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(本重)曽我物語の続きを持って参りました。➡
(本重)曽我物語の続きを持って参りました。➡
あ 待った 女郎様方のお名前つ書き付けてくださりませ。
あ 待った 女郎様方のお名前つ書き付けてくださりませ。
ね あの本重ってほんとに いるって ほんと?
ね あの本重ってほんとに いるって ほんと?
よしわらつたやほんと?吉原の蔦屋っていう本屋らしいわよ。
(2人)へえ〜。
(2人)へえ〜。
(本重)細見を…。き(柝の音)
急ぎます。
急ぎます。
安永九年 正月。
じゅうざぶろう(蔦屋重三郎)どうぞ どうぞ どうぞ!
つたじゅう蔦重は 10冊もの新作を一挙刊行。
つたじゅう蔦重は 10冊もの新作を一挙刊行。
そんなこんなで「蔦屋」「耕書堂」の認知度は急上昇。
そんなこんなで「蔦屋」「耕書堂」の認知度は急上昇。
市中では扱われていないという事情もよい方に働きまして➡
市中では扱われていないという事情もよい方に働きまして➡
店先は ご覧のようになりました。
(シャッター音)
いらっしゃいませ〜!
いらっしゃいませ〜!
売り切れたのかい?あの 幕ダ〜ってやつ。
売り切れたのかい?あの 幕ダ〜ってやつ。
す(りつ)今 追加で摺ってますんで。
じろべえ(次郎兵衛)坊ちゃん。
じろべえ(次郎兵衛)坊ちゃん。
こっちで どうダ〜!
ヤダ〜!あっ。えっ?
どうダ〜!
どうダ〜!
お待たせしました。どれにしましょう?
あの「細見を急ぎます」って言ってください。
あの「細見を急ぎます」って言ってください。
細見を 急ぎます?
(柝の音)
(柝の音)
(女たち)ああ〜!はい?
(女たち)ああっ!あっ… お嬢さん!
あっ 忘れもん!
あっ 忘れもん!
あっ これ…。(女たち)きゃ〜!
はっ? ったく…。
お〜い!⚟(女たち)きゃ〜!
お〜い!⚟(女たち)きゃ〜!
もはや 客は 吉原のついでではなく➡
「耕書堂」 あるいは➡
「耕書堂」 あるいは➡
蔦重目がけて やって来る。
とめしろう(留四郎)さあさあ お大尽様皆 待ちかね山でございますよ。
とめしろう(留四郎)さあさあ お大尽様皆 待ちかね山でございますよ。
中には 本を買ったついでに吉原をのぞくそんな光景も見られるようになりました。
中には 本を買ったついでに吉原をのぞくそんな光景も見られるようになりました。
(りつ)ありがとうございました。
すけと(いね)りっちゃん 助っ人 来たよ。
すけと(いね)りっちゃん 助っ人 来たよ。
ありがと いねさん。 おふじさんも!
(ふじ)おしかけ山のほととぎす。
おお〜! あっ ありがた山です!
おお〜! あっ ありがた山です!
よし いらっしゃいませ〜!もう 大変でさ。
よし いらっしゃいませ〜!もう 大変でさ。
よいしょ!
ふう…。(いね)いいかげん人 入れたら どうなんだい?
ふう…。(いね)いいかげん人 入れたら どうなんだい?
いいかげん 戻ってきてくんねえかなって思ってんですけど。
誰がだい?
誰がだい?
からまる唐丸に決まってんじゃねえすか。
(いね)唐丸?へえ。
(いね)唐丸?へえ。
生きてるわけないだろ!
ヘヘヘ…。
ヘヘヘ…。
っしゃあ! いらっしゃいませ!
っしゃあ! いらっしゃいませ!
そのころ 城中では…。
まつだいら たけちか(松平武元)誰が 西の丸を狙ってくるか➡
まつだいら たけちか(松平武元)誰が 西の丸を狙ってくるか➡
その中で おのず 正体が明らかになろう。
その中で おのず 正体が明らかになろう。
田沼様は 西の丸の座に誰が色気を見せてくるか➡
田沼様は 西の丸の座に誰が色気を見せてくるか➡
ひそ密かに探っておられました。
しげよしこの方は 清水重好様➡
現将軍の弟君にあられます。
現将軍の弟君にあられます。
とのもおきつぐ(清水重好)主殿。(田沼意次)はっ!
(重好)次の西の丸の件なのだがの。
(重好)次の西の丸の件なのだがの。
はっけよい!
はっけよい!
おおっ!のこった! のこった のこった!
のこった!
のこった!
のこった のこった!
のこった のこった!
(意次)では 次の西の丸様になられるのは何としても ご辞退されたいと?
(意次)では 次の西の丸様になられるのは何としても ご辞退されたいと?
ひとつばし はるさださよう(一橋治済)然様な身の上となっては➡
気ままに出かけることもできぬようになるしのう。
気ままに出かけることもできぬようになるしのう。
しかし まさにかような折の御三にございましょう。
しかし まさにかような折の御三にございましょう。
上様に もう一頑張りしていただいてはどうじゃ?
上様に もう一頑張りしていただいてはどうじゃ?
実の子に勝るものはなかろうし。
勝負あり!
のう。 ハハハハ!
(泣き声)
(泣き声)
(泣き声)
(三浦庄司)なんと 清水様 一橋様までもおやりになりたがらぬとは…。
(三浦庄司)なんと 清水様 一橋様までもおやりになりたがらぬとは…。
将軍とは 誰もが なりたいと思うておったのだが➡
もしや 俺が おかしいのか?
もしや 俺が おかしいのか?
(意次)おう 稲葉。 急ぎとは何だ?
(意次)おう 稲葉。 急ぎとは何だ?
とのものかみ(稲葉正明)主殿頭様実は 驚くべきことが分かりまして。
(意次)驚くべきこと?
(稲葉)改めて調べましたところ➡
(稲葉)改めて調べましたところ➡
おわり尾張 紀伊 水戸 御三家には➡
おのこ西の丸様として養子に出せるような男子が一人もおりませんでした。
おのこ西の丸様として養子に出せるような男子が一人もおりませんでした。
いえはる(徳川家治)将軍を継げる男子がおらぬとは然様なことがありうるのか!?
いえはる(徳川家治)将軍を継げる男子がおらぬとは然様なことがありうるのか!?
(意次)上様 かくなる上は➡
(意次)上様 かくなる上は➡
上様に お子をもうけていただくのが最善の策かと。
余が!? この年でか?
余が!? この年でか?
うこんのしょうげん(意次)亡き西の丸様 右近将監様もそれが一番 喜ばれるかと。
うこんのしょうげん(意次)亡き西の丸様 右近将監様もそれが一番 喜ばれるかと。
それがしも少しでも お力添えができぬかと➡
それがしも少しでも お力添えができぬかと➡
かような者を支度いたしました。
おなご余は もう女子は…。
おなご余は もう女子は…。
たかおか(家治)高岳 この者は?
(高岳)みだい亡き御台様の遠縁の女子にございます。
(高岳)みだい亡き御台様の遠縁の女子にございます。
ぶりょうぜひ 上様の無聊をお慰めしたいと申しております。
ぶりょうぜひ 上様の無聊をお慰めしたいと申しております。
(鶴子)鶴子と申します。
(鶴子)鶴子と申します。
面を上げよ。
いや… よう似ておる。
いや… よう似ておる。
♬〜
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♬〜
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今後 うちの仕事はできねえってどういうことですか?
今後 うちの仕事はできねえってどういうことですか?
(四五六)ああ…。
(四五六)ああ…。
市中の連中が脅してきたんだよ。え?
(西村屋与八)耕書堂の仕事は受けるなよ。へい。
(西村屋与八)耕書堂の仕事は受けるなよ。へい。
(四五六)耕書堂の仕事を受けたら➡
今後 市中の本屋からの注文はないと思えって。
今後 市中の本屋からの注文はないと思えって。
耕書堂の名が派手に上がっちまったもんだから➡
耕書堂の名が派手に上がっちまったもんだから➡
焦ってんだよ。
根っから 作れねえようにしてやれって魂胆だなぁ。
根っから 作れねえようにしてやれって魂胆だなぁ。
あの…。
どれもこれも こっそりやってもらうわけにゃいかねえっすかね?
どれもこれも こっそりやってもらうわけにゃいかねえっすかね?
おおっ…。いいかげん 市中と手打ちしやがれ!
おおっ…。いいかげん 市中と手打ちしやがれ!
べらぼうめ!いやいやいや…。
ていっ!おおっ!
(次郎兵衛)別のところに頼みゃいいんじゃねえの?
(次郎兵衛)別のところに頼みゃいいんじゃねえの?
ほりし彫師なんて いくらでもいんだろ。
腕には 相当なひらきがあんですよ。
腕には 相当なひらきがあんですよ。
腕がある人は正直なとこ 取り合いで。
(留四郎)彫師の腕がよくねえとせっかくの戯作も➡
(留四郎)彫師の腕がよくねえとせっかくの戯作も➡
台なしになりますもんね。ああ そうなんだよ。
じゃあ 四五六の言うように市中と手打ちするってなぁ ねえの?
じゃあ 四五六の言うように市中と手打ちするってなぁ ねえの?
う〜ん…。
この流れで こっちから引くってのは➡
この流れで こっちから引くってのは➡
うまくねえ気がすんだよなぁ…。
ん?
ん?
許しゃしねえでしょうおやじ親父様が 手打ちなんて。
許しゃしねえでしょうおやじ親父様が 手打ちなんて。
う〜ん…。(足音)
(留四郎)いらっしゃいませ!
(小田新之助)蔦重。
(小田新之助)蔦重。
新さん…。
しんの…!
しんの…!
さあ。
さあ。
源内先生のことは?
うむ…。
うむ…。
それで 手を合わせに参ったのだがまだ 墓もないのだな。
それで 手を合わせに参ったのだがまだ 墓もないのだな。
へえ。
今 どうやって暮らしてんですか?
源内先生のツテで ある村で百姓をな。
源内先生のツテで ある村で百姓をな。
百姓!?
百姓!?
おかしいか?
いや 駆け落ち者の落ち着き先にしてはまっとうといいますか…。
いや 駆け落ち者の落ち着き先にしてはまっとうといいますか…。
当節 汗水垂らして百姓をするなどバカらしいと 江戸に出る者も多く➡
当節 汗水垂らして百姓をするなどバカらしいと 江戸に出る者も多く➡
働き手が足りぬ故 身元のことなどはうるさく言われぬのだ。
働き手が足りぬ故 身元のことなどはうるさく言われぬのだ。
戻りました。
戻りました。
(新之助)おふくも性に合うのか楽しそうにしておってな。
おふく?
おふく?
(新之助)あ…。
ん?うつせみの元の名は 「ふく」というのだ。
ん?うつせみの元の名は 「ふく」というのだ。
へえ〜 「ふく」。うん。
何か しっくりきますね。
何か しっくりきますね。
うん。
で 恋女房に 江戸土産ですか。
で 恋女房に 江戸土産ですか。
残念ながら さほどのゆとりはなく。
残念ながら さほどのゆとりはなく。
これは 江戸に出るならと村の者から頼まれた本でな。
これは 江戸に出るならと村の者から頼まれた本でな。
何か 蔦重のものも買って帰りたいのだが。
ありがた山です!
ちなみに 何 買ったか見せてもらってもいいですか?
ちなみに 何 買ったか見せてもらってもいいですか?
おお そうだな。へえ。
おお そうだな。へえ。
往来物?
往来物?
往来物とは子供が読み書きを覚えるための本です。
てならいどころ手習所や大きな商家で使われ➡
てならいどころ手習所や大きな商家で使われ➡
商売や農業といった仕事の知識も学べるものでした。
商売や農業といった仕事の知識も学べるものでした。
暇を見ては 村の子らにそろばん読み書き算盤を教えておるのだ。
暇を見ては 村の子らにそろばん読み書き算盤を教えておるのだ。
学がないと 商人や役人にしてやられるのでな。
ちなみに 本って 村にはどういう道筋で入んですか?
ちなみに 本って 村にはどういう道筋で入んですか?
ちなみに 本って 村にはどういう道筋で入んですか?
ああ… 小間物屋には僅かに置いてあるか。
ああ… 小間物屋には僅かに置いてあるか。
行商の者に頼んだり 市に古本が出たり➡
あっ 貸本も たまに。
あっ 貸本も たまに。
つまり 江戸の本屋の流れには入っちゃいねえってことか…。
つまり 江戸の本屋の流れには入っちゃいねえってことか…。
だいもんじや いちべえ(大文字屋市兵衛)耕書堂で 往来物をやる!?➡
往来物なんてどこの本屋だって出してんだろうが!
往来物なんてどこの本屋だって出してんだろうが!
(丁子屋長十郎)今更 そんなもん作って どうすんだい。
はんざえもん(松葉屋半左衛門)色里の本屋が…。
はんざえもん(松葉屋半左衛門)色里の本屋が…。
あ〜。 手習の往来物ってのもなぁ。
うえもん(扇屋宇右衛門)いくら何でも そりゃ おめえ➡
食い合わせが悪かねえか。
食い合わせが悪かねえか。
往来物ってなぁしゃれぼん青本や洒落本とは違って➡
はん一度 板を作れば 何年も使える手堅い品なんで➡
はん一度 板を作れば 何年も使える手堅い品なんで➡
持っといて 損はねえかと。
だから よそはそろもう とっくに揃えてんだろ!?
だから よそはそろもう とっくに揃えてんだろ!?
うっ…!
だい…。今更 おめえが作ったって➡
だい…。今更 おめえが作ったって➡
売り先もねえだろっつってんだよ!
ってことだな。売れねえなぁ。
ってことだな。売れねえなぁ。
売れるわけねえだろうが。売れねえな。 売れねえ。
一つ!
一つ!
一つだけ 勝ち筋を思いついたんでさ。
一つだけ 勝ち筋を思いついたんでさ。
するがや いちえもん(駿河屋市右衛門)勝ち筋?へえ。
それをやるには 親父様たちの助太刀がどうやっても いるんで。
それをやるには 親父様たちの助太刀がどうやっても いるんで。
お願いします!
お願いします!
えちご越後の長谷川様。
えちご越後の長谷川様。
庄屋もやってて 顔が利く。
江戸で遊んでることも自慢したがるタチだ。
江戸で遊んでることも自慢したがるタチだ。
かなおお〜 そりゃ 願ったり叶ったりでさ。
(せきばらい)
(せきばらい)
長谷川様 ちょいと よろしいでしょうか。
⚟おう。
⚟おう。
(駿河屋)ヘヘヘヘヘ。
(駿河屋)ヘヘヘヘヘ。
おっ 富本の稽古本!
そいが これを出しておる本屋らか!
そいが これを出しておる本屋らか!
ええ。
長谷川様。
長谷川様。
この度 往来物を出そうと考えておるのですが➡
米のいろはに詳しい旦那様にご意見伺いたく。
米のいろはに詳しい旦那様にご意見伺いたく。
「耕作往来」は どのような工夫があればよりよいと お考えになりますか?
「耕作往来」は どのような工夫があればよりよいと お考えになりますか?
ずっと 思ってたんだがやぁ。
ずっと 思ってたんだがやぁ。
へえ!
越後は 雪がふっとつ降るろうが➡
越後は 雪がふっとつ降るろうが➡
こっつらとおりには いかねえんだて。
そうですか!おう。
そうですか!おう。
熊野屋さん?
しなの信濃の豪商で確か 株仲間の頭をやってるよ。
しなの信濃の豪商で確か 株仲間の頭をやってるよ。
ぜひ!おう。
熊野屋さん。(熊野屋)お?
この「商売往来」を熊野屋さんに お任せしたいです。
この「商売往来」を熊野屋さんに お任せしたいです。
わしに お任せ?ええ。
わしに お任せ?ええ。
いや ずっと思っとったんだけどな➡
いや ずっと思っとったんだけどな➡
これ 商売の入り口しか書かれとらんのら。
ほう〜。(熊野屋)商売って➡
ほう〜。(熊野屋)商売って➡
そういうもんじゃねえに。
(忠七)あら 忠五郎さん 来てたのかい?(小泉忠五郎)うん。
いらっしゃいまし。どうぞ こちら。
いらっしゃいまし。どうぞ こちら。
(忠七)ありゃ 誰だい?ん?
ああ 手習の師匠じゃねえかな。かむろ女郎や禿に 歌や書なんか教えてる。
ああ 手習の師匠じゃねえかな。かむろ女郎や禿に 歌や書なんか教えてる。
ああ 手習の師匠じゃねえかな。かむろ女郎や禿に 歌や書なんか教えてる。
(丁子屋)そろそろ来ると思うんですが…。
じゅうざおお 重三! こっち こっち!
じゅうざおお 重三! こっち こっち!
ああ 遅くなってすいやせん。
ああ 遅くなってすいやせん。
こちらなんですが。うむ。
先生に ご意見伺いたく。どれ。
先生に ご意見伺いたく。どれ。
かねてより感じておったのは使わぬ言葉が多いことでな。
かねてより感じておったのは使わぬ言葉が多いことでな。
ああ 確かに!
ああ 確かに!
これなんぞは…。
⚟入ります。
⚟入ります。
四五六さん。
四五六さん。
こちら➡
お願いします。
お願いします。
(村田屋治郎兵衛)蔦重が 「往来物」を出そうとしてる?
フフフフ…。
フフフフ…。
今更 どこへ売るつもりなんだ往来物なんて。
今更 どこへ売るつもりなんだ往来物なんて。
(西村屋)ああ ひょっとしたら➡
「女郎屋往来」でも出すんじゃないかね。(笑い声)
「女郎屋往来」でも出すんじゃないかね。(笑い声)
きえもん(鶴屋喜右衛門)西村屋さんどうして分かったんですか?
往来物をやってるんじゃないかって。忠七が探ってきたんだよ。
往来物をやってるんじゃないかって。忠七が探ってきたんだよ。
吉原出入りの手習の師匠に往来物を頼んでたって。
吉原出入りの手習の師匠に往来物を頼んでたって。
まぁ けど 作ろうったって誰も彫ってくれないんじゃないか?
まぁ けど 作ろうったって誰も彫ってくれないんじゃないか?
(松村屋弥兵衛)素人の考えそうなことだよ。
(笑い声)(奥村屋源六)おいおいおい➡
(笑い声)(奥村屋源六)おいおいおい➡
近頃 誰か四五六に でかい注文したかい?
近頃 誰か四五六に でかい注文したかい?
いや…。すりものさっきね 摺物 頼みに行ったら➡
今 手いっぱいだからって断られちまったんだよ。
今 手いっぱいだからって断られちまったんだよ。
ええ?ハハハ。
…え!?
(鶴屋)耕書堂の仕事は受けないでほしいと伝えたはずですよね。
(鶴屋)耕書堂の仕事は受けないでほしいと伝えたはずですよね。
(四五六)ああ だから いいですよ。今後 俺には頼まなくって。
(四五六)ああ だから いいですよ。今後 俺には頼まなくって。
これからは 耕書堂が毎年 20両は約束してくれっからよ。
これからは 耕書堂が毎年 20両は約束してくれっからよ。
毎年20両!?
本当に そんな注文があると思ってるんですか?
本当に そんな注文があると思ってるんですか?
頼むもんがあろうと なかろうと必ず請け負うってさ。
頼むもんがあろうと なかろうと必ず請け負うってさ。
まぁ それだけありゃ食っちゃあいけますんでね。
まぁ それだけありゃ食っちゃあいけますんでね。
は〜い はい。
は〜い はい。
はい はい。
毎年20両だと!?
毎年20両だと!?
(松村屋)あいつ 一体何冊 出すつもりなんだ!?
だから 往来物なんですよ。え?
だから 往来物なんですよ。え?
往来物は ざっと100種を超えると言われています。
往来物は ざっと100種を超えると言われています。
持っていないということは逆さから見れば➡
持っていないということは逆さから見れば➡
あいつは それを全て注文しても損はないということです。➡
あいつは それを全て注文しても損はないということです。➡
蔦重は この先20両に満たない注文しかなくとも➡
そこは 往来物で穴を埋めればいい。
そこは 往来物で穴を埋めればいい。
そうすれば 無駄な金をドブに捨てるようなことには➡
そうすれば 無駄な金をドブに捨てるようなことには➡
決してならないって寸法だよ。
けど 往来物なんてあふ市中に溢れかえってるじゃねえか!
けど 往来物なんてあふ市中に溢れかえってるじゃねえか!
そうだ! 作んのは勝手だけどう… 売り先がねえ!
そうだ! 作んのは勝手だけどう… 売り先がねえ!
とにかく 守りだけでも固めましょう。
とにかく 守りだけでも固めましょう。
やつが入り込む隙がないように往来物を➡
売って 売って➡
売って 売って➡
売りまくりましょう。
売りまくりましょう。
はんぎ板木 桜のいいもんにしてくれたんですね。
はんぎ板木 桜のいいもんにしてくれたんですね。
てえへん堅くて大変だったでしょう。
きれい恩に着ろよ。 往来物は字が綺麗に出て長もちしねえといけねえからな。
きれい恩に着ろよ。 往来物は字が綺麗に出て長もちしねえといけねえからな。
ありがてえ…。
ありがてえ…。
おり俺ゃ これを 死ぬまで使いまさ。
貧乏くせえ。 5年使ったら作り直しに来やがれ! べらぼうめ!
貧乏くせえ。 5年使ったら作り直しに来やがれ! べらぼうめ!
まぁ 先のことは さておきおめえ 売り先あるのかい?
まぁ 先のことは さておきおめえ 売り先あるのかい?
市中のやつら 目の色変えて往来物を売り込んでるって聞いたぜ。
市中のやつら 目の色変えて往来物を売り込んでるって聞いたぜ。
おっ。 ご案じくださるんで?
おめえより こいつがよぉ。
おめえより こいつがよぉ。
こりゃ 俺が彫った板で作る本娘みてえなもんじゃねえか。
こりゃ 俺が彫った板で作る本娘みてえなもんじゃねえか。
うちの娘だけが見向きもされねえなんてよぉ。
うちの娘だけが見向きもされねえなんてよぉ。
つまるとこ 人ってそういうもんだと思うんでさ。
つまるとこ 人ってそういうもんだと思うんでさ。
てめえの子は かわいいよくしてやりてえ。
てめえの子は かわいいよくしてやりてえ。
四五六さん この子にはね➡
四五六さん この子にはね➡
この子を娘のように思う親父が山のように いるんでさ。
この子を娘のように思う親父が山のように いるんでさ。
ヘヘヘ!
ヘヘヘ!
あっ 笑った。
(意次)フッ それにしても➡
(意次)フッ それにしても➡
うりあれほど御台様に瓜二つの者よう見つけてまいったな。
うりあれほど御台様に瓜二つの者よう見つけてまいったな。
(高岳)京に話を持ちかけましたところすぐさまに。➡
上様と亡き御台様がむつ御仲睦まじかったことは知られたこと。
上様と亡き御台様がむつ御仲睦まじかったことは知られたこと。
かようなこともあろうかと目星をつけておったのやもしれませぬ。
かようなこともあろうかと目星をつけておったのやもしれませぬ。
京か…。
しかし このことは遠からず➡
お知保の方様 宝蓮院様のお耳にも入りましょう。
お知保の方様 宝蓮院様のお耳にも入りましょう。
そこは?フッ 捨て置いてよかろう。
そこは?フッ 捨て置いてよかろう。
西の丸様 右近将監様亡き今➡
あのお二方に お味方する者はまぁ おらぬだろうしな。
あのお二方に お味方する者はまぁ おらぬだろうしな。
(知保の方)上様は 西の丸へはお成りにならぬようになられたの。➡
(知保の方)上様は 西の丸へはお成りにならぬようになられたの。➡
(知保の方)上様は 西の丸へはお成りにならぬようになられたの。➡
いえもともう 家基様のことはお忘れになられたのかの…。
いえもともう 家基様のことはお忘れになられたのかの…。
(大崎)お忘れになられたわけではないかと…。
(大崎)お忘れになられたわけではないかと…。
そなた 何か知っておるのか?
うわさ(大崎)あくまで 噂にございますよ。
うわさ(大崎)あくまで 噂にございますよ。
♬〜(囃子)
♬〜(囃子)
♬〜(囃子)
ひとりぼっちは…➡
ひとりぼっちは…➡
寂しいのう。
寂しいのう。
♬〜(囃子)
♬〜(囃子)
どうぞ。
これが… 俺の作った本。
へえ。 おかげさまで。
へえ。 おかげさまで。
もっと持ってこい!俺が まとめて買い取ってやっわっや!
もっと持ってこい!俺が まとめて買い取ってやっわっや!
ありがた山にごぜえやす!
そう 蔦重が山のように取材をしていたねらいは➡
そう 蔦重が山のように取材をしていたねらいは➡
内容に対する意見より むしろ本作りに関わらせることにございました。
内容に対する意見より むしろ本作りに関わらせることにございました。
これは 俺がこしょた本がや!
これは 俺がこしょた本がや!
おお〜!見てくれよ 見てくれよ!
おお〜!見てくれよ 見てくれよ!
自分が関わった本というのは自慢したいし すすめたいのが人情。
自分が関わった本というのは自慢したいし すすめたいのが人情。
(熊野屋)お〜!
こりゃ ちゃんと使わにゃだめだにって頼んどくわ!
こりゃ ちゃんと使わにゃだめだにって頼んどくわ!
お願いします!うん。
つまり関わった その人たちは味方となる。
つまり関わった その人たちは味方となる。
わしが作った本だで 頼むに。
わしが作った本だで 頼むに。
その味方を拠点とし➡
その味方を拠点とし➡
売り先は加速度的に増えていき➡
蔦重は 「往来物」の売り先と➡
蔦重は 「往来物」の売り先と➡
江戸市中に縛られない独自の販路を開拓したのでございました。
江戸市中に縛られない独自の販路を開拓したのでございました。
(平賀源内)はんもとおめえさんはさ これから 板元として➡
(平賀源内)はんもとおめえさんはさ これから 板元として➡
書をもって 世を耕し➡
この日の本をもっと もっと豊かな国にすんだよ。
この日の本をもっと もっと豊かな国にすんだよ。
♬〜
♬〜
♬〜
たがそでおおっ!(誰袖)蔦重兄さん。
かをり。
かをり。
フ〜。おいらんあ〜 やめろ! 誰袖花魁!
聞きんしたよ。 往来物随分と うまくいったそうで。
聞きんしたよ。 往来物随分と うまくいったそうで。
もう ガキじゃねえんだ。洒落じゃ すまねえんだよ。
もう ガキじゃねえんだ。洒落じゃ すまねえんだよ。
ケ〜チ。ケチもクソもあるか。
さっさと店戻れ。
ところで 兄さんわっちの身請けは いつごろで?
ところで 兄さんわっちの身請けは いつごろで?
あ?このまま 商いが うまくいけば➡
兄さんなら 身請けもできんしょう。
兄さんなら 身請けもできんしょう。
あのなぁ腐るほど言われてっと思うけど➡
吉原の男と女郎は…。何を気弱なことを。
吉原の男と女郎は…。何を気弱なことを。
次々に新しいことを成し遂げてきた兄さんでありんす。
そんな しきたりも書き換えてしまいんしょう。
そんな しきたりも書き換えてしまいんしょう。
2人の愛の力で。
(志げ)蔦重!(たたく音)
(志げ)蔦重!(たたく音)
いってえ!
(志げ)すまないね。 花魁の尻を真っ赤にするわけにはいかないからね。
(志げ)すまないね。 花魁の尻を真っ赤にするわけにはいかないからね。
へえ…。
戻ってください 花魁。
戻ってください 花魁。
蔦重のケツが割れちまいますよ!
志げってば。 お尻など➡
志げってば。 お尻など➡
初めから割れておりんすよ。(尻をつかむ音)
ちょっと! 何すんだい! これ!ほ〜れ ほれほれほれほれ!
ちょっと! 何すんだい! これ!ほ〜れ ほれほれほれほれ!
これ! もう! 何すんだい!ほ〜れ ほれほれほれ!
(志げ)これ! やめな!
(誰袖)兄さん 身請け 待っておりんすよ。
(誰袖)兄さん 身請け 待っておりんすよ。
(誰袖)ほれほれ! ほれほれ!
もう いいかげんにおし。
もう いいかげんにおし。
ほれほれほれ!
志げのお尻はやわらかいでありんすなぁ。
志げのお尻はやわらかいでありんすなぁ。
おい!
おめえ 勝手に どこ行ってやがったんだ!
おめえ 勝手に どこ行ってやがったんだ!
あっ… うっ…。
あ… あ…。
あ… あ…。
おっとさん!? おっとさん!
おっとさん!? おっとさん!
(志げ)誰か! 誰か!おっとさん!➡
しっかりしておくんなんし!
しっかりしておくんなんし!
まさこと(佐野政言)はあ…。➡
こたび主殿頭様は 此度もお留守にございますか。
こたび主殿頭様は 此度もお留守にございますか。
おきとも(田沼意知)ん? 此度も?
おきとも(田沼意知)ん? 此度も?
(佐野)以前 系図をお渡しに参りましたかと。
(佐野)以前 系図をお渡しに参りましたかと。
(意知)系図…。➡
ああ! これは すまぬ。失念しておった。
ああ! これは すまぬ。失念しておった。
(佐野)系図は お使いになられましたか?
(佐野)系図は お使いになられましたか?
父上!?
由緒などいらん。
由緒などいらん。
うむ…。
ご厚情 まこと かたじけない。
ご厚情 まこと かたじけない。
時が来ればありがたく使わせていただきたく。
(佐野)よきように お使いなされませ。
(佐野)よきように お使いなされませ。
いや 父が少々いかになったか気にしておりまして。
いや 父が少々いかになったか気にしておりまして。
して 主殿頭様はいつ お目通りできますか?
して 主殿頭様はいつ お目通りできますか?
ただいま 城の普請がなりましたのでさがらしばらくは 相良の国元の方へ。
ただいま 城の普請がなりましたのでさがらしばらくは 相良の国元の方へ。
それは それは!
それは それは!
それがし 何かお祝いをお持ちいたしたく。
いらっしゃい! 安いよ!いらっしゃいませ!
いらっしゃい! 安いよ!いらっしゃいませ!
にぎ随分と賑おうておるな。
にぎ随分と賑おうておるな。
(井上伊織)ええ。相良の港は船が着きやすいと評判で。
(井上伊織)ええ。相良の港は船が着きやすいと評判で。
(三浦)田沼街道も大きいのではないか?
(井上)はい! あの街道のおかげで東海道へも出やすく。
(井上)はい! あの街道のおかげで東海道へも出やすく。
これは ロウだな。はい。
これは ロウだな。はい。
ロウは もはや相良の名産。塩もですな。
ロウは もはや相良の名産。塩もですな。
⚟お〜い! おい ちょっと待ってくろ!
ちょっと待ってくろ! おい!
お殿様でごぜえますだか!?
お殿様でごぜえますだか!?
ああ〜!
ああ〜!
う〜ん! うん!(笑い声)
(三浦)かつおしかし 立派な鰹にございますなぁ!
(三浦)かつおしかし 立派な鰹にございますなぁ!
漁師どもは 殿に味わっていただきたかったのでございましょう。
漁師どもは 殿に味わっていただきたかったのでございましょう。
何かの直訴かと思うたぞ。
肝を冷やした。(笑い声)
肝を冷やした。(笑い声)
相良には殿の政に不満を持つ者などおりません。➡
米のほかの賃仕事が増え百姓は豊かになりました。➡
米のほかの賃仕事が増え百姓は豊かになりました。➡
整った街道や港のおかげで商人たちも潤いみょうが運上 冥加が多く入り➡
整った街道や港のおかげで商人たちも潤いみょうが運上 冥加が多く入り➡
この城の普請は年貢を一切あげることなく済みました。
この城の普請は年貢を一切あげることなく済みました。
なんと 然様にうまい具合に!
ロウの材料となるハゼの木を植えようと言ったのは 源内だ。
ロウの材料となるハゼの木を植えようと言ったのは 源内だ。
(源内)ハゼを この辺りに植えまして橋をかけるんですよ。
(源内)ハゼを この辺りに植えまして橋をかけるんですよ。
(意次)わしは 街道や港は➡
城の普請のあとでもよいのではないかと。➡
城の普請のあとでもよいのではないかと。➡
しかし 源内は➡
まず民が使うものを先に整えるべきだと。➡
まず民が使うものを先に整えるべきだと。➡
何より 民が富む仕掛けを作る。➡
何より 民が富む仕掛けを作る。➡
さすれば 田沼はおのずから富むことになるとな。
さすれば 田沼はおのずから富むことになるとな。
(波の音)
ここ 相良は➡
源内と わしが思い描いたとおりの国となった。
源内と わしが思い描いたとおりの国となった。
(波の音)
(波の音)
(三浦)お見せしとうございましたなぁ。
♬〜
♬〜
♬〜
えちぜんのかみ(三浦)赤井越前守でございます。
(意知)父上 何をしておいでで?
ああ 幕閣中の要職を全て 当家の係累や能ある者で固め切るのでございます。
ああ 幕閣中の要職を全て 当家の係累や能ある者で固め切るのでございます。
ああ 幕閣中の要職を全て 当家の係累や能ある者で固め切るのでございます。
何故 然様な。
相良は 俺と源内が考えたとおりに金は巡っている。
相良は 俺と源内が考えたとおりに金は巡っている。
だが 江戸府内や天領は うまくいかん。
だが 江戸府内や天領は うまくいかん。
それは 俺の幕閣での力が足りぬからだ。
それは 俺の幕閣での力が足りぬからだ。
幕府が 俺の指図どおりに動けば➡
幕府が 俺の指図どおりに動けば➡
江戸 ひいては この国が全て相良と同じように➡
江戸 ひいては この国が全て相良と同じように➡
源内が描いた 豊かな国になる。
源内が描いた 豊かな国になる。
そのためには 人の配置が大事なんじゃ。
あの その図の中に佐野という者も入れてもらえませぬか。
あの その図の中に佐野という者も入れてもらえませぬか。
佐野?以前 系図を持ってまいりました➡
佐野?以前 系図を持ってまいりました➡
佐野にございます。
はあ?
はあ?
とにかくよきお役があれば お引き立てを。
(意知)此度も 祝いに➡
(意知)此度も 祝いに➡
あのようなものを。
(意次)何だ 桜か?
(三浦)しかし もう 庭に桜はございますし植えるところも…。
(三浦)しかし もう 庭に桜はございますし植えるところも…。
佐野には 植えたことにして➡
どこぞの寺にでも くれてやれ。(三浦)承知しました。
どこぞの寺にでも くれてやれ。(三浦)承知しました。
しかし 父上!
佐野に系図を返せと言われてももう返せぬのです!➡
佐野に系図を返せと言われてももう返せぬのです!➡
なにとぞ何卒… 何卒 お引き立てを!
ああ ゆとりがあればな。 うん。
ああ ゆとりがあればな。 うん。
あ〜…。
あ〜…。
(次郎兵衛)おっ 何やってんの? それ。
次は どこに売り広めればいいか考えてんです。
次は どこに売り広めればいいか考えてんです。
まだまだ広げていけますんで。
まだまだ広げていけますんで。
おめえ 何か ちょいと変わったね。
そうすか?
そうすか?
まぁ 前から策士みたいなとこはあったけどさ。
まぁ 前から策士みたいなとこはあったけどさ。
にい義兄さん。
にい義兄さん。
俺ゃ 今までいろんな人に助けられてきました。
俺ゃ 今までいろんな人に助けられてきました。
義兄さんや 親父様方➡
義兄さんや 親父様方➡
まぁさん 先生方は もちろん➡
まぁさん 先生方は もちろん➡
源内先生 瀬川 唐丸も。
源内先生 瀬川 唐丸も。
いろんな人に助けられてきましたが➡
いろんな人に助けられてきましたが➡
俺ゃ 何もできてなくて…。
耕書堂を 日の本一の本屋にするしか道がねえんでさ!
耕書堂を 日の本一の本屋にするしか道がねえんでさ!
恩に報いるには。
恩に報いるには。
はっ。♬〜
はっ。♬〜
♬ 天下を
ちょっ… やめてくだせえよ!
ちょっ… やめてくだせえよ!
♬ 耕書堂は
♬ 耕書堂は
♬ 耕書堂は
♬ て
やつが売り広めをしたのは地方の町や村で➡
やつが売り広めをしたのは地方の町や村で➡
市中においては さほど売り先は広がらなかったようだよ。
市中においては さほど売り先は広がらなかったようだよ。
ハハッ 思ったとおりだ!
だま騙されんのは せいぜい 田舎もんだけさ。
だま騙されんのは せいぜい 田舎もんだけさ。
ねえ?(笑い声)
(丸屋小兵衛)すまねえ…。おお 丸小さん。
(丸屋小兵衛)すまねえ…。おお 丸小さん。
持ってかれました…。
うちの上得意だった手習の師匠たちをごっそり。
うちの上得意だった手習の師匠たちをごっそり。
ええっ!?
何でも これからは➡
何でも これからは➡
師匠仲間の作ったもんを使いたいって話で…。
師匠仲間の作ったもんを使いたいって話で…。
おいおい… まさか このまま➡
市中も切り崩されてくなんてな。あるわけねえ!
市中も切り崩されてくなんてな。あるわけねえ!
とにかく 得意先 それから作者。
とにかく 得意先 それから作者。
戯作者や絵師が 決して向こうに流れぬようにしてください。
戯作者や絵師が 決して向こうに流れぬようにしてください。
(一同)へえ!
じゃあ。
じゃあ。
♬〜
♬〜
このまま ずるずる市中もやられるって?
(岩戸屋源八)吉原にゃ 力のある旦那がわんさか通ってんだぜ。
(岩戸屋源八)吉原にゃ 力のある旦那がわんさか通ってんだぜ。
そいつら取り込んで「蔦屋」のもん 使えって➡
触れ回らせでもすりゃ➡
あっという間に 耕書堂の天下だろ。
あっという間に 耕書堂の天下だろ。
♬〜
♬〜
♬〜
しょうせんどう(ふじ)松泉堂?
ああ そりゃ 西村屋ですよ。
ああ そりゃ 西村屋ですよ。
えっ? 西村屋が書いてんのかい?
えっ? 西村屋が書いてんのかい?
どこも 作者には苦労してるってことでさ。
これ 絵は 重政先生かい?
これ 絵は 重政先生かい?
あっ。
いや 北川豊章って…。
いや 北川豊章って…。
へえ 重政先生かと思った。
へえ 重政先生かと思った。
ああ 確かに…。
ああ 確かに…。
豊章…。
しゅんしょう春章風の豊章。
こりゅうさい湖龍斎風の豊章。
こりゅうさい湖龍斎風の豊章。
豊章…。
う〜ん…。
まずな「春信」の画風で 花魁たちを描くんだ。
まずな「春信」の画風で 花魁たちを描くんだ。
その次は おんなじ花魁を「湖龍斎」風で描くんだよ。
その次は 「重政」の画風ってな具合で続々と続けてよ。
その次は 「重政」の画風ってな具合で続々と続けてよ。
(唐丸)何それ!そんな うまくいくわけないじゃない。
(唐丸)何それ!そんな うまくいくわけないじゃない。
♬〜
♬〜
これ…。
これ…。
唐丸だよな。
あんたは どうしたって死なない鬼の子だからね!
あんたは どうしたって死なない鬼の子だからね!
そもそも 生まれてきたのが間違いだったんだって!
ちゃんと 絵をやってみねえか?
おいね!私がやるよ!
おいね!私がやるよ!
ふざけんじゃねえ〜!
夢から覚めても また 夢。
夢から覚めても また 夢。
うたまろ歌麿…。
先生が書くのは 100年先の江戸ですよ。
先生が書くのは 100年先の江戸ですよ。
俺ゃ そんな100年先の江戸を見てみてえんでさ。
へ俺たちは 屁だ〜!
へ! へ!
へ! へ!
へ! へ! へ!
い芋の腹 こき出でてみれば 大筒の➡
い芋の腹 こき出でてみれば 大筒の➡
響きにまがふ➡
屁いの勢ひ〜!
屁いの勢ひ〜!
へ! へ! へ!
実は 我らは今えぞちあげち「蝦夷地」を上知しようとしている。
そなたも ひとつ仲間に加わらぬか?
そなたも ひとつ仲間に加わらぬか?
蔦屋重三郎。
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