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( 大黒 ) フィンクのオペの次は 院長の逮捕か 。 ➡
うちの病院も有名になったな 。
そんなことで有名になっても 仕方ないんですけどね 。
それにしても アシュラ 先生いないと静かですね 。 ➡
学会でしたっけ? ( 大黒 ) そうらしいな 。
大黒先生 お一人で大丈夫なんですか?
大丈夫だろ 。 今日から梵天先生もいるし 。 ➡
あっつ! あっ あっ… 。 ( 加代子 ) 大丈夫じゃなさそう 。
はい 。 ⚟痛え!
痛い 痛い! 痛~い! 痛い 痛い… 。
耳! 耳! ( 大黒 ) どうしたんですか?
( 梵天 ) 自転車で転んで 耳をケガしたようで 。
( 大黒 ) 耳? ( 梵天 ) 完全に➡
取れてしまっているんです 。 これなんですが… 。
( 大黒 ) 耳だ… 。
( 患者 ) 耳! 耳! ( 大黒 ) これじゃ駄目ですよ!➡
常温保存じゃ組織が駄目になって 使えなくなります!
( 梵天 ) えっ !? ( 大黒 ) すぐに冷やしてくれ!
( 沙苗 ) はい 。 ( 大黒 ) いずれにせよ救命じゃ➡
手に負えません 。 形成外科を呼びましょう 。
( 梵天 ) オペ中で 夜までかかるそうです 。
( 大黒 ) えっ !? ( 梵天 ) 切断した組織の➡
ゴールデンタイムは 約8時間だそうで➡
それまでに 血流を再開させないと➡
再接着できなくなってしまう ようです 。
( 大黒 ) 間に合わないじゃないか! ( 梵天 ) 受け入れてくれる➡
他の病院も見つからず… 。 ( 患者 ) 早く俺の耳~!
( 加代子 ) このままじゃ あの患者さん➡
耳を失うことになります 。 ( 大黒 ) こんなとき➡
杏野がいてくれたら… 。
( ナオミ ) お困りのようね 。
その患者さんの耳 私がつないであげる 。
( 阿含 ) 多聞先生 あなたに院長を任せたいの 。 ➡
今の帝釈は いつ崩壊しても おかしくない状況だわ 。
任せられるのは あなたしかいないの 。
お願い 。
承知しました 。 ( 阿含 ) ありがとう 。 ➡
引き受けてくれて 感謝するわ 。
ところで理事長 。
この状況で 救急科を どうするおつもりですか?
フィンクからの寄付が 撤回されて➡
新病院の設立資金の 当てもなくなった今➡
救命を残すことはできないわ 。
( 多聞 ) 《2人で一緒に 日本の救命を変えよう》
救急科を 閉鎖する 。
異論はないわね?
( 朱羅 ) 《自分の目的のために 目の前の命を見捨てる》
《あんただって同じじゃない》
はい 。
あっ それと もう一つ 。 ➡
ナオミを救命に入れることにした 。
( 梵天 ) まるで定規で測ったような 等間隔で乱れのない縫合… 。 ➡
こんなの初めて見ました 。 ( 大黒 ) 杏野よりも うまいかも 。
( ナオミ ) はい 。 これで もう大丈夫よ 。 ➡
ガーゼで保護してあげて 。 ( 歩夢 ) はい 。
( 大黒 ) ホントにありがとうございました 。
お役に立ててよかった 。
( 大黒 ) ところで どちらさまでしょうか?
今日から ここで働く 形成外科医よ 。
( 多聞 ) どうして救命に? ( 阿含 ) 救急科がなくなる前に➡
アシュラと一緒に働かせるのも 面白いと思って 。
( 大黒 ) それにしても医者が いきなり2人も増えるなんて➡
これで救急科も うまく回りそうです 。
どうしました? ( 梵天 )ナオミ 先生は即戦力ですが➡
私は耳を冷やしていなかった件 以外にも➡
皆さんの足を 引っ張ってばかりで… 。
先生は救急科に来たばかりですし 焦らなくて大丈夫ですよ 。
はあ… 。
( 自動ドアの開く音 ) ( 大黒 ) あっ おはようございます 。
おはよう 。 ( 保 ) 誰?
昨日から救急科に来た 形成外科の先生 。
( 大黒 ) ナオミ先生は アメリカの➡
クレストウッド記念病院で 働いていたんだ 。
形成外科で 全米トップの病院ですよね !?
何で帝釈に? 百合さんの紹介よ 。
理事長 。 私の叔母なの 。 叔母さん !?
理事長のご親族だったんですか? ( ナオミ ) ええ 。
それに 私もアシュラ先生と 働いてみたいって思ったし 。
あれ? 2人は知り合いなんですか?
まあね 。 ➡
百合さんが よく言ってたわ 。 ➡
救命のためなら手段を選ばない➡
阿修羅のような人だって 。
でも私は 私のやり方でやらせてもらうわね 。
好きにすれば 。
♬~
♬~
( 患者 ) 今朝から歯が痛くて 。 ( 梵天 ) 歯ですか?➡
虫歯じゃないんですか? ( 患者 ) そうかもしれません 。
( 梵天 ) 一度 受診した方が いいかもしれませんね 。
普通 歯が痛いってだけで 病院に来ますかね?
( 梵天 ) どうしました?➡
痛み止めを処方しておくので 近いうちに歯科に行ってください 。
( 患者 ) はい 分かりました 。 ありがとうございます 。
( 梵天 ) お大事に 。 待って 。
すぐに心電図と心エコーする 。 採血も 。
トロポニン検査して 。
( 梵天 ) 心筋梗塞 !?
心筋梗塞の患者は 胸じゃなく 歯に痛みが現れることがある 。
( 梵天 ) しかし心筋梗塞の痛みは➡
耐えられないほどの 激痛なんですよ 。 ➡
普通に受診できるなんて 考えられません 。
カルテに糖尿病の通院歴がある 。
( 梵天 ) 糖尿病… それに何の関係が?
糖尿病の神経障害で 本来なら動けないほどの痛みが➡
抑えられていた 。 このままじゃ心停止する 。
先生 助けてください! 今すぐ PCIの用意 。
カテ室に連絡して 。 はい!
⚟ ( 金剛 ) よっ!
ゴッドハンド 。 ( 梵天 ) お疲れさまです 。
( 金剛 ) お疲れさまでございます 。
いや まさか梵天先生が 救急科に行くなんてね 。
( 梵天 ) このたびは急な異動で ご迷惑をお掛けしました 。
とんでもない むしろ感謝してますよ 。
帝釈にゴッドハンドがいるって 噂のおかげで➡
外科にVIP患者が 押し寄せてきてますから 。
ウォウッ! フフフ… 。
♬ 「 優秀な梵天先生は 」
♬ 「 救急科でも 成功率 99 %なんでしょうね 」
そういえば フィンクが 今朝 退院していきましたよ 。
えっ そうだったんですか?
あなたのことを最後まで 命の恩人だと信じていましたよ 。 ➡
まあ いいんじゃないですか? 彼の中では➡
あなたは一生ゴッドハンドですよ 。 違う違う!
♬ 「 ノーマルハンドなのに 」
フォッ フフフ 。
( 加代子 )PCI うまくいきましたよ 。 もう安心ですね 。
( 患者 ) 本当に どうもありがとうございました 。
( 加代子 ) 先生?
来る 。
( 一同 ) 1 2 3 。 酸素4リットルで開始 。
エコーとレントゲン 。 レントゲン技師 呼んできます!
( ナオミ ) どうして救急車の中で ライン確保してないの?➡
あなた 車内で何してたの? ( 吉祥寺 ) 救急救命士は➡
原則 心肺停止の患者さんにのみ ライン確保が許可されています 。
( ナオミ ) そうなんだ 。 アメリカとは違うのね 。
( 梵天 ) あっ! 僧帽弁閉鎖不全症か 。
( 梵天 ) 心不全で 肺うっ血を起こしています 。 ➡
なるべく早く手術が必要です 。 ひとまず 肺うっ血を改善させる 。
利尿剤と血管拡張薬 投与して 。 ( 梵天 ) はい 。 ➡
佐竹さん 点滴させてもらいますね 。
( 里帆 ) やめて!
( 梵天 ) 大丈夫ですよ 。 すぐ終わりますから 。
そんなの いらないって言ってんの 。 ➡
ハァ… 帰ります 。
( 梵天 ) え… あっ まっ 待ってください 。 ➡
あぁ… 。 ( 里帆 ) ハァ… ハァ… 。 ➡
ちょっと ベンチで休んでただけなのに➡
勝手に救急車呼ばれて 迷惑なんです 。
ハァ… ハァ… ハァ… 。
何すんの? 離して 。
手の冷感に頻脈 指先のチアノーゼ 。
心臓に かなりの負担がかかってる 。
いつ急変して 死んでもおかしくない 。
治療はしないって言ったでしょ 。
佐竹さん?
( ナオミ ) 追い掛ける必要はないわ 。 ➡
医学的状況を説明したにも かかわらず立ち去った 。 ➡
これは彼女が 自分の意思で決めたことなの 。
このまま治療しないと死ぬのに?
( ナオミ ) 医者には 患者に 治療を強制する権利はないの 。
権利? ( ナオミ ) 患者の意思に反した➡
治療をすれば 訴訟される可能性だってある 。 ➡
もし病院が訴えられたら 先生のせいで➡
私たちまで迷惑を被るのよ 。
あの子は今 修羅場にいる 。
私は目の前の命を 見捨てることなんてできない!
杏野先生! ( ナオミ ) やめなさい 。 ➡
彼女のやり方は間違ってる 。 ➡
あなたまで 巻き込まれる必要はない 。
( 梵天 ) 様子を見てきます 。
ハァ ハァ ハァ… 。
だから言ったでしょ 。 あなたには治療が必要… 。
( 里帆 ) やめてよ!
何か 治療を受けたくない理由が あるんですか?
ハァ ハァ ハァ… 。
何かあるんでしょ?
10 日後に バイオリンのコンクールがある 。
佐竹さんは少なくとも 2週間の入院が必要です 。
コンクールなら体調を整えて また次の機会に… 。
次なんてない!➡
このコンクールで入賞しなきゃ 特待生じゃなくなって➡
大学を続けられなくなる!➡
死んでも出るしかないの!
言い分は分かった 。
1週間で治してあげる 。 えっ?
治療せずに その苦しみがなくなることはない 。
そんな状態で実力が出せるの?
私が必ず あなたを コンクールに間に合わせる 。
( 阿含 ) 逃げた患者を 連れ戻すなんてさすが アシュラ 先生ね 。
余計な仕事 増やすようなまね しないでほしいわ 。
アシュラ先生の 自己満足なんだろうけど➡
患者も いい迷惑だわ 。 ➡
私 やっぱり外科に行くわ 。 ➡
これ以上 救命にいる意味を 見いだせない 。
ちょっと待って 。
もうちょっとだけ 様子を見てもいいんじゃない?
( 梵天 ) 杏野先生 ホントに大丈夫なんですか?
やっぱり コンクール は無理なんじゃ… 。 絶対に間に合わせる 。
しかし どうやって… 。 これ あしたまでに読んどいて 。
( 梵天 )MICS!?
もしかして この手術をする つもりなんですか?
通常の胸骨正中切開だと 傷が大きく 入院も延びる 。
MICS なら傷が小さく済む分 退院が早くなる 。
しかし MICS は 小さな切開部から 器具を入れて行うため➡
通常のオペより視野が狭く 難易度は段違いです 。
杏野先生でも さすがに無理です!
これ以外に 彼女の希望をかなえる手段はない 。
( 多聞 ) どのようなご用件でしょうか?
大したことじゃないんだけど… 。
アシュラ とナオミが うまくやれるよう 気に掛けてくれない?
( 多聞 ) 杏野と? 何かあったのですか?
優秀な医者同士 意見がぶつかることもあるでしょ 。
分かりました 。
これより MICS による 僧帽弁形成術を行う 。
( 梵天 ) 先生 やはり われわれには MICS は無理だと思います 。 ➡
正中切開に切り替えましょう 。 ご本人も➡
納得してくれると思います 。 私は… この子と約束をしたから 。
始めるよ メス 。 ( 歩夢 ) はい 。
電メス 。 ( 歩夢 ) はい 。
あっ 院長! どうかされましたか?
( 多聞 ) いえ たまたま近くを通ったもんでね 。
( 多聞 ) 杏野がいないなんて珍しいですね 。
ああ 杏野先生は 今 オペ中なんです 。
救命医が MICS なんて 聞いたことないわ 。
MICS ? 杏野が? ( 大黒 ) ええ 。 どうしても➡
早く退院しなければならない 患者さんがいまして 。
杏野先生は間違ってる 。 ➡
いくら患者が希望したからって 余計なリスクを負って➡
難しいオペをする必要なんてない 。
その判断を冷静に下すのも 医者の仕事でしょ 。
実は先月 私の息子も 杏野に救ってもらったんです 。
( 大黒 ) そのときも杏野は 息子の将来のために➡
あえて難しい方法を 選んでくれました 。
あいつは そういう医者なんです 。
左房を露出させるから もっと広げて 。
( 梵天 ) はい 。
見えない 。 もっと出して!
( 梵天 ) この狭さじゃ 視野が出せません 。 ➡
無理に進めて 誤って血管を傷つけてしまえば➡
大出血を起こします!➡
先生 やはり引き返して 正中切開に… 。
経心房中隔切開に切り替える 。
ロングメッツェン 。 ( 歩夢 ) はい 。
大丈夫 。
絶対に成功させる 。
把持鉗子 。 ( 歩夢 ) はい 。
持針器 。 ( 歩夢 ) はい 。
( 歩夢 ) お願いします 。
♬~
( 器具の通る音 )
( 梵天 ) 通った 。 通りました!
僧帽弁到達 。 持針器 。 ( 歩夢 ) はい 。
余分な弁尖は切除し ループテクニックによる➡
僧帽弁形成術を行う 。 ( 梵天 ) はい!
( ナオミ ) 彼女 腕はいいけど➡
やっぱり 私は仲良くやれそうにないわ 。
( ドアの閉まる音 )
手術は無事に成功しました 。 1週間で退院できると思います 。
( 里帆の母 ) ありがとうございます!
あの… もしかして 梵天先生って➡
ゴッドハンドで有名な あの先生ですか?
は… はい 。
( 里帆の母 ) やっぱり! いや まさか あの梵天先生に➡
手術してもらえるなんて 娘は 本当に運が良かったです!
( 梵天 ) 先生は なぜ MICS 術を 選ぶことができたんですか?
もし失敗すれば 患者の信頼を失うだけじゃなく➡
訴訟される可能性だって ありました 。
失敗するのが怖くないんですか?
怖いに決まってる 。
じゃ どうして… 。
私が助けたいのは命だけじゃない 。
その患者の全てだから 。
先生! ( 加代子 ) あっ 佐竹さん 。 ➡
来てくれたんですか? ( 里帆 ) 退院する前に➡
先生たちに お礼 言いたくて 。
杏野先生 。
本当に1週間で退院させてくれて ありがとう 。
私は ただ 自分の仕事をしただけだから 。
でも ホントに感謝してます 。 ➡
私 もし バイオリンが 続けられなくなったら➡
生きてる価値ないって思ってた 。 ➡
コンクールに間に合わないなら 治療する意味なんてないって 。 ➡
でも 先生は私のために 難しい手術をしてくれた 。 ➡
先生のおかげで また生きていこうって思えた 。
あのとき 追い掛けてくれて➡
手術してくれて➡
ホントにありがとうございました 。
♬~
コンクール… 頑張って 。
うん 。 絶対優勝する 。
( 里帆の母 ) じゃあ そろそろ 。 ( 里帆 ) ありがとうございました 。
( 里帆の母 ) ありがとうございました 。
( 加代子 ) 頑張ってね 。 ( 里帆 ) ありがとうございます 。
( 大黒 ) あ~ 疲れた 。
あっつ! あっ… 。
んっ?
♬~
うわっ!
何やってんだ 今すぐ片付けろ!
( 阿含 ) 融資は どこも厳しいわね 。
やっぱり 救急科を閉鎖する以外に➡
新病院を実現させる方法はない 。
帝釈から救急科がなくなっても➡
この地域は 他の病院にも救命があります 。
患者さんに 影響は ほとんどないはずです 。
ハァ~ 朝だ~! ( 沙苗 ) 杏野先生 そういえば➡
いよいよ今日ですね 。 何の話?
( 沙苗 ) 佐竹さんのコンクールの日ですよ 。
そう 。
あ~ 昼だ~!
( ナオミ ) まだいたの? 早く帰んなさい 当直明けでしょ 。
日本の医者は 当直明けも そのまま働くんですよ 。
アメリカみたいに 労働時間の規制はないの?
去年から医者も働き方改革が 始まったらしいんですけど➡
人手が増えないのに 労働時間だけ減らされても➡
まあ シフト組めないし 無理ですよ 。
杏野先生も まだ帰らないんですか?
ICUに行く 。 今からですか !?
患者の炎症 下がらないし CV入れ替えてくる 。
じゃあ 僕も手伝います 。 薬師寺先生は帰りなさい 。
へっ? (ナオミ) 上司のあなたが そうや っ て➡
いつまでも働くから 研修医が休めないのよ 。
そうしないと患者の治療は どんどん遅れてくるし➡
助かる命も助からなくなる 。 それは私たちのせいじゃない 。
じゅうぶんな スタッフ の数を揃えない 経営陣の責任よ 。
患者の命の前で そんな言い訳 通用しない 。
だから そうやって 自己犠牲を続けるつもり?
薬師寺先生は 杏野先生が正しいと思ってるの?
へっ?
ボウズ 今日は帰りなさい 。
でも仕事が… 。 あとは私がやっとく 。
じゃ 私も仕事に戻るわね 。
この人 アシドーシスが進んでる 。
メイロン追加して 。 分かりました 。
アシュラ先生 まだ働いてるの?
( 歩夢 ) 先生は いつもそうなので 。
来る 。 (インターホン)
はい 。 (インターホン) ( 吉祥寺 ) 中央記念病院からの➡
転送依頼です 。 交通事故で 右腕切断の女性 。 ➡
手に負えない状態とのことで 受け入れの要請です 。
受け入れる 。 すぐに連れてきて 。
オペの準備 。 分かりました 。
( 金剛 ) さっさと救急科をつぶして 一刻も早く実現させましょう 。 ➡
たもーん院長が… 違う違う 多聞院長が➡
国際帝釈病院の 院長になった暁には➡
この病院は この金剛 又吉… 。 (携帯電話)
電話 大丈夫ですか? ( 金剛 ) 電話? あっ 電話… 。
失礼します 。 はい 。
あ? 形成外科? うん うん 。
この金剛 又吉めにお任せあれ 。 心の準備はでき… 。
切断? 空いてるわけないだろ 。 今日も夜までオペだ 。
そんなことは私に関係ない いちいち連絡してくんな!
( 通話を切る音 )
また救急科ですよ 。 右腕切断の患者が来てるらしくて 。
切断ですか? ( 金剛 ) ええ 例の あの➡
アメリカ帰りの形成外科医が 定時で帰ったようです 。
でも形成外科医がいなければ 再接着は難しいんじ ゃ ないですか?
そうですね 。 どうせ また あの アシュラ のやつが➡
無理やり受け入れたんでしょう 。 腕を失う患者が かわいそうです 。
あれ?
ナオミ先生 どうしたんですか?
どうしたのって 帰るに決まってるでしょ 。
右腕切断の患者さんが 他の病院から➡
手に負えないからって 運ばれてきたんですよね?
緊急オペになるから すぐ来いって 。
私の勤務時間は終わったから 。
救命には 再接着の オペ ができるのは 先生しかいないんですよ?
医者がいないのは 私のせいじゃない 。
アシュラ先生もいるし 命は助かるでしょ 。
じゃあね 。
運ばれてきたのは 佐竹さんなんです!
それでも 命だけ助かればいいって 思うんですか?
患者が誰であろうと関係ない 。
医者は どんな患者にも平等であるべきよ 。
確かに… そうかもしれません 。
でも僕は 佐竹さんが 腕を失うなんて嫌です 。
これからも バイオリンを 弾かせてあげたいんです 。
ナオミ先生がいなくても➡
杏野先生と僕で 何とかします!
( ナオミ ) 《追い掛ける必要はないわ》
《余計なリスクを負って 難しい オペ をする必要なんてない》
( 里帆 ) 《あのとき 追い掛けてくれて➡
手術してくれて➡
ホントに ありがとうございました》
断端形成する 。 ボウズ 介助して 。
断端形成って 傷口をふさいじゃう ってことですよね?
どうしてですか?
杏野先生なら 腕だって つなげられますよね?
( 歩夢 ) 腕が まだ到着してないんです 。
えっ? ( 歩夢 ) 事故の衝撃で飛ばされて➡
捜すのに 時間がかかったらしくて 。 ➡
今 救急車で 向かってるんですが… 。
時間がない 。 腕は諦める 。
♬~
⚟ ( ナオミ ) 待って 。
腕が届き次第 私が再接着術をする 。
腕をなくすことは 私が許さない 。
腕より命よ 。
彼女はバイオリニストなのよ 。
だから先生も この子に MICS 手術をしてあげたんでしょ 。
言ったでしょ これ以上 待てない 。 待てるでしょ 。 ➡
出血もバイタルも コントロールできてる 。
この一瞬の判断で この子の人生が大きく変わるのよ 。
だから そう判断したの! 腕を選べば彼女は助からない 。
あれ? まさか… 。
ナオミ先生! 見てください 。
( ナオミ ) 仮性動脈瘤… 外傷性のものよ 。
これじゃ いつ破裂してもおかしくない 。
⚟ ( 自動ドアの開く音 ) ⚟ ( 吉祥寺 ) 右腕 到着しました!
( 吉祥寺 ) お願いします 。 ( 歩夢 ) はい 。
今すぐオペをすれば 腕をつなげられる… 。
( 里帆の母 ) 先生! ( 加代子 ) お母さん!➡
外でお待ちください! ( 里帆の母 ) 先生 どうか➡
お願いします 。 娘のために 腕をつなげてやってください 。
娘にとって バイオリンは➡
命と同じぐらい 大事なものなんです!
腕はつなげられない 。
もし腕をつなげてる間に 動脈瘤が破裂すれば➡
出血性ショックで死に至る 。
じゃあ 先に 動脈瘤の オペ をすればいいんじゃ… 。
この子の動脈瘤は すでにかなり大きい 。
どんなに急いでも7時間はかかる 。
腕の切断から4時間たってる 。
動脈瘤オペの後じゃ ゴールデンタイム の8時間は間に合わない 。
そんな… 。 命のためには➡
腕を諦めるしかない 。
先生… どうにかなりませんか?
お願いします 。 お願いします!
今こうしてる間にも 動脈瘤は破裂するかもしれない!
救命をすることが 何よりも優先なの 。
出てって 。
うっ… 。
( 里帆の母の泣き声 ) ( 加代子 ) お母さん 。
( 里帆の母の泣き声 )
( 里帆の母の泣き声 )
⚟ ( 多聞 ) 本当にそれでいいのか?
杏野 お前ほどの腕を持つ救命医は 他にいない 。
そして六道先生➡
あなたほどの腕を持つ 形成外科医も他にいません 。
この2人が揃っていて そんな選択しかできないとは➡
非常に残念だ 。
ハァ… 。
3分で準備して 。
2分で じゅうぶんよ 。
オペ室 行くよ 。 はい!
胸部仮性大動脈瘤に対する 試験開胸術を行う 。
( ナオミ ) 右前腕切断に対して 再接着術を行う 。
( 保たち ) はい!
( ナオミ ・ 朱羅 ) メス 。
《大動脈瘤と腕の同時オペ…!》
電メス 。 (スタッフ) はい 。
( ナオミ ) 洗浄 。 ( 沙苗 ) はい 。
( ナオミ ) もう1本 。 ( 沙苗 ) はい 。
開胸器 。 (スタッフ) はい 。
( ナオミ ) 骨短縮するからリュエル 。 ( 沙苗 ) はい 。
( ナオミ ) ガーゼ 。 ( 沙苗 ) はい 。
見つけた 。
先生! CTで見たときよりも 大きくなってます 。
いつ破裂してもおかしくない 。 早く何とかしないと… 。
動脈瘤の根元をクランプして 破裂を食い止める 。
はい! サテンスキー 。
(スタッフ) はい 。
《ちょっとでも傷つけたら 大出血する》
♬~
よし 遮断できた 。 これで出血は大丈夫 。
まだ終わってない 。
動脈瘤が腹部まで広がってる 。 えっ?
すぐに開腹する 。 メス 。 ( 保 ・スタッフ) はい 。
《すごい… 何て細かな作業なんだ》
♬~
終了 。 終わった… 。
お疲れさまです 。
この子のこと あとはお願い 。
( ナオミ ) 私を誰だと思ってるの?➡
この子の腕 私が絶対につないでみせる 。
よろしく 。
♬~
♬~
お手伝いします 。 ( ナオミ ) ありがとう 。 ➡
糸切りしてくれる? はい 。
[ナオミ先生の手術は 全部で 10 時間にも及んだ]
⚟ ( ドアの開く音 )
♬~
久しぶりに本気出したから 疲れたわ 。
そう… 。
お疲れ 。
アシュラ先生も お疲れさま 。
♬~
♬~
♬~
あら どうしたの?
昨日は ホントに…➡
すいませんでした! 何?
先生に… 生意気なこと言っちゃって 。
( ナオミ ) もう勘弁してよ 。 昨日は帰ってきてあげたけど➡
これからは そうはいかないからね 。
でも まあ あの子が助かってよかった 。
私も もう一度 あの子に➡
バイオリンを弾かせてあげたい っ て 思ったから 。
でも だからって アシュラ先生のやり方を➡
認めたわけじゃないからね 。
今回は特別 。 はい!
フフッ 。 じゃあね 。
( 阿含 ) まさか あの アシュラ と ナオミ が ダブルオペなんてね 。
他の病院では手に負えず 転送されてきた➡
患者だったそうです 。 ( 阿含 ) そうだったの 。
他の病院では対応できなかった 患者を➡
帝釈の救命で 救うことができました 。
理事長が今まで 優秀な医師を集め➡
1人でも多くの命を救いたいと 思ってきた結果です 。
( 阿含 ) 現場の努力のおかげよ 。
理事長 。
本当は 救命を残したいと 思っていたんじゃないですか?
( 多聞 ) そのために六道先生を 救急科に所属させたのでは?
どうかしらね 。
理事長 。
( 多聞 ) 救急科の閉鎖を 撤回していただけませんか?
私の考えが間違っていたと➡
杏野や他の医師たちの姿を見て 気付かされました 。
帝釈に救急科は必要です 。
救命を残す方法を 考えさせてください 。
♬~
分かったわ 。
救急科を残す道を 何とかして見つけましょう 。
ありがとうございます 。 ( 阿含 ) ただし➡
そう簡単にはいかないわ 。
厳しい道のりになりそうね 。
☎
今度は何の用?
私は まだ 救急科の閉鎖を認めてないから 。
そのことで 伝えなければならないことがある 。
先ほどフィンクから連絡があり➡
救急科を残すことを条件に 寄付を受けられることになった 。
どういうこと?
( 多聞 ) 梵天が フィンクのオペをしたのは➡
杏野だと伝えに行ったらしい 。
フィンク は自分の命を救ってくれた 救急科を残すことを希望した 。
そう 。
( 多聞 ) 杏野のおかげで 救命を閉鎖せずに済んだ 。
私は ただ 目の前の命を救いたかっただけ 。
それと… 。
約束を守りたかっただけ 。
♬~
( 多聞 ) 俺が間違っていた 。
俺は これから院長として 救命を立て直すつもりだ 。 ➡
救命で救った命をつなぎ 一丸となって患者を救う 。
杏野 力を貸してくれ 。
はい 。
♬~
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