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俺、 タ コ。 45 歳。 写 真 家 を して いる。

妻、 リ ナ。 31 歳。 結 婚 5 年 目。 子 供 は な し。

妻 は 専 業 主 婦 を やって いる。

妻 と の 出 会 い は、 俺 が 世 話 にな って いる 出 版 社 に、
妻 が 勤 めて いた こと が き っ か け で 知 り 合 い、 た ま

に 打 ち 上 げ なので 話 す よう にな り、 年 が 離 れて いる に
も か か わ ら ず、 楽 しく 会 話 が 弾 んだ り して いた から

俺 の 方 から 妻 に 交 際 を 申 し 込 んだ ら あっ さ り OK
を も ら って 付 き 合 い 始 め 流 れ で

結 婚 した あ、 清 人 今日

桜 メ イ ン に 撮 影 して る から タ ンダ マ ン を 入 れ と け
よ はい、 わか りました 俺 の 弟 子 清 人

写 真 家 志 望 2 年 ほど 前 から 住 み 込 み で 俺 の ア シ
ス タ ント を して いる 不 器 用 な 奴 だ が

と に か く 真 面 目 で、 俺 も 女 房 も 可愛 が って いる。

な り な、 この う ち さ、 そ ろ そ ろ リ フ ォ ーム でも する
か。

どう した んです か?

急 に リ フ ォ ーム だ なん て。 うん。

この 家 借 り た 時 も さ、 結 構 お も ろ かった けど、 最近
さ、 い ろ い ろ と ガ タ 来 て る 感じ じゃない か。

私 は 全 然 平 気 です よ。

お 仕 事 大 変 な 時 期 じゃない ですか?

気 づ か せて 気 づ く って く だ さ

って 嬉 し かった です よ あの ー、 そう、 準備 でき ました

お 前 清 人、 相 変 わ ら ず 間 が 悪 い 男 だ な お 前 は

あ なた、 京 都 君 は そう いう ところ も 含 めて いい 子 なんです
から、 あ ん まり 怒 ら ない で ください。

そう なんだ けど さ。

まあ いい や。 はい、 じゃあ 行 く ぞ。 あ、 はい。 よ い しょ。

京

都

さん、 今日は 燃 える こと が いい ですね。

ちょっと ク イ ズ も ご め ん ね、 意 外 と。 いや、 つ い で に
出 せ る んで。 はい。 京 都、 こんな 暇 だ った ら

お 前、 写 真 の 勉 強 でも し ろ よ。 あっ、 す い ません。
じゃあ、 行 く ぞ。 はい。

京 都 さん、 行 って ら っ しゃ い。 うん。

あっ、

京 都 君、 ちょっと 待って。 うん。

うん。 よし、 これで OK。 あっ、 す い ません。

本当 は あの 人、 怒 って ない から ね。

ただ、 私 の 清 人 君 には 厳 しく し ない と って 思 い す ぎ
て つ いき つ く な っちゃ う だけ で

本当 は 清 人 君 の こと 一 番 応 援 して る の あの 人 だから
師 匠 の 気 持 ち

分 か ってる ところ です ありがとうございます じゃあ 奥 さん 行 って
きます 行 って ら っ しゃ い

結 婚 を 機 に 都 内 の マ ン ショ ン から 郊 外 の この ボ ロ
一 軒 家 に 引 っ 越 し を 決 め た 主 に 風 景 写 真 を

得 意 に して いた 俺 は さ ら に 風 景 写 真 に 力 を 入 れる
ため 自 然 が 近 い 環 境 に 引 っ 越 し を した の だ

った そんな 時 に も 妻 は 嫌 な 顔 を し と って いる 俺 の 決
断 に 従 って く れた

ね え あ なた 今 度 温 泉 でも 行 き ません か どう した んだ っ
け

いや あ なた 最近 お 仕 事 の こと で 悩 んで る みたい だから 自
分 転 換 に どう

かな って 思 って ありがとう な ア リ ーナ でも 大丈夫 だから さ

仕 事 の こと は 気 に す んな なん とか する から それ だ った
ら いい んです けど

あ ん まり 無 理 し ない で ください ね

私 に でき る こと が あ った ら 何 でも 言 って ください 分
かった、 あり が と な じゃあ、

見 よ っ か 最近 不 況 の 煽 り で

出 版 業 界 は 悲 鳴 を 上 げ て いた 俺 た ち 写 真 家 も
その 影 響 を 多 分 に 受 けて いて

以前 よ り も 収 入 が 激 減 して いた 優 しい 妻 は 働 き に
出 る と 言 って く れた の だ が

フ リ ー の 写 真 家 と して やって きた ク ライ ド は

それ を 受 け 入 れる こと が でき ない で いた その 悩 み の 影
響 か どう か わ から な かった けど 最近

妻 と の 接 触 の 最 中 にな れる い わ ゆ る 仲 折 れ の 症
状 が 頻 繁 に 起

こ って いた そんな ある 日 の こと だ った 昔 から 付 き 合 い
が ある 出 版 社 から

若 手 の 編 集 マ ン が 仕 事 の 依 頼 を した い ということで
う ち で 面 談 を した と き の こと だ った

う る さ ら しい 中、 お 時間 を 取 って いただ き ました。 いや
いや、 石 田 君 の 依 頼 だ った ら さ、 ここ は 断 って でも 受

け さ せて も ら う から。 いつ も ありがとうございます。

で、 今回 は ど んな の を や った の?

はい、 担 当 職 人 に 言 います と、 今回 は 先生 では なく、 ア
シ ス タ ント の 野 島 さん に お 仕 事 を

お願い した い んです。

え?

う ち も?

京 都 に?

はい。

今回 の お 仕 事 は、 先生 の 得 意 の 風 景 写 真 では なく 特
集 記 事 の 取 材 を 含 め た

ナ ッ ツ ショ ット の お 仕 事 を お願い した い の です が う
ち の 業 で 本当 に 大丈夫?

はい 今回 は 正 直 予 算 が あり ません ので 野 島 さん の 今 後
の 活 躍 を 期 待 しま して 野

島 さん に お 仕 事 を 依 頼 した い の です が どう でしょう か
野 島 さん ありがとうございます ぜ ひ よろしく お願いします

まあ

京 都 も こう い った ので、 石 田 君、 よろしく 頼 む よ。
ありがとうございます。

では、 軽 く 打 ち 合 わ せ を した い ので、 よろ しい でしょう
か。 はい。

はい、 こちら です。 はい。

正 直、 驚 いた。

ま さ か、 あの 京 都 に 仕 事 の 依 頼 が 来 る なん て、 思
い も 出 は な かった。

も ち ろ ん、 弟 子 が 仕 事 を 取 って く る ほど、

嬉 しい こと は ない の だ けど なんか 少 し だけ ほ ん の 少 し
だけ 若 い

清 人 に 対 して 嫉 妬 みたい な もの を 感じ て いた 清 人 の
仕 事 が 決 ま って から 1 週 間

あ いつ が 弟 子 にな って から 初 めて 相 談 が ある と 言 わ
れた よ い

しょ また した な で 会

う 人 が いる んだ

不 足 みたい な もの なん だから、 左 に 何 でも 放 って いい の
よ。

ありがとうございます。

それで、 今回 の 仕 事 で、 テ ー マ が 主 婦 の 日 常 に 決
まり ま して、

それで、 もう、 財 布 と ス ナ ップ を 任 さ れた んです けど、
それで、

その モ デ ル を 奥 さん に お願い でき ない か と思 い ま して。

まず は、 被 災 対 象 も 自 分 で 探 せ って こと か?

はい。

僕、 知 り 合 い が い ない んで、 どう し よう か と 悩 み ま
して。

大 変 だ な。

俺 も ちょっと 考 えて お く から。 今日は いい から、 もう 休 め。
はい。

ちょっと 変 な こと 言 って、 す み ません でした。 お 疲 れ 様
です。

はい。

じゃあ、 失 礼 します。

入 った な ぁ 面 倒 な 仕 事 の 受 け 方 し や が って どう す
っ かな ぁ どう

する って 私 が や る しか ない ん じゃない ですか?

え? お 前 が?

でも 私 だ って モ デ ル なんか や った こと ない 恥 ず か しい
です よ

でも ヨ ント 君 せ っ か く の チャ ン ス なんです よ

そう いうこと なら、 い ろ い ろ 食 って あ げ たい です。

本当 に いい の か?

はい。

つ ま んな ア リ だ。 ありがとう。

い え。

あの 人、 お 酒 でも どう ですか?

ああ、 じゃあ も ら お う かな。

意 外 だ った。

ま さ か、 妻 が モ デ ル にな る こと を OK する と は 思 わ
な かった。

出 会 った 頃 から 光 る 目 で、 お と な しい 妻 が ス ナ ップ
写 真 と はい え モ デ ル にな る なん て。

でも 妻 が 弟 子 の キ ュ ア と の こと を 思 い、 苦 手 で あ
ろう モ デ ル を 引 き 受 け た こと に、 少 し

感 動 した の を 覚 えて いる。

じゃあ、 行 って く る よ。 はい、 気 を つ けて 行 って ください。

清 人、 リ ナ に 遠 慮 する な よ。 お 前 の 取 り た り、 取
る よ。

そう よ、 清 人 君。 遠 慮 し ない で ね。

はい、 ありがとうございます。

そう、 ピ ッ て 行 かな く て す み ません。

お 前、 俺 の こと 心 配 して る 場 合 じゃない だ ろ。 はい、 誰
でも 出 て る や つ だ な。 そう ね。

まあ、 試 行 錯 誤 して 頑 張 れ よ。

じゃあ、 頼 む ぞ。

さ あ 今日は よろしく お願いします じゃあ ちょっと

座 って く る ね はい こう して この 日 から 俺

と 弟 子 は 別 行 動 にな った 俺 はい つ も 通 り に 風 景 写
真 の 仕 事 に 向 か い 清 人 は

妻 を 相 手 に ス ナ ップ 写 真 の 仕 事 を する そんな ス タ
ン ス の 日 々 が 始 ま った

じゃあ いきます ね。

もう ちょっと だけ 体 を 開 いて も ら って いい ですか?

こう? あ、 すごい。

あ、 その 表 情 いい!

角 度 いい。

素 敵 です。

これ も なんか、 拭 いて る に っぽ く ない の かな?

大丈夫 ですか? 手。

あ、

これ を 拭 いて る 感じ ね。 じゃあ、 こ っち から 取 ります ね。

もう ちょっと 手 を 押 して ください。

京 都 君、 ちょっと 近 く ない?

あ、 それ が 素 敵 です。

あ、 素 敵。

うん、 はい。

それで、 今日 の 撮 影 どう だ った んだ?

そう や ね。

あ んな 生 き 生 き して る 京 都 君、 初 めて 見 ました よ。
そう か。

まあ、 あ いつ は 見 えて 写 真 屋 の 情 熱 は 持 ってる から
な。

普 段 と の 夫 に 驚 き ました そう か そんな 姿 さ 俺 も 一 回
拝

見 した い も んだ よ 本当 男 ら しく て び っ く り します よ
え?

そう か そう か これ お 代 わ り く れる か はい ちょっと

待って ください ね 以前 から 不 器 用 で 実 職 の 弟 子 に 優
しく 接 して いた 妻 だ った

けど

こんな 風 に 褒 め た こと は 初 めて だ った しか も あの 清 人
が 男 ら しい なん て

妻 から 聞 く と は 思 って い な かった から 少 し だけ 変 な
感 覚 を 覚 え た

これ なんか すご く 良 く ない ですか?

そう かな?

いい です よ、 ほ ら この 表 情。 え?

なんか そんな に ご め ん ね。

嬉 しい けど、 ちょっと 恥 ず か しい。

じゃあ、 ちょっと 休 憩 します か?

うん。 じゃあ、 お 茶 入 れ よ っ か。 あっ、 す い ません。

ちょっと 奥 さん に 相 談 が ある んです けど 私 に?

この 人 も いつ の 時 の 方 が いい ん じゃない?

いや いや 奥 さん に 相 談 が ある んです

奥 さん の セ ミ ヌ ード 写 真 を 撮 ら せて 欲 しい んです え?

セ ミ ヌ ード?

ちょっと 待って どう いうこと?

今 度 エ ロ ス を テ ー マ に した 写 真 展 の 大 き な コ
ンテ スト が ある んです その コ ンテ スト は

昔 から 写 真 家 の 大 き な 登 竜 門 にな って いて、 そ こ で
入 店 でき れ ば、 写 真 家 と して

大 き な 一 歩 を 踏 み 出 せ る と思 う ので。

お願いします。

僕、 奥 さん しか 頼 む 人 はい ない んで、 お願いします。 ちょ、

ちょっと、 清 人 君。

無 理 って 言 う の 分 か ってる んです。 でも、 奥 さん しか 頼
む 人 はい ない んで、 お願いします。

お願いします。

リ オ ト、 今日 も リ ーナ の 撮 影 か?

はい、 す い ません、 副 省。

駆 け 出 し の 大 事 な シ リ ー ズ だから、 気 が 済 む まで
頑 張 れ よ。 はい、 す い ません、 副 省。

じゃあ、 リ ーナ。

頼 んだ。

はい。 行 って く る?

すご く 悩 んだ んだ けど 引 き 受 け よう と思 う の 本当

ですか?

でも 一 つ だけ 条 件 が ある の 何 ですか?

まず は 確 認 して お き たい んだ けど あ く まで 清 人 君 の
芸 術 の ため に

や る んだ よね も ち ろ んです 僕 は 人 物 写 真 も 撮 り たい
んです 人 の 究 極 の

写 真 は エ ロ ス に ある と思 って ます 私 には あ ん まり

よ く わ から ない んだ けど その エ ロ ス っていう のは 私

で 大丈夫 かな はい 大丈夫 で 断 言 で きます

でき れ ば なる べ く 顔 は 映 さ ない で ほ しい 他 の

人 に も 言 わ れる のは や っぱ り ちょっと 恥 ず か しい から
わか りました

本当 に ありがとうございます 妻 の この 決 断 を

この 時 の 俺 は 全 く も って 知 ら な かった 俺 に 相 談 した
ら 弟 子 の チャ ン ス が 潰 れて しま

う と思 った 弟 子 思 い の 優 しい 妻 の 決 断 だ った の か
もし れない

それ じゃあ 始 め ましょう か

じゃあ、 カ ート を め く って も ら って いい ですか?

はい、 撮 ってる んで ゆ っ く り め く って

もう ちょっと

も っと

すご く いい です

今

度 は 後 ろ を 向 いて

も っと も

っと

いい です

さ あ、 こ っち 見て ギ ター、

ス カ ート 脱 い でも ら って

外 して 胸 の 方 に はい

いい

ね すごい こんな 感じ

じゃあ 今 度 は

胸 の 方 ま く って も ら って いい ですか

じゃあ もう 脱 い じゃ い ましょう か

じゃあ

こ

っち ちょっと 振 り 返 る 感じ で

僕 の 方 へ 押 し 向 けて パ ー ク も 見 え ちゃ い ま しょ パ
ー ク も 受 けて

いい

です よ

こ っち 向 け ます か?

そう、 お 尻 突 き 出 して る

あー、

いい ね すごい

ね

撮 って ます 素

敵 です

この ま ま 脱 い じゃ います こ

っち

向 いて も ら え ます か じゃあ 壁 キ ャ ラ に

ス ゴ イ

そ っ ちは、 ちょっと、 こう、 し の ぶ つ く 感じ で ね。

はい。

そう。

じゃあ、 左 膝 ちょっと 開 いて も ら って いい ですか。

開 く 感じ で。

も っと。

も っと 開 いて 大丈夫 ですか?

も っと 開 いて

両

手 で 後 ろ に も た れ ちゃ います はい、

ず っと も た れ たい

ここ 大 事 なんです。

芸 術 なんです。

この 時、 この 光 景 を 見て、 な ぜ か ゾ ク ッ と して も 覚
えて いる。

も ち ろ ん、 写 真 の 中 身 は この 時 の 俺 は 気 づ いて い
ない んだ けど、 写 真 画 面 を 見て いる 妻 の 様 子 に、

何 か 違 和 感 的 な もの を 感じ た んだ と思 う。

いい よ、 奥 さん。

じゃあ、 も っと 斜 め に 足 を 流 して。

そうそう そう。 じゃあ、 左 手 を ちょっと 高 め に つ い ちゃ お
う。 そうそう そう。

そう。

あ、 いい よ、 そう。 こ っち 見て。

そうそう。

いい よ、 奥 さん。

ちょっと 前 か が み に。

前 に 乗 り 出 す 感じ。 そうそう そう。

や っぱ り あの 下 着 も ちょっと 取 った 方 が いい か もし
れない いや それは

や っぱ り じゃあ あの 裏 着 も ちょっと ず ら す だけ こ っち の
辺

から ず ら して も いい?

ちょっと だけ そうそう いい よ そう

よ く な った グ ッ と 良 く な った。 ほ ら、 こ っち 見て。 こ
っち。

そうそう そう。 すごい 感じ る よ。 ほ ら、 こ っち 見て。 こ っち
見て。

ほ ら、 こ っち 見て。 こ っち 見て。 ほ ら、 こ っち 見て。 こ
っち 見て。 ほ ら、 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。

こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち
見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。

こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち
見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。

こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち
見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。

こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。

こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち 見て。 こ っち
見て。

こ っち 見て。

や っぱ り 違う ちょっと 上 に 上 が っちゃ う、 上 に 上 が
っちゃ う

そうそう

そう、 上 に 上 が っちゃ って ちょっと 背 中 向 けて、 背 中 向
けて 背 中 向 けて、 そうそう そう

も っと 背 中 向 けて そうそう そう、 それ が 振 り 返 り そうそう
そう

そう、 いい よ。 もう ちょっと。

大丈夫 なん で しょ。 も っと 良 く なる から。

そうそう そう。

被 写 体 の 協 力 が 必 要 だから ね。 も っと 良 く なる よ。
良 く な った。 ほ ら、 こ っち 見て。

そう、 いい よ。 そう。

そう、 いい。

そう、 こ っち 寝 ちゃ う。

そう、 いい 気 持 ち よ。

全 然 違う よ。

ちょっと、 歯 向 け に 寝 ちゃ お う。 歯 向 け に 寝 ちゃ お
う。

ここ に?

そう、

そう、 こ っち 寝 ちゃ う。

そう、

いい よ。

いい、 こ っち 寝 ちゃ う。

そう。 手 首 元 に 指 を、 元 に 指、 そう。

指、 手 首 元 に 指、 そう。

そう、 誘 う よう にな る、 そう。

いい よ、 奥 さん。

これ も 取 っちゃ お う、 これ も 取 っちゃ お う。 大丈夫、 これ
も 取 っちゃ お う。 もう ちょっと。 これ も 取 っちゃ お う、

これ も 取 っちゃ お う。

いい よ、 いい よ。

そう、 その 表 情 出 ない よ、 な かな か 出 ない よ、 こう いい

よ、 こう、 こ っち 見て こう そう

良 く な ってる、 良 く な ってる 最 高 だ よ

そう よ く た ん、 いい よ

ほ ら、

動 か ない で 大丈夫、

大丈夫 こ っち 来 て

ほ ら、

動 か ない で いい よ、 取 る よ、 その ま ま いい よ

綺 麗 だ よ、 奥 さん

こ っち 見て、 こ っち 見て あ、 いい 表 情 撮 ってる よ

手 に 出 せ る か どう か 見 よう 隠 し ちゃ だ め、 隠 し ちゃ
だ め

いい よ、 お う く ん

すごい、 すご いい い よ。

すご いい い よ、 奥 田。 すご いい い。

いい よ、 奥 田。

足、 下 ろ した、 足 下 ろ した。

もう いい よ、 奥 田。

ちょっと 下 ろ した。

大丈夫、 大丈夫。

大丈夫、 奥 田。

も っと よ く なる から、 も っと よ く なる から 下 着 が 邪 魔
して る、

邪 魔 して る 大丈夫、

じゃあ これ いい

よ、 取 って いく よ、

大丈夫

その 顔 いい よ そう グ ッ と 良 く な ってる よ 奥 さん 奥 さん
良 く な ってる 良 く な

ってる

どう だ、 最近 の 京 都 の や つ の 撮 影 は?

え?

あ、 全 然 ちゃ う です よ。 うん、 そう か。

なんか 出 版 社 の や つ に 聞 いた んだ けど さ、 今 度 の 初
心 店 の コ ンテ スト に あ いつ も 出 展 する ら しい じゃない

か。

それで あれ だ って、 その コ ンテ スト の テ ー マ が エ ロ ス
なんだ って な。 あ いつ に と れる わ け ない と思 うん

だ けど な。

清 人 君 必 須 に お願い して き て でも あ なた に こんな こと
言 った ら 絶 対 ダ メ だ って 言 わ れる

と思 って それで あ なた には 申 し 訳 ない

と は 思 った んです けど セ ミ ヌ ード を 引 き 受 ける こと に
セ

ミ ヌ ード?

本当 に ご め んな さい でも 清 人 君 本当 に 一 生 懸 命 頑 張
って て

どう して も って お願い さ れて そんな 姿 を 見て た ら どう に
か 下 着

た く な っちゃ って ス ミ ネ ード って ど の ぐ らい の 質
なんだ よ?

この く らい 下 着 まで … 乳 首 は?

乳 首 だ よ!

乳 首 は 見 捨 て ない の か よ!

あり え な かった。

あの お と な き 弟 子 が 妻 に セ ミ ヌ ード を お願い した
こと、 そして、 ダ メ で 聞 き ば わ り が でき る 我

が 妻 が、 いく ら 弟 子 の ため と も い え、 セ ミ ヌ ード を
受 け 入 れた こと、 ど ちら も

俺 の 予 想 の 範 疇 を 超 え す ぎ て いて、 全 く 気 づ かな
かった。

続 け ろ よ。

キ ヨ ト の や つ に 付 き 合 って や れ よ 俺 も 写 真 で

飯 食 って きた んだ そんな こと ぐ らい で どう いう わ け ない
だ ろ

正 直 に 言 う と 動 揺 して いた。

動 揺 して 思 わ ず あ んな こと を 口 走 って しま った。

でも、 乳 首 を 見 せ ない と 耳 を 覚 える ぐ らい、 受 け 入
れて や る。

弟 子 の ため に 妻 を つ か せて や る っていう の も、 俺 自
分 自 身 は 納 得 して ない けど、 お 目

に 見 る こと で 写 真 家 の プ ライ ド だ って や つ を ま ま
見 れる と思 って、 発 明 を 取 り 下 げ る こと は し な

かった。

師 匠、 報 告 じゃ なく て、 本当 に 申 し 訳 あり ません。

気 に す んな って、 清 人。 その 代 わ り、 リ ナ の 色 気 で
ピ ンボ ケ ば っ か り や った ら、 承 知 ね え ぞ。

だ った ら、 や めて ください よ。 ご め ん、 ご め ん。 冗 談 だ
よ。

まあ、 と に か く、 気 合 い で 撮 る よ。 分 かった か?

はい、 ご ち そう さ まで した。 頑 張 ります。 い って ら っ しゃ
い。

何 ですか や っぱ り この 間 みたい な フ

ル ヌ ード は ダ メ だ と思 う

そんな 無 理 です よ 奥 さん が あ んな エ ロ い 姿 を 見 せ ら
れた ら

下 着 まで で 止 めて お く なん て 無 理 です よ

奥

さん の エ ロ い 姿 を 引 き 出 した い んです

うん。

僕、 馬 だ った の 交 際 撮 影 して た 時 に 見て て 良 かった
んです よ 満

た

さ れて ない です よね、 師 匠 に 愛 さ れて ない です よね

自 分 た ち に と って は

どう いた して ください ですか?

この 音 何 ですか?

そう で しょ こんな に

も っと い っぱ い 貸 して あ げ ます よ

ど っち が 硬 い ですか?

そんな、 硬 い わ け ない よ。 一 生 一 歩、 ふ き ょ う ふ き
ょ う で 満 足 でき

ない で しょ?

あ そ こ に も 欲 しい で しょ し っ か り 見て

ず

っと 欲 し が って た もの です よ

気 持

ち に 正 直 にな って ください

お 腹

が

痛 い です。

気 持 ち よ く

あり

え ない 光 景 だ った な ぜ 一 体 な ぜ 我 が 熊 が 我 が 弟
子 の チ ンポ ン を しゃ ぶ って

いる の か 全 く も って 理 解 でき な かった 情 け ない こと に
パ ニ ック だ った しか し 俺

は ク ソ 子 で 覆 い 立 つ わ け に も よ く なく

と り あ え ず 夢 を 追 う という、 あり え ない 選 択 を して
しま った。

俺 は 最近、 中 折 れ で 政府 長 だ と 陳 腐 を 吟 々 に し な
が ら、 この 先 の 戦 果 を 待って いた んだ。

悔 しい 喋 り 方 しました。

や っぱ り 陽 気 の 不 満 だ った ん ですね。

そんな こと 言 わ ない で よ。

奥 さん の 頑 固 すごい 濡 れて ます よ 奥 さん ほ ら 奥 さん ほ
ら 奥

さん ほ ら 奥 さん ほ ら

奥 さん

信 頼 して いた 妻 が 俺 の こと を 下 げ て み な が ら セ
ック ス して

妻 と 弟 子 を 問 い 詰 め た

そう いうこと で

ご 夫 婦 にな った んだ ね 頼 む よ

本当 に 申 し 訳 ござ い ません

謝 って 許 さ れる こと じゃない のは わか

って ます でも 私 が 悪 い んです

ひ ろ と 君 を ク ビ に する の だけ は や めて ください もの
すご く イ ラ つ いた この

後 に 及 んで 弟 子 を か ば お う と する 分 は どう して も
許 す こと が でき な かった

お 前 た ち 俺 の 目 の 前 で セ

ック ス した ら

この 条 件 が 飲 め ない なら お 前 と は 離 婚 だ

清 子 お 前 も この 条 件 が 飲 め ない なら

さ ら に 俺 の 目 の 届 く ところ では いい

か 二 人 と も い ろ んな 意 味 で よ ー く 考

え ろ よ

自 分 自 身 で 理 解 でき て い な かった 本当 の 俺 が 喋
ってる だ ろう か

と 自 分 で 疑 う く らい あり え ない こと を 口 ば せて いた

結

論 から 言 う と 妻 と 弟 子 は 俺 から の 条 件 を 飲 む こと
を 選 択 した

正 直

覚 悟 いい な

こ いつ の 相 棒 は どう なんだ よ リ ナ

俺

と ど っち が 気 持 ち いい?

感じ て ん の か

誰 に い と こ 触 ら れて る んだ よ 言 って み ろ そんな

こと 答 える んだ よ

こ いつ に さ ら れて 濡 れて ん じゃない か

こ いつ の 愛 は 気 持 ち いい の か?

覚 えて ください よ。 38 ミ リ から 25 ミ リ で しょ?

ああ、 す ま ん。

あと、 僕 の ア シ ス タ ント なん だから、 今日は まあ 奥 さん
だから いい けど、 他 の モ デ ル さん の 時 は ちゃん

と 敬 語 で 話 して ください よ。

どう しました? 奥 さん。

映 る か 弟 子 の キ ヨ ト の 稼 ぎ で 暮 ら せて いる 写 真
家 の プ ライ ド と して は や は り 体 験

で 屈 辱 な 状 況 だ った の だ が 暮 ら す ため には 甘 ん じ
て 受 け 入 れる し かな かった

悔 しく て 悔 しく て た ま ら ない ほど 悔

しく て ただ 弟 子 に 妻 を 抱 か れて いる 時 だ けど 悔 し さ
は も ち ろ ん ある んだ

けど 金 子 は 肩 を 固 く ぼ っ き して 触 ら ず に 写 真 撮
って しま う ほど に

もう 一 回 こう して た

いい よ