All language subtitles for 光る君へ #37
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1
00:00:43,099 --> 00:00:48,638
(藤原彰子)母上 内裏に戻ります前に➡
2
00:00:48,638 --> 00:00:52,175
帝へのお土産を
作りとうございます。
3
00:00:52,175 --> 00:00:55,078
(源 倫子)まあ…。
4
00:00:55,078 --> 00:00:57,514
何をお作りになりますの?
5
00:00:57,514 --> 00:01:01,384
藤式部の物語を 美しい冊子にして➡
6
00:01:01,384 --> 00:01:05,384
帝に差し上げようと思っております。
7
00:01:07,190 --> 00:01:13,890
それは 帝もお喜びになられましょう。
8
00:01:16,533 --> 00:01:20,233
(赤染衛門)藤式部。
(まひろ)はい。
9
00:01:23,406 --> 00:01:29,106
左大臣様とあなたは どういうお仲なの?
10
00:01:30,881 --> 00:01:34,484
そういうことも
分からないでもないけれど➡
11
00:01:34,484 --> 00:01:39,823
お方様だけは 傷つけないでくださいね。
12
00:01:39,823 --> 00:01:57,374
♬~
13
00:01:57,374 --> 00:02:03,847
(左衛門の内侍)さすが 左大臣様。
このような美しい紙を こんなにたくさん。
14
00:02:03,847 --> 00:02:06,750
藤式部。
はっ。
15
00:02:06,750 --> 00:02:14,190
光る君が見つけた 若草のような娘の巻は
若草色がよいであろうか?➡
16
00:02:14,190 --> 00:02:18,028
藤壺の宮の藤色であろうか。
17
00:02:18,028 --> 00:02:23,199
中宮様のお好みで どちらでも。
18
00:02:23,199 --> 00:02:27,199
では こちらにいたそう。
19
00:02:32,008 --> 00:02:36,146
(宮の宣旨)
このような美しい紙に書かれた文を➡
20
00:02:36,146 --> 00:02:40,446
もらいたいものでございます。
21
00:02:42,018 --> 00:02:47,318
あら 今 何か申しましたかしら。
22
00:02:52,596 --> 00:04:53,683
♬~
23
00:04:53,683 --> 00:04:56,486
♬~
24
00:04:56,486 --> 00:05:37,286
♬~
25
00:05:56,813 --> 00:06:00,513
(大納言の君)まあ 行成様?
26
00:06:21,037 --> 00:06:24,040
(倫子)精を出しておるな。➡
27
00:06:24,040 --> 00:06:28,740
殿からのご褒美である。 皆で分けよ。
28
00:06:45,128 --> 00:06:48,598
父上 ありがとうございます。
29
00:06:48,598 --> 00:06:51,968
(藤原道長)いや 大したものでは。
30
00:06:51,968 --> 00:06:55,468
紙は 藤式部に。
31
00:06:58,141 --> 00:07:00,076
はい。
32
00:07:00,076 --> 00:07:04,480
筆や すずりも 入り用であろう。
33
00:07:04,480 --> 00:07:08,151
ありがたく存じます。
34
00:07:08,151 --> 00:07:15,491
帝が お喜びくださる冊子となるよう
皆 頼みますよ。
35
00:07:15,491 --> 00:07:18,191
(女房たち)はっ。
36
00:07:24,500 --> 00:07:31,500
各巻の清書は
何人かの能書家に依頼された。
37
00:07:38,781 --> 00:08:36,439
♬~
38
00:08:36,439 --> 00:08:39,342
(馬中将の君)お願いいたします。
39
00:08:39,342 --> 00:09:29,325
♬~
40
00:09:29,325 --> 00:09:37,125
帝に献上する「源氏の物語」の冊子は
こうして完成した。
41
00:10:06,796 --> 00:10:09,699
いかがした。
42
00:10:09,699 --> 00:10:18,808
中宮様 一度 里に下がることを
お許しいただきたく お願い申し上げます。
43
00:10:18,808 --> 00:10:26,482
冊子も出来
これから 内裏に戻るという時に 何故か?
44
00:10:26,482 --> 00:10:35,158
久しぶりに 老いた父と娘の顔を
見てまいりたいと存じまして…。
45
00:10:35,158 --> 00:10:39,495
そなたには 娘がおったな。
46
00:10:39,495 --> 00:10:42,495
十になります。
47
00:10:46,369 --> 00:10:55,645
すまぬ。 私は 今 己のことだけを思い➡
48
00:10:55,645 --> 00:11:00,516
そなたに ひとときでも 我がそばを
離れられては困ると思ったが➡
49
00:11:00,516 --> 00:11:03,016
間違いであった。
50
00:11:04,854 --> 00:11:11,527
娘も さみしい思いをしておるに違いない。
51
00:11:11,527 --> 00:11:16,866
絹と米と菓子を
土産として持ってゆくがよい。
52
00:11:16,866 --> 00:11:20,670
ありがたき幸せにございます。
53
00:11:20,670 --> 00:11:28,211
ただ 内裏に戻る時は 一緒に参れ。
54
00:11:28,211 --> 00:11:33,049
それまでには 必ず戻りますので。
55
00:11:33,049 --> 00:11:50,166
♬~
56
00:11:50,166 --> 00:11:54,003
(福丸)白い米だ!
(いと)触るんじゃないよ。
57
00:11:54,003 --> 00:11:58,803
(きぬ)こんな白い米 初めて見た!
58
00:12:03,179 --> 00:12:11,053
(藤原為時)お前の働きのおかげで
なんとか 家の者らが食べてゆける。
59
00:12:11,053 --> 00:12:13,823
ありがたいことだ。
60
00:12:13,823 --> 00:12:19,629
私こそ 賢子のことを
父上にお任せしてしまって➡
61
00:12:19,629 --> 00:12:22,532
申し訳なく存じます。
62
00:12:22,532 --> 00:12:25,201
(乙丸)姫様のお帰りにございます。
63
00:12:25,201 --> 00:12:29,539
(賢子)おじじ様 ただいま 戻りました。
64
00:12:29,539 --> 00:12:34,810
しばらく帰れずに ごめんなさいね。
65
00:12:34,810 --> 00:12:41,150
背丈も 随分と伸びたであろう。
まことに。
66
00:12:41,150 --> 00:12:47,023
お帰りなさいませ 母上。
ただいま…。
67
00:12:47,023 --> 00:12:52,323
内裏でのお仕事 ご苦労さまにございます。
68
00:12:55,698 --> 00:13:01,837
いと 水仙をあげる。
まあ! きれい!
69
00:13:01,837 --> 00:13:04,740
てれておるのだ。
70
00:13:04,740 --> 00:13:10,040
気難しいところが
私に よく似ております。
71
00:13:12,848 --> 00:13:16,185
乙丸。
72
00:13:16,185 --> 00:13:23,859
賢子が世話になっているのね。
ありがとう。
73
00:13:23,859 --> 00:13:27,730
(乙丸)お方様…。
74
00:13:27,730 --> 00:13:30,199
泣くでない。
75
00:13:30,199 --> 00:13:35,899
乙丸って 泣いた顔と笑った顔が同じなの。
76
00:13:39,008 --> 00:13:43,312
(いと)たまには ぜいたくもいいわね。
(福丸)おう。
77
00:13:43,312 --> 00:13:45,812
(いと)あんたは帰るのでしょう。
78
00:14:20,082 --> 00:14:26,082
[ 心の声 ]
何だか この家が みすぼらしく思えた。
79
00:15:16,172 --> 00:15:23,045
藤壺の女房の皆は
やんごとなき姫様方なのだけど➡
80
00:15:23,045 --> 00:15:27,516
そろって あまりにも奥ゆかしすぎるのよ。
81
00:15:27,516 --> 00:15:30,419
(藤原惟規)
みんな それなりに かわいいけどね。
82
00:15:30,419 --> 00:15:34,323
すごい いびきを かいたり
寝言を言ったりするのよ。
83
00:15:34,323 --> 00:15:41,797
お前とて 寝言を言ってるやもしれぬぞ。
そうかもしれませぬ。
84
00:15:41,797 --> 00:15:45,797
(笑い声)
85
00:15:53,809 --> 00:15:55,745
はあ…。
86
00:15:55,745 --> 00:16:02,151
親王様 五十日の儀の時は
左大臣様が 無礼講だと仰せになったら➡
87
00:16:02,151 --> 00:16:05,821
まことに 無礼講になってしまって。
88
00:16:05,821 --> 00:16:08,858
殿方たちは もう すっかり酔っ払って➡
89
00:16:08,858 --> 00:16:15,831
私に絡んできたお方も
いらっしゃったのよ。 ホホホホホ。
90
00:16:15,831 --> 00:16:22,171
あ… あの生真面目な大納言 実資様まで➡
91
00:16:22,171 --> 00:16:29,044
女房の袖の中に手を入れたりなさって
たまげました。
92
00:16:29,044 --> 00:16:34,116
それは
左大臣様も そうなのでございますか?
93
00:16:34,116 --> 00:16:37,787
左大臣様は
それほどでも なかったけれど…。
94
00:16:37,787 --> 00:16:42,124
はあ…。
95
00:16:42,124 --> 00:16:48,898
でも 土御門殿の あのうたげは
まことに盛大で➡
96
00:16:48,898 --> 00:16:53,302
お菓子も お料理も
食べ切れないぐらい並んでいたの。
97
00:16:53,302 --> 00:16:58,140
そのたくさんのお菓子を
女房たちが 食べ尽くして➡
98
00:16:58,140 --> 00:17:04,480
殿方はお酒 女房たちは お菓子で。
ハハハハハハ。
99
00:17:04,480 --> 00:17:10,152
我々のような貧しき者には
縁のない話だな。
100
00:17:10,152 --> 00:17:15,324
お菓子は 中宮様からのお土産で
頂いてまいりましたよ。
101
00:17:15,324 --> 00:17:19,824
みんな 食べたでしょう? 賢子も食べた?
102
00:17:26,502 --> 00:17:31,173
姉上 飲み過ぎだよ。
103
00:17:31,173 --> 00:17:35,945
お酒は
殿方だけの楽しみではありませんよ。
104
00:17:35,945 --> 00:17:37,880
(惟規)そうだけど…。
105
00:17:37,880 --> 00:17:43,686
はあ…
中宮様のご出産に立ち会えるなんて➡
106
00:17:43,686 --> 00:17:48,457
これまでで 一番 胸が熱くなったわ。
アハハハ…。
107
00:17:48,457 --> 00:17:53,757
もうよい。 そのくらいにしておけ。
108
00:18:17,486 --> 00:18:21,186
衛門。
はい。
109
00:18:23,158 --> 00:18:30,833
藤式部の姿が見えぬが いかがした?
里に下がりました。
110
00:18:30,833 --> 00:18:35,437
何故だ? 中宮様もご承知なのか?
111
00:18:35,437 --> 00:18:39,108
娘もおりますので 内裏に戻る前に➡
112
00:18:39,108 --> 00:18:43,408
里下がりをしたいと
申したそうにございます。
113
00:18:45,781 --> 00:18:48,481
そうか。
114
00:19:59,321 --> 00:20:02,021
[ 心の声 ]
罪…。
115
00:20:14,470 --> 00:20:17,470
[ 心の声 ]
罰…。
116
00:20:49,171 --> 00:20:53,842
(彰子)藤式部に
戻ってくるよう文を書いておくれ。
117
00:20:53,842 --> 00:20:58,514
はあ…。
藤式部がおらぬと心細い。
118
00:20:58,514 --> 00:21:01,183
宮の宣旨 頼む。
119
00:21:01,183 --> 00:21:04,183
中宮様…。
120
00:22:19,194 --> 00:22:22,531
はあ…。
121
00:22:22,531 --> 00:22:30,873
帰ってきたばかりだというのに
もうお召しか。
122
00:22:30,873 --> 00:22:37,873
よほど 中宮様に気に入られておるのだな。
123
00:22:40,682 --> 00:22:47,682
左大臣様にも
よくしていただいておるのであろう?
124
00:22:49,825 --> 00:22:56,525
お前が幸せなら 答えずともよい。
125
00:22:58,500 --> 00:23:06,375
父上。 賢子のことでございますが…。
126
00:23:06,375 --> 00:23:13,075
あの子にも
そのうち お前の立場は分かろう。
127
00:23:14,850 --> 00:23:18,850
(乙丸)姫様のお帰りにございます。
128
00:23:24,193 --> 00:23:26,528
賢子。➡
129
00:23:26,528 --> 00:23:32,528
母上は 土御門殿にお戻りだ。
130
00:23:41,043 --> 00:23:46,043
一体 何しに帰ってこられたのですか?
131
00:23:47,816 --> 00:23:53,116
内裏や土御門殿での暮らしを
自慢するため?
132
00:23:56,158 --> 00:23:59,828
いとや乙丸も 変な顔してました。
133
00:23:59,828 --> 00:24:04,166
賢子の顔が見たいと思って
帰ってきたのよ。
134
00:24:04,166 --> 00:24:09,504
母上は ここより あちらに おられる方が
楽しいのでしょう?
135
00:24:09,504 --> 00:24:14,843
お前の母は働いて
この家を支えてくれておるのだぞ。
136
00:24:14,843 --> 00:24:17,746
では 何故
昨日のようなお話をするのですか?
137
00:24:17,746 --> 00:24:21,046
お菓子を たらふく食べたとか。
138
00:24:25,187 --> 00:24:27,656
母上が 嫡妻ではなかったから➡
139
00:24:27,656 --> 00:24:31,193
私は こんな貧しい家で
暮らさなければならないのでしょう?
140
00:24:31,193 --> 00:24:33,462
(為時)黙らぬか。
141
00:24:33,462 --> 00:24:40,135
私は 宮仕えをしながら
高貴な方々とつながりを持って➡
142
00:24:40,135 --> 00:24:42,804
賢子の役に立てたいと思っているのよ。
143
00:24:42,804 --> 00:24:45,841
うそつき。
144
00:24:45,841 --> 00:24:49,144
母上なんか大嫌い!
145
00:24:49,144 --> 00:24:51,844
賢子!
146
00:25:00,489 --> 00:25:04,489
すっかり嫌われてしまいました。
147
00:25:07,162 --> 00:25:15,162
お前がいない間
あの子の友は 書物であった。
148
00:25:18,173 --> 00:25:22,044
お前によく似ておる。
149
00:25:22,044 --> 00:25:47,336
♬~
150
00:25:47,336 --> 00:25:54,336
彰子は 敦成親王を連れて
内裏の藤壺に戻った。
151
00:26:00,148 --> 00:26:02,148
(敦康親王)中宮様!
152
00:26:04,820 --> 00:26:09,157
長い間 留守をして申し訳ございませぬ。
153
00:26:09,157 --> 00:26:12,157
(敦康親王)弟は?
154
00:26:15,497 --> 00:26:18,166
かわいがってやってくださいませ。
155
00:26:18,166 --> 00:26:21,837
中宮様が
私を かわいがってくださるのなら➡
156
00:26:21,837 --> 00:26:24,172
私も 敦成をかわいがります。
157
00:26:24,172 --> 00:26:29,872
もちろん。
敦康様は 大事な敦康様でございます。
158
00:26:36,451 --> 00:26:40,451
帝のお渡りにございます。
159
00:27:02,477 --> 00:27:06,348
(一条天皇)朕も敦康も さみしかったぞ。
160
00:27:06,348 --> 00:27:10,152
(彰子)恐れ多きお言葉
もったいなく存じます。
161
00:27:10,152 --> 00:27:12,152
うん。
162
00:27:18,827 --> 00:27:21,527
お上。
163
00:27:25,167 --> 00:27:29,467
こちらを献上いたします。
164
00:27:36,111 --> 00:27:42,411
おお… これは美しいのう。
165
00:27:54,796 --> 00:27:57,466
「源氏の物語」か。
166
00:27:57,466 --> 00:28:01,136
三十三帖ございます。➡
167
00:28:01,136 --> 00:28:05,836
後ほど 清涼殿にお届けいたします。
168
00:28:10,479 --> 00:28:13,482
(一条天皇)藤式部。
はっ。
169
00:28:13,482 --> 00:28:16,151
これは そなたの思いつきか?
170
00:28:16,151 --> 00:28:18,987
めっそうもないことにございます。
171
00:28:18,987 --> 00:28:21,623
お上のために
このような しつらえにしたいと➡
172
00:28:21,623 --> 00:28:26,161
仰せになりましたのは
中宮様にございます。
173
00:28:26,161 --> 00:28:28,096
ほう…。
174
00:28:28,096 --> 00:28:36,796
表紙も料紙も 中宮様がお選びになり
御手ずから おとじになりました。
175
00:28:39,708 --> 00:28:44,008
彰子 うれしく思うぞ。
176
00:28:47,782 --> 00:28:52,120
(一条天皇)三十三帖か… 大作であるな。
177
00:28:52,120 --> 00:28:54,456
まだ続きがございます。
178
00:28:54,456 --> 00:28:56,958
これで終わりではないの?
179
00:28:56,958 --> 00:29:01,596
光る君の一生は
まだ終わってはおりませぬ。
180
00:29:01,596 --> 00:29:05,467
これから どうなるのだ?
181
00:29:05,467 --> 00:29:08,970
今 いろいろと考えております。
182
00:29:08,970 --> 00:29:14,142
それは楽しみである。 大いに励め。
はっ。
183
00:29:14,142 --> 00:29:21,483
そうだ。 藤壺で
これを読み上げる会を開いてはどうか?
184
00:29:21,483 --> 00:29:30,825
♬~
185
00:29:30,825 --> 00:29:36,431
(宰相の君)「光る君は 『無骨なことを
言って けなしてしまったかな。➡
186
00:29:36,431 --> 00:29:43,205
物語は 神代から世にあることを
書き記しているといわれているよ。➡
187
00:29:43,205 --> 00:29:47,142
『日本紀』などは ほんの一面にすぎない。➡
188
00:29:47,142 --> 00:29:53,848
物語にこそ 道理にかなった詳しいことが
書いてあるのだろう』と言って…」。
189
00:29:53,848 --> 00:29:58,453
(藤原斉信)今 「日本紀」より
物語を持ち上げたのか?
190
00:29:58,453 --> 00:30:02,324
(藤原公任)帝がお読みになると
分かっていて よく書けたものだ。
191
00:30:02,324 --> 00:30:04,326
(藤原行成)お声が大きゅうございます。
192
00:30:04,326 --> 00:30:08,797
行成 何か気になることでもあるのか?
193
00:30:08,797 --> 00:30:12,968
(行成)いえ… 「源氏の物語」には
時折 ハッとさせられると➡
194
00:30:12,968 --> 00:30:17,138
申しておりました。
(一条天皇)うむ。
195
00:30:17,138 --> 00:30:23,011
女ならではの ものの見方に
漢籍の素養も加わっているゆえか➡
196
00:30:23,011 --> 00:30:26,147
これまでにない物語となっておる。➡
197
00:30:26,147 --> 00:30:31,147
藤式部は 「日本紀」にも精通しておるしな。
198
00:30:34,823 --> 00:30:37,123
先を続けよ。
199
00:30:41,696 --> 00:30:44,165
「人の身の上を…」。
200
00:30:44,165 --> 00:30:51,640
一条天皇が 一目置いたことで
まひろの「源氏の物語」は評判を呼び➡
201
00:30:51,640 --> 00:30:57,440
彰子の藤壺を 華やかなものにしていった。
202
00:31:06,521 --> 00:31:15,521
一方 清少納言は
定子の娘 脩子内親王に仕えていた。
203
00:31:40,388 --> 00:31:44,993
(高階光子)このままでは 敦康親王様は
左大臣に追いやられてしまいます。➡
204
00:31:44,993 --> 00:31:47,028
どうなさるのです 伊周殿。
205
00:31:47,028 --> 00:31:52,734
(藤原伊周)
叔母上 敦康様は 帝の第一の皇子。
206
00:31:52,734 --> 00:32:00,175
何より 皇后 定子様がお残しになった
ただ一人の皇子にあらせられます。➡
207
00:32:00,175 --> 00:32:03,011
帝のお気持ちが揺らぐことは
ありえませぬ。
208
00:32:03,011 --> 00:32:05,513
(源 方理)しかし 最近では 帝も➡
209
00:32:05,513 --> 00:32:08,183
左大臣様にお逆らいにはなれぬと
聞いております。
210
00:32:08,183 --> 00:32:11,853
(源 幾子)
兄上 余計な心配をなさいますな。
211
00:32:11,853 --> 00:32:16,191
帝のお計らいで 殿の位も
元に戻されているのですから。
212
00:32:16,191 --> 00:32:18,126
今は お静かに。
213
00:32:18,126 --> 00:32:20,362
幾子の申すとおりである。
214
00:32:20,362 --> 00:32:23,665
事をせいては 過ちを犯す。
215
00:32:23,665 --> 00:32:26,868
されど このまま じっとしては
おられませぬ!
216
00:32:26,868 --> 00:32:29,771
(ため息)
217
00:32:29,771 --> 00:32:35,143
分かりましたゆえ もうお黙りを。
218
00:32:35,143 --> 00:32:50,643
(呪詛する声)
219
00:32:57,165 --> 00:33:16,865
≪(いびき)
220
00:33:30,865 --> 00:33:40,165
[ 心の声 ]
「三の宮は まだ幼く
ただ 私一人を頼みとしてきたので…」。
221
00:33:45,313 --> 00:33:47,813
≪(悲鳴)
222
00:34:15,176 --> 00:34:18,876
≪(悲鳴)
223
00:34:20,515 --> 00:34:23,515
中宮様…。
224
00:34:25,854 --> 00:34:31,459
今 走っていったの 藤式部?
(小少将の君)そのようね。
225
00:34:31,459 --> 00:34:52,480
♬~
226
00:34:52,480 --> 00:34:54,415
いかがした?
227
00:34:54,415 --> 00:35:00,154
男どもが急に…。
刀で脅かされました。
228
00:35:00,154 --> 00:35:02,090
何事だ。
229
00:35:02,090 --> 00:35:04,025
藤式部にございます。
230
00:35:04,025 --> 00:35:07,325
中宮様は お出ましになりませぬように。
231
00:35:09,163 --> 00:35:11,863
しばし待て。
232
00:35:20,775 --> 00:35:23,511
鬼やらへ!
233
00:35:23,511 --> 00:35:28,383
退散なさしめたまへ!
234
00:35:28,383 --> 00:35:31,319
鬼やらへ!
235
00:35:31,319 --> 00:35:36,791
退散なさしめたまへ!
236
00:35:36,791 --> 00:35:39,460
鬼やらへ!
237
00:35:39,460 --> 00:35:44,160
退散なさしめたまへ!
238
00:36:12,827 --> 00:36:15,730
(百舌彦)殿様…。➡
239
00:36:15,730 --> 00:36:18,166
殿様!
240
00:36:18,166 --> 00:36:20,101
ん…。
241
00:36:20,101 --> 00:36:22,036
何事だ。
242
00:36:22,036 --> 00:36:26,336
内裏の藤壺に
盗人が押し入ったそうにございます。
243
00:36:30,178 --> 00:36:36,784
(彰子)わざわざお越しいただき
申し訳ないことにございます。
244
00:36:36,784 --> 00:36:40,655
ご無事で何よりでございます。
245
00:36:40,655 --> 00:36:43,458
大事ありませぬ。
246
00:36:43,458 --> 00:36:47,158
藤式部が駆けつけてくれました。
247
00:36:49,797 --> 00:36:51,733
お前一人が➡
248
00:36:51,733 --> 00:36:56,033
中宮様をお助けまいらせようと
駆けつけたというのは まことか?
249
00:36:57,672 --> 00:37:02,143
ほかの女房たちは 何をしておったのだ?
250
00:37:02,143 --> 00:37:07,015
ご立派なのは 中宮様でございました。
251
00:37:07,015 --> 00:37:13,488
衣を剥ぎ取られた女房たちのために
御自ら袿をお持ちくださって。
252
00:37:13,488 --> 00:37:18,993
上に立つお方の
威厳と慈悲に満ちあふれておいでで➡
253
00:37:18,993 --> 00:37:22,330
胸打たれました。
254
00:37:22,330 --> 00:37:24,330
はあ…。
255
00:37:27,502 --> 00:37:32,202
お前も よくやってくれた。
256
00:37:33,775 --> 00:37:40,475
これからも 中宮様と敦成親王様を
よろしく頼む。
257
00:37:43,117 --> 00:37:48,817
敦成親王様は
次の東宮となられるお方ゆえ。
258
00:37:53,127 --> 00:37:55,063
次の…。
259
00:37:55,063 --> 00:37:57,799
ああ…
警固が手薄なことが分かっておって➡
260
00:37:57,799 --> 00:38:01,469
忍び込んだということは
ただの賊ではないやもしれぬな。
261
00:38:01,469 --> 00:38:05,807
これよりは 後宮の警固を
一層 厳重にする。
262
00:38:05,807 --> 00:38:08,476
ご苦労であった。
263
00:38:08,476 --> 00:38:23,624
♬~
264
00:38:23,624 --> 00:38:31,365
年が明けると 一条天皇は
伊周に 正二位の位を授けた。
265
00:38:31,365 --> 00:38:37,305
伊周は 道長と同じ位になったのである。
266
00:38:37,305 --> 00:38:50,718
♬~
267
00:38:50,718 --> 00:38:57,125
この度のお取り立て えい慮 まことに
かたじけなく存じまする。
268
00:38:57,125 --> 00:39:03,464
大臣にも准じる地位の者として
これからも頼む。
269
00:39:03,464 --> 00:39:12,473
私は 第一の皇子におわす
敦康親王様の後見➡
270
00:39:12,473 --> 00:39:18,980
左大臣様は 第二の皇子
敦成親王様のご後見であられます。
271
00:39:18,980 --> 00:39:26,154
どうか くれぐれも
よしなにお願い申し上げます。
272
00:39:26,154 --> 00:39:35,963
♬~
273
00:39:35,963 --> 00:39:42,103
(藤原道綱)伊周の正二位は
帝お一人では お決めになれないだろ?
274
00:39:42,103 --> 00:39:44,572
左大臣殿は よく許したよね。
275
00:39:44,572 --> 00:39:49,777
(藤原実資)左大臣殿は
伊周の不満が これ以上 募らぬよう➡
276
00:39:49,777 --> 00:39:52,113
位を高くしてやったのであろう。
277
00:39:52,113 --> 00:39:54,148
それって 何で?
278
00:39:54,148 --> 00:39:57,648
上に立つ者の ゆとりであろう。
279
00:40:00,822 --> 00:40:03,622
ゆとりかあ…。
280
00:40:05,660 --> 00:40:14,802
されど お上の 敦康親王様を次の東宮に
というご意志は 相当 お強いな。
281
00:40:14,802 --> 00:40:19,502
大好きだった 皇后 定子様の
お子だもんね。
282
00:40:23,144 --> 00:40:29,844
伊周殿が ここまで盛り返すとは
思ってもおらなんだ。
283
00:40:31,485 --> 00:40:34,488
(藤原隆家)
私は 兄とは 一切 関わりございませぬ。
284
00:40:34,488 --> 00:40:37,625
まことか?
285
00:40:37,625 --> 00:40:41,162
とうの昔に 兄は見限りました。
286
00:40:41,162 --> 00:40:47,862
左大臣様を あおるようなことを申す兄に
もはや まともな心はありませぬ。
287
00:40:49,837 --> 00:40:56,711
俺も斉信も行成も 道長を支えるつもりだ。
288
00:40:56,711 --> 00:41:02,711
そなたも その心があるか?
もちろんにございます。
289
00:41:04,385 --> 00:41:08,189
伊周殿に 何か動きがあれば知らせよ。
290
00:41:08,189 --> 00:41:12,889
よいな。
はっ。
291
00:41:21,202 --> 00:41:27,902
この日 為時は 正五位下に昇った。
292
00:41:32,146 --> 00:41:36,484
どうなってるんだろう 一体。
293
00:41:36,484 --> 00:41:39,820
父上も また官職を頂ける
ということなのかな?
294
00:41:39,820 --> 00:41:42,156
さあ?
295
00:41:42,156 --> 00:41:45,192
驚かないんだね。
驚いてるわよ。
296
00:41:45,192 --> 00:41:47,962
そんな顔していないよ。
そう?
297
00:41:47,962 --> 00:41:49,897
早く戻りなさい。
298
00:41:49,897 --> 00:41:53,634
何だよ せっかく教えに来てあげたのに。
299
00:41:53,634 --> 00:41:57,838
今日は おいしいお菓子はないの?
ありません。
300
00:41:57,838 --> 00:42:00,508
そう。 では。
301
00:42:00,508 --> 00:42:23,731
♬~
302
00:42:23,731 --> 00:42:26,734
(足音)
303
00:42:26,734 --> 00:42:31,734
藤式部 清少納言殿がお見えです。
304
00:42:33,407 --> 00:42:37,278
(ききょう)
お久しゅうございます まひろ様。
305
00:42:37,278 --> 00:42:40,778
ききょう様。
306
00:42:46,821 --> 00:42:52,521
光る君の物語 読みました。
307
00:43:01,369 --> 00:43:03,838
誰が このような…。
308
00:43:03,838 --> 00:43:05,773
そなたと敦成は 大事ないか?
309
00:43:05,773 --> 00:43:09,010
いい人がおりますわよ。
紙を下さった方?
310
00:43:09,010 --> 00:43:11,512
殿とゆっくり過ごしとうございます。
311
00:43:11,512 --> 00:43:13,514
そうなの?
陰陽寮に決めさせよ。
312
00:43:13,514 --> 00:43:15,850
「枕草子」を消してくれと。
313
00:43:15,850 --> 00:43:17,785
お許しを。
314
00:43:17,785 --> 00:43:20,654
お前のせいだ!
315
00:43:20,654 --> 00:43:23,024
次の東宮に成し奉ること。
316
00:43:23,024 --> 00:43:26,524
お先に。
なぜお分かりになるのですか?
317
00:43:33,401 --> 00:43:40,808
平安時代 「源氏物語」のほかにも
華やかな装飾本が作られていました。
318
00:43:40,808 --> 00:43:47,681
白河法皇に献上されたと伝わる
「三十六人家集」。
319
00:43:47,681 --> 00:43:53,154
金や銀がちりばめられ
さまざまな色に染められています。
320
00:43:53,154 --> 00:43:58,854
中でも 紫は 高貴な色とされてきました。
321
00:44:03,497 --> 00:44:06,333
この辺りは
「万葉集」の歌にも詠まれ➡
322
00:44:06,333 --> 00:44:11,839
染料になる植物 紫草の
栽培地だったといわれています。
323
00:44:11,839 --> 00:44:18,179
しかし 現在 紫草は
絶滅危惧種となっています。
324
00:44:18,179 --> 00:44:22,049
この地域では 自生種の種をもとに➡
325
00:44:22,049 --> 00:44:28,189
20年以上前から
栽培の普及に取り組んできました。
326
00:44:28,189 --> 00:44:32,960
染料となる紫根は とても貴重なもので➡
327
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文献に記された材料をもとに
古代の紫根染めを再現したところ➡
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大変 手間のかかることも分かりました。
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貴族たちの憧れの色だった紫。
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「源氏物語」には
紫が 度々登場することから➡
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「紫の物語」ともいわれたのです。
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<おいちには 時々
何かを背負った人の心や➡
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亡くなった人の影が見えるという
力があった>
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<おいちは
時に 危険に身をさらしながら➡
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その力を生かそうとする。➡
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そこへ…>
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(庄助)六間堀で
小間物問屋を営んでおります➡
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