All language subtitles for 光る君へ #36
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1
00:00:52,295 --> 00:00:55,295
(敦康親王)中宮様。
2
00:00:58,635 --> 00:01:03,306
(藤原彰子)親王様…。
漢文の刻限ではございませんの?
3
00:01:03,306 --> 00:01:07,306
嫌になったので 逃げてきました。
4
00:01:09,179 --> 00:01:14,317
帝には ないしょにしてください。
はい。
5
00:01:14,317 --> 00:01:17,017
よかった。
6
00:01:25,662 --> 00:01:28,962
(宮の宣旨)荷葉の香りでございます。
7
00:01:33,269 --> 00:01:35,569
うっ…。
8
00:01:41,611 --> 00:01:45,115
(赤染衛門)
中宮様のご学問も お話の相手も➡
9
00:01:45,115 --> 00:01:48,952
今は
藤式部が務めておるそうにございます。
10
00:01:48,952 --> 00:01:51,621
(藤原道長)はあ… はあ…。
11
00:01:51,621 --> 00:01:56,493
(源 倫子)どうなさいましたの?
こんなにお早く。
12
00:01:56,493 --> 00:02:00,296
中宮様が…➡
13
00:02:00,296 --> 00:02:03,296
ご懐妊あそばされた。
14
00:02:08,171 --> 00:02:13,171
急ぎ 知らせに戻った。
15
00:02:18,648 --> 00:02:23,520
おめでとうございます。
ああ…。
16
00:02:23,520 --> 00:02:34,130
♬~
17
00:02:34,130 --> 00:02:37,600
(宮の宣旨)
中宮様のお体に障りのないよう➡
18
00:02:37,600 --> 00:02:42,439
これまで以上に
しっかりとお世話申し上げるように。
19
00:02:42,439 --> 00:02:44,639
(女房たち)はい。
20
00:02:53,450 --> 00:05:38,250
♬~
21
00:05:50,526 --> 00:05:52,929
(まひろ)参りました。
22
00:05:52,929 --> 00:05:56,229
そなたらは 下がれ。
23
00:06:13,950 --> 00:06:16,452
お加減 いかがでございますか?
24
00:06:16,452 --> 00:06:21,652
今日は 気分がよいゆえ
ないしょの話をしたい。
25
00:06:23,226 --> 00:06:27,764
(一条天皇)懐妊の祝いに
中宮に しるしの帯を送る。
26
00:06:27,764 --> 00:06:32,964
手配いたせ。
承知つかまつりましてございます。
27
00:06:36,906 --> 00:06:42,578
藤式部は 何故 漢籍に詳しいのだ?
28
00:06:42,578 --> 00:06:45,248
父が 学者でございましたので➡
29
00:06:45,248 --> 00:06:51,054
幼い頃 弟に 父が
漢籍を読み聞かせているのを聞いて➡
30
00:06:51,054 --> 00:06:54,257
覚えてしまいました。
31
00:06:54,257 --> 00:06:57,927
私には 無理であろうか…。
32
00:06:57,927 --> 00:07:02,799
学ぶことは いつからでも始められます。
33
00:07:02,799 --> 00:07:07,603
以前 帝が 藤式部と話しておられた…。
34
00:07:07,603 --> 00:07:18,948
「高者 未だ必ずしも賢ならず
下者 未だ必ずしも愚ならず」。
35
00:07:18,948 --> 00:07:22,285
あれは 何の話だ?
36
00:07:22,285 --> 00:07:26,956
白居易の新楽府の一節にございました。
シンガフとは 何だ?
37
00:07:26,956 --> 00:07:31,928
唐の国の白居易という詩人が
民人の声を代弁し➡
38
00:07:31,928 --> 00:07:36,766
為政者のあるべき姿を示した
漢詩にございます。
39
00:07:36,766 --> 00:07:39,902
帝のお好きな書物と存じます。
40
00:07:39,902 --> 00:07:44,407
それを学びたい。 ないしょで。
41
00:07:44,407 --> 00:07:46,909
ないしょででございますか…。
42
00:07:46,909 --> 00:07:52,248
亡き皇后様は
漢籍もお得意だったのであろう?
43
00:07:52,248 --> 00:07:57,948
私もひそかに学んで
帝を驚かせ申し上げたい。
44
00:08:01,591 --> 00:08:14,604
「獨り善く戰い 善く時に
乘ずるのみならず➡
45
00:08:14,604 --> 00:08:27,183
心を以て人を感ぜしめて 人心歸す」。
46
00:08:27,183 --> 00:08:31,554
太宗皇帝は ただ 戦がうまく➡
47
00:08:31,554 --> 00:08:36,058
時運に乗ずるのに
たけていたのみではありませぬ。
48
00:08:36,058 --> 00:08:40,563
人に対し 常に真心を尽くしたゆえ➡
49
00:08:40,563 --> 00:08:47,904
おのずと 人々の心は
皇帝に付き従ったのでございます。
50
00:08:47,904 --> 00:08:52,241
真心を尽くす…。
51
00:08:52,241 --> 00:08:57,914
政の頂にある者が
人々の心を まことにつかむのは➡
52
00:08:57,914 --> 00:09:01,584
並大抵のことではございませぬ。
53
00:09:01,584 --> 00:09:04,921
そうか…。
54
00:09:04,921 --> 00:09:07,221
続きを。
55
00:09:16,265 --> 00:09:19,168
(藤原斉信)
中宮様のお子が 皇子であったら➡
56
00:09:19,168 --> 00:09:21,437
道長は 盤石だ。➡
57
00:09:21,437 --> 00:09:24,237
めでたい めでたい。
58
00:09:25,942 --> 00:09:28,611
(藤原公任)めでたいことは めでたいが➡
59
00:09:28,611 --> 00:09:32,482
皇子であったら ややこしいことになるな。
60
00:09:32,482 --> 00:09:35,418
(藤原行成)
ややこしいことは ございませぬ。
61
00:09:35,418 --> 00:09:39,255
これまでの倣いによれば
居貞親王様のあとは➡
62
00:09:39,255 --> 00:09:44,894
帝の一の宮 敦康親王様が
東宮になられるのが道理にございます。
63
00:09:44,894 --> 00:09:51,567
敦康様の後見は 道長だが
もし道長が後見をやめたら どうなる。
64
00:09:51,567 --> 00:09:55,238
そのようなことを
道長様が なさるはずはございません。
65
00:09:55,238 --> 00:09:57,238
(斉信)ふ~ん…。
66
00:10:04,914 --> 00:10:08,584
あれ? 何も言わないのか?
67
00:10:08,584 --> 00:10:13,456
次の東宮様のお話をするということは➡
68
00:10:13,456 --> 00:10:18,756
帝が御位をお降りになる時の話をする
ということだ。
69
00:10:22,932 --> 00:10:27,270
この話は もう終わり。
70
00:10:27,270 --> 00:10:30,570
ここからが面白いのにな~。
ああ。
71
00:10:32,141 --> 00:10:37,141
(藤原道綱)
花山院が お隠れあそばしてございます。
72
00:10:38,881 --> 00:10:41,117
(居貞親王)なんということか…。
73
00:10:41,117 --> 00:10:45,755
ご在所にて 厳かなご最期であったと
聞いております。
74
00:10:45,755 --> 00:10:50,293
これで 冷泉天皇の子は
私だけになってしまった。
75
00:10:50,293 --> 00:10:54,163
我が子 敦明が 次の東宮にならねば➡
76
00:10:54,163 --> 00:11:00,002
冷泉の皇統は途絶える。
は…。
77
00:11:00,002 --> 00:11:06,309
中宮様のお産みになる子が
皇子でないことを祈るばかりだ。
78
00:11:06,309 --> 00:11:08,244
(道綱)こればかりは➡
79
00:11:08,244 --> 00:11:12,181
お生まれになってみないことには
分かりませんのでね…。
80
00:11:12,181 --> 00:11:14,984
(ため息)
81
00:11:14,984 --> 00:11:19,855
(敦明)道綱。
もっと父上を大事にせねばならぬぞ。
82
00:11:19,855 --> 00:11:24,160
はっ。 敦明様には ご機嫌麗しゅう。
83
00:11:24,160 --> 00:11:27,196
これから狩りに参る。
そなたも どうだ?
84
00:11:27,196 --> 00:11:30,333
(藤原娍子)
この間 行ったばかりではありませぬか。
85
00:11:30,333 --> 00:11:35,605
母上… 私は 力が有り余っているのです。
86
00:11:35,605 --> 00:11:39,475
人にぶつけるより
獣にぶつける方が マシでございましょう。
87
00:11:39,475 --> 00:11:43,946
私は 狩りは苦手でございますゆえ。
88
00:11:43,946 --> 00:11:48,618
そなたは 獣の肉を食わないのか?
89
00:11:48,618 --> 00:11:50,620
食べます。
90
00:11:50,620 --> 00:11:55,291
肉を食うくせに
自分の手は 汚したくないというやつか。
91
00:11:55,291 --> 00:11:57,960
ハハ… いや~。
92
00:11:57,960 --> 00:12:05,660
道綱。 中宮様のご様子 逐一知らせよ。
はっ。
93
00:12:15,511 --> 00:12:18,981
しばらくの間 里に下がりますが➡
94
00:12:18,981 --> 00:12:24,681
親王様は 怠ることなく
学問にお励みくださいませ。
95
00:12:29,325 --> 00:12:31,594
親王様?
96
00:12:31,594 --> 00:12:37,099
お子が生まれたら
私と遊ばなくなるのでしょ?
97
00:12:37,099 --> 00:12:40,936
そのようなことはございませぬ。
98
00:12:40,936 --> 00:12:45,274
私は 中宮様の子ではありません。
99
00:12:45,274 --> 00:12:48,177
まことの子が お生まれになれば➡
100
00:12:48,177 --> 00:12:52,877
その子の方が いとおしくなるのは
道理です。
101
00:12:56,285 --> 00:13:01,624
親王様が ほんの幼子であられた頃から➡
102
00:13:01,624 --> 00:13:07,296
親王様と私は
ここで一緒に生きてまいりました。
103
00:13:07,296 --> 00:13:10,966
今日まで ずっと。
104
00:13:10,966 --> 00:13:20,643
帝のお渡りもない頃から 親王様だけが
私のそばにいてくださいました。
105
00:13:20,643 --> 00:13:25,981
この先も 私のそばにいてくださいませ。
106
00:13:25,981 --> 00:13:34,256
子が生まれても 親王様のお心を
裏切るようなことは決してございませぬ。
107
00:13:34,256 --> 00:14:03,619
♬~
108
00:14:03,619 --> 00:14:10,619
中宮 彰子は 出産のため
土御門殿に退出した。
109
00:14:45,594 --> 00:14:50,933
夜も ゆっくり休めるようにと
殿の仰せでしつらえた。
110
00:14:50,933 --> 00:14:53,736
ここで存分に書いておくれ。
111
00:14:53,736 --> 00:14:59,275
ありがたいお計らい
まことに うれしく存じます。
112
00:14:59,275 --> 00:15:06,148
人見知りで 口数も少なく
笑顔もお見せにならなかった中宮様が➡
113
00:15:06,148 --> 00:15:12,288
帝のご寵愛を受け
見違えるほど明るくなられた。
114
00:15:12,288 --> 00:15:16,959
藤式部の物語の力が 帝のお心を変え➡
115
00:15:16,959 --> 00:15:21,831
中宮様を変えたのだと 殿から聞いておる。
116
00:15:21,831 --> 00:15:32,241
母として 私は 何もしてやれなかったが
そなたが 中宮様を救ってくれた。
117
00:15:32,241 --> 00:15:36,111
心から ありがたく思っておる。
118
00:15:36,111 --> 00:15:41,717
そのような…
お方様 もったいのうございます。
119
00:15:41,717 --> 00:15:49,458
どうか これからも中宮様を頼む。
はっ。
120
00:15:49,458 --> 00:15:55,931
我が屋敷は そなたも若き日より
慣れ親しんだ所。
121
00:15:55,931 --> 00:15:59,631
自分の家のように過ごしておくれ。
122
00:16:23,626 --> 00:16:39,108
「人の心の好惡 苦だ常ならず
好めば 毛羽を生じ 惡めば瘡を生ず」。
123
00:16:39,108 --> 00:16:44,914
人の好き嫌いの心は
とても変わりやすいもの。
124
00:16:44,914 --> 00:16:50,786
好きとなれば 羽が生え
飛ぶほどに持ち上げて大事にしますが➡
125
00:16:50,786 --> 00:16:56,086
嫌いとなれば 瑕ばかり探しだします。
126
00:16:58,260 --> 00:17:06,135
私も 間もなく 帝に
瑕を探されるのであろうか。
127
00:17:06,135 --> 00:17:14,276
瑕とは 大切な宝なのでございますよ。
え?
128
00:17:14,276 --> 00:17:21,150
瑕こそ 人を
その人たらしめるものにございますれば。
129
00:17:21,150 --> 00:17:43,439
♬~
130
00:17:43,439 --> 00:17:49,739
(藤原妍子)中宮様 ご機嫌麗しく
お喜び申し上げます。
131
00:17:54,917 --> 00:17:58,787
(藤原教通)あの人 誰?
(威子)知らない。
132
00:17:58,787 --> 00:18:01,256
これ。
133
00:18:01,256 --> 00:18:04,159
こちらは 藤式部。
134
00:18:04,159 --> 00:18:08,459
私の大切なご指南役ですよ。
135
00:18:35,124 --> 00:18:40,929
(左衛門の内侍)衛門様 このようなことで
よろしいのでございましょうか?
136
00:18:40,929 --> 00:18:42,931
何のことですの?
137
00:18:42,931 --> 00:18:46,235
(左衛門の内侍)悔しくはございませんの?
138
00:18:46,235 --> 00:18:49,138
あなた様は 指南役の座を奪われ➡
139
00:18:49,138 --> 00:18:54,109
私は 中宮様のおそばに仕える務めを
奪われたのでございますよ。
140
00:18:54,109 --> 00:19:02,409
中宮様が 藤式部をお求めになれば
致し方ないことです。 では。
141
00:19:05,587 --> 00:19:11,260
衛門様は 昔から 藤式部を
ご存じなんですのよね?
142
00:19:11,260 --> 00:19:15,431
ええ。
では お聞きしますけれど➡
143
00:19:15,431 --> 00:19:22,204
左大臣様と藤式部は
どういう間柄なんでございましょう?
144
00:19:22,204 --> 00:19:27,609
は?
ただの主従ではありませんわよね。
145
00:19:27,609 --> 00:19:29,545
ありえませぬ。
146
00:19:29,545 --> 00:19:33,549
藤壺でも
左大臣様は 藤式部のつぼねに➡
147
00:19:33,549 --> 00:19:37,052
しばしば しばしば
お立ち寄りになるようになって➡
148
00:19:37,052 --> 00:19:39,955
毎度 ひそひそ ひそひそと。
149
00:19:39,955 --> 00:19:45,227
フフフ…
大事なお話があったのでございましょう。
150
00:19:45,227 --> 00:19:48,897
では これで。
151
00:19:48,897 --> 00:20:03,912
♬~
152
00:20:03,912 --> 00:20:07,612
見舞いの品を送っておけ。
はっ。
153
00:20:34,276 --> 00:20:40,616
中宮 彰子 懐妊の陰で
定子の産んだ媄子内親王は➡
154
00:20:40,616 --> 00:20:42,951
この世を去った。
155
00:20:42,951 --> 00:20:45,854
僅か9歳であった。
156
00:20:45,854 --> 00:20:48,554
(藤原伊周)待たせたな。
157
00:20:50,292 --> 00:20:54,963
(ききょう)
この度は 媄子内親王様の御事➡
158
00:20:54,963 --> 00:20:59,463
ひたすら
お悔やみ申すばかりにございます。
159
00:21:01,136 --> 00:21:05,307
(ききょう)
くれぐれも お心落としありませぬよう。
160
00:21:05,307 --> 00:21:08,210
それで来てくれたのか。
161
00:21:08,210 --> 00:21:16,652
私は 皇后様ほど お慕いし
お尽くし申し上げた方はございません。
162
00:21:16,652 --> 00:21:23,325
今も 竹三条宮で
脩子内親王様にお仕えしつつ➡
163
00:21:23,325 --> 00:21:29,625
毎日 亡き皇后様を思い出しております。
164
00:21:33,602 --> 00:21:40,275
秋には 中宮に お子が生まれよう。
165
00:21:40,275 --> 00:21:47,950
何もかも 左大臣の思いのままだ。
166
00:21:47,950 --> 00:21:50,285
帝のお心さえも…。
167
00:21:50,285 --> 00:21:56,458
信じられません。
皇后様一筋の帝が 何故…。
168
00:21:56,458 --> 00:22:03,966
藤式部という女房が
帝のお心をとらえ奉る物語を書き➡
169
00:22:03,966 --> 00:22:09,638
次第に帝のおみ足が
藤壺に向かわれるようになったらしい。
170
00:22:09,638 --> 00:22:15,978
藤式部…
それは どういう女房でございますか?
171
00:22:15,978 --> 00:22:21,978
前越前守の娘といったかな…。
172
00:22:24,987 --> 00:22:27,322
いかがいたした?
173
00:22:27,322 --> 00:22:30,659
あ… その方が➡
174
00:22:30,659 --> 00:22:36,265
帝のお心を引き付けまいらせる物語を
書いたのでございますか?
175
00:22:36,265 --> 00:22:44,606
帝は そなたの「枕草子」を
破れるほどお読みになっておったのに➡
176
00:22:44,606 --> 00:22:51,606
今は その者の物語を
いたくお好みだそうだ。
177
00:22:59,955 --> 00:23:08,255
伊周様
その物語を 私も読みとうございます。
178
00:23:14,503 --> 00:23:19,341
この者らが 中宮様ご出産を
記録する者たちにございます。
179
00:23:19,341 --> 00:23:22,144
うむ。
180
00:23:22,144 --> 00:23:26,315
よしなに頼む。
(官人たち)はは~っ。
181
00:23:26,315 --> 00:23:34,615
帝の子の出産時には 漢文による
公式記録をつけるのが通例であった。
182
00:23:39,261 --> 00:23:41,961
藤式部。
183
00:23:48,270 --> 00:23:51,940
頼みがある。
は…。
184
00:23:51,940 --> 00:23:57,612
中宮様のご出産の記録を
作ってもらいたい。
185
00:23:57,612 --> 00:24:00,515
公の記録など 私には…。
186
00:24:00,515 --> 00:24:02,484
中宮様のおそばにいて➡
187
00:24:02,484 --> 00:24:09,184
中宮様のお心をよく分かっているお前にも
書いてもらいたい。
188
00:24:11,626 --> 00:24:14,529
う~ん…。
189
00:24:14,529 --> 00:24:23,229
中宮様の晴れの場 後に続く娘たちにも
役立つように 残したいのだ。
190
00:24:26,975 --> 00:24:29,644
承知つかまつりました。
191
00:24:29,644 --> 00:24:33,644
はあ… うん。
192
00:25:09,751 --> 00:25:16,291
私も 死ぬのであろうか。
(宰相の君)は?
193
00:25:16,291 --> 00:25:22,991
亡き皇后様も 最後のお産で身まかられた。
194
00:25:29,304 --> 00:25:31,907
お呼びでございますか?
195
00:25:31,907 --> 00:25:35,207
ほかの者は 下がれ。
196
00:25:54,162 --> 00:26:00,462
ご気分がお悪くていらっしゃいますか?
分からぬ…。
197
00:26:02,270 --> 00:26:07,609
お方様をお呼びいたしましょう。
い… いらぬ。
198
00:26:07,609 --> 00:26:11,909
母上に心配はかけたくない。
199
00:26:14,282 --> 00:26:17,582
そなたがおればよい。
200
00:26:19,955 --> 00:26:26,828
恐れながら
中宮様のお気持ち よく分かります。
201
00:26:26,828 --> 00:26:32,534
私にも娘がおりますが
お産の前は 不安でなりませんでした。
202
00:26:32,534 --> 00:26:36,234
そなたも そうであったのか…。
203
00:26:37,906 --> 00:26:43,778
帝のお喜びになるお顔を
思い浮かべてくださいませ。
204
00:26:43,778 --> 00:26:47,778
きっと不安は 遠のきましょう。
205
00:27:02,597 --> 00:27:08,597
[ 心の声 ]
「真夜中から
お屋敷が騒がしくなり始める」。
206
00:27:11,940 --> 00:27:16,111
[ 心の声 ]
「日がな一日 中宮様は➡
207
00:27:16,111 --> 00:27:19,447
とても不安げに
起きたり伏せったりして➡
208
00:27:19,447 --> 00:27:21,383
お過ごしになられた」。
209
00:27:21,383 --> 00:27:24,183
ふう…。
210
00:27:27,956 --> 00:27:29,991
[ 心の声 ]
「祈とう僧たちは➡
211
00:27:29,991 --> 00:27:33,395
中宮様に取りついている
もののけどもを➡
212
00:27:33,395 --> 00:27:40,068
寄坐に駆り移そうと
限りなく大声で祈り立てている。➡
213
00:27:40,068 --> 00:27:46,241
南には 高貴な僧正や僧都が
重なり合うように座り➡
214
00:27:46,241 --> 00:27:51,580
不動明王の生きたお姿をも
呼び出してみせんばかりに➡
215
00:27:51,580 --> 00:27:53,915
頼んだり 恨んだり…」。
216
00:27:53,915 --> 00:27:59,254
≪うるさい!
≪(物音)
217
00:27:59,254 --> 00:28:04,125
[ 心の声 ]
「皆 声が かれ果てているのが
とても尊く聞こえる」。
218
00:28:04,125 --> 00:28:06,127
≪(笑い声)
219
00:28:06,127 --> 00:28:10,865
恐ろしく強いな もののけが…。
220
00:28:10,865 --> 00:28:15,604
(読経)
221
00:28:15,604 --> 00:28:22,304
(呪詛する声)
222
00:28:25,947 --> 00:28:33,555
(呪詛する声)
223
00:28:33,555 --> 00:29:04,919
(読経)
224
00:29:04,919 --> 00:29:07,255
うるさいこと。
225
00:29:07,255 --> 00:29:11,126
(読経)
226
00:29:11,126 --> 00:29:14,129
もう嫌!
お黙りなさい!
227
00:29:14,129 --> 00:29:16,429
お清めを。
228
00:29:26,608 --> 00:29:32,881
[ 心の声 ]
「頭には 邪気払いの米が
雪のように降りかかり➡
229
00:29:32,881 --> 00:29:39,220
しぼんでしまった衣姿が
どんなに見苦しかったことか➡
230
00:29:39,220 --> 00:29:43,091
あとになると おかしくてならない」。
231
00:29:43,091 --> 00:29:51,232
(読経)
232
00:29:51,232 --> 00:29:57,906
(百舌彦)中宮様
ただいま お大事の最中ゆえ こちらで。
233
00:29:57,906 --> 00:30:01,409
(藤原顕光)これは ちょっと…。
234
00:30:01,409 --> 00:30:03,445
帰ろうかな。
235
00:30:03,445 --> 00:30:08,583
私は…➡
236
00:30:08,583 --> 00:30:11,283
やります。
えっ。
237
00:30:16,458 --> 00:30:21,596
(読経)
238
00:30:21,596 --> 00:30:30,305
(呪詛する声)
239
00:30:30,305 --> 00:30:32,607
(読経)
240
00:30:32,607 --> 00:30:35,276
道長!
241
00:30:35,276 --> 00:30:44,619
どうか… どうかお鎮まりくださいませ!
242
00:30:44,619 --> 00:30:49,919
(悲鳴)
243
00:30:54,295 --> 00:31:14,315
≪(産声)
244
00:31:14,315 --> 00:31:16,985
皇子様にございます。
245
00:31:16,985 --> 00:31:20,855
(どよめき)
246
00:31:20,855 --> 00:31:34,269
♬~
247
00:31:34,269 --> 00:31:36,938
(藤原頼通)皇子様…。
248
00:31:36,938 --> 00:31:44,612
♬~
249
00:31:44,612 --> 00:31:47,282
皇子様だ!
250
00:31:47,282 --> 00:31:59,627
♬~
251
00:31:59,627 --> 00:32:02,927
皇子であったか…。
252
00:32:09,304 --> 00:32:12,207
皇子…。
253
00:32:12,207 --> 00:32:23,318
♬~
254
00:32:23,318 --> 00:32:25,987
(藤原穆子)よかった。
255
00:32:25,987 --> 00:32:30,658
亡き殿も どんなにかお喜びでしょう。
256
00:32:30,658 --> 00:32:43,238
♬~
257
00:32:43,238 --> 00:32:47,141
美しい皇子様ですこと。
258
00:32:47,141 --> 00:32:50,144
お手柄ですわ。
259
00:32:50,144 --> 00:32:55,750
私の今日は 藤式部の導きによるものです。
260
00:32:55,750 --> 00:32:58,620
礼は 藤式部に。
261
00:32:58,620 --> 00:33:02,490
もう さんざん申しましたわよ。
262
00:33:02,490 --> 00:33:23,311
♬~
263
00:33:23,311 --> 00:33:34,255
「めずらしき 光さしそう 盃は➡
264
00:33:34,255 --> 00:33:42,255
もちながらこそ 千代もめぐらめ」。
265
00:34:04,252 --> 00:34:09,552
その歌の心 聞かせてくれ。
266
00:34:18,299 --> 00:34:22,971
中宮様という月の光に➡
267
00:34:22,971 --> 00:34:31,312
皇子様という新しい光が加わった盃は➡
268
00:34:31,312 --> 00:34:43,612
今宵の望月のすばらしさ そのままに
千代もめぐり続けるでありましょう。
269
00:34:47,595 --> 00:34:50,295
よい歌だ。
270
00:35:02,143 --> 00:35:05,143
覚えておこう。
271
00:35:17,959 --> 00:35:24,132
(源 俊賢)うむ…
これで 左大臣様も盤石だ。 ハハハ。
272
00:35:24,132 --> 00:35:29,937
(源 明子)フフフフ…。
うちの寛子も必ず入内させます。
273
00:35:29,937 --> 00:35:32,840
まだ裳着も済ませておらぬではないか。
274
00:35:32,840 --> 00:35:35,243
土御門には負けられませぬ。
275
00:35:35,243 --> 00:35:44,252
子らを 政争の具にするなと
左大臣様も仰せになっておったぞ。
276
00:35:44,252 --> 00:35:49,924
殿の言いなりにはなりませぬ。➡
277
00:35:49,924 --> 00:35:53,624
フフフフフ…。
278
00:36:05,273 --> 00:36:11,145
一条天皇は
敦成と名付けられた若宮に会いに➡
279
00:36:11,145 --> 00:36:15,145
土御門殿に行幸した。
280
00:36:18,619 --> 00:36:21,619
朕に抱かせよ。
281
00:36:33,267 --> 00:36:40,767
一条天皇は この日
敦成に親王宣旨も下した。
282
00:36:56,924 --> 00:37:00,261
この日は 五十日の儀。
283
00:37:00,261 --> 00:37:07,935
子供の誕生 50日に行われる
今で言う お食い初めの祝いである。
284
00:37:07,935 --> 00:37:25,953
♬~
285
00:37:25,953 --> 00:37:30,291
ちょちょ ちょちょ…。
286
00:37:30,291 --> 00:37:37,698
これも これも これも これも これも…➡
287
00:37:37,698 --> 00:37:42,570
ハハハハ!
これも これも これも これも…➡
288
00:37:42,570 --> 00:37:49,911
み~んな 50個なのだよ。
ん?
289
00:37:49,911 --> 00:37:52,947
50日で 50個!
290
00:37:52,947 --> 00:38:07,929
〽
291
00:38:07,929 --> 00:38:20,107
今日は 敦成親王様が 健やかに
50日を迎えられた祝いのうたげである。
292
00:38:20,107 --> 00:38:26,881
無礼講ゆえ
皆々 心ゆくまで楽しんでくれ。
293
00:38:26,881 --> 00:38:30,284
いっくらでも酔ってくれ。
294
00:38:30,284 --> 00:38:42,863
♬~
295
00:38:42,863 --> 00:38:45,233
ハハハ。
296
00:38:45,233 --> 00:38:50,104
♬~
297
00:38:50,104 --> 00:38:54,104
女子は どこかな…。
298
00:38:56,244 --> 00:39:00,581
まあ…。
(顕光)アハハハハハ!
299
00:39:00,581 --> 00:39:16,931
♬~
300
00:39:16,931 --> 00:39:22,631
(大納言の君)大納言様 寒うございます。
301
00:39:25,273 --> 00:39:32,973
(せきばらい)
この辺りに 若紫はおいでかな?
302
00:39:35,082 --> 00:39:42,382
若紫のような美しい姫はおらぬな。
ハハハハ。
303
00:39:44,225 --> 00:39:49,563
ここには
光る君のような殿御はおられませぬ。
304
00:39:49,563 --> 00:39:54,563
ゆえに 若紫もおりませぬ。
305
00:40:01,175 --> 00:40:04,175
藤式部。
306
00:40:08,582 --> 00:40:10,882
は…。
307
00:40:19,226 --> 00:40:22,526
なんぞ歌を詠め。
308
00:40:26,133 --> 00:40:28,433
はっ。
309
00:40:45,953 --> 00:40:53,828
「いかにいかが 数えやるべき 八千歳の➡
310
00:40:53,828 --> 00:41:02,128
あまり久しき 君が御代をば」。
311
00:41:16,484 --> 00:41:19,984
さすがであるな。
312
00:41:22,289 --> 00:41:25,589
用意してあったのよ。
313
00:41:34,869 --> 00:41:43,577
「あしたづの よはひしあらば 君が代の➡
314
00:41:43,577 --> 00:41:49,483
千歳の数も 数え取りてむ」。
315
00:41:49,483 --> 00:41:58,626
(ざわめき)
316
00:41:58,626 --> 00:42:03,926
(馬中将の君)
あうんの呼吸で 歌を交わせるなんて…。
317
00:42:14,975 --> 00:42:17,675
母上。
318
00:42:37,932 --> 00:42:41,932
藤式部。
はい。
319
00:42:49,276 --> 00:42:54,976
左大臣様とあなたは どういうお仲なの?
320
00:43:02,289 --> 00:43:06,460
帝へのお土産を作りとうございます。
まあ…。
321
00:43:06,460 --> 00:43:08,496
賢子の役に立てたいと思って…。
322
00:43:08,496 --> 00:43:11,298
うそつき。 母上なんか大嫌い!
323
00:43:11,298 --> 00:43:14,969
次の東宮に…。
そなたも その心があるか?
324
00:43:14,969 --> 00:43:17,471
もうお黙りを。
盗人が押し入ったそうにございます。
325
00:43:17,471 --> 00:43:22,977
光る君の物語 読みました。
三十三帖か。 大作であるな。
326
00:43:22,977 --> 00:43:26,677
これから どうなるのだ?
まだ終わってはおりませぬ。
327
00:43:33,554 --> 00:43:38,292
京都市内の中心部に広がる京都御苑。
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かつて この界わいには
貴族の屋敷が立ち並んでいました。
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明治時代に公園として開放され➡
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今も 市民の憩いの場として
親しまれています。
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園内の一角には
藤原道長と源 倫子の屋敷➡
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土御門殿の跡地があります。
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紫式部は 出産のために里帰りをした
彰子に従い この地を訪れました。
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紫式部の日記には➡
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安産祈願の儀式の様子や
道長が孫を慈しむ姿など➡
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土御門殿での出来事が
細かく記されています。
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敦成親王の五十日の儀も
この地で行われました。
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藤原公任が
「この辺りに 若紫はおいでですか?」と➡
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紫式部に尋ねたというエピソードは➡
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「源氏物語」について記された
最も古い記録であると考えられています。
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今は 穏やかな時が流れる この地を中心に
藤原氏は 栄華を極めたのです。
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おふねちゃん…。
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<おいちの幼なじみのおふねが亡くなり➡
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彼女を知っていたという
ならず者が殺された。➡
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手習い仲間だったお松や
飾り職人の新吉も➡
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その一件に巻き込まれる。➡
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