汚えやり方もありだって教えてくれたのは西村屋さんですから。

きたね汚えやり方もありだって教えてくれたのは西村屋さんですから。

「雛形若菜」が滑り出したのは西村屋の後ろ盾があったからじゃねえか。

「雛形若菜」が滑り出したのは西村屋の後ろ盾があったからじゃねえか。

私がいなきゃ 途中で潰れてたじゃないか。

おっしゃるとおりで。

おっしゃるとおりで。

なんで 此度は名をおかりせず➡

己の力で作ろうと。

ハハハハ…。ヘヘヘヘ!

ハハハハ…。ヘヘヘヘ!

随分 偉くなったもんだ。

随分 偉くなったもんだ。

けどね 錦絵商いってなぁお前が思うほど 甘くないからね。

けどね 錦絵商いってなぁお前が思うほど 甘くないからね。

へえ。

ハハハッ!

錦絵にばかり 気がいってるねぇ。なあ。

そろそろ気付くかねぇ。

そろそろ気付くかねぇ。

あちらの方も。

(戸をたたく音)

(西村屋)どうしたんだい?

ハハ…。➡

此度 やたら細見の直しが多いもんで奇妙に思い 確かめてみたところ…➡

此度 やたら細見の直しが多いもんで奇妙に思い 確かめてみたところ…➡

此度 やたら細見の直しが多いもんで奇妙に思い 確かめてみたところ…➡

こちらの時の女郎の名を答えられておりました!

こちらの時の女郎の名を答えられておりました!

もう いない女郎ばかりです。

♬〜

♬〜

♬〜

西村屋さん。

(西村屋)ああ…。

(西村屋)ああ…。

七月の細見を出さないと聞いたんですが。

七月の細見を出さないと聞いたんですが。

「雛形若菜」が潰されちまったもんでね。

うちとしちゃ こっちが本丸で➡

うちとしちゃ こっちが本丸で➡

細見は ついでに売り込んでくつもりだったからさ。

細見は ついでに売り込んでくつもりだったからさ。

じゃ うちで やります。

改は 終わってるんですよね。

ハハ…。

ハハ…。

それも 半分くらい やり直さねえと使えねえことが分かってねぇ。

それも 半分くらい やり直さねえと使えねえことが分かってねぇ。

じゃあ まぁ 七月は休むかって。

じゃあ まぁ 七月は休むかって。

細見は大事にしてくださいとお願いしたじゃないですか。

細見は大事にしてくださいとお願いしたじゃないですか。

ハハハハハ!

ハハハハハ!

(りつ)おや 春町の新作 出たんだねぇ。

(りつ)おや 春町の新作 出たんだねぇ。

へえ。

重三。へえ。

重三。へえ。

(りつ)西村屋の「雛形若菜」申し込みが随分と減ったみたいで➡

次ので終わるんじゃないかって噂だよ。

次ので終わるんじゃないかって噂だよ。

お〜 そうですか!

細見の方は どうなんだい?西村屋の。

探りを入れてみたとこほり彫の注文は入ってねえみてえでした。

探りを入れてみたとこほり彫の注文は入ってねえみてえでした。

じゃあ そろそろかねぇ。

じゃあ そろそろかねぇ。

へえ。

へえ。

頼みますよ 岩戸屋さん。

頼みますよ 岩戸屋さん。

(岩戸屋)じゃあ 俺らはどこから細見入れろっていうんですか。

(岩戸屋)じゃあ 俺らはどこから細見入れろっていうんですか。

(西村屋)うるさいね!➡

この七月だけ辛抱すりゃいいだけの話だろ!

この七月だけ辛抱すりゃいいだけの話だろ!

(岩戸屋)いいかげん うんざりなんですよ!➡

(岩戸屋)いいかげん うんざりなんですよ!➡

おたくらの日本橋の言うことを聞いてきたのは➡

おたくらの日本橋の言うことを聞いてきたのは➡

蔦屋なんか いずれ 潰れる 潰すって言ってたからだ!➡

蔦屋なんか いずれ 潰れる 潰すって言ってたからだ!➡

けど 蔦屋の勢いは増すばかり。

けど 蔦屋の勢いは増すばかり。

もう そろそろ 蔦重との取り引きを認めてくれませんかね。➡

もう そろそろ 蔦重との取り引きを認めてくれませんかね。➡

でなきゃあ…。

でなきゃあ…。

認めます。

認めます。

えっ!?認めるって…。

(鶴屋)店の売り上げに関わるといわれりゃ認めぬわけにはいかぬでしょう。

(鶴屋)店の売り上げに関わるといわれりゃ認めぬわけにはいかぬでしょう。

こいつらうそ蔦屋の本 入れてえから 嘘 言ってんだ。

こいつらうそ蔦屋の本 入れてえから 嘘 言ってんだ。

嘘じゃないと思います。

いや 俺は…!

(奥村屋)鶴屋さんが それでってんなら…。

(奥村屋)鶴屋さんが それでってんなら…。

ありがとうございます。

じゃ これからは 堂々蔦屋の本も仕入れさせてもらいまさ。

じゃ これからは 堂々蔦屋の本も仕入れさせてもらいまさ。

じゃ これからは 堂々蔦屋の本も仕入れさせてもらいまさ。

♬〜

♬〜

♬〜

(村田屋)どうして あんな!

(鶴屋)突っぱねたら あの者らはここを抜けるつもりだったと思いますよ。

(鶴屋)突っぱねたら あの者らはここを抜けるつもりだったと思いますよ。

そんなことになれば蔦重が頭となって 新たなお仲間を作る。

そんなことになれば蔦重が頭となって 新たなお仲間を作る。

そんなことになれば蔦重が頭となって 新たなお仲間を作る。

それは最悪の筋書きなんじゃないですか?

お約束の細見が50 富本本が5「見徳」が50で。

お約束の細見が50 富本本が5「見徳」が50で。

ヘヘッ 悪いね タダで。

ヘヘッ 悪いね タダで。

いえいえ 見事に立ち回ってくださって。

いえいえ 見事に立ち回ってくださって。

市中との取り引きは うちの念願。

こんな礼じゃ足りねえぐれえでさ。

こんな礼じゃ足りねえぐれえでさ。

あ 岩戸屋さん。

よろしければ こちらも。

よろしければ こちらも。

「むだいき」?

恋川春町の新作で。お気に召したら おっしゃってくだせえ。

恋川春町の新作で。お気に召したら おっしゃってくだせえ。

30!合点承知!

30!合点承知!

細見を30と「見徳」を15 頼む。(りつ)はい かしこまりました。

細見を30と「見徳」を15 頼む。(りつ)はい かしこまりました。

細見20と 「伊達模様」を10 くれ。

ありがとうございます!

ありがとうございます!

こんなに売れたの!?➡

こんなに売れたの!?➡

はあ〜!➡

まぁ 市中の釜の蓋が開くとこんなになるんだねぇ。

まぁ 市中の釜の蓋が開くとこんなになるんだねぇ。

地獄の釜みてえに言わねえでくだせえよ。

けど これって➡

例の本屋のお仲間の内に認められたってことなのかい?

例の本屋のお仲間の内に認められたってことなのかい?

岩戸屋さんの話ではそう考えていいと思うんですが…。

岩戸屋さんの話ではそう考えていいと思うんですが…。

いっちょ 行ってみっか。

(戸が開く音)

旦那様 蔦屋さんがお見えです。

旦那様 蔦屋さんがお見えです。

どうも 鶴屋さん。

(鶴屋)これは これは…何の御用でしょうか? 蔦屋さん。

(鶴屋)これは これは…何の御用でしょうか? 蔦屋さん。

へえ。

へえ。

これ よかったら。

これ よかったら。

細見です。

此度は お仲間の内に認めていただきありがとうございました。

此度は お仲間の内に認めていただきありがとうございました。

これは ほんのお礼でさぁ。

これは ほんのお礼でさぁ。

手元にあった方がよろしうございますよね。

何か… 勘違いされていませんか?

何か… 勘違いされていませんか?

確かに 市中の本屋がそちらと取り引きするのは➡

確かに 市中の本屋がそちらと取り引きするのは➡

勝手と認めましたが➡

うちが取り引きするかは 別の話です。

うちが取り引きするかは 別の話です。

私は…➡

私は…➡

蔦屋さんが作る本など➡

何一つ 欲しくはない。

何一つ 欲しくはない。

分かりました。

鶴屋さんが取り引きしたいと思えるような本を作るべく 精進します。

鶴屋さんが取り引きしたいと思えるような本を作るべく 精進します。

ぜひ。 楽しみにしています。

ぜひ。 楽しみにしています。

♬〜

♬〜

では。

では。

(足音)

まさのぶ(北尾政演)あの〜 今の蔦重ですよね。

まさのぶ(北尾政演)あの〜 今の蔦重ですよね。

ヘヘッ 仲直りしたんですか?

京伝先生ひとつ本気で 戯作をやってみませんか?

京伝先生ひとつ本気で 戯作をやってみませんか?

(戸が開く音)

(戸が開く音)

いかなることじゃ!

私に ひと言もなく姫の縁組みが決まったとは!

私に ひと言もなく姫の縁組みが決まったとは!

(高岳)恐れながら 種姫様は上様のご養女。今は 田安家の姫君でもございますまい。

(高岳)恐れながら 種姫様は上様のご養女。今は 田安家の姫君でもございますまい。

上様は… 上様は何と仰せなのじゃ!

上様は… 上様は何と仰せなのじゃ!

嫁ぎ先は 吉宗公の故郷 紀州徳川家。

嫁ぎ先は 吉宗公の故郷 紀州徳川家。

田安の姫様にとってこれ以上の嫁ぎ先はなかろう➡

田安の姫様にとってこれ以上の嫁ぎ先はなかろう➡

…と 仰せにございます。

あっ 宝蓮院様もお召し上がりになりますか?

あっ 宝蓮院様もお召し上がりになりますか?

いらぬ!

いらぬ!

⚟(知保の方)私は 西の丸におるのじゃ!

⚟(知保の方)離せ!私は… 私は 西の丸におるのじゃ!

⚟(知保の方)離せ!私は… 私は 西の丸におるのじゃ!

⚟(知保の方)離せ! 私は… 私は…!

⚟(知保の方)離せ! 私は… 私は…!

(知保の方)私は… 豊千代様の…➡

新しい西の丸様の養母となるのじゃ!

新しい西の丸様の養母となるのじゃ!

大崎 これは?

大崎 これは?

(大崎)西の丸には 豊千代様のご生母様もご一緒に入られるとのことで➡

西の丸を離れるようにと 主殿頭様より。

西の丸を離れるようにと 主殿頭様より。

⚟(知保の方)ああ〜! 離せ!➡

⚟(知保の方)ああ〜! 離せ!➡

うう〜! うう… うう… 私は…➡

私は 西の丸におるのじゃ! ああ〜!

私は 西の丸におるのじゃ! ああ〜!

…田沼。

…田沼。

いつか 天罰がくだろうぞ。

こうして 豊千代様が正式に家治様のご養子となりました。

こうして 豊千代様が正式に家治様のご養子となりました。

いえなり後の家斉公にございます。

いえなり後の家斉公にございます。

(豊千代)上様におかれましてはご機嫌麗しく存じ奉ります。

大儀じゃ。

大儀じゃ。

これからは 余をまことの父と思うがよい。

これからは 余をまことの父と思うがよい。

(豊千代)はい。 ありがたき幸せにございます。

(家治)西の丸には 茂姫 ご生母の富の方おきむね家老の田沼意致か。➡

(家治)西の丸には 茂姫 ご生母の富の方おきむね家老の田沼意致か。➡

(家治)西の丸には 茂姫 ご生母の富の方おきむね家老の田沼意致か。➡

一橋は 豊千代の周りを固めてきたな。

一橋は 豊千代の周りを固めてきたな。

この度は 万事お心に添わぬようになりまことに…。

この度は 万事お心に添わぬようになりまことに…。

(家治)余の何よりの願いは➡

そなたが 後の世に残る仕事を成してくれることじゃ。

そなたが 後の世に残る仕事を成してくれることじゃ。

そのためにはこれがよいというのであれば 構わぬ。

そのためにはこれがよいというのであれば 構わぬ。

政は 幕閣 そして その時々に選ばれし能ある役人どもの手で行える形を➡

政は 幕閣 そして その時々に選ばれし能ある役人どもの手で行える形を➡

政は 幕閣 そして その時々に選ばれし能ある役人どもの手で行える形を➡

作り上げたいと考えております。

どのようなお方が将軍の座につかれようと➡

どのようなお方が将軍の座につかれようと➡

決して揺るがぬ政が行えるように。

うむ。

うむ。

余のことは うまく使え 主殿。

ははっ!

ははっ!

この日 蔦重は 南畝先生の招きで狂歌の会にやって来ておりました。

この日 蔦重は 南畝先生の招きで狂歌の会にやって来ておりました。

おお 東作さん。

おお 東作さん。

へづつ(平秩東作)おう。東作さんも 狂歌の会で?

まぁ な。 うん。へえ。

まぁ な。 うん。へえ。

お願いします。

(次郎兵衛)思ってたより ちゃんとしてない?

ああ… 普通の歌会みたいですね。

ああ… 普通の歌会みたいですね。

(次郎兵衛)俺 よく分かんねえんだけどそもそも 狂歌と和歌って何が違うのよ?

(次郎兵衛)俺 よく分かんねえんだけどそもそも 狂歌と和歌って何が違うのよ?

ああ 和歌は 和歌の言葉「雅語」を使わなきゃいけねえけど➡

ああ 和歌は 和歌の言葉「雅語」を使わなきゃいけねえけど➡

狂歌は ふだん 俺らが話す言葉で詠んでいいらしいです。

…ふ〜ん。

…ふ〜ん。

皆様 本日は お集まりくださりありがとうございます。

皆様 本日は お集まりくださりありがとうございます。

もとのもくあみ会主の元木網にございます。

「元木網」っていうの? あの人。

「元木網」っていうの? あの人。

いや 「狂名」ってやつで狂歌を詠む時の名 号でさ。

いや 「狂名」ってやつで狂歌を詠む時の名 号でさ。

では お持ち寄りいただいた作をあらためます。

では お持ち寄りいただいた作をあらためます。

うなぎお題は 「鰻に寄する恋」。

あ?そ… そんなお題なの?ねえ。

あ?そ… そんなお題なの?ねえ。

あけら かんこう(木網)詠み人 朱楽菅江。

あけら かんこう(木網)詠み人 朱楽菅江。

よものあから本日の判者は 四方赤良先生です。

よものあから本日の判者は 四方赤良先生です。

先生 いかがでしょう?

これは どのような恋の思いを?

これは どのような恋の思いを?

おけ鰻のおらぬ桶。

好物の鰻もおらねばいと愛しい女も 今は去った。➡

好物の鰻もおらねばいと愛しい女も 今は去った。➡

ぬ私だけが 乾く間もない涙で濡れ➡

ぬ私だけが 乾く間もない涙で濡れ➡

さまよ彷徨い歩くという 男心を歌っております。

さまよ彷徨い歩くという 男心を歌っております。

なるほど。

なるほど。

しかし ふらふらではなく➡

むらむらとしては いかがか。

むらむらとしては いかがか。

むらむらに ございますか。

うむ。

うむ。

鰻は やはり むらむらありたい。

フフフッ! フフ…。

フフフッ! フフ…。

では むらむらで。

ご指南 かたじけのうございます。

ご指南 かたじけのうございます。

(木網)では 次にまいります。➡

「恋やせに良しとはいわまろあじな気にさせる匂いも…」。

「恋やせに良しとはいわまろあじな気にさせる匂いも…」。

「恋やせに良しとはいわまろあじな気にさせる匂いも…」。

(南畝)そなたの狂名は…➡

(南畝)そなたの狂名は…➡

お供のやかまし。

お供のやかましですか 私!

お供のやかましですか 私!

(笑い声)

ああ… これは 木網連という集まりで。おう。

ああ… これは 木網連という集まりで。おう。

会のかかりは 木網さんが?今日は どうだろうねぇ。

会のかかりは 木網さんが?今日は どうだろうねぇ。

ひいき誰かの贔屓筋が払うこともあるし。

贔屓筋?おう。

贔屓筋?おう。

遅れてすまぬな。(南畝)いよっ!➡

お待ちしておりました! 軽少ならん様!

お待ちしておりました! 軽少ならん様!

軽少ならん様?

俺が引き合わせた 赤良の贔屓筋だ。へえ…。

俺が引き合わせた 赤良の贔屓筋だ。へえ…。

どのようなお方で?

どのようなお方で?

(東作)やり手の勘定組頭でな。➡

まぁ ちょいと商いの話で つきあいがあってよ。

はあ…。

はあ…。

随分と 金回りがよさそうな組頭で。

まぁ 抜く手がやり手ってこった。

まぁ 抜く手がやり手ってこった。

来ぬ人を 待つほど恨む夕鰻は焼くやも塩かタレ惑いつつ。

来ぬ人を 待つほど恨む夕鰻は焼くやも塩かタレ惑いつつ。

来ぬ人を 待つほど恨む夕鰻は焼くやも塩かタレ惑いつつ。

(笑い声)

(笑い声)

おお 何だ 見ぬ顔だが。

おお 何だ 見ぬ顔だが。

ああ…。

へえ。

へえ。

吉原で 本屋をやっておりますつたのからまる蔦唐丸と申します。

吉原で 本屋をやっておりますつたのからまる蔦唐丸と申します。

本屋。へえ。

おお それは楽しみじゃ。

おお それは楽しみじゃ。

蔦唐丸。 鰻に恋して 一首。

蔦唐丸。 鰻に恋して 一首。

え〜と…。

え〜と…。

あ。 あな鰻➡

あ。 あな鰻➡

かばやきあぁうまそうな蒲焼の➡

かばやきあぁうまそうな蒲焼の➡

山芋とろとろこりゃうまそう。

お〜…。う〜ん…。

お〜…。う〜ん…。

歌にも何も なっておらぬではないか。

(笑い声)あれ?

(笑い声)あれ?

では お口直しに私が。

おお〜!さすがじゃ!

おお〜!さすがじゃ!

すげえ…。

俺 歌とか あんま分かんねえけど今のは すげえって分かります!

俺 歌とか あんま分かんねえけど今のは すげえって分かります!

詩は李白 書は弘法に 狂歌 俺。

詩は李白 書は弘法に 狂歌 俺。

…なんてな!(笑い声)

んじゃよ んじゃよ じゃ。へえ?

んじゃよ んじゃよ じゃ。へえ?

四方の赤みそひと文字の病には➡

四方の赤みそひと文字の病には➡

つける薬も なき の一杯。

頂きます。

頂きます。

ありがとうございます!お〜!

なき の一杯。

へ?

へ?

(鶏の鳴き声)

(鶏の鳴き声)

♬〜

♬〜

(戸をたたく音)⚟あ〜!

帰ってきた!

⚟歌麿〜! 開けてくれ〜! へへッ!

⚟歌麿〜! 開けてくれ〜! へへッ!

(歌麿)蔦重 大丈夫?⚟あ〜。

ヘヘッ…。

ヘヘッ…。

お〜。おっ…。

あっ…。ハハハハ!

あっ…。ハハハハ!

はや狂歌 ありゃ 流行る。

はや狂歌 ありゃ 流行る。

俺が〜! 流行らせるぞ〜!

なあ。

なあ。

(寝息)

この年 狂歌のほかに➡

この年 狂歌のほかに➡

世の注目を浴び始めたものがもう一つ ありました。

世の注目を浴び始めたものがもう一つ ありました。

三浦様 やはり 気になりますか。それを書いたのは 工藤先生ですよ。

三浦様 やはり 気になりますか。それを書いたのは 工藤先生ですよ。

(工藤平助)よ〜!(笑い声)

(にぎやかな声)

(にぎやかな声)

えぞ蝦夷…。

えぞ蝦夷…。

へ俺たちは 屁だ〜!

へ俺たちは 屁だ〜!

へ! へ!蝦夷?

ぬけに桜。へ!抜荷!?へ!

鬼。へ!田沼。へ!

鬼。へ!田沼。へ!

(銃声と悲鳴)へ!すいやせん。へ!

身請け。へ!おう!へ!

無し。へ!ぬすっと盗人だろうが!

無し。へ!ぬすっと盗人だろうが!

お前は 蔦屋史上とびきりの「そう きたか」になんだ。

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