All language subtitles for 光る君へ #44
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1
00:00:37,331 --> 00:00:40,467
(三条天皇)聞こえぬ!
2
00:00:40,467 --> 00:00:44,972
(藤原公任・大声で)お上に 正しき
ご判断をしていただけぬとあれば➡
3
00:00:44,972 --> 00:00:48,008
政は進みませぬ!
4
00:00:48,008 --> 00:00:52,146
政が滞れば 国は乱れまする。
5
00:00:52,146 --> 00:00:57,318
(源 俊賢・大声で)
速やかなるご譲位を 願い奉りまする。➡
6
00:00:57,318 --> 00:01:02,818
これは 公卿ら 全ての願いにございます!
7
00:01:05,492 --> 00:01:13,792
その件は 朕が 左大臣に
厳しく言うておくゆえ 安心せよ。
8
00:01:17,104 --> 00:01:23,844
譲位を迫られた三条天皇は
次なる対抗策を打ち出してきた。
9
00:01:23,844 --> 00:01:31,544
我が皇女 禔子を
左大臣の嫡男 頼通の妻とさせたい。
10
00:01:33,120 --> 00:01:36,457
(藤原道長)恐れ多いことにございますが➡
11
00:01:36,457 --> 00:01:42,329
頼通は 亡き具平親王様の姫を
妻としております。
12
00:01:42,329 --> 00:01:44,331
(三条天皇)構わぬ。
13
00:01:44,331 --> 00:01:52,806
我が姫が 頼通の嫡妻となれば
まことに喜ばしい。
14
00:01:52,806 --> 00:01:54,742
(藤原頼通)嫌でございます。
15
00:01:54,742 --> 00:01:57,478
お前が そう答えることは分かっておった。
16
00:01:57,478 --> 00:02:02,349
されど 帝のお望みとあらば断れぬ。
17
00:02:02,349 --> 00:02:08,122
(源 倫子)心は 隆姫
お務めは 内親王様でよろしいではないの。
18
00:02:08,122 --> 00:02:10,824
(頼通)嫌でございます。
19
00:02:10,824 --> 00:02:17,164
そのようなことを
父上と母上が 私にお命じになるなら➡
20
00:02:17,164 --> 00:02:22,503
私は 隆姫を連れて 都を出ます。
21
00:02:22,503 --> 00:02:30,503
藤原も 左大臣の嫡男であることも捨て
二人きりで生きてまいります。
22
00:02:37,785 --> 00:05:10,671
♬~
23
00:05:10,671 --> 00:05:16,977
♬~
24
00:05:16,977 --> 00:05:57,777
♬~
25
00:05:59,453 --> 00:06:07,127
彰子は 高倉殿を出て
この時期は 土御門殿に移っていた。
26
00:06:07,127 --> 00:06:11,999
あそこまで 頼通が拒むとは
思いませんでした。
27
00:06:11,999 --> 00:06:15,469
困り果てております。
28
00:06:15,469 --> 00:06:20,807
(藤原彰子)
頼通が 帝の仰せに従ったとしても➡
29
00:06:20,807 --> 00:06:26,680
禔子内親王様は
名ばかりの妻となってしまうであろう。
30
00:06:26,680 --> 00:06:32,680
かつての私のようで お気の毒なことだ。
31
00:06:34,354 --> 00:06:41,654
帝も父上も 女子を道具のように
やったり取ったりされるが…。
32
00:06:43,430 --> 00:06:49,430
女子の心を
お考えになったことはあるのか?
33
00:06:54,775 --> 00:07:03,475
妍子とて 父上の犠牲となって
今は 酒に溺れる日々である。
34
00:07:11,325 --> 00:07:18,298
仮に 頼通が
禔子内親王様を妻にしたとしても➡
35
00:07:18,298 --> 00:07:23,136
子ができると決まったわけではない。
36
00:07:23,136 --> 00:07:26,836
お前は どう思うか?
37
00:07:29,476 --> 00:07:32,746
(まひろ)左大臣様のように➡
38
00:07:32,746 --> 00:07:38,552
倫子様も 明子様も
等しく いつくしむお方は➡
39
00:07:38,552 --> 00:07:42,052
そうはおられぬと存じます。
40
00:07:46,760 --> 00:07:55,460
この婚儀は 誰も幸せにせぬと
胸を張って断るがよい。
41
00:08:05,779 --> 00:08:13,453
(藤原妍子)けざやかだこと。 のう 禎子。
ウフフフ。
42
00:08:13,453 --> 00:08:16,453
左大臣様でございます。
43
00:08:22,796 --> 00:08:25,796
いかがされましたの?
44
00:08:32,606 --> 00:08:38,745
お顔を見に参りました。
中宮様と内親王様の。
45
00:08:38,745 --> 00:08:42,616
かわいらしくお育ちになられましたな。
46
00:08:42,616 --> 00:08:46,086
何を今更…。
47
00:08:46,086 --> 00:08:48,555
父上は 禎子が生まれた時➡
48
00:08:48,555 --> 00:08:54,094
皇子ではないのかと
いたく気を落とされたと聞きました。
49
00:08:54,094 --> 00:08:57,764
そのような覚えはございませぬ。
50
00:08:57,764 --> 00:09:00,567
これまでも 幾度も 藤壺を
お訪ねしておりますし。
51
00:09:00,567 --> 00:09:04,438
いらっしゃる時は
藤壺の係を少なくせよと➡
52
00:09:04,438 --> 00:09:06,440
仰せになる時だけではありませんの。
53
00:09:06,440 --> 00:09:10,110
そのような つもりは ございませぬ。
54
00:09:10,110 --> 00:09:15,916
父上の道具として
年の離れた帝に入内し➡
55
00:09:15,916 --> 00:09:23,116
皇子も産めなかった私の唯一の慰めは
ぜいたくと酒なのでございます。
56
00:09:24,658 --> 00:09:27,294
お帰りくださいませ。
57
00:09:27,294 --> 00:09:32,794
私は ここで この子と共に
諦めつつ生きてまいりますゆえ。
58
00:09:39,740 --> 00:09:44,911
禔子の件は いかがいたした?
頼通は 承知したか?
59
00:09:44,911 --> 00:09:46,847
申し訳ございませぬ。
60
00:09:46,847 --> 00:09:51,418
政務が忙しく
まだ頼通に会えておりませぬ。
61
00:09:51,418 --> 00:09:54,321
聞こえぬ。
62
00:09:54,321 --> 00:09:58,759
(大声で)まだ頼通に会えておりませぬ!
63
00:09:58,759 --> 00:10:06,059
内親王を妻にしたくない者なぞ
おらぬと思うがのう。
64
00:10:11,338 --> 00:10:14,307
左大臣!
はっ!
65
00:10:14,307 --> 00:10:20,046
そなたを 摂政に准ずる者として
政を委ねる。
66
00:10:20,046 --> 00:10:25,786
そなたが 朕の政の代わりをすれば
譲位をせずともやってゆける。
67
00:10:25,786 --> 00:10:31,124
そなたは 左大臣のまま 准摂政となる。
68
00:10:31,124 --> 00:10:35,824
朕にとっても そなたにとっても
よいではないか。
69
00:10:40,467 --> 00:10:45,767
病になれ。 それしかない。
70
00:10:47,808 --> 00:10:51,144
内親王様は 頂かずともよい。
71
00:10:51,144 --> 00:10:56,016
されど 帝に
内親王様は要りませぬとは申せぬ。
72
00:10:56,016 --> 00:10:58,819
それで病に…。
73
00:10:58,819 --> 00:11:03,690
教通 内裏中に うわさを流せ。
74
00:11:03,690 --> 00:11:10,163
兄は 命の瀬戸際の病であると。
75
00:11:10,163 --> 00:11:13,500
伊周の怨霊によるものだ。
76
00:11:13,500 --> 00:11:15,435
(藤原教通)承知いたしました。
(頼通)父上!
77
00:11:15,435 --> 00:11:17,735
文句を言うな!
78
00:11:21,374 --> 00:11:28,074
隆姫を傷つけぬためだと思って
やり抜くのだ。
79
00:11:33,453 --> 00:11:37,324
権大納言 頼通様
高熱でお苦しみなのですって。
80
00:11:37,324 --> 00:11:41,595
あのお美しいお顔が お苦しみ…。
ちょっと見てみたいわ~。
81
00:11:41,595 --> 00:11:45,298
何を言ってるの!
伊周様の怨霊ですってよ。
82
00:11:45,298 --> 00:11:48,802
(女官たち)キャ~!
83
00:11:48,802 --> 00:11:52,973
万策尽きたか…。
84
00:11:52,973 --> 00:11:58,478
我が在位 僅かに4年半…。
85
00:11:58,478 --> 00:12:00,814
短すぎる…。
86
00:12:00,814 --> 00:12:04,150
(藤原実資)
お嘆きになっている時ではありませぬ。➡
87
00:12:04,150 --> 00:12:08,488
左大臣様の思いのまま
ご譲位あそばすのではなく➡
88
00:12:08,488 --> 00:12:13,159
今こそ 奥の手をお出しなさいませ。
89
00:12:13,159 --> 00:12:15,459
奥の手?
90
00:12:17,030 --> 00:12:22,335
東宮に 敦明様を立てるなら譲位しよう。
91
00:12:22,335 --> 00:12:28,842
それ以外の皇子なら 譲位はせぬと
仰せになれば よろしゅうございます。
92
00:12:28,842 --> 00:12:35,448
そうか…。 ならば そういたそう。
93
00:12:35,448 --> 00:12:39,786
そなたは 唯一の朕の忠臣であるな。
94
00:12:39,786 --> 00:12:47,294
目も見えぬ 耳も聞こえぬが
そなたの顔は分かる。
95
00:12:47,294 --> 00:12:50,794
声も しかと届いたぞ。
96
00:12:57,470 --> 00:13:03,977
(藤原娍子)
お上 きれいな月でございますよ。
97
00:13:03,977 --> 00:13:07,177
そうなのか…。
98
00:13:12,485 --> 00:13:14,785
(すすり泣き)
99
00:13:24,497 --> 00:13:26,833
泣くな。
100
00:13:26,833 --> 00:13:35,833
朕が 譲位する時は
敦明が 必ず東宮となる。
101
00:13:40,780 --> 00:13:49,480
敦明親王を東宮とすることと引き換えに
三条天皇は 譲位を承諾した。
102
00:13:53,126 --> 00:13:56,997
翌年
大極殿において➡
103
00:13:56,997 --> 00:14:01,697
後一条天皇の即位式が執り行われた。
104
00:14:13,813 --> 00:14:24,324
道長は 幼い後一条天皇の摂政となって
名実ともに国家の頂点に立ち➡
105
00:14:24,324 --> 00:14:27,824
彰子は 国母となった。
106
00:14:32,065 --> 00:14:36,365
(藤原穆子)我が家から 帝が出るなんて。
107
00:14:37,971 --> 00:14:44,110
(倫子)彰子を入内させた時は
どうなることかと思いましたけど。
108
00:14:44,110 --> 00:14:48,782
(穆子)道長様は 大当たりだったわ。
109
00:14:48,782 --> 00:14:51,685
私に見る目があったからよ。
110
00:14:51,685 --> 00:14:55,655
(笑い声)
111
00:14:55,655 --> 00:15:01,127
我が家から帝が出るなんて…。
112
00:15:01,127 --> 00:15:06,800
母上 もうお休みなさいませ。
113
00:15:06,800 --> 00:15:10,100
そうね。
114
00:15:12,138 --> 00:15:14,074
(藤原賢子)あっ おじじ様。
115
00:15:14,074 --> 00:15:16,976
(藤原為時)ああ…。
116
00:15:16,976 --> 00:15:21,481
すっかり老いぼれてしまったな。 ハハハ。
しっかりしてください。
117
00:15:21,481 --> 00:15:25,181
(いと)殿様。
ああ いかん いかん。
118
00:15:28,154 --> 00:15:37,564
賢子も立派に育ったし
まひろも 内裏で重んじられておる。
119
00:15:37,564 --> 00:15:40,467
いとには 福丸もおる。
120
00:15:40,467 --> 00:15:47,267
そろそろ わしは 出家いたそうと思う。
121
00:15:50,777 --> 00:16:00,077
余生は ちやはと惟規の菩提を弔いながら
過ごしたい。
122
00:16:03,790 --> 00:16:12,132
出家したら おじじ様は
お寺に行ってしまわれるのですか?
123
00:16:12,132 --> 00:16:16,469
世を捨て切るわけではないゆえ
寺には行かぬ。
124
00:16:16,469 --> 00:16:20,473
(賢子)じゃあ…
何も変わらないではありませんか。
125
00:16:20,473 --> 00:16:24,978
(為時)賢子は じじが 遠くの寺に
行ってしまった方がよいのか?
126
00:16:24,978 --> 00:16:27,313
そんなことは言っていません。
127
00:16:27,313 --> 00:16:31,918
賢子は ずっと
じじのそばにいても よいが➡
128
00:16:31,918 --> 00:16:38,091
母上のように
内裏に上がることは考えぬのか?➡
129
00:16:38,091 --> 00:16:43,091
よい女房になりそうだがのう。
130
00:16:51,104 --> 00:16:56,576
(為時)
わしは 官人には向いておらなんだゆえ➡
131
00:16:56,576 --> 00:17:01,948
皆には 苦労のかけ通しであったな。
132
00:17:01,948 --> 00:17:05,451
そのようなことはございませぬ。
133
00:17:05,451 --> 00:17:13,451
越前での 父上のご誠実なお仕事ぶり
感じ入りました。
134
00:17:21,000 --> 00:17:30,000
父上 長らくご苦労さまでございました。
135
00:17:36,416 --> 00:17:38,751
うむ。
136
00:17:38,751 --> 00:17:57,051
♬~
137
00:18:03,977 --> 00:18:10,677
この一件は 今しばらく様子を見るのが
よろしいと存じます。
138
00:18:14,454 --> 00:18:22,128
(後一条天皇)
朕は この一件 今しばらく様子を見る。
139
00:18:22,128 --> 00:18:25,031
(藤原顕光)はっ。
140
00:18:25,031 --> 00:18:32,331
租税の減免を願い出ておる国には
使節を遣わすべきと存じます。
141
00:18:34,073 --> 00:18:39,746
遣わさずともよい。 租税は 減免せよ。
142
00:18:39,746 --> 00:18:46,419
遣わさずともよい。 租税は 減免せよ。
143
00:18:46,419 --> 00:18:49,088
ははっ。
144
00:18:49,088 --> 00:18:54,961
あれもこれも変えては
皆の心が ついてゆきませぬぞ。
145
00:18:54,961 --> 00:18:59,432
あしき先例は 速やかに改めて当然である。
146
00:18:59,432 --> 00:19:03,102
あしき先例とは 決めつけが過ぎる!
147
00:19:03,102 --> 00:19:05,772
(藤原公季)まあまあ…。
148
00:19:05,772 --> 00:19:11,110
公季殿は どう思われる?
149
00:19:11,110 --> 00:19:16,449
(公季)
私も 顕光様に同意ではありますが…➡
150
00:19:16,449 --> 00:19:19,118
道綱殿は?
151
00:19:19,118 --> 00:19:22,956
(藤原道綱)え? あ… は…。
152
00:19:22,956 --> 00:19:29,456
お考えは
改めて 陣定で 詳しくお聞かせいただく。
153
00:19:36,402 --> 00:19:41,741
いつまで陣定に
お出になるおつもりなのかのう…。
154
00:19:41,741 --> 00:19:47,613
陣定で 皆の意見を聞きたい。
155
00:19:47,613 --> 00:19:52,613
それがなければ 政はできない。
156
00:19:55,088 --> 00:19:59,788
道長の中では
筋が通った考え方なのだろう。
157
00:20:04,097 --> 00:20:10,397
だが はたから見れば 欲張り過ぎだ。
158
00:20:14,741 --> 00:20:20,446
内裏の平安を思うなら 左大臣をやめろ。
159
00:20:20,446 --> 00:20:28,321
摂政と左大臣 2つの権を併せ持ち
帝をお支えすることが➡
160
00:20:28,321 --> 00:20:34,994
皆のためでもあると思ったが…➡
161
00:20:34,994 --> 00:20:38,994
それは違うのか?
違うのだ。
162
00:20:44,137 --> 00:20:47,807
道長のためを思うて 言うておる。
163
00:20:47,807 --> 00:20:50,476
考えてみてくれ。
164
00:20:50,476 --> 00:21:17,170
♬~
165
00:21:17,170 --> 00:21:23,843
[ 心の声 ]
何度も さきの帝に譲位を促したが➡
166
00:21:23,843 --> 00:21:31,451
今度は 俺がやめろと言われる番なのか…。
167
00:21:31,451 --> 00:21:51,751
♬~
168
00:22:06,152 --> 00:22:09,452
(足音)
169
00:22:15,161 --> 00:22:18,161
暮れの挨拶に参った。
170
00:22:28,508 --> 00:22:33,508
摂政と左大臣を辞そうと思う。
171
00:22:35,114 --> 00:22:39,452
摂政におなりになって
まだ1年にもなりませんのに。
172
00:22:39,452 --> 00:22:47,152
摂政まで上っても 俺がやっておっては
世の中は 何も変わらぬ。
173
00:22:55,001 --> 00:23:01,140
頼通様に
摂政を譲られるのでございますか。
ああ。
174
00:23:01,140 --> 00:23:06,812
頼通様に あなたの思いは
伝わっておりますの?
175
00:23:06,812 --> 00:23:09,715
俺の思い?
176
00:23:09,715 --> 00:23:14,687
民を思いやるお心にございます。
177
00:23:14,687 --> 00:23:22,687
ああ… どうだろう。
178
00:23:29,835 --> 00:23:33,105
たった一つの物語さえ➡
179
00:23:33,105 --> 00:23:38,444
書き手の思うことは
伝わりにくいのですから➡
180
00:23:38,444 --> 00:23:42,315
しかたございませんけれど…。
181
00:23:42,315 --> 00:23:48,615
俺の思いを伝えたところで
何の意味があろう。
182
00:23:50,456 --> 00:23:57,964
お前の物語も 人の一生は むなしいという
物語ではなかったか?
183
00:23:57,964 --> 00:23:59,999
俺は そう思って読んだが。
184
00:23:59,999 --> 00:24:07,306
されど 道長様が この物語を
私にお書かせになったことで➡
185
00:24:07,306 --> 00:24:11,806
皇太后様は
ご自分を見つけられたのだと存じます。
186
00:24:14,480 --> 00:24:19,986
道長様のお気持ちが
すぐに 頼通様に伝わらなくても➡
187
00:24:19,986 --> 00:24:24,323
いずれ気付かれるやもしれませぬ。
188
00:24:24,323 --> 00:24:27,827
そして 次の代 その次の代と➡
189
00:24:27,827 --> 00:24:36,127
一人で なせなかったことも
時を経れば なせるやもしれません。
190
00:24:40,106 --> 00:24:43,806
私は それを念じております。
191
00:24:47,780 --> 00:24:50,480
そうか…。
192
00:24:55,454 --> 00:25:02,754
ならば お前だけは念じていてくれ。
193
00:25:06,165 --> 00:25:08,801
はい。
194
00:25:08,801 --> 00:25:22,801
♬~
195
00:25:25,151 --> 00:25:28,187
お二人で 何を話されていますの?
196
00:25:28,187 --> 00:25:31,023
政の話だ。
197
00:25:31,023 --> 00:25:37,023
政の話を 藤式部にはなさるのね。
198
00:25:44,103 --> 00:25:50,976
皇太后様のお考えを知っておかねば
すんなりとは 政はできぬ。
199
00:25:50,976 --> 00:25:55,114
そうでございますわよね。
200
00:25:55,114 --> 00:26:01,454
藤式部が 男であれば
あなたの片腕になりましたでしょうに。
201
00:26:01,454 --> 00:26:08,127
残念でしたわ。
そうだな。
202
00:26:08,127 --> 00:26:11,464
恐れ多いことにございます。
203
00:26:11,464 --> 00:26:15,464
では。
は。
204
00:26:27,813 --> 00:26:33,619
藤式部に 頼みがあって 来たの。
はい。
205
00:26:33,619 --> 00:26:38,424
殿のことを書いてくれないかしら。
は?
206
00:26:38,424 --> 00:26:42,294
清少納言が 「枕草子」を残したように➡
207
00:26:42,294 --> 00:26:48,768
我が殿の華やかなご生涯を
書物にして残したいのよ。
208
00:26:48,768 --> 00:26:51,468
やってくれるかしら?
209
00:26:54,106 --> 00:26:58,106
今すぐに答えなくて よろしくてよ。
210
00:26:59,979 --> 00:27:05,979
考えてみて。
は…。
211
00:27:23,469 --> 00:27:31,277
そして 頼通が
後一条天皇の
摂政となった。
212
00:27:31,277 --> 00:27:35,414
こたび 摂政となりました上は➡
213
00:27:35,414 --> 00:27:42,755
臣頼通 力を尽くして
お支え申し上げる所存にございます。
214
00:27:42,755 --> 00:27:47,755
よろしく頼むぞ。
はっ。
215
00:27:53,766 --> 00:28:01,440
兄上 摂政のご就任
まことに おめでとう存じます。
216
00:28:01,440 --> 00:28:04,440
(藤原威子 嬉子)
おめでとう存じます。
217
00:28:14,987 --> 00:28:21,126
私は まだ何事も不慣れゆえ
皆 力を貸してくれ。
218
00:28:21,126 --> 00:28:26,799
そのようなお心では
父上に いいようにされてしまいますよ。
219
00:28:26,799 --> 00:28:34,240
お控えなさい。
父上あっての あなた方ですよ。
220
00:28:34,240 --> 00:28:36,240
は~い…。
221
00:28:38,077 --> 00:28:43,249
(威子)私も 兄上のお役に立ちたいと
思っております。
222
00:28:43,249 --> 00:28:46,085
そうか。
223
00:28:46,085 --> 00:28:53,425
では 早速だが 威子 入内してくれぬか?
224
00:28:53,425 --> 00:28:55,725
えっ!?
225
00:28:57,763 --> 00:29:02,434
帝は 10歳 私は 19歳でございますが。
226
00:29:02,434 --> 00:29:07,773
数年もすれば 帝も大人になられるわ。
227
00:29:07,773 --> 00:29:13,646
母上 そのころ 私は
30近くなってしまいます。
228
00:29:13,646 --> 00:29:18,117
(嬉子)兄上 私が参ります。
229
00:29:18,117 --> 00:29:21,787
私は 11。 帝の1つ上ですので。
230
00:29:21,787 --> 00:29:25,958
嬉子には 嬉子の役目がある。
231
00:29:25,958 --> 00:29:28,158
そなたは 今ではない。
232
00:29:29,795 --> 00:29:32,064
嫌でございます。
233
00:29:32,064 --> 00:29:37,736
威子。
帝が 一人前になられるのを待って➡
234
00:29:37,736 --> 00:29:44,610
最初の女子となり
帝のお心を しかとつかむのです。
235
00:29:44,610 --> 00:29:49,748
それが 威子の使命です。
236
00:29:49,748 --> 00:29:52,785
嫌でございます。
237
00:29:52,785 --> 00:29:59,585
翌年の春 威子は 後一条天皇に入内した。
238
00:30:03,762 --> 00:30:08,762
(百舌彦)三条の院が
ご危篤だそうにございます!
239
00:30:21,113 --> 00:30:23,413
(敦明親王)父上!
240
00:30:31,123 --> 00:30:33,792
闇だ…。
241
00:30:33,792 --> 00:30:38,492
ここにおります! 母上も。
242
00:30:43,469 --> 00:30:51,169
闇でない時は あったかのう…。
243
00:30:53,145 --> 00:30:59,445
娍子。
はい。
244
00:31:01,487 --> 00:31:11,787
闇を共に歩んでくれて うれしかったぞ。
245
00:31:13,499 --> 00:31:18,837
お上…。
246
00:31:18,837 --> 00:31:26,537
お上は いつまでも
私のお上でございます。
247
00:31:28,180 --> 00:31:34,987
時勢に翻弄され続けた三条院は
42歳で世を去り➡
248
00:31:34,987 --> 00:31:44,287
後ろ盾を失った敦明親王は
自ら申し出て 東宮の地位を降りた。
249
00:31:57,342 --> 00:32:08,153
そして 道長の孫であり
帝の弟である 敦良親王が 東宮となった。
250
00:32:08,153 --> 00:32:15,494
それから1年 彰子は 太皇太后➡
251
00:32:15,494 --> 00:32:20,365
妍子は 皇太后➡
252
00:32:20,365 --> 00:32:23,368
威子は 中宮となり➡
253
00:32:23,368 --> 00:32:29,668
3つの后の地位を
道長の娘 3人が占めた。
254
00:32:36,448 --> 00:32:42,121
この夜 威子が
中宮となったことを 祝う うたげが➡
255
00:32:42,121 --> 00:32:45,421
土御門殿で催された。
256
00:32:46,992 --> 00:32:55,134
今日の よき日を迎えられましたこと
これに勝る喜びはございません。
257
00:32:55,134 --> 00:32:58,434
心より御礼申し上げます。
258
00:33:00,005 --> 00:33:05,778
父上と兄上以外
めでたいと思っておる者はおりませぬ。
259
00:33:05,778 --> 00:33:13,819
これで 頼通も
摂政として伸び伸びと政ができましょう。
260
00:33:13,819 --> 00:33:20,159
お后様方のおかげにございます。
261
00:33:20,159 --> 00:33:26,498
心より感謝申し上げます。
262
00:33:26,498 --> 00:33:33,272
頼通が よりよき政を行えるよう
願っておる。
263
00:33:33,272 --> 00:33:36,308
ははっ。
264
00:33:36,308 --> 00:35:09,067
〽
265
00:35:09,067 --> 00:35:13,472
年寄りに飲ますではないか。
ハハハ。
266
00:35:13,472 --> 00:35:18,343
見事な舞でございましたな。
すっばらしかった!
267
00:35:18,343 --> 00:35:59,985
〽
268
00:35:59,985 --> 00:36:05,285
摂政に 盃を勧めてくれぬか?
269
00:36:08,126 --> 00:36:10,963
喜んで。
270
00:36:10,963 --> 00:36:31,750
〽
271
00:36:31,750 --> 00:36:35,450
太閤様からでございます。
272
00:36:43,362 --> 00:38:20,792
♬~
273
00:38:20,792 --> 00:38:23,492
実資殿。
274
00:38:27,666 --> 00:38:34,966
今宵は まことに よい夜だ。
275
00:38:41,746 --> 00:38:44,746
歌を詠みたくなった。
276
00:38:47,619 --> 00:38:52,319
そなたに 返しの歌をもらいたい。
277
00:38:54,326 --> 00:38:59,626
私のような者には とてもとても…。
278
00:39:01,433 --> 00:39:03,733
頼む。
279
00:39:12,444 --> 00:39:18,744
これより 太閤様が歌を詠まれます。
280
00:39:36,067 --> 00:39:53,618
「この世をば わが世とぞおもう 望月の➡
281
00:39:53,618 --> 00:40:02,318
かけたることも なしと思えば」。
282
00:40:17,442 --> 00:40:26,117
そのような優美なお歌に
返す歌はございませぬ。
283
00:40:26,117 --> 00:40:33,291
元稹が菊の歌を詠んだ時
白楽天は 深く感じ入って返歌できず➡
284
00:40:33,291 --> 00:40:40,091
代わりに元稹の歌に 唱和したと申します。
285
00:40:43,802 --> 00:40:49,502
今宵も 皆で唱和いたしましょう。
286
00:41:01,152 --> 00:41:07,325
「この世をば わが世とぞおもう
望月の…」。
287
00:41:07,325 --> 00:41:13,131
(一同)「この世をば わが世とぞおもう
望月の…」。
288
00:41:13,131 --> 00:41:18,036
(実資)「かけたることも なしと思えば」。
289
00:41:18,036 --> 00:41:24,036
(一同)「かけたることも なしと思えば」。
290
00:41:26,711 --> 00:41:34,786
(一同)
「この世をば わが世とぞおもう 望月の➡
291
00:41:34,786 --> 00:41:42,127
かけたることも なしと思えば」。➡
292
00:41:42,127 --> 00:41:50,001
「この世をば わが世とぞおもう 望月の➡
293
00:41:50,001 --> 00:41:56,474
かけたることも なしと思えば」。
294
00:41:56,474 --> 00:42:42,454
♬~
295
00:42:42,454 --> 00:42:50,795
(一同)
「この世をば わが世とぞおもう 望月の➡
296
00:42:50,795 --> 00:42:56,795
かけたることも なしと思えば」。
297
00:43:01,439 --> 00:43:05,343
頼通殿の政を…。
後ろから操るためか。
298
00:43:05,343 --> 00:43:09,814
それが政だ!
私の役目は終わったと申しました。
299
00:43:09,814 --> 00:43:13,318
藤式部がいなくなったからですの?
死んだように言うな。
300
00:43:13,318 --> 00:43:16,354
形見みたいに言わないで。
これで終わりでございます。
301
00:43:16,354 --> 00:43:19,124
(鳴き声)
私に書けと…。
302
00:43:19,124 --> 00:43:23,328
もう会えぬのか?
賢子を よろしくお願いいたします。
303
00:43:23,328 --> 00:43:25,828
母のしてきたことよ。
304
00:43:33,405 --> 00:43:37,342
藤原道長が詠んだ 望月の歌。
305
00:43:37,342 --> 00:43:40,478
この歌を後世に残したのは➡
306
00:43:40,478 --> 00:43:45,817
藤原実資の日記「小右記」です。
307
00:43:45,817 --> 00:43:52,490
実資は 朝廷での出来事などを
63年にわたり記しました。
308
00:43:52,490 --> 00:43:56,361
甥の資平が
彰子のもとを訪ねた折➡
309
00:43:56,361 --> 00:43:59,364
紫式部に
取り次いでもらったことも➡
310
00:43:59,364 --> 00:44:01,499
書かれています。
311
00:44:01,499 --> 00:44:06,171
プライベートなことも
日記に残しました。
312
00:44:06,171 --> 00:44:11,509
飛鳥寺を起源に持つ元興寺。
313
00:44:11,509 --> 00:44:15,513
幼い娘を亡くした若き日の実資は➡
314
00:44:15,513 --> 00:44:21,313
女児誕生を祈願するために
この寺に参詣しています。
315
00:44:24,088 --> 00:44:27,659
大安寺には 2日間滞在し➡
316
00:44:27,659 --> 00:44:33,798
ここを拠点に
春日大社や長谷寺にも参詣しました。
317
00:44:33,798 --> 00:44:37,602
広大な敷地を有していた この寺は➡
318
00:44:37,602 --> 00:44:46,144
道長も御嶽詣の際に滞在したと
「御堂関白記」に記されています。
319
00:44:46,144 --> 00:44:51,015
「小右記」をはじめとする
貴族たちの日記を通して➡
320
00:44:51,015 --> 00:44:54,018
そこに生きた
彼らの姿に➡
321
00:44:54,018 --> 00:44:57,718
思いをはせることが
できるのです。
322
00:45:40,815 --> 00:45:44,815
家内円満 無病息災。
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00:45:46,487 --> 00:45:51,359
≪なっと なっと~ なっと。
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00:45:51,359 --> 00:45:58,099
納豆 え~ 味噌豆~。
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