All language subtitles for Grown-ups(Watashitachi.Ha.Otona.わたし達はおとな.2021)1080p.WEBRip.JPN

（優実のせき込み）

（吐く音）

（せき込み）

（優実）うっ…

（せき込み）

（優実）うえっ…

（流水音）

（携帯電話から流れる音楽）

（直哉）大丈夫？

（優実）うん…

ちょっと 測る？

（優実）うん

（直哉）よいしょ

（棚を開ける音）

（棚を閉める音）

（体温計の起動音）

（優実）朝ごはん どうする？

（直哉）どうしよっかな

（直哉）パン まだあったっけ？
（優実）パン もうないよ

（直哉）んっ？
（優実）パン もうないよ

（直哉）ないっけ？
（優実）ないよ

（直哉）冷凍庫にないっけ？

（優実）んっ…

（冷蔵庫を開ける音）
（優実）あっ １枚あった

（優実）
直君 要る？　私 要らないから

（冷蔵庫を閉める音）

（直哉）ああ うん

（冷蔵庫を開ける音）

（直哉）
缶のフルーツも欲しいな

うん ありがとう

（優実）うん

ウインナーは？　焼く？

（直哉）ああ じゃあ うん

（体温計のブザー）

（直哉）ある？

かぜ 熱なくてもなるよね
気持ち悪いとかね

（優実）うん…

（直哉）しんどい？

（優実）うん

（直哉）うーん

焼くね

（直哉）うん ありがと

（オーブンのタイマーを回す音）
（オーブンの稼働音）

（ガスコンロを点火する音）

（優実）おはよう
（池田）おは～

（講師）男たちは
それぞれ悪徳の寓意で

“贅沢”“嫉妬”は
毛をかきむしり

孔雀は“うぬぼれ”…

（前野）優実氏 これ見て

（優実）んっ？

（前野）課題フォントなんだけど
どれがいいと思う？

えー うん…

１個目？

（池田）何 どれ？

あっ 私 ４個目

（前野）４ねえ

なんか このフォント いい感じ

（前野）Xantsいいよね

えっ？　ああ 知らないけど

（前野）Xants 知らない？

知らない

（前野）
ウソ 結構 有名だと思うけど

最近 復刻したって
ニュースにもなってたし

ねえ？

（優実）んっ？　うん うん

（前野）ほら バウハウスの

眠ってたフォントの
復刻版って言って

（池田）おお 私
全然 知らないかも そのニュース

（前野）そう？

でも 結構 デザイン界隈では

使われ始めてるイメージ
あるけどな

まあ あくまで俺の意見だけど

やっぱさ バウハウスの文脈
結構 好きで使うんだけど

これは ほかの… 比べても

文字列にしたときに
すげえ きれいなんだよね

（池田）ふーん
（前野）うん

（携帯電話のバイブ音）

（臼井）あれ やほーん

（優実）それ 私？

（臼井）そう 池田は？

（優実）池田はね
午後ないから帰ったよ

（臼井）ふーん マジか 絵梨も？

（優実）絵梨はね
そもそも来てなかった

切っていいよ ありがと

（臼井）うん

えっ どうしたの？　しんどそう

そう？

なんかちょっと
体調 悪いんだよね

ホントのこと言ってみ

（優実）ううん なんだけど

（臼井）２回目？
（優実）２回目とか やだ やだ

（臼井）あんときね
ゲロ吐いてたもんね 優実

吐いたね きょう 朝も吐いた

（臼井）えっ きょう？

きょう きょう

（臼井）えっ かぜ？

うん かなあ

（臼井）ふーん

えっ おなかすいてない？

気持ち悪い？

（優実）
んー でも 全然 ついてくよ

カフェ？　食堂？

（臼井）
うーん どうしよっかなあ

きょう なんの日だっけ？

（優実）きょうはカフェは
日替わりがベーグルサンド…

（坂本）店長
（大下）ゴキブリ？

（坂本）クモです クモ
（大下）クモか

（坂本）クモですよ
（大下）えっ クモでしょ

（坂本）うわあ

（大下）
ゴキブリよりマシじゃない？

（坂本）えー
（大下）クモだよ

（坂本）ゴキブリのほうがマシですよ
（大下）えー

（坂本）だって クモって
毛が生えてるんですよ

（大下）ゴキブリ 飛ぶよ

（坂本）
殺せばいいじゃないですか

（大下）キモいでしょ
（坂本）えっ いけます

（大下）キモい マジで
（坂本）はい いけます

（坂本）それに比べて クモって
殺しちゃいけないみたいな

雰囲気あるじゃないですか

クモの殺せなさ
日本の文化として

（阿部）イン？

（大下）文化？　文化なのかなあ

（坂本）そういうのがあって…

イン？

もう どうしようもないですよね
クモって

（直哉）
あっ うん うん うん

もう どうしようもないですよね
クモって

やれないですもん パンって
もうクモ出たら

（坂本）お疲れしたー
（劇団員）お疲れっす

（大下）飲んでかないの？
あした 向こうの稽古 早い？

あした あっちの稽古ないのよね

飲む？　飲むなら
ちょっと あれしてこうかな

（大下）あれとは？

（坂本）いや だから 飲む
（大下）飲む

（坂本）うん フフフフフ
（大下）よし フフフフフ

（阿部）
タイミング いいですか？

（直哉）あっ うん

（阿部）Ｍのインのセリフ
あれでいいですか？

ああ ねっ どうだろうな
カットインだっけ？

（阿部）
最後のはカットで入れてます

セリフ なんだっけ？
インのあれ

（阿部）インのセリフは…

セリフは えー これ

（直哉）うん うん うん… で…

（坂本）乾杯す 乾杯す

（直哉）あっ 飲むの？
俺 今からバイトあるけど

あした
あっちのカンパニーの稽古？

オフなんすよ

（優実）おかえり
（直哉）ただいま

きょう バイト先のお客さんに
これもらった

（優実）何それ

ポール･スミス

（優実）何？

（直哉）キーケース

（優実）キーケースもらえるんだ
すごいね

（直哉）うん

（優実）連絡ないから
作っちゃった ごはん

（直哉）ああ
バイト先で食べてきちゃったな

そっか

（直哉）
でも ちょっとだけ食べるわ

うん

（電子レンジの開閉音）
（電子レンジのボタンを押す音）

（優実）あのさ

怒らないで
聞いてほしいんだけどさ

（直哉）何？

えっ？

（優実）
怒らないでほしいんだけど

やっ… やっ うん

（直哉）もちろん うん 怒らないよ
（優実）すぐ怒るから

いや 怒らないでしょ これは

あっ えっ？

あっ そうなんだ

（優実）うん

でね

その…

うーん… うん

（直哉）
おお えっ あの どしたの？

フフフ

うーん

（優実）フフフフ…
（直哉）おお どうした どうした

（直哉）どうしたとかではないか

ああ…

妊娠は えっと まず おめでとう

おめでとうっていうか

うん 言葉の選び方 難しいな

あの これ
言わなきゃなんだけどね

だから言うんだけど

その… 子どもが

分かんないかもしれなくて

んっ どういうこと？

（優実）だから

だから 親が

…が 誰か？

私ら 別れてるときの
人かもしんなくて

（直哉）おお…

そうね

私は 中は嫌だって
断ってて 言ってて

…たんだけど

どうしよっか 私

（池田）リゾート感
（臼井）かわいい

（池田）
あっ 見て 見て 見て

（絵梨）えっ あっ 海じゃん
（優実）めっちゃきれい

（絵梨）えっ 海だよね

（池田）
えっ すごーい 入りたーい

（絵梨）めっちゃ輝いてるじゃん

（池田）輝いてる

（絵梨）わあ すごい

（池田）あっ あれ見て 鯉
（絵梨）わっ 鯉じゃん

（池田）鯉 いんだけど
（絵梨）鯉じゃん

（池田）えっ すごくない？

（絵梨）いっぱいいる

（池田）なんかないの？
（絵梨）なんもない

（池田）なんもない？

（絵梨）ねっ 私 こういうとこで
捨てたいの 処女

（池田）アハハ…
（優実）ねえ 声 おっきいんだけど

えっ 彼氏と来たいでしょ

えっ でも 私
親とよく こういうとこ来たから

親の顔がチラつく可能性がある

（スタッフ）
７階の７１２号室の

（池田たちの笑い声）
（絵梨）最悪じゃん

お部屋になります

ごゆっくりどうぞ

（臼井）はーい
（池田）おっ！

（優実･絵梨）何階？

（優実）712 ７階かな
（池田）７階 上じゃない？　結構

（池田）おっ…

（一同の歓声）

（池田）うわあっ 最高じゃん！

ヤバいね！

ヤバい すごい

あっ ねえ すごいよ！

（絵梨）えっ えっ ヤバい ヤバい
（池田）ねえ すごくない？

（池田）えっ えっ えっ
（優実）えっ お風呂？

（池田）
待って 待って 待って 待って

（絵梨）うわあっ キャー！
（池田）うわあっ ちょっと待って

（池田）ねえ 何してんの？

ねえ 何してんの？　ちょっと

（絵梨）めちゃめちゃ気持ちいいよ
（池田）ねえ 脱ぎなよ まず

（優実）ヤバいんだけど

（絵梨）何が？
（池田）えっ？

（池田）何がじゃないじゃん
水着じゃないでしょ ねえ

（池田）やだ
（優実）ヤバい

（池田）ねえ ヤバい

ねえ ヤバくない？　ヤバいよね？

（優実）ヤバい人います
（池田）ヤバい人います

（池田）
ヤバい人います ここに はーい

（男性）速いよ 速いよ
（女性）ヤッバ！

（男性）ハハハハ

（男性）やっぱすごいね 強えわ

ねえ ねえ
あっち 同い年ぐらいかな？

じゃない？

はしゃいでる はしゃいでる
めっちゃ

（臼井）若いよね

ねっ ああいう飲み方が
一番キツいよね

（臼井）うん

（優実）
うわっ 一気飲みとか始まってる

（臼井）二十歳になった
ばっかなんじゃない？

キツいね 絶対 処女だわ

処女に当たり強くない？

（絵梨）
だから 優実にも強く当たっちゃう

やめてほしいんだけど ねえ

もう 大人になってほしいわ

（池田）あっ 切ってくれた？
（臼井）うん 切った

（臼井）男って
（優実たち）んっ？

（臼井）
私らの経験の少なさ求めるけどさ

（優実）うん

（臼井）
お互い初めてとかってなると

それはそれで不安じゃん

（池田）まあね
（優実）不安 不安 不安

（臼井）
私 お互い 初めてだったから

（池田）でもさ でもさ
ヤリチンはやだよね

（絵梨）やだ やだ やだ

（臼井）でも だから
ヤリチンは置いといて

ひとまず経験者のがいいよ
２人とも

（絵梨）
うーん 気後れしそうだな 私

（優実）やりまくってる女のほうが
いいとかいるかな

（池田たち）ハハハ

（池田）
熟練のバトルはバトルであると思う

（優実）
ちょうどいい人 早く見つけたい

（臼井）えっ 将人は？

（優実）将人は なんか うん
あいつも童の者だしね

（池田）童の者！

（臼井）やっ 知ってる
将人と より戻さないのってこと

（優実）
んー じゃない感があるんだよね

（絵梨）どこに？
（優実）分かんない なんとなく？

（優実）あっ なんか
すごいピュアっていうか

（絵梨）ああ ピュアは分かる

（優実）ピュアっていうか
なんかもう 真っ白？

分かんないけど
ピュアすぎるところがある

（絵梨たち）ああ

（臼井）
将人 ぼんぼんだからじゃない？

（池田）あっ ぼんぼんだからか

（優実）だからか

（臼井）だからだ

（池田）ぼんぼん いいじゃん
ぼんぼん ねえ？

（優実）いうて 私も あの
親が家賃出してますけどね

（池田）ハハハ

（臼井）えっ ぼんぼんの童の者と
ぼんぼんの処女で

ちょうどいいじゃん
（優実）なんで

（池田）私 今月も
奨学金から家賃出したわ

（絵梨）いや そうよね 偉い
（臼井）大学生のかがみ

（優実）どうしたの？

（将人）満席だからよ
たまたま たまたま

（優実）そうなんだ

（将人）でも ちょうどいいわ

はい もうすぐ誕生日だし

えっ ありがとう

えっ 何？

（将人）
ちょうど 渡そうと思ってたの

てか 席 前行っていい？

あっ うん どうぞ

（将人）開けていいよ
（優実）あっ うん 後で

（将人）今 今 今 開けて
２個入ってるから

（優実）じゃあ 開ける
（将人）うん

（将人）すっごい
似合うと思うんだよね それ

（優実）ありがとう
（将人）えっ ちょっと着けて

あっ 今？

うん 着けてあげようか？

あっ ううん 大丈夫
自分で着けれる

（将人）ハハ ホント？

やっぱりね

これは？

（将人）
俺らが つきあってたときのこと

絵本にしたんだよね

（優実）わあ… ホントだ
（将人）ハハハ

（将人）ハハ

（臼井）将人だ？
（優実）将人 将人

（臼井）なんだったの？

（優実）
マジで めっちゃ 超ウケるよ

（臼井）えっ 何？

（優実）マジ ２つ入っててさ
（坂本）あっ 優実さ

ちょっと相談
チラシとかって作れる？

（優実）んっ 何？

チラシとかって お願いできんの？

（優実）
えっ ああ… 作ったことはあるよ

（坂本）おっ ちょっとさ
俺 入ってるインカレのさ

演劇サークルの公演のチラシ

ちょっと お願いしてみたり
できないかな？

（臼井）おっ
（優実）どんな？

（優実）いいけど
（坂本）推薦していい？

（臼井）いいよ
（優実）うん

いいよじゃないし

どんな？　てか 私？

（坂本）あっ なんか
前 優実の作ってたやつ見したら

ほかのも見てみたいって
言われてさ

フフ それ 私 大丈夫？

（坂本）
大丈夫 大丈夫 分かんないけど

臼井にも手伝ってもらお

えー なんぼなん？

いいよ
私 別にプロとかじゃないし

（坂本）あっ やややっ

ちょっとだけ
もちろん お金出るんだけどさ

いいよ 別に 悪いし

（臼井）手伝うなら お金もらうよ
（坂本）ねえ？

（坂本）で 直哉さん

よろしくお願いします

よろしくお願いします

（坂本）もう 僕ら
頼んじゃったんで どうします？

（直哉）ホットにする

（直哉･坂本）すいません
（店員）はい

ホット お願いします

（店員）はい

（佐藤）陽性が出たんだもんね

そっか そっか

きょう １人？

あの… はい

（佐藤）そっか そっか

この相手の人って はっきり もう
分かんないって感じなのかな？

絶対ってわけじゃないんですけど
なんか…

（佐藤）ふん ふん

もしね あの…

すごい言いにくいことだと
思うんだけどね

その…

めぼしい人みたいなのって
どれぐらいなのかな？

２人です

（佐藤）２人ね うーん

その２人には
連絡は取れるのかな？

あの… たぶん 分かんないです

（優実）
行く？　稽古 間に合う？

（直哉）うん まあ このまま

うん 間に合うよ 全然

きょう 稽古 終わったら

どういう感じか
どうしてくかとか話し合いたいな

そうね

でも いったん ちょっと
考える時間もらっていい？

きょう なんか その

答えのはっきりしたのは
出ないっていうか

考えをまとめる時間が欲しい

うん

もう１人の男って
俺 会えんのかな？

会ってどうすんの？

まあ どうとかはないんだけど

いや どうだろう

どうだろうってか
それは無理かも

どう進めます？

あっ じゃあ 連絡先とか…

（直哉）ああ じゃあ そうね
（優実）じゃあ はい

うちの過去公演のＤＶＤ
ちゃんと見てね

あっ はい イメージ…
はい できた

見ます

うん なんか ニュアンスとか
イメージしやすいと思うから

出るよね そういうの

（坂本）うん 出る 出る 出る

すいません トイレ 行きます

（直哉）うん

スタンプ 送った

あっ はい

（テレビの音声）

（臼井）あっ いた

（池田）いた

（臼井）こないだの？
（優実）そう

（絵梨）私
甘いの買っちゃおうかな

終わった？

（池田）えっ
もう出るっしょ ここ

全然 まだ

（絵梨）食べる？
（池田）出るって

ごはん 食べた？

食べてない どっか行くの？

うん 出れる？

（池田）
どこにしようかなって

（優実）行く

思ってます

（絵梨）甘いのね
（池田）うん

（池田）
あっ ここも おいしいんだよね

（絵梨）やってないじゃん
（池田）やってないね

（池田）ああ やっぱ ここ？

うん あっ おいしそう

（将人）なんか要る？
（優実）もう出るから

（絵梨）うわー

（優実）引かないで 引かないで
（池田）ちょっと

（直哉）これ いいよ
（優実）あっ はい

（直哉）ねっ なんか…

ねっ
なんかいい 何がいいんだろ

（優実）フフフ

まあでも いいよね これ

そうですね
なんか ５個の中じゃ

一番 サークルの雰囲気に
合ってるかもとは思ってました

ねっ カンパニーのね

ＤＶＤ 見た感じ

（直哉）おすすめ どれ？

おすすめは私もそれかな

（直哉）うん
（優実）１番目 それです

で ２番目がこれかな

これかな これにしよう

うん これもいいけどね

（優実）はい 分かりました

じゃあ お願いします

じゃあ ちょっと これ
修正するでいい？

はい

（直哉）あと これ 持ってていい？
（優実）あっ 全然 どうぞ

（洗濯機の終了音）

（メッセージの受信音）

（女性）こんにちは
（スタッフ）こんにちは

（女性）紹介で来たんですけど
（スタッフ）はい

（優実）稽古 休みだと
結構 演劇 見に行くんですか？

（直哉）
うん まあ 結構 知り合いの

衝動的に行くかもな 時間合えば

（優実）へえ

（直哉）
あんまり見に行かないでしょ？

（優実）
あんま見に行かないです

（直哉）だよね
あんま面白くなかったら ごめんね

あっ でも きょうは なんか別に
見てみたいなって

（直哉）フフ

あっ 当日で２人分

（スタッフ）
えー 当日 7600円です

（直哉）はい
あっ いいよ 俺 誘ったから

（優実）ありがとうございます

（スタッフ）7000と…
（直哉）600円

（スタッフ）600円ですね

こちら ２枚になります
いってらっしゃいませ

（優実）
あっ ありがとうございます

（直哉）自由席だ

（音楽）

ありがとうございます

気分が上がる劇ではなかったね

（優実）ハハ

ありがとうございました

なんか そうね なんか
どうしようか

あっ えっ なんでも 私は

あっ 時間 よければ

（直哉）あっ いい？
（優実）はい

じゃあ 飯でも行く？

はい

言ってみて 言ってみて

（優実）えっ やややっ
（直哉）いいから いいから 別に

（優実）やっ 別に
（直哉）ホント ホントのとこ

難しかった

（直哉）ハハハハ だから だから
（優実）ハハハハ

いや 違う違う 違う違う

（直哉）
違うじゃないじゃん ほらじゃん

（優実）
違う違う 違う違う

うーん 難しかった

いやもう じゃあ
絶対 つまんなかったじゃん

（優実）えー
（直哉）いいよ いいよ 認めて

いいから 別に
つまんなかったとか 全然

えっ いや 直哉さんは？

（直哉）んっ？

やっ 俺はまあ 慣れてるって感じ

まあ 俺がやってるやつとは
違うよね テイストがね

んー…

大学卒業しても
劇 続けるんですか 直哉さんは

うーん まあ 一応ね

一応ねっていうか そうね

じゃあ 卒業したら
劇団に入るんですか？

やー どうだろう

でも 自分で劇団ね
立ち上げたいなとか思うよね

直哉さんがなんていうの 主宰？

思うよね

えー すごいな なんか

んっ 今の劇団は？

（直哉）
んー あれは学校にあるやつだし

俺が立ち上げたわけじゃないし

まあ 歴史長いけどね

俺はさ 学生向けじゃなくて

大人向けのアートの場所を
作りたいと思って

（優実）ふーん
（直哉）まあ

（呼び出し音）

（音声アナウンス）
おかけになった電話は…

（呼び出し音）

あっ もしもし

（臼井）もしもーし

あのね

うん あの…

（臼井）ごめん 気付かなかった
どうしたの？

あの

お母さんが

お母さんが死んだって

お母さん 死んだってね
連絡あって… あった

臼井のね 声聞きたくて
ごめんね 困るよね

（臼井）
ううん 全然 そうじゃないけど

（坂本）
ちょっと あんまり まだ

ほかの人に
言わないでほしいんですけど

なんか 俺もなんか
実はっていうか

脚本とか書きたいなって思ってて

あっ そうなんだ

えっ あっ そう
えっ 話ってそれ？

（坂本）まあ はい まあ フフ

なんか 俺も表より裏のほうが
向いてんのかなみたいな

あっ ほら 客演で出させて
もらってる萩野さんも

もともと
俳優だったじゃないですか

だから あっ
俳優はやめないんすけど

（直哉）そうだよね
（坂本）はい なんか

なんか

なんかあるんだ
書きたいんだ 話っていうかネタ

（坂本）
まっ もう書いてて 実は

（直哉）もう書いてんだ
（坂本）はい

（坂本）
あっ ちょっと データ送るんで

あっ… あっ でも やっ あっ
プリントアウトしてきます ここで

あっ うん

（坂本）
あっ 読んでほしいんですけど

あっ 今？

（坂本）
ああ 今じゃなくても 全然

家でも 全然 大丈夫なんで

（直哉）読む 読む
（坂本）はい

（坂本）ちょっと
フフフ コピーしてきます

（哲也）早かったね

１本ね 早く乗れたから

（哲也）おお そっか そっか

家？

（哲也）うん 部屋

寝てるよ

（哲也）ベルト
（優実）あっ…

（哲也）
ほら 優実 帰ってきたよ

ただいま

（哲也）入院中は
結構 元気だったんだけどもな

うん

（哲也）ごはんも食べてたし

脳の血管は よく分からん

うん

（哲也）ちゃんと食べてるか？

食べてるよ

なんか… なんか 痩せただろ？
気のせいか？

（優実）食べてるよ ちゃんと
（哲也）うん

私より お父さん
食べないとだからね

うん

私 結構 １人で
自炊できるようになったし

結構 作ってるからね 今

えー 作れるんだ

大学は？

大学は 別にあれだけど

あっ でも なんか

デザインで なんか
チラシとか作ったりして

お金もらってやったりとかしてる

仕事か？

へえ 仕事なんだ

だってさ

まだ 全然だけどね

仕事だってさ フフ

うん 彼氏は？

出来るといいなって感じだよね

ええ 皆様 本日はお忙しい中

故人 裕子のために
ご弔問をいただきまして

深く感謝いたしております

おかげさまで 滞りなく
通夜を過ごすことができました

これも ひとえに皆様のおかげと

亡き妻も
満足していることと思います

（携帯電話のバイブ音）

（料理が床に落ちる音）

（優実）あっ もしもし

（直哉）もしもし

（優実）どうしたの？

（直哉）やっ…

実家 帰るって連絡来てから

なんか それから
どうしたのって聞いたら

返事なかったからさ
どうしたのかなと思って

ああ うん

別にどうとかはない 大丈夫
ごめんね

（直哉）
話し合おうって言ってたからさ

うん

でも ちょっと待ってって言ったの
そっちじゃん

（直哉）いや そうなんだけど

俺的には 結構 もう
３日たったでしょ

だから 話すつもりだったから
きょうはね

だから
いつ帰ってくるかなって思って

（優実）うん

今 ちょっと あの
手が離せなくて

でも あの １週間以内には
絶対 帰るから 大学もあるし

（直哉）ああ 長いね

もう親に言ったとかじゃないよね？

（優実）うん 言ってないよ

あの ごめん ちょっと
あの またすぐ折り返すね

ごめんね はーい

（優実）
別に私 まだ全然 手伝うよ

しかも きょうから もう
仕事行っちゃうんでしょ？

まあな

お金 いっぱい使ったし
お前の家賃も稼がなきゃだし

ごめん

冗談だから

なんか やること
たくさんあるんじゃないの？

いいから 気にしなくて

気にしなくてっても
家のことだし

俺のことより
自分のほうの面倒見なさい まず

家賃払えるぐらい稼いでさ

その… デザインので

（直哉）あのさ

（優実）んっ？

夜 掃除機かけたら怒るじゃん

（優実）うん
かけてなかったから ちょっとの間

（直哉）ああ そうなんだ
めんどくさかったんだ

うん なんか ちょっと忙しかった

やっぱ うるさい？

やめよか？　やめよう

坂本がさ なんか
脚本書きたいんだって

書きたいんだってっていうか
もう書いたんだけど

（優実）あっ そうなんだ

もう書いてんのかよって
言っちゃったよね

（優実）ハハハ うん

（直哉）ちょっと声出して
読んでくれない？　一緒に

うん

コピー１個しかないから
データ送るね

フフ うん

あのさ

（優実）んっ？

産むか

（優実）どうしたの？

（直哉）やっ 産むか

（優実）なんで？

（直哉）
やっ 俺の子どもかもしんないし

（優実）うん

（直哉）産んで それで うん

産んだほうがいいなって
思ってるから

違うかもしんないじゃん

（直哉）んっ？

（優実）子ども

（直哉）うん まあ でも

俺の子かもしんないし

むしろ そっちのほうが
可能性 高いっしょ

まっ だから 俺もう
なんての ちょっと

職 探して

だから

うん 就職して だから うん

どうかな？

俺はまあ うん もう
そういう気持ちの準備はできた

うん

私も

（直哉）はい

体調は？　別にって感じ？

うん

（直哉）
とりあえず いつものごとく

男全部 俺で 女全部 優実ね

（優実）うん

あっ １回 １人で全部読む？

（優実）うん

じゃあ 読んだら
教えてもらおうかな

（泣き声）

（直哉）えっ 泣くの早くない？
（優実）ハハハハ

感動したの？

（優実）うん
（直哉）いやいや いや

そのスピードで
そんな読めないでしょ

うれしかったんだ？

なんか 最近

ほかの人とか物とかに
感情移入しやすくて つらい

（直哉）ハハハハ

なんで感情移入しちゃうんだろ
ハハハ

フフフ

優実の親に
あいさつとかも行かなきゃね

（優実）んっ…

（直哉）フゥ…

どっか連れてって

（直哉）んっ？

（優実）どっか連れてって

おお 体調は大丈夫なの？

うん 今のところ

おお

どこ行きたい？

（優実）うーん

うーん

フフ うーん

（直哉）
ＤＮＡのさ 検査はしない？

（優実）んっ？

（直哉）
一応しない？　ＤＮＡの検査

あいさつとか行く前に

（優実）
んっ… それは やだな 私

（直哉）まあ
すぐにじゃなくてもいいんだけど

一応 俺は考えてるってことだけ
頭に入れといてよ

フフフフ

（萩野）おおおおお！
（直哉）お久しぶりです

（萩野）
ええ なんで どうしたの

やっ 急に来たいなと思って

なんか 人とか連れてこれる
劇やってるの 萩野さんだけですし

（萩野）
何よ えっ 坂本に連絡した？

（直哉）やっ してないです
（萩野）なんでよ

いやいや やんないっすよ
忙しいだろうなと思って

当日で入ります

いや 言っていいのに 俺とかに
全然 席取ったのに

（萩野）ありがとうね
（直哉）空いてます？

空いてる 空いてる ありがとう

えっ どうですか 坂本

いや 見てからでしょ

フフ

よそに劇団員 出てるほうが
緊張します

えっ フフフ

（直哉）あっ じゃあ 後ほど
（萩野）うん

（直哉）当日で２人

（坂本）…例えば

ミホが好きになった人がいて 昔

同じクラスのカミヤマ君って
男の子で 高校の同期

ミホが好きで

応援してほしいって言うから
応援してたんですけどね

今 カミヤマ君に
好きな人がいるかどうか

一緒にさりげなく
聞いてほしいって言われて

それ 私 めっちゃ覚えてて

隠してたんですけど
カミヤマ君 彼女いて

それでも なんか
カミヤマ君 別れたら

めっちゃ喜んで
すごい ミホ 頑張って

でも つきあえなくて

でも まだ 頑張れるって
言ってるときにカミヤマ君

私に告白してきたんですよ

（優実）うっ うっ…

うえっ…

（坂本）
すっごい ミホ 頑張ってたのに

（優実のせき込み）

（坂本）めっちゃ頑張って
何か月も頑張ってたんですけど

（優実）うっ…

（坂本）めっちゃ頑張って
何か月も頑張ってたんですけど

でも その頑張ってる間に

私 カミヤマ君と
ちょっとだけ つきあったんですよ

ちょっとだけですよ

で カミヤマ君には
誰にも言わないでって言って

（直哉）すいません

で カミヤマ君には
誰にも言わないでって言って

すいません

で 最終 私たちが別れたあとに

あっ すいません

で 最終 私たちが別れたあとに

ミホがつきあったんですけど

まあ ミホには
ずっと言えてないんですけど

まあ もういいでしょうね
結婚したし

（直哉）いったん 出ようか？

（坂本）で もう 言わないまま

あの なんか

私のほうは 言わないままに
しておいたほうがいいのかな…

（テレビの音声）

眠い

寝れば

（優実）うん

（臼井）えっ それはマジで
なんでか分かんないな

（池田）
そこで捨てるべきだったよね

なんで逆にいかなかったか 疑問

（臼井）ホントだよ
（優実）えー

（池田）えっ 別に
順番とか どうでもよくない？

（優実）えー うん
でも つきあってないし

みんな １回以上
絶対やってるからね

彼氏じゃなくても
彼氏じゃない人とも

（絵梨）えっ 好きなの？

（優実）
んー かっこいいなとは思う

（絵梨）
フフフ どっち？　あっ 顔好き？

（優実）顔は好き
（絵梨）ハハハハ

（臼井）好きなってんでしょ

家にいるのがうれしい

（池田）何それ じゃあ もう
つきあえばいいじゃん

まあ でも

もう会ってくれないかもね

（臼井）そんな男だったらさ
それで私はいいと思うけど

（優実）ところがどっこい

今度 １泊２日で
温泉行くことになった

（池田）そこで絶対 やるじゃん！
（臼井）やってんじゃん！

（絵梨）何もう

（優実）うん なった

（臼井）
もう それであれだね 決まりだね

（絵梨）もう ほぼ
つきあってるようなもんじゃん

（優実）つきあいたいかも

（絵梨）あっ じゃあ
ちなみにの話していい？

（優実）何？

（絵梨）ちょっと まあ
どこで切り出すか悩んだんだけど

私も彼氏できました

（臼井）おー
（優実）えっ やったじゃん

（池田）
えっ なになに なに

えっ 見つかったの？
言ってた感じの

（絵梨）
まあ まあ まあ 童貞だけどね

今もやってないの？

（絵梨）今もやってない
（池田）条件そろったの？

（絵梨）
そう 全部じゃないんだけどね ほぼ

迎えに来てくれるし…

（テレビの音声）

（キスの音）

（優実）フフフ ストップ ストップ
（直哉）んっ んっ？

めっちゃ当たってる

（直哉）当ててんだよ
（優実）なんで？

する気になってるから

（優実）ストップ ストップ…
（直哉）なんで

えー つきあってないし

なのに旅行は行ってくれんの？

旅行は行きたいもん

キスもするし？

キスまではいい

（将人）優実 優実

（優実）あっ どうした？

（将人）
やっ なんか 目の前 通ったから

何それ 目の前でもないでしょ

えっ うん

あっ なんか あれだってね
なんか チラシ作ったんだってね

（優実）あっ うん 作った
（将人）見たよ

（優実）ありがとう
（将人）すごいじゃん

私は別にすごくないよ
ありがとう

だから これ

はい

えー なになに 怖いんだけど

いや なんか お祝い？
なんか チラシの

祝いってか なんか記念？
仕事したっていう

（優実）別にそんな 大丈夫だよ

（将人）でも 記念じゃん

別に記念とかないと思うけど

いや でも まあ もらってよ

（優実）えー 悪いから難しい
そういう 記念とかないと思うし

（将人）いや うん でも
いい化粧水だからさ これ

（優実）んー フフ

（優実）ありがとう
（将人）うん

お疲れさま会？　フフ しようよ

（優実）んー フフフ

なんか食べたいもんとかある？

（優実）えー…
（将人）フフフ

未来に食べたいものとか
決めらんないよ 私

ごめん これから約束してるから

（将人）うん

（優実）ただいま

（裕子）あれ どうしたの？

（優実）えっ 忘れ物 化粧水の
（裕子）うん

（優実）置いたままにしてた
（裕子）うん

何 どっか行くの？

（裕子）うん どっか行く

どこ？

病院

（優実）病院？
（裕子）うん 入院すんの

えっ なんで？

（裕子）検査 検査

別に全然 大丈夫なんだけどね

（優実）あっ そうなんだ
（裕子）うん

えっ どっか あれなの？

（裕子）
ううん 普通に検査だから

どうってのはないんだけど

ふーん 気をつけてね

（裕子）うん

（優実）イェイ

（直哉）コンビニとか寄る？
もうなんか持ってきた？

（優実）どこ行くの？
どのぐらいかかる？

（直哉）全部ないしょ

車 いくら渡せばいい？

えー うん…
んー 3000円でいいよ

レンタカーって
そんなもんなの？

まあ この大きさだから
そんなだけど

もちろん
もうちょいはするけどね

えっ いいよ いいよ
もうちょっと全然 ちゃんと払う

いやいや それはね
マジで3000円でいいよ

（優実）そう？
（直哉）うん

（スタッフ）
ありがとうございます

こちら ７階の712号室でございます
ごゆっくりどうぞ

（直哉）行こうか

ここ 結構おすすめ

（優実）えー そうなの？　すごい

ほらね

えー すごい

結構 人気の場所らしいよ ここ

えー

（直哉）気分いいね
（優実）フフフフ

（直哉）いやあ

いいよ じゃあ
今度うち来たとき 作ってあげるよ

なんか食べれないものある？

（直哉）えっ ほぼない
あっ グリピぐらい

グリンピース ダメなの？

じゃあ 今度
調理して出してあげるよ

いや 俺 ホントに無理なんだよ

（優実）えっ 工夫するよ

あのね ホントに無理なの

なんで？

（直哉）えっ 無理なのよ

えっ あっ 何がダメなの？

（直哉）存在

そっ… 存在？

（直哉）工夫とかいうレベルじゃ
ないんだよね

（優実）そうなの？　そんなに？

（直哉）うん 意味が分かんない

（優実）ねえ

（直哉）うわ え そのままか

（優実）動けない

（直哉）なんで なんで なんで？

（優実）
精子 背中に載ってるから

（直哉）
えっ えっ 拭いてたじゃん

（優実）でも まだ付いてるから
垂れたら ベッド 付いちゃうから

（直哉）大丈夫だよ

（優実）拭いてよ

（直哉）んっ…

（優実）ちょっと 拭いて

（直哉）はい はい

ちんこに結構 血 付いてた

（優実）
ゴム 着けないからじゃん

（直哉）基本ね 基本 そうだから

（優実）あーあ もう妊娠した

（直哉）してないよ

（優実）した
（直哉）してないよ 背中 流そう

（優実）したし
（直哉）してないよ

（優実）処女とられたし
つきあってないのに

（直哉）うーん それはね

かぜひくよ お風呂入ろう

（優実）うん
（直哉）うん

（優実）それでね
なんか ずっとついてくんの

しつこいね

なんか そう
結構 プレゼントとかも怖い

（直哉）えっ なんだったの？
（優実）化粧水 使ってないけど

なんだよ
将人君 かわいそう

（スタッフ）チェックアウトで
いらっしゃいますか？

（直哉）はい
（スタッフ）はい

（スタッフ）
少々 お待ちくださいませ

もっとブラブラしてもよかったね

（直哉）んっ ああ ねっ
いいよね ブラブラとか

好き ブラブラするの

でも この辺り リゾートだから
あんま行けるとこないんだよね

ちょうどいっか ねっ

（スタッフ）
はい 結構でございます

当ホテルをご利用いただき
誠にありがとうございました

気をつけて お帰りくださいませ

（伊藤）おかえり

ただいま

（冷蔵庫の開閉音）

（足音）

（直哉）
だから言ったじゃん 体調はって

（優実）うん

（直哉）無理なら無理って
言えばよかったのに

（優実）朝 平気だった

（直哉）んっ？

朝 平気だったもん

（直哉）いや だから

朝 平気でも 途中でなんか
おかしいなと思ったら

ストップできるじゃん

（優実）うん

でしょ？　大人なんだからさ

途中で なんかおかしいなと
思ったらストップしよ

コントロールしよう それはさ

これからも続くわけじゃん
つわりって

（優実）
…の劇とは思わなかったの

えっ？

（優実）
先輩の劇とは思わなかったの

フフ いや それは関係ないっしょ

コントロールの問題だから

見てる途中で気持ち悪くなったの

しょうがないでしょ
途中だったんだから

朝 平気と思ったんだよ

いや だから

俺 最初に言ったじゃん
朝に言ったじゃん

そうなる可能性があるから
体調はどうって？

（優実）分かんないじゃんか

いやいや 可能性の話よ
可能性は分かるじゃんか

体調 悪くなるかもなとか
かもの話

えっ 予想しない？　普通さ

しない

いや 普通よ

生きてくうえで ある程度
予測？　予想あるじゃんか

やっ まあ しないんだったら
しないでいいよ

でも じゃあ する癖つけていこ
今後…

はい はい 分かった ごめんね

します 予想します

あのさ そういう言い方は
違うんじゃない？

ごめんって 今 ホント
ぐわんぐわんなってるから

（優実）なんでセックスして
まだ血が出るんだろう

なんでだろうね

痛い？

（優実）痛くない
もう何回もしてるのに

なんでだろうね

（直哉）ピル 飲みなよ
（優実）なんで？

（直哉）
生理不順じゃなくなるらしいよ

直君がゴム 着けてよ

（直哉）妊娠しなくなるし

（優実）うわっ
（直哉）冗談だよ

（優実）うわっ！
（直哉）冗談だよ

（優実）
つきあうなら考えてもいいよ

（直哉）うん

やっ 俺 一緒にいたいって
本気で思ってるよ

もっと長く一緒にいたいし

（優実）うん

家 行きたい

（直哉）うん

（優実）
なんで行かしてくんないの？

（直哉）いやいや
別にダメってわけじゃないよ

（優実）なんで？
（直哉）うん…

（直哉）なんか

（直哉）うん 言おうと思ってたんだけど
（優実）やだやだ 聞きたくない

（直哉）なんでよ
（優実）やな予感がする

（直哉）何が
（優実）わっ わっ！

（優実）わっ！
（直哉）声でかっ

いや わーっていうのやめて
わーっていうのやめて ちょ ちょ…

（優実）
わっ わっ わっ わっ！

いったん 聞こう

（直哉）いったん…
（優実）わっ！

（優実･直哉）ハハハハ

（直哉）いったん 聞こう

（優実）わっ！
わっ わっ わっ わっ！

優実 優実
分かったから 分かったから

（優実）わっ！
わっ わっ わっ わっ！

いったん 聞こう

いったん 聞こう

わっ わっ わっ
わっ わっ わっ！

痛い 痛い 痛い…
つねんないで 分かったから

わっ わっ わっ
わっ わっ わっ…

いったん 聞こう いったん

わっ わっ わっ
わっ わっ わっ…

いったん 聞こう
痛い 痛い 痛い…

（直哉）痛いって
（優実）わっ アハハハハ

（直哉）チッ…

ウッソ～

（優実）ねえ～
（直哉）ハハハハハ

いや 俺 今 家がさ
２人で住んでてさ

元カノと住んでんのね

（優実）ほら やなやつじゃん
（直哉）うん

聞いて 聞いて ねえ

別れてて 一緒に住んでたから
住んでるだけで

まだ引っ越してないのよ
だから 家はむずいってだけ

何 そもそも
元カノと住んでるって

だから マジで元カノとは
もうなんもないんだけど

家だけ一緒で

いつ別れたの？

やっ なんか 結構 前なんだけど

なんで引っ越してないの？
ホントは二股じゃないの

いや 違うよ

じゃあ ブリッジだ

女と女 隙間ないように
ブリッジしようとしてる

違いますや
公演の準備で忙しくてなの

だから えっ フフ

告白したいの？　フフフ

（直哉）したいの？
（優実）何それ！

（直哉）いいよ つきあう？
（優実）なんでそうなんの

したいってことでしょ 告白

だって 私 そんなこと
別に言ってないし

こんだけ？　少なくない？

（直哉）
まだちょっとあるから 紙袋とかも

（優実）そうなんだ

（伊藤）積み込み入んなかったら
私 送るけど

（直哉）いや いいよ 入る

手伝うよ

私の１回で終わると思うけど

（直哉）あっ 大丈夫 大丈夫

もし まだ なんか余ったら
捨ててもらっていいから

（伊藤）うん

（アラーム）

（直哉）鳴ってるよ
（優実）あっ うん

（優実）ごめん
ごはんの時間だよね どうする？

（直哉）ああ ごめん
先 買ってきて食べちゃった

（優実）あっ そう？

ハァ…

（直哉）えっ 今 ため息ついた？

（優実）ついてないよ

（直哉）いや ついたじゃん

分かんない ごめん 無意識かも

（直哉）だって いや

普通に気持ち悪いって言って
寝てるから

ごはん要らないとか思うよね？

思うくない？

別に ただ なんか

いつも ごはんは
直君の帰ってくる時間に

なるべく合わせて
作ったりしてるのに

なんか 今 勝手に食べられて
ちょっと やだなって思っただけ

えっ 待って それ 別に
俺 頼んだことあったっけ？

（優実）えっ 何？
（直哉）いや

俺 別に 時間合わせて
ごはん作ってとか

頼んでないじゃんね

それで勝手にそうしてくれて
やっ まあ それはありがたいけど

でも それでイライラされても
困るんだけど

（優実）別に頼まれてないけど…
（直哉）ありがたいけどね

ありがたいけど うん

それで？

別に頼まれてないけど

作って時間たったごはんより
あったかいほうが おいしい

いいかなと思って作ってたし

うん だから
ありがたいとは思ってるよ

それで？

それでって？

いや 自分のしてることで
イライラしてるの そっちだから

ほかに自分のしてることで
イライラしてることあるんだったら

解消しとこうかと思って
それでって聞いてるんだけど

直君 ごはん作ったときに

おいしい？　って聞かないと
おいしいって言わないし

いや そんなことないよ
言ってるよ 俺

ほかは？

グリンピース 残すし

いや それは 俺
食べられないって言ってんじゃん

キュウリも残すし

えっ 別によくない？
それ なんの関係があんの？

それでって言われたから
言ってるんだけど

私 作ってるのに

いや 俺 食べられないって
何回も言ってんじゃん

言ってるよね？
味 無理なんだって

食べてよ それくらい

味 変えてるんだから
食べれるようにって

変えてもらっても
無理なんだって

１回も口に入れたことないじゃん

えっ なんで？
なんで そんな食べさせたいの？

ずっと つきあう前から
作ってくるのはなんなの？

食べれるようになってほしいなって
思うから

いや 俺 食べられるようになる
メリットないでしょ 別に

大体 グリンピース
食べ続けたとしても

食べられるようになるかどうかとか
分かんないし

分かんないじゃん
なるかもしんないじゃん

なんねえよ

なるかもしんないじゃん

もう 私 これからグリンピースしか
作れなくなったらどうすんの

俺 食べられないから
やめろやってなるだけなんだけど

やだ

それは ただの嫌がらせじゃん

じゃあ 食べなきゃいいよ

おなかすいちゃうだろうがって
ことでしょ

だから じゃあ
食べればいいじゃんか

だから おなかがすいてても
俺は食べらんないから

解消しとこうかって言われたから
言ってるんだけど

ああ はい 分かった

分かった はい まあいいよ

はい

とりあえず
先にごはん食べて ごめんね

俺が悪かったです
でも グリンピースは食べない

きょうは何時？　夜ごはん要る？

（直哉）うん たぶん ８時とか

（優実）うん 分かった

（直哉）いってきます
（優実）いってらっしゃい

（絵梨）
だって言ってたじゃん 臼井

（臼井）いや そうだけど
それは何 １回だけ？

相手はどういうつもり？
知ってるよね？

（絵梨）
私が彼氏いるのは知ってる

（池田）じゃあ１回だけって？

おかわりしてんの？

（絵梨）してる

（臼井）てか あの感じだと
彼氏かなってなるから

（池田）うん うん

（臼井）来た来た

（優実）やっ
（池田）ねえ ちょっと聞いて聞いて

（優実）あっ ヤバい 私 携帯…
（池田）あっ もう いい いい

（池田）はい

（絵梨）やりました
（優実）えっ ついに？

全員 卒業じゃん

（臼井）やっ そうなんだけど

しかもっていうかね 聞いて

（優実）何？
（絵梨）あの…

彼氏じゃない人とやりました

（優実）えっ ウソ ウソ ウソ
（池田）ハハハハ

（優実）彼氏は？
（絵梨）童貞

しかもね
その人 彼女いるんだって

（優実）
ちょっと待って えっ 何が？

何が その どうなって…

（絵梨）だからさ だってさ

その 臼井の言ってたとおりに
したほうがいいのかなって

初めてどうしじゃないって

（優実）えっ ちょっと待ってね
えっ 奪ったってこと？

奪ったわけじゃないよ

お互いパートナーは
別で続けてるし

（池田）
そもそも優実も奪ってんじゃん

（池田）引っ越しさせて
（優実）私 奪ってないよ

（池田）奪ってるよ

えっ だって
期間かぶってないって言ってたもん

（池田たち）フフフフ

（臼井）いや ほとんどの恋愛ってさ
略奪だからね

（ドアが開く音）

おかえり

イェーイ ちょうどだ

（直哉）ごめん 話

（優実）んっ どしたの？

どういうこと？

（直哉）うん

いや もう 会わないほうが
いいんじゃないか

なんで？

（直哉）だから そういうこと

うん だから 急になんで？

引っ越してきたじゃん

（直哉）うん

そういうほうがいいっていう
判断をしたから

引っ越したのに？

引っ越しは いずれ
するつもりだったから 別に

じゃあ 飽きたから？

えっ？

（優実）
何回かやったから飽きた？

いやいや なんでそうなんのよ

（優実）じゃあ なんで？

そういう判断をしたからだって

（優実）
だから それがなんでって

（優実の泣き声）

（優実）なんで？

（チャイム）

（優実がはなをすする音）

（チャイム）
（優実がはなをすする音）

どしたの？

（優実）フラれた

えっ？

（優実）フラれた

（優実）うえっ うっ…
（臼井）えっ？

（臼井）どうした どうした
（優実）ううっ…

（臼井）大丈夫？
（優実）うっ…

（優実）ううっ…
（臼井）あっ…

（優実）うえっ
（臼井）えっ…

（優実のせき込み）
（臼井）ちょ ちょっと 大丈夫？

（優実のせき込み）

（臼井）え？
ちょっと ちょっと えっ？

ふきん ふきんと…

フラれたから？

はい

（笑い声）

（臼井）
はい ちょ ちょっと待って

（優実の泣き声）
（臼井の笑い声）

（池田）いたいた いたいた
（絵梨）あっ

（絵梨）えっ あっ どこ座る？
（臼井）あっちでいいんじゃない

（絵梨）あっち？
（臼井）うん

（池田）あっ いいのかな 座って
（絵梨）座っていい？

ずっと 私ら４人でいたいって
言われても困るじゃん

だから勧めた

（池田）
まあ でも 気持ちは分かるけどね

（池田）忙しくしてたいよね
（絵梨）うん

友達に厳しいから 私

（池田）
誰か紹介してあげればいいじゃん

厳しいから 私

（優実）お待たせしました

（絵梨）人生初バイトはどう？

（優実）今 仕事中だから

きのう コップ めっちゃ割った
めっちゃ怒られる

（絵梨）ハハハハハ

（池田）今も運ぶときに
こんなんなってたもんね

（絵梨）ありがとう
（優実）なってねえし

（臼井）なってたよ
（絵梨）フフフフフ

（池田）なってたよね

（呼び出し音）

あっ もしもし

（臼井）もしもーし

うん 何してたの？　今

（臼井）また さみしい電？

（優実）うん

（臼井）
私 今 彼氏といるから またね

えっ？

（不通音）

（呼び出し音）

（不通音）

（福井）前 言ってたよね

（清水）違う
お前 誰に聞いたんだよ やめてよ

（福井）みんな言ってるよ
（清水）違う違う 絶対 違う

（福井）おいっす
（臼井）やほー

（優実）どうも
（福井）どうも

（清水）こんばんは
（池田）お久しぶりです

（福井）かわいいじゃん

（福井）来てよかったっしょ
（清水）うるさ

（福井）よかったっしょ
（清水）うるさ

（池田）お久しぶりです
（福井）久しぶり

あれ 知り合い？

えっ 臼井の元カレ
言っていいやつだよね これ

（臼井）うん

（福井）とりあえず 何飲む？

（臼井）私 生
（福井）生

（池田）私も
（優実）うん

（臼井）生３つ
（福井）生３つ

（清水）
えっ じゃあ おんなじ方向？

（優実）かも？　あっち

あっち あっち
なんだ 歩きですぐじゃん

（優実）あれ ご近所さんだ
（清水）ハハハ

（臼井）ありがとね マジで
（福井）あっ いいよ いいよ

（優実）ごちそうさまでした
（池田）ごちそうさまでした

（優実）フフフ
てか 何持ってんの それ

（池田）えっ これ？　なんか これ
レジの前に置いてあった

何？　アメ？

（臼井）ダメじゃん 返そう
（池田）要らないんだけど 何これ

（優実たち）ハハハハ

（臼井）
返そう 返そう これ ねっ 返そう

（池田）
ねえ ちょっと待って 待って

ハハハ

何？

（優実）ハハハハ

（臼井）待ってって言うから
待ってんだよ

（池田）オッケー そうそう そう

えー じゃあ 次 どうする？

絶対 無理でしょ 池田

（池田）何 ちょっと
待って 待って 待って

優実 置いて
これ解散とかないでしょ

池田 酔ってるから無理だよ 帰ろ

（池田）えっ 私
酔ってないんだけど

池田 酔ってるから無理だよ 帰ろ

普通に ハハハハ…

酔ってる

（池田）えっ じゃあ
この子どうなんの？　この子

（池田）この子
（臼井）いったん返そう これ ねっ

ちょっと 返そう…

（池田）オッケー
（優実）ハハハハ

（臼井）返そう はい 行くよ
（池田）はーい はい

（臼井）池田 マジ 送ってくから

（池田）私はマジで大丈夫
送らなくて ホント 大丈夫だから

（優実）私ら 歩きであっちだから
（清水）じゃあね

（池田）じゃあね バイバイ
（優実）じゃあね 気をつけてね

（池田）うん

（直哉）分かった 分かったから
（伊藤の叫び声）

（直哉）分かったって ごめんって
（物を投げる音）

（直哉）
はい ごめんね ねえ 分かった

ごめんって

なあ ちょっと落ち着けって
危ねえから

（伊藤）
なんで すぐ前の女の話すんの！

（直哉）お前が聞いたから

（伊藤）でも そこまで
詳しくは別に聞いてないでしょ！

分かった 止まって １回

誰のためにおろしたと思ってんの

誰のお金？

誰が働いたお金だと思ってんの！

（直哉）そういうこと言うなって
それはお互いのでしょ

いや ちゃんと
俺 責任持とうと思って

戻ってきたじゃん

別れてきたじゃん

やっ おい 待って
それは もうダメになるよ

ねえ 俺らホント ダメになるよ
分かってる？

俺も
やり返さなきゃいけなくなるよ

ねえ ホント
よけい 俺らダメになるよ

（伊藤）ああっ！
（直哉）うわっ やめろって

（直哉）おい やめろ マジで

やめろって

（伊藤の泣き声）

（優実のあえぎ声）

（清水）中に出すよ
（優実）ダメ

（清水）ピル 飲んでんでしょ
あそこ置いてんの見たよ

（優実）ダメ 今 飲んでない

（清水）
彼氏と飲みながらやってたの？

出してほしかったんでしょ

（優実）ちょっと待って
違う ちょっと ねえ

（清水）んっ…
（優実）ちょっと

（清水の荒い息遣い）

（優実）
ねえ マジでありえないんだけど

フフ でも 飲んでんでしょ

（優実）
飲んでないって言ったじゃん

えっ そう あんじゃん

（優実）
別れてから飲んでないから

あっ そう

（優実）
マジ 最悪なんだけど チッ…

大丈夫だよ そんな

てか マジ 部屋きれいね

（優実）ハァ…

もう出てって

（清水）確率は低いから マジ…
（優実）出てってって

こうなるんだったら マジ

マジ キツいよ

うん

（はなをすする音）

もうなんか

俺の子ども
おろしたとか関係なく

うん

マジでキツいから 毎回 毎回

（はなをすする音）

責任とかも取れなくなってくるから
俺もさすがに

うん… 無理になってくる

無理とか言うんだ

言うことになっちゃうよ
全部 構えないし

本気で言ってるんだ それ

（阿部）なんか飲む？
（大下）いいんすか？

（阿部）いいよ
（大下）ありがとうございます

きょう ずっと目薬してましたよね

（直哉）目 痛いんだよね ずっと

やっぱ あれっすか？

夜中 ずっと書いてるから
パソコンで

まあね

やっぱ 書くってパソコンっすよね

えっ なんのパソコン
使ってます？

（将人）あっ なんか
めっちゃ久しぶりじゃない？

（優実）ねっ かもね
（将人）ねっ

最近 何してたの
てか タバコ始めたの？

（優実）うん
（将人）えっ どしたん？

最近 失恋した

おお そうなんだ

言ってくれたら
話 俺 聞いたのに

頼んでないよ

いや それでも聞く聞く

てか タバコやめなよ 体悪いよ
俺も吸ってんだけど

ねっ まあ
おいしいとも思わないけど

えっ てか
マジ どんな失恋なの？

てか 彼氏 出来てたんだ

うん

失恋か うわあ

でも 俺だったら
絶対 フラないけどね

（将人）フラれた原因は？
（優実）いいよ 別に

いやいや
俺 全然 ホント 話聞くし

なんか飲みとか行く？
きょうって忙しい？

あっ 失恋の記念に 俺 おごるよ

（優実）いいよ 悪いし
（将人）いやいや もう 全然 大丈夫

マジで気にしないで
好きなもん食べに行こうよ

全然 高い店でもいいし
居酒屋とかじゃなくて

てか うん なんだったら
このまま俺にしちゃえば… とか

フフフ

（絵梨）消せた？

（池田）うん 消した

（優実）マジで
別教科の課題も終わってないし

ヤバいんだけど

（臼井）私 絶対 手伝わない

（優実）知ってた
（池田）私も

（優実）ねえ
ホットな喫煙所の話していい？

（池田）今 このタイミングで？

（臼井）ダメ

（優実）将人の話なんだけど

（臼井）いいよ して

（優実）
なんか 失恋したって言ったら

俺にしちゃえばって言われた

（池田たちの笑い声）

（臼井）マジか
（池田）なんで？

（臼井）いや もう
なんでとかないでしょ

（池田）ないか

やっぱ 将人にしか
出せない味あるね

（優実）さすがでしょ

（絵梨）
あれ コンパの男はどうなったの？

（優実）
んっ どうもなってないよ 別に

（絵梨）ふーん

（優実）えっと おとといですね

（佐藤）ごめんね 言いにくいよね
でも 聞かないとだから

それで 避妊しなかった性行為は

最後の生理から
どれぐらい たってるのかな？

１週間くらいです

（佐藤）うん はい

アフターピルは

早ければ 早いほど
いいっていうのは知ってるかな？

あっ でも 休みだったんで

（佐藤）うん でも
よそで緊急外来もあるしね

（直哉）
ごはん食べても平気なの？

今 気持ち悪くない

なんか調べたらさ

ＤＮＡ鑑定のやつ
なんか７週目からできるんだって

だから もう 今
たぶん できる時期だよね

えっ ああ
私 するって言ってないけど

ああ でも…

会えないでしょ？
俺と その もう１人の男

じゃあ ちょっと
やっぱり やったほうがよくない？

えっ なんで？

はっきりさせたほうが
気持ち的にはよくない？

疑いながら
子どもと向き合えないでしょ

私はそんなことしないで

直君との子どもだよって思って
育てられたらいいと思うけど

でも それって

それってさ

まあいいや

えっ 何？　なんだろ
言ってほしいんだけど

事実じゃないなって思っただけ

でも 確認しなかったら

事実じゃないかどうかも
分かんないままだよ

いや だから
確かめようって言ってんの

事実が気になるから

別に事実 俺の子どもじゃなくても
それは もういいの 俺は

それはそれって決めたから

でも 確認しなかったら

直君との子どもだよって
思えるのに

わざわざ そんなこと
しなくてよくない？

まあ いいよ

俺 ケンカしたくないし
この話やめよう

（優実）ハァ…

（直哉）あのさ

仲直りしようとして
話しかけてるわけじゃん 俺

ごはんのこともさ
別に気にしないようにしてるし

その態度はないんじゃない？

だって 私 検査やだって
言ってんのに

（直哉）いや 聞いて まず俺の話

やだって思ってんのは
いいよ それは

でも今 俺が言ってんのは
お前が その…

そんな感じだったら
ずっとこう 変な空気じゃん

さっきから ずっと
変な空気だったでしょ なんか

（優実）うん 変っていうか…

いや 少なくとも
俺は変だって思ってるから

じゃあ それで 今後どうするの？

でも 検査の話しなくてよくない？
しないんだし 私

えっと だから
えー 何が気に入らないの？

そんなに知りたいんだ

いや じゃないじゃん
俺 そんな説明した？　今

えっ そう伝わっちゃったかな

えっ あっ そう
じゃあ そう それでいいよ

うん 知りたいわ

へえ そうなんだ

俺だって 自分の子かどうか
分かんない不安の中なわけ

ごめん 聞きたくないんだけど

それで そういう
なんとか一緒にいようとしてんの

自分の子どもだって
思いたいわけ

それ…

それで そういう なんとか
やりたいって思うのって変かな

（直哉）おい 聞けよ おい！
（優実）気持ち悪い

（直哉）さっき
気持ち悪くないって言ったじゃん

（優実）
予想しろって言ったじゃん

（直哉）
なんの？　気持ち悪くなんの？

（優実）うん だから

（直哉）あのさ
（鍵をかける音）

（直哉）
俺が不安じゃないって思うか

なあ おい

（優実の泣き声）

俺 別に就職もしたくないんだわ

（優実の泣き声）

やりたいことあるんだわ
知ってると思うけど！

なのに父親…

しかも 誰の子かも
分かんないヤツの父親になるんだわ

自分だけ泣いてんじゃねえよ

えっ 分かる？　こっちのことさ

なあ おい そうやってさ
泣いてさ 自分だけ

（優実）そんな…

そんな言い方ある？

（直哉）はっ？

（優実）
だってないでしょ そんな言い方

（直哉）何 別に言い方とか
しゃべり方とか関係ないでしょ

（優実）
そういうことじゃなくて！

私だって 別に…

（直哉）別に何？

（優実）
別に誰の子どもか分かんないで

母親になりたいとか
思ってるわけじゃないよ！

（直哉）とりあえず 出て話そう

（優実がはなをすする音）

（直哉）とりあえず
出てきて話そうって マジで

これじゃ何と話してるか
分かんないから

（直哉）おい 無視だけはすんなよ
（ドアノブを揺する音）

（優実）壊れる ねえ やめて

（直哉）
おい じゃあ 開けろ 開けろって！

（優実）壊れるから やめて

（直哉）だから じゃあ
だから 出てきて

（優実）
何 怖がらせたいって思ってんの？

（直哉）はっ？

（優実）ビビらして
それでって思ってんの？

（直哉）
出てきて話そうって言ってんの

（ドアをたたく音）

（直哉）ハァ…

（優実の泣き声）

（直哉）ハァ…

父親になりたくないんだ

（泣き声）

父親になりたくないんだ

最低

最低

最低

最低

最低

（直哉）ハァ…

（優実）最低

ねえ

ねえ ねえ ねえ ねえ

ねえ

ねえ ねえ ねえ ねえ！

（泣き声）

（携帯電話のバイブ音）

もしもし

なんか飲む？

なんで また会いたくなったの？

やっぱ 一番 落ち着くし
楽しいから

教えてくれないの？

今 言ったじゃん

そんなんで許すと思ってんの

（直哉）うん

嫌いだわ 自分勝手

えっ 嫌いなの？

そういうとこが ずーっと嫌い

楽しいね

（直哉･優実）ハハハハハ…

すごい 今 なんか
バカっぽかったね

（直哉）開放的 開放的
（優実）バカっぽかったよ

バカっぽいなって思った

大きい声 出していい？

（優実）いいよ
（直哉）いいの？

（優実）いいよ
（直哉）ホントに出すよ

（優実）いいよ
（直哉）ホントに出すよ

（優実）わあっ！
（直哉）ああっ びっくりした

（直哉）
うわ ちょっと待って 静かにして

（優実の笑い声）

（直哉）ヤバいって
いや マジでうるさいって

だって
出していいって言ったから

いやいや だって いや
信じられないんだけど

いや その感覚ないわ ホントに

（優実）びっくりした？
（直哉）うん びっくりした

じゃあ じゃあ
ほっこりする話 してあげるから

なんか

ねえ 聞いて もう話すからね

（優実）小学３年生のときに
（直哉）うん

（優実）なんか いとこたちと
（直哉）うん

海行ってたのね 砂掘りしてたの

で こうやって砂掘りしてて

そしたら こっちの指の

（優実）見て こっちの指の
（直哉）うん

（直哉）ハハハハ
（優実）このね

（優実）爪と指のこの間に
（直哉）うん うん

（優実）オコゼが…
（直哉）ハハハハ 何？

オコゼ…

（優実）オコゼの なんか
（直哉）うん

（優実）トゲ？
（直哉）うん

みたいなのが入ってて
最初 気付かなくて

（優実）でも 気付くと痛いじゃん
（直哉）うん

（泣き声）

（直哉）えっ どこ行くの？

（優実）実家 帰る

（直哉）ちょっと待ってよ

やっ ごめん さっきのは

うん

いや なんもしない

（泣き声）

（直哉）別に

別に怖がらせたかったとかじゃ
ないんだけど

んっ？

（優実）私…

無理かも

なんで 何が？

そうやって無視したら
また さっきと同じになるからさ

父親になりたくないんでしょ？

やめて やめて やめて やめて

やめて

（優実）なりたくないって言った
（直哉）違うの 違うの

そう言ったじゃん
取り返しつかない

（直哉）違う

（優実）言ったじゃん
（直哉）違う 違う 違う 違う

なんで産もうって言ったの？

誰の子か分かんない父親に
なりたくないくせに

（直哉）いや ごめん 言い過ぎた

ホント 言い過ぎた

でも それは
俺も それはあれだけど

優実も同じこと言ったでしょ

えっ 何？

私？

私が悪いの？

（直哉）いや 別に
悪いとは言ってないけどさ

俺も同じ気持ちっていうか

だって 私は別に本気で…

（直哉）でしょ
分かるよ 分かる 分かる

でも それは俺も一緒っていうか
流れででしょ

分かる 分かる

俺も言っちゃいけないこと
言ったなっていうのは 分かってて

だから 俺は その

うまく うまくいくルールを
作りたいなって思ってのことなのね

で それで だから
俺は言い過ぎたっていうか

ルールって

私ばっかり ごはん作って 洗濯して

考えられないでしょ

（直哉）直す それ 直すから

いや もう お互いのこと思って
それで間違えたんだけど

（優実）別れたい

それ 本気で言ってる？

別れたい

（直哉）子ども どうすんのさ
そんなこと言って

そうだけど

（直哉）子どものこと考えないと

だって １人じゃ
どうしようもないでしょ

おろすとか
考えてるわけじゃないよね？

どうして そんなこと聞けるのか
分かんない

おろしたくないってだけで
父親になろうとしてんの？

（直哉）いや
それは言い方がよくないと思う

じゃあ もう好きじゃない？

好きだよ

直君は好きだよ

（直哉）俺も優実のこと…
（優実）好きでしょ だって

待ってたんだよ

何も言われなくて
急に鍵 返されて

（直哉）じゃあ なんで
俺以外の男とやったの？

勘弁してよ

（物をたたく音）

（優実）物に当たんないで

（優実の泣き声）

（直哉）ハァ…

やっ ホントに反省してる

あのさ さっきのは

なんだろう

父親になりたくないってのは
そういうことじゃないから

私…

お父さんとかに話すし

子どもは産んだら なんか

分かんないけど

だから 直君には

演劇 続けてほしいなって思うし

父親にならないし よかったね

（直哉）やっ 俺は確かに

うん やろうと
思ってることはあって

それはやっぱり

第三者から見ても
結構 大変だし

そういう人といるって 結構

パートナーにも
苦労かけると思うから

分かった

分かった

分かった

もう 父親になりたくないのとか

もう 全部 分かったから

（直哉）
いや だから 俺は調べてたら…

いや なんもしないよ
別になんもしないよ

（優実の泣き声）

（優実）よいしょ

（直哉）よいしょ

これは ほぼ結婚でしょ

（直哉･優実）ハハハハ

（優実）んっ んっ？

フフフ

（直哉）あっ…

じゃあ

はい

（ドアが開く音）

（ドアが閉まる音）

（卵を割る音）

（卵を割る音）

（卵を溶く音）

♪～

～♪

いただきます