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(物音)
(物音)
せい(瀬以)いつまで寝てんだい。 店 開けるよ!
せい(瀬以)いつまで寝てんだい。 店 開けるよ!
つたや じゅうざぶろう(蔦屋重三郎)つえ何で お前 そんな朝 強えんだよ…。
借金あんだよ。 店 潰れるよ!
借金あんだよ。 店 潰れるよ!
⚟(鳥の鳴き声)
⚟(鳥の鳴き声)
⚟(鳥の鳴き声)
♬〜
♬〜
♬〜
ねつけ(半次郎)野郎の根付たぁこれのことだよなぁ。
とめしろう(留四郎)まぁ 正月明けて極楽から地獄ですからね。
とめしろう(留四郎)まぁ 正月明けて極楽から地獄ですからね。
(半次郎)ほっといて 大事ねえのかねぇ。➡
(半次郎)ほっといて 大事ねえのかねぇ。➡
じゅうざおい 重三! おい!
♬〜
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はい! はい はい はい はい!
う〜ん!
う〜ん!
さあさあ 世にも不思議なエレキテル!1回4文! 1回4文だよ!
はい! え〜…。(取っ手を回す音)
はい ここ触って。おっ。
はい ここ触って。おっ。
よっ! えっ? 何も こないよ。
何も? おかしいねぇ。
見世物になっちまったか。
見世物になっちまったか。
いらっしゃい いらっしゃい!いらっしゃい!
いらっしゃい いらっしゃい!いらっしゃい!
(平賀源内)ガキ! 待て こら!(悲鳴)
(源内)今 何つってた このクソガキ!➡
平賀源内は イカサマだっつったよな!言ってませんよ! そんな…。
平賀源内は イカサマだっつったよな!言ってませんよ! そんな…。
(源内)言っただろ!(悲鳴)
たけみつあいつ 竹光だぞ!(笑い声)言った〜!
たけみつあいつ 竹光だぞ!(笑い声)言った〜!
(笑い声)源内先生! どうしたんすか?
いや こいつらよぉ俺の悪口 言いやがんだよ。
いや こいつらよぉ俺の悪口 言いやがんだよ。
エレキテルは イカサマ➡
平賀源内は 口だけだってな。
平賀源内は 口だけだってな。
逃げてんじゃねえぞ こら!(悲鳴)源内先生!
逃げてんじゃねえぞ こら!(悲鳴)源内先生!
邪魔すんな! おら どけ〜!(悲鳴)
(源内)待て〜!
(源内)待て〜!
すわらや いちべえ(須原屋市兵衛)近頃 おかしいんだよな 源内さん。➡
何かというと 食ってかかってな。
何かというと 食ってかかってな。
偽物を作られたあげくイカサマだなんて言われてよ。
偽物を作られたあげくイカサマだなんて言われてよ。
まぁ 気持ちは分からんでもねえがなぁ。
けど 困ったことにエレキテルについては➡
けど 困ったことにエレキテルについては➡
イカサマじゃないとも言い切れないですからねぇ。
あれはオランダでも作ってはみたもんの➡
あれはオランダでも作ってはみたもんの➡
使いみちもどうしたわけで バチッてなんのかすら➡
分かんないシロモンなんですよ。
分かんないシロモンなんですよ。
ん? じゃあ 悪い気が出て万病に効くってな…。
ひねうん 源内さんが捻り出した売り文句ですよ。
ひねうん 源内さんが捻り出した売り文句ですよ。
ちょいと大きく出過ぎたかもしれませんねぇ…。ああ…。
ちょいと大きく出過ぎたかもしれませんねぇ…。ああ…。
あっ 上がってますね。(須原屋)ああ どうぞ。
あのお方は?
杉田玄白先生だよ。
杉田玄白先生だよ。
えっ! あの「解体新書」の?
(須原屋)まぁ 元は 源内さんの弟子みたいなもんだったんだけどね。
(須原屋)まぁ 元は 源内さんの弟子みたいなもんだったんだけどね。
ああ そういや「解体新書」の絵師 紹介したって…。
らんぽうい今や あっちは 当代一の蘭方医。
らんぽうい今や あっちは 当代一の蘭方医。
まぁ そんなことが 源内さんにはこたえてるのかもしれねえなぁ。
まぁ そんなことが 源内さんにはこたえてるのかもしれねえなぁ。
そういうこと気にしますかねぇ 源内先生。
そういうこと気にしますかねぇ 源内先生。
(須原屋)あちらも元は 学者だからねぇ。
(須原屋)あちらも元は 学者だからねぇ。
お待たせいたしました。
ああ ありがた山にごぜえやす。
ああ ありがた山にごぜえやす。
お代は改めて。ああ。
どうすんでえ?そんなもの買い占めて。 ええ?
どうすんでえ?そんなもの買い占めて。 ええ?
客にあげたり 師匠方に差し上げたりでさ。
客にあげたり 師匠方に差し上げたりでさ。
近頃 どうです?
うろこ鱗の旦那。
うろこ鱗の旦那。
来年は もう青本は出せねえんじゃねえかって➡
来年は もう青本は出せねえんじゃねえかって➡
そう言われてるよ。
♬〜
♬〜
あ…。
あ…。
♬〜
♬〜
♬〜
いえもと(徳川家基)では 石高を下げずに米の値を保つには どうすればよいのだ?
いえもと(徳川家基)では 石高を下げずに米の値を保つには どうすればよいのだ?
ご公儀で 米の値を定め出回る量を抑えますれば➡
ご公儀で 米の値を定め出回る量を抑えますれば➡
保てるかと存じます。
かような折 吉宗公はほかに いかがされたのだ?
かような折 吉宗公はほかに いかがされたのだ?
たかおか(高岳)西の丸様は 近頃世の中の金の流れについて➡
熱心に学んでおられるとか。➡
熱心に学んでおられるとか。➡
とのものかみ主殿頭様が意見したゆえと聞きました。➡
とのものかみ主殿頭様が意見したゆえと聞きました。➡
すると 不仲は おさまったので。
おきつぐ(田沼意次)フッ どうかのう。➡
わしとしては 仲ようしたい一心なのでな。
わしとしては 仲ようしたい一心なのでな。
しゃれ(高岳)洒落ておりますね。
(意次)ああ これか。
五郎蔵という市中の職人に作らせたものだ。
五郎蔵という市中の職人に作らせたものだ。
主殿頭様 ひとつ お願いがございます。
何じゃ?
何じゃ?
以前より 種姫様が西の丸様に 贈り物をしたいと仰せで➡
以前より 種姫様が西の丸様に 贈り物をしたいと仰せで➡
この細工を生かした手袋など どうかと思うのです。
おお それは よいかもしれんな。たか確か 近々 鷹狩りにおいでになるとか。
おお それは よいかもしれんな。たか確か 近々 鷹狩りにおいでになるとか。
あまり日はございませんが間に合いますか?
あまり日はございませんが間に合いますか?
では わしの方から急ぎ 五郎蔵に命じておこう。
では わしの方から急ぎ 五郎蔵に命じておこう。
(そばをすする音)
うちから 青本を?
うちから 青本を?
ほうせいどう きさんじ(朋誠堂喜三二)そう お前さん そろそろ青本もやらねえかと思ってさ。
いや 書いてもらえんならうちとしちゃあ➡
いや 書いてもらえんならうちとしちゃあ➡
ぼた餅で面 張られるようなもんですが…。
ぼた餅で面 張られるようなもんですが…。
鱗の旦那の方は?
はるまち(喜三二)もう 春町の本出すので精いっぱいらしくてさ。
はるまち(喜三二)もう 春町の本出すので精いっぱいらしくてさ。
こりゃ 今年の俺のなんだけど。へえ。
こりゃ 今年の俺のなんだけど。へえ。
ああ 鶴屋…。鱗の旦那の金繰りがつかねえってんで。➡
だったら どうせならお前さんとこで出してもいいかなって。
だったら どうせならお前さんとこで出してもいいかなって。
けど 俺と組めば市中には流れなくなりますよ。
けど 俺と組めば市中には流れなくなりますよ。
まぁ どうでもいいかなぁ。
まぁ どうでもいいかなぁ。
え…。売れる 売れないは どうでもいいのよ。
こんなもんは遊びなんだから楽しけりゃ それでね。
こんなもんは遊びなんだから楽しけりゃ それでね。
で 誰とやるのが一番 楽しいかって言われたら➡
で 誰とやるのが一番 楽しいかって言われたら➡
そりゃ お前さんなんだよ!
そりゃ お前さんなんだよ!
まぁさん…。
何たって…➡
よしわらお前さんの礼は 吉原だからな。
よしわらお前さんの礼は 吉原だからな。
えっ そこ?「お前さんの礼」でなじ馴染みになったって言や➡
えっ そこ?「お前さんの礼」でなじ馴染みになったって言や➡
あっちにも こっちにもあいかた敵娼 作ったって➡
みんな「しかたないねぇ」で済むんだから。➡
みんな「しかたないねぇ」で済むんだから。➡
はんもとこんな芸当ができる板元はほかには いねえよ!
まぁ そうっすか?(喜三二)アハハハハ!
まぁ そうっすか?(喜三二)アハハハハ!
まさのぶ(北尾政演)つったじゅうさ〜ん!➡
つたじゅうヘヘヘヘヘ! 蔦重さん。あ?
つたじゅうヘヘヘヘヘ! 蔦重さん。あ?
ちょいと 絵師はお入り用じゃありませんか?
ヘヘヘヘ!お前 忙しいだろ。
ヘヘヘヘ!お前 忙しいだろ。
表紙絵やってよそでも 挿絵やってなかったか。
はえ何せ 俺 早えんで。何かねえですか?
はえ何せ 俺 早えんで。何かねえですか?
払いは 吉原でいいんで。
わけ何だい お若えの。お前さんも こっちのクチかい?
わけ何だい お若えの。お前さんも こっちのクチかい?
あたぼうでさ。絵なんて モテるために描くもんでしょ。
お〜 ハハハ!ねえ 蔦重さん!
お〜 ハハハ!ねえ 蔦重さん!
んなこと言ったって今すぐ頼めるもんなんかねえよ。
じろべえ(次郎兵衛)じゃあ 今日は遊びましょうか。
じろべえ(次郎兵衛)じゃあ 今日は遊びましょうか。
にいいや… 何言ってんすか 義兄さん!(次郎兵衛)だって 俺 茶屋だもの。
にいいや… 何言ってんすか 義兄さん!(次郎兵衛)だって 俺 茶屋だもの。
遊びてえ人たちを前にほっとくわけにゃ…。
遊びてえ人たちを前にほっとくわけにゃ…。
気が向いた時だけ仕事しねえでくだせえ!タダじゃねえんだから。
お代は 俺につけられるんすよ!
お代は 俺につけられるんすよ!
いいもん 書くからさ。あっ! じゃあ 俺 その絵 描く!
ちょっと 座敷で打ち合わせしましょ。
ちょっと 座敷で打ち合わせしましょ。
おう おう!(次郎兵衛)おっ! そうしましょ!➡
じゃあ 行くべえ獅子!
行くべえ獅子〜!(喜三二)お〜!いやいやいや…。
行くべえ獅子〜!(喜三二)お〜!いやいやいや…。
まぁさん 行かねえよ?行くべえ獅子!行くべえ獅子!
もう〜! 俺 借金だらけ…。
ごめんよ!いらっしゃいませ。
ごめんよ!いらっしゃいませ。
ここ 富本本あるって聞いたんだけど。へえ。
10両?
10両?
(ふじ)ああ。え〜…。
まぁ 愉快な客ってな いいね。女たちも腹から笑っててさ。
まぁ 愉快な客ってな いいね。女たちも腹から笑っててさ。
おいらん花魁たちが 腹から…?
(若木屋与八)やってるかい?ああ もう始まってるよ。
(若木屋与八)やってるかい?ああ もう始まってるよ。
(若木屋)ああ 申し訳ねえ。
うえもん(扇屋宇右衛門)女郎屋を やめる?(りつ)うん。
うえもん(扇屋宇右衛門)女郎屋を やめる?(りつ)うん。
はんざえもん(松葉屋半左衛門)女郎屋やめて 何やんだい?
はんざえもん(松葉屋半左衛門)女郎屋やめて 何やんだい?
芸者の見番をやろうかなって。
だいもんじや いちべえ(大文字屋市兵衛)げ… 芸者の見番!?
だいもんじや いちべえ(大文字屋市兵衛)げ… 芸者の見番!?
建て前で禁じても➡
女芸者が 色を売っちまう売らされちまうってのは➡
女芸者が 色を売っちまう売らされちまうってのは➡
後を絶たないわけじゃないか。
差配する者がいればさ➡
女芸者の一人座敷は避けるなんてこともできるだろ。
女芸者の一人座敷は避けるなんてこともできるだろ。
おり(丁子屋長十郎)俺ゃな➡
おり(丁子屋長十郎)俺ゃな➡
もっと 寮を使った方がいいんじゃねえかって思うんだよ。
もっと 寮を使った方がいいんじゃねえかって思うんだよ。
(大文字屋)おい… 寮って!?
はや(丁子屋)流行り病の時なんかによ➡
あんどんケチって 行灯部屋に突っ込むとやたら広まっちまったりもするだろ。
あんどんケチって 行灯部屋に突っ込むとやたら広まっちまったりもするだろ。
あの… どうしたんすか? 皆さん。(丁子屋)それだったら いっそのこと➡
あの… どうしたんすか? 皆さん。(丁子屋)それだったら いっそのこと➡
ちゃんと休ませて しっかり治させるってしちまった方が…。
(ふじ)あの人 言ったんだよ。
あんたに 吉原も変わらなきゃいけないって言われてさ。➡
あんたに 吉原も変わらなきゃいけないって言われてさ。➡
やれることは ささやかだけど➡
やれることは ささやかだけど➡
女郎や それこそ 女芸者にもましな場所にしていこうって。
女郎や それこそ 女芸者にもましな場所にしていこうって。
んなこと あんですね。
んなこと あんですね。
何か 夢 見てるみてえだ。
何か 夢 見てるみてえだ。
(次郎兵衛)重三。 表のあれ 何だい?
ああ… ああやっときゃ書きてえやつが来んじゃねえかと思って。
ああ… ああやっときゃ書きてえやつが来んじゃねえかと思って。
よいしょ。
義兄さん。
おもしれ俺ゃ ここを 面白えもんでいっぺえの店にしてえんです。
おもしれ俺ゃ ここを 面白えもんでいっぺえの店にしてえんです。
面白えもんが いっぺえありゃ➡
面白えもんが いっぺえありゃ➡
面白えことが好きなやつが寄ってくるだろうし➡
面白え客が増えりゃ女郎も楽しいだろうし。
面白え客が増えりゃ女郎も楽しいだろうし。
いよいよ やるってことか? 青本。
いよいよ やるってことか? 青本。
へえ。 この際 挑んでみようと思います。
まつだいら たけちか(松平武元)鮮やかな手袋にございますな。
まつだいら たけちか(松平武元)鮮やかな手袋にございますな。
(家基)鷹狩りの際に使ってほしいと種姫からじゃ。➡
(家基)鷹狩りの際に使ってほしいと種姫からじゃ。➡
誰も持ってはおらぬようなものをと考えあつら誂えてくれたらしい。
誰も持ってはおらぬようなものをと考えあつら誂えてくれたらしい。
(武元)うれそれは 嬉しいお心遣いにございますな。
(武元)うれそれは 嬉しいお心遣いにございますな。
縁組みの方もそろそろ進めていかねばならぬな。
縁組みの方もそろそろ進めていかねばならぬな。
お考えくださっておるので?
お考えくださっておるので?
いえ…。
近頃は 金のことばかり学んでおいでと聞きまして。
近頃は 金のことばかり学んでおいでと聞きまして。
それは➡
それは➡
主殿頭を無用の者とするためじゃ。
主殿頭を無用の者とするためじゃ。
あやつのような知恵が己にあればわざわざ取り立てずともよいではないか。
あやつのような知恵が己にあればわざわざ取り立てずともよいではないか。
⚟(いななき)
じい爺。 私は 吉宗公のごとく➡
じい爺。 私は 吉宗公のごとく➡
かじ自ら 政の舵を取る将軍となりたいのだ。
かじ自ら 政の舵を取る将軍となりたいのだ。
なんと…➡
なんと…➡
なんと 頼もしきお言葉…。
では まずは 吉宗公のごとく鷹狩りを お楽しみくださりませ。
では まずは 吉宗公のごとく鷹狩りを お楽しみくださりませ。
うむ。
うむ。
⚟ああっ 逃しましたか!
あ… はあ はあ…。
あ… はあ はあ…。
西の丸様?
西の丸様 いかがなさいました!
西の丸様! 西の丸様〜!
安永八年二月➡
安永八年二月➡
将軍のご嫡男 家基様が急逝されるという➡
驚天動地の出来事が起こりました。
驚天動地の出来事が起こりました。
(意次)奥医者によれば 心の臓の発作とか。➡
(意次)奥医者によれば 心の臓の発作とか。➡
今は ただ… 心よりお悔やみ申し上げるばかりにございます。
今は ただ… 心よりお悔やみ申し上げるばかりにございます。
このような折の通例として急な病にてとされましたが…。
このような折の通例として急な病にてとされましたが…。
(知保の方)西の丸が病死のわけがなかろう…。
か(爪を噛む音)
か(爪を噛む音)
(知保の方)西の丸が病死のわけがなかろう…。
(知保の方)西の丸が病死のわけがなかろう…。
お前であろう…。
(爪を噛む音)
(爪を噛む音)
お前が毒を盛ったのであろう!➡
ああっ!
うう…! ううっ!
うう…! ううっ!
お方様! お気を確かに!お方様!うう… ああっ!
うう…!➡
うう…!➡
とのも主殿…!こちらへ! お方様!
(知保の方)西の丸! 西の丸を返せ〜!➡
(知保の方)西の丸! 西の丸を返せ〜!➡
うう…! ああ〜!
うう…! ああ〜!
日頃から田沼様と家基様との不仲は 周知のこと。
まつだいら やすよし(松平康福)主殿殿がお亡くなりになった東海寺に?
まつだいら やすよし(松平康福)主殿殿がお亡くなりになった東海寺に?
(松平輝高)うむ。 和尚を黙らせるためにうわさ主殿殿が寄進をしたという噂じゃ。
(松平輝高)うむ。 和尚を黙らせるためにうわさ主殿殿が寄進をしたという噂じゃ。
(松平輝高)うむ。 和尚を黙らせるためにうわさ主殿殿が寄進をしたという噂じゃ。
田沼様が毒を盛ったという噂はまことであろうか。
田沼様に限って…。
田沼様に限って…。
はかりごと家基様の死は 田沼様の謀という噂が➡
はかりごと家基様の死は 田沼様の謀という噂が➡
ささや広く 囁かれることとなってしまいました。
おお おお おお!確かに針が動いている。
おお おお おお!確かに針が動いている。
(意次)これが 歩いた量程ということか。
(意次)これが 歩いた量程ということか。
さよう然様にございます!
さよう然様にございます!
ふむ。
これは まことに そなたが作ったものか?
これは まことに そなたが作ったものか?
(源内)はい。 オランダのものをまねちょちょいと真似ましてございます。➡
(源内)はい。 オランダのものをまねちょちょいと真似ましてございます。➡
ですが これは裏を返せば➡
国の内でも作れますものをべらぼうな高値で売りつけられている➡
国の内でも作れますものをべらぼうな高値で売りつけられている➡
幕府は 異国に 金銀を吸い上げられておるということにございます。
幕府は 異国に 金銀を吸い上げられておるということにございます。
金銀を吸い上げられておる?
(源内)そればかりではございませぬ。
(源内)そればかりではございませぬ。
長崎では 国の内にもある薬草や替えが利きそうな薬まで➡
長崎では 国の内にもある薬草や替えが利きそうな薬まで➡
買い入れておる始末。こりゃあ いけません。
これからは 日の本の津々浦々の値打ちのある品を掘り起こし➡
これからは 日の本の津々浦々の値打ちのある品を掘り起こし➡
売り出し 工夫し 逆に売りつける!➡
然様な仕組みにしなきゃ日の本は 決して豊かになりません。
然様な仕組みにしなきゃ日の本は 決して豊かになりません。
そなた 名は?
そなた 名は?
本草学者の平賀源内と申します。
本草学者の平賀源内と申します。
♬〜
♬〜
何やってんだろうね 俺ゃ…。
何やってんだろうね 俺ゃ…。
へづつ⚟(平秩東作)源内さん?➡
へづつ⚟(平秩東作)源内さん?➡
おお いた いた。
何だ 東作か。
何だ 東作か。
いやぁ 聞きましたよ エレキテル。大変でしたねぇ。
いやぁ 聞きましたよ エレキテル。大変でしたねぇ。
お前こそ。 借金取りから逃げてんだろ?
てえへんいや もう 大変でさぁ。
てえへんいや もう 大変でさぁ。
でも ちょいと面白え話にもあたりましてね。
何だい こりゃ。
何だい こりゃ。
フッ。
(武元)西の丸様の亡くなられた訳を調べ直すのでございますか?
(武元)西の丸様の亡くなられた訳を調べ直すのでございますか?
いえはる(徳川家治)壮健そのものであった西の丸がにわか俄に 心の臓に病を得てとは…➡
いえはる(徳川家治)壮健そのものであった西の丸がにわか俄に 心の臓に病を得てとは…➡
いえはる(徳川家治)壮健そのものであった西の丸がにわか俄に 心の臓に病を得てとは…➡
ふやはり 余も腑に落ちぬ。
ふやはり 余も腑に落ちぬ。
恐れながら 毒を盛った者が明らかになったといたしましても➡
恐れながら 毒を盛った者が明らかになったといたしましても➡
裏を返せば 毒を盛られる不覚を将軍家が許したこととなりまする。
裏を返せば 毒を盛られる不覚を将軍家が許したこととなりまする。
裏を返せば 毒を盛られる不覚を将軍家が許したこととなりまする。
ご威信を考えますれば その者を…。
それでも 余は まことのことが知りたい。
それでも 余は まことのことが知りたい。
御意にございます。
しかし➡
しかし➡
主殿頭殿は西の丸様毒殺を噂される者➡
主殿頭殿は西の丸様毒殺を噂される者➡
然様な者が加わる お調べとはいかなるものでございましょうか。
然様な者が加わる お調べとはいかなるものでございましょうか。
余は 主殿は疑うまでもないと考えておる。
余は 主殿は疑うまでもないと考えておる。
(武元)恐れながら 知保の方様も➡
(武元)恐れながら 知保の方様も➡
そのように お考えくださるでしょうか?
そのように お考えくださるでしょうか?
なにとぞ何卒 それがしも加えていただきたく!
なにとぞ何卒 それがしも加えていただきたく!
まことのことを明らかにし➡
上様のご無念を晴らしとう存じまする!
上様のご無念を晴らしとう存じまする!
西の丸様は 狙っていたキジを逃した途端に 苦しみ始め…。
西の丸様は 狙っていたキジを逃した途端に 苦しみ始め…。
うこんのしょうげんこうして 右近将監様指揮の下徹底的な洗い出しが行われました。
うこんのしょうげんこうして 右近将監様指揮の下徹底的な洗い出しが行われました。
(三浦庄司)毒を盛る隙が まったく見つからぬ?
西の丸では毒には特に気を配っておったそうでな。➡
西の丸では毒には特に気を配っておったそうでな。➡
さじ水一滴 匙が出すお薬までも全てお毒味役が入っておったそうじゃ。
さじ水一滴 匙が出すお薬までも全てお毒味役が入っておったそうじゃ。
おきともかりば(田沼意知)お狩場でお付きの茶坊主が出す茶などは。
おきともかりば(田沼意知)お狩場でお付きの茶坊主が出す茶などは。
(意次)それにも全て 毒味役が入っておったそうじゃ。
(意次)それにも全て 毒味役が入っておったそうじゃ。
殿。 平賀源内殿がお見えにございますが。
殿。 平賀源内殿がお見えにございますが。
おう。
(戸が開く音)(意次)おお 久しいの 源内。
(戸が開く音)(意次)おお 久しいの 源内。
(源内)ご無沙汰しております。(意知)これは➡
エレキテルではさんざん散々な目に遭ったと聞いたが。
エレキテルではさんざん散々な目に遭ったと聞いたが。
(笑い声)
とら(源内)まぁ 過ぎたことに囚われてても時の無駄ってなことで。 ハハハハ!
とら(源内)まぁ 過ぎたことに囚われてても時の無駄ってなことで。 ハハハハ!
田沼様えぞ蝦夷に ご興味はございませんかね?
田沼様えぞ蝦夷に ご興味はございませんかね?
蝦夷?
(意知)父上。
蝦夷では まだ 金が採れるのか?
どこのお山か定かではございませんがまだ 採れるのは間違いないようで。
どこのお山か定かではございませんがまだ 採れるのは間違いないようで。
ろしあ更に 昨年辺りから お魯西亜の船が交易を求め あちこちに来ておるようで。
ろしあ更に 昨年辺りから お魯西亜の船が交易を求め あちこちに来ておるようで。
蝦夷地を 御公儀の直轄として鉱山を開き交易を一手に握れば➡
蝦夷地を 御公儀の直轄として鉱山を開き交易を一手に握れば➡
おかねぐら幕府の御金蔵は➡
おかねぐら幕府の御金蔵は➡
根元から立ち直せるのではございませんでしょうか。
それは ぜひぜひ 考えたいところだが➡
それは ぜひぜひ 考えたいところだが➡
少々 面倒な局面でな。
少々 面倒な局面でな。
幕府は 西の丸様の最期を調べ直しておるのだ。➡
毒を盛られたと見込んでおるのだが➡
毒を盛られたと見込んでおるのだが➡
その仕込む折が➡
いかようにも見つけられん。
いかようにも見つけられん。
…そうじゃ その非凡な頭でひとつ 考えてみてはくれぬか。
…そうじゃ その非凡な頭でひとつ 考えてみてはくれぬか。
このようにしたら毒が盛れるという手を。
このようにしたら毒が盛れるという手を。
それが決着すれば➡
蝦夷にも取りかかれるということで?
(意次)まぁ そういうことだ。
(意次)まぁ そういうことだ。
お任せください。
この一件 平賀源内が見事 解き明かしてみせましょう。
この一件 平賀源内が見事 解き明かしてみせましょう。
(意次)頼む。
はっ。
はっ。
♬〜
♬〜
(東作)何してんです?(源内)いやな➡
(東作)何してんです?(源内)いやな➡
たまたま生き物の毒にやられたってこともあるんじゃねえのかな。
たまたま生き物の毒にやられたってこともあるんじゃねえのかな。
(東作)ああ… マムシとかですか?
マムシなら 人も気付くだろうが虫なら どうだ?
マムシなら 人も気付くだろうが虫なら どうだ?
誰も気付かねえうちに刺されてたってこともあんだろ。
誰も気付かねえうちに刺されてたってこともあんだろ。
(東作)え〜 でも 心の臓を止めるほどの強い毒 持った虫なんて いますかね?
(源内)いねえとは限らねえだろ!(東作)んな言わなくても…。
(源内)いねえとは限らねえだろ!(東作)んな言わなくても…。
(源内)俺たちの知ってる虫の数なんて天地から見りゃ 目くそくれえなもんよ。
(源内)俺たちの知ってる虫の数なんて天地から見りゃ 目くそくれえなもんよ。
せこ(武元)「勢子の吾作の申すところ➡
せこ(武元)「勢子の吾作の申すところ➡
御鷹 獲物を取り逃がし後➡
御鷹 獲物を取り逃がし後➡
お苦しみになり➡
心の臓を押さえ」。
心の臓を押さえ」。
西の丸様が 獲物を取り逃がしたあと…。
西の丸様が 獲物を取り逃がしたあと…。
♬〜
♬〜
♬〜
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あっ 源内さん あの辺りです。
あっ 源内さん あの辺りです。
刺されたら死ぬような毒虫?(源内)うん。
ここいらで?聞いたこたねえけどなぁ。
ここいらで?聞いたこたねえけどなぁ。
まだ お世継ぎ様が亡くなられた話調べてんのかい?
ああ 何か 話ねえかい?
ああ 何か 話ねえかい?
あ〜! 吾作さ〜ん!
(吾作)おお〜。
この人ら 例の件 調べてんだって。うん? またかい?
この人ら 例の件 調べてんだって。うん? またかい?
お役いんには もう話したよ。
お役いんには もう話したよ。
吾作さんはお世継ぎ様が倒れるの見てたんだよな。
(源内)え! ほんとかい?
(源内)え! ほんとかい?
(吾作)ああ あんときゃ おやつぎ様が…。
(源内)ん? ん? ん?お… おやつぎ様?
(源内)ん? ん? ん?お… おやつぎ様?
およつぎ様。お世継ぎ様。うん。
鷹が 獲物を逃がして随分 くるしそうで。
鷹が 獲物を逃がして随分 くるしそうで。
苦しそう?ううん 苦しそうじゃねえよ。
く や しそうで➡
く や しそうで➡
親指なんか 噛んでさ➡
そしたら うう〜って。
そしたら うう〜って。
♬〜
♬〜
♬〜
(意次)手袋に 毒!?
(源内)はい。 吾作の話によると➡
(源内)はい。 吾作の話によると➡
西の丸様は色鮮やかな手袋をされておったそうで。
西の丸様に親指を噛む癖などが おありならば➡
西の丸様に親指を噛む癖などが おありならば➡
わな成り立つ罠ではございますかと。
もし 手袋に毒が仕込まれていたならば➡
もし 手袋に毒が仕込まれていたならば➡
たどお手元に渡る道筋を辿れば➡
下手人は浮かび上がってくるかもしれぬな。
下手人は浮かび上がってくるかもしれぬな。
(三浦)殿 手袋は手に入れられるのでございますか?
(三浦)殿 手袋は手に入れられるのでございますか?
(三浦)殿?
(三浦)殿?
…ああ 考えが先走ってしまってな。
…ああ 考えが先走ってしまってな。
源内 ご苦労であった。追って また知らせる。
大儀であった。
大儀であった。
はっ!
(意次)三浦。(三浦)はっ。
(意次)急ぎ 西の丸の長谷川に命じよ。(三浦)長谷川殿?
(意次)急ぎ 西の丸の長谷川に命じよ。(三浦)長谷川殿?
手袋を取り戻すのじゃ!
手袋を取り戻すのじゃ!
(三浦)はっ!
蔦重。
あっ まぁさん!おう。
あっ まぁさん!おう。
よく おいでくださいました。
どうだい? 新しい人たちは。ああ…。
あちらの方は初めて。
あちらの方は初めて。
俺も 素人に毛が生えたようなもんなんで探り探りでさ。
ヘヘヘヘヘ!ヘヘッ。
ヘヘヘヘヘ!ヘヘッ。
あっ。
こちら 見てもらってもいいすか?
こちら 見てもらってもいいすか?
うん?
「トウザイ トウザイ ちょいとお耳を」。ああ〜!
「トウザイ トウザイ ちょいとお耳を」。ああ〜!
やめてくだせえ!
え? ひょっとして これお前さんが書いたの?
え? ひょっとして これお前さんが書いたの?
ええ。
ある人と考えてた話なんですがどうも 俺には 文を書く才がねえようで。
ある人と考えてた話なんですがどうも 俺には 文を書く才がねえようで。
ある人と考えてた話なんですがどうも 俺には 文を書く才がねえようで。
これを もとに一作 仕上げてもらえませんか?
もう少し粘ってみりゃいいんじゃないの?
もう少し粘ってみりゃいいんじゃないの?
もうちょいと やってみれば?
意地悪 言わねえでくだせえよ。(喜三二)ハハハハハハ!
意地悪 言わねえでくだせえよ。(喜三二)ハハハハハハ!
これは とびきり いいものに仕立てたいんすよ。
これは とびきり いいものに仕立てたいんすよ。
一緒に考えてくれた人んためにも。
一緒に考えてくれた人んためにも。
だったら なおのこともう一粘りしてみようよ。
だったら なおのこともう一粘りしてみようよ。
お前さんが書いた方が その人も喜ぶだろ。
いや けど…。
どうにもならなきゃ最後は仕立ててやるからさ。
どうにもならなきゃ最後は仕立ててやるからさ。
ちょいと待ってな。 今 読むからよ。
へえ。
へえ。
手袋は手に入らぬだと!?
(意知)もう捨てられてしまったということか?
(意知)もう捨てられてしまったということか?
のぶため(長谷川平蔵宣以)いえ 西の丸様がその日 身につけておられたものは➡
とど知保の方様が お手元に留めておいでで。➡
とど知保の方様が お手元に留めておいでで。➡
しかし 数日前右近将監様が引き取られたと。
引き取られたと!?(平蔵)はい。➡
引き取られたと!?(平蔵)はい。➡
お調べになりたいことがあると。
(意知)では 右近将監様も同じ罠にお気付きになったということか。
(意知)では 右近将監様も同じ罠にお気付きになったということか。
終わったか…。
(意知)は?
あの手袋は 俺が用意したものだ。
あの手袋は 俺が用意したものだ。
(三浦)どういったわけにございますか!?
(三浦)どういったわけにございますか!?
高岳に頼まれてな…。
(高岳)手袋など どうかと思うのです。
(高岳)手袋など どうかと思うのです。
それは 主殿頭様が手袋に毒をということで?
それは 主殿頭様が手袋に毒をということで?
そういうことになる。 いや➡
されてしまうということじゃ!
されてしまうということじゃ!
しかし… しかし 殿から➡
種姫様 高岳殿を経て西の丸様のもとへ献上。
種姫様 高岳殿を経て西の丸様のもとへ献上。
その合間には いくらでも毒を仕込む隙はございましょう。
その合間には いくらでも毒を仕込む隙はございましょう。
手袋を作らせた それだけで下手人とすることはできぬのでは。
(意知)白眉毛が 果たして そう考えるか…➡
(意知)白眉毛が 果たして そう考えるか…➡
父上を追い落とす手札と考えるか。
父上を追い落とす手札と考えるか。
お任せください。
それがしが 西の丸を調べ尽くし必ずや まこと毒を盛った者を!
それがしが 西の丸を調べ尽くし必ずや まこと毒を盛った者を!
⚟殿!
⚟殿!
右近将監様のもとより 使者が参りました。
⚟(せみの声)
⚟どうぞ こちらへ。
⚟どうぞ こちらへ。
(せみの声)
(せみの声)
(せみの声)
(せみの声)
(せみの声)
本日は お招きにあずかりまして。
本日は お招きにあずかりまして。
こちらこそ すまぬの。
こちらこそ すまぬの。
具合が ようないもので…。
(せきこみ)
(せきこみ)
夏風邪と伺いましたが。
たちが悪いようで なかなかに抜けぬ。
たちが悪いようで なかなかに抜けぬ。
一服の前に 不粋ではあるが。
一服の前に 不粋ではあるが。
(武元)聞くところによれば➡
(武元)聞くところによれば➡
そなたもこれを捜しておったようであるな。
はっ。
平賀源内という知恵者に聞いたところ毒を 手袋に仕込む筋はないかと。
平賀源内という知恵者に聞いたところ毒を 手袋に仕込む筋はないかと。
平賀源内という知恵者に聞いたところ毒を 手袋に仕込む筋はないかと。
それで急ぎ。
そうか。
そうか。
毒の有無を確かめるために。
毒の有無を確かめるために。
もう お調べに?
♬〜
♬〜
♬〜
♬〜
♬〜
♬〜
(武元)調べるまでもない。
この手袋は種姫様が 西の丸様に贈ったものじゃ。
この手袋は種姫様が 西の丸様に贈ったものじゃ。
無論 種姫様が 毒を仕込むなどできるわけもなく する理由もない。
無論 種姫様が 毒を仕込むなどできるわけもなく する理由もない。
無論 種姫様が 毒を仕込むなどできるわけもなく する理由もない。
つまるところ➡
つまるところ➡
この贈り物を 渡りに船と考えた外道がおるということじゃ。
この贈り物を 渡りに船と考えた外道がおるということじゃ。
この贈り物を 渡りに船と考えた外道がおるということじゃ。
その者とは…。
その者とは…。
♬〜
♬〜
♬〜
(武元)そなた以外の誰かであろう。
(武元)そなた以外の誰かであろう。
ハハハハハハハハハハ!
ハハハハハハハハハハ!
ハハハハハ!
(せきこみ)
(せきこみ)
おお… 大事ござりませぬか。
おお… 大事ござりませぬか。
(せきこみ)
わしに疑われると思うておったか。
わしに疑われると思うておったか。
まぁ そうであろうな。
これを➡
これを➡
高岳に仲立ちしたのはそなたなのであるから。
高岳に仲立ちしたのはそなたなのであるから。
…そこまで ご存じで。
にもかかわらず 何故 私以外の者だと?
にもかかわらず 何故 私以外の者だと?
そなたが謀ったのであるならば➡
そなたが謀ったのであるならば➡
早々に引きあげるなど何か 手を打つはずであろう。
わしに まんまとぶざまこれを押さえられる無様➡
わしに まんまとぶざまこれを押さえられる無様➡
そなたは知らなかったという証しにほかならぬ。
そなたは知らなかったという証しにほかならぬ。
見くびるな。
わしが そなたを気に食わぬとはいえこれを機に使い 追い落としなどすれば➡
わしが そなたを気に食わぬとはいえこれを機に使い 追い落としなどすれば➡
まことの外道を見逃すことになる!
まことの外道を見逃すことになる!
わしは それほど愚かではない!
わしは それほど愚かではない!
愚かなるは私にございました。
どうか… お許しくださいませ!
どうか… お許しくださいませ!
…ま 疑ってはおらなかったがな。
…ま 疑ってはおらなかったがな。
は…。
は…。
けんぎょうかんげん検校捕縛の際の 西の丸様への諫言。
けんぎょうかんげん検校捕縛の際の 西の丸様への諫言。
あのようなことをするのは忠義ある者しかせぬ。
あのようなことをするのは忠義ある者しかせぬ。
そなたの考えは好かぬ。
そなたの考えは好かぬ。
「世の大事は まずは金」➡
「世の大事は まずは金」➡
それが当世であることはわしとて分かる。➡
しかし 金というものは➡
しかし 金というものは➡
いざという時に 米のように食えもせねば刀のように身を守ってもくれぬ➡
いざという時に 米のように食えもせねば刀のように身を守ってもくれぬ➡
人のように 手を差し伸べてもくれぬ!
人のように 手を差し伸べてもくれぬ!
然様に➡
然様に➡
頼りなきものであるにもかかわらず➡
頼りなきものであるにもかかわらず➡
そなたも 世の者も➡
そなたも 世の者も➡
金の力を信じ過ぎておるように➡
わしには思える。
わしには思える。
さて この一件 この後 いかにする。
さて この一件 この後 いかにする。
今日は そのことを話し合いたく。
今日は そのことを話し合いたく。
長くなるやもしれませぬな。
長くなるやもしれませぬな。
では 一服とするか。
では 一服とするか。
はっ。
♬〜
♬〜
誰が 次の西の丸を狙ってくるか➡
誰が 次の西の丸を狙ってくるか➡
そこで おのずから正体は明らかになるはず。➡
そこで おのずから正体は明らかになるはず。➡
ならば 一度 お調べの幕を引き油断を誘い➡
ならば 一度 お調べの幕を引き油断を誘い➡
尻尾を出すのを待とうということになっての。
(意知)しかし それが明らかになったとて➡
(意知)しかし それが明らかになったとて➡
表立って罰するなどは できますまい。
あの… 手袋は いかがなされたので?
あの… 手袋は いかがなされたので?
上様には 俺の関わりも含めて洗いざらい言上する。
上様には 俺の関わりも含めて洗いざらい言上する。
知保の方様には 右近将監様から俺は潔白だと お話しくださるそうだ。
知保の方様には 右近将監様から俺は潔白だと お話しくださるそうだ。
知保の方様には 右近将監様から俺は潔白だと お話しくださるそうだ。
(三浦)はあ〜 こうなってきますと➡
げに ありがたきは白眉毛でございますな。
げに ありがたきは白眉毛でございますな。
ほんになぁ。
ほんになぁ。
(せきこみ)
ああ… もらったか。
ああ… もらったか。
ハッ… ハハハハハ。
♬〜(囃子)
♬〜(囃子)
♬〜(囃子)
(せきこみ)
(せきこみ)
♬〜(囃子)
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俺の手柄をぶんどってるからじゃねえですかね!
ぶんどられたのは 俺の方だ!
ぶんどられたのは 俺の方だ!
「危うしの七ツ星そこに現れたるは 古き友なる源内軒。➡
これより幕を開けたるは➡
これより幕を開けたるは➡
そんな二人の痛快なる敵討ち」。
そんな二人の痛快なる敵討ち」。
ぼうはち今のやつなら やりかねぬ。忘八が!
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