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Original subtitles

(物音)

(男性たちの力み声)

(工藤くどう英雄ひでおの荒い息)

(工藤)ん?

(ため息)

(工藤)ああ…

(ライターを開ける音)

(銃声) (薬莢やっきょうの転がる音)

♪~

(子供) これ なんだろう? ママ 見て

(母親) 汚いもの触らないの

~♪

(男性客) ねぎま2本と…

(男性客)塩 タレ どっち? (松岡まつおかふみか)ねぎま

(男性客)タレください タレ! タレですよね やっぱね

(男性客)じゃあ じゃあ ねぎま じゃあ 塩… あっ いや タレ

(ふみか)塩… タレ… (男性客)つくねのタレも頂戴ね

(男性客)ぼんじり やげん 塩で

あとね ハツ ハツ欲しい人?

(男性客)あっ すいません それ キャンセルお願いします

(ふみか)ハツ (男性客)やっぱ ねぎま いらない

(男性客)私 梅酒ロックください! (男性客)いいって もう

(ふみか)ハツ… (男性客)いらない いらない

(男性客)書いてる? ちゃんと

たっ… ああ…

(店長)ふみかちゃん ごめんな 今日 1人 バックレやがってさ

ああ はい

(グラスの割れる音)

(男性客)すいませーん

すいませーん

(ふみか)あ~… ああ ちょっと (男性客)すいませーん!

あっ

あっ すいません!

はぁ…

よし… 今からか

よし

(においを嗅ぐ音)

(片山かたやま将暉まさき)だっは~…

俺 もう シナモンのにおい 好き これ

いいですよね

(将暉)嗅ぐ?

(ふみか)えっ? (将暉)いや いいよ いいって

あ~ いい

(将暉)ぶっ飛ぶよね これ マジ

えっ それ噛かむんですか?

(将暉)ん? ああ

あっ たぶん それ たぶん 噛んじゃダメなんじゃ… 香りのやつ

えっ?

いや こういうもんだよ 知らないの?

知らないんだ これ! くくっ…

あっ ごめんね 欲しいよね?

あっ えっ えっ… あっ いや 大丈夫です 大丈夫です

あの 私 片山さんのお仕事の話 色々 聞きたいっていうか

片山さんってSNSで すごい発信されてるじゃないですか

なんか そういうのが すごい素敵すてきだなと思ってて

なので イベンターとしての話を 聞きたいっていうか

私 そっちの世界に すごく興味があって

なので よければ お仕事のお話…

あ~ も~!

仕事と政治の話は なしにしようや!

うはははは…

ねっ? これ

あのさ

ふみかちゃんは彼氏とかいないの?

それだけ… ちょっと最初に知っときたくて

(ため息)

(ふみか)お待たせしました (将暉)うん 全然 全然

(将暉)はい どうぞ どうぞ (ふみか)ああ ありがとうございます

はい あいたっ

(ふみか)ごめんなさい 大丈夫ですか? (将暉)あっ ごめん

あのね 昨日 ちょっと 筋トレしたから 肩いってえ~

あっ

パンパンになって もう ちょっと触ってみる? これ

(ふみか)えっ? (将暉)パンパンになってるの これ

(ふみか)あっ… (将暉)ほら 何?

ありがとうございます

(将暉)ああ ねっむ~

なんで こんな眠い

ねっむ~

あっ… ごめん トイレ

(ふみか)あっ はい

いや 流石さすがにか

(将暉) いや ごめん ごめん

あれ? そういえば ふみかちゃん 終電は?

大丈夫?

もう行っちゃいました

えっ! あ~ おお…

もう… じゃあ もう 朝まで行っちゃうか~

もう1杯!

はーい

(将暉)あっ ごめんね ふみかちゃんも食べる?

あっ 大丈夫です

え~ ダイエットしてんの?

カラオケしたから 実質ゼロカロリーだよ ゼロカロリー

知らない? ゼロカロリー理論

ああ 知らないですね

(将暉)あ~ も~ 疲れた ねっむ~

帰りてえ もう…

あ~ も~ 家帰んの だっる~

泊まってこうかな~ どうしようかな~

(ふみか)お前 おもんないんじゃ!

はぁ はぁ…

はははっ

(将暉)ふみかちゃんは 今日は…

あっ じゃあ帰ります ごちそうさまでした

あっす おっけおっけ

気を付けて~

(ふみかのため息)

(ふみか)しんど…

はぁ…

ああ…

うわっ!

ううう… ああっ!

はぁ… もう

よいしょ

(銃声)

えっ… 何? 今の

(携帯電話の振動音)

(ふみか)マホ?

(飯田マホ)ごめん 今 ちょっと家 入れなくて…

(ふみか)ねえ また?

もう いい加減 別れたら?

ねえ ちょっと 聞いてる?

(マホ)ん?

ん? どうしたの?

(ふみか)いや… あっ えっ?

ちょ…なんかいる

えっ? えっ なんかって?

(マホ)えっ 誰もいないよ (ふみか)えっ 夢?

えっ 夢じゃないよ

えっ? えっ 何 どうしたの?

ああ… あっ 彼氏さん?

(マホ)リュウ君!?

えっ いないよ?

えっ 何 大丈夫? ヤバい薬でもやってる?

えっ いやいや いやいや…

血まみれ?

(マホ)えっ ちょっと… えっ? ちょっ 大丈夫?

あっ それか 薬 盛られたとか? 尿検査! 尿検査しよう!

いやいやいやいや… わ… 私がおかしいの!?

いやいや えっ だって だって だって…

(マホ)えっ? ゆ… 幽霊的な?

あっ 幽霊?

ああ… 幽霊か

ああ 幽霊だ 幽霊 幽霊

幽霊!? 幽霊だ!

(ふみかとマホの悲鳴)

通り抜けた

(ふみかとマホのわめき声)

(マホ)落ち着いて 落ち着いて 落ち着いて 落ち着いて!

大丈夫だから 大丈夫だから!

幽霊なんていない 幽霊なんていないよ

ほーら 見えなくなった

ずーっと こうしてたら 幽霊なんていないからね!

ほーら 見えなくなった

(ふみか)あ…

ありがとう

(マホ)ああ よかった

(携帯電話の通知音)

ごめん 行かなきゃ

あ…

(マホ)ちゃんと病院 行ってね

うん

(マホ)尿検査してね

うん ありがとう

(工藤) あいつ 帰らせてよかったのか?

うわーっ! 喋しゃべった!

(ふみか)うわっ (工藤)おおっ

(倒れた音)

(ふみか)いった…

えっ… 触さわれはするってこと?

もう 何? ルールが よくわからない

えっ?

消えた

(荒い息)

えっ?

えっ?

えっ ちょっと待って

どういうこと? どういうこと どういうこと…

どういうこと どういうこと?

(工藤)はぁ~…

俺?

(ふみか・工藤)俺なのか?

(ふみか)えっ? 嘘うそ

えっ 乗り移った?

今 幽霊 出てきて乗り移った?

ちょっと 要素が多すぎるっていうか…

(ふみか・工藤)すげえ!

動ける

動けるぞ!

(ふみか)うえっ!? キモッ! 出てってよ!

体 動かない!

口だけ動かせるのは なんで?

(ふみか・工藤) いや 俺も幽霊 初めてだから―

システムまでは よくわからんよ

(ふみか)出てってよ 抜けてよ!

抜けろ 抜けろ 抜けろ 抜けろ…

(ふみか・工藤) ああ もう わかったから

やってみるから

(ふみか)だっ…

(荒い息)

出た?

あっ あっ… ああ 出た ああ 出た

ああ ビックリした 死ぬかと思った 助かった

(工藤) あんま気持ちいいもんじゃねえよな

人に取り憑つくってのはよ

うわーっ! やっぱり いる!

おい!

(ふみか)はぁ はぁ… ヤバい ヤバい ヤバい

警察?

お祓はらい?

おい

うわっ!

おい おい ちょっと待て おい!

ふんっ

クソッ 飛べねえのかよ!

ああっ!

(工藤)どうやら 半径15メートルぐらい離れると―

距離がリセットされるみたいだな…

って おーい! 聞け!

(ふみかの荒い息)

(リュウスケ)おい 昨日 どこいた? (マホ)痛い やめ… 友達んち

(リュウスケ)嘘つけ ほんとは? (マホ)嘘じゃない ほんとに

(リュウスケ)まあ いいわ 金

(マホ)今 用意できない

(リュウスケ)金! いいから (マホ)用意できない ごめん

(リュウスケ)今 あるだけ (ふみか)マホ

(マホ)やめて

えっ ちょっと!

マジ 視界入ってくんなよ

キメえ

ちょっと待って

は?

あっ ごめんなさい なんでもないです

あの 何か 見られたのかもしれませんが―

僕ら二人の問題なんで

そっとしといてもらえませんか?

お願いします 僕も疲れてて

大丈夫?

(マホ)大丈夫 大丈夫だから (ふみか)いや ほんとに?

(リュウスケ)マホ

転んじゃったんだよな

とりあえず おうち帰ろう なっ?

すいません 心配かけちゃって

お前 あいつ どうする?

うわっ! もう… 何? なんですか?

いいよ やるか?

何言ってんの?

握れ

えっ? 何? 握るって

力 欲しいんだろ? 握れ

は?

いや やだよ また あれ? やだやだ

てか なんで 普通に喋っちゃってんの?

お前 あいつ ぶっ飛ばしたいんだよな?

彼女の痣あざ

ありゃ グーで殴られてんぞ

いや…

私に乗り移って何する気?

お仕置きだよ

ダメ 信用できない

誰かも知らない―

幽霊の力 借りるなんて

(リュウスケ) キメえやつと つるんでんじゃねえよ

(マホ)もう やだ

(リュウスケ)あ? (マホ)やめて

(リュウスケ)何? その目 (マホ)ごめん

(リュウスケ)なんて? おい コラ (マホ)ごめんなさい い… 痛い

わかったよ

あと この似合わねえ服装 やめろっつったよな?

何か?

マホの服装は めちゃくちゃ似合ってるわ

クソボケ!

(リュウスケ・マホ)えっ? (ふみか)えっ!?

なんで おめえが驚いてんだよ

ちょ… 何してんの 蹴るなんて聞いてないよ

ぶっ飛ばしたいから 手 握ったんだろ?

ちょ… ふみか 大丈夫? どうしたの?

マジいきなり蹴られたんだけど

女だから殴られないって思ってる?

ふみかには やめて

はあ? お前 マジ黙ってろ!

殺すぞ

痛っ

痛っ 痛っ! 痛い痛い痛い!

殴るなら殴るって言ってよ!

いや 今から殴りますなんて 言えるかよ

思考は共有できないんだから しょうがねえだろ 対応しろよ

いや 対応って あんた 急に そんな…

薬中か? こいつ

もう いいわ マジ殺すわ お前

(荒い息)

えっ?

倒した? わ… 私が?

ふみか すごい すごい!

スッキリしたか?

ふみか 後ろ!

死ね コラ

手! 手 握れ!

あっ… うう…

おい!

(殴る音)

あっ ああ…

(マホの荒い息)

お前が死ね!

(ふみか・マホ)大丈夫?

(ふみかとマホの笑い声)

とりあえず帰ろう こいつのことは ほっといて

やっと 目 覚めた

遅いよ ずっと心配してたんだから

ごめん

こいつ死んでんじゃねえか? 大丈夫かよ

いや あのブロックはないわ

なんかいるの?

うん

ここに―

いるんだよね?

(店員)失礼します (マホ)あっ すいません

ブレンド2つお願いします

かしこまりました

少々お待ちください

やっぱり 誰も見えてないんだ

だから そう言ってんだろ

がっつり幽霊だよ

なんて言ってんの?

えーっと… とにかく幽霊だって

え~…

じゃあ 取り憑かれたってこと?

さっきの急な こういうの

おお あんたは呑のみ込みが早いな

そう

手を握ったら―

こう… なんか わからんけど 体を同期できるっていうか

だから あんなパンチとかキックとか 出せたって…

てか めっちゃ痛かったんだけど 勝手に何してくれてんの?

あんなやつ 殴ったほうが早いんだよ

お仕置きだって言ったろ

お仕置きって…

あんなことしたって―

逆恨みとかされて ストーカーとかなったりするし

そんな簡単な問題じゃないんだよ

その時は殺せばいい

ころ…

はあ? もう 何 こいつ マジ意味わかんないんだけど

何 何? なんて言ってんの?

除霊方法…

塩 塩

うわーっ! 何してんの 何してんの 何してんの ああっ!

(マホ)やめて やめて やめて… (ふみか)お祓い お祓い お祓い

(マホ)座りなさい 座りなさい

すいません ごめんなさい

(店員)失礼します (マホ)おいしそう~

失礼します

すいません

ごゆっくり どうぞ

でも 最初に あのホスト崩れの服 掴つかんだの お前だろ?

あん時は まだ同期してなかったぞ

そうだけど

あと お前が あいつに言った言葉は本物だよな?

ねえ ずっと なんの話 してんの?

でも ムカつく

部外者が勝手に人の体 操って

あんたと あいつの 戦いじゃないから

私とマホとあいつの話だから

ああ そう

お前のために やってやったんだけどな

俺は 成仏できれば それでいいんだから

成仏の方法があるの?

そうだ

お前 なんか 薬莢 拾ったろう?

“やっきょー”って何?

こんくらいの ほら 弾の後ろの

たま? 玉って なんですか? 玉って?

弾丸のこと!

弾丸? 銃の?

あっ

(ふみか)これのこと?

えっ これ 銃のやつなの? 何 これ 怖っ

そう

死ぬ直前の記憶は 曖昧なんだけど―

これは たぶん―

俺が殺された時に 使われた弾の薬莢で

ここに俺の念が 詰まったんだな

これが お前の ネガティブな―

イライラと リンクしてしまって―

取り憑いたと

ちょちょ… ちょっと待って

ころ… 殺された?

念って何? 全然 意味がわからないんだけど

俺の名前は工藤英雄

前世は殺し屋だった

ころっ…

殺し屋!?

(工藤)まあ ざっくり言えば 裏組織に属していたんだけど―

そこで何者かに殺されたと

(ふみか)裏組織

で 成仏するためには

俺の無念を 晴らさなきゃいけねえみたいで

無念を晴らすってのは―

俺を殺したやつを ぶっ殺すってことだと…

まあ 復讐ふくしゅうはスッキリするからな

(ふみか) 殺された? 殺す? 復讐?

ああ 待って待って 待って待って

だから 一緒に探そうぜ

俺の無念を晴らすため 協力してくれよ! なっ?

(マホ)ちょちょちょ… ごちそうさまです!

何? 大丈夫なの?

いいの いいの 無視することにしたから

無視するって言っても そこにいるんでしょ?

いる

あのよう さっきの掌底

お前 体重 軽すぎて 効かなかったろ

あと 素手でパンチすると たぶん 骨 折れるから―

なんか武器 持ち歩いてくんねえか?

だって ころ…

殺し屋の復讐に付き合えなんて 言われたんだよ あり得ないでしょ!

ていうか あれだよ

映画か漫画の見すぎで 自分のこと 殺し屋だって思い込んじゃった―

ちょっと 頭がアレな人なんだよ

俺だって 好きで お前に取り憑いたわけじゃねえよ!

あ~ ミスった!

軍人とかに 取り憑けれたらよかったのに

無視 無視 はーい 無視しまーす

なんか リセッシュって 霊に効くらしいから あとで買って帰ろ

リセッシュ?

また あいつが来たら ほんとに すぐ呼んでね

警察 弁護士も

大丈夫 ありがとう

もう 縁切るから

これも ありがとう

(ふみか)いいよ いいよ

じゃ 気を付けて

気を付けてね

(マホ)気を付けるよ~

カギとか閉めて

(マホ)カギ閉めるよ~

気を付けてね

(マホ)気を付けるよ~

(工藤)どこ行くんだよ

お祓い

えーっと

この幽霊が消えてくれますように…

よくわかんねえけど

お祓いって そういうことじゃないと思うぞ

(ふみか)うるさい うるさい (携帯電話の振動音)

(ふみか)えっ? ナルミさん!

えっ 今日?

(工藤)ナルミって誰だ

すげえやつなのか?

いや すごいなんてもんじゃないよ

フォロワー7万人もいて…

って あの 話しかけないでもらえますか?

おいおい ナルミ?

こいつ ダメだ

は? なんで?

(工藤)こいつは… (ふみか)ああ~ てか―

無視することにしたんだった 忘れてた 忘れてた 無視 無視

行くか

将暉は嫌いだけど ナルミさんと3人なら…

おい おい ちょっと待てって

おい!

(ふみか)お疲れさまです (将暉)うい~

(ふみか)ナルミさんは? (将暉)トイレ

(ふみか)よいしょ (将暉)あれ?

(においを嗅ぐ音)

ははっ ちょっと 今日 めっちゃいいにおいしてない?

ちょっ もう 何飲む?

あ~…

あっ じゃあ アードベッグ ロックで

おお しっび~

(ナルミ)おいっす~ (将暉)うい~

あっ どうも 松岡ふみかです

(ナルミ)ああ どうも ナルミです

あ~… ねっむ

お仕事だったんですか?

いや なんもしてない ネトフリ見てた

また 倍速で?

だって そっちのが効率いいんだもん

ちょっ クリエイターの敵! じゃないすか もう~

(勝茂かつしげ)はい アードベッグ ロック

ありがとうございます

じゃ 乾杯!

ちわーっす

おおお~ 行くね~

お代わり頼みなよ 就活生?

来年です あっ じゃあ 同じの

か~っ 大変そ~

(ナルミ)頑張ってね (ふみか)はい

どういうところにさ 行きたいとかあんの?

あっ えっと バラエティ番組とか ラジオが好きなので―

あの そういうのに 関われるところがいいなと

あっ でも あんまり具体的には 何もわかってないんですけど

てか 将暉 また なんか ちょっと太った?

いや 筋トレしてるから そう見えるんじゃないっすか?

(ナルミ)どうせ美味うまいもんばっか 食ってんだろ ほら

稼いでんな おい

いや 週2でジム行ってますけど

いやいや 暇そうで うらやましいわ お前

ふみかちゃんはさ ヨガすんの?

あっ したことないです

いや よかった~

ぜってーめんどいじゃん ヨガする女って

そんなイメージありますかね?

ヨガいく女と1人暮らしで 猫 飼ってる女は地雷だって―

死んだばあちゃんが 言ってたからさあ

なあ?

聞いてねえし

(ナルミ)おい! おい! (将暉)いった! 痛っ 痛っ 痛っ…

ちょっと なっ… パワハラ パワハラ!

いった! ちょ… 見ました? 見てます?

えっ ちょっと待って 何笑ってんの?

ちょ… ひっど 笑って! ちょっと 暴力反対!

暴力… イケメン無罪かよ!

(ナルミ)うるっせえって オラッ おう! (将暉)ちょっと ふみかちゃん!

(将暉)ネイルアート? (ナルミ)だろ?

(ナルミ)いや あいつら 1ヶ月に1回 替えんだぞ

いや マジで ネイルだけは理解できんわ

(将暉)アーティストぶんなよ

(ナルミと将暉の笑い声)

(将暉)もう ふみかちゃん 全然 減ってないじゃん

気にしなくていいから どんどん頼みなよ

もう 今日はナルミさんの奢おごりだから あざーす!

おめえは…

(ふみか)あの… すいません (将暉)えっ?

今日 ちょっと なんか あの 体調悪いみたいなんで…

そろそろ… これ お金

いやいや ええ~?

おおっ

ほら… なんか入れられた

大丈夫? ちょっと とりあえず戻ってきなよ

(ふみか)離して!

(ふみかの荒い息)

思ったよりも早く効いたな

えっ あの薬って こんな早く効くもんだっけ?

いつも もうちょっと かかるくない?

(ため息)

まあ 私が 別に不快な思いするのは 最悪…

最悪 構わんのだけどさ

あっ? 何 何?

(ふみか)これ以上―

傷つく人を増やしたくないのよ

おーい 将暉

なんか ややこしいの 呼んじゃってるじゃん

え~ でも 騒がれるよりはマシじゃないすか?

なんで てめえらみたいな やつらのせいで―

私たちの心を 殺さなきゃいけないんだよ

工藤だっけ

はいはい

薬…

盛られてるの教えてくれて ありがとう

(工藤)だから ちょっと待てって!

(ふみか)も~ 何? (工藤)えっと…

お前が会いたがってる ナルミだっけ?

…と 片山将暉ってやつ 俺 知ってるわ

は? なんで自称殺し屋のあんたが?

自称じゃねえから マジだから

いや とにかくよ お前が今から会う相手ってのは―

飲んでる相手を薬で気絶させて その…

暴行するようなやつらなんだよ

それ 本当?

だから なんで あんたが知ってんの?

いや だから 俺が飼われてた組織ってのが―

そういう薬とか売ったりしてて―

こいつら 何回か見たことあって…

えっ!?

(ふみか)えっ? ああっ

(ふみか)ああ もう! (工藤)なんで 俺に!

あんたんとこの組織 最低じゃねえか 死ね!

いや 死んでる 死んでる

(ふみか) いや そういうの いらないから!

ああ もう… クソ

全く クソ男ばっかり

だから 会わないほうがいいって わかったか?

あんたのこと 信じてないけど

もし…

もし 仮に それが本当だったら 最低だから

最低だから―

それが本当かどうかを 確かめるために 会う

はあ? 会ってどうするんだよ

やっつける

そういう最低野郎を 許しておきたくないから

お前に何ができるんだよ

あんたを体に入れれる

部外者が勝手に体に入るなって 言ってたじゃん

復讐は スッキリするんじゃなかったの?

詭弁きべんばっかり うまくなりやがってよ 最近の若いやつは

おそらく バーテンダーと従業員もグルだ

これ かなりキツいぞ

あんた プロの殺し屋じゃないの?

素人男 倒せないでどうすんの?

骨が折れたり 顔に消えない傷が できんのは お前なんだぞ

死ぬ気でやれよ

(ふみか)うん

お代わり頼みなよ 就活生?

(ふみか)来年です あっ じゃあ 同じの

(勝茂)はい (ナルミ)か~っ 大変そ~

(ナルミ)頑張ってね (ふみか)はい

(将暉)ジョークの一発は 痛くないっすよ うん

けど そこに ガチの感情入ってきたら…

(ナルミ)あ~ めんどくせーわ お前と喋ってると

(将暉)さっきの痛かった

(ナルミ)いつまで言ってんだよ 男だろ お前 我慢しろよ

(ふみか)ありがとうございます (将暉)ジョークで… もう

(将暉)筋トレは やめてください

(将暉とナルミの話し声)

(ナルミ)ふっははは… なんか 1人で喋ってんだけど

ちょっ おいおい お前 薬 やり慣れてんじゃねえだろうな

(将暉の笑い声)

よし 手 出せ

いや その前に…

(工藤)ん?

お…

お前らが 私にドラッグを盛ったことは もう わかってる!

だから 警察に…

警察に ちゃんと自首しろ!

私も 別に戦いたいわけじゃないから

だから…

だから ちゃんと自首しろ!

(ナルミと将暉の笑い声)

(ナルミ)わかってねえな お前

警察に泣きついたって どうせ―

“何もされてないから 罪に問えませんね”で終わりだよ

バーカ

こういう女に限って もう すぐ 警察 警察 警察って騒ぎますよね!

どうしようもないやつらだ

(工藤)うん

(ふみか・工藤) 後悔しても もう遅いぞ

何? なんなの? ずっと

ピン芸人? キモいんだけど

食い物を投げるな

ちょっ いや もう こういう いきなりキレる女いたわ~

中学のころとか イジメられてたでしょ?

えっ

えっ 何 何 何? 俺? めんどくせ~

(将暉)ちょ… ちょっ もう いいから帰れって

もう なんか うん キモいから うん 萎えたわ

け… 警察 警察 警察 警察 警察!

ザケンな てめえ!

ヤバい ヤバい ヤバい! 次は 次は 次は?

うるさい 喋るな 舌噛むぞ

待って! 待って 待って 待って 待って!

そんなん使ったら 死んじゃうじゃん!

は? 殺す気でやれや

いや 流石に殺すのはダメでしょ

いや だって 捕まるの 私なんだからね

何言ってんだ こいつ 1人で

これでいいか?

それなら おーけー!

(ナルミ)死ね!

(店員)うらあっ!

勝茂さん こいつ やっちゃっていいっすか!?

(勝茂)殺すぞ メス豚!

はぁ はぁ… 息が…

おい こいつら 全然 素人じゃねえじゃねえか

(勝茂)ええい! (ふみか)あんたが ちゃんと調べといてよ

全然 効かないんだけど

だから 口閉じてろ

こりゃ本気でやらないと 殺されるな

また そんな物騒なの持ってる!

馬鹿 こんなんじゃ死なねえよ

(勝茂)ああっ いって!

うああっ!

うっ ああっ…

ねえ 抱き着くの嫌なんだけど

我慢しろ

ねえ 落ちた? 大丈夫? 死んでない?

まだだ お前の腕の太さだと30秒ってところだ

なんか 歌でも歌ってやれ

腕の太さで そんな変わるんだ

てか そんな かかるの!?

(工藤)よし もう大丈夫

(ふみか)うっ うう… うっ ああっ

(ふみかの荒い息)

今はアドレナリンが出てるけど

すぐ痛みだすから 冷やしたほうがいい

(ふみかの泣き声)

(ふみか)怖… 怖かった…

怖かった…

(ふみかの泣き声)

あ~… えっと…

なんていうかよ

俺も最初は そうなった… と思うから

あっ でも お前 俺と違ってよ

“いいこと”したはずだから なっ?

それはそうと こいつら どうするかだな

確かに

このあとのこと 全く考えてなかった

やっぱり 警察?

いや 警察はダメだよ

過剰防衛だとかなんとかで

逆に お前が留置所に ぶち込まれちまうぞ

それに 中途半端な報復は 一番 たちが悪い

しっかり 心を折らねえとな

何? どういうこと?

1人 知り合い呼ぶわ

知り合い…

殺し屋?

そう

あまり… なんか いいやつではないんだけどな

殺し屋の新キャラ

ってことは… あんたんとこの悪の組織の?

ああ もう! これ以上 反社と関わりたくないんだけど

でも お前 こいつら どうすんだよ!

反社でもなんでも 協力してもらわなきゃ―

お前が捕まるぞ

ええ~?

はい 工藤さんの知り合いで…

はい

あ…

工藤は死んだ

…は そうなんですけど

ちょっと色々 事情がありましてですね

俺か? おい

(ふみか)はい あっ

はい

お願いします

来るって?

(ふみか)うん

たまたま近くにいたから すぐ着くって

やだな~

また 殺し屋と 絡まなきゃいけないなんて

(工藤)はぁ…

(ふみか)ていうか… (工藤)ん?

どんな人なの?

ああ…

一言で言うなら―

笑わない男… だな

(影原かげはら利久りく) お疲れさまでーす 影原でーす

工藤さーん

もう 就業時間 だいぶ過ぎちゃってるんですけど

(影原)ていうか 死んだんじゃなかったんですか?

あっ こんにちは

ん?

えーっと? あなた1人だけ?

工藤さんは どこですか?

あの 影原利久さんですよね

私 松岡ふみかっていうんですけど

いや 別に 名前とか聞いてないんですけど

工藤さんは どこですか?

実は その…

ほんとに真剣に言うんですけど

なんですか? 早く言ってください

工藤さん 幽霊になって 私に取り憑いたみたいで

僕は つまらない冗談を言う人が 世界で一番嫌いです

(ふみか)えっ? (工藤)あ~ まずいかも

こいつは躊躇ちゅうちょねえぞ

いや いやいや ほんとです ほんとですってば!

ほんとです ほんとに ほんとですってば ほんとに…

(ふみか・工藤) 相変わらず俺には勝てないな

影原

(ふみか)ぐっ… はっ? はっ?

あり得ないんだけど 何 こいつ!

おい!

なるほど そういう感じですか

うーん… ムカつきますけど 確かに工藤さんが憑いてますね

呑み込み 早っ どういうこと?

自分の範疇はんちゅうを超えることで ぐちぐち悩んだりしたくないんで 僕は

まあ そういうことも 世の中にはあるだろうっていう感じです

なるほど 反社の人だからか

そういうメンタルの人が多いんだな

言っておきますけど 今 僕が一瞬でやられたのは―

あくまで この女性だと 油断していたからであって―

本来なら僕が勝ってましたからね

ほ~

幽霊になってもムカつくな こいつには

私も この人 好きじゃない

(工藤)あ~ 影原君

油断してる時点で お前の負けじゃねえか

常在戦場って言葉 知らねえのかよ

…って工藤が言ってるって 通訳してくれ

えっ なんで通訳なんか

いや お前しか 会話できねえんだから 早く

(ふみか)えっ (工藤)おん

はい よいしょ

あの… え~

工藤さんが あの…

なんだっけ?

(工藤)油断してる時点で (ふみか)“油断してる時点で”

(工藤)お前の負けじゃねえか (ふみか)“お前の負けじゃねえか”

(工藤)常在戦場 って言葉を―

(工藤)常在戦場 って言葉を― (ふみか)“常在戦場って 言葉を知らねえのかよ”

(ふみか)“常在戦場って 言葉を知らねえのかよ”

(ふみか)“常在戦場って 言葉を知らねえのかよ” 知らねえのかよ

…って言ってます

その言葉 忘れて うっかり殺されちゃったのは―

誰ですかねえ? 工藤さん

(ふみか)あっ 聞こえてます (工藤)あ~

口の減らねえ 生意気な後輩ちゃんだな

今まで何回 てめえの命 助けてきたと思ってんだよ 通訳して

私を挟んで喧嘩けんかするの やめてくれます?

いいから通訳しろよ!

もういいです

そもそも工藤さんが 僕を頼ったのは事実なんで

はっ? ムカつく

とりあえず場所を移動しましょう

こいつらの処理ですね

あら~ 派手にやっちゃって

僕がいなかったら どうなってたんだろう

腹立つわ~

後処理係がカッコつけやがって

(影原)“腹立つわ~”

“後処理係がカッコつけやがって”とか 言ってません?

えっ すごい なんで わかったの?

工藤のこと めっちゃ好きじゃないですか

あ? 殺すぞ ガキ

無理 この人 ほんとに無理 好きじゃない

(ふみか)工藤の復讐を果たさないと 成仏できないって言われて…

なんか知ってることないですか?

同じ反社組織だったんですよね?

あんま 反社反社 言うなよ

(影原)いや

組織のトップが変わって―

あんまり深いところまでは 何も知らないんですよね

ていうか 工藤さんが 取り憑いたのはわかりましたけど―

あんた 一体 なんなんですか?

工藤さんの隠し子とか?

(ふみか)は?

意味わかんないこと言わないでください 違いますよ

ただの大学生です

昨日 たまたま取り憑かれただけで

にしては 肝が据わってると思って

その… 殺し屋っていうか―

その組織っていうのは―

やっぱり 悪いことしてるんですか?

それとも こう いいことしてる悪い組織みたいな?

(影原)何言ってんすか

いいことしてる悪い組織なんて ないですよ

結局 人殺しの時点で悪は悪です

まっ そうですよね

工藤さんから 飼い主のことは聞いてないんですか?

飼い主? なんですか? 飼い主って

組織の殺し屋たちは みんな 飼い犬で―

色んな事情で 普通の生き方ができなかった男たちが―

飼い主に拾われて 殺し屋になったんですよ

へえ 大変そう

その飼い主

ああ… 組織のトップが 病気で死んでしまい―

その息子が世襲したんですが―

その方のやり方と工藤さんは よく ぶつかってましたね

なるほど じゃ その息子が犯人だ

(影原)それは短絡的すぎる

息子は まあ―

あなたの言うところの “悪いことしてる”って感じですかね

あっ ちなみに 犬の中にもランクがあって―

僕はシェパードで 工藤さんはドーベルマン

ドーベルマンが上ってこと?

よくわからん

てか 自分で犬だなんて 言わないほうがいいですよ

自分を卑下すると癖になります

私も昔はそうでした

まあ 松岡さんみたいに 普通の生活ができる人には―

わからない世界があるんですよ

まあ そうでしょうね

会って いきなり 腹蹴ってくる人のことなんて―

わかりたくもないですね

気まずいな

(将暉)ちょっと 体調が悪くなってきたんで

トイレ行きたいです

すいません あの トイレだけ…

うわ 懐かしい~

えっ よく来たの? 思い出の地みたいな?

処刑に拷問ごうもんつったら ここだったな

ロクな思い出じゃねえな

助けてください! ねえ 助けてください!

誰にも言いませんから!

(将暉)ねえ 言わないから! ねえ 言わないって!

50メーター距離から 頭 狙えたほうの勝ちです

工藤さん 入ってください

はあ?

そんな悪趣味なこと しないですよ

確かに あいつらはカスのゴミだし 死んだほうがいいけど―

私は あなたたちと違って 殺し屋じゃないんですよ!

あくまで 成仏のために 彼に協力してるだけです

ていうか 利害が合った時だけの関係です

さっきのが そうでした

だから―

そういうのやめてください マジで

必要以上に 反社と関わりたくないんで

いや 今のところ 俺がお前 手伝ってばっかだけどな

うるさいな

とにかく そういう悪趣味っていうか―

そういうのは やらないんで 勝手にやってください

あの… 勘違いしないで ほしいんですけど―

僕は あくまで 工藤さんと勝負がしたいだけです

人を殺人鬼みたいに言うの やめてもらっていいですかね

は? 知らないし マジで そんなの

もう あいつらも十分 懲りたでしょ

放してやりなって

中途半端な報復は一番 良くないって 工藤さんが言ってました

工藤 工藤 工藤 工藤 工藤 大好きかよ

それは全くもってあり得ない

あっ

拷問勝負なら 毎回 僕が勝ってましたからね

あ~ ふみか なんか見ないほうがいい気がするぞ

(将暉)やめて ねえ!

(将暉たちのわめき声)

はぁ… マジで関わらなきゃよかった

(ふみか)ありがとうございました

最後に聞きますが―

あなたに ほんとに 工藤さんが憑いてるんですか?

残念ながら

わかりました

まあ 二度と会うことはないでしょう

嬉うれしいです

今日は もう 朝から ほんとに疲れた

色んなことありすぎ

ゆっくりと寝たい

(工藤)確かに 取り憑いてから 20時間も経ってないのか

まあ…

改めて礼を言おう

ありがとう

あのままじゃ 私 何されてたかわからなかった

マホの一件も まあ…

ありがとう

…と言っておこう

素直になったじゃん

まあ 助けようとしたわけじゃなくて―

俺は成仏したいだけ

まあ… 前世では 殺ししかしてなかったからさ

こっちで いいことすんのも 悪くはねえな

(ふみか)うん

まあ…

前世が どんな殺し屋だったか 私は興味ないし 知りたくもないけど

とにかく これから―

あなたは 人を助けるヒーローになりなさい

そっちのが向いてるよ

何 勝手なこと言ってんだよ

約束して

約束?

約束

わかった

ああ ヤバい めっちゃ眠たくなってきた…

(部下のうめき声)

(本多ほんだ俊吾しゅんご) これ 50回 耐えたらチャラな

(部下)すいませんでした!

すいませんでした!

すいませんでしたーっ!

(球がぶつかる音) (部下のうめき声)

(本多)ヤべー! 一発目からベスト出しちゃったかも

(部下)ほんとに 工藤は始末したつもりです…

死体も ちゃんとバラバラにして 海に捨てました!

絶対 死んでるはずです!

(本多)なんて言ってる? あいつ

(側近)工藤は ちゃんと処理しましたって

いや もう それは どうでもいいから

あいつが 50回耐久 達成するかどうかの話だからね

(影原)失礼します

影原さんよ

声かけるタイミングっつうもんが あるでしょうが

つうか あんた ノリが違うから なんか しらけたわ

(部下の荒い息)

(部下)うっ うううっ!

(銃声)

で こんな夜中に どうしたよ

工藤さんの件で

あっ そうだった

電話あったんだろ? どうだった? どうだった?

いや

(影原)それが あの… (本多)えっ?

えっ 何 何 何 何?

あの…

工藤さんの霊が

大学生の女に 取り憑いてるみたいでして

(本多)ふふふ… はっはっはっ…

俺さあ 親父おやじが死んで 急に組織 継ぐことなってさ

必死に頑張ってるわけよ

そりゃあ お前らが信用ねえの わかってるよ

でもよ そんな嘘はねえだろうよ

流石に馬鹿にしすぎだって ねえ

いえ… ほんとでして

僕自身 まだ 呑み込めてないんですけど―

どう考えても そうとしか…

おい ぶち殺すぞ てめえ

親父が可愛がってた犬だかなんだか 知らねえけどな

俺にとって てめえは犬以下 虫なんだよ

てめえが 工藤さん大好きさんだから―

生きてるのに庇かばってるとしか 思えねえだろ

ボケ コラ おい

(渡瀬)本多俊吾!

(渡瀬)よくも うちのもん やってくれたな

ああ?

ああっ ちょちょ… ちょっと 落ち着いて 落ち着いてくださいよ

落ち着いてるよ

なあ? アント

なんすか

いやいやいや 証拠あるんすか? 証拠

(部下)証拠なんていらねえんだよ 馬鹿野郎

誰だ? てめえ

(桂かつら 雅治) ちょっと あっちで話しましょうか

(部下)ああ?

ちょっと あっちで話しましょうか

(猪俣)あっち来いだって

10秒かかるかな~?

10 9

(渡瀬たちのうめき声) (本多)8 7 (銃声)

(本多)6 5…

すいません お騒がせして

どうぞ 話 続けてください

この人 誰ですか?

影原

お前は もう信用しねえことにした

新しい犬に さらわせるから その…

工藤に取り憑かれたとか言ってる 女の居所 教えろ

一般人 巻き込むなよ

えっ なんて言った? えっ なんて?

堅気を巻き込むなって

えっ もう1回 言ってもらえます?

(影原の舌打ち)

えっ 今 舌打ちしたよね?

したよね?

こっわ

早く言え コラ

おい 起きろ

起きろ!

(ふみか)ヤバい… 何?

だから 起きろって!

(ふみか)ああ 頭 痛っ いった…

夢? あっ 夢じゃない 現実…

寝ぼけてる場合じゃねえよ!

足音だ! 4人分はある

(ふみか)えっ? 何 何? どういうこと?

足音でわかる 殺し屋だ

根城がバレたみたいだ

えっ バレたって だって この部屋のこと知ってるの…

影原だっけ? あの異常者しかいなくない?

てか なんで襲われるわけ?

まあ そもそも 俺が誰かに殺されたってことは―

なんか 恨みを買ってたってことだろうし

えええ… もう 聞いてないんだけど

流石に バーの時みたいには うまくいかねえだろうしな

ミスった 地雷とか仕掛けとくんだったな

(ふみか)やめてよ

絶対 そんなの お隣さんとかが踏んじゃったりするし

(工藤)うーん…

しょうがねえ ガス爆発させるか

ちょっと 物騒なこと考えてない?

(ふみか)ここ 私のうちなんだけど! (工藤)しーっ

(物音)

まずい ドアが破られた

とにかく 手 出せ!

手! 手!

(物が割れる音)

(部下たちのうめき声)

(荒い息)

(工藤)これからのことなんだけど… (ふみか)マジで最悪!

部屋ん中で銃撃戦しやがって!

マホとの思い出の写真とか いっぱいあったのに!

なんで こんな思いしなきゃいけないの!

ごめん

財布とスマホしかない

ねえ どうすんの? これから

やっぱり ここですか

松岡ふみかさんの 居所を言ったのは僕です

あ~ クソッ

やっぱ お前かよ!

お前 そういうところあるよな!

松岡さん

あんたを うちの組織が血眼になって探してる

私 関係ないじゃないですか なんでですか?

関係ないじゃすまされない

社会人なら 行動には責任を伴うという…

社会人じゃないです 私

口の減らない…

そもそも そういう… 責任? みたいなの―

私に押し付けないでもらえますか?

あなたたちのゴタゴタに 私 一切の責任とかないし 無関係だし

むしろ 家 ぶっ壊されて 腹立ってるのは私のほうです

弁償してください!

お前 言うようなったな

うるせえ お前のせいだろうが!

松岡さん

お前を救うために言ってんだ

俺と一緒に行くぞ

(ふみか)もういい もういい それ以上 言わないでください

なんですか

クソくらえ ボケ

だから こいつを煽あおるなよ!

もういい

こういうのは あんま 趣味じゃないんですけど

な… 慣れてきたな

不本意だけどね

(ふみか・工藤) お前じゃ俺は倒せねえよ

工藤!

(影原の荒い息)

(影原)あんたを殺したのは俺だ

どうして?

飼い主が死んで その息子が跡を継いだ

その息子のやり方に反発したあんたは 土壇場で仕事を放棄した

そして 俺に あんたをやれと粛清命令が出た

だから殺した

それだけだ

そうか

落としてましたよ

僕たちは飼い犬です

飼い主の命令は絶対じゃないですか

どうして 裏切るような真似まねしたんですか?

俺は―

新しいやつのやり方には ついていけそうもねえわ

なんつーか…

時代?

よくわかんねえけど―

俺も年取っちまったんだな

金のあるほう あるほうへと 行くのは―

ちょっと疲れる

俺 あんたを殺したくないよ

殺さなきゃ お前 やられんだろ?

いいよ

ずっと一緒に やってきたじゃねえかよ

俺たち これしかできねえって 言ってたじゃねえかよ なあ

俺を置いてかないでくれよ 工藤さん

向こうで鍛えとくわ

(銃声) (薬莢の転がる音)

(工藤)なるほどね

(ふみかの荒い息)

心臓 止まるかと思ったわ

あ~ 何回やっても慣れん

ていうか 重っ わあ 気持ち悪っ あ~ 怖っ

工藤さん

変わりましたね

誰かさんのせいでな

あ~ もう 手首 痛っ 全然 慣れないじゃん

あんたは―

犬の俺にとって 唯一なんだよ

戻ってきてくれよ…

(影原のすすり泣き)

(すすり泣き)

(ふみか)えっ

(はなをすする音)

な… 泣いてる? 泣いてる

えっ!? 嘘… えっ? めっちゃ… えっ 嘘

あっ うんうん いいよ いいよ

うん 泣きたい時に 泣きたい時に泣きな

よくわかんねえけどよ!

そんなに強つええのか その女は!

ほんとに工藤が 取り憑いてんのか!?

(部下)いや あれは完全に カタギの動きじゃなかったですよ!

あっ… ひいっ

大体よ

返り討ちにされたって そうされねえために―

何人もこさえて 行ったんじゃねえのかよ! あっ!?

そもそも お前は何やってたんだよ

1人だけ無傷でよ!

なんだよ!

(桂)撃ち方は教えたでしょ?

(部下)あの… 桂さん?

この距離だと 流石に外さないですか?

(部下)いや あの…

あっ あっ いや… あっ あっ あっ

やめろ 馬鹿!

クソ!

どいつもこいつも 異常者ばっかりだよ!

俺がやりてえのは ビジネスなんだよ!

お前ら 頭パーな連中と違ってよ!

工藤の寝床 襲ったんなら 今度は こっちが襲われるかもしれないんだよ!

警備 固めとけ!

(部下たち)はい

(影原)んっ

いらんわ

これから どうするんですか?

俺は いいとしても あんたは追われてる身ですよ

“どうするんですか”とか 言われてもな…

あんたは この町から 逃げたことにしますから―

早く離れたほうがいいです

(ふみか)うーん…

でも 話 聞いてたらさ

あんたんとこの… 飼い主だっけ?

なんだっけ?

(影原)飼い主

そういう… 反社組織?

ぶっ壊したらさ 助かる人が いっぱい いるんじゃないの?

それは そうですけど

えっ?

いや… ちょ… 何考えてんすか?

飼い犬は僕以外にも いっぱい いるんですよ

ぶっ壊すなんて そんな簡単じゃないですよ

(ふみか)私は―

なるべく人のために生きたいし―

それが工藤の復讐になって―

それで成仏できるなら…

(影原)馬鹿か お前!

いくら工藤さんに 助けてもらったとしてもな

うちの組織は そんな甘い世界じゃねえんだよ

あの工藤さんでも 殺されて終わりだよ!

うるさいな 工藤 工藤って!

確かに これは 人のための行為だし―

工藤の復讐でもあるけど―

そもそも私は お前らのせいで 大事な家を失って 腹立ってんだよ!

これは私の復讐!

お前たちだけの話じゃないんだよ わかってる!?

私は―

工藤じゃなくて松岡ふみか

わかった!?

おう…

(ふみか)行くよ

(影原)あ~ もう… クソッ

えっ 何?

2人じゃキツいだろ

いいですか? 約束してください

あなたは1人も殺さないように

あくまでも 殺しは俺の仕事です

わかってる

じゃあ 作戦通りに

あなたと工藤さんは 武器を手に入れに

俺は先に入ってます

念のため

(ふみか)うん

戦う前にいいか?

何?

えっと…

ほんとに 色々 すまなかったっていうか

えっと… あ~

何? 口で伝えるの 下手クソなやつばっかだな

感謝してるっていうか

俺 もともと 前世でも 人に優しくできなくてよ

(ふみか)うん

とにかくよ 約束してくれ

いや

約束する

お前は絶対に死なせない

(ふみか)うん

(工藤)よし 来い

うわっ! 壁 寄れ 壁 寄れ!

よっし 大丈夫

くああ… 幽霊

よし 入れ

グロック ベレッタ シグだ

(ふみか)え… どれ?

そこ そこ 上の段 右から3つだ

(ふみか)右から3つ

(工藤)あと すぐ下の段 どれでもいいから 1つ取って

あと 弾も

(ふみか)弾?

あっ もう 違う違う 違う違う 違う違う!

こっちこっち こっちこっち!

ねえ 持てないんだけど

い… 入れろよ ポッケとかに もう!

(ふみか)ポッケ…

(影原)敵は総勢20人 オールハンドガンです

2人で行きますよ

(銃声)

(銃声)

(銃声)

3年前 中国マフィア倒した時も こんなんでしたね

ああ 懐かしいな

(銃声)

(部下)オラッ! うっ ぐっ…

(部下)うあっ!

(部下)うぐっ

(部下)うああっ

(部下たちの雄たけび)

(部下たちのうめき声)

(部下)オラッ! 逃がすな!

(銃声)

(部下)ううっ!

(部下たちの力み声)

(銃声) (部下)ああっ

(ふみかの荒い息)

(ふみか)えっ? (工藤)しーっ

俺が やつの位置を見てくるから お前は 俺の指示通りに近づけ

やつの背後に近づいたところで 俺が もう一度 中に入る

待ってろ

来やがった!

まだ 動くなよ!

ゆっくり そっちに回れ

(ケースの倒れる音)

お前…

戻れ戻れ 戻れ戻れ

よっしゃ 来い!

(工藤)うっ…

(工藤の荒い息)

(工藤のうめき声)

(工藤)うっ ぐっ… うっ

ぐおっ

はぁ… はぁ…

あっ… はぁ…

ああ…

(倒れた音)

(ふみか)ぐっ…

(ふみかの悲鳴)

工藤 起きて!

(ふみかの荒い息)

幽霊が 気 失ってんじゃねえよ!

うううっ

起きろ!

工藤!

(工藤)はっ

(桂)ぐああっ!

はぁ… 死んだかと思った

もういいから 行くぞ

(桂)ぐっ…

はぁ…

使えねえサイコパスだな

死ね ゴルァ!

クソが!

工藤さん!

なんで… なんで!

(本多)なんで 弾 ねえんだよ! (ふみか・工藤)うううーっ!

(銃声)

(本多)ああーっ!

(本多のうめき声)

お前は 一体 誰なんだよ クソアマ!

私は―

松岡ふみか

ただの大学生

アパート代 弁償しろ クソが!

(本多)うっ… あっ ああっ (工藤)見るな

(本多)ああーっ!

(銃声)

終わった

(ふみか)終わった…

終わった?

終わったの?

ああっ… 痛い

痛い! ああっ!

あんたたちは! もう 嫌! もう 嫌 嫌!

マシンガン出してきて!

ガン…

もう 反社とは関わらない! あんたたちとは関わらない!

もう 嫌! 絶対 嫌! 調子乗った…

最悪… もう 嫌…

(ふみか)今回ばかりは 死んだかと思ったよ 工藤

もう こんなこと 二度としないよ

本当に… 最悪の1日だった

えっ? 1日しか経ってないの?

…って感じ

まあ… でも―

最悪だったけど―

なんか… 色々―

自分自身が変われた気がする

工藤と会ってなかったら なかったことだから

ありがとう

…と言っとくわ

あっ でも 家 壊されたことは マジで まだ許してないから

わかってる?

工藤さん なんて言ってます?

(ふみか)工藤?

工藤!

影原さん

工藤が消えた

そっか

俺は今から 完全にケリをつけに行きます

完全に根絶やしにしないと あなたは殺される

これで終わりじゃないです

(ふみか)わかりました

ありがとうございます

あなたとは もう二度と会うことはないでしょう

どうか 普通の生活に戻ってください

あと 部屋の修繕費を 振り込んでおきます

それが最後の接触です

めっちゃ助かります

じゃ

(銃声)

(銃声)

(銃声)

(銃声)

えっ?

(マホ)ふみか!

(ふみか)マホ~! (マホ)ビックリした

(マホ)しーっ 声 でかい! 私もだけど

何 見てたの?

(ふみか)ううん 別に なんでも 今日 何 見る?

(マホ)前から言ってた クソ映画3本立てにしよ

(ふみか)ていうか うちら こんなに毎日 遊ぶならさ

最初から ルームシェアしとけばよかったね

確かに

(ふみか)今晩も お世話になります (マホ)お世話します

つまみ 奢ってね

(ふみか)ああ もう わかったから

♪~

~♪

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