All language subtitles for 大奥(18)幕末編 - [1440-FHD@KFMVFR.hevc10_crf 20_p 8_qaac][字]
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1
00:00:01,168 --> 00:00:05,072
(胤篤)上様が お倒れに!?
(瀧山)は。
2
00:00:05,072 --> 00:00:10,210
伊勢守様がお亡くなりになって以来
自ら表へも出られ➡
3
00:00:10,210 --> 00:00:15,549
そこに 思いも寄らぬ動きがあったための
ご心労ではないかと。
4
00:00:15,549 --> 00:00:18,452
思いも寄らぬ動き。
5
00:00:18,452 --> 00:00:23,891
条約を結ぶためには
帝のお許しを頂かねばならぬと➡
6
00:00:23,891 --> 00:00:26,560
堀田様が
アメリカに告げてしまったようで。
7
00:00:26,560 --> 00:00:30,430
なんと。 それでは
幕府は国を治めておるわけではないと➡
8
00:00:30,430 --> 00:00:32,900
自ら言ってしまったも同じではないか!
9
00:00:32,900 --> 00:00:37,237
はい。
上様も そう仰せになられ お倒れに。
10
00:00:37,237 --> 00:00:40,574
それで 上様のご容体は!?
11
00:00:40,574 --> 00:00:44,444
幸い 命に別状はないそうですが。
12
00:00:44,444 --> 00:00:46,747
そうか。
13
00:00:51,218 --> 00:00:56,590
井伊掃部頭直弼を大老に任ず。➡
14
00:00:56,590 --> 00:01:03,897
国難の時節 万事慎重に運ぶようにとの
上様からのお言葉である。
15
00:01:09,169 --> 00:01:12,873
<大老に就任した井伊は開国派であり➡
16
00:01:12,873 --> 00:01:17,210
同時に 紀州福子姫を推していた。➡
17
00:01:17,210 --> 00:01:24,084
この瞬間 次の将軍は
福子姫に決まったも同然となった>
18
00:01:24,084 --> 00:01:28,555
(斉昭)おのれ 井伊め!➡
19
00:01:28,555 --> 00:01:36,563
亡国の奸臣が!
このままで済むと思うなよ!
20
00:01:41,902 --> 00:01:48,241
今頃 薩摩も歯がみしておろうな。
(中澤)ええ…。
21
00:01:48,241 --> 00:01:50,911
⚟御台様! ご無礼つかまつります!
22
00:01:50,911 --> 00:01:53,614
(胤篤)入れ。
23
00:01:57,250 --> 00:01:59,586
(胤篤)どうした? 瀧山。
24
00:01:59,586 --> 00:02:04,291
御台様 落ち着いてお聞き下さいませ。
25
00:02:06,860 --> 00:02:13,533
上様 ご懐妊でございます!
26
00:02:13,533 --> 00:02:27,881
♬~
27
00:02:27,881 --> 00:02:32,886
(家定)私の… 子。
28
00:02:45,899 --> 00:02:51,772
(直弼)は。 ご懐妊であられたとは。
これはこれは。
29
00:02:51,772 --> 00:02:54,241
(内藤)しかし ご大老➡
30
00:02:54,241 --> 00:02:58,578
これは いささか
面倒なことになりはしませぬか?
31
00:02:58,578 --> 00:03:00,514
何がじゃ。
32
00:03:00,514 --> 00:03:05,385
お子が生まれれば 福子姫の後継は
なかったこととなりましょう。
33
00:03:05,385 --> 00:03:08,855
はらんだとて
無事に生まれるかどうかなど➡
34
00:03:08,855 --> 00:03:11,758
分からぬではないか。
35
00:03:11,758 --> 00:03:20,067
何という顔をしておる。
わしは 世の習いを申しただけじゃ。
36
00:03:23,203 --> 00:03:26,873
うーん。
37
00:03:26,873 --> 00:03:29,209
お食事が進まれませぬか。
38
00:03:29,209 --> 00:03:35,082
やはり 体を動かさぬからかの。
39
00:03:35,082 --> 00:03:38,218
ここは ひとつ 乗馬でも。
40
00:03:38,218 --> 00:03:40,153
なりませぬ 上様!
41
00:03:40,153 --> 00:03:43,090
男のそれがしが申すのも
何でございますが➡
42
00:03:43,090 --> 00:03:48,562
上様のご気分がすぐれぬは
恐らく つわりにございましょう。
43
00:03:48,562 --> 00:03:52,899
かゆと梅干しなどなら
お召し上がりになられるのでは?
44
00:03:52,899 --> 00:03:58,772
中奥でも そう言われてのぅ。
毎日 かゆと梅干しばかりで。
45
00:03:58,772 --> 00:04:03,844
あ! では 甘いものはいかがでしょうか?
46
00:04:03,844 --> 00:04:06,746
甘いものなら召し上がれるのでは?
47
00:04:06,746 --> 00:04:10,517
そういえば ここのところ
食しておらぬかったからの。
48
00:04:10,517 --> 00:04:15,388
瀧山! すぐに!
は! 直ちに取り寄せます。
49
00:04:15,388 --> 00:04:21,161
いや! いや…➡
50
00:04:21,161 --> 00:04:25,165
ひとつ 私が腕前を披露してやろう。
51
00:04:32,205 --> 00:04:36,076
ほう 上様! すばらしいお手並みで!
52
00:04:36,076 --> 00:04:38,078
どこで習得なされたのでございますか!?
53
00:04:38,078 --> 00:04:41,781
ふふ。 これは天賦の才よ。
54
00:04:43,817 --> 00:04:47,821
回想 (正弘)まぁ カステラ。
55
00:04:50,557 --> 00:04:55,862
正弘も同じように驚いておったな。
56
00:04:59,232 --> 00:05:03,503
さ。
上様 お手並みも披露されたことですし➡
57
00:05:03,503 --> 00:05:08,208
あとは お任せなさっては?
何を。 やるぞ 最後まで。
58
00:05:10,177 --> 00:05:15,882
すり回すのとて 腹に力が入りましょう。
ご勘弁下さいませ。
59
00:05:23,723 --> 00:05:28,195
松之助。
は。
60
00:05:28,195 --> 00:05:32,532
季節の変わり目のせいか
ここのところ食が進まず。
61
00:05:32,532 --> 00:05:37,871
好物ばかり そろえてくれておるのに
すまぬの。
62
00:05:37,871 --> 00:05:44,544
さような!
私ごときに なんと もったいなきお言葉。
63
00:05:44,544 --> 00:05:47,848
では あとは頼んだぞ。
64
00:05:57,891 --> 00:05:59,826
(胤篤)まことのところは➡
65
00:05:59,826 --> 00:06:04,497
御膳所に詫びるために
菓子をお作りになったのでしょう?
66
00:06:04,497 --> 00:06:07,167
単なる腕自慢ではなく。
67
00:06:07,167 --> 00:06:11,504
いや 単なる腕自慢じゃ。
68
00:06:11,504 --> 00:06:14,174
そうですか。
69
00:06:14,174 --> 00:06:17,510
仲野 ご苦労であった。
70
00:06:17,510 --> 00:06:20,847
残りは 御膳所のものたちで
分けるようにと申し伝えよ。
71
00:06:20,847 --> 00:06:25,552
(仲野)ありがとうございます!
皆 喜びましょう!
72
00:06:30,523 --> 00:06:36,830
ほう まこと よう出来ておりますな。
73
00:06:42,535 --> 00:06:46,406
早う。
え?はよ食べぬか!
74
00:06:46,406 --> 00:06:51,878
あ… はい。はよ!
では いただきます。
75
00:06:51,878 --> 00:07:01,688
♬~
76
00:07:01,688 --> 00:07:04,824
これは!
77
00:07:04,824 --> 00:07:10,130
焼きたてのカステラというのは…
格別にございますな!
78
00:07:12,699 --> 00:07:16,436
格別かえ。
79
00:07:16,436 --> 00:07:19,839
はい。
80
00:07:19,839 --> 00:07:22,742
そうか! 格別か!
81
00:07:22,742 --> 00:07:29,049
では。 食せ! もっと!
あ はい。
82
00:07:34,187 --> 00:07:36,122
これも!
83
00:07:36,122 --> 00:07:39,059
上様の分もでございますか。
そうじゃ。
84
00:07:39,059 --> 00:07:42,062
一緒に食べましょうって。 ほら…。
85
00:07:53,540 --> 00:07:57,410
麻の裃を新調なさるのですか?
うむ。
86
00:07:57,410 --> 00:08:04,117
暑うなってくるし さりとて着流しで
上様をお出迎えともいかぬしな。
87
00:08:06,486 --> 00:08:11,191
お万の方様がお好みだった意匠などは
分からぬのか?
88
00:08:16,830 --> 00:08:20,500
(池谷)今では少し古風がすぎるかと。
89
00:08:20,500 --> 00:08:24,838
そろそろ当世風も見飽きての。
90
00:08:24,838 --> 00:08:27,173
お万の方様は総取締。
91
00:08:27,173 --> 00:08:30,510
御台様がお召しになるには
いささか格が。
92
00:08:30,510 --> 00:08:33,847
お あるではないか!➡
93
00:08:33,847 --> 00:08:37,851
そうそう これこれ
こういうのを求めておったのだ。
94
00:08:39,719 --> 00:08:42,021
流水紋。
95
00:08:46,860 --> 00:08:54,200
あの いっそ お二人おそろいで
お召しになってみるなど。
96
00:08:54,200 --> 00:08:56,503
できるか!
97
00:08:59,539 --> 00:09:06,546
<そして それは つわりもおさまった
梅雨の晴れ間の日のことであった>
98
00:09:17,490 --> 00:09:22,495
上様。 花菖蒲が美しうございますよ。
99
00:09:24,831 --> 00:09:28,835
(胤篤)さ 参りましょう。
100
00:09:32,705 --> 00:09:38,178
な… 何故 裃など着ておるのじゃ。
101
00:09:38,178 --> 00:09:41,081
たまには きちんとした身なりをと。
102
00:09:41,081 --> 00:09:47,187
そもそも 裃は
御台の身につけるものではなかろう!
103
00:09:47,187 --> 00:09:50,857
では 着替えてまいります。
(家定)あ あーよい!
104
00:09:50,857 --> 00:09:53,193
(胤篤)さほど こだわっておるわけでも
ございませぬし。
105
00:09:53,193 --> 00:09:57,530
よいと言っておろう!
別に そこまでのことではない。
106
00:09:57,530 --> 00:09:59,866
時も惜しいし。
107
00:09:59,866 --> 00:10:03,736
さようでございますか。
108
00:10:03,736 --> 00:10:05,738
では。
109
00:10:12,445 --> 00:10:17,417
政務を思い出した! 一旦 中奥へ戻る!
110
00:10:17,417 --> 00:10:19,719
(胤篤)え!?
111
00:10:26,559 --> 00:10:30,430
御台様! 流水紋ではないでしょうか!
112
00:10:30,430 --> 00:10:35,735
流れる というのが。
それだ!
113
00:10:42,575 --> 00:10:45,478
上様。
114
00:10:45,478 --> 00:10:47,447
まことに ご政務で?
115
00:10:47,447 --> 00:10:50,450
どこか お体がすぐれぬのでは!?
116
00:10:50,450 --> 00:10:53,219
まこと政務じゃ!
117
00:10:53,219 --> 00:10:56,923
⚟(胤篤)
上様 まことに失礼いたしました!
118
00:10:56,923 --> 00:11:00,193
は!?
ご懐妊の折 水の流れる意匠など➡
119
00:11:00,193 --> 00:11:04,864
何という気遣いのなさ!
直ちに始末いたしますので。
120
00:11:04,864 --> 00:11:10,537
始末などもってのほかじゃ!
召し替えてもならぬ!
121
00:11:10,537 --> 00:11:15,208
とにかく 夕げには戻るゆえ
必ず そのままにしておけ!
122
00:11:15,208 --> 00:11:17,911
よいな! そのままじゃぞ!
123
00:11:25,552 --> 00:11:28,855
私は何をやっておるのだ。
124
00:11:36,196 --> 00:11:39,566
(家定)もう戻れ とは?
125
00:11:39,566 --> 00:11:44,904
お昼間のこと
よほどの大事であったことと存じます。
126
00:11:44,904 --> 00:11:50,610
多分にお忙しき折 無理をして
お運び頂いたのでございましょう?
127
00:11:53,913 --> 00:12:02,722
大奥は 上様におくつろぎ頂く場
重荷となっては名折れとなりまする!
128
00:12:02,722 --> 00:12:05,858
いや そのな。
129
00:12:05,858 --> 00:12:09,862
さ お送りいたしますので。
130
00:12:14,867 --> 00:12:21,741
御台。 ちょっと離れて立ってくれ。
131
00:12:21,741 --> 00:12:24,210
え?
132
00:12:24,210 --> 00:12:30,917
よいから そこに背を向けて。
は。
133
00:12:40,226 --> 00:12:44,230
で こっちを向け。
134
00:12:51,237 --> 00:13:00,847
♬~
135
00:13:00,847 --> 00:13:05,551
あの 上様。
136
00:13:12,458 --> 00:13:15,161
好きだ。
137
00:13:17,864 --> 00:13:23,169
私は そなたが好きなのだ。
138
00:13:26,873 --> 00:13:33,880
はは。 何を今更じゃな。
139
00:13:36,215 --> 00:13:39,552
しかし 実のところ➡
140
00:13:39,552 --> 00:13:45,224
私には
しかとは分からぬことであったのだ。
141
00:13:45,224 --> 00:13:52,231
何をもって
この男を好きだ嫌いだと人は言うのか。
142
00:13:58,571 --> 00:14:01,574
私もにございます。
143
00:14:05,378 --> 00:14:17,056
私も しかとは 分かってはおらなかった
ような気がいたします。
144
00:14:17,056 --> 00:14:23,529
まことに女人を 恋い慕うとは➡
145
00:14:23,529 --> 00:14:26,532
どういうことなのか。
146
00:14:31,404 --> 00:14:37,877
何を今更でございますな。
147
00:14:37,877 --> 00:14:43,216
(笑い声)
148
00:14:43,216 --> 00:15:06,439
♬~
149
00:15:06,439 --> 00:15:09,442
上様。
150
00:15:15,848 --> 00:15:17,850
これを。
151
00:15:22,188 --> 00:15:24,490
(家定)これは?
152
00:15:28,861 --> 00:15:34,734
そうですか。 また しばらく
こちらへは お渡りになれぬと。
153
00:15:34,734 --> 00:15:41,207
できるだけ人目は避けたい。
ご懐妊を喜ぶ者ばかりではなかろうと。
154
00:15:41,207 --> 00:15:45,545
賢明なご判断かと。
155
00:15:45,545 --> 00:15:53,219
だが 戌の日までには もう一度
顔をお見せ下さると お約束して下された。
156
00:15:53,219 --> 00:15:57,523
楽しみにございますな。
うん。
157
00:16:01,494 --> 00:16:08,835
(懐中時計の音)
158
00:16:08,835 --> 00:16:12,171
<けれど>
159
00:16:12,171 --> 00:16:16,509
メリケンと通商条約が結ばれたのか。
160
00:16:16,509 --> 00:16:21,180
らちが明かぬゆえ
井伊様は帝の許しを得ずして➡
161
00:16:21,180 --> 00:16:25,051
結ばれてしまったようにございます。
162
00:16:25,051 --> 00:16:27,687
上様は それでよいと思われたのかの。
163
00:16:27,687 --> 00:16:35,194
(懐中時計の音)
164
00:16:35,194 --> 00:16:38,531
水戸が謹慎を食らった?
165
00:16:38,531 --> 00:16:42,869
許しを得ずして条約を結んだことを
どなり込んできたところ➡
166
00:16:42,869 --> 00:16:46,205
井伊様に
無断の登城であったことを逆手に取られ。
167
00:16:46,205 --> 00:16:49,876
上様も
ご承知の上でのお沙汰であろうか。
168
00:16:49,876 --> 00:16:54,747
何分 表のことにございまして。
169
00:16:54,747 --> 00:16:59,218
瀧山
上様は 今 どのようなご様子なのだ!
170
00:16:59,218 --> 00:17:01,487
ですから➡
171
00:17:01,487 --> 00:17:06,826
上様の城中でのご様子お変わりなくと
申し上げておるではないですか。
172
00:17:06,826 --> 00:17:11,697
しかしながら 上様は
戌の日を迎える前には奥へ渡ると➡
173
00:17:11,697 --> 00:17:13,699
御台様とお約束をなされたのです。
174
00:17:13,699 --> 00:17:17,470
内内のことを持ち出されましても
それがしとて➡
175
00:17:17,470 --> 00:17:21,173
近頃 上様にお目にかかれたのは
数えるほど。
176
00:17:21,173 --> 00:17:24,510
では その数えるほどの折のご様子を
伺えますか?
177
00:17:24,510 --> 00:17:29,815
ですから
お変わりなかったと申し上げております。
178
00:17:32,385 --> 00:17:38,090
では それがしは
八朔の儀の支度がございますので。
179
00:17:46,766 --> 00:17:48,734
(胤篤)八朔の支度。
180
00:17:48,734 --> 00:17:55,474
上様のお体に常ならぬことがあれば
さすがに式日の支度は進めませぬかと。
181
00:17:55,474 --> 00:18:01,180
便りのないのは よい便り
ということだな。
182
00:18:04,150 --> 00:18:08,020
⚟(中澤)胤篤様。 ご無礼いたします。
183
00:18:08,020 --> 00:18:11,023
では 私はこれにて。
184
00:18:19,498 --> 00:18:23,836
どうした? 何かあったのか。
185
00:18:23,836 --> 00:18:29,141
胤篤様。 お覚悟下さいませ。
186
00:18:31,510 --> 00:18:36,215
(中澤)先ほど
表の隠密より知らせがございまして。
187
00:18:38,184 --> 00:18:45,891
太守様 島津斉彬様が
みまかられてございます!
188
00:18:51,530 --> 00:18:53,866
義父上が。 病でも得られて。
189
00:18:53,866 --> 00:18:57,737
急死にございました。
軍事調練のさなかに。
190
00:18:57,737 --> 00:19:01,474
軍事?
(中澤)先日の水戸の斉昭公が➡
191
00:19:01,474 --> 00:19:06,812
謹慎を申しつけられた一件について
幕府をただすため➡
192
00:19:06,812 --> 00:19:09,482
江戸へ向かう支度を
されていたのでございます。➡
193
00:19:09,482 --> 00:19:12,385
そのさなかに。
待て 中澤。
194
00:19:12,385 --> 00:19:14,353
義父上は薩摩は➡
195
00:19:14,353 --> 00:19:18,491
武力を持って 江戸へ
攻め込もうとしていたということか。
196
00:19:18,491 --> 00:19:21,394
(中澤)何を今更!
197
00:19:21,394 --> 00:19:25,364
もとより太守様は
そのおつもりでございましょう!
198
00:19:25,364 --> 00:19:31,070
もとより 目指すは討幕…。
199
00:19:31,070 --> 00:19:39,178
今 江戸城に主はおらぬ。
これ以上ない機会であったのに。
200
00:19:39,178 --> 00:19:42,848
中澤 今 何と申した。
201
00:19:42,848 --> 00:19:48,187
ひょっとすると
久光公の一派より毒を盛られたのやも。
202
00:19:48,187 --> 00:19:53,859
おい 江戸城に主がおらぬとは
いかなる意味か!
203
00:19:53,859 --> 00:20:04,203
♬~
204
00:20:04,203 --> 00:20:06,205
(中澤)胤篤様。
205
00:20:09,542 --> 00:20:15,214
家定公は とうにお亡くなりですよ。➡
206
00:20:15,214 --> 00:20:21,087
表では 既に皆の知るところ。
知らぬは大奥のみにございます。➡
207
00:20:21,087 --> 00:20:26,225
家定公は死に申した! 腹の子と共に!
208
00:20:26,225 --> 00:20:31,564
バカな! 私は あの方の夫だぞ。
知らされぬことなどあろうはずがない!
209
00:20:31,564 --> 00:20:33,499
しきたりがあるそうな!
210
00:20:33,499 --> 00:20:40,906
取り乱すであろう大奥には
将軍の死は時をおいて知らせよと!➡
211
00:20:40,906 --> 00:20:47,213
まさに
今のあなた様のような方のために!
212
00:20:49,915 --> 00:20:53,586
そんな…。
213
00:20:53,586 --> 00:20:57,456
(中澤)さように悲しうございますか?
214
00:20:57,456 --> 00:21:05,197
太守様が お隠れあそばしたより
徳川の女が死んだことが。
215
00:21:05,197 --> 00:21:07,867
毒か。
216
00:21:07,867 --> 00:21:12,538
(中澤)太守様は久光公様ではなく➡
217
00:21:12,538 --> 00:21:15,207
あなた様こそを跡取りにとまで考え…。
218
00:21:15,207 --> 00:21:20,079
上様に毒を盛ったのは薩摩か!
219
00:21:20,079 --> 00:21:26,385
答えよ! 津村重三郎!
220
00:21:30,556 --> 00:21:32,558
へへ。
221
00:21:38,230 --> 00:21:41,567
私かもしれませぬぞ。➡
222
00:21:41,567 --> 00:21:44,904
どうぞお斬りなされ!➡
223
00:21:44,904 --> 00:21:53,913
主を失った今 私に思い残すことなど
ございませぬ!
224
00:21:59,919 --> 00:22:01,921
去れ。
225
00:22:23,542 --> 00:22:31,217
<御台様に正式に その死が知らされたのは
八月八日のことであった>
226
00:22:31,217 --> 00:22:38,524
(泣き声)
227
00:22:41,560 --> 00:22:47,867
上様は
七月六日に薨去されたそうにございます。
228
00:22:49,902 --> 00:22:55,574
御台様には
どうぞ菩提を弔うなどなさらず➡
229
00:22:55,574 --> 00:22:59,879
己の人生を思うように生きてほしいとの
ご遺言で。
230
00:23:21,200 --> 00:23:24,503
こちらが お形見の品にございます。
231
00:23:49,895 --> 00:23:52,564
回想 これは?
232
00:23:52,564 --> 00:24:00,272
しばらくは 今までのように 頻繁に
お会いすることも難しうなりましょう。
233
00:24:02,174 --> 00:24:10,516
離れていても 上様と同じ時を刻みたく。
234
00:24:10,516 --> 00:24:31,203
(懐中時計の音)
235
00:24:31,203 --> 00:24:33,505
ふふ。
236
00:24:40,212 --> 00:24:45,084
子が生まれたら
なすべきことがたくさんあるぞ。
237
00:24:45,084 --> 00:24:49,888
正弘の目指したところに向け
いま一度 走り出すのじゃ。
238
00:24:49,888 --> 00:24:54,560
身分の別なく 人を取り立てる世を
目指してにございますか。
239
00:24:54,560 --> 00:24:57,463
そうじゃ。
240
00:24:57,463 --> 00:25:00,833
西洋の国々は確かに強い。
241
00:25:00,833 --> 00:25:07,506
しかし どこも主たるは男。
女の力は認めぬという。
242
00:25:07,506 --> 00:25:11,844
実は
私は ここが勝ち目だと思うておるのじゃ。
243
00:25:11,844 --> 00:25:13,779
勝ち目?
244
00:25:13,779 --> 00:25:17,516
女子にも力のある者は大勢おる。
245
00:25:17,516 --> 00:25:22,855
身分 更に 男女の別もなく
人を取り立てるとなれば➡
246
00:25:22,855 --> 00:25:25,758
倍の中から人を取り立てられる。
247
00:25:25,758 --> 00:25:30,729
さすれば 西洋に負けぬ
強い国がつくり上げられよう。
248
00:25:30,729 --> 00:25:33,499
なるほど。
249
00:25:33,499 --> 00:25:37,870
御台も表に出るのじゃぞ。
250
00:25:37,870 --> 00:25:45,210
私は そなたなら
井伊とも互角に渡り合えると思うておる。
251
00:25:45,210 --> 00:25:47,546
上様。
252
00:25:47,546 --> 00:25:52,418
奥でも 表でも共に時を刻むのじゃ。
253
00:25:52,418 --> 00:26:12,704
♬~
254
00:26:12,704 --> 00:26:16,508
幸せじゃ。
255
00:26:16,508 --> 00:26:23,182
今 この時が この上もなく…。
256
00:26:23,182 --> 00:26:40,732
♬~
257
00:26:40,732 --> 00:26:50,042
もう 上様は この世のどこにも
おいでではないのだな。
258
00:27:08,494 --> 00:27:11,830
御台様! お形見にございますぞ!
259
00:27:11,830 --> 00:27:15,834
巻くものもおらぬ時計など
持っていて何になる!
260
00:27:32,518 --> 00:27:38,524
では 私が一旦お預かりしておきましょう。
261
00:27:43,529 --> 00:27:48,200
上様のご最期を伝えてきたのは誰か。
262
00:27:48,200 --> 00:27:51,870
井伊様にございます。
では 井伊をこちらに呼べ。
263
00:27:51,870 --> 00:27:54,573
御台様。
呼べ!
264
00:27:58,210 --> 00:28:01,480
こたびのこと 幕閣一同。
265
00:28:01,480 --> 00:28:05,817
(胤篤)口上はよい。
そなたは ご最期に立ち会ったと聞いた。
266
00:28:05,817 --> 00:28:09,688
(直弼)
恐れながら 私がお会いしましたのは➡
267
00:28:09,688 --> 00:28:11,690
亡くなられる前日でして。
268
00:28:11,690 --> 00:28:14,826
医師たちの診立ては聞き及んでおるか。
269
00:28:14,826 --> 00:28:18,163
肝の臓をお悪くされたと
伺っております。
270
00:28:18,163 --> 00:28:20,465
それは まことなのか?
271
00:28:22,834 --> 00:28:27,172
お疑いならば
自ら 医師にお尋ね…。
272
00:28:27,172 --> 00:28:29,107
上様を煙たく思われ➡
273
00:28:29,107 --> 00:28:32,844
実の子が生まれては
不都合な者もおるであろう。
274
00:28:32,844 --> 00:28:37,849
のう 井伊!
275
00:28:44,189 --> 00:28:51,530
井伊家は その昔 直政が
大権現様にお仕えしたのが始まり。➡
276
00:28:51,530 --> 00:28:57,202
時の上様と考えが合わず
不遇をかこったこともございます。
277
00:28:57,202 --> 00:29:03,475
かくいう私も 上様と
お考えが合わないこともございました。
278
00:29:03,475 --> 00:29:07,346
ございましたが➡
279
00:29:07,346 --> 00:29:12,150
たとえ 目の上のこぶであろうと
主は主!
280
00:29:12,150 --> 00:29:17,456
主君を害することなど
断じてございませぬ!
281
00:29:22,160 --> 00:29:28,834
それがし 城中にはびこる毒に
辟易いたしており➡
282
00:29:28,834 --> 00:29:32,504
大老に任ぜられ直ちに➡
283
00:29:32,504 --> 00:29:41,179
中奥で上様に仕える女中 医師
全ての身元を調べ上げ➡
284
00:29:41,179 --> 00:29:49,855
4名に 攘夷派の疑いありと
獄につなぎ申した。➡
285
00:29:49,855 --> 00:29:54,726
攘夷派 すなわちこれ 薩摩 長州!
286
00:29:54,726 --> 00:30:00,432
疑うべきは まず
お身内ではございませぬか!?
287
00:30:06,405 --> 00:30:08,407
(直弼)では。
288
00:30:12,878 --> 00:30:16,548
待て 井伊!
御台様 お気持ちは分かりますが➡
289
00:30:16,548 --> 00:30:19,217
毒に関しては下手人をあげるのは
困難の極み。
290
00:30:19,217 --> 00:30:21,553
妻と子を殺されても
泣き寝入りせよというのか!
291
00:30:21,553 --> 00:30:26,224
ならば なおのこと
かようなやり方は極めて悪手!
292
00:30:26,224 --> 00:30:44,242
♬~
293
00:30:44,242 --> 00:30:46,178
御台様には どうか➡
294
00:30:46,178 --> 00:30:49,581
上様のご遺言の意味を
いま一度お考え頂きたく。
295
00:30:49,581 --> 00:30:51,917
ご遺言とて井伊より伝え聞いたもの。
296
00:30:51,917 --> 00:30:53,852
まことかどうか
分かったものではあるまい。
297
00:30:53,852 --> 00:30:56,154
では ご随意にお考え下さいませ。
298
00:30:58,790 --> 00:31:06,431
上様なら 御台様が このあと
どう生きるのをお望みになるか。
299
00:31:06,431 --> 00:31:13,538
それは 御台様が
誰よりもご存じなのではないですか?
300
00:31:13,538 --> 00:31:26,551
♬~
301
00:31:26,551 --> 00:31:33,558
生きて… 生きていたくなどない。
302
00:31:36,561 --> 00:31:44,269
さようなこと 考えたくもない!
303
00:31:54,112 --> 00:32:01,186
(直弼)何かあったのか。
掃部頭様。
304
00:32:01,186 --> 00:32:07,526
水戸藩に帝より勅諚が下されたと。
何? 帝より水戸藩へ。
305
00:32:07,526 --> 00:32:12,864
勅許もなく 通商条約を結んだことに
帝は いたくお腹立ちで。
306
00:32:12,864 --> 00:32:18,170
攘夷を行うよう
水戸藩から幕府に働きかけるようにと。
307
00:32:20,739 --> 00:32:30,215
では この際 幕府に反逆を企てたとして
水戸藩に責めを負わせよ。
308
00:32:30,215 --> 00:32:36,888
徳川斉昭は永蟄居
倅の慶喜は隠居謹慎!➡
309
00:32:36,888 --> 00:32:39,224
よい折じゃ。
310
00:32:39,224 --> 00:32:41,893
これに関わった水戸藩士 公家ども➡
311
00:32:41,893 --> 00:32:48,567
更に 「志士」などとうそぶく
攘夷派のど阿呆ども。
312
00:32:48,567 --> 00:32:54,873
幕府に盾つくものどもを
まとめて始末してしまえ!
313
00:32:57,909 --> 00:33:02,914
(中澤)国父 久光公より
催促が来ております。
314
00:33:04,516 --> 00:33:06,451
薩摩へ戻ってこいと。
315
00:33:06,451 --> 00:33:11,156
(胤篤)上様をあやめたかもしれぬ
薩摩になど戻れるか。
316
00:33:13,859 --> 00:33:18,530
(中澤)毒を盛ったのは
徳川の人間かもしれませぬぞ。➡
317
00:33:18,530 --> 00:33:26,204
慶喜の擁立をくじかれた水戸
家定公を煙たがっていた井伊。
318
00:33:26,204 --> 00:33:32,544
誰にせよ 敵を討ち取るまでは
動くわけにはいかぬ。
319
00:33:32,544 --> 00:33:37,883
そなたこそ
この機に国元へ帰ってはどうだ。
320
00:33:37,883 --> 00:33:46,558
太守様のお命を奪ったかもしれぬ
国父様にお仕えする気には。
321
00:33:46,558 --> 00:33:56,268
では そなたも私も
ここにおるしかないということか。
322
00:33:58,169 --> 00:34:03,475
⚟御台様。 少しよろしうございますか?
入れ。
323
00:34:09,781 --> 00:34:11,716
何だ。
324
00:34:11,716 --> 00:34:16,521
実は福子姫 家茂様から
大奥に入るにあたり➡
325
00:34:16,521 --> 00:34:20,825
前もって お話をする場を設けてほしいと
申しつかっておりまして。
326
00:34:31,536 --> 00:34:33,872
一段とご立派になられ。
327
00:34:33,872 --> 00:34:39,744
(家茂)見かけばかりで。
じいやなどは 政は幕閣が進めるゆえ➡
328
00:34:39,744 --> 00:34:46,451
黙って神輿に担がれておればよい
と笑いますが…➡
329
00:34:46,451 --> 00:34:53,558
ご先代様のことを考えると
果たして それでよいのかと。
330
00:34:53,558 --> 00:34:57,429
家定公のことを?
(家茂)はい。
331
00:34:57,429 --> 00:35:03,168
ご先代様が 私に
何かを望んでおられたことがあるならば➡
332
00:35:03,168 --> 00:35:08,473
そのお望みにお応えすべく努めたいと。
333
00:35:11,843 --> 00:35:16,514
回想 なかなかの器であろ?
334
00:35:16,514 --> 00:35:23,388
家定様は 家茂様を買っておられました。➡
335
00:35:23,388 --> 00:35:25,857
上に立つものは➡
336
00:35:25,857 --> 00:35:35,200
家臣や民を思う心が 何より大切だと
よくおっしゃっていて。➡
337
00:35:35,200 --> 00:35:39,871
家茂様には それが備わっていると➡
338
00:35:39,871 --> 00:35:43,742
お感じになっていたのでは
ないでしょうか。➡
339
00:35:43,742 --> 00:35:50,882
伊勢守様の思いをつぎ
身分も男女の別もなく➡
340
00:35:50,882 --> 00:35:57,756
人を取り立てることで
小さいけれど強い➡
341
00:35:57,756 --> 00:36:02,761
西洋列強に立ち向かえる国にするのだ と。
342
00:36:11,836 --> 00:36:15,840
申し訳ございませぬ。 大人が。
343
00:36:18,510 --> 00:36:22,814
すみませぬ。 私こそ。
344
00:36:27,852 --> 00:36:38,163
では 私は その志を引き継がねばならぬ
ということにございますね。
345
00:36:43,401 --> 00:36:51,409
なしえる自信はございませぬが
精進いたします。
346
00:36:55,547 --> 00:37:01,352
これからも 私をお導き頂けますか?
347
00:37:01,352 --> 00:37:04,055
義父上様。
348
00:37:06,825 --> 00:37:09,160
ちち…。
349
00:37:09,160 --> 00:37:23,708
♬~
350
00:37:23,708 --> 00:37:31,716
頼りない父ではありましょうが
力になれることがございますれば…。
351
00:37:34,185 --> 00:37:40,525
<御台様は
落飾し大奥に残る道を選ばれた。➡
352
00:37:40,525 --> 00:37:44,829
その名を天璋院という>
353
00:37:47,198 --> 00:37:53,204
上様のおなーりー。
354
00:37:56,541 --> 00:38:03,248
<そして 家茂公は第十四代将軍に就任>
355
00:38:05,150 --> 00:38:07,485
<「安政の大獄」➡
356
00:38:07,485 --> 00:38:13,158
井伊による攘夷派粛清の嵐が吹き荒れる
さなかのことであった>
357
00:38:13,158 --> 00:38:16,494
いくら何でも やりすぎではないのか!?
358
00:38:16,494 --> 00:38:20,165
公家に攘夷を吹聴しただけで 死罪とは!
359
00:38:20,165 --> 00:38:27,839
上様。 今 攘夷派を放置すれば
徳川はもちませぬ。
360
00:38:27,839 --> 00:38:34,712
しかし かようなやり方
敵を増やしているだけではないのか!?
361
00:38:34,712 --> 00:38:40,185
徳川が崩れれば 国内は内乱となりまする。
362
00:38:40,185 --> 00:38:44,889
日の本を列強の手に落とせと仰せか!
363
00:38:48,526 --> 00:38:50,862
(家茂)情けない。
364
00:38:50,862 --> 00:38:56,734
大老とはいえ
家臣1人説得できぬとは。
365
00:38:56,734 --> 00:38:59,204
ご自分を責めてはなりませぬ。
366
00:38:59,204 --> 00:39:04,475
将軍が政を行うためには
忠義な片腕がなくてはなりませぬ。
367
00:39:04,475 --> 00:39:13,151
吉宗公における加納様しかり
家定公における伊勢守様しかり。
368
00:39:13,151 --> 00:39:15,486
でも 義父上。
369
00:39:15,486 --> 00:39:20,358
私は 井伊は忠義者だとは思うのですよ。
370
00:39:20,358 --> 00:39:27,098
私というよりは 徳川というものに
対してかもしれませぬが。
371
00:39:27,098 --> 00:39:32,503
幕府を守るべく
誰よりも必死に動いているのは➡
372
00:39:32,503 --> 00:39:36,507
間違いなく 井伊にございましょう。
373
00:39:40,378 --> 00:39:45,083
井伊は井伊なりに忠義ですか。
374
00:39:48,519 --> 00:39:53,224
回想 主君を害することなど
断じてございませぬ!
375
00:39:55,860 --> 00:40:02,166
あの言葉は まことなのでしょうかね。
376
00:40:20,885 --> 00:40:22,820
(銃声)
377
00:40:22,820 --> 00:40:27,558
<安政七年 三月三日。➡
378
00:40:27,558 --> 00:40:34,899
弾圧に業を煮やした水戸浪士たちによる
大老・井伊直弼の殺害。➡
379
00:40:34,899 --> 00:40:37,902
桜田門外の変>
380
00:40:40,571 --> 00:40:44,876
井伊が かような形で亡くなるとはな。
381
00:40:48,913 --> 00:40:53,251
(家茂)瀧山。
382
00:40:53,251 --> 00:40:56,587
申し訳ございません。
383
00:40:56,587 --> 00:41:01,859
かように やすやすと
徳川の大老が討ち取られるなど。
384
00:41:01,859 --> 00:41:06,197
世を治めるのは徳川しかないと
考えておったのは➡
385
00:41:06,197 --> 00:41:09,100
案外 徳川だけかもしれぬ。
386
00:41:09,100 --> 00:41:13,871
しかし しかし仮に
徳川を倒したとしても➡
387
00:41:13,871 --> 00:41:17,575
朝廷のもと諸侯が一体とは
参りますまい。
388
00:41:20,545 --> 00:41:23,881
もし さようなことになったら!
389
00:41:23,881 --> 00:41:26,551
関ヶ原以前の乱世➡
390
00:41:26,551 --> 00:41:31,255
その前に
西洋列強の属国となるかもしれぬな。
391
00:41:33,424 --> 00:41:41,099
そうならぬために
今 徳川がすがれるものは➡
392
00:41:41,099 --> 00:41:44,102
一つしかございませぬね。
393
00:41:49,774 --> 00:41:53,778
天子様のご威光。
394
00:41:53,778 --> 00:41:56,481
公武合体。
395
00:41:59,450 --> 00:42:05,390
<帝の弟君 和宮様を
家茂公の御台所にお迎えし➡
396
00:42:05,390 --> 00:42:10,094
お世継ぎをもうける。
朝廷とのつながりを深め➡
397
00:42:10,094 --> 00:42:17,201
幕府の権威を立て直すという
苦肉の策であった>
398
00:42:17,201 --> 00:42:24,075
天璋院様自ら
和宮様のお道具 お衣装 全てお手配とは。
399
00:42:24,075 --> 00:42:27,211
私が大奥に入る時
恥をかかぬようにと➡
400
00:42:27,211 --> 00:42:32,550
西郷吉之介という者が
必死に道具をそろえてくれてな。
401
00:42:32,550 --> 00:42:37,422
その者の心づくしには
何度も励まされた。
402
00:42:37,422 --> 00:42:43,561
和宮様も 私どもを頼りにして下さると
ようございますな。
403
00:42:43,561 --> 00:42:47,265
そう願うばかりだな。
404
00:42:57,108 --> 00:42:59,110
(小声で)江戸はいかがですか?
405
00:43:10,521 --> 00:43:17,862
(天璋院)お小さい方。
かつ 左手が欠けておられるご様子。
406
00:43:17,862 --> 00:43:22,533
上様には人を思う天賦の才がある。
407
00:43:22,533 --> 00:43:25,436
宮様が悲しむような振る舞いは
なさるまい。
408
00:43:25,436 --> 00:43:29,207
⚟(仲野)天璋院様! 瀧山様!
409
00:43:29,207 --> 00:43:32,110
一大事にございます!
410
00:43:32,110 --> 00:43:43,221
♬~
411
00:43:43,221 --> 00:43:49,560
はよ 体きれいにして
上さんとこ 連れてっとくれやすか。
412
00:43:49,560 --> 00:43:54,432
お おんな…。
413
00:43:54,432 --> 00:43:57,435
ま どんな気張っても➡
414
00:43:57,435 --> 00:44:00,505
子はできひんけどなぁ。
415
00:44:00,505 --> 00:44:06,177
♬~
416
00:44:06,177 --> 00:44:10,515
公武合体なんて
ご破談になると思いますけど…。
417
00:44:10,515 --> 00:44:12,450
どうか この国のために堪えてほしい!
418
00:44:12,450 --> 00:44:15,186
あんたらの気持ちは よう分かったわ!
419
00:44:15,186 --> 00:44:19,524
何より大事にございましょう。
ご機嫌取り。
420
00:44:19,524 --> 00:44:22,527
こりゃ恐ろしい話でございますよ。
38719